JP3045701B2 - 締結ボルト - Google Patents

締結ボルト

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JP3045701B2
JP3045701B2 JP9348255A JP34825597A JP3045701B2 JP 3045701 B2 JP3045701 B2 JP 3045701B2 JP 9348255 A JP9348255 A JP 9348255A JP 34825597 A JP34825597 A JP 34825597A JP 3045701 B2 JP3045701 B2 JP 3045701B2
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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ナットなどと組合
わせ、フランジなどの被締結物を締結する締結ボルトに
関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、ボルトおよびナットの組合わ
せは、基本的な締結要素として広く利用されている。ボ
ルトは、軸の一端に外径が軸よりも大きな頭部を有し、
軸の外周には外ねじが形成され、内ねじが形成されてい
るナットに螺合する。頭部とナットとの間で、被締結物
を挟持し、ボルトおよびナットとの間の螺合状態を調整
したり、座金やスペーサなどを用いて、締結状態の調整
が行われる。
【0003】溶融還元プラントなどでは、溶融還元炉を
分割して、耐火物レンガの内張りを定期的に補修する必
要がある炉底部分のみを交換可能にしておけば、炉全体
を2組設けて、一方の補修中に他方を稼働させるような
方式よりも、大幅にコストダウンが可能となる。商業用
のプラントでは、溶融還元炉の容積はかなり大きくな
り、炉底と他の部分とをフランジで結合する際には、多
数の締結ボルトを必要とする。溶融還元炉では、炉内圧
力が数kgf/cm2・G程度とかなり高くなるので、
フランジ結合部は気密性が必要であり、かつプラントの
稼働率を低下させないためには、迅速に交換を行うこと
が必要となる。従来の一般的なボルトとナットでそのよ
うなフランジの締結を行う場合には、多数のボルトおよ
びナットを、気密性を考慮してバランスよく締結し、あ
るいは締結を解除して緩めるように操作しなければなら
ない。
【0004】図11は、油圧を利用して締付けが可能な
ボルトについて、実開昭63−157407で開示され
ている先行技術を示す。ガイドベース1aは、クランプ
2を締付けたり、締付けを解除したりすることによっ
て、レストバー3に対して固定された状態となったり、
レストバー3に沿って紙面に垂直な方向に摺動変位可能
な状態となったりする。締付け力を発生するために設け
られる締付け軸4の先端側は、ピストン5に挿入され
る。ピストン5に油圧空間6が生じるように油圧が作用
すると、締付け軸4の先端に螺合される固定ナット7の
位置が軸線方向に沿って離隔するように押圧する。固定
ナット7に対する押圧力の反力は、ピストン5と組合さ
れるシリンダー8がクランプ2を押圧することによって
得られる。
【0005】図11の上半部分は、油圧を作用させない
状態を示し、この状態でピストン5の外周に形成される
ねじに螺合する締付けナット9でシリンダ8の端面を締
付けた状態としておく。図11の下半部分に示すよう
に、ピストン5とシリンダ8との当接部分に油圧を作用
させて油圧空間6を発生させると、ピストン5は締付け
軸4の軸線方向を、締付け軸4の頭部から離隔する方向
に変位し、シリンダ8の端面と締付けナット9との間に
間隙Gを形成する。このときピストン5の端面で固定ナ
ット7が軸線方向を締付け軸4の頭部から離隔する方向
に押圧され、締付け軸4は軸線方向に伸長する。間隙G
が形成された状態で、締付けナット9を締付けて締付け
ナット9とシリンダー8の端面とを再び密着させる。油
圧を解除しても、締付けナット9がピストン5とシリン
ダー8との間の相対的変位を規制し、図11の下半部分
のような固定ナット7の位置の状態を保持する。なお、
クランプ2とシリンダー8との間には、凸面ナット12
および凹面ナット13が設けられ、ピストン5の端面と
固定ナット7との間にはスペーサ14が設けられてい
る。
【0006】図11に示すような油圧を利用して締結可
能なボルトを用いれば、多数のボルトを確実に締付けら
れる可能性はある。同様に油圧を利用して締結を行う先
行技術は、たとえば特開平2−262971や特開平5
−79302などにも開示されている。特開平2−26
2971では、ターンバックルの締付け力を、油圧によ
ってボルトを伸長させることによって発生させ、油圧を
解除しても締付け状態が維持されるようにロックする手
段を設けている。特開平5−79302では、両ナット
ボルトの頭部にテンションナットを螺合させ、油圧作動
のシリンダでテンションナットを引上げて所定の締結力
を発生させ、その状態をナットを締付けて保持するよう
にしている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】実開昭63−1574
07、特開平2−262971あるいは特開平5−79
302に開示されている考え方をフランジなどの締結ボ
ルトに適用すると、油圧を利用して多数の締結ボルトを
同時に締結したりすることは可能となっても、締結を解
除して締結を解放することは困難である。図11に示す
実開昭63−157407の先行技術では、油圧空間6
にさらに油圧を印加すれば、締付けナット9とシリンダ
8との間には再び間隙Gが形成され、締付けナット9を
手で緩めたりすることは可能になる。しかしながら、ピ
ストン5の端面と固定ナット7との間は強力に押圧され
ており、締付け軸4に対して固定ナット7を緩めるには
大きなトルクが必要である。締付け軸4から固定ナット
7を取外さない限り、クランプ2をガイドベース1aや
レストバー3から取外すことはできない。図11に示す
ような締付け軸4とピストン5およびシリンダ8を、フ
ランジの締結に使用しているような場合も、固定ナット
7を締付け軸4から取外さない限り、フランジの分離は
不可能である。
【0008】ボルトの締結および解放を自動的に行うた
めには、たとえば油圧モータでナットを回転させる方式
が考えられる。しかしながらそのような方式は、次のよ
うな欠点を有する。 設備が高価。 複雑で高価な油圧装置が必要。 装置が大掛かりになるために、必要とするスペースが
大きく、フランジ径が大きくてボルト数が多くなると装
置間の干渉が生じて、設置するのが困難。
【0009】一般のボルトおよびナットを使用して、手
でボルトを締結し、緩め操作を行う場合は、次のような
欠点を有する。 ボルト径が大きくなると、手で操作するのは困難。 ボルトの重量が重いため、ボルトの抜取り・挿入が困
難。 クランプを手で操作しても、ボルト数が多くなると全
操作に要する時間が大きい。すなわち、プラントの稼働
率が低くなる。 ボルト締付け力を、締付け操作毎に微妙に調整する必
要があり、トルクレンチ等で締付け力の調整が必要。
【0010】本発明の目的は、簡単な構造で容易に締結
および解放を行うことができ、締付け操作毎に締付け力
の調整を行う必要がない締結ボルトを提供することであ
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、被締結物に設
けられるボルト孔に挿入され、軸の一端側の頭部と、軸
の外周に形成されるねじ部に螺合するナットとの間で被
締結物の締結を行う締結ボルトにおいて、頭部とナット
との間で被締結物を締結している状態で、流体圧を印加
することによって、頭部とねじ部との間の軸を伸長さ
せ、被締結物に対する締結状態を解除して解放状態とす
ることが可能な流体圧印加手段と、流体圧印加手段が締
結状態を解除している解放状態で、ねじ部をナットと結
合したままボルト孔に対して着脱可能にする着脱手段と
を備えることを特徴とする締結ボルトである。
【0012】本発明に従えば、締結ボルトを被締結物に
設けられるボルト孔に挿入して、軸の一端側の頭部と軸
の外周に形成されるねじ部に螺合するナットとの間で、
被締結物の締結を行うことができる。また、締結ボルト
の頭部とナットとの間の軸を、流体圧印加手段によって
印加する流体圧で伸長させ、被締結物に対する締結状態
を解除して解放状態とすることができる。解放状態で
は、ナットを容易に緩め、ねじ部にナットを結合したま
ま、ボルト孔から除去することも容易である。軸が伸長
している状態でナットを締付け、油圧を解放して軸の伸
長を停止させれば、ナットと頭部との間で被締結物を強
力に締結することができる。この締結状態は、ナットを
かなり強力に締付けた状態に相当する。流体圧を作用さ
せて軸を伸長させている状態でナットを締付ける力は、
たとえば人力で可能な程度としておき、流体圧の調整で
最終的な締付け力が適切な範囲となるように容易に調整
することができる。
【0013】また本発明で、前記流体圧印加手段は、シ
リンダおよびピストンの組合わせを備え、シリンダおよ
びピストンは、前記流体圧の印加によって、前記軸の軸
線方向に離隔するように変位し、シリンダおよびピスト
ンのうちの一方は、前記軸に結合され、シリンダおよび
ピストンのうちの他方は、前記流体圧印加時の変位によ
って、前記ナットを前記頭部から離隔するように押圧す
ることを特徴とする。
【0014】本発明に従えば、流体圧印加手段にはシリ
ンダおよびピストンの組合わせが備えられる。流体圧を
印加すると、シリンダおよびピストンは、締結ボルトの
軸の軸線方向に離隔するように変位し、シリンダおよび
ピストンのうちの一方は軸に結合され、他方はナットを
頭部から離隔するように押圧するので、軸とナットとの
間を流体圧の印加によって離隔するように伸長させるこ
とができる。
【0015】また本発明は、軸の一端側の頭部と、軸の
外周に形成されるねじ部に螺合するナットとの間で被締
結物の締結を行う締結ボルトにおいて、被締結物と前記
ナットとの間に設けられ、前記軸の軸線方向に延びる形
状を有するカラーと、頭部とカラーおよびナットとの間
で被締結物を締結している状態で、流体圧を印加するこ
とによって、頭部とねじ部との間の軸を伸長させ、被締
結物に対する締結状態を解除して解放状態とすることが
可能な流体圧印加手段とを備え、軸の内部には、空洞部
が形成されており、流体圧印加手段は、空洞部に流体圧
を印加し、また空洞部の流体圧を解放することを特徴と
する締結ボルトである。
【0016】本発明に従えば、軸の内部に形成される空
洞部に流体圧印加手段によって流体圧を印加すると、空
洞部の内圧によって軸が伸長し、流体圧を解放すれば伸
長状態が経時し、軸の長さは元に戻すことができる。被
締結物とナットとの間には、軸の軸線方向に延びる形状
を有するカラーが設けられるので、伸長させる軸の長さ
を長くすることができ、この範囲に流体圧印加手段を形
成することが容易となる。軸の内部の空洞部の軸線方向
の長さも伸ばすことができ、作動軸の出力に対する軸の
伸長量を大きくすることができる。
【0017】また本発明は、前記流体圧印加手段が締結
状態を解除している解放状態で、ねじ部をナットと結合
したまま、被締結物に設けられるボルト孔に対して着脱
可能にする着脱手段をさらに備えることを特徴とする。
【0018】本発明に従えば、着脱手段として槌型スペ
ーサなどを介して締結を行い、解放状態でねじ部にナッ
トを結合したままボルト孔に着脱することができる。
【0019】また本発明で、前記着脱手段は、前記軸の
軸線方向と垂直な方向に延びる槌型形状の頭部を有する
ことを特徴とする。
【0020】本発明に従えば、締結ボルトの着脱手段は
軸の軸線方向と垂直な方向に延びる槌型形状の頭部を有
するので、被締結物に形成するボルト孔の形状を槌型形
状に対応する長孔としておき、締結状態では槌型形状の
頭部とボルト孔の長孔の延びる方向とが直交し、解放状
態で頭部とボルト孔の長孔の方向とが一致するように角
変位させれば、被締結物の締結と締結を解除しての解放
とを容易に切換えることができる。
【0021】また本発明で、前記着脱手段は、前記軸の
軸線方向と垂直な方向に延びる槌型形状のコッタを有
し、コッタが軸に対して着脱可能であることを特徴とす
る。
【0022】本発明に従えば、締結ボルトの軸に、軸線
方向と垂直な方向に延びる槌型形状のコッタを着脱手段
として装着すれば、締結ボルトの軸よりも少し大きい内
径のボルト孔に対し、ボルトの頭部の挿通を阻止し、被
締結物を締付ける作用を行わせることができる。コッタ
を締結ボルトの軸から離脱させれば、被締結物に形成さ
れているボルト孔に締結ボルトの軸が通過可能な状態と
なり、締結ボルトを被締結物から容易に引抜いて締結を
解放することが可能となる。
【0023】また本発明は、前記槌型形状の頭部は前記
軸部と一体ではなく、分離可能でスペーサとしての機能
も有し、かつ頭部の反被締結物側に別のナットが設けら
れ、このナットによって槌型形状の頭部の軸方向位置を
制限していることを特徴とする。
【0024】本発明に従えば、槌型形状の頭部を軸から
分離させてスペーサ的役割をさせ、さらに頭部の外側に
軸部のねじ部と螺合するナットを新たに設けることによ
って、締結ボルトが解放された状態で槌型形状の頭部の
軸方向位置を容易に調整することができる。
【0025】また本発明で、前記着脱手段は、前記軸の
軸線方向と垂直な平面での断面形状が円形とはならない
異方形状のスペーサを有し、ナットと被締結物とはスペ
ーサを介して締結されることを特徴とする。
【0026】本発明に従えば、締結ボルトとともに被締
結物を締結するナットは、軸の軸線方向と垂直な平面で
断面形状が円形とはならない異方形状のスペーサを有
し、被締結物とはスペーサを介して締結されるので、被
締結物に、ナットが通過可能であり、異方形状のスペー
サは所定の方向を向いているときに通過可能で、他の方
向を向いているときには通過が不可能な形状のボルト孔
を形成しておくことによって、被締結物の締結と、締結
状態を解除して解放状態とするときの被締結物からの締
結ボルトの除去とを、容易に行うことができる。
【0027】また本発明は、前記被締結物を、球面座金
を介して締結することを特徴とする。
【0028】本発明に従えば、被締結物を球面座金を介
して締結するので、締結の際に調芯作用を有し、締結力
を軸線まわりに均等に作用させることができる。
【0029】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の実施の第1形態
としての締結ボルト20の基本的な構成を示す。図1
(a)は締結状態を示し、図1(b)は締結を解除した
解放状態を示す。締結ボルト20は、たとえばフランジ
21,22間の締結に使用される。フランジ21,22
を挿通する軸23の一端側の頭部にはボルト頭24が形
成される。軸23の他方寄りの外周にはねじ部25が形
成され、内部には空洞部26が形成される。空洞部26
の軸線方向他端寄りの内周面には、内ねじ27が形成さ
れ、栓部材28が挿入される。栓部材28は、空洞部2
6を封止する。栓部材28には給油圧口29が形成さ
れ、空洞部26に油圧印加用の作動油を供給することが
できる。
【0030】図1(a)は、空洞部26には油圧を印加
させず、ねじ部25にナット30を螺合させて、ボルト
頭24との間でフランジ21,22を締結している状態
を示す。なお、ナット30による締付け力がフランジ2
2に均等に印加されるように、調芯作用を有する球面座
金31,32を介してナット30による締付けを行って
いる。
【0031】図1(b)は、給油圧口29を介して空洞
部26に作動油を供給し、空洞部26内の油圧によって
軸23を伸長させている状態を示す。空洞部26に油圧
を作用させると、軸23自体が伸長し、伸長分がナット
30とボルト頭24の間に隙間33,34として現れ
る。この状態では、ナット30の締付け力はほとんど消
失してフリーな状態となり、人手でも容易にナット30
をねじ部25から外すことが可能となる。
【0032】また図1(b)に示すように、空洞部26
に油圧を作用させて軸23を伸長させた状態で、ナット
30を人手で締付け、空洞部26への油圧の印加を停止
させれば、図1(a)に示すように軸23の伸長が解除
され、大きな締付け力でナット30がフランジ21,2
2間を締結することができる。このときの締結力は、図
1(b)で空洞部26に作用させている油圧によって調
整することが可能である。また油圧を一定にしておけ
ば、球面座金31,32とナット30との間の隙間33
と、フランジ21とボルト頭24との間の隙間34の合
計によって決定されることになる。この場合、合計の隙
間が小さいほど締付け力は大きくなる。
【0033】図2は、本発明の実施の第2形態としての
締結ボルト40の概略的な構成を示す。なお、図2以降
の各図で、先行する図に示した部分と対応する部分には
同一の参照符を付し重複する説明を省略する。本実施形
態の軸43には、図1の実施形態の空洞部26に比較し
て小さな体積の空洞部46を形成する。図1の実施形態
では、空洞部26の体積が大きいため、締結ボルト20
内には常時多量の作動油が存在する。本実施形態では、
空洞部46の体積が小さいので、作動油の存在量を少な
くすることができるという長所がある。作動油の量が多
いと、熱によって作動油が膨張する場合の影響が大きく
なる。すなわち作動油の量が少ないと、少し軸43が伸
長しても、空洞部46内の圧力は大幅に低下するので、
空洞部46内の作動油の熱膨張による伸長量の増大に対
する影響を少なくすることができる。
【0034】図3は、本発明の実施の第3形態としての
締結ボルト50の概略的な構成を示す。本実施形態で
は、軸53の軸線方向の長さを伸ばし、空洞部56の軸
線方向の長さも増大させている。これによって、空洞部
56の先端の内ねじ57に螺合する栓部材58の給油圧
口59を介して供給する作動油の出力に対し軸56の伸
長量を大きくすることができる。球面座金32とナット
30との間には、円筒状のカラー55を挿入して、長さ
の調整を行う。
【0035】図4は、本発明の実施の第4形態としての
締結ボルト60の構成を示す。本実施形態では、実施の
第1〜第3形態とは異なり、ボルト61の軸63内部に
空洞部などを形成しない。軸63の一端側にはボルト頭
24が形成され、他端側の外周にはねじ部65が形成さ
れる。軸63が、フランジ21,22を挿通する部分よ
りも他端側寄りの位置に、突起部66が設けられる。突
起部66よりも軸63の他端側には、シリンダ67およ
びピストン68の組合わせが挿入される。シリンダ67
には、シリンダ67とピストン68の当接部分に連通す
る給油口69が設けられる。ねじ部65にはナット70
が螺合する。ナット70とフランジ22との間には、球
面座金71,72とカラー75とが介在される。ピスト
ン68はシリンダ67に対してボルト61の軸線方向に
摺動変位可能である。
【0036】図4(a)は給油口69から油圧を供給し
ていない締結状態を示し、図4(b)は給油口69から
油圧を供給し、シリンダ67とピストン68との間の当
接状態を解除し、加圧空間77を形成している状態を示
す。加圧空間77の形成によって、ボルト頭24とナッ
ト70との間の軸63の長さは増大し、ボルト頭24と
フランジ21との間やカラー75とナット70との間に
隙間が発生する。
【0037】図4(a)では、フランジ21,22が球
面座金71,72と円筒状のカラー75を経由して、ボ
ルト頭24とナット70との間で締付けられる。ボルト
61の一部に形成する突起部66は、たとえばナットを
溶接することなどによって形成することができる。突起
部66とナット70との間にシリンダ67とピストン6
8とが存在する。給油口69に油圧をかけると、ピスト
ン68がシリンダ67から離れてナット70を押し、ボ
ルト61の軸63を伸長させることができる。
【0038】図4(b)に示すように、給油口69から
作動油を送込むと、油圧によってボルト61の軸63が
伸長し、ボルト頭64とナット70との間の長さが被締
結物であるフランジ21,22および球面座金71,7
2およびカラー75の合計厚さよりも大きくなるので、
たとえばボルト頭24とフランジ21との間に隙間がで
きる。
【0039】図4(b)に示すような状態でナット70
の位置を調整してボルト・ナット間長を合わせ、油圧を
解除するとボルト61は収縮し、フランジ21,22間
を締付けることができる。なおシリンダ67とピストン
68との間の摺動部分にはOリング76が設けられ、作
動油の漏れを防ぐ。ナット70は、所定の位置を決めた
後でまわり止めが施される。油圧の供給は、フレキシブ
ルホースなどを経由して行う。ボルト61の伸長量が不
足する場合は、軸63の長さをさらに長くする。
【0040】図5は、実施の第1形態に用いられている
ボルト頭24の締結状態での働きを示す。図5(a)は
側面示した状態を示し、図5(b)は平面示した状態を
示す。ボルト頭24は、軸23の軸線23aに垂直な方
向24aに向かって延びる槌型形状を有する。フランジ
21には、ボルト頭24の外形に対応するような矩形の
ボルト孔78が設けられている。図5(b)に示すよう
に、ボルト頭24の軸線24aと、ボルト孔78の断面
形状の軸線78aとがほぼ直交している状態では、ボル
ト頭24はボルト孔78を通過不能であり、ボルト頭2
4の下面でフランジ24の上面を押圧することが可能で
ある。
【0041】図6は、ボルト頭24の軸線24aをフラ
ンジ21に形成するボルト孔78の軸線78aの方向に
合わせ、ボルト頭24をボルト孔78に通過させる状態
を示す。図6(a)は平面示した状態を示し、ボルト頭
24の形状はボルト孔78の断面形状である矩形内に収
まるので、図6(b)に側面に示すような状態から、図
6(c)に側面示して示す状態のように、ボルト孔78
を通過させて引抜くことが可能である。
【0042】図1〜図4に示す各実施の各形態では、図
1(b)あるいは図4(b)に示すようにボルトを伸長
させて締結を緩めた状態で、ボルト頭24を角変位さ
せ、図5に示すような状態から図6に示すような状態に
することによって、容易にボルト頭24をフランジ2
1,22のボルト孔78を通過させて引抜くことができ
る。
【0043】図7は、本発明の実施の第5形態としての
締結ボルト80の概略的な構成を示す。図7(a)に示
すように、締結ボルト80のボルト頭84は、コッタ孔
85を有し、コッタ孔85にコッタ86が着脱可能であ
る。被締結物であるフランジ21には、締結ボルト80
の軸83が挿通可能なボルト孔88が形成されている。
コッタ86を装着した状態では締結ボルト80はボルト
孔88を通過することができない。図7(b)に示すよ
うに、コッタ86をコッタ孔85から除去すると、ボル
ト頭84はボルト孔88を通過可能となる。すなわち、
コッタ86を引抜けば、締結ボルト80を被締結物から
容易に引抜くことができる。本実施形態のコッタ86の
着脱も、たとえば図1の実施形態で図1(b)に示すよ
うな軸を伸長させた解放状態と同様に行えば、容易に行
うことが可能となる。図1(a)に示すような軸の締結
状態では、コッタ86の側面でフランジ21の表面を強
く押圧しているので、着脱は困難である。
【0044】図8は、本発明の実施の第6形態としての
締結ボルト90の部分的な構成を示す。本実施形態のボ
ルト91は、軸93の先端寄りに形成されているねじ部
95に螺合するナット96を、槌型スペーサ97を介し
て締付ける。したがって、ボルト91は一般的な頭部形
状を有するものを使用可能である。槌型スペーサ97
は、フランジ21,22の接合面に平行な行方向に細長
い形状を有し、被締結物であるフランジ21,22には
槌型スペーサ97の形状に適合したボルト孔98,99
が形成されている。槌型スペーサ97の向きをボルト孔
98,99の向きに合わせると、ボルト孔98,99を
ナット96が通過可能であれば、槌型スペーサ97およ
びナット96を含めてボルト91をフランジ21,22
から引抜くことができる。
【0045】すなわちボルト91を外すためのフランジ
解放時は、まずボルト91に圧力を付加して伸長させ、
槌型スペーサ97とフランジ22との間をフリーな状態
とする。ボルトに対する圧力の付加は、図1〜図4に示
す各実施形態のいずれかと同様に行う。槌型スペーサ9
7およびフランジ22間をフリーにした状態で、槌型ス
ペーサ97を90度回転させ、ナット96と槌型スペー
サ97とがボルト孔98,99を通過可能な位置関係に
なる。両フランジ21,22間を広げると、ナット96
と槌型スペーサ97とはボルト孔98,99を通過す
る。
【0046】フランジ締結時は、締結前にナット96を
充分緩めておき、ナット96と槌型スペーサ97をボル
ト孔98,99を通過させて、図8に示すような状態と
する。しかる後に、油圧を付加し、ボルト91を延ばし
たままの状態で、ナット96を手で緩く締め、ナット9
6と槌型スペーサ97とがフランジ22と接触したと
き、ナット96の締め動作を停止する。しかる後に、油
圧を解放して零にすると、ボルト91は縮んでフランジ
21,22は締結される。加える油圧が一定なら、フラ
ンジ21,22に微小な凹凸があっても、全てのボルト
91の締結力は一定となる。
【0047】なお、本実施形態のような構成は、頭部側
に設けることもできる。すなわち、槌型形状の頭部が軸
部と一体ではなく、スペーサ的に設けられ、かつ頭部の
反被締結物側に別のナットを設け、このナットによって
槌型形状の頭部の軸方向位置を制限する。槌型形状の頭
部の中心部に穴を設けることによって軸とフリーにさせ
てスペーサ的役割をさせ、さらに頭部の外側に軸部のね
じ部と螺合するナットを新たに設けることによって締結
ボルトが解放された状態で槌型形状の頭部の軸方向の制
限位置を容易に調整することができる。
【0048】図9は、図1に示す実施形態の締結ボルト
20を用いてフランジの締結を行う装置の構成を示す。
炉100は、たとえば鉄を溶融還元法によって製造する
ための溶融還元炉であり、炉底101と炉体上部102
との間で分割される。炉底101には、耐火物レンガに
よる内張りが施されているけれども、操業を続けると耐
火物レンガが消耗し、補修を行う必要が生じる。補修の
際には、炉底101を炉体上部102から分離する。1
つの炉体上部102に対して複数の炉底101を用意し
ておき、1つの炉底101を炉体上部102と結合して
操業を行っている間に、他の炉底101に対して耐火物
レンガの内張り補修を行っておけば、炉底101の交換
で操業を再開することができ、プラントの稼動率の低下
を防ぐことができる。炉底101のみ交換可能としてお
くと、炉100全体を交換するよりも低コスト溶融還元
プラントを形成することができる。
【0049】炉体上部102および炉底101の接合部
分には、フランジ21,22をそれぞれ装着し、フラン
ジ21,22間を締結ボルト20で締結することによっ
て、炉100としての操業が可能となる。炉100は、
炉体支持装置103によって支持され、炉体支持装置1
03の軸を中心に、全体的に傾動させることも可能であ
る。
【0050】炉底101の交換のために、炉100の下
方には、炉底移動台車104がレール105上を走行し
て進入可能である。炉底移動台車104の上面には、昇
降変位可能なリフタ106が設置される。リフタ106
の上面に炉底101を載置すれば、リフタ106の昇降
変位で炉底101を炉体上部102に装着したり、下降
変位で炉体上部102からの炉底101を引離すことも
できる。炉底101には、各締結ボルト20の先端部を
支持するボルトサポート107が設けられる。各締結ボ
ルト20の先端がボルトサポート107によって支持さ
れているので、各締結ボルト20に油圧を印加して伸長
させると、フランジ21の上面と締結ボルト20の頭部
との間に隙間が生じる。この状態で、締結ボルト20の
頭部はフリーに角変位させることができるので、図5に
示すような締結状態から図6に示すような解放状態にボ
ルト頭の向きを容易に変えることができる。
【0051】各締結ボルト20に対して作動油を供給
し、また作動油を排出するためにボルト用油圧配管10
8が設けられる。ボルト油圧配管108には、配管コネ
クタ109を介して油圧装置110が接続される。油圧
装置110内には、作動油を圧送するポンプや作動油を
貯留するタンクなどが設けられる。
【0052】図10は、各締結ボルト20のボルト頭の
向きを、フランジ21に形成されるボルト孔の向きに合
わせて解放状態とし、リフタ106を下降させて各締結
ボルト20をフランジ21から引抜き、全体の締結ボル
ト20、フランジ22およびボルトサポート107を炉
底101とともに下降させた状態を示す。締結ボルト2
0の頭部が上側のフランジ21よりも下方になれば、炉
底移動台車104をレール105上で走行させ、炉底1
01を炉体上部102の下方の位置から移動させること
ができる。前述のように、他の場所で耐火物レンガの内
張りなどの補修を完了させておいた炉底101を炉体上
部102の下方に進入させると、同様に図10に示すよ
うな状態となる。炉底101とともに、フランジ22、
ボルトサポート107、ボルト用油圧配管108を複数
組用意しておけば、1つの炉底101に対する補修作業
中に、他の炉底101を用いて操業を続けることができ
る。新たな炉底101は、図10に示す状態からリフタ
106を上昇させることによって、炉体上部102と接
合させることができる。このとき締結ボルト20のボル
ト頭は、上側のフランジ21に形成されている方向性が
あるボルト孔を通過する。リフタ106を上昇させて、
フランジ21,22が接合された状態で、油圧装置11
0から作動油を供給して各締結ボルト20を伸長させる
と、図9に示すように締結ボルト20の頭部を90度回
して、上部のフランジ21に形成されているボルト孔を
通過しない状態に変えることができる。全部の締結ボル
ト20の頭部の向きを変えた後、油圧装置110を作動
させて各締結ボルト20に対する油圧による加圧を解除
し、作動油を排出すれば、各締結ボルト20を締結状態
にすることができる。
【0053】前述のように、各締結ボルト20の締結力
は、伸長状態での隙間によって調整することができ、油
圧の解除によって全締結ボルト20を一斉に締結状態と
することができるので、フランジ21,22間の締結を
均等に行うことができる。なお、締結ボルト20をグル
ープ分けし、グループ毎に締結と解放とを行うようにす
ることもできる。また図9および図10のフランジ2
1,22の締結面はほぼ水平であるけれども、締結面が
ほぼ鉛直となるような横向きの締結や、傾斜した方向と
なるような斜めの締結も同様に可能である。また、本発
明の締結ボルトは、フランジ間の締結ばかりではなく、
ボルトおよびナットを組合わせる締結に広く適用するこ
とができる。
【0054】さらにまた、図9および図10に示す実施
形態では締結ボルトは解放時フランジ22側に位置する
が、締結ボルトを逆にしてフランジ21側に常時位置さ
せることもできる。
【0055】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、被締結物
を頭部とナットとの間で締結する締結ボルトの軸を流体
圧の印加によって伸長させることができるので、伸長さ
せた状態でナットを容易に緩めて締結の解除を行うこと
ができる。また、ナットと結合したまま、締結ボルトを
ボルト孔に対して着脱することもできる。流体圧を印加
して軸が伸長している状態で、ナットを締付けると、流
体圧を解除した状態で大きな締付け力を発生させること
ができ、流体圧の調整で締付け力の調整も容易に行うこ
とができる。
【0056】また本発明によれば、シリンダおよびピス
トンを用いて軸の伸長を行うので、軸の径が小さく空洞
部を形成することが困難なような場合などでも容易に軸
の伸長を行うことができる。
【0057】また本発明によれば、カラーを用いて軸の
長さを延長させることができるので、流体圧の加圧力が
小さくても充分な伸長を行うことができる。
【0058】また本発明によれば、解放状態で、着脱手
段によってねじ部にナットを結合させたまま、締結ボル
トをボルト孔に対して着脱することができる。軸の内部
の空洞部に流体圧を印加することによって軸が伸長する
ので、簡単な構成で軸を伸長可能にすることができる。
【0059】また本発明によれば、違った形状の着脱手
段に適合するボルト孔を被締結物に形成しておくことに
よって、解放状態で容易に締結ボルトを被締結物から除
去することができる。
【0060】また本発明によれば、締結ボルトの着脱手
段からコッタを除去することによって、締結ボルトを被
締結物から容易に除去することができる。
【0061】また本発明によれば、槌型形状の頭部を軸
とフリーにさせてスペーサ的役割をさせ、さらに頭部の
外側に軸部のねじ部と螺合するナットを新たに設けるこ
とによって締結ボルトが解放された状態で槌型形状の頭
部の軸方向位置を容易に調整することができる。
【0062】また本発明によれば、ナット側に挿入する
異方形状のスペーサが通過可能な孔を被締結物に形成し
ておくことによって、異方形状のスペーサと孔との方向
を合わせるだけで、容易にナット側を被締結物から除去
することができる。
【0063】また本発明によれば、球面座金を利用して
締結力の均一な印加を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の第1形態としての締結ボルト2
0について、締結状態と締結を解除する解放状態とを示
す断面図である。
【図2】本発明の実施の第2形態としての締結ボルト4
0の締結状態を示す断面図である。
【図3】本発明の実施の第3形態としての締結ボルト5
0の締結状態を示す断面図である。
【図4】本発明の実施の第4形態としての締結ボルト6
0について、締結状態と解放状態とを示す断面図であ
る。
【図5】図1の実施形態で締結状態におけるボルト頭2
4の向きとフランジ21に形成するボルト孔78の向き
との関係を示す側面断面図および平面図である。
【図6】図1の実施形態の締結ボルト20のボルト頭の
向きとフランジ21に形成するボルト孔78の向きとの
解放状態における関係を示す平面図および側面断面図で
ある。
【図7】本発明の実施の第5形態としての締結ボルト8
0の部分的な構成を示す側面断面図および斜視図であ
る。
【図8】本発明の実施の第6形態としての締結ボルト9
0のナット側の構成を示す側面断面図および斜視図であ
る。
【図9】図1の実施形態の締結ボルト20を用いるフラ
ンジ締結ボルト20が締結状態である場合を示す側面図
である。
【図10】図9のフランジ締結装置で、締結ボルト20
が解放状態であり、フランジ間が離れている状態を示す
側面図である。
【図11】先行技術による締結ボルトの構成を示す断面
図である。
【符号の説明】
20,40,50,60,80,90 締結ボルト 21,22 フランジ 23,43,53,63,83,93 軸 24,84 ボルト頭 25,65,95 ねじ部 26,46,56 空洞部 29,49,59 給油圧口 30,70,96 ナット 31,32,71,72 球面座金 33,34 隙間 55,75 カラー 66 突起部 67 シリンダ 68 ピストン 69 給油口 78,88,89,99 ボルト孔 85 コッタ孔 86 コッタ 97 槌型スペーサ 100 炉 101 炉底 102 炉体上部 104 炉底移動台車 106 リフタ 107 ボルトサポート 108 ボルト用油圧配管 109 配管コネクタ 110 油圧装置
フロントページの続き (72)発明者 矢島 健一 兵庫県神戸市中央区東川崎町3丁目1番 1号 川崎重工業株式会社 神戸工場内 (56)参考文献 実開 昭61−168311(JP,U) 特公 平7−55414(JP,B2) 米国特許5842263(US,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16B 31/04 F16B 35/00

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被締結物に設けられるボルト孔に挿入さ
    れ、軸の一端側の頭部と、軸の外周に形成されるねじ部
    に螺合するナットとの間で被締結物の締結を行う締結ボ
    ルトにおいて、 頭部とナットとの間で被締結物を締結している状態で、
    流体圧を印加することによって、頭部とねじ部との間の
    軸を伸長させ、被締結物に対する締結状態を解除して解
    放状態とすることが可能な流体圧印加手段と、 流体圧印加手段が締結状態を解除している解放状態で、
    ねじ部をナットと結合したままボルト孔に対して着脱可
    能にする着脱手段とを備えることを特徴とする締結ボル
    ト。
  2. 【請求項2】 前記流体圧印加手段は、シリンダおよび
    ピストンの組合わせを備え、 シリンダおよびピストンは、前記流体圧の印加によっ
    て、前記軸の軸線方向に離隔するように変位し、 シリンダおよびピストンのうちの一方は、前記軸に結合
    され、 シリンダおよびピストンのうちの他方は、前記流体圧印
    加時の変位によって、前記ナットを前記頭部から離隔す
    るように押圧することを特徴とする請求項1記載の締結
    ボルト。
  3. 【請求項3】 軸の一端側の頭部と、軸の外周に形成さ
    れるねじ部に螺合するナットとの間で被締結物の締結を
    行う締結ボルトにおいて、 被締結物と前記ナットとの間に設けられ、前記軸の軸線
    方向に延びる形状を有するカラーと、 頭部とカラーおよびナットとの間で被締結物を締結して
    いる状態で、流体圧を印加することによって、頭部とね
    じ部との間の軸を伸長させ、被締結物に対する締結状態
    を解除して解放状態とすることが可能な流体圧印加手段
    とを備え、 軸の内部には、空洞部が形成されており、 流体圧印加手段は、空洞部に流体圧を印加し、また空洞
    部の流体圧を解放することを特徴とする締結ボルト。
  4. 【請求項4】 前記流体圧印加手段が締結状態を解除し
    ている解放状態で、ねじ部をナットと結合したまま、被
    締結物に設けられるボルト孔に対して着脱可能にする着
    脱手段をさらに備えることを特徴とする請求項3記載の
    締結ボルト。
  5. 【請求項5】 前記着脱手段は、前記軸の軸線方向と垂
    直な方向に延びる槌型形状の頭部を有することを特徴と
    する請求項1,2または4のいずれか1項に記載の締結
    ボルト。
  6. 【請求項6】 前記着脱手段は、前記軸の軸線方向と垂
    直な方向に延びる槌型形状のコッタを有し、コッタが軸
    に対して着脱可能であることを特徴とする請求項1,2
    または4のいずれか1項に記載の締結ボルト。
  7. 【請求項7】 前記槌型形状の頭部は前記軸部と一体で
    はなく、分離可能でスペーサとしての機能も有し、かつ
    頭部の反被締結物側に別のナットが設けられ、このナッ
    トによって槌型形状の頭部の軸方向位置を制限している
    ことを特徴とする請求項5記載の締結ボルト。
  8. 【請求項8】 前記着脱手段は、前記軸の軸線方向と垂
    直な平面での断面形状が円形とはならない異方形状のス
    ペーサを有し、ナットと被締結物とはスペーサを介して
    締結されることを特徴とする請求項1,2または4のい
    ずれか1項に記載の締結ボルト。
  9. 【請求項9】 前記被締結物を、球面座金を介して締結
    することを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の
    締結ボルト。
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