JP3044163U - 消火具、防火具、消防補助具 - Google Patents

消火具、防火具、消防補助具

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▲徳▼久 大釜
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本考案は、一般火災、油火災、電気火災等の総
ての火災に適用できる消火具としての消防容器を提供す
る。 【解決手段】本考案に係る消防容器1は、本体1’に収
容した炭酸カリウム(K2CO3蒸留水等の水分との
混合溶液4からなる消火剤を、加圧杆2の操作に基づく
加圧機構3の動作で、ノズル部5から放出可能としたこ
とを特徴とする。本考案の消防容器1によれば、燃えて
いる箇所を速やかに消火でき、一般火災、油火災、電気
火災等々の総ての火災に対する消火に適用し、安全且つ
迅速に消火活動を実行できる。

Description

【考案の詳細な説明】 【考案の属する技術分野】
本考案は、一般火災、油火災、電気火災等の総ての火災に対する消火や可燃部 分の防火に有効な消火具、防火具及び消防補助具に関する。
【従来の技術】
従来、一般の民家やビル火災等においては、放水による消火方法が通常である が、この場合には大量の水を必要とすると同時に消火に時間がかかり、焼失面積 の増大を招き、消防士等の消火活動に従事する人を危険な状態に長時間さらすと いう課題がある。更に、油火災、電気火災等には放水による消火方法は利用でき ないという不便もある。 また、粉末消火器及が油火災、電気火災等に用いる用具として一般化している が、この場合、使用後に周囲が消火薬剤により汚れて使用不能になること、更に に消火剤が瞬間的に一度に総て噴射されるため非常に不経済である。 更に、てんぷら油等の火災時に利用されている花や林檎の形をした消火用具は 、火災時に火元の油鍋等に投入することにより消火をするものであるが、火元に 近付かなければならず、また、火元への投入の際に油が飛び散り、火災が広がっ たり、火傷を負う危険を伴うという課題がある。
【考案が解決しようとする課題】
本考案は、従来の上記事情に鑑みて開発されたものであり、一般火災、油火災 、電気火災等の総ての火災に対する消火や防火に適用し、安全、且つ、迅速に消 火を実行できる消火具、また、可燃部分の焼失防止を図れる防火具、更にはこれ ら消火や防火活動の際の消火剤の生成に有効な消防補助具を提供することを目的 とする。
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の考案に係る消火具は、炭酸カリウム(K2CO3)と、蒸留水等 の水分との混合溶液からなる消火剤を放出可能に収容したことを特徴とするもの である。 請求項2記載の考案に係る消火具は、炭酸カリウム(K2CO3)と、炭酸ナト リウム(Na2CO3)と、蒸留水等の水分との混合溶液からなる消火剤を放出可 能に収容したことを特徴とするものである。 請求項1又は請求項2記載の考案によれば、予め収容している炭酸カリウム( K2CO3)と、蒸留水等の水分との混合溶液、又は炭酸カリウム(K2CO3)と 、炭酸ナトリウム(Na2CO3)と、蒸留水等の水分との混合溶液を火災等で燃 えている箇所に向けて放出することにより、燃えている箇所を速やかに消火でき 、一般火災、油火災、電気火災等々の総ての火災に対する消火に適用し、安全、 且つ、迅速に消火活動を実行できる。 請求項3記載の考案に係る防火具は、炭酸カリウム(K2CO3)と、蒸留水等 の水分との混合溶液からなる消火剤を放出可能に収容したことを特徴とするもの である。 請求項4記載の考案に係る防火具は、炭酸カリウム(K2CO3)と、炭酸ナト リウム(Na2CO3)と、蒸留水等の水分との混合溶液からなる消火剤を放出可 能に収容したことを特徴とするものである。 請求項3又は請求項4記載の考案によれば、予め収容している炭酸カリウム( K2CO3)と、蒸留水等の水分との混合溶液、又は炭酸カリウム(K2CO3)と 、炭酸ナトリウム(Na2CO3)と、蒸留水等の水分との混合溶液を火災等で延 焼の恐れのある箇所に向けて放出することで、延焼の恐れのある箇所に前記混合 溶液が浸透し、これにより、可燃部分の焼失防止を図ることができ、一般火災、 油火災、電気火災等の総ての火災に対する防火に適用し、安全、且つ、迅速に防 火活動を実行できる。 請求項5記載の考案に係る消防補助具は、炭酸カリウム(K2CO3)の粉末又 は炭酸カリウム(K2CO3)と炭酸ナトリウム(Na2CO3)と混合粉末を固形 状として収容し、消防用の蒸留水等の水分に供給して水溶液状の消火剤を生成可 能としたことを特徴とするものである。 請求項5記載の考案に係る消防補助具によれば、炭酸カリウム(K2CO3)の 粉末又は炭酸カリウム(K2CO3)と炭酸ナトリウム(Na2CO3)と混合粉末 を固形状としたものを、消防用の蒸留水等の水分に供給して水溶液状の消火剤と することが可能であり、これにより、燃えている箇所の速やかな消火や、可燃部 分の焼失防止のための消火活動、防火活動の際の消火剤生成用具として極めて有 益である。
【考案の実施の形態】
以下に、本考案の実施の形態を詳細に説明する。 図1は、本考案の実施の形態の消火具、防火具として機能する消防容器1の一 例を示すものであり、この消防容器1は、例えば消火器の如き形状に構成した本 体1’と、この本体1’の上部側に配置した加圧杆2と、この加圧杆2の操作( 上下動操作)により本体1’の内部空間を加圧する加圧機構3と、本体1’の内 部空間に収納した炭酸カリウム(K2CO3)と、蒸留水等の水分との混合溶液又 は炭酸カリウム(K2CO3)と、炭酸ナトリウム(Na2CO3)と、蒸留水等の 水分との混合溶液4からなる消火剤と、前記本体1’の側壁に本体1’の内部に 連通する状態で取り付けられ、前記加圧機構3により加圧された状態の混合溶液 4を、火災等で燃えてる箇所又は防火が必要な壁、塀等の可燃物の箇所に向けて 放出するノズル部5とを有している。 図1におけるノズル部5には、特に符号を付して説明をしないが、このノズル 部5の先端部分に、適当な栓を配置するように構成しても良いことは勿論である 。 また、図1におけるノズル部5の配置位置は、混合溶液4からなる消火剤をノ ズル部5の先端から放出可能な構成機構であるならば、図示するノズル部5の配 置位置の他、本体1’の他の位置にノズル部5を配置しても良い。 更に、消防容器1は、図1に示すような加圧機構から構成する他、例えば吸引 機構をはじめとする各種機構をもって構成しても良い。 前記炭酸カリウム(K2CO3)と、水分との混合比、又は炭酸カリウム(K2 CO3)と、炭酸ナトリウム(Na2CO3)と、水分との混合比は自在に選定で きる。また、水分としては、蒸留水、淡水、海水、水道水等何でも使用可である 。 炭酸カリウム(K2CO3)は、その精製工程で水酸化カリウム(KOH)溶液 に炭酸ガス(CO2)を反応させて結晶として折出する方法で製造される。 水酸化カリウム(KOH)そのものは、固体状であるか、液体状であるかを問 わず、空気中の二酸化炭素(CO2)を多量に吸収する性質があるため、二酸化 炭素(CO2)の吸収剤として利用される。ここに、炭酸カリウム(K2CO3) は、二酸化炭素(CO2)を多量に吸収する性質が非常に強いとともに、水に溶 け易く、危険性がない。炭酸ナトリウム(Na2CO3)も同様である。 前記混合溶液4の生成は、以下のように行う。 (1)炭酸カリウム粉末を水(淡水、海水、水道水等何でも使用可)で溶解させ る。この場合の混合溶液4の濃度は1%乃至50%とする。 (2)炭酸カリウム粉末5重量部に対して炭酸ナトリウム粉末1重量部の割合で 良く混ぜ合わせた混合粉末を水(淡水、海水、水道水等何でも使用可)で溶解さ せる。この場合の混合溶液4の濃度は1%乃至50%にする。 (3)上記2例の混合溶液4が、速効の消火剤、防火剤の原液(通常50%)と して機能する。 また、前記消防容器1としては、上述のような構成の他、スプレー(予め一定 量の前記消火剤とガスを注入しておく)、霧吹き等のような構成として、前記消 火剤を詰め火元に吹き付け、また、防火箇所に吹き付けるようにすることもでき る。 また、圧搾空気を利用したエアーポンプに、予め一定量の前記消火剤を収容し 、自動車に対するスチーム洗車の要領で火元に噴射、また、防火箇所に噴射する ようにすることもできる。更に、水鉄砲のような噴射装置に予め一定量の前記消 火剤を注入し、火元に噴射したり、また、防火箇所に噴射するようにすることも できる。 また、予め前記混合溶液4を作成せず、一定量の前記炭酸カリウム粉末又は炭 酸カリウム粉末と炭酸ナトリウム粉末との混合粉末を固形化した固形消火剤11 を収容し、且つ、固形消火剤11用の例えばピストン13を用いた自動放出機構 12を組み込んだ図2に示す消防補助具10を消防車等に搭載し、消防車等のポ ンプ(あらゆるポンプ)の揚水量に応じてポンプ内に前記固形消火剤11を次々 に供給することで、消火現場で前記混合溶液4を作成すると同時に消火活動、防 火活動を行うことが可能となる。 更に、ヘリコプターから前記混合溶液4又は混合粉末からなる消火剤を散布す ることで、山林火災時の消火、防火も可能である。 いずれの場合も目的箇所から2メートル以上の遠距離からの直射、拡散、散布 、噴霧等の方法にて効果を発揮し、これにより、作業者の安全性も確保できる。 また、最大濃度50%の前記混合溶液4を40倍に薄めても、通常消火時間の 65%程度の時間にて消火活動が終了する。従って、必要水量及び所要人員等の 消防活動経費の削減は勿論、延焼焼失面積が最小限に抑えられる。 更に、50%濃度の前記混合溶液4を用いれば通常消火時間の10%以下の時 間にて消火活動が終了する。また、油火災では20乃至30%の濃度の混合溶液 4を用い噴霧することで瞬時に消火してしまう。 また、火災予防、延焼防止機能としては、以下のような防火剤としての利用方 法がある。即ち、放火、飛び火による延焼、類焼の恐れのある危険箇所に、予め 前記消火剤を直射、拡散、散布、噴霧することにより、その危険箇所を不燃化さ せるため、野山の火災及び山林火災時には、焼失面積を最小限にくい止めること ができる。 更に、前記消火剤の濃度を自在に(簡易な水量の調節という方法で)変更でき るため、小規模なボヤから大規模な火災まで幅広く利用でき、消火活動に必要な 経費を最小限に抑えられる。 このように、本実施の形態の消火具によれば、従来の消火所要時間を例えば最 大90%も短くでき、消火活動の迅速化を図り、且つ、消火活動に従事する人員 を最小限に抑え、更に、消火用水等の資源を最大限に節約できる。 また、前記消火剤も水洗い、又は水ぶき等で簡単に除去できるうえ、消火剤を 水(淡水、海水、水道水等何でも使用可)により最大40倍にまで薄めることが でき消火剤のコストを低く抑えることができる。 更に、本実施の形態の防火具によれば、延焼を防ぐため、予め直射、散布、噴 霧等の方法で前記消火剤を目的箇所に含浸、浸透、付着又は吸着させることによ り、延焼する危険性のある箇所を事前に不燃化させ、延焼を最小限度にくい止め ることもできる画期的な防火能力を兼ね備えている。 更にまた、本実施の形態の防火具は、前記消化剤の成分そのものが、人体をは じめ、動物及び植物に対して全く無害であるために、火災の消火活動に従事する 人或いは火災による被災地域の住民やその周囲の動物、植物等に害を与えること なく自然環境を保全する作用を兼ね備えている。 以上のことから、利用価値が広範で利用価値が非常に高く、消火活動を助ける だけでは無く、消火活動に従事する人の人命を守ることは勿論、被災地域の人命 救助に大いに役立ち、多くの人々の生命を守ることができるとともに、公的財産 、私的財産に至る幅広い財産を最大限保護できる消火具、防火具を提供できる。
【考案の効果】
本考案によれば、燃えている箇所を速やかに消火でき、一般火災、油火災、電 気火災等の総ての火災に対する消火に適用し、安全、且つ、迅速に消火活動を実 行できる消火具を提供できる。 また、本考案によれば、可燃部分の焼失防止を図れ、一般火災、油火災、電気 火災等の総ての火災に対する防火に適用し、安全、且つ、迅速に防火活動を実行 できる消火具を提供できる。 更に、本考案によれば、一般火災、油火災、電気火災等の総ての火災に対する 消火、防火に適用し、燃えている箇所の速やかな消火や、可燃部分の焼失防止の ための消火活動、防火活動の際の消火剤生成用具として極めて有益な消防補助具 を提供できる。
【提出日】平成9年7月10日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】 【考案の詳細な説明】 【考案の属する技術分野】
本考案は、一般火災、油火災、電気火災等の総ての火災に対する消火や可燃部 分の防火に有効な消火具、防火具及び消防補助具に関する。
【従来の技術】
従来、一般の民家やビル火災等においては、放水による消火方法が通常である が、この場合には大量の水を必要とすると同時に消火に時間がかかり、焼失面積 の増大を招き、消防士等の消火活動に従事する人を危険な状態に長時間さらすと いう課題がある。更に、油火災、電気火災等には放水による消火方法は利用でき ないという不便もある。 また、粉末消火器及が油火災、電気火災等に用いる用具として一般化している が、この場合、使用後に周囲が消火薬剤により汚れて使用不能になること、更に に消火剤が瞬間的に一度に総て噴射されるため非常に不経済である。 更に、てんぷら油等の火災時に利用されている花や林檎の形をした消火用具は 、火災時に火元の油鍋等に投入することにより消火をするものであるが、火元に 近付かなければならず、また、火元への投入の際に油が飛び散り、火災が広がっ たり、火傷を負う危険を伴うという課題がある。
【考案が解決しようとする課題】
本考案は、従来の上記事情に鑑みて開発されたものであり、一般火災、油火災 、電気火災等の総ての火災に対する消火や防火に適用し、安全、且つ、迅速に消 火を実行できる消火具、また、可燃部分の焼失防止を図れる防火具、更にはこれ ら消火や防火活動の際の消火剤の生成に有効な消防補助具を提供することを目的 とする。
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の考案に係る消火具は、炭酸カリウム(K2CO3蒸留水等の 水分との混合溶液からなる消火剤を収納した本体と、該本体の上部側に配置した 加圧杆と、この加圧杆の操作に基づき本体の内部空間を加圧する加圧機構と、こ の加圧機構により加圧された状態の混合溶液を、火災等で燃えている箇所又は防 火が必要な壁、塀等の可燃物の箇所に向けて放出するノズル部とを有する ことを 特徴とするものである。 請求項2記載の考案に係る消火具は、炭酸カリウム(K2CO3)と、炭酸ナト リウム(Na2CO3)と、蒸留水等の水分との混合溶液からなる消火剤を収納 た本体と、この本体の上部側に配置した加圧杆と、この加圧杆の操作に基づき本 体の内部空間を加圧する加圧機構と、この加圧機構により加圧された状態の混合 溶液を、火災等で燃えている箇所又は防火が必要な壁、塀等の可燃物の箇所に向 けて放出するノズル部とを有する ことを特徴とするものである。 請求項1又は請求項2記載の考案によれば、前記加圧扞を操作し、本体内に予 め収容している炭酸カリウム(K2CO3)と、蒸留水等の水分との混合溶液、又 は炭酸カリウム(K2CO3)と、炭酸ナトリウム(Na2CO3)と、蒸留水等の 水分との混合溶液を加圧機構により加圧して、ノズル部から火災等で燃えている 箇所に向けて放出することにより、燃えている箇所を速やかに消火でき、一般火 災、油火災、電気火災等々の総ての火災に対する消火に適用し、安全、且つ、迅 速に消火活動を実行できる。 請求項3記載の考案に係る防火具は、炭酸カリウム(K2CO3蒸留水等の 水分との混合溶液からなる消火剤を収納した本体と、該本体の上部側に配置した 加圧杆と、この加圧杆の操作に基づき本体の内部空間を加圧する加圧機構と、こ の加圧機構により加圧された状態の混合溶液を、防火が必要な壁、塀等の可燃物 の箇所に向けて放出するノズル部とを有する ことを特徴とするものである。 請求項4記載の考案に係る防火具は、炭酸カリウム(K2CO3)と、炭酸ナト リウム(Na2CO3)と、蒸留水等の水分との混合溶液からなる消火剤を収納 た本体と、この本体の上部側に配置した加圧杆と、この加圧杆の操作に基づき本 体の内部空間を加圧する加圧機構と、この加圧機構により加圧された状態の混合 溶液を、防火が必要な壁、塀等の可燃物の箇所に向けて放出するノズル部とを有 する ことを特徴とするものである。 請求項3又は請求項4記載の考案によれば、前記加圧扞を操作し、本体内に予 め収容している炭酸カリウム(K2CO3)と、蒸留水等の水分との混合溶液、又 は炭酸カリウム(K2CO3)と、炭酸ナトリウム(Na2CO3)と、蒸留水等の 水分との混合溶液を加圧機構により加圧して、ノズル部から火災等で延焼の恐れ のある箇所に向けて放出することで、延焼の恐れのある箇所に前記混合溶液が浸 透し、これにより、可燃部分の焼失防止を図ることができ、一般火災、油火災或 いは電気火災等の総ての火災に対する防火に適用し、安全、且つ、迅速に防火活 動を実行できる。 請求項5記載の考案に係る消防補助具は、炭酸カリウム(K2CO3)の粉末又 は炭酸カリウム(K2CO3)と炭酸ナトリウム(Na2CO3)と混合粉末を固 形状として収容した本体と、この本体内の固形状物を本体外部に放出する自動放 出機構とを有する ことを特徴とするものである。 請求項5記載の考案に係る消防補助具によれば、本体内の炭酸カリウム(K2 CO3)の粉末又は炭酸カリウム(K2CO3)と炭酸ナトリウム(Na2CO3) と混合粉末を固形状としたものを、自動放出機構により本体外部に放出し、例え 消防用の蒸留水等の水分のある箇所に供給して水溶液状の消火剤とすることが 可能であり、これにより、燃えている箇所の速やかな消火や、可燃部分の焼失防 止のための消火活動、防火活動の際の消火剤生成用具として極めて有益である。
【考案の実施の形態】
以下に、本考案の実施の形態を詳細に説明する。 図1は、本考案の実施の形態の消火具、防火具として機能する消防容器1の一 例を示すものであり、この消防容器1は、例えば消火器の如き形状に構成した本 体1’と、この本体1’の上部側に配置した加圧杆2と、この加圧杆2の操作( 上下動操作)により本体1’の内部空間を加圧する加圧機構3と、本体1’の内 部空間に収納した炭酸カリウム(K2CO3)と、蒸留水等の水分との混合溶液又 は炭酸カリウム(K2CO3)と、炭酸ナトリウム(Na2CO3)と、蒸留水等の 水分との混合溶液4からなる消火剤と、前記本体1’の側壁に本体1’の内部に 連通する状態で取り付けられ、前記加圧機構3により加圧された状態の混合溶液 4を、火災等で燃えてる箇所又は防火が必要な壁、塀等の可燃物の箇所に向けて 放出するノズル部5とを有している。 図1におけるノズル部5には、特に符号を付して説明をしないが、このノズル 部5の先端部分に、適当な栓を配置するように構成しても良いことは勿論である 。 また、図1におけるノズル部5の配置位置は、混合溶液4からなる消火剤をノ ズル部5の先端から放出可能な構成機構であるならば、図示するノズル部5の配 置位置の他、本体1’の他の位置にノズル部5を配置しても良い。 更に、消防容器1は、図1に示すような加圧機構から構成する他、例えば吸引 機構をはじめとする各種機構をもって構成しても良い。 前記炭酸カリウム(K2CO3)と、水分との混合比、又は炭酸カリウム(K2 CO3)と、炭酸ナトリウム(Na2CO3)と、水分との混合比は自在に選定で きる。また、水分としては、蒸留水、淡水、海水、水道水等何でも使用可である 。 炭酸カリウム(K2CO3)は、その精製工程で水酸化カリウム(KOH)溶液 に炭酸ガス(CO2)を反応させて結晶として折出する方法で製造される。 水酸化カリウム(KOH)そのものは、固体状であるか、液体状であるかを問 わず、空気中の二酸化炭素(CO2)を多量に吸収する性質があるため、二酸化 炭素(CO2)の吸収剤として利用される。ここに、炭酸カリウム(K2CO3) は、二酸化炭素(CO2)を多量に吸収する性質が非常に強いとともに、水に溶 け易く、危険性がない。炭酸ナトリウム(Na2CO3)も同様である。 前記混合溶液4の生成は、以下のように行う。 (1)炭酸カリウム粉末を水(淡水、海水、水道水等何でも使用可)で溶解させ る。この場合の混合溶液4の濃度は1%乃至50%とする。 (2)炭酸カリウム粉末5重量部に対して炭酸ナトリウム粉末1重量部の割合で 良く混ぜ合わせた混合粉末を水(淡水、海水、水道水等何でも使用可)で溶解さ せる。この場合の混合溶液4の濃度は1%乃至50%にする。 (3)上記2例の混合溶液4が、速効の消火剤、防火剤の原液(通常50%)と して機能する。 また、前記消防容器1としては、上述のような構成の他、スプレー(予め一定 量の前記消火剤とガスを注入しておく)、霧吹き等のような構成として、前記消 火剤を詰め火元に吹き付け、また、防火箇所に吹き付けるようにすることもでき る。 また、圧搾空気を利用したエアーポンプに、予め一定量の前記消火剤を収容し 、自動車に対するスチーム洗車の要領で火元に噴射、また、防火箇所に噴射する ようにすることもできる。更に、水鉄砲のような噴射装置に予め一定量の前記消 火剤を注入し、火元に噴射したり、また、防火箇所に噴射するようにすることも できる。 また、予め前記混合溶液4を作成せず、一定量の前記炭酸カリウム粉末又は炭 酸カリウム粉末と炭酸ナトリウム粉末との混合粉末を固形化した固形消火剤11 を収容し、且つ、固形消火剤11用の例えばピストン13を用いた自動放出機構 12を組み込んだ図2に示す消防補助具10を消防車等に搭載し、消防車等のポ ンプ(あらゆるポンプ)の揚水量に応じてポンプ内に前記固形消火剤11を次々 に供給することで、消火現場で前記混合溶液4を作成すると同時に消火活動、防 火活動を行うことが可能となる。 更に、ヘリコプターから前記混合溶液4又は混合粉末からなる消火剤を散布す ることで、山林火災時の消火、防火も可能である。 いずれの場合も目的箇所から2メートル以上の遠距離からの直射、拡散、散布 、噴霧等の方法にて効果を発揮し、これにより、作業者の安全性も確保できる。 また、最大濃度50%の前記混合溶液4を40倍に薄めても、通常消火時間の 65%程度の時間にて消火活動が終了する。従って、必要水量及び所要人員等の 消防活動経費の削減は勿論、延焼焼失面積が最小限に抑えられる。 更に、50%濃度の前記混合溶液4を用いれば通常消火時間の10%以下の時 間にて消火活動が終了する。また、油火災では20乃至30%の濃度の混合溶液 4を用い噴霧することで瞬時に消火してしまう。 また、火災予防、延焼防止機能としては、以下のような防火剤としての利用方 法がある。即ち、放火、飛び火による延焼、類焼の恐れのある危険箇所に、予め 前記消火剤を直射、拡散、散布、噴霧することにより、その危険箇所を不燃化さ せるため、野山の火災及び山林火災時には、焼失面積を最小限にくい止めること ができる。 更に、前記消火剤の濃度を自在に(簡易な水量の調節という方法で)変更でき るため、小規模なボヤから大規模な火災まで幅広く利用でき、消火活動に必要な 経費を最小限に抑えられる。 このように、本実施の形態の消火具によれば、従来の消火所要時間を例えば最 大90%も短くでき、消火活動の迅速化を図り、且つ、消火活動に従事する人員 を最小限に抑え、更に、消火用水等の資源を最大限に節約できる。 また、前記消火剤も水洗い、又は水ぶき等で簡単に除去できるうえ、消火剤を 水(淡水、海水、水道水等何でも使用可)により最大40倍にまで薄めることが でき消火剤のコストを低く抑えることができる。 更に、本実施の形態の防火具によれば、延焼を防ぐため、予め直射、散布、噴 霧等の方法で前記消火剤を目的箇所に含浸、浸透、付着又は吸着させることによ り、延焼する危険性のある箇所を事前に不燃化させ、延焼を最小限度にくい止め ることもできる画期的な防火能力を兼ね備えている。 更にまた、本実施の形態の防火具は、前記消化剤の成分そのものが、人体をは じめ、動物及び植物に対して全く無害であるために、火災の消火活動に従事する 人或いは火災による被災地域の住民やその周囲の動物、植物等に害を与えること なく自然環境を保全する作用を兼ね備えている。 以上のことから、利用価値が広範で利用価値が非常に高く、消火活動を助ける だけでは無く、消火活動に従事する人の人命を守ることは勿論、被災地域の人命 救助に大いに役立ち、多くの人々の生命を守ることができるとともに、公的財産 、私的財産に至る幅広い財産を最大限保護できる消火具、防火具を提供できる。
【考案の効果】
本考案によれば、燃えている箇所を速やかに消火でき、一般火災、油火災、電 気火災等の総ての火災に対する消火に適用し、安全、且つ、迅速に消火活動を実 行できる消火具を提供できる。 また、本考案によれば、可燃部分の焼失防止を図れ、一般火災、油火災、電気 火災等の総ての火災に対する防火に適用し、安全、且つ、迅速に防火活動を実行 できる消火具を提供できる。 更に、本考案によれば、一般火災、油火災、電気火災等の総ての火災に対する 消火、防火に適用し、燃えている箇所の速やかな消火や、可燃部分の焼失防止の ための消火活動、防火活動の際の消火剤生成用具として極めて有益な消防補助具 を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の実施の形態の消防容器を示す概略断面
図である。
【図2】本考案の実施の形態の消防補助具を示す概略断
面図である。
【符号の説明】
1 消防容器 1’本体 2 加圧杆 3 加圧機構 4 混合溶液 5 ノズル部 10 消防補助具 11 固形消火剤 12 自動放出機構 13 ピストン
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成9年7月10日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】明細書
【考案の名称】消火具、防火具、消防補助具
【実用新案登録請求の範囲】
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の実施の形態の消防容器を示す概略断面
図である。
【図2】本考案の実施の形態の消防補助具を示す概略断
面図である。
【符号の説明】 1 消防容器 1’本体 2 加圧杆 3 加圧機構 4 混合溶液 5 ノズル部 10 消防補助具 11 固形消火剤 12 自動放出機構 13 ピストン

Claims (5)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】炭酸カリウム(K2CO3)と、蒸留水等の
    水分との混合溶液からなる消火剤を放出可能に収容した
    ことを特徴とする消火具。
  2. 【請求項2】炭酸カリウム(K2CO3)と、炭酸ナトリ
    ウム(Na2CO3)と、蒸留水等の水分との混合溶液か
    らなる消火剤を放出可能に収容したことを特徴とする消
    火具。
  3. 【請求項3】炭酸カリウム(K2CO3)と、蒸留水等の
    水分との混合溶液からなる消火剤を放出可能に収容した
    ことを特徴とする防火具。
  4. 【請求項4】炭酸カリウム(K2CO3)と、炭酸ナトリ
    ウム(Na2CO3)と、蒸留水等の水分との混合溶液か
    らなる消火剤を放出可能に収容したことを特徴とする防
    火具。
  5. 【請求項5】炭酸カリウム(K2CO3)の粉末又は炭酸
    カリウム(K2CO3)と炭酸ナトリウム(Na2CO3
    と混合粉末を固形状として収容し、消防用の蒸留水等の
    水分に供給して水溶液状の消火剤を生成可能としたこと
    を特徴とする消防補助具。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20170016098A (ko) * 2015-08-03 2017-02-13 조시형 배기가스를 이용한 투척용 소화기

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