JP3047092U

JP3047092U - 吊り具

Info

Publication number: JP3047092U
Application number: JP1997006145U
Authority: JP
Inventors: 隆子最上谷
Original assignee: 隆子最上谷
Priority date: 1997-06-30
Filing date: 1997-06-30
Publication date: 1998-03-31
Anticipated expiration: 2003-06-30

Abstract

(57)【要約】【目的】手の届かない高所の位置にある品物等を簡単
かつ容易に吊下し、取り出し又は載置することができる
吊り具を提供する。【構成】比較的剛性のある金属ワイヤ２等を素材と
し、これを折曲形成して家具等の高位置に取り付けられ
たポールに掛け止めするフック開口部４ａを設け、これ
に連設するフック孔８を設けた係止本体３と、この係止
本体３と連結され、長さ、形状等が任意である軸体９を
設けることにより、品物のおかれている場所の高低に対
応して、必要とする品物の吊下、取り出し及び、品物の
載置の作業等を容易にかつ簡単なものとする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の技術分野】

本考案は手の届く位置から手の届かない高所の位置に応じて、安全、かつ簡単に被服、日用品、雑貨品等を掛け止めしたり、掛けることができる吊り具に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来使用されているクローゼット、流し台等の上部に設けた収納戸棚等或いは天井部に密接した状態で取り付けられている家具等は、その殆どが手の届かない位置となってしまうのが通常である。そして、このような家具等の上に種々の家具用品や雑貨品等を載置しているのが通常である。

【０００３】又、大きなマンション等の地域では、ベランダやベランダの手摺り部分の下部等に洗濯物、布団等を掛けて乾燥させている。そして、老人等の体力の衰えた人や体の不自由な人も衣類や洗濯物を室内の比較的に低い位置に取り付けているのが通常である。

【０００４】

【考案が解決しようとしている課題】

前述した従来のような家具や着物等を吊下したり、取り出す際はこれら吊下部材や取付部材は、その取付位置が高かったり、壁等に密接した位置にあるので、その作業は必ずしも容易ではなかった。又、ベランダ等においては、直接外部から洗濯物等が外見可能であるので、プライバシー等の保護にとっても不都合があった。

【０００５】そこで、本出願人は上記問題点を解決するため、手の届かない高所の位置にある品物等を簡単かつ容易に吊下したり、掛け止め可能な吊り具を開発したものである（実願平８−５３３３号）。この考案によれば、高所にある品物を取ったり、衣服等を掛け止め或いは吊下したりすることは、容易である利点を有していた。しかし、一方では、この考案に係る吊り具は例えば、フック部が本体に遊嵌された状態であって、そのフック部が本体の頂部中央に遊嵌されて自由に回転可能である衣紋掛けにはこの衣紋掛けに被服等を掛けたり、或いは高所に位置したフック部を取り易い方向に引っ掛けて衣服等を取り外すようにする際には好適に使用可能である反面、プラスチックで一体形成された衣紋掛けでは、吊り具自体がそのフック部を含め平面形状となっているフック部が回転不可能である衣紋掛けにおいては、衣紋掛け正面での係止が容易であっても衣紋掛けが側面方向に連続して取り付けられている場合には、衣紋掛けへの掛止が簡単ではなく、その作業性は低下してしまう問題点があった。又、壁、収納庫等に密接して設けた取付金具やポール等に対してもこれら部材に対する吊下、掛止もその取り付け角度によっては、同様にその作業が容易ではない問題点を有していた。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

本考案はこのような事情を考慮してなされたものであり、比較的剛性のある金属ワイヤ乃至プラスチックワイヤ等を素材とし、一側方が開口された略円形又は略楕円形に形成され、かつこの開口部がポール等のフック部材に係止されるフック本体と、このフック本体の下方を折曲形成して設けられ、下方のフック部材と係止される円形等の係止部とを備えた係止本体と、前記係止本体を延設して形成した所望の形状と長さを有する軸体と、この軸体の下方に突設されたグリップとからなると共に、前記係止本体は軸体の正面部に対して直角方向に配設したことを特徴としている。

【０００７】又、本考案は同じく比較的剛性のある金属ワイヤ乃至プラスチックワイヤ等を素材とし、一側方が開口された略円形又は略楕円形に形成され、かつこの開口部がポール等のフック部材に係止されるフック本体と、このフック本体の下方を折曲形成して設けられ、下方のフック部材と係止される円形等の係止部とを備えた係止本体と、前記係止本体を延設して形成した所望の形状と長さを有する軸体と、この軸体の下方に突設されたグリップとからなると共に、前記係止本体は軸体の側面部に対して直角方向に配設したことを特徴とし、従来の諸問題を解決できたものである。

【０００８】更に、前記軸体はその形状や長さ等が調節自在であることを特徴としており、種々の状態での吊り具の使用を至便としている。そして、前記係止本体は一側方が開口された略円形又は略楕円形に形成されたフック本体と、このフック本体の下端から延設した逆コ字形に形成された直線部又は単なる直線部と、これら直線部から延設された略Ｕ字状に折曲形成したフック開口部と、このフック開口部の挿入へのガイド部とから構成され、又、前記係止本体は前記フック本体と、その下端に形成した円形等のフック開口部と、このフック開口部に連設した円形等のフック開口部とを連設することもできる。

【０００９】加えて、前記軸体はロープをもって形成することにより、その操作性と作業性を容易なものとしている。

【００１０】

【考案の実施の形態】

以下に、本考案の実施例を図面に基づいて説明する。図１（ａ）は本考案に係る吊り具１の一例を示す正面図であり、図１（ｂ）はその側面図である。この吊り具１は比較的剛性のある金属ワイヤ２をもって構成され、この金属ワイヤ２の一本をもって成形されている。この吊り具１を構成する係止本体３は金属ワイヤ２を折曲形成したものであり、その左側方部は開口し、この開口部は家具等のポール（被係止部・図示省略）等に係止するためのフック開口部４ａとなっている。この係止本体３の頂部にはポール等に係止し易いように、係止突起５が突設されている。係止本体３の下方部は前記フック開口部４ａと金属ワイヤ２の係止本体３の下端から延設した逆コ字形に形成された直線部６と略Ｕ字状に折曲形成したフック開口部４ｂと、このフック開口部４ｂの挿入へのガイド部７とからなっている。前記開口部４ｂは前記した本体３のフック開口部４ａよりも低い位置に設けたポール等への掛止に対応するものである。更に、８は最下端に折曲して形成した円形のフック孔であり、被服等を吊下するために、後述する軸体やロープ、チェーン等の連結部となるものである。

【００１１】尚、この吊り具１は前述した金属ワイヤ２に限定されることはなく、同じく比較的に弾性を有したプラスチックワイヤ等でも良い。又、その素材として籐椅子、細工物等として製作されている強靱な籐の茎等の木材を利用しても良いと共に、リサイクル製品として利用されている段ボールを成形加工して、本考案の素材としても良い。そして、本体３の頂部の係止突起５は本考案の必須要件ではなく、金属ワイヤ２等の剛性と弾性とにより、係止突起５を必要とせずにポール等に係止可能である。更に、フック孔８の形状も円形に限定されることなく種々の形状が選択される。

【００１２】本実施形態において、９は前記フック孔８に連設した幅、長さ等が調節自在な軸体であり、図示されるように、前記吊り具本体３のフック孔８に連設して取り付けてある。この軸体９は図示されるように、長方形状の輪体の形状に成形されているが、その形状は特に、限定されるものではなく使用用途、使用する場所、使用状況に応じて、適宜の形状と大きさが決定される。１０は軸体９の下端に取り付けたグリップであり、図示例では、楕円形の形状の把持部として形成してあり、その頂部を尖端として軸体９の後端部に取り付けてある。このグリップ１０は吊り具１をポール、ロープに掛け止めするために、手で把持して吊り具１全体を持ち上げたり、移動させるために至便である。この軸体９とグリップ１０とがあれば、かなり高所に位置する場所のポール等の被係止部に取り付け可能であり、重量の大な複数の被服、荷物等を取り付けることも可能となり、又、家具内のポール、ロープ等への係着も容易となる。軸体９は掛ける品物の大きさ、形状、重量等に対応して、その径、長さを調節すれば良いので、種々の品物を効率良く、吊下、或いは掛けるのに適する。

【００１３】本実施形態の特徴は、係止本体３が軸体９の正面部に対して直角方向に取り付けたものである（図１（ａ）及び（ｂ）参照）。この実施形態では、図示されるように、係止本体３が軸体９とは同一平面上に並列することなく、側部からみて係止本体３が軸体９に対して突出した状態となっているので、プラスチック等で一体成形されたそのフック開口部４ａが非回転の衣紋掛けであって、その側面部が並列した状態でクローゼット等のポールに掛け止めされた状態にあっても、そのフック開口部４ｂ部分に衣紋掛けのフック部を係止することは極めて容易であり、被服等が吊下されたものの取り出しが簡単となる。これは衣紋掛けに対して係止本体３がいわば直交状態になっているためである。更に、クローゼット等の収納内において衣紋掛け等を吊下するためのポールにフック開口部４ａを係止することも容易となる。又、下部のフック開口部４ｂと下部のフック孔８を利用することによって種々な被係止部への係止が容易となる。例えば、天井部分近くに取り付けられている家具等では、天井部分に至近な距離をもってポールを取り付ければ、フック開口部４ａ、４ｂとによって衣類や種々な品物を吊下可能であり、整理整頓が容易となり、加えて従来より多くのものを収納できる利点を有する。更には、浴室の乾燥室の天井部分から床部分まで多くの洗濯物等を乾燥させることが可能となる。尚、本実施形態では、係止本体３と軸体９との連結に際し、各連結部分をハンダ付けによって行なったが、これに限定されず金属ワイヤ又はプラスチックを一体的に成形するようにしても良い。

【００１４】次に、図２に図示するものは前記第１実施形態において述べた係止本体３の内、逆コ字形に形成された直線部６を単に直線状に形成して、その構造を簡単なものとしたものであり、その作用効果は前記第１実施形態と変わらないので、詳細な説明は省略する。この場合では、前記した逆コ字形の直線部を形成していないので、その製作は容易なものとなる。

【００１５】図３に図示するものは、係止本体３と軸体９との接続に際し、フック開口部４ｂを円形形状とし、前記したフック孔８とを連結した構成を示すものである。この場合においては、図３（ａ）（ｂ）に示すように、係止本体３の内、略円形のフック開口部４ａと円形形状のフック孔８が直交状態で並行することになる。この場合、上部のフック開口部４ａが比較的に大きなフックに係止するのに便利であり、２個連接したフック開口部４ｂとフック孔８とによって、品物を吊下乃至は係止することによって必要とする被服等を取り出すことができる。

【００１６】図４（ａ）（ｂ）に図示するものは、本考案に係る吊り具１の第２の実施形態を示す正面図と側面図である。この実施形態においては、軸体９の側面部に対して係止本体３を直角方向に取り付けたものであり、従って、第１の実施形態と同様に、その方向性が異なるものの、軸体９に対して係止本体３が軸体９から突出した状態となる。従って、この突出部分を利用して種々のものの吊下或いは取り出しが容易となる利点を奏する。この場合においても、被係止部に対する作業と操作の容易性は大きく、使用範囲が増大する。この実施形態における各部材は前記第１の実施形態と同様であり、その使用状態は大きくは変わらない。

【００１７】図５は図４における実施形態とは異なり、第１の実施形態に示される係止本体３を構成する部分は、フック開口部４ａとこれに連接してフック孔８であり、フック孔８に連設するフック開口部４ａの下端は直線状に形成したものであり、成形の容易性を向上できたものである。ただし、係止本体３が軸体９の側面部に対して直角方向に取り付けた構成は前記実施形態と同様である。そして、その他の作用効果は前記したものと同様であり、その詳細な説明は省略する。又、軸体９は掛ける品物の大きさ、形状、重量等に対応して、その径、長さを調節すれば良いので、種々の品物を効率良く、吊下することができる利点を有する。

【００１８】図６に示すものは、軸体９の側面部に対して直角方向に係止本体３を取り付けた構成は、前記第２の実施形態と同様である。そして、前記係止本体３と軸体９との接続に際し、フック開口部４ｂを円形形状とし、前記したフック孔８とを連結した構成を示すものである。この場合においては、図６（ａ）（ｂ）に示すように、係止本体３の内、略円形のフック開口部４ａと円形状のフック孔８とが、互い違いに取り付けられており、このような配置構成により種々の品物の吊下、取り付けが容易となる点は前記実施形態の作用効果と変わらない。

【００１９】図７に開示するものは、フック開口部４ａとこれに連設したフック開口部４ｂの種々のバリエイションを示すものであり、同図（ａ）はその方形の端部をフック開口部４ａに連結したもの、同図（ｂ）はフック開口部４ｂをハート型に成形したもの、同図（Ｃ）はフック開口部４ｂをお碗型に成形したものである。これによって、意匠的な美観を楽しむことができる。

【００２０】前記のように構成した実施形態では、吊り具１のフック開口部４に被係止部であるポール、ロープ等（図示省略）を挿通させ、係止突起５にポールを嵌め込んでポール等に係止する。そして、位置の低い部分のガイド部７を介してフック開口部４ａ、４ｂの高低のある両位置又は一方の位置に品物を取り付けることが容易となる。従って、係止する場所と位置の高低に係わらず、簡便に必要とする品物を吊下することができる。

【００２１】前記軸体９は本実施形態に述べたものと異なるものをもって構成することは可能である。例えば、前記した実願平８−５３３３号に示されるチェーンに変わってロープをもって代用することは可能であり、ロープにすれば、重量も軽減され、その取扱性、操作性に優れたものとなる。

【００２２】

【考案の効果】

本考案は前記のように構成したので、構造的にシンプルであって、人の手の届かない高所、高位置にあるものを迅速かつ容易に取り上げたり、高位置のポール等の被係止部にも簡単に取り付け、掛け止め等が自由に行えると共に、その用途や利便性は向上し、従来にない優れたこの種吊り具を提供することが可能となる利点を有する。又、クローゼット、店舗等の置き場所であっても、その取扱性は優れており、老人や身体の不自由な人にとっても極めて便利である。加えるに、収納場所での収納力の向上に資することが可能であり、住宅地における景観を害することもない種々の優れた効果を奏するものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施形態を示す正面図と側面図であ
る。

【図２】本考案の他の一実施形態を示す正面図と側面図
である。

【図３】本考案の更に他の一実施形態を示す正面図と側
面図である。

【図４】本考案の更に他の一実施形態を示す正面図と側
面図である。

【図５】本考案の更に他の一実施形態を示す正面図と側
面図である。

【図７】フック開口部の種々の形状を示す正面図であ
る。

【符号の説明】

１吊り具２金属ワイヤ３係止本体４ａフック開口部４ｂフック開口部５係止突起６直線部７ガイド部８フック孔９軸体１０グリップ

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【手続補正書】

【提出日】平成９年１０月７日

【手続補正１】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】図面の簡単な説明

【補正方法】追加

【補正内容】

【図面の簡単な説明】

【図６】本考案の更に他の一実施形態を示す正面図と側
面図である。

【図７】フック開口部の種々の形状を示す正面図であ
る。

【符合の説明】１吊り具２金属ワイヤ３係止本体４ａフック開口部４ｂフック開口部５係止突起６直線部７ガイド部８フック孔９軸体１０グリップ

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】比較的剛性のある金属ワイヤ乃至プラス
チックワイヤ等を素材とし、一側方が開口された略円形
又は略楕円形に形成され、かつこの開口部がポール等の
フック部材に係止されるフック本体と、このフック本体
の下方を折曲形成して設けられ、下方のフック部材と係
止される円形等の係止部とを備えた係止本体と、この係
止本体を延設して形成した所望の形状と長さを有する軸
体と、この軸体の下方に突設されたグリップとからなる
と共に、前記係止本体は軸体の正面部に対して直角方向
に配設したことを特徴とする吊り具。
【請求項２】比較的剛性のある金属ワイヤ乃至プラス
チックワイヤ等を素材とし、一側方が開口された略円形
又は略楕円形に形成され、かつこの開口部がポール等の
フック部材に係止されるフック本体と、このフック本体
の下方を折曲形成して設けられ、下方のフック部材と係
止される円形等の係止部とを備えた係止本体と、この係
止本体を延設して形成した所望の形状と長さを有する軸
体と、この軸体の下方に突設されたグリップとからなる
と共に、前記係止本体は軸体の側面部に対して直角方向
に配設したことを特徴とする吊り具。
【請求項３】前記軸体はその形状や長さ等が調節自在
であることを特徴とする請求項１乃至２記載の吊り具。
【請求項４】前記係止本体は一側方が開口された略円
形又は略楕円形に形成されたフック本体と、このフック
本体の下端から延設した逆コ字形に形成された直線部又
は単なる直線部と、これら直線部から延設された略Ｕ字
状に折曲形成したフック開口部と、このフック開口部の
挿入へのガイド部とからなっていることを特徴とする請
求項１乃至２記載の吊り具。
【請求項５】前記係止本体は前記フック本体と、その
下端に形成した円形等のフック開口部と、このフック開
口部に連設した円形等のフック開口部とを連設したこと
を特徴とする請求項２記載の吊り具。
【請求項６】前記軸体はロープをもって形成されてい
ることを特徴とする請求項１乃至３記載の吊り具。