JP3046737B2 - 耐摩耗性パッキング及びその製造方法 - Google Patents
耐摩耗性パッキング及びその製造方法Info
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- JP3046737B2 JP3046737B2 JP6335627A JP33562794A JP3046737B2 JP 3046737 B2 JP3046737 B2 JP 3046737B2 JP 6335627 A JP6335627 A JP 6335627A JP 33562794 A JP33562794 A JP 33562794A JP 3046737 B2 JP3046737 B2 JP 3046737B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、汚泥環境下で使用され
る石油掘削用機械器具や農耕機械器具等の摺動部の使用
に好適なパッキングとその製造法に関する。
る石油掘削用機械器具や農耕機械器具等の摺動部の使用
に好適なパッキングとその製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】石油掘削用機械器具や農耕機械器具は汚
泥環境の苛酷条件下で使用されるので、これら機械器具
の摺動部に取り付けたゴムパッキングは非常に摩耗し易
い。
泥環境の苛酷条件下で使用されるので、これら機械器具
の摺動部に取り付けたゴムパッキングは非常に摩耗し易
い。
【0003】ゴムパッキングの耐摩耗性向上のために摩
擦係数を低下させるには、従来は主材たるゴム材の中に
充填剤、老化防止剤、加工助剤、加硫剤などの各種配合
剤と一緒に紛体や短繊維などの配合剤を混合したものを
150〜180℃の温度で加硫成型しており、このよう
な方法で製作されたゴムパッキングは粉体や短繊維が主
材たるゴム材の内部にまでに分布して混合されている。
擦係数を低下させるには、従来は主材たるゴム材の中に
充填剤、老化防止剤、加工助剤、加硫剤などの各種配合
剤と一緒に紛体や短繊維などの配合剤を混合したものを
150〜180℃の温度で加硫成型しており、このよう
な方法で製作されたゴムパッキングは粉体や短繊維が主
材たるゴム材の内部にまでに分布して混合されている。
【0004】しかし耐摩耗性の向上、摩擦抵抗の低下が
必要なのはパッキングの内部ではなく、表面であるが、
従来のパッキングは折角の紛体や短繊維がゴム材の内部
にまで分散されるので、肝心要めの表面部分への紛体や
短繊維の分布が少なく、ために紛体や短繊維を使用する
割りには表面部分の耐摩耗性の向上、摩擦係数の低下は
充分ではないという課題があった。
必要なのはパッキングの内部ではなく、表面であるが、
従来のパッキングは折角の紛体や短繊維がゴム材の内部
にまで分散されるので、肝心要めの表面部分への紛体や
短繊維の分布が少なく、ために紛体や短繊維を使用する
割りには表面部分の耐摩耗性の向上、摩擦係数の低下は
充分ではないという課題があった。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は少ない短繊維材
で耐摩耗性の向上、摩擦抵抗の低下を期せるゴムパッキ
ングを提供でき、従来の前述した課題を解決できるよう
にした。
で耐摩耗性の向上、摩擦抵抗の低下を期せるゴムパッキ
ングを提供でき、従来の前述した課題を解決できるよう
にした。
【0006】しかして本発明に係るパッキングは、主材
たるゴム材の表層にのみ低摩擦抵抗の短繊維材が均一に
分布された構造のものとしてある。
たるゴム材の表層にのみ低摩擦抵抗の短繊維材が均一に
分布された構造のものとしてある。
【0007】また本発明方法は、主材たるゴム材を金型
内にて所要温度で所要時間加熱、加圧することにより半
加硫状態の半成型品とした後、この半成型品を金型から
外して余剰ゴム材を除去し、次いで低摩擦抵抗の短繊維
材を、未だ粘着性を有する半成型品の表面に付着せし
め、次いでこの短繊維材が付着されている半成型品を再
び金型で加圧、加硫して耐摩耗性パッキングを製造す
る。
内にて所要温度で所要時間加熱、加圧することにより半
加硫状態の半成型品とした後、この半成型品を金型から
外して余剰ゴム材を除去し、次いで低摩擦抵抗の短繊維
材を、未だ粘着性を有する半成型品の表面に付着せし
め、次いでこの短繊維材が付着されている半成型品を再
び金型で加圧、加硫して耐摩耗性パッキングを製造す
る。
【0008】
【実施例】以下本発明の実施例を図1〜3に基いて説明
する。図は本発明によりOリングを製造する例を示し、
Oリングを構成する主材としてのゴム材には例えばHー
NBR(水素添加ニトリルゴム)のポリマーを使用し、
これに補強材、充填材、老化防止剤、可塑剤、加硫助
剤、加硫剤を配合したものであり、その成分比は次の表
1のとおりである。
する。図は本発明によりOリングを製造する例を示し、
Oリングを構成する主材としてのゴム材には例えばHー
NBR(水素添加ニトリルゴム)のポリマーを使用し、
これに補強材、充填材、老化防止剤、可塑剤、加硫助
剤、加硫剤を配合したものであり、その成分比は次の表
1のとおりである。
【0009】
【表1】 上記ゴム材を金型に入れ、180℃で1〜2分間加熱、
加圧することにより図1に示す半加硫状態の半成型品1
に成型する。
加圧することにより図1に示す半加硫状態の半成型品1
に成型する。
【0010】次いでこの半成型品1を金型より取り出し
て外面のバリ等の余剰ゴム材を除去した後、未だ粘着性
が残っている半成型品1の表面に、図2に示すように低
摩擦抵抗の短繊維2を均一に付着させる。
て外面のバリ等の余剰ゴム材を除去した後、未だ粘着性
が残っている半成型品1の表面に、図2に示すように低
摩擦抵抗の短繊維2を均一に付着させる。
【0011】この短繊維が表面に付着された半成型品を
再び金型に入れ、180℃で5〜8分間十分に加熱、加
圧することにより、図3に示されるように表面に耐摩耗
層3が形成されたOリングの完成品4にする。
再び金型に入れ、180℃で5〜8分間十分に加熱、加
圧することにより、図3に示されるように表面に耐摩耗
層3が形成されたOリングの完成品4にする。
【0012】本発明で使用する前記低摩擦抵抗の短繊維
には次の表2のようなものが挙げられる。
には次の表2のようなものが挙げられる。
【0013】
【表2】 繊維名 太 さ 長 さ カーボン繊維 10〜20μm 0.1〜0.8mm アラミド繊維 1,000d(デニール) 0.2〜0.8mm 本発明によるOリングと従来のOリングとの下記表3に
示すテスト方法による摩耗結果は次ぎの表4のとおりで
ある。
示すテスト方法による摩耗結果は次ぎの表4のとおりで
ある。
【0014】
【表3】
【0015】
【表4】 上記テスト結果から明らかなように、本発明によるOリ
ングは軸への固着が防止され、従来のものよりはるかに
耐摩耗性が優れており、シール寿命が長く、軸その他の
摺動部を延命ならしめることができる。
ングは軸への固着が防止され、従来のものよりはるかに
耐摩耗性が優れており、シール寿命が長く、軸その他の
摺動部を延命ならしめることができる。
【0016】なお、本発明の前記試料のOリングと従来
のOリングの摩耗状態の比較は30倍に拡大した参考写
真によっても視認できる。
のOリングの摩耗状態の比較は30倍に拡大した参考写
真によっても視認できる。
【0017】すなわち、写真1は本発明によるOリング
のテスト前の内周面の一部を示し、写真2は従来のOリ
ングのテスト前の、また写真3は本発明のOリングのテ
スト後の、写真4は従来品のテスト後の状態を示すが、
テスト後は写真3、4から明らかなように、従来のもの
は写真4のように表面が著しく摩耗して粗面となってい
るが、本発明のものは写真3のように余り摩耗しておら
ず、平滑面を呈しており、これらの写真からも本発明品
が耐摩耗性に優れていることを理解できる。
のテスト前の内周面の一部を示し、写真2は従来のOリ
ングのテスト前の、また写真3は本発明のOリングのテ
スト後の、写真4は従来品のテスト後の状態を示すが、
テスト後は写真3、4から明らかなように、従来のもの
は写真4のように表面が著しく摩耗して粗面となってい
るが、本発明のものは写真3のように余り摩耗しておら
ず、平滑面を呈しており、これらの写真からも本発明品
が耐摩耗性に優れていることを理解できる。
【図1】本発明方法によるOリングの半成型品を示す縦
断斜視図。
断斜視図。
【図2】本発明方法によるOリングの半成型品の表面に
短繊維を付着させた状態を示す縦断正面図。
短繊維を付着させた状態を示す縦断正面図。
【図3】本発明の方法によって製造されたOリングの縦
断正面図。
断正面図。
1 半成型品 2 短繊維 3 耐摩耗層 4 Oリングの完成品
Claims (2)
- 【請求項1】主材たるゴム材の表層にのみ低摩擦抵抗の
短繊維材が均一に分布されてなる耐摩耗性パッキング。 - 【請求項2】主材たるゴム材を金型内にて所要温度で所
要時間加熱、加圧することにより半加硫状態の半成型品
とした後、この半成型品を金型から外して余剰ゴム材を
除去し、次いで低摩擦抵抗の短繊維材を、未だ粘着性を
有する半成型品の表面に付着せしめ、次いでこの短繊維
材が表面に付着されている半成型品を再び金型で加圧、
加硫して成型品とする耐摩耗性パッキングの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6335627A JP3046737B2 (ja) | 1994-12-21 | 1994-12-21 | 耐摩耗性パッキング及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6335627A JP3046737B2 (ja) | 1994-12-21 | 1994-12-21 | 耐摩耗性パッキング及びその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08176530A JPH08176530A (ja) | 1996-07-09 |
JP3046737B2 true JP3046737B2 (ja) | 2000-05-29 |
Family
ID=18290712
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6335627A Expired - Fee Related JP3046737B2 (ja) | 1994-12-21 | 1994-12-21 | 耐摩耗性パッキング及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3046737B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE10325700A1 (de) * | 2003-06-06 | 2005-01-05 | Klinger Ag | Elastomergebundenes Plattenmaterial und Verfahren zu seiner Herstellung |
JP2015197179A (ja) * | 2014-04-02 | 2015-11-09 | ニッタ株式会社 | シール材およびシール機構 |
-
1994
- 1994-12-21 JP JP6335627A patent/JP3046737B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH08176530A (ja) | 1996-07-09 |
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R250 | Receipt of annual fees |
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