JP3045719B1 - 光ファイバ母材加工用バ―ナ - Google Patents

光ファイバ母材加工用バ―ナ

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JP3045719B1
JP3045719B1 JP11023464A JP2346499A JP3045719B1 JP 3045719 B1 JP3045719 B1 JP 3045719B1 JP 11023464 A JP11023464 A JP 11023464A JP 2346499 A JP2346499 A JP 2346499A JP 3045719 B1 JP3045719 B1 JP 3045719B1
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秀紀 藤井
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  • Pre-Mixing And Non-Premixing Gas Burner (AREA)
  • Glass Melting And Manufacturing (AREA)
  • Manufacture, Treatment Of Glass Fibers (AREA)

Abstract

【要約】 【課題】可燃性ガスと支燃ガスの流量の調整だけで、火
炎の形状、加熱領域や温度分布等の制御が可能であり、
加工歩留まりを向上させることができる光ファイバ母材
加工用バーナを提供する。 【解決手段】光ファイバ母材加工用バーナは、可燃性ガ
スの流れる外筒2内に、支燃性ガスの流れる複数の内管
3が挿入された光ファイバ母材加工用バーナにおいて、
内管3の支燃性ガス流出部4の開口面積に対する、外筒
2の可燃性ガス流出部5の開口面積の比率が、外筒2の
先端断面6の中心部から外周部に向かって大きくなって
いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ファイバ母材の
形状を火炎により加工する際、使用されるバーナに関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】光ファイバ母材は、通常、ガラス施盤で
回転させながら、バーナを用いた火炎で加熱することに
より、曲がりを修正、所定径に延伸後、さらに火炎研磨
等の加工が施される。従来のバーナは、可燃性ガスの流
れる外筒に、複数の支燃性ガスの流れる内管が挿入さ
れ、バーナの火口部で内管が等間隔に配置された構造を
有している。このバーナは、一定の火炎焦点距離で、最
適な火炎状態が得られるものであるが、火炎は、バーナ
の先端から徐々に広がった形状であるので、加熱領域や
加熱温度の制御が困難である。そのため、光ファイバ母
材の延伸、火炎研磨、溶断等の加工の際、母材の適切な
表面温度あるいは温度分布が得られるように、工程ごと
に母材とバーナ先端との距離等を調整しなければならな
かった。あるいは工程ごとに最適なバーナに交換するこ
ともあった。しかし、工程ごとにバーナの調整や交換を
行うことは生産効率が悪い。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】そのため、バーナの位
置の調整、または交換を行わずに、簡便に光ファイバ母
材の加工ができるバーナが望まれていた。
【0004】本発明は前記の課題を解決するためなされ
たもので、可燃性ガスと支燃ガスの流量の調整だけで、
火炎の形状や大きさ、加熱領域や温度分布等の制御が可
能であり、加工歩留まりを向上させることができる光フ
ァイバ母材加工用バーナを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
めになされた本発明の光ファイバ母材加工用バーナは、
実施例に対応しバーナの外筒先端断面を示す図1を参照
して説明すると、可燃性ガスの流れる外筒2内に、支燃
性ガスの流れる複数の内管3が挿入された光ファイバ母
材加工用バーナにおいて、内管3が外筒2の先端断面6
の中心部よりも外周部に密に挿入されていることによ
り、内管3の支燃性ガス流出部4の開口面積に対する、
外筒2の可燃性ガス流出部5の開口面積の比率が、外筒
2の先端断面6の中心部から外周部に向かって小さく
っている。
【0006】光ファイバ母材加工用バーナは、外筒2の
可燃性ガス流出部5の開口面積が、外筒2の先端断面6
の面積に対し20%以上50%以下の範囲であることが
好ましい。20%未満であると可燃性ガスの供給量が少
ないため燃焼しない。一方、50%より大きいと可燃性
ガスの供給量が多すぎるため完全燃焼しない。
【0007】光ファイバ母材加工用バーナは、内管3の
支燃性ガス流出部4の開口面積が、外筒2の先端断面6
の面積に対し5%以上10%以下の範囲であることが好
ましい。5%未満であると支燃ガスの供給量が少なすぎ
て完全燃焼しない。一方、10%より大きいと支燃ガス
の供給量が多すぎて点火できない。
【0008】支燃性ガスは酸素であり、可燃性ガスは水
素および(または)鎖状炭化水素であることが好まし
い。可燃性ガスの流量を150〜500L/分、支燃性
ガスの流量を70〜300L/分に設定する。
【0009】本発明の光ファイバ母材加工方法は、前記
の光ファイバ母材加工用バーナを用い、可燃性ガス流量
と支燃性ガス流量を調整した火炎により、光ファイバ母
材を加工処理することを特徴としている。
【0010】光ファイバ加工用バーナを使用する際、可
燃性ガスを外筒2に流し、支燃性ガスを内管3に流し、
着火する。光ファイバ母材を回転しながら、バーナで加
熱し、所要の加工を行う。火炎の形状や大きさ、加熱領
域、温度分布の調整は、可燃性ガスと支燃ガスの流量を
調整することで容易に行うことができる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を詳細に説
明する。図1には、本発明を適用する光ファイバ母材加
工用バーナの実施例の要部断面図が示されている。
【0012】光ファイバ母材加工用バーナは、図1に外
筒の先端断面が示されているように、可燃性ガスが流れ
る外筒2内に、支燃性ガスが流れる複数の内管3が挿入
されている。内管3は、外筒2の軸を中心に同心円状に
複数列配置され、各列には等間隔に内管3が並んでい
る。各列の内管3の間隔は外周部ほど密になっている。
【0013】図2に示すように、バーナの外筒は、底端
が閉鎖され、可燃性ガスすなわち水素ガスの導入管12
に接続している。全ての内管3は、管分岐具15を介し
て支燃性ガスすなわち酸素ガスの導入管14に接続して
いる。
【0014】光ファイバ母材加工用バーナは、以下のよ
うに動作する。水素ガスボンベ11の弁を開放すると、
水素ガスが導入管12を経て外筒2に流入する。一方、
酸素ボンベ13の弁を開放すると、酸素ガスは、導入管
14を経て管分岐具15により内管3に分流する。外筒
2の先端では、外筒2の外周部でより多くの酸素ガスが
流出し、外筒2の中心部でより多くの可燃性ガスが流出
して、両方のガスは混合される。混合ガスに点火する
と、火炎10が得られる。
【0015】酸素ガスは、外筒先端の外周部でより多く
流出しているので、火炎10はバーナの外筒よりも広が
らない。そのため、可燃性ガスと支燃ガスの流量を調整
することにより、火炎の焦点距離の制御が容易である。
光ファイバ母材の加工工程に合わせて、火炎の形状や大
きさ、加熱領域、温度分布の調整を簡便に行うことがで
きる。
【0016】本発明の光ファイバ母材加工用バーナを用
い、平均径65mmの光ファイバ母材をガラス施盤に装
着し、加工処理を施した。母材の曲がりの修正、両端部
へのダミー棒付け、延伸(5mm縮径)、火炎研磨、お
よび両端部の溶断からなる一連の加工を行った。火炎の
制御は、可燃性ガスと支燃ガスの流量の調整だけで十分
であり、光ファイバ母材とバーナとの間隔の調整をする
必要がなかった。
【0017】比較のため、支燃性ガスの流れる複数の内
管が、外筒内に均等に挿入されたバーナを用いて、本発
明の光ファイバ母材加工用バーナを用いた場合と同様に
光ファイバ母材の加工を行った。各工程で最適な母材の
加熱領域、母材の温度分布を得るためには、工程ごとに
バーナと母材との間隔の調整が必要であった。
【0018】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように本発明の光
ファイバ母材加工用バーナは、火炎の広範な焦点距離を
得ることができ、バーナと光ファイバ母材間の間隔を微
妙な調整を行うことなく、加熱領域や温度分布等を制御
することができる。光ファイバ母材の延伸、火炎研磨等
の各種加工を単一のバーナで行うことができるので、加
工時の歩留まりが向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用する光ファイバ母材加工用バーナ
の実施例を示す要部断面図である。
【図2】本発明を適用する光ファイバ母材加工用バーナ
の実施例を示す斜視図である。
【符号の説明】
2は外筒、3は内管、4は空孔、5は可燃性ガス流出
部、6は外筒の先端断面、10は火炎、11は可燃性ガ
スボンベ、12は可燃性ガス導入管、13は支燃性ガス
ボンベ、14は支燃性ガス導入管、15は管分岐具であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI F23D 14/48 F23D 14/48 B (56)参考文献 特開 平8−310823(JP,A) 特開 平7−232929(JP,A) 特公 平7−29795(JP,B2) 実公 昭62−1543(JP,Y2) 実公 昭63−39549(JP,Y2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F23D 14/56 C03B 20/00 C03B 37/012 F23D 14/22 F23D 14/38 F23D 14/48

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 可燃性ガスの流れる外筒内に、支燃性
    ガスの流れる複数の内管が挿入された光ファイバ母材加
    工用バーナにおいて、該内管が該外筒の先端断面中心部
    よりも外周部に密に挿入されていることにより、該内管
    の支燃性ガス流出部開口面積に対する、該外筒の可燃性
    ガス流出部開口面積の比率が、該外筒の先端断面の中心
    部から外周部に向かって小さくなることを特徴とする光
    ファイバ母材加工用バーナ。
  2. 【請求項2】 前記外筒の可燃性ガス流出部開口面積
    が、前記外筒の先端断面の面積に対し20%以上50%
    以下の範囲であることを特徴とする請求項1に記載の光
    ファイバ母材加工用バーナ。
  3. 【請求項3】 前記内管の支燃性ガス流出部開口面積
    が、前記外筒の先端断面の面積に対し5%以上10%以
    下の範囲であることを特徴とする請求項1に記載の光フ
    ァイバ母材加工用バーナ。
  4. 【請求項4】 前記支燃性ガスが酸素であり、前記可
    燃性ガスが水素および/または鎖状炭化水素であること
    を特徴とする請求項1に記載の光ファイバ母材加工用バ
    ーナ。
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