JP3045601U - ディスプレイ装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 水槽内へ気泡を噴出させることにより擬似模
型を遊泳させるようにしたディスプレイ装置に於いて、
どの位置からでも水槽の中を見ることができると共に、
コストの高騰を招くことなくディスプレイ効果やリアル
感を高めることができるようにする。 【解決手段】 水Ｗを貯留した水槽１と、水槽１内に入
れられる擬似模型２と、水槽１内に気泡Ｂを発生させる
気泡発生器３とを備え、気泡発生器３からの気泡Ｂによ
り水槽１内に水流を発生させ、この水流により水槽１内
の擬似模型２を遊泳させるようにしたディスプレイ装置
に於いて、前記水槽１の外周面の一部分に、透明なシー
ト状部材に景色４ａ、図柄４ｂ若しくはその他の物４ｄ
を印刷したシート４を貼着する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、一般家庭や事務所、店舗等の室内置物やイベント会場の会場装飾等 に主に使用されるものであり、見る人に、恰も観賞用の熱帯魚が飼われていたり 、或いは大気圏外の宇宙船から地球や月を眺めたり、宇宙空間を遊泳する未確認 飛行物体（ＵＦＯ）を眺めているようなイメージを与えることができるようにし たディスプレイ装置の改良に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

本件出願人は、先に水を貯留した水槽内へ比重を１±０．００２程度に調整し たプラスチック製の熱帯魚や未確認飛行物体、惑星、月、太陽、宇宙船等の擬似 模型を入れ、水槽の底壁に配設したノズルから気泡を噴出することにより水槽内 に水流を発生させ、この水流によって前記擬似模型を遊泳させるようにしたディ スプレイ装置を開発し、これを公開している（特願平５−３１５１１３号及び特 開平８−７２４９８号公報等）。

【０００３】 これらのディスプレイ装置では、水槽内を熱帯魚や未確認飛行物体等の擬似模 型が極めて複雑な運動をすることができ、水槽外の人間に、恰も生魚が水槽内を 泳ぎ回ったり、或いは未確認飛行物体が宇宙空間を飛行しているような感じを与 えることができ、優れたディスプレイ効果を奏するものである。

【０００４】 ところで、前記各ディスプレイ装置は、ただ単に透明な水槽内に熱帯魚や未確 認飛行物体等の擬似模型を入れているだけである為、海中や宇宙空間のイメージ をより高度に表現することが困難であった。

【０００５】 そこで、これらの問題を解決する為、従前のディスプレイ装置に於いては、水 中や海中の景色、宇宙の景色を描いたシートを水槽の背面部分に貼着したり、或 いは珊瑚や岩礁をかたどったプラスチック製の模型を水槽内へ入れたりして海中 や宇宙空間のイメージを高める工夫が行われている。

【０００６】 然し乍ら、水中等の景色を描いたシートを水槽の背面側へ貼着するディスプレ イ装置では、シートに紙製シート若しくは不透明なプラスチック製シートが使用 されている為、正面側からしか水槽の中を見ることができず、見える方向が極め て限定されてしまうと云う問題があった。その結果、ディスプレイ装置の置き場 所が制限されてしまうと共に、見る位置によってはシートの裏面側が見えてディ スプレイ効果が著しく低下すると云う問題があった。 又、不透明なシートを使用したディスプレイ装置では、水槽を正面側から見た ときに、不透明なシートに邪魔されて水槽の後部側の景色が見えない為に水槽の 奥行があまり無いように感じられたり、或いは不透明なシートに描かれた景色部 分と背景部分とが同じような感じに見えることがある。その結果、リアリティー 性に欠けると云う問題もあった。

【０００７】 一方、プラスチック製の珊瑚や岩礁等の模型を水槽内へ入れたディスプレイ装 置では、ディスプレイ装置自体のコストが大幅に高騰すると云う問題があった。 然も、水槽内に入れる珊瑚等の模型が大きい場合には、擬似模型の遊泳できるス ペースが狭くなり、擬似模型が水槽内を自由に遊泳できなくなる虞れがあった。

【０００８】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は、従前のディスプレイ装置に於ける上述の如き問題、即ち海中や宇 宙空間のイメージを高める為に海中の景色や宇宙の景色を描いた不透明なシート を水槽の背面部分に貼着した場合には、見える方向が限定されてディスプレイ装 置の置き場所が制限されると共に、見る位置によってはシートの裏面側が見えて ディスプレイ効果が著しく低下するうえ、リアリティー性に欠けること、海中 のイメージを高める為にプラスチック製の珊瑚や岩礁等の模型を水槽内へ入れた 場合には、ディスプレイ装置自体のコストが大幅に高騰すると共に、擬似模型の 遊泳できるスペースが狭くなること等の問題を解決するものであり、その目的は 、水槽の廻りのどの位置からでも水槽の中を見ることができると共に、コストの 高騰を招くことなくディスプレイ効果やリアル感を高めることができ、然も、擬 似模型の遊泳できるスペースが狭められることもないディスプレイ装置を提供す るものである。

【０００９】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成する為に、本考案の請求項１に記載の考案は、水を貯留した水 槽と、水槽内に入れられる擬似模型と、水槽内に気泡を発生させる気泡発生器と を備え、気泡発生器からの気泡により水槽内に水流を発生させ、この水流により 水槽内の擬似模型を遊泳させるようにしたディスプレイ装置に於いて、前記水槽 の外周面に、透明なシート状部材に景色、図柄若しくはその他の物を印刷したシ ートを貼着するようにしたことに特徴がある。

【００１０】 本考案の請求項２に記載の考案は、シートが、透明なシート状部材の一部分に 川や湖の水中の景色、海中の景色若しくは宇宙の景色を印刷したものであり、該 シートを水槽の外周面の背面部分に貼着するようにしたことに特徴がある。

【００１１】 本考案の請求項３に記載の考案は、シートが、透明なシート状部材の外周縁部 分に窓枠状の図柄を印刷したものであり、該シートを水槽の外周面の正面部分に 貼着するようにしたことに特徴がある。

【００１２】 本考案の請求項４に記載の考案は、透明なシート状部材に印刷したその他の物 が、動物、植物、未確認飛行物体、宇宙船、人工衛生、飛行機、潜水艦、恒星、 惑星、衛星、彗星、星雲若しくは銀河系であり、シート自体がそれらの形に形成 されていることに特徴がある。

【００１３】 本考案の請求項５に記載の考案は、シートを転写紙構造としたことに特徴があ る。

【００１４】 本考案の請求項６に記載の考案は、シートの片側面の一部分若しくは片側面の 全面に、透明な粘着層を形成したことに特徴がある。

【００１５】 本考案の請求項７に記載の考案は、水槽の底壁に、気泡発生器からの気泡の一 部を溜める空間部を形成した可動式模型を上下方向へ揺動自在に設け、該可動式 模型は気泡発生器からの気泡を一定量溜めることによって上方へ回動し、空間部 に溜まった気泡を水中へ放出するように構成されていることに特徴がある。

【００１６】

【実施例】

以下、本考案の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。 図１は本考案の第１の実施の形態に係るディスプレイ装置を示すものであり、 当該ディスプレイ装置は、水Ｗを貯留した水槽１と、水槽１内に入れられる複数 種類の擬似模型２と、水槽１内に気泡（Ｂ）を発生させる気泡発生器３と、水槽 １の外周面の背面部分に貼着されるシート４と、水槽１の底壁６ｂ部分に設けた 可動式模型５等から構成されている。

【００１７】 前記水槽１は、図１乃至図３に示す如く、透明プラスチッで一体成形された横 断面形状が略楕円形の周壁６ａ及びこれの下端部に連設された底壁６ｂから成る 水槽本体６と、水槽本体６の下端外周縁部に嵌合され、水槽本体６を支持するプ ラスチック製の枠状の下架台７と、水槽本体６の周壁６ａの上端部に嵌合される プラスチック製の枠状の上架台８と、上架台８に嵌合され、水槽本体６の開口部 を覆うプラスチック製のドーム状の蓋体９とから構成されている。 又、水槽１内には、防腐剤や防藻剤を混入した水Ｗが貯留されていると共に、 水槽本体６の底壁６ｂには小石や砂利、ガラス玉、プラスチック製の玉等から成 る敷石１０が敷き詰められている。 更に、ドーム状の蓋体９内には、ディスプレイ効果を高めると共に、水槽１内 に藻等が発生するのを防止するＵＶランプや蛍光灯から成る光源（図示省略）が 設けられている。

【００１８】 前記複数種類の擬似模型２は、大きさ及び形状は様々であるが、この実施の形 態では、何れも熱帯魚や金魚等の魚類及び水草等の水生植物の形に似せて作られ ている。 尚、魚類の擬似模型２には、特願平５−３１５１１３号の明細書及び図面（図 ２及び図３、図５及び図６、図７乃至図９）に夫々開示された構造のものが使用 されている。 又、水生植物の擬似模型２には、特願平６−２１１８１号の明細書及び図面（ 図４）に夫々開示された構造のものが使用されている。

【００１９】 前記気泡発生器３は、図１及び図３に示す如く、水槽１の底壁に固定され、周 壁６ａに一定間隔毎にノズル孔１１ａを穿設した先端が閉塞された直線パイプ状 の吹出し部材１１と、水槽１の外から蓋体９を貫通して水槽本体６内に入り込み 、一端が吹出し部材１１の基端に接続された可撓性の供給パイプ１２と、供給パ イプ１２の他端に接続された発生器本体１３とから構成されている。 尚、発生器本体１３には従来公知のエアーポンプが使用されている。このエア ーポンプは、プラスチック製のケース本体１３ａの内部空間に、電磁石と、先端 に永久磁石を固定した振動片と、振動片により駆動されるダイヤフラムポンプ（ 何れも図示省略）等を夫々設けたものであり、電源コード１３ｂを介して交流電 圧を印加すると、電磁石と永久磁石間に作用する電磁力によって振動片が振動し 、これに伴ってダイヤフラムポンプが作動して空気を供給パイプ１２へ送出する ようになっている。

【００２０】 而して、発生器本体１３から供給パイプ１２を通じて吹出し部材１１に圧力空 気を送ると、吹出し部材１１の各ノズル孔１１ａから細かい気泡（Ｂ）が吹き出 される。吹き出された気泡（Ｂ）が水中を上昇すると、これに伴う上昇流が生じ 、これの反作用として下降流が生じる。前記上昇流及び下降流によって、水槽１ 内には左右方向の流れが生じ、その結果、水槽１内には複雑な水流が生じる。又 、その反面、水流の停滞したところも生じるし、停滞した場所自体移動する。

【００２１】 水Ｗに入れられた複数の魚類型の擬似模型２は、恰も生魚が泳ぎ回るように水 流に乗って上下左右に移動する。若し、擬似模型２が水流の停滞したところに至 ると、擬似模型２はそこで静止し、これは生魚が餌をつついているかのように見 える。又、水流の移動によって停滞がなくなると、静止していた擬似模型２が再 び移動する。これらの様は、生魚が泳ぎ回っているように見え、特に、遠めの観 察では、生魚そのものに見える。 一方、水生植物型の擬似模型２は、恰も水草が水中を漂っているように揺れ動 く。

【００２２】 そして、圧力空気の供給を中止すると、水槽１内には水流が無くなる。そうす ると、擬似模型２は、水Ｗとの僅かばかりの比重差によって、重い擬似模型２は 水Ｗの底に沈むし、軽い擬似模型２は水面近くまで浮かび上がる。

【００２３】 前記シート４は、透明なシート状部材の一部分に所望の景色４ａを印刷したも のであり、水槽１の外周面の背面部分に貼着されている。 即ち、シート４は、図４に示す如く、長方形状の可撓性の透明なプラスチック 製のシート状部材の一部分に川や湖等の水中の景色４ａ（例えば小石や砂利、岩 、水草等）を写真印刷したものであり、その大きさは水槽本体６の外周面の背面 部分と略同じ大きさに形成されている。 又、このシート４は、これを水槽本体６の外周面の背面部分に密着させ、シー ト４の四隅若しくは両端部を透明なテープ（図示省略）で水槽本体６側へ止める ことによって、水槽本体６の外周面の背面部分に貼着される。 尚、シート４は、その一部分のみが透明なテープで水槽本体６へ止められてい るが、シート４と水槽本体６との間には静電気が生じている為、これによって水 槽本体６の外周面に確実且つ良好に密着し、水槽本体６から剥がれたり、水槽本 体６に対して位置がずれたりすることもない。

【００２４】 而して、水槽１の外周面の背面部分に、透明なシート状部材の一部分に川や湖 等の水中の景色４ａを印刷したシート４を張り付けた場合には、水槽１の周囲の どの位置からでも水槽１の中を見ることができる。然も、透明なシート状部材に 景色４ａを印刷している為、水槽１を背面側から見た場合でも、シート４に印刷 した景色４ａの内容を容易に認識することができる。その結果、水槽１の置き場 所が制限を受けることもなく、水槽１を所望の位置に設置することができると共 に、ディスプレイ効果が大幅に高められることになる。 又、水槽１の外周面の背面部分にシート４を貼着した場合、水槽１を正面側か ら見たときにシート４の透明部分を通して水槽１の向こう側の景色が見える為、 水槽１に可なりの奥行きがあるように感じられる。然も、シート４は、景色４ａ 以外の部分が透明になっている為、水槽１の外周面に貼着したときに景色４ａの みがより鮮明に浮き出して見えることになる。その結果、極めてリアリティーの あるディスプレイ装置となる。 更に、所望の景色４ａを印刷した透明なシート４を水槽１に貼着するだけでデ ィスプレイ効果を高めることができる為、ディスプレイ装置自体のコストが大幅 に高騰すると云うこともない。

【００２５】 前記可動式模型５は、図５乃至図７に示す如く、水槽１の底壁６ｂに上下方向 へ揺動自在に設けられて居り、気泡発生器３の吹出し部材１１から吹き出される 気泡（Ｂ）の一部を受け止め、気泡（Ｂ）が一定量溜まった時点で気泡（Ｂ）の 浮力により上方へ回動し、溜めた気泡（Ｂ）を水中へ放出するように構成されて いる。 即ち、可動式模型５は、気泡（Ｂ）を溜める空間部５ａを形成すべくプラスチ ック材により中空の半球状に形成されて居り、その外表面にはディスプレイ効果 を高める為に目５ｂや鼻５ｃ等が設けられている。 又、可動式模型５は、プラスチック製若しくはゴム製の吸盤１４により水槽１ の底壁６ｂに取り付けた支持部材１５にピン１６を介して上下方向へ揺動自在に 支持されて居り、吹出し部材１１の一部のノズル孔１１ａを覆う状態で水槽１内 に配置されている。 尚、可動式模型５は、錘（図示省略）により浮力が調整されて居り、空間部５ ａに一定量の気泡（Ｂ）が溜まったときにその浮力により上方へ回動するように なっていると共に、気泡（Ｂ）が排出された後には自重によって下方へ回動する ようになっている。

【００２６】 而して、気泡発生器３の吹出し部材１１から水中へ気泡（Ｂ）が吹き出される と、その一部の気泡（Ｂ）は可動式模型５の空間部５ａへ溜められる。可動式模 型５に一定量の気泡（Ｂ）が溜められると、可動式模型５は気泡（Ｂ）の浮力に より上方へ回動し、内部に溜められた気泡（Ｂ）を一度に水中へ放出することに なる（図７参照）。その結果、水中を遊泳している擬似模型２は、可動式模型５ から放出された大きな気泡（Ｂ）によって、水中をより複雑に遊泳することにな り、動きの変化性や特異性が高くなり、長期間使用しても飽きが来ることがなく なる。

【００２７】 図８は本考案の第２の実施の形態に係るディスプレイ装置を示すものであり、 このディスプレイ装置は、窓枠状の図柄４ｂを印刷した透明なシート４を水槽１ の外周面の正面部分に貼着したものである。 即ち、前記シート４は、図９に示す如く、長方形状の可撓性の透明なプラスチ ック製のシート状部材の外周縁部分に白色若しくは乳白色の窓枠状の図柄４ｂを 印刷し、該シート４に透明な窓４ｃを形成した構成となっている。このシート４ は、これを水槽本体６の外周面の正面部分に密着させ、シート４の四隅若しくは 両端部を透明なテープ（図示省略）で水槽本体６側へ止めることによって、水槽 本体６の外周面の正面部分に貼着される。 尚、このディスプレイ装置に於いて、透明なシート４を除いて水槽１、複数種 類の擬似模型２、気泡発生器３、可動式模型５及びその他の構成は、上記第１の 実施の形態に係るディスプレイ装置のものと全く同一形状及び同一構造に構成さ れている。

【００２８】 このディスプレイ装置に於いては、上述した第１の実施の形態に係るディスプ レイ装置と同様の作用効果を奏することができる。然も、このディスプレイ装置 は、擬似模型２がシート４の透明な窓４ｃの部分に現れたり、隠れたりする為、 ディスプレイ効果がより高められることになる。

【００２９】 尚、上記各実施の形態に係るディスプレイ装置に於いては、水槽１を、水槽本 体６、下架台７、上架台８及び蓋体９から構成し、水槽本体６の横断面形状を略 楕円形状とするようにしたが、水槽１の構成や形状は上記のものに限定されるも のではなく、少なくとも水槽１の周壁部分が透明で且つこの周壁部分に透明なシ ート４を貼着することができれば、如何なる構成及び形状のものであっても良い 。 例えば、図１０に示す如く、水槽１を、透明プラスチッで形成した横断面形状 が四角形の周壁６ａ及び底壁６ｂから成る水槽本体６と、水槽本体６の開口部を 覆うプラスチック製の板状の蓋体９とから構成し、水槽本体６の背面側若しくは 正面側にシート４を貼着するようにしても良い。 又、水槽１を特開平８−７２４９８号公報の図１若しくは図５に開示された構 造の水槽１としても良い。 即ち、図１１に示す如く、水槽１を、透明プラスチックで形成した横断面形状 が六角形の周壁６ａ及び底壁６ｂから成る水槽本体６と、水槽本体６の開口部を 覆うプラスチック製の蓋体９とから構成し、水槽本体６の背面側若しくは正面側 にシート４を貼着するようにしても良く、或いは、図１２に示す如く、水槽１を 、透明プラスチックで形成した偏平角筒状の周壁６ａ及び底壁６ｂから成る水槽 本体６と、水槽本体６を支持する下架台７と、水槽本体６の開口部を覆う蓋体９ とから構成し、水槽本体６の背面側若しくは正面側にシート４を貼着するように しても良い。

【００３０】 上記各実施の形態に係るディスプレイ装置に於いては、水槽本体６を透明プラ スチックで形成するようにしたが、他の実施の形態では、水槽本体６を透明ガラ スで形成するようにしても良い。

【００３１】 上記各実施の形態に係るディスプレイ装置に於いては、擬似模型２を熱帯魚や 金魚等の魚類及び水草等の水生植物の形に似せて作られた擬似模型２を使用する ようにしているが、他の形に似せて作られた擬似模型２を使用するようにしても 良い。 例えば、図１３に示す如く、水槽１内を宇宙空間に見立てた場合、擬似模型２ には、特開平８−７２４９８号公報の明細書及び図面（図２乃至図３）に開示さ れたＵＦＯ模型、惑星模型、太陽模型、宇宙船模型等を使用するようにしても良 い。この場合、シート４には、可撓性の透明なプラスチック製のシート状部材の 一部分に、宇宙の景色４ａを写真印刷したものを使用し、このシート４を水槽本 体６の背面側に貼着する。

【００３２】 上記各実施の形態に係るディスプレイ装置に於いては、気泡発生器３の吹出し 部材１１を、複数のノズル孔１１ａを穿設した先端が閉塞された直線状パイプに より形成したが、吹出し部材１１の形状及び構造はこれに限定されるものではな く、多数の気泡（Ｂ）を発生することができれば、如何なる形状及び構造のもの であっても良い。 例えば、吹出し部材１１を、環状のパイプに複数のノズル孔１１ａを穿設する ことにより形成するようにしても良い。又、吹出し部材１１を、図１１に示すよ うに先端を閉塞したポーラス製の直線状パイプから形成しても良く、或いは先端 を閉塞したポーラス製の環状パイプから形成するようにしても良い。

【００３３】 上記第１の実施の形態に係るディスプレイ装置に於いては、透明なシート状部 材の一部分に川や湖等の水中の景色４ａ（小石や砂利、岩、水草等）を写真印刷 したシート４を使用するよにしたが、他の景色を印刷した透明なシート４を使用 するようにしても良い。 例えば、水槽１内を海中に見立てた場合には、透明なシート状部材の一部分に 海中の景色（海草や海藻、珊瑚、岩礁等）を写真印刷したシート４を使用するよ うにしても良く、又、水槽１内を宇宙空間に見立てた場合には、透明なシート状 部材の一部分に宇宙の景色（銀河系や星雲、恒星、惑星、衛星、彗星等）を写真 印刷したシート４を使用するようにしても良い。

【００３４】 上記各実施の形態に係るディスプレイ装置に於いては、長方形状の透明なシー ト状部材の一部分に所望の景色４ａや図柄４ｂを印刷したシート４を使用するよ うにしたが、他の実施の形態に於いては、長方形状の透明なプラスチック製のシ ート状部材にその他の物４ｄ、例えば動物、植物、未確認飛行物体、宇宙船、人 工衛生、飛行機及び潜水艦等を写真印刷したシート４を使用するようにしても良 い。

【００３５】 上記各実施の形態に係るディスプレイ装置に於いては、シート４を長方形状に 形成するようにしたが、他の実施の形態に於いては、シート４自体を物４ｄの形 に形成するようにしても良い。 例えば、透明なプラスチック製のシート状部材に、動物、植物、未確認飛行物 体、宇宙船、人工衛生、飛行機、潜水艦、恒星、惑星、衛星、彗星、星雲若しく は銀河系を写真印刷し、該シート状部材をそれらの形に切り抜くことによって、 シート４自体を物４ｄの形に形成するようにしても良い。この場合には、シート ４の片側面の全面に透明な粘着層を形成しておくことが好ましい。 図１４はトンボ、蝶々及び花の形に形成したシート４を水槽１の外周面に貼着 したものである。このように、シート４自体を物４ｄの形に形成した場合には、 該シート４を水槽１の任意の位置へ貼着することができ、至極便利である。

【００３６】 上記各実施の形態に係るディスプレイ装置に於いては、シート４自体を水槽１ の外周面に貼着するようにしたが、他の実施の形態に於いては、シート４を転写 紙構造に形成し、景色４ａや図柄４ｂ、その他の物４ｄを水槽１の外表面に転写 するようにしても良い。

【００３７】 上記各実施の形態に係るディスプレイ装置に於いては、シート４を水槽１の外 周面に透明なテープにより貼着するようにしたが、他の実施の形態に於いては、 シート４の片側面の一部分（例えばシート４の四隅や両端部分）若しくはシート ４の片側面の全面に透明な粘着層を形成し、この粘着層によりシート４を水槽１ の外周面へ貼着するようにしても良い。

【００３８】 上記各実施の形態に係るディスプレイ装置に於いては、可動式模型５は、プラ スチック製の中空の半球状部材に目や鼻等を設けた構成としたが、可動式模型５ の形状や構造は上記のものに限定されるものではなく、気泡発生器３の吹出し部 材１１から吹き出される気泡（Ｂ）の一部を受け止め、気泡（Ｂ）が一定量溜ま った時点で気泡（Ｂ）の浮力により上方へ回動し、溜めた気泡（Ｂ）を水中へ放 出することができれば、如何なる構造及び形状のものであっても良い。 例えば、可動式模型５を、二枚貝、宝石箱、動物、難破船、その他の形に形成 するようにしても良い。

【００３９】

【考案の効果】

上述の通り、本考案の請求項１の考案は、水槽の外周面の一部分に、透明なシ ート状部材に景色や図柄等を印刷したシートを貼着するようにしている為、水槽 の周囲のどの位置からでも水槽の中を見ることができる。その結果、水槽の置き 場所が制限を受けることもなく、水槽を所望の位置に設置することができると共 に、ディスプレイ効果が大幅に高められることになる。 又、所望の景色や図柄等を印刷したシートを水槽に貼着するだけでディスプレ イ効果を高めることができる為、ディスプレイ装置自体のコストが大幅に高騰す ることもない。 更に、シートを水槽の外周面に貼着するようにしている為、擬似模型の遊泳で きるスペースが狭められることもない。

【００４０】 本考案の請求項２の考案は、透明なシート状部材の一部分に川や湖等の水中の 景色、海中の景色若しくは宇宙の景色を印刷して成るシートを水槽の外周面の背 面部分に貼着するようにしている為、水槽を正面側から見たときにシートの透明 部分を通して水槽の向こう側の景色が見え、水槽に可なりの奥行きがあるように 感じられる。然も、シートは、景色以外の部分が透明になっている為、水槽の外 周面に貼着したときに景色のみがより鮮明に浮き出して見えることになる。その 結果、極めてリアリティーのあるディスプレイ装置となる。

【００４１】 本考案の請求項３の考案は、透明なシート状部材の外周縁部分に窓枠状の図柄 を印刷して成るシートを水槽の外周面の正面部分に貼着するようにしている為、 擬似模型が透明なシートの窓の部分に現れたり、隠れたりすることになり、ディ スプレイ効果がより高められることになる。

【００４２】 本考案の請求項４及び請求項５の考案は、シート自体を動物や植物等の形に形 成したり、或いはシートを転写紙構造にしている為、各シートを任意の位置に貼 着することができ、至極便利である。

【００４３】 本考案の請求項６の考案は、シートの片側面の一部分若しくは片側面の全面に 透明な粘着層を形成している為、シートを水槽の外周面に簡単且つ容易に貼着す ることができる。

【００４４】 本考案の請求項７の考案は、気泡発生器からの気泡の一部を溜める可動式模型 を水槽の底壁に上下方向へ揺動自在に設け、この可動式模型を内部に溜まった気 泡の浮力により上方へ回動させ、内部の気泡を水中へ一度に放出するようにして いる。その結果、水中を遊泳している擬似模型は、可動式模型から放出された大 きな気泡によって、水中をより複雑に遊泳することになり、動きの変化性や特異 性が高くなり、長期間使用しても飽きが来ることがなくなる。 本考案は上述の通り優れた実用的効用を奏するものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の第１の実施の形態に係るディスプレイ
装置の斜面図である。

【図２】ディスプレイ装置の水槽の分解斜視図である。

【図３】水槽に気泡発生器を装着した状態の斜視図であ
る。

【図４】ディスプレイ装置で使用するシートの正面図で
ある。

【図５】ディスプレイ装置で使用する可動式模型の平面
図である。

【図６】同じく可動式模型の側面図である。

【図７】同じく可動式模型の作動状態を示す縦断面図で
ある。

【図８】本考案の第２の実施の形態に係るディスプレイ
装置の斜面図である。

【図９】図８のディスプレイ装置で使用するシートの正
面図である。

【図１０】本考案で使用する水槽の他の例を示す分解斜
視図である。

【図１１】本考案で使用する水槽の更に他の例を示す分
解斜視図である。

【図１２】本考案で使用する水槽の更に他の例を示す分
解斜視図である。

【図１３】本考案の第３の実施の形態に係るディスプレ
イ装置を示し、宇宙空間をイメージしたディスプレイ装
置の斜面図である。

【図１４】所望の形に形成したシートを水槽の外周面へ
貼着した状態の斜視図である。

【符号の説明】

１は水槽、２は擬似模型、３は気泡発生器、４はシー
ト、５は可動式模型、Ｂは気泡、Ｗは水。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.⁶ 識別記号 庁内整理番号 ＦＩ 技術表示箇所 Ｇ０９Ｆ 19/08 Ｇ０９Ｆ 19/08

Claims (7)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 水（Ｗ）を貯留した水槽（１）と、水槽
   （１）内に入れられる擬似模型（２）と、水槽（１）内
   に気泡（Ｂ）を発生させる気泡発生器（３）とを備え、
   気泡発生器（３）からの気泡（Ｂ）により水槽（１）内
   に水流を発生させ、この水流により水槽（１）内の擬似
   模型（２）を遊泳させるようにしたディスプレイ装置に
   於いて、前記水槽（１）の外周面に、透明なシート状部
   材に景色（４ａ）、図柄（４ｂ）若しくはその他の物
   （４ｄ）を印刷したシート（４）を貼着するようにした
   ことを特徴とするディスプレイ装置。
2. 【請求項２】 シート（４）が、透明なシート状部材の
   一部分に川や湖の水中の景色（４ａ）、海中の景色（４
   ａ）若しくは宇宙の景色（４ａ）を印刷したものであ
   り、該シート（４）を水槽（１）の外周面の背面部分に
   貼着するようにしたことを特徴とする請求項１に記載の
   ディスプレイ装置。
3. 【請求項３】 シート（４）が、透明なシート状部材の
   外周縁部分に窓枠状の図柄（４ｂ）を印刷したものであ
   り、該シート（４）を水槽（１）の外周面の正面部分に
   貼着するようにしたことを特徴とする請求項１に記載の
   ディスプレイ装置。
4. 【請求項４】 透明なシート状部材に印刷したその他の
   物（４ｄ）が、動物、植物、未確認飛行物体、宇宙船、
   人工衛生、飛行機、潜水艦、恒星、惑星、衛星、彗星、
   星雲若しくは銀河系であり、シート（４）自体がそれら
   の形に形成されていることを特徴とする請求項１に記載
   のディスプレイ装置。
5. 【請求項５】 シート（４）を転写紙構造としたことを
   特徴とする請求項１、請求項２、請求項３又は請求項４
   に記載のディスプレイ装置。
6. 【請求項６】 シート（４）の片側面の一部分若しくは
   片側面の全面に、透明な粘着層を形成したことを特徴と
   する請求項１、請求項２、請求項３、請求項４又は請求
   項５に記載のディスプレイ装置。
7. 【請求項７】 水槽（１）の底壁（６ｂ）に、気泡発生
   器（３）からの気泡（Ｂ）の一部を溜める空間部（５
   ａ）を形成した可動式模型（５）を上下方向へ揺動自在
   に設け、該可動式模型（５）は気泡発生器（３）からの
   気泡（Ｂ）を一定量溜めることによって上方へ回動し、
   空間部（５ａ）に溜まった気泡（Ｂ）を水中へ放出する
   ように構成されていることを特徴とする請求項１に記載
   のディスプレイ装置。