JP3045575B2 - 円形の導波路を有する光学素子 - Google Patents
円形の導波路を有する光学素子Info
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- JP3045575B2 JP3045575B2 JP21113391A JP21113391A JP3045575B2 JP 3045575 B2 JP3045575 B2 JP 3045575B2 JP 21113391 A JP21113391 A JP 21113391A JP 21113391 A JP21113391 A JP 21113391A JP 3045575 B2 JP3045575 B2 JP 3045575B2
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- Japan
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- light
- grating
- circular waveguide
- waveguide
- emitted
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、導波路を有する光学素
子に関する。より詳しくは、導波路を用いた光結合素子
に関する。
子に関する。より詳しくは、導波路を用いた光結合素子
に関する。
【0002】
【従来の技術】導波路を用いた光結合素子としては直線
状の導波路の表面にグレーティングを設けたものがよく
知られている。
状の導波路の表面にグレーティングを設けたものがよく
知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような光結合器に
おいては、導波路の一端から入射した導波光は、指数関
数的に減衰しながら他端から射出される。このとき、よ
り多くの光を取り出すために結合効率を高くすると、入
力端と射出端での光強度の差が大きくなり、グレーティ
ング領域から放射される光は入力端に近い部分で強く射
出端に近づくほど弱くなる強度分布を持ったものとな
る。このような強度分布をもった光束は好ましいもので
はない。逆に、グレーティング領域から射出される光の
強度がほぼ一定になるようにすると、結合効率が著しく
低下する。
おいては、導波路の一端から入射した導波光は、指数関
数的に減衰しながら他端から射出される。このとき、よ
り多くの光を取り出すために結合効率を高くすると、入
力端と射出端での光強度の差が大きくなり、グレーティ
ング領域から放射される光は入力端に近い部分で強く射
出端に近づくほど弱くなる強度分布を持ったものとな
る。このような強度分布をもった光束は好ましいもので
はない。逆に、グレーティング領域から射出される光の
強度がほぼ一定になるようにすると、結合効率が著しく
低下する。
【0004】また、このような光結合器で取り出される
光は直線偏光に限られている。これは光学設計の上で制
約となる。光学系においては円偏光を利用する場面が少
なくなく、このため導波路内を伝搬する光を円偏光で取
り出せる光学素子の提供が望まれている。
光は直線偏光に限られている。これは光学設計の上で制
約となる。光学系においては円偏光を利用する場面が少
なくなく、このため導波路内を伝搬する光を円偏光で取
り出せる光学素子の提供が望まれている。
【0005】本発明は、より多くの光量を中心対称な光
強度を有する光束として取り出すことのできる光結合器
の提供を目的とする。また、導波路内を伝搬する光を円
偏光で取り出すことのできる光学素子の提供を目的とす
る。
強度を有する光束として取り出すことのできる光結合器
の提供を目的とする。また、導波路内を伝搬する光を円
偏光で取り出すことのできる光学素子の提供を目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は円形の導波路を
有する光学素子であって、その導波路の表面には、使用
する光が円形の導波路を半周したときに光とグレーティ
ングの位相差が実質的にπずれる周期のグレーティング
が設けられている。
有する光学素子であって、その導波路の表面には、使用
する光が円形の導波路を半周したときに光とグレーティ
ングの位相差が実質的にπずれる周期のグレーティング
が設けられている。
【0007】
【作用】円形の導波路に進入した光(導波光)はその中
を回り続け、そのあいだグレーティングからは常に光が
放射される。中心に対して対称な円形導波路上の二点で
は導波光と導波路の位相差がπずれているので、導波路
のある一点で振幅最大の光が放射されると、この点に対
して中心対称の位置にある点からも振幅最大の光が放射
される。このような二点は、光の波長とグレーティング
のピッチとの相互関係に応じて時間と共に移動してい
く。また、一般にグレーティングから放射される光はそ
の歯に対して決まった方向の偏光面を持ち、円形導波路
上のグレーティングの各歯はそれぞれ異なった方向を向
いているため、各歯からの放射光はそれぞれ異なる偏光
方向を有する。このため、円形の導波路から放射される
光は、その偏光面が時間の経過と共に回転する。従っ
て、グレーティングの結合効率が一定の場合には、放射
光は円偏光となる。
を回り続け、そのあいだグレーティングからは常に光が
放射される。中心に対して対称な円形導波路上の二点で
は導波光と導波路の位相差がπずれているので、導波路
のある一点で振幅最大の光が放射されると、この点に対
して中心対称の位置にある点からも振幅最大の光が放射
される。このような二点は、光の波長とグレーティング
のピッチとの相互関係に応じて時間と共に移動してい
く。また、一般にグレーティングから放射される光はそ
の歯に対して決まった方向の偏光面を持ち、円形導波路
上のグレーティングの各歯はそれぞれ異なった方向を向
いているため、各歯からの放射光はそれぞれ異なる偏光
方向を有する。このため、円形の導波路から放射される
光は、その偏光面が時間の経過と共に回転する。従っ
て、グレーティングの結合効率が一定の場合には、放射
光は円偏光となる。
【0008】
【実施例】本発明の一実施例である光結合器を図1に示
す。図中、(A)が上面図、(B)が側面図である。な
お、同図は光結合器の構成を模式的に示したもので、説
明の都合により円形導波路やグレーティングの周期など
の相対的な大きさは実際とは変えて示してある。
す。図中、(A)が上面図、(B)が側面図である。な
お、同図は光結合器の構成を模式的に示したもので、説
明の都合により円形導波路やグレーティングの周期など
の相対的な大きさは実際とは変えて示してある。
【0009】本実施例の光結合器は円形導波路12と、
この中に光を導入するための直線導波路14とを備えて
いる。円形導波路12と直線導波路14は共に使用する
光の波長程度の幅を有し、これらの導波路は最も接近し
た部分の隙間がその波長以下になるように支持基板16
の上に設けられている。直線導波路14に光を矢印の方
向に入射させると、直線導波路14内を伝搬する光の一
部が、直線導波路14と円形導波路12とが接近してい
る部分つまり図中の符号Aの近傍において円形導波路1
2の内部に進入する。この円形導波路12は、その内部
を波長2πr/n(rは円形導波路の半径、nはある自
然数)の光が矢印の方向に回り続けるように、半径・幅
・厚み・屈折率分布が設定されている。
この中に光を導入するための直線導波路14とを備えて
いる。円形導波路12と直線導波路14は共に使用する
光の波長程度の幅を有し、これらの導波路は最も接近し
た部分の隙間がその波長以下になるように支持基板16
の上に設けられている。直線導波路14に光を矢印の方
向に入射させると、直線導波路14内を伝搬する光の一
部が、直線導波路14と円形導波路12とが接近してい
る部分つまり図中の符号Aの近傍において円形導波路1
2の内部に進入する。この円形導波路12は、その内部
を波長2πr/n(rは円形導波路の半径、nはある自
然数)の光が矢印の方向に回り続けるように、半径・幅
・厚み・屈折率分布が設定されている。
【0010】円形導波路12の表面には2πr/(n+
1)のピッチでグレーティング12aが形成されてい
る。円形導波路上に点Aを選び、点Aを始点にπ/2づ
つ回転して得られる点をそれぞれB,C,Dとする。そ
して点A,点B,点C,点Dの各点における導波光とグ
レーティングの位相差をそれぞれΔφ(A),Δφ
(B),Δφ(C),Δφ(D)とする。時刻t=0で
Δφ(A)=0としたとき、Δφ(A),Δφ(B),
Δφ(C),Δφ(D)の時間変化を図2に示す。
1)のピッチでグレーティング12aが形成されてい
る。円形導波路上に点Aを選び、点Aを始点にπ/2づ
つ回転して得られる点をそれぞれB,C,Dとする。そ
して点A,点B,点C,点Dの各点における導波光とグ
レーティングの位相差をそれぞれΔφ(A),Δφ
(B),Δφ(C),Δφ(D)とする。時刻t=0で
Δφ(A)=0としたとき、Δφ(A),Δφ(B),
Δφ(C),Δφ(D)の時間変化を図2に示す。
【0011】ここで、円形導波路12の中心Oを通る支
持基板16に垂直な軸上において、点A,点B,点C,
点Dの各点の近傍からの放射光を観察した場合を考え
る。t=0で点A近傍からの放射光が振幅最大であると
すると、点C近傍からの放射光も振幅最大となる。これ
は、点Aと点Cでは導波光の進行方向が逆方向で、しか
もΔφ(A)とΔφ(C)が常にπ異なっていることに
よる。この時、点B近傍と点D近傍からの放射光は振幅
最小となる。これは、Δφ(B)とΔφ(D)がΔφ
(A)とそれぞれπ/2,−π/2異なるためである。
グレーティングから放射される光は、その偏光方向がグ
レーティングの延在する方向に対して一定しているた
め、t=0の瞬間には特定の偏光方向を持った直線偏光
が放射される。
持基板16に垂直な軸上において、点A,点B,点C,
点Dの各点の近傍からの放射光を観察した場合を考え
る。t=0で点A近傍からの放射光が振幅最大であると
すると、点C近傍からの放射光も振幅最大となる。これ
は、点Aと点Cでは導波光の進行方向が逆方向で、しか
もΔφ(A)とΔφ(C)が常にπ異なっていることに
よる。この時、点B近傍と点D近傍からの放射光は振幅
最小となる。これは、Δφ(B)とΔφ(D)がΔφ
(A)とそれぞれπ/2,−π/2異なるためである。
グレーティングから放射される光は、その偏光方向がグ
レーティングの延在する方向に対して一定しているた
め、t=0の瞬間には特定の偏光方向を持った直線偏光
が放射される。
【0012】放射光が振幅最大となる点は時間の経過と
共に移動する。つまり、t=0では放射光の振幅が最大
となる点は点Aであるが、このような点は時間の経過に
ともなって矢印方向に移動して点B,点C,点Dと順に
移動したのち再び点Aに戻ってくる。これにともなって
放射光の偏光面も回転する。この結果、グレーティング
の結合効率が中心Oに対する角度方向に依らず一定の場
合には放射光は円偏光となる。また、中心Oに対する角
度方向に応じてグレーティングの結合効率を変えること
により容易に楕円偏光を得ることもできる。
共に移動する。つまり、t=0では放射光の振幅が最大
となる点は点Aであるが、このような点は時間の経過に
ともなって矢印方向に移動して点B,点C,点Dと順に
移動したのち再び点Aに戻ってくる。これにともなって
放射光の偏光面も回転する。この結果、グレーティング
の結合効率が中心Oに対する角度方向に依らず一定の場
合には放射光は円偏光となる。また、中心Oに対する角
度方向に応じてグレーティングの結合効率を変えること
により容易に楕円偏光を得ることもできる。
【0013】このように本発明による光結合器では、円
形導波路に進入した光はその中を回りながらグレーティ
ングにより放射され続けるので結合効率が高くなり多量
の光を取り出せるようになる。しかも、放射光は円環状
のグレーティングから射出されるので、中心対称の強度
分布を有する好適なものとなる。また、使用目的に応じ
てグレーティングの結合効率を調整することにより所望
の円偏光や楕円偏光を得ることができる。
形導波路に進入した光はその中を回りながらグレーティ
ングにより放射され続けるので結合効率が高くなり多量
の光を取り出せるようになる。しかも、放射光は円環状
のグレーティングから射出されるので、中心対称の強度
分布を有する好適なものとなる。また、使用目的に応じ
てグレーティングの結合効率を調整することにより所望
の円偏光や楕円偏光を得ることができる。
【0014】本発明は、発明の要旨を逸脱しない範囲で
種々多くの変形が可能である。円形導波路に光を導入す
る手段やグレーティングの形状や導波光とグレーティン
グの周期の差などは、上述の実施例によって何ら限定さ
れるものではない。
種々多くの変形が可能である。円形導波路に光を導入す
る手段やグレーティングの形状や導波光とグレーティン
グの周期の差などは、上述の実施例によって何ら限定さ
れるものではない。
【0015】
【発明の効果】本発明によれば、光は円形の導波路の中
を回りながらグレーティングにより放射され続ける。従
って光結合器として用いた場合には結合効率が高くな
る。しかも、グレーティングの結合効率を適当に調整す
ることにより、円偏光や楕円偏光を容易に得ることがで
きる。また放射光は、円環状のグレーティングから射出
されるので中心対称の強度分布を有するものとなり、直
線状グレーティングからの放射光のような不均一さがな
くなる。
を回りながらグレーティングにより放射され続ける。従
って光結合器として用いた場合には結合効率が高くな
る。しかも、グレーティングの結合効率を適当に調整す
ることにより、円偏光や楕円偏光を容易に得ることがで
きる。また放射光は、円環状のグレーティングから射出
されるので中心対称の強度分布を有するものとなり、直
線状グレーティングからの放射光のような不均一さがな
くなる。
【図1】本発明の一実施例である光結合器を示し、
(A)が上面図、(B)が側面図である。
(A)が上面図、(B)が側面図である。
【図2】図1の導波路の各点A,B,C,Dでの導波光
とグレーティングの位相差を示す。
とグレーティングの位相差を示す。
12…円形導波路、12a…グレーティング。
Claims (1)
- 【請求項1】 円形の導波路を有し、使用する光が円形
の導波路を半周したときに光とグレーティングの位相差
が実質的にπずれる周期のグレーティングがその表面に
設けられている、円形の導波路を有する光学素子。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21113391A JP3045575B2 (ja) | 1991-08-22 | 1991-08-22 | 円形の導波路を有する光学素子 |
US07/932,971 US5274720A (en) | 1991-08-22 | 1992-08-20 | Optical system having a ring-shaped waveguide |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21113391A JP3045575B2 (ja) | 1991-08-22 | 1991-08-22 | 円形の導波路を有する光学素子 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0553023A JPH0553023A (ja) | 1993-03-05 |
JP3045575B2 true JP3045575B2 (ja) | 2000-05-29 |
Family
ID=16600936
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP21113391A Expired - Lifetime JP3045575B2 (ja) | 1991-08-22 | 1991-08-22 | 円形の導波路を有する光学素子 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3045575B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103675999A (zh) * | 2013-11-25 | 2014-03-26 | 中国计量学院 | 中心圆形微环结构太赫兹偏振变换器 |
-
1991
- 1991-08-22 JP JP21113391A patent/JP3045575B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103675999A (zh) * | 2013-11-25 | 2014-03-26 | 中国计量学院 | 中心圆形微环结构太赫兹偏振变换器 |
CN103675999B (zh) * | 2013-11-25 | 2015-11-18 | 中国计量学院 | 中心圆形微环结构太赫兹偏振变换器 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0553023A (ja) | 1993-03-05 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20000208 |