JP3043688U - 枕 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】従来の枕を使用する際に生じる首への過剰な負
担を解消して、快適に睡眠することができる枕を提供す
る。 【解決手段】枕１の全体を概ね矩形平板状に形成し、実
質的に広くて薄い平坦部２と、この平坦部２の対向する
上下の側辺２ａ及び２ｂの縁（すなわち、平坦部２の上
下両側縁）に倣って上方に突出した２つの膨出条３及４
を設ける。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、枕の構造に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

枕には、種々の形状・材質のものがあり、陶器製のものや編藤製のものに代表 されるように形状が固定されたものもあるが、一般には、蕎麦殻・籾殻・小豆・ 綿・パンヤ・羽毛・合成樹脂製のパイプ等を充填した嚢（袋）状のものが使用さ れている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

ところで、上記いずれの枕も頭部全体を上方に傾斜させた状態で支持するため 、身体に合わない枕（概ね高すぎる場合が多い）を使用すると、首が過剰に屈曲 されてしまい、就寝中のいびきや首へかかる負荷による不快感のために熟睡でき ない等の原因になる場合があった。このため、嚢（袋）状枕の略中央部分に窪み や凹部を設け、後頭部が当接する部分の厚みを薄くした枕等も提案されているが 、寝返りを打った際などに頭部がズレやすいという問題があった。 本考案は以上のような従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、従来の 枕を使用する際に生じる首への過剰な負担を解消して、快適に睡眠することがで きる枕を提供することを目的とするものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

このため本考案では、枕の全体を概ね矩形平板状に形成し、実質的に広くて薄 い平坦部と該平坦部の少なくとも一側縁に倣って後頚部を支持する膨出条を設け たことを第１の特徴とし、高さの異なる膨出部を少なくとも２つ設けたごとを第 ２の特徴とするものである。

【０００５】

【考案の実施の形態】 以下、図面に示す実施例に基づいて本考案の実施の形態を説明するが、本考案 が本実施例に限定されないことは言うまでもない。 図１は本考案の一実施例を示す枕の斜視図、図２は図１のＡ−Ａ線断面図、図 ３は本考案の使用状態を示す側面図、図４は他の実施例を示す斜視図である。

【０００６】

【実施例】

図１及び図２に示すように、枕１は、全体が概ね矩形平板状に形成されており 、実質的に広くて薄い平坦部２と、この平坦部２の対向する上下の側辺２ａ及び ２ｂの縁（すなわち、平坦部２の上下両側縁）に倣って上方に突出した２つの膨 出条３及び４を設けた構成とされている。具体的には布（本実施例では綿布）を 縫製して上記形状の袋体５を作成し、この中にクッション材６としてのパンヤを 充填することにより製造される。ここで、図３に示すように、この膨出条３及び ４は後頚部のみを支持するためのものであり、膨出条３はその高さを膨出条４よ りも若干高く形成し、使用者はこの２種の高さの中から自分の身体に合った高さ を選択できるようにされている。また、平坦部２は頭部を支持する部分であるの で、充填するパンヤの量を少な目にして比較的柔らかくしておき、膨出条３には 多目のパンヤを充填して比較的堅めにしておくと、後頚部がしっかりと支持され 使い心地の良い枕を得ることができる。

【０００７】 クッション材６としては、パンヤの他に蕎麦殻・籾殻・小豆・綿・羽毛・合成 樹脂製のパイプ等、使用者の好みに応じて適宜選択すれば良い。また袋体５は、 上記クッション材６を充填して外装となる部分であり、頭部の形によく適応する ような柔軟な材質のものであればよくその材質は問わない。しかし、吸湿性・通 気性・触感等を考慮すると、本実施例で使用しているような綿布が好ましい。 また、袋体５は当然充填したクッション材６がこぼれないように封鎖されてい ることは言うまでもなく、封鎖部分にファスナー等を設け開閉自在にすることな どは随意である。尚、当然、枕カバーを使用して袋体５を更に被覆することも随 意である。

【０００８】 本考案に係る枕は、広い平坦部２を有するという従来の枕の形状とはかなり異 なった印象であるので、一見すると枕に見えない。そこで、例えば外装に絵画風 の織物（所謂タピストリー）等を使用することにより外観の意匠性が高まり、ソ ファー等の上に載せておいても、室内のインテリアに違和感なく溶け込み、高い 装飾性を兼ねた極めて実用性の高いものとなる。 尚、上記実施例では膨出条を上下に２つ設けているが、これに限定されるもの ではなく、図４に示すように膨出条を１つ設けるものでもよく、本願考案の要旨 とするところである。また平坦部の四側縁に４種類の高さの膨出条を各々設ける ようにしたものでもよい。

【０００９】

【考案の効果】

本考案は以上のように構成したので、以下の優れた効果がある。 （１）．全体を概ね平板状に形成し、膨出条にて後頚部を支持するようにしたの で、首への過剰な負担を解消することができると共に、寝返りを打った際も頭部 がズレ難い。 （２）．広い平坦部を有するので、外装の工夫により装飾性の高い外観意匠が得 られる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例を示す枕の斜視図である。

【図２】図１のＡ−Ａ線断面図である。

【図３】本考案の使用状態を示す側面図である。

【図４】他の実施例を示す斜視図である。

【符号の説明】

１ 枕 ２ 平坦部 ２ａ 上側縁 ２ｂ 下側縁 ３ 膨出条 ４ 膨出条 ５ 袋体 ６ クッション材（パンヤ）

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】全体を概ね矩形平板状に形成し、実質的に
   広くて薄い平坦部と該平坦部の少なくとも一側縁に倣っ
   て後頚部を支持する膨出条を設けたことを特徴とする
   枕。
2. 【請求項２】高さの異なる膨出部を少なくとも２つ設け
   たことを特徴とする請求項１記載の枕。