JP3047042U - 米穀類用容器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 取扱が容易で、内容物を楽に取り出すことの
できる米穀類用容器を提供する。 【解決手段】 外殻材の４面の側面構成部（１，２，
３，４）のうちの３面（１，２，３）を互いに連結する
切断線（７）によってそれぞれ上下に分断し、かつ残る
１面（４）を切断線（７）の両端を結ぶ折曲げ線（９）
に沿って外側に折り曲げ可能に形成し、更に折り曲げ可
能な側面構成部（４）を外側に折り曲げたときに当該側
面構成部に隣接する側面構成部（１，３）の前記切断線
（７）を挟んだ上側部分（１ａ，３ａ）と下側部分（１
ｂ，３ｂ）との間に形成される隙間を塞ぐ横漏れ防止板
（８，８）を設けた構成とし、折曲げ線（９）が上にな
るように当該容器を米櫃等の投入口の上方に横向きに保
持し、折り曲げ可能な側面構成部（４）を折曲げ線
（９）に沿って外側に折り曲げることにより、側面構成
部（２）が開口するようにする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、米穀類の流通の小売り段階で使用するに適した米穀類用容器に関す る。

【０００２】

【従来の技術】

現在一般的には、米はビニール袋に入れて小売りされており、消費者はこのビ 二一ル袋に入った米を一旦米櫃に移し替え、米櫃から必要量づつ取り出して使用 している。また、単身者家庭等の米の消費量の少ない家庭では、使用時にビニー ル袋から米を必要量づつ直接取り出すこともある。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

上記ビニール袋に入った米を米櫃に移し替えるには、袋の隅を切り取って適当 な大きさの開口部を作り、その開口部から米を米櫃内に投入するが、その際、米 櫃の投入口から袋の開口部がずれないように片手で開口部近傍をつかんでおく必 要があるので、袋全体を残る片手で支えなければならない。また、投入作業時に は、米の残量が減少するのに応じて袋を片手だけで持ち替えなければならない。 このため、特に５ｋｇ入りや１０ｋｇ入り等のように袋が重い場合、女性や高齢 者にとって取扱が容易でない。

【０００４】 また、投入作業中に注意を怠ると、袋内の米の分布が変化することにより、袋 の開口部付近が変形して開口部が横を向いてしまい、米が米櫃の外にこぼれ落ち ることがある。そこで、実際には、開口部をあまり大きくせず、米を少しづつ排 出させているので、投入作業に時間がかかる。

【０００５】 一方、比較的少量入りの袋から米を直接取り出す場合については、開口部から 排出される米の量を調節するのが難しく、米を所望量だけ正確に取り出しにくい 。

【０００６】 本考案は、上記問題点を解消することのできる米穀類用容器を提供することを 課題としている。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

すなわち、第一の考案にかかる米穀類用容器は、肉厚の薄い外形略直方体の外 殻材が構成され、その内部に米殻類が収容される米穀類用容器であって、前記外 殻材の４面の側面構成部のうちの３面を互いに連続する切断線によってそれぞれ 上下に分断し、かつ残る１面を前記分断線の両端を結ぶ折曲げ線に沿って外側に 折り曲げ可能に形成し、更に前記折り曲げ可能な側面構成部を外側に折り曲げた ときに当該側面構成部に隣接する側面構成部の前記切断線を挟んだ上側部分と下 側部分との間に形成される隙間を塞ぐ横漏れ防止板を設けたことを特徴としてい る。

【０００８】 また、第二の考案にかかる米穀類用容器は、肉厚の薄い外形略直方体の外殻材 が構成され、その内部に米穀類が収容される米穀類用容器であって、前記外殻材 の上面構成部の一部に該上面構成部の一辺を回動中心線にして回動可能な開閉部 を設けると共に、該開閉部の前記回動中心線に隣接する外周線に開閉部の裏面側 に突出する横漏れ防止板を設けたことを特徴としている。

【０００９】 更に、第三の考案にかかる米殻類用容器は、肉厚の薄い外形略直方体の外殻材 が構成され、その内部に米穀類が収容される米穀類用容器であって、前記外殻材 の上面構成部の隅部に必要に応して開口することのできる排出口を設けたことを 特徴としている。

【００１０】

【考案の実施の形態】

以下、本考案の好ましい実施の形態を図面に基づいて説明する。図１は本考案 の第一例を表している。この米穀類用容器は、側面構成部１，２，３，４と上面 構成部５と底面構成部６とで縦に長い外形直方体の外殻材が構成されている。外 殻材の素材としては、例えば厚紙等が適している。符号７は切断線で、側面構成 部１，２，３は上下中央部で上下に分断されている。側面構成部１，３の上側部 分１ａ，３ａの裏面には、切断線７の端部を中心０，０とする扇形の横漏れ防止 板８，８が、下側部分１ｂ，３ｂの裏面と重なる状態で取り付けられている。ま た、符号９は折曲げ線で、側面構成部４はこの折曲げ線９に沿って外側に折り曲 げ可能となっている。側面構成部１，２，３の外側から封緘帯１０を貼着して、 該側面構成部の上側部分１ａ，２ａ，３ａと下側部分１ｂ，２ｂ，３ｂを一体化 すると共に、両部分の間の隙間を密封した後、図示しない充填口から容器内に内 容物が充填される。

【００１１】 この米穀類用容器から内容物を取り出すに際しては、図２に示すように、折曲 げ線９が上になるように当該容器を米櫃２０等の投入口の上方に横向きに保持し 、封緘帯１０を剥してから、側面構成部４を折曲げ線９に沿って外側に折り曲げ る。すると、下側に位置する側面構成部２が開口し、その開口部から内容物が排 出される。側面構成部２の上側部分２ａと下側部分２ｂは開口部側が下位となる ように傾斜した状態になるので、内容物が円滑かつ迅速に排出される。側面構成 部１，３の上側部分と下側部分の間に形成される隙間が横もれ防止板８，８によ って塞がれているので、排出される内容物が開口部の横から外に漏れない。

【００１２】 内容物が米である場合、切断線７及び折曲げ線９の位置を、これらの線よりも 上側に位置する部分の容積もしくは下側に位置する部分の容積が、収容されてい る米の全量を牧飯する時に使用する水の標準体積の整数分の１となるように設定 ‘しておくとよい。このように設定しておくと、例えばキャンプ等において、米 を取り出した後の空の容器を水の計量カッブとして利用できる。

【００１３】 なお、切断線７をミシン目にしておき、内容物取出時にこのミシン目を切り外 すように構成してもよい。

【００１４】 図３は本考案の第二例を表している。この米穀類用容器は、側面構成部１，２ ，３，４と上面構成部５と底面構成部６とで外形直方体の外殻材が構成され、上 面構成部５の一部に該上面構成部５の一辺を回動中心線１１として回動可能な開 閉部１２が形成されている。開閉部１２の先端部には断面的形の係止片１３が設 けられており、この係止片１３を係止溝１４に係止させて、開閉部１２を閉じた 状態に保持するようになっている。また、開閉部１２の横外周縁には、裏面側に 突出する横漏れ防止板１５，１５が設けられている。

【００１５】 図４に示すように、係止片１３を係止溝１４から外して開閉部１２を開き、開 閉部１２側が下位となるように容器を傾けると、内容物が開閉部１２を伝わって 外部に取り出される。開閉部１２に横漏れ防止板１５，１５が設けられているの で、内容物が開閉部１２から横にこぼれ落ちない。

【００１６】 図５は本考案の第三例を表している。この米穀類用容器は、側面構成部１，２ ，３，４と上面構成部５と底面構成部６とで外形直方体の外殻材が構成され、上 面構成部５の隅部に三角形の排出口１６が形成されている。排出口１６には密封 シール１７が貼着されている。

【００１７】 図６に示すように、密封シール１７を剥して排出口１６を開口した状態で、排 出口１６側が下位となるように容器を傾け、内容物が排出口１６から外部に取り 出す。この時、上面側から見て側面構成部１，２が排出口１６側が低位となるよ う傾斜しているので、内容物が排出口１６付近に集まりやすく、内容物を一定量 づつ取り出すことができる。

【００１８】

【考案の効果】

以上の説明から明らかなように、本考案の米穀類用容器は、外形略直方体の外 殻材の内部に米殻類を収容するものであるから、両手で容器を支えながら内容物 を米櫃等に投入することができ、しかも内容物の残量が減少しても容器が変形し ないので容器を持ち替える必要がなく、投入作業を楽に行える。また、複数の容 器を隙間なく並ベられるので、運搬や保管を効率的に行える。

【００１９】 外殻材の４面の側面構成部のうちの３面を互いに連続する切断線によってそれ ぞれ上下に分断し、かつ残る１面を前記分断線の両瑞を結ぶ折曲げ線に沿って外 側に折り曲げ可能に形成し、更に前記折り曲げ可能な側面構成部を外側に折り曲 げたときに当該側面構成部に隣接する側面構成部の前記切断線を挟んだ上側部分 と下側部分との間に形成される隙間を塞ぐ横漏れ防止板を設けた構成とすると、 米櫃等の外に内容物をこぼすことなく、内容物を円滑かつ迅速に投入させられる 。

【００２０】 また、外殻材の上面構成部の一部に該上面構成部の一辺を回動中心線にして回 動可能な開閉部を設けると共に、該開閉部の前記回動中心線に隣接する外周縁に 開閉部の裏面側に突出する横漏れ防止板を設けた構成としても、上記と同様に、 米櫃等の外に内容物をこぼすことなく、内容物を円滑に投入させられる。

【００２１】 更に、上面構成部の隅部に必要に応して開口することのできる排出口を設けた 構成とすると、内容物の排出量を一定に保ちやすく、内容物を所望量だけ取り出 しやすい。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の第一例の斜視図である。

【図２】上記第一例の内容物取出作業状態を表す図であ
る。

【図３】本考案の第二例の斜視図である。

【図４】上記第二例の内容物取出作業状態を表す図であ
る。

【図５】本考案の第三例の斜視図である。

【図６】上記第三例の内容物取出作業状態を表す図であ
る。

【符号の説明】

１，２，３，４ 側面構成部 ５ 上面構成部 ６ 底面構成部 ７ 切断線 ８ 横漏れ防止板 ９ 折曲げ線 １１ 回動中心線 １２ 開閉部 １５ 横漏れ防止板 １６ 排出口

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 肉厚の薄い外形略直方体の外殻材が構成
   され、その内部に米穀類が収容される米穀類用容器であ
   って、前記外殻材の４面の側面構成部のうちの３面を互
   いに連続する切断線によってそれぞれ上下に分断し、か
   つ残る１面を前記分断線の両端を結ぶ折曲げ線に沿って
   外側に折り曲げ可能に形成し、更に前記折り曲げ可能な
   側面構成部を外側に折り曲げたときに当該側面構成部に
   隣接する側面構成部の前記切断線を挟んだ上側部分と下
   側部分との問に形成される際間を塞ぐ横漏れ防止板を設
   けたことを特徴とする米穀類用容器。
2. 【請求項２】 切断線及び折曲げ線よりも上側に位置す
   る部分の容積もしくは下側に位置する部分の容積が、内
   部に収容される米の全量を炊飯する時に使用する水の標
   準体積の整数分の１である請求項１に記載の米穀類用容
   器。
3. 【請求項３】 肉厚の薄い外形略直方体の外殻材が構成
   され、その内部に米穀類が収容される米穀類用容器であ
   って、前記外殻材の上面構成部の一部に該上面構成部の
   一辺を回動中心線にして回動可能な開閉部を設けると共
   に、該開閉部の前記回動中心線に隣接する外周縁に開閉
   部の裏面側に突出する横漏れ防止板を設けたことを特徴
   とする米穀類用容器。
4. 【請求項４】 肉厚の薄い外形略直方体の外殻材が構成
   され、その内部に米穀類が収容される米殻類用容器であ
   って、前記外殻材の上面構成部の隅部に必要に応じて閉
   口することのできる排出口を設けたことを特徴とする米
   穀類用容器。