JP3046042B2 - 管状臓器の骨格形成用具 - Google Patents

管状臓器の骨格形成用具

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孝 新居
富與 前田
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【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は管状臓器の骨格形成用具に関する。より詳し
くは気管や気管支などの管状の臓器の修復に際して、人
口臓器の管状の骨格を形成するプラスチックの成形物に
関する。
<従来の技術> 血管や気管、食道などの管状臓器の代用物として、人
工血管や人工気管、人工食道などの管状の人工臓器の開
発が近年精力的に行われており、各種疾患に対する臨床
応用も多くなされ、これらに関する報告も多い。管状人
工臓器に求められる条件としては一般に、疲労強度、
耐久性などが大きく体内で劣化しないこと、炎症が少
なく周囲の組織と一体化すること、適当な有孔性を有
すること、適当な強度・内腔保持力、弾性、伸展性を
有すること、消毒・滅菌により変化しないこと、生
体に生着すること、縫合不全などによる脱落や変形が
おこらないこと、などがある。従来の人工管状臓器で
は、上記のような条件を満足させるために、材質を選択
したり、織り方を工夫したり、蛇腹加工を行ったり(実
公昭51−50394号公報)、管状体の壁面に凝固第XIII因
子を固定したり(特開昭57−115250号公報)、種々の工
夫がなされている。
これらの管状人工臓器のうち、気管や気管支など骨格
(軟骨)を有する管状臓器を代用する人工臓器(以下、
人工気管という)については、1950年ベルセイ(Belse
y,R.)のステンレス・スチールのワイヤーを筋膜で被っ
て用いた臨床例の報告や、ダニエルら(Daniel,R.A.)
によるガラス管を用いた実験報告以来、多くの研究者が
さまざまの材料を用いて検討しているが、共通して求め
られている人工気管の必要条件は、十分な支持性が有る
こと、空気が漏れないこと、炎症反応が少なく生体に確
りと取り込まれることなどである。この様な条件を満た
すために、従来、メッシュを用いる方法と孔のないチュ
ーブを用いる方法とが研究されてきたが、近年、骨格形
成部分(以下、保持体という)を織物や編物などのメッ
シュで被覆した構造を有するものが提案され、研究され
つつある。米国のネビル氏(Neville)は理想的な人工
気管の条件として、気密である(呼気、吸気が逃げな
い)、適当な強度・内腔保持力(気管が潰れない)
生体に生着する、炎症が少なく周囲の組織と一体化す
る、繊維芽細胞を通さず細菌の侵入もおこらない、
上皮が気道内腔に沿って進展する、の6つの条件を挙げ
ているが、前記保持体をメッシュで被覆した構造を有す
るものを含め従来の人工気管には、、のすべての
条件を満足するものがない。そしてその保持体を有する
人工気管については、従来、第4図〜第5図に示すよう
なものが提案されている。第4図のものは旧タイプのア
ーチ型グラフトといわれるもので、半リング状の保持体
で補強されたトンネル状のメッシュであり、第5図のも
のは第4図のものからトンネルの床に相当する部分を省
いたものである。いずれも上記の条件に問題がある
(横方向の屈伸性が不良なため剥離、逸脱がおこり生着
できない)。
<発明が解決しようとする課題> 本発明は上記の事情に鑑みてなされたもので、生体に
移植後変形や逸脱を生ずることのない管状人工臓器の保
持体を提供することを目的とする。
<課題を解決するための手段> 本発明は上記の課題を解決するために、同一軸上に配
列された複数のプラスチック製リングの隣合うリング
が、それぞれ該リングの半径よりも短い一対の連結枝で
結合されてなる管状の構造物であって、両端を除く任意
のリング上で軸方向に隣合う2組の一対の連結枝につい
て、各一対の連結枝が各々そのリングと結合する点を結
んでできる2つの直線の少なくとも一方が軸心を通り、
かつ該2つの直線同士が互いに直交するように配置され
たことを特徴とする構成を採用している。
<作用> 本発明の保持体は上記のように構成されているので、
前後左右任意の方向への屈曲が可能であり、連結枝の位
置を適当に選ぶことによりたとえば前後方向への曲げ角
度に差を設けることも可能である。
また連結枝の存在により、軸方向への過度の伸展が制
限されるとともに、リングのズレも起こりにくくなり、
内腔保持力が向上する。
さらにまた、連結枝の所で縫糸の移動が制限されるの
で保持体の上に被せた織物等のズレが起こらない。
<実施例> 次に本発明の実施例について図面に基づいて説明す
る。
第1図は本発明の保持体の斜視図であり、第2図は第
1図の保持体をポリエステル編物のメッシュで被覆して
なる人工気管を示す図、第3図は任意のリングについて
軸方向隣合う一対の連結枝の位置関係を説明するための
図である。
第1図に示すように、本発明の保持体(1)は、同一
軸(A)上に配列された多数のリング(2)が、リング
(2)の半径よりも短い一対の連結枝(3)で次々と結
合された管状の構造物であって、連結枝(3)は好まし
くは対生に配置されている。すなわち両端を除く任意の
リング(2)上で軸方向に隣合う2組の一対の連結枝
(3)について、各一対の連結枝(3)が各々そのリン
グ(2)と結合する点を結んでできる2つの直線が中心
軸(A)上で直交するように配置されている。
リング(2)は保持体(1)の側壁を構成するもの
で、一般に生体に適合する合成樹脂、たとえばポリエチ
レンやポリプロピレンなどのオレフィン系樹脂、ポリ四
ふっ化エチレンやエチレン四ふっ化エチレン共重合体な
どのフッ素樹脂、ポリエステルなどで特に限定するもの
ではないが好ましくは軸方向すなわち保持体(1)の中
心軸(A)方向に扁平に形成され、移植後に保持体
(1)が潰れることのないよう適当な圧縮強度を保持し
ている。人工気管の圧縮強度は、限定するものではない
が、一般に5cm長の人工気管の長手軸に直角な方向に500
gの荷重をかけた場合凡そ圧縮率5〜25%であり、圧縮
強度を規定するリング(2)の厚さは使用する形成材料
により異なる。
連結枝(3)はリング(2)を連結するもので、リン
グ(2)と同一の材料で一体に形成される。連結枝
(3)の長さはリング(2)の半径よりも短く、その厚
さは限定するものではないが強度および成形のし易さを
考慮してリング(2)の厚さと同等にするのがよい。両
端のリング(2)を除く任意のリング(2)上で軸方向
に隣合う2組の連結枝(3)の位置関係は、第3図に示
すように各一対の連結枝(31、31′;32、32′)とリン
グ(21)が結合する2点同士を結ぶ直線L1、L2が、互い
に直交しており、かつL1、L2の少なくとも一方が中心軸
(A)を通るようになっている。そして好ましくは直線
L1も直線L2も共に中心軸(A)を通るようになっている
(植物における対生の配置になっている)。中心軸
(A)を通らない直線(L1またはL2)と中心軸(A)と
の距離は保持体(1)の曲げ角度を軸(A)に対してど
のように決めるかによって異なる。すなわちL1とL2とが
中心軸(A)上で直交する位置から、たとえばL1が中心
軸(A)を通らない直線とした場合、L1が中心軸(A)
を離れれば離れるほどその方向への曲げは悪くなり、反
対方向への曲げは良くなる。曲げ角度は人工臓器の種類
および移植対象によって適当に決定してもよい。
使用に際しては、第2図に示すように本保持体(1)
の外側または内側に例えばポリエステル繊維の編物(K;
織物や不織布も使用可能)を被せ、同様の材料で形成さ
れた細い糸(図示していない)でメッシュ(M)を保持
体(1)に縫い付けて人工臓器に作製して用いる。
〔実施例1〕 本発明の保持体(直径20mm、幅3mm、厚さ0.5mm、ポリ
4ふっ化エチレン製)を内側からポリエステル編物のメ
ッシュで被覆しポリエステルの縫合糸で縫い付けをした
人工気管を用いてイヌで移植試験を行ったところ第1表
のような結果が得られた。保持体を原因とする死亡例は
観察されなかった。但し、イヌは体重10〜15kgの成犬
(雄)28匹を用いた。
〔比較例1〕 ポリエチレン製の第4図のような保持体をポリエステ
ルの編物のメッシュで被覆した人工気管を用い実施例1
と同様の移植試験を行ったところ第1表の様な結果が得
られた。保持体変形が生じている。但し、イヌは体重10
〜14kgの成犬(雄)20匹を用いた。
〔比較例2〕 ポリエチレン製の第5図のような保持体をポリエステ
ルの編物のメッシュで被覆した人工気管を用い実施例1
と同様の移植試験を行ったところ第1表のような結果が
得られた。比較例1同様保持体変形が生じている。但
し、イヌは体重7〜13kgの成犬(雄)5匹を用いた。
〔比較例3〕 第6図に示すようなシリコーン製チューブからなる人
工気管(米国N社製)を用い実施例1と同様の移植試験
を行ったところ第1表のような結果が得られた。気管逸
脱が生じている。但し、イヌは体重9〜13kgの成犬
(雄)10匹を用いた。
<発明の効果> 本発明の保持体を用いることにより次のような効果を
奏することができる。
(1)保持体が適度の伸縮性、変形性を有しているの
で、移植後の違和感が少ない。
(2)内腔保持力が良く過度の伸展がないので、保持体
の変形や逸脱が起こりにくく、従って移植後の生体の長
期生存が可能である。
(3)縫糸の移動が小さいのでメッシュがズレにくく、
従って移植後の肉芽細胞のメッシュ内への侵入・伸展が
容易であり、内皮細胞が着きやすい。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の保持体の斜視図であり、第2図は第1
図の保持体をポリエステル編物のメッシュで被覆してな
る人工気管を示す図、第3図は任意のリングについて軸
方向隣合う一対の連結枝の位置関係を説明するための図
である。また第4図〜第6図は従来の保持体の例を示す
図である。 <主な符号の説明> 1:保持体、2:リング 3:連結枝、M:メッシュ
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭60−106460(JP,A) 特開 昭62−231657(JP,A) 特開 平3−198845(JP,A) 特開 昭61−272047(JP,A) 特開 昭61−293451(JP,A) 特開 昭57−115250(JP,A) 実開 昭51−50394(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61F 2/04 - 2/06

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】同一軸上に配列された多数のプラスチック
    製リングの隣合うリングが、それぞれ該リングの半径よ
    りも短い一対の連結枝で結合されてなる管状の構造物で
    あって、両端を除く任意のリング上で軸方向に隣合う2
    組の一対の連結枝において、各一対の連結枝が各々その
    リングと結合する点を結んでできる2つの直線の少なく
    とも一方が軸心を通り、かつ該2つの直線同士が互いに
    直交するように配置されたことを特徴とする管状臓器の
    骨格形成用具。
  2. 【請求項2】連結枝が対生に配置されたことを特徴とす
    る請求項1記載の管状臓器の骨格形成用具。
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