JP3045558U - ウイスキー仕込樽を素材としたフローリングボード - Google Patents

ウイスキー仕込樽を素材としたフローリングボード

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JP3045558U
JP3045558U JP1997007005U JP700597U JP3045558U JP 3045558 U JP3045558 U JP 3045558U JP 1997007005 U JP1997007005 U JP 1997007005U JP 700597 U JP700597 U JP 700597U JP 3045558 U JP3045558 U JP 3045558U
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whiskey
flooring board
temperature
board made
flooring
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JP1997007005U
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Inventor
宣広 菊池
幸市 工藤
Original Assignee
有限会社ジーテック
株式会社クドウ
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 湿度や温度の差が顕著であっても、反りの発
生しないウイスキー仕込樽を素材としたフローリングボ
ードを提供する。 【解決手段】 使い済みのウイスキー仕込樽の胴材を所
定の工程を経て平たい板材に加工し、裏面に長手方向に
沿って複数の凹溝を形成した。 【効果】 その素材としての優れた性質に加えて、板材
の裏面に複数の凹溝を設けたことから、表側と裏側とで
湿度や温度の差に伴う膨張・収縮がその凹溝により吸収
されることから、反りがなくなり、また、裏側の湿気お
よび温度が表側に及び、厚みにおいてそれが均等化され
ることから、これによっても反りの発生が防止され、殊
に、床暖房の床張りに使用したときには、それが顕著と
なる。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
この考案は、使用済みのウイスキー仕込樽を素材としたフローリングボードに 関する。
【0002】
【従来の技術】
ウイスキー仕込樽は、一般的にナラ材製であって、麦芽を醗酵させて得た素ア ルコールを蒸留したものを長期にわたって寝かすために使用される。その期間に ついては最低5〜7年と言われ、2〜3回の使用によりエキス分が抽出されなく なるために、15年〜20年で使用済みとなる。使用済となった樽については焼 却処分されるが、この考案者等においては、省資源の観点から、ウイスキー仕込 樽を素材としたフローリングボードを開発した。
【0003】 その製造については、使い済みのウイスキー仕込樽の胴材を乾燥させてから、 水蒸気で蒸す、若しくは熱湯に浸けることによりふやけさせ、ふやけた胴材をプ レスにより加圧して反りを延ばすとともに、その胴材から水分を浸出させること により硬め、このプレス加工により平板となった胴材をプレーナーにより切削し て表層の汚れを取って、フローリングボードとするものである。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
上記のようなウイスキー仕込樽を素材としたフローリングボードで床張りをし た場合、年月が経過していることに加えて、上記のような加工がなされている関 係で、同じナラ材であっても、一般のフローリングボードに比べて、反りの発生 率は極めて少なくなる。しかし、生活環境や建築様式が多様化している現今、床 下での湿気が特に多く、且つ、部屋の暖房を伴ってさらに湿度の差が多くなる異 常な条件を想定し、この観点から、高い品質の商品を提供する上で万全を期して 、念には念を入れる必要がある。
【0005】 殊に、床暖房に使用した場合には、フローリングボードが硬質であって大きな 比熱から暖房の効果に優れているが、暖房による温度が表面では30℃程度であ るのに対して、裏面では70℃にも上昇することから、裏側では暖房の際にはか らからに乾燥して大きく収縮し、暖房のないときに膨張するので、反りが発生す る可能性が考えられる。
【0006】 この考案は、上記のような実情に鑑みて、湿度や温度の差が顕著であっても、 反りの発生しないウイスキー仕込樽を素材としたフローリングボードを提供する ことを目的とした。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、この考案は、使い済みのウイスキー仕込樽の胴 材を所定の工程を経て平たい板材に加工し、裏面に長手方向に沿って複数の凹溝 を形成したことを特徴とするウイスキー仕込樽を素材としたフローリングボード を構成した。
【0008】 上記のように構成したフローリングボードにより床張りした場合、表側と裏側 との温度差が大きいときでも、膨張・収縮が凹溝により吸収されるため、反りの 発生がなくなる。また、裏側の湿気および温度が表側に及び、厚みにおいてそれ が均等化されることから、このことによっても反りの発生が防止される。
【0009】 凹溝の深さが板材の厚みに対して4分の1よりも少ないと均等化が十分でなく なり、4分の3よりも多いと板材の強度が不十分となる。
【0010】
【考案の実施の形態】
次に、この考案の実施例を図面に基づいて説明する。
【0011】 造り方については、まず、使い済みのウイスキー仕込樽を解体して、柾目で3 0ミリ厚の胴材を得る。その胴材には、ホワイトオークが使用されており、所謂 それは本来白木であるが、芯部が抽出液で飴色になっており、また、ウイスキー で橙色ないし薄い褐色に変化しており、殊に、床板としては手頃な肌色である。 しかし、幅方向と縦方向に湾曲し、表面が汚れているので、次のように幾つかの 工程を経て平たくしてから汚れを取った。
【0012】 胴材には、水分が20〜30%程度含まれているので、日陰において15%程 度に自然乾燥する。その期間は、季節にもよるが3〜6カ月程度である。このよ うに自然乾燥した胴材をさらに人工乾燥において9%程度とした。このように乾 燥度を高めるのは、次の工程における柔軟化加工をしやすくするためであって、 その乾燥程度は、6〜10%程度が望ましい。それより数値が少ないとひび割れ するおそれがあり、多いと柔軟化加工の効率が悪い。なお、人工乾燥には、コン テナハウスを使用し、その中で除湿機とヒーターにより1〜2週間程度処理した 。
【0013】 柔軟化加工については、蒸気室に入れて水蒸気を吹き付ける。または、熱湯の 中に浸ける。いずれの場合も胴材を80℃程度の温度において30分間処理した 。この処理時間とも関係して温度範囲を確定できないが、木の繊維を破壊しない ように、原則的には100℃を超えないことが望ましく、また、それを超えない 範囲であると、柔軟化加工の装置が簡単で済む利点がある。
【0014】 柔軟化加工を経た胴材は、熱いうちにプレスに掛けて反りを真っ直ぐに延ばす 。これに要するプレスの能力は8〜10トンであって、所定の加圧時間を経て平 たく矯正され、且つ、水分が浸出した。新しい木材ではないので、その後の乾燥 は放置する程度において極簡単で足りる。ちなみに、解体して得た胴材をそのま まプレスに掛けた場合には、破損する不都合があり、また、プレスから解除され ても元の形に復元する。
【0015】 平たく矯正された胴材は、プレーナーにより鉋削りをする。これは、主に表面 の汚れを取るためである。また、これにより、完全な平滑面となる。そして、こ の切削が少なくて済むので、20ミリの板厚を得た。
【0016】 切削した板材は、図1および図2に示すように、裏面に数条の凹溝3,3,3 を長手方向に形成する。これには、丸鋸が配列されている切削台の上に板材を滑 らせることにより一度に溝切り加工を施し、その深さを12mm程度とした。次 に、モルダーによりフローリング加工を施し、さらに、両側と両小口に継ぎ形態 として、突付けに機械仕上げした。それから、ウレタンやオイル仕上げの塗装を 施すが、凹溝3内には、そこでの吸湿性を保持しておくために塗装をしなかった 。
【0017】 ウイスキー仕込樽を素材としたフローリングボードPの床張りについては、乱 継ぎに配列し隠し釘打ちとする。図2がその床張りの締め方を示す。また、乱継 ぎにより縦方向に並ぶフローリングボードPとは凹溝3が交互するように、凹溝 3を形成することが強度的に望ましい。凹溝3の本数については3条としたが、 深さや幅等を勘案し適当な本数とする。
【0018】 凹溝3の形状については、丸鋸を使用した関係で、深い切込み形状であるが、 例えば、図3ないし図7に示すように、他の形状であっても良い。図3が二段切 込み、図4が半円形状、図5が三角形状、図6が台形、図7が幅広い形状である 。また、床張りの締め方についても、様々であって良い。ちなみに、図4が合釘 、図5が合じゃくり、図6が雇いざね、図7が敷目板である。
【0019】
【考案の効果】
以上説明したように、この考案のウイスキー仕込樽を素材としたフローリング ボードによれば、その素材としての優れた性質に加えて、板材の裏面に複数の凹 溝を設けたことから、表側と裏側とで湿度や温度の差に伴う膨張・収縮がその凹 溝により吸収されることから、反りがなくなり、また、裏側の湿気および温度が 表側に及び、厚みにおいてそれが均等化されることから、これによっても反りの 発生が防止され、殊に、床暖房の床張りに使用したときには、それが顕著となる という優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この考案のウイスキー仕込樽を素材としたフロ
ーリングボードを裏側から見た断面斜視図である。
【図2】同フローリングボードを床張り締め方において
示す断面図である。
【図3】図2に対応する他の実施例を示す断面図であ
る。
【図4】さらに他の実施例を示す断面図である。
【図5】さらに他の実施例を示す断面図である。
【図6】さらに他の実施例を示す断面図である。
【図7】さらに他の実施例を示す断面図である。
【符号の説明】
P ウイスキー仕込樽を素材としたフローリングボード 3 凹溝

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 使い済みのウイスキー仕込樽の胴材を所
    定の工程を経て平たい板材に加工し、裏面に長手方向に
    沿って複数の凹溝を形成したことを特徴とするウイスキ
    ー仕込樽を素材としてフローリングボード。
  2. 【請求項2】 凹溝の深さが板材の厚みに対して4分の
    1〜4分の3であることを特徴とする請求項1記載のウ
    イスキー仕込樽を素材としたフローリングボード。
JP1997007005U 1997-07-23 1997-07-23 ウイスキー仕込樽を素材としたフローリングボード Expired - Lifetime JP3045558U (ja)

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