JP3044716U - 点火コイルセット - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 高さがわずかであることによってコンパクト
であり，所要スペースがわずかである点火コイルセット
を創造する。 【解決手段】 第１の鉄心（３）と少なくとも１つの第
２の鉄心（４）とが，磁気的に閉じられた経路を形成し
ている。これらの鉄心（３・４）はそれぞれ導磁性材料
の積層束として構成されていて，第２の鉄心（４）に一
次コイル（６）及び二次コイル（９）が配置されてい
る。第１の鉄心（３）は通常の無方向性鉄薄板から成
り，第２の鉄心（４）は粒子方向性の鉄薄板から成って
いる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は，内燃機関用の点火コイルセットであって，電気絶縁性のケーシング と，ケーシング内に埋め込まれた第１の鉄心とを有し，この第１の鉄心と少なく とも１つの第２の鉄心とは，磁気的に閉じられた経路を形成しており，これらの 鉄心はそれぞれ導磁性材料の積層束として構成されていて，第２の鉄心に一次コ イル及び二次コイル（９）が配置されている形式のものに関する。

【０００２】

【従来の技術】

このような点火コイルセットは公知である（ドイツ連邦共和国特許第３７４１ ００３号）。

【０００３】 このような公知の点火コイルセットは，点火コイル当たり１つの一次巻き線と １つの二次巻き線とを巻き線セットとして有している。二次巻き線は一次巻き線 から直流的に隔てられている。２火花型点火コイルの場合には２つの高電圧出口 があり，その各高電圧出口は１つの点火プラグに接続される。

【０００４】 複数の点火コイルを共通のケーシング内に組み込むことによって，個々の点火 コイルを簡単に取り付けて，接続することができる。しかし機能の点では点火コ イルは互いに独立した状態のままである。

【０００５】 二次接続部とも呼ばれる高電圧接続部は，外側から巻き線セット上に載着され ている。巻き線セットは比較的にかさばっている。なぜなら巻き線セットが取り まいている鉄心が大きな高さを有しているからである。これによって二次接続部 はケーシングから比較的に大きく張り出しており，その結果，点火コイルセット は大きな体積を有している。

【０００６】

【考案が解決しようとする課題】 本考案の課題は，これらの欠点を取り除いて，高さがわずかであることによっ てコンパクトであり，所要スペースがわずかである点火コイルセットを創造する ことである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

この課題は本考案によれば，第１の鉄心が通常の鉄薄板から成り，第２の鉄心 が粒子方向性の鉄薄板から成っているようにすることによって，解決される。

【０００８】

【考案の実施の形態】

本考案の実施の形態は実用新案登録請求の範囲の請求項２及び３に記載したと おりである。

【０００９】

【実施例】

以下においては，図面に示した本考案の１実施例に基づいて本考案の構成を具 体的に説明する。

【００１０】 図１及び図２に示した点火コイルセット１，は直方体形の輪郭を略示したケー シング２を有している。ケーシング２内にはＨ字形の第１の鉄心３が配置されて おり，この第１の鉄心３の自由端部の間には，Ｉ字形の第２の鉄心４（単に一方 の鉄心４だけを示す）が配置されている。図２は，一次コイル卷き枠７を有する 内側の一次コイル６と，二次コイル卷き枠１０に卷かれた外側の二次コイル９と を示す。図１に示されているように，二次コイル卷き枠１０の張り出し部１１は 高電圧接続部１２を保持している。更に，図１には低電圧接続部８が示されてい る。

【００１１】 ケーシング２内には，プレス樹脂から成る図示していない充てん物が入れられ ており，この充てん物によって，一次コイル６と二次コイル９とが相互に電気的 に絶縁されており，かつその場所を固定されている。

【００１２】 本考案によれば，第１の鉄心３は通常の鉄品質を有する鉄心であり，第２の鉄 心４は粒子方向性の鉄を有していて，所定の磁束の場合のパーミアンスが大きい ために，体積を小さくされている。したがって第２の鉄心４は公知の構造の場合 よりも高さを低く構成することができる。

【００１３】 したがって点火コイルセット１は低く構成され，わずかな重量を有しており， 容易に配置することができる。それは，点火コイルセットがわずかなスペースし か必要としないからである。

【００１４】 更に，鉄心４がわずかな所要スペースで構成されることによって，すべての接 続部，すなわち低圧接続部８及びドーム１４を有する高圧接続部１２をケーシン グ２内に収納して，プレス樹脂内に埋め込むことができる。

【００１５】 図示の実施例と異なり，図２に概略的に示したように，第１の鉄心３をＨ字の 半分の形の，いわゆるＣ型鉄心として構成し，これに，単に１つの第２の鉄心４ を組み合わせるようにすることもできる。

【００１６】

【考案の効果】

以上述べた構成によって，本考案によれば，点火コイルセット１の出力が同じ である場合に，第２の鉄心４の高さ，ひいては点火コイルセット１の高さを従来 よりもわずかにとどめることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】点火コイルセットの，部分的に断面して示した
側面図である。

【図２】図１に示した点火コイルセットの平面図であ
る。

【符号の説明】

１ 点火コイルセット， ２ ケーシング， ３ （第
１の）鉄心， ４ （第２の）鉄心， ５ 積層束，
６ 一次コイル， ７ 一次コイル卷き枠，８ 低電圧
接続部， ９ 二次コイル， １０ 二次コイル卷き
枠， １１ 張り出し部， １２ 高電圧接続部， １
４ ドーム

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 ディーター ベッツ ドイツ連邦共和国 ファイヒンゲン ゲー テシュトラーセ 23−４ (72)考案者 カール−ハインツ ニューベル ドイツ連邦共和国 ジモーツハイム ヤー ンシュトラーセ ２−１

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 内燃機関用の点火コイルセット（１）で
   あって，電気絶縁性のケーシング（２）と，ケーシング
   （２）内に埋め込まれた第１の鉄心（３）とを有し，こ
   の第１の鉄心（３）と少なくとも１つの第２の鉄心
   （４）とは，磁気的に閉じられた経路を形成しており，
   これらの鉄心（３・４）はそれぞれ導磁性材料の積層束
   （５）として構成されていて，第２の鉄心（４）に一次
   コイル（６）及び二次コイル（９）が配置されている形
   式のものにおいて，第１の鉄心（３）が通常の鉄薄板か
   ら成り，第２の鉄心（４）が粒子方向性の鉄薄板から成
   っていることを特徴とする，点火コイルセット。
2. 【請求項２】 点火コイルセット（１）の，少なくとも
   １つの低電圧接続部（８）と少なくとも１つの高電圧接
   続部（１２）とを有するすべての接続部（８・１２）が
   ケーシング（２）内に埋め込まれていることを特徴とす
   る，請求項１記載の点火コイルセット。
3. 【請求項３】 第１の鉄心（３）がＨ字形，少なくとも
   Ｈ字の半分のＣ字形であり，第２の鉄心がＩ字形である
   ことを特徴とする，請求項１又は２記載の点火コイルセ
   ット。