JP3043594B2 - ダクト型のロータおよび整流ステータと傾斜した整流翼とを有するカウンタトルク装置 - Google Patents

ダクト型のロータおよび整流ステータと傾斜した整流翼とを有するカウンタトルク装置

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JP3043594B2
JP3043594B2 JP7104303A JP10430395A JP3043594B2 JP 3043594 B2 JP3043594 B2 JP 3043594B2 JP 7104303 A JP7104303 A JP 7104303A JP 10430395 A JP10430395 A JP 10430395A JP 3043594 B2 JP3043594 B2 JP 3043594B2
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アルノー・ジル・ルイ
アルノー・レミ・エリヤン
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ユーロコプター・フランス
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    • B64AIRCRAFT; AVIATION; COSMONAUTICS
    • B64CAEROPLANES; HELICOPTERS
    • B64C27/00Rotorcraft; Rotors peculiar thereto
    • B64C27/82Rotorcraft; Rotors peculiar thereto characterised by the provision of an auxiliary rotor or fluid-jet device for counter-balancing lifting rotor torque or changing direction of rotorcraft
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B64AIRCRAFT; AVIATION; COSMONAUTICS
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    • B64C27/00Rotorcraft; Rotors peculiar thereto
    • B64C27/82Rotorcraft; Rotors peculiar thereto characterised by the provision of an auxiliary rotor or fluid-jet device for counter-balancing lifting rotor torque or changing direction of rotorcraft
    • B64C2027/8254Shrouded tail rotors, e.g. "Fenestron" fans

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、双方ともダクト型の
テールロータおよび整流ステータを有するヘリコプター
のカウンタトルク装置になされる改良に関する。ここ
で、整流ステータは、空気力学的翼形を有する静翼を有
し、テールブーム、尾部またはスタビライザのようなヘ
リコプターの後部組立ての構造内に組入れられるフェア
リングに横向きに形成される空気流のためのダクト内の
ロータの下流に固定されている。この発明によりこの種
のカウンタトルク装置に対してなされる改良は、騒音や
関連する音響害を著しく低減するのみならず良好な偏揺
れ制御を達成するために、それらの音響学的な、および
/または、空気力学的な性能をそれぞれ改良することを
可能とする。
【0002】
【従来の技術】メインロータの回転によって生み出され
るトルクに逆らわせることにより得られる単一のメイン
ロータを有するヘリコプターの偏揺れに関する釣り合い
は、尾部の上端に横方向に据え付けられる外部テールロ
ータによる従来の方法よりも、むしろヘリコプターの尾
部の横向きのダクト内部に配されるダクト型カウンタト
ルクロータによって供給されることが知られている。
【0003】そのようなダクト型カウンタトルクロー
タ、それを回転駆動するための手段、そのブレードの同
時ピッチ制御のための手段の構造および配置や、そのよ
うなものの具体例の利点については、この主題について
のより多く情報のために参照される数多くの特許におい
て整えられている。これらの特許には、仏国特許FR1
531536およびFR2534222(ダクト型ロー
タとダクト型整流ステータとを有するカウンタトルク装
置に関する)、米国特許US−3594097、US−
4809931、US−4626172、US−462
6173およびUS−5131604がある。
【0004】ダクト型カウンタトルクロータは、従来の
テールロータとは異なり、テールブームのダクト内に防
護されていることによって着地状態における物理的な損
傷を防止するので、安全性の見地から望ましいものであ
る。ダクト型カウンタトルクロータのこの配置は、メイ
ンロータの伴流の中に引き寄せられる有害な物体が取り
入れられることを回避することをも可能とする。飛行中
あるいは地面に近接して移動するとき若しくは着地状態
において、ダクト型カウンタトルクロータは、乗員のた
めに回避されるべき全ての結果とともに、従来のテール
ロータ、延いてはヘリコプターに致命的な損傷を与え、
ヘリコプターの損失の原因となる電線や枝や建物や地面
のような外部物体との衝突の危険性を回避するフェアリ
ングにより本来的に防護されている。その結果、ダクト
型カウンタトルクロータは、従来のテールロータと比較
してより狭いロータ円板の表面領域およびより多いブレ
ードの数を有することにより、軍事的な発射物のような
衝撃によって傷つけられる危険性をより低減させられて
いる。
【0005】空気力学的な見地から、ダクト型カウンタ
トルクロータは、従来のテールロータを有するヘリコプ
ターが装備されたときに明らかにされるいくつかの問題
点を排除することができる。この場合、カウンタトルク
機能のために必要な横方向推力レベルを回復するための
十分な誘導速度を生み出すためには、従来のテールロー
タの直径が一般的に重要である。
【0006】メインロータの気流との相互作用を最小化
し、十分なグランドクリアランスを確保するために、従
来のテールロータは、一般に、スタビライザの高い位置
に据え付けられるが、これは、ヘリコプターに釣り合わ
せられなければならない横揺れモーメントを生み出すと
ともに、高速前進飛行における有害抗力を生じさせる。
従来のテールロータは、露出させられているために、動
的荷重によって高い応力を生じその耐用寿命が低下させ
られる。加えて、従来のテールロータの空気力学的シー
ルドの効果は、スタビライザによって覆われているため
に、横風内においてかなり不均等な挙動を呈し、有害な
インパルス状の周期的な空気力学的負荷を生ずる。
【0007】ダクト型テールロータには、これらの欠点
がない。ダクト型テールロータは、一般に、横揺れモー
メントを発生させないように、その軸線をヘリコプター
の横揺れ軸にほぼ交差させあるいはこの横揺れ軸に近接
させる位置に、簡易に配置することができる。加えて、
ダクト型テールロータは、そのフェアリングのために、
それを収容するダクトの入口におけるコレクタによる吸
引雰囲気のみによってその全カウンタトルク推力の約半
分を生み出す。
【0008】これに対応して、メインロータおよびヘリ
コプターの胴体から来る気流内の外的変化に関してフェ
アリングによって付与される効果的な防護により、実用
的には動応力をなくすことを目標としているロータのブ
レードから負荷を除去することが可能となる。ヘリコプ
ターの高速での前進飛行においては、ダクト型カウンタ
トルクロータは無負荷とされるとともに、機械の全抗力
に対するその分担を減じられる。この形態において、偏
向フラップとともに装備され得る垂直スタビライザは、
カウンタトルク機能を達成する。さらに、スタビライザ
あるいは尾部操縦翼面は、ダクト型カウンタトルクロー
タの動作を妨げず、横風内および偏揺れ軸回りの迅速な
移動の間における最大効率を付与する。
【0009】ロータの下流およびそのフェアリングダク
ト内に翼形翼を有する整流ステータの追加は、仏国特許
FR2534222に示されるように、ロータの下流に
おける空気流の回転エネルギを追加のカウンタトルク推
力の形で回復し、カウンタトルク装置の空気力学的な性
能を向上するために、ダクト型テールロータの効率を向
上させることができ、従来型テールロータの最良のもの
が達成し得る効果と比較して明確に優れた多くの利点を
達成することができる。
【0010】また、ダクト型カウンタトルクロータを収
容する案内されたダクトのために、拡散比率は1に近接
させられ、例えば、米国特許US−5131604に示
されるように、ダクトがロータのブレードの回転平面の
下流を含んでいるディフューザの円錐状部分の開角度を
増加させることによって増大させられ得る。上記特許に
おいては、この開角度は5゜に制限されている。これに
対して、従来のテールロータにおける伴流の収縮は、拡
散比率を1/2に固定しており、このパラメータによる
性能改善が妨げられている。
【0011】音響学的な見地から、ダクト型テールロー
タは、そのフェアリングダクト内における位置によって
さらなる利点を引き出す。全方向に騒音を放射していた
従来のテールロータと比較して、ヘリコプターの前進移
動方向に配されるダクト型テールロータの前方および後
方における検知可能性はフェアリングによって著しく低
減されている。さらに、ダクト型カウンタトルクロータ
の従来のテールロータより高い角速度Ωとより多くのブ
レードの数bとの組み合わせにより、従来のテールロー
タより非常に高い音響学的エネルギ周波数であり、典型
的には400Hzから2000Hzの範囲の周波数であ
る「翼経路周波数」b×Ωおよび多重周波数nbΩが得
られる。ところで、これらの周波数は、従来のテールロ
ータの非常に低い音響学的エネルギ集中周波数が長距離
に亙って伝達されるのに対して、大気中においてきわめ
て迅速に減衰させられる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ダクト
型カウンタトルクロータの1つの欠点は、音響学的エネ
ルギ集中周波数レベルを上昇させると、これらが人間の
耳が最大の感度を有する周波数域内に位置させられる点
である。加えて、ダクト型カウンタトルクロータのほと
んどの音響エネルギが非常に狭い最初の2、3本の線に
集中させられることとなるきわめて衝動的な騒音スペク
トルの出現は、人間の耳にきわめて過酷でかつ「単一音
または出現線の補正」を用いた音響認定基準により重く
罰せられる特性笛音雑音(characteristic whistling n
oise)により明らかである。軍事的な観点からは、ダク
ト型カウンタトルクロータの特性音響信号も、ヘリコプ
ターの認定を容易にする不利な現象である。
【0013】音響エネルギの全周波数範囲への分散に拘
らず、上述したように、放散された音響エネルギの総体
的なレベルは、ヘリコプターの音響レベルの特性を評価
するための第2の主要因である。上記に説明され、米国
特許US−5131604にさらに詳述されているよう
に、多数のブレードを有し吸引によってカウンタトルク
推力の半分が供給されるダクト型カウンタトルクロータ
の空気力学的な作用は、従来のテールロータのブレード
が受けるより少ないブレード当たりの荷重をもたらし、
これにより、荷重雑音レベルがより低く抑えられること
になる。
【0014】これに対して、例えば、ブレードのピッチ
を集合的に制御するための機構が組み合わせられかつロ
ータが回転可能に据え付けられる後部トランスミッショ
ンボックスの支持アームあるいは固定された翼形翼を有
する整流ステータのようなものですら、カウンタトルク
ロータの整形のためにダクト内のロータの下流に固定さ
れる物体の存在は、放射される音響エネルギのレベルを
著しく増大させる。
【0015】この理由から、US−5131604は、
長円形の断面形状を有する3本の支持アームを提案して
いる。これらの支持アームの内1本は、ヘリコプターの
長手方向に沿って半径方向に配置され、他の2つはフェ
アリングの垂直軸に平行で後方に向かって分岐するよう
に配されている。ロータの回転平面と支持アームとのダ
クトの軸線に沿う間隔は、アーム断面の楕円の短軸の2
から2.5倍とされている。これらの形状および配置
は、ロータと支持アームとの間の音響的な相互作用の線
を実質的に減少させることを可能とし、8枚のブレード
を有するロータについては、その周速度は約225m/
sに制限されている。
【0016】さらに、プロペラ駆動の飛行機の音の放射
を減少させるために、回転騒音の高長波レベルが干渉に
よって弱められるように、4枚あるいはそれ以上の偶数
枚のブレードを有し、ブレードは直径方向の正反対の位
置に対となって対向し、そのブレードの対は相互に約1
5゜から50゜の範囲の角度間隔ピッチを以て配列され
たプロペラについて仏国特許FR2622170により
既に提案されている。
【0017】ヘリコプターのダクト型テールロータの音
の放射を減少させるために、ロータのブレードの不等角
度分配についても欧州特許出願EP562527に既に
提案されている。しかしながら、この不等角度分配は、
ブレード並びに相互に干渉するそれらのピッチ制御レバ
ーなしには、ロータのハブにブレードを結合させること
が構造的に困難であるので、この文献は、ピッチ範囲の
一部においては、カウンタトルク推力が主として1つの
ブレードの集合により供給される一方、ピッチ範囲の他
の部分においては、上記集合のブレードが失速している
間に、カウンタトルク推力が主として他のブレードの集
合により供給されるように、ピッチ制御レバーが異なる
角度に設定される2つの集合へのブレードのグループ分
けと組み合わせて、単に不等角度分配を提案しているも
のである。
【0018】この発明の目的の1つは、単一のメインロ
ータによって前進するヘリコプターに装備されるダクト
型カウンタトルク装置の空気力学的な性能をこの種の周
知の装置と比較して保持しあるいは改良さえしながら音
響害を最小限に抑制し得る双方ともダクト型のロータお
よび整流ステータを有するカウンタトルク装置を製造す
るための改良を提案することにある。
【0019】また、カウンタトルク装置がロータと整流
ステータとを有し、その両者がダクト状に形成されてい
る場合、この発明の1つの目的は、放射される音響エネ
ルギを減少させつつ、相互作用騒音を最小化するため
に、整流ステータの形状または配置もしくはその両方
を、ロータの幾何学的寸法の関数として提案することに
ある。
【0020】この発明の他の目的は、ロータのブレード
が等角に分配されているかどうかに拘らず、供給される
動力に対する推力のレベルを増大させ、ダクトを通過す
る空気流により発生する騒音を減少させるために、カウ
ンタトルク装置の空気力学的な性能を改善するシュラウ
ドダクト形状を提案することにある。
【0021】一般に、この発明の目的は、周知のダクト
型カウンタトルク装置と比較してよりよく種々の実用的
な要求に沿うダクト型ロータを有するカウンタトルク装
置および好ましくは、ダクト型整流ステータをも有する
カウンタトルク装置を提案することにある。
【0022】
【課題を解決するための手段および作用】この発明によ
れば、ヘリコプターに対してほぼ横方向にヘリコプター
の尾部に組み入れられたフェアリングを通過させられる
空気軸流のために、回転可能かつダクト内にほぼ同芯と
なるように、また、ブレードのピッチ変更軸が、フェア
リングダクトのみならず整流ステータの軸線にほぼ直交
する回転平面内において移動するように据え付けられて
いる可変ピッチ複数ブレードのロータを有するヘリコプ
ターのカウンタトルク装置により上記目的および他の目
的が達成される。ここで、整流ステータは、ダクト内の
ロータの下流に固定され、ダクトの軸線についてほぼ星
形状に配される複数の静翼を具備している。各静翼は、
ダクトの軸線に対してほぼ平行にロータの下流の空気流
を整流するようにキャンバおよびダクトの軸線に関する
角度設定がなされる空気力学的な対称形状を有する。そ
して、かかるカウンタトルク装置では、整流ステータの
翼は、半径方向に、好ましくは、、約1゜から約25゜
の角度だけ、ダクトの軸線から周方向に向けて、そし
て、ロータの回転方向に対して反対方向に傾斜させら
れ、これとともにもしくはこれと独立してダクトの中心
からその周辺に向けて、かつ、上流から下流に向けて、
好ましくは、約1゜から約6゜の角度で斜めに傾斜させ
られている。そして、ダクトの周辺におけるロータの回
転平面と整流器の翼の前縁との間のダクトの軸線に沿う
間隔は、ロータのブレードの翼弦をcとして、1.3c
から2.5cの範囲の距離である。
【0023】翼は放射状に配置されていないので、ロー
タの任意のブレードの伴流の整流器の任意の翼との相互
作用が、翼の全スパンに亙って同時に発生することが回
避されることになる。
【0024】この方向づけは、同時に、ロータの回転の
反作用として、ダクトとほぼ同芯の中心胴に付与される
トルクを吸収するために好ましい。中心胴は、ロータの
駆動のための機構部材および整流器を制御するための集
合部材とを具備するとともに、整流器の翼によりダクト
内に有効に支持される。
【0025】翼の傾きは翼が半径方向に傾斜しているか
否かに拘らず、放射される全音響エネルギを減少させる
ことを可能とする。整流器の各翼が、ロータのブレード
の回転平面に対してゼロでない角度を形成する一方、ダ
クトの出口に向けて傾斜されているこの形状は、ブレー
ドの回転平面と、翼がこのダクトのシュラウド壁面に接
続し、伴流内のロータによって誘発される速度が最高と
なり、したがって、ブレードの基部に対するより大きな
相互作用を整流器に引き起こすダクト周辺における整流
器の翼の前縁の局部位置とを分離する距離を増大させる
ことができる。しかし、この距離(1.3cから2.5
cの間)の選択は、特に、翼弦cが翼形の主ブレード部
の始点で計測される場合に、放射される音響エネルギレ
ベルと整流器の空気力学的な効率との良好な妥協を獲得
し、カウンタトルク装置のダクト内におけるその配列を
推進し、特に、ダクトの側壁における翼の固定手段を獲
得するのみならず、翼によってダクト内に支持される後
部トランスミッションボックスによりダクト内における
ロータの良好な位置決めを得るために有効である。
【0026】翼に中心胴のための支持としての機能およ
びダクトを通過する空気流を整流する機能とを良好な条
件下において同時に満足させるために、それらをNAC
A65型の空気力学的翼形とし、相対厚さを約8%から
約12%、ダクトの軸線に対する設置角度を約2゜から
約2.5゜の負の迎え角、キャンバを約20゜から約2
8゜とすることが有効である。厚さは、荷重雑音および
回転するブレードの伴流内において作動させられる整流
器の厚さに起因する騒音を両方とも減少させるための必
要最小限の相対厚さと、テールブームの端部および尾部
あるいはヘリコプターのスタビライザを含むヘリコプタ
ーの後部組立てにこのように固定され、ロータを支持し
後部トランスミッションボックスおよびブレードのコレ
クティブピッチ制御を含む一方、静的および動的荷重を
受けやすい胴を支持するために十分な厚さとの間の妥協
点から選択される。
【0027】放射される全ての音響エネルギを減少させ
るためには、翼が半径方向に傾斜させられていると否と
に拘らず、整流器の翼にとって、ダクトの中心から周辺
方向および上流から下流に向けて斜めに傾斜されている
ことが有効である。その角度は、約1゜から約6゜であ
ることが好ましい。整流器の各翼が、ロータのブレード
の回転平面に対してゼロでない角度を形成する一方、ダ
クトの出口に向けて傾斜されているこの形状は、ブレー
ドの回転平面と、翼がこのダクトのシュラウド壁面に接
続し、伴流内のロータによって誘発される速度が最高と
なり、したがって、ブレードの基部に対するより大きな
相互作用を整流器に引き起こすダクト周辺における整流
器の翼の前縁の局部位置とを分離する距離を増大させる
ことができる。
【0028】放射される音響エネルギレベルと整流器の
空気力学的な効率との良好な妥協を獲得し、カウンタト
ルク装置のダクト内におけるその配列を推進し、特に、
ダクトの側壁における翼の固定手段を獲得するのみなら
ず、翼によってダクト内に支持される後部トランスミッ
ションボックスによりダクト内におけるロータの良好な
位置決めを得るために、ダクトの軸線に沿うロータの回
転平面と整流器の翼の前縁とのダクトの周縁における間
隔は、距離1.3cから2.5cの範囲であることが有
効である。ここで、cは、翼形主ブレード部の始点で計
測されるロータのブレードの翼弦である。
【0029】加えて、ロータと、駆動動力をロータに伝
動し後部トランスミッションボックスまでダクト内を貫
通するトランスミッションアームとの干渉を減少させる
ために、このアームは、ダクト内の整流器の翼の内の1
つとほぼ同一の位置に有効に配置され、整流器の翼形の
翼はロータのブレードの数から1を引いた数と少なくと
も等しいことが有効である。
【0030】この発明によれば、音響害の減少およびダ
クト型ロータを有するカウンタトルク装置の空気力学的
性能の向上の両方を、ブレードの方位角調整が不均等あ
るいは均等であるか、ロータが整流器と組み合わせられ
ているかどうかに拘らず、ダクトの仕様的幾何学的形状
により達成することができる。
【0031】このため、ダクトは、ロータの回転平面の
上流に配されるダクトの部分に相当するコレクタと、ロ
ータの回転平面の下流に配されるダクト部分に相当する
ディフューザとの2つの部分よりなる。コレクタは、上
流端に向けて凸の一定の半径Rcで湾曲する環状壁によ
り境界づけられる縮径する入口ノズルを有し、第1の長
さL1の円筒域によりロータの回転平面に向けて延びて
いる。ディフューザは、ロータの回転平面から下流端に
向けて、コレクタの円筒域を延長した第2の長さL2
円筒域と、円錐状に広がる半頂角αのノズルと、下流端
に向けて凸の半径rで湾曲する環状壁により境界づけら
れる拡散出口とからなる。
【0032】コレクタおよびディフューザの円筒域によ
り形成される円筒状ダクトの存在は、ロータがそのブレ
ードをこの円筒状部分の内側で回転させるようにダクト
内に据え付けられている場合には、この円筒状部分にお
ける空気流が軸流であることによって、ロータのブレー
ドの各断面の空気力学的作用を改善することが可能とな
る。
【0033】都合のよいことに、この円筒状部分におけ
るロータの回転平面の位置は、ロータのブレードの翼弦
c、それらの正ピッチレンジ、前縁とピッチ変更軸との
距離aおよびフラップの剛性を特徴づけるブレードの最
大変形量fの関数として、円筒状ゾーンの長さL1およ
びL2が、 L1>a sin(βmax)+f、 L2<(c−a)s
in(βmax) となるように定義される。ここで、βmaxは、ロータの
ブレードの最大正ピッチ角度である。
【0034】実際、コレクタおよびディフューザの円筒
域の長さL1およびL2が、その円筒状部分において計測
されるダクトの直径の約2%から約8%の間、約1%か
ら約3.5%の間にそれぞれ配されることが有効であ
る。
【0035】同様に、ダクトが円筒状部分を有するか否
かに拘らず、凸状に一定半径Rcを以て湾曲する環状壁
によって区画される先細入口ノズルを有するコレクタを
具備する場合には常に、その半径は、喉部の最も窄まっ
た断面において計測されるダクトの直径の約8%であ
る。
【0036】供給された動力に対する推力を増大させ、
あるいは、固定された全推力においてロータのブレード
における負荷を減少させることによって騒音を低減する
ために、ディフューザの開角度あるいは円錐状の発散ノ
ズルの半頂角αが約5゜から約20゜の間で選択される
ことが好ましい。
【0037】特に、静止飛行においてこのカウンタトル
ク装置により供給される推力を歪めることなく、前進飛
行時におけるダクト型ロータを有するカウンタトルク装
置の抗力を低減するために、出願人は1985年から市
場に出されているAS365N1型ヘリコプターに、ヘ
リコプターの前方に向かって延びる円弧に対する第1の
一定半径r1と、ヘリコプターの後方に向かって延びる
円弧に対するr1より大きな第2の一定半径r2と、これ
ら一定半径の領域を接続するr1とr2との間の遷移半径
を有しヘリコプターの長手方向軸線の両側に対象的な2
つの領域とを有するディフューザの発散出口の環状壁を
採用している。この発明によれば、r1はダクトの直径
の約1.6%より小さいことが好ましい一方、r2はダ
クトの直径の4.3%とコレクタの先細ノズルのために
選択される半径Rcとの間にあり、一定半径r1の前方領
域は、少なくとも210゜の角度に対応して張られる円
弧に亙って延び、一定半径r2の後方領域は、90゜の
角度に対応して張られる円弧に亙って、ヘリコプターの
長手方向軸線の上下に対称的に延びることが好ましい。
【0038】従来例におけるダクト型ロータを有するカ
ウンタトルク装置のように、ダクトは、テールブームの
後端および少なくとも1つのスタビライザを有する尾部
とを具備するヘリコプターの後部に設けられるフェアリ
ング内に形成されていてもよく、尾部に対して2つのス
タビライザを有しかつそれをダクトの上方に配される交
差型、T型、V型尾部の内の1つの形式とすることもで
き、尾部の少なくとも1つのスタビライザが偏向可能な
スタビライザフラップを有することとしてもよい。加え
て、ダクトロータの推力がヘリコプターの揚力成分を生
ずるように、ダクトの軸線を水平方向に対して傾斜させ
ることとしてもよい。
【0039】
【実施例】この発明の他の利点および特徴は、添付図面
を参照して記述された実施例のなんら限定を有しない以
下の記載により生じるであろう。
【0040】ここで、図1は、テールブームの後端およ
びヘリコプターの尾部のベースにおけるフェアリングを
貫通するダクト内に配置されたロータと整流ステータを
有するダクト型カウンタトルク装置の3/4透視による
後方斜視図を示し、明確のために、ロータを部分的に切
り取ってダクト外に示した図である。図2は、不均等に
方位角調整された図1のロータの側面図である。図3
は、図1のロータと整流ステータの作用を示す図であ
る。図4は、図1の装置の特定の実施例の部分的な側面
図である。図5は、図1のカウンタトルク装置の軸方向
のほぼ半断面を示している。図6は、図1、4および5
の装置のダクトの軸方向の半断面を示している。図7
は、ダクトのディフューザからの出口とその異なる半径
を有する各部の概要を示す正面図である。
【0041】胴体および単一のメインロータが図示され
ていないヘリコプターのテールブーム1は、図1に示す
ように、その後端に尾部2を支持している。尾部2は、
上部が偏揺れに関する制御を補助する垂直スタビライザ
として設けられている。尾部2の前方には、ブーム1の
両側方に延びる2つの制御翼面4を有する水平スタビラ
イザが縦揺れに関するヘリコプターの制御を補助するた
めに設けられている。
【0042】尾部2の基体は、シュラウドまたはフェア
リングとして設けられ、そこに、ダクト型カウンタトル
ク装置のための空気流のためにダクト6が貫通してい
る。カウンタトルク装置は、ダクト6にほぼ同芯となる
ように回転可能に据え付けられる複数ブレード可変ピッ
チロータ7と、ダクト6を通過する空気流の流通方向に
関してロータ7の下流となるダクト6内に固定されダク
トの軸線X−Xについてほぼ星型に配列される静翼9を
具備する整流ステータ8とを具備している。
【0043】定常飛行あるいは低速飛行時における偏揺
れに関する制御の大部分を供給するこのカウンタトルク
装置は、高速移動時における偏揺れおよび縦揺れに関し
てヘリコプターの制御を助けるために、垂直スタビライ
ザ3と水平スタビライザ4とによって補助されている。
これらの同等の機能は、フェアリング上に設けるV型ス
タビライザ、あるいは、垂直スタビライザ3の中ほどに
スタビライザ4が設けられる交差型尾部、または、スタ
ビライザ4がスタビライザ3の上端に据え付けられたT
型尾部によっても満足される。
【0044】図6を参照して以下に示されるように、ダ
クト6はヘリコプターの長手方向をほぼ横切る軸線X−
Xについてほぼ軸対称形状をなし、それ自体が拡散ノズ
ル21、22により出口まで延長される円筒状部分20
により空気出口に向かって延長される先細入口19を具
備している。ロータ7は、ダクト6の入口側に据え付け
られている。このため、そのブレード10がダクト6の
円筒状部分20において回転する。ロータの回転平面P
を定義するブレード10のピッチ変更軸は、回転平面P
内で移動し、かつシュラウドダクト6の軸線X−Xにほ
ぼ垂直である。ロータ7は、ほぼ円筒状の外形を有しダ
クト6と同芯に配される中心胴11内の後部トランスミ
ッションボックスに取り付けられ回転駆動される。中心
胴11は、ロータ7に関してその出口側に配される整流
器8の静翼9によって、ダクト6の中央に保持されつつ
尾部2の構造部に取り付けられる。
【0045】周知の様式では、中心胴11内の後部トラ
ンスミッションボックスは、ロータ7を駆動軸12によ
って回転駆動するための機構を有している。駆動軸13
はそれ自体がアーム13を貫通しヘリコプターの主トラ
ンスミッションボックスの補助出口に接続される伝動軸
により駆動される。アーム13の一部は、ダクト6内の
ほぼ整流器8の翼9の内の1つの位置に配置されてい
る。
【0046】このように、ダクト6内におけるロータ7
の回転は、案内された空気流を生み出し、ヘリコプター
を偏揺れに関してバランスさせるために必要な横方向カ
ウンタトルク推力を生じさせる。
【0047】また、この横方向推力の振幅を変化させる
ために、中心胴11の後部トランスミッションボックス
およびロータ7が、図示しない制御ロッドにより駆動さ
れるブレード10のコレクティブピッチ制御装置を有す
ることは良く知られた方法である。図1のアーム13
が、伝動軸およびコレクティブピッチ変更ロッドのため
のフェアリングとして機能すると仮定されるからであ
る。
【0048】ブレード10のコレクティブピッチ制御装
置のみならずロータ7の構造、後部トランスミッション
ボックスの形状および作用に関して、この明細書に参考
文献として言及されている出願人の仏国特許FR153
1536および米国特許US−3594097およびU
S−4626173を参照することが有効である。各ブ
レード10は、空気力学的形状を有する主ブレード部1
4と、ブレード10がその長手方向のピッチ変更軸につ
いて回転可能となるようにロータハブ17の少なくとも
1つの環状壁にこの目的のために形成される少なくとも
1つの軸受に据え付けられる袖状のブレード基部15
と、該ブレード基部15を貫通してブレード基部15の
反対端により後部トランスミッションボックスを覆って
いる中心胴11にダクト6の軸線X−Xに沿って突出す
る駆動軸12によって回転駆動されるロータハブ17に
保持される捩れ可能で好ましくは柔軟な部品16とを具
備する。各ブレード10の基部15には、ブレード10
の一側から突出し、ロータ7に対して回転自在の制御ス
パイダ(control spider)に小ロッドによって接続され
る一方、ブレードのピッチ変更を制御するためにピッチ
制御ロッドを作動させることによってロータ7の回転軸
に沿う並進移動を可能とするピッチ制御レバー23が設
けられている。
【0049】ダクト6内のロータ7のブレード10の下
流に固定される翼9は、出願人による仏国特許FR−2
534222に説明されているように、ダクト6の拡散
ノズル21、22によらなくても、空気流をダクト6の
軸線X−Xに沿って整流し追加のカウンタトルク推力を
得ることによって、ブレード10の下流の空気流の回転
エネルギを回復する。この仏国特許の記述は、参考文献
としてこの明細書に組入れられている。特に、仏国特許
の図4および図5の記述に関しては、図5が本願発明の
図3と一致している。この図3には、回転速度u=ΩR
をもって回転しているロータの2枚のブレード10が2
枚の静翼9の上流に模式的に描かれている。この回転速
度uは、ロータにおける空気流の相対速度W1を与える
ために空気の入口軸速度Va1と合成される。この相対速
度W1は、各移動ブレード10の周囲に圧力場を形成す
る。
【0050】この圧力場は、空気力学的な合力R1を生
ずる。合力R1は、一方では、揚力FZ1および抗力FX1
とに分解され、他方では、ロータの回転速度uの方向に
直交し速度Va1とは反対方向の軸推力S1を生ずる。
【0051】当該各ブレード10によって構成される最
初の障害物にぶつかった後、空気は、異なる速度条件で
ロータ7を離れる。そして、出力速度の三角形からは、
1より小さいロータに対する相対速度W2およびそれに
対応する静翼9に当たる絶対速度V2を認めることが可
能となる。
【0052】速度V2は、速度W1が移動するブレード1
0に対してしたと同様の役割を静翼9において果たす。
つまり、V2は各翼9の周囲に圧力場を形成し、この圧
力場は空気力学的な合力R2を生ずる。合力R2は、一方
では、揚力FZ2と抗力FX2とに分解され、他方では、推
力S1に加えられる追加の推力である軸推力S2を生ず
る。翼9を離れると空気流は整流され、その速度V3
翼9の対称的な空気力学的形状、特に、キャンバおよび
ダクト6の軸線X−Xに関しての角度設定の適正な選択
によってほとんど軸方向(X−Xに平行)となる。
【0053】ダクト型カウンタトルク装置において、ダ
クト6内のロータ7の下流に翼形静翼9を有する整流ス
テータ8の配置は、コンパクトで均整がとれかつ剛性の
高いカウンタトルク装置を製造することを可能とする。
このようなカウンタトルク装置は、ロータ7の駆動のた
めに供給される動力を調整することなく、カウンタトル
ク推力を増大させる。
【0054】このようなカウンタトルク装置の効果は、
ロータ7の特性、すなわち、主としてロータ7延いては
ダクト6の直径、ブレードの周速度、ブレードの数、ブ
レードの翼弦およびブレードの形状およびねじり法則の
選択に依存する機首方位に関してヘリコプターの飛行に
必要な性能レベルにつながり、また、整流器8が存在す
るときの特性、すなわち、特に翼9の数、翼の翼弦およ
び翼の形状(キャンバ、設置・・・・)、および、ダクト6
の特性につながる。
【0055】これと平行して、ダクト型カウンタトルク
装置の音響的な最適化は、全ての周波数スペクトルに亙
って音響エネルギを分散させ、方位角調整あるいは位相
変調と言われるロータ7のブレード10の不等角度分配
を採用し、カウンタトルク装置によって放射される音響
エネルギレベルを減少させ、ロータ7からの適正な間隔
を空けたダクト6内におけるこれらの要素の特別な形状
および配列によって、ロータ7と整流ステータ8および
伝動アーム13との間の干渉を減少させることにより確
保される。
【0056】不等位相あるいは不等方位角調整の一例と
して、10枚のブレード10を有するロータが図2に示
されている。この位相変調の目的は、(等分配ブレード
により)変調なしに得られる場合、特に、特定の周波数
(bΩ、2bΩ、3bΩ・・・・)へのエネルギの集中
と比較して、放射される音響エネルギを減少させること
なく、それを周波数スペクトルに亙ってより好適に分散
するために、従来のロータのブレードの角度的対称ある
いは角度等分配を崩壊させることである。
【0057】ロータ7のブレード10のための位相変調
法則は、正弦法則あるいは以下の形式の正弦法則に近似
する。 Θ=n×360゜/b+ΔΘsin(m×n×360
゜/b) ここで、Θnは任意の角度基準から連続して計数される
ロータのブレードのn番目の角度位置、bはロータのブ
レードの数、mおよびΔΘは正弦法則のパラメータであ
って、mはロータのブレードの数bに対して素でない整
数であり、ΔΘはブレードの数bが増加すると減少する
ブレードの数bの関数として選択される最小値ΔΘmin
以上となるように選定される。
【0058】n×360゜/bは、等分配された場合の
n番目のブレードの角度位置を示す一方、ΔΘsin
(m×n×360゜/b)は、等分配形態に関する方位
角調整項に対応している。パラメータmおよびΔΘは、
ロータの動的バランス、周波数スペクトルに亙るエネル
ギの最適分散、ピッチおよびハブ17へのブレード10
の構造的接続に関するブレードの角度偏位によって強い
られる最小ブレード間角度間隔を同時に保証するため
に、ブレード10の数bの関数として選択される。
【0059】整数mは、以下のようにして選択される。
第1に、ロータ7の動的バランスを考慮して選択され
る。このバランスのために、満足されるべき以下の2つ
の方程式が得られる。 ΣcosΘn=0、ΣsinΘn=0 上述した正弦調整法則Θnにおいて、mおよびbが互い
に素でない場合に、これら2つの方程式が満たされる。
【0060】6から12の間で変化するブレード10の
数bの関数としてのmの可能な選択は、以下の表1に
「x」によって与えられる。
【0061】
【表1】
【0062】表1に提供される可能性の関数として、最
も密集した可能なスペクトルおよび3分の1オクターブ
についてエネルギのより良好な分散を得るために、整数
mは可能な限り小さくされ、好ましくは、2あるいは3
に固定される。パラメータmは、ほぼ4に等しくてもよ
いが、1の値となることは避けられる。
【0063】パラメータΔΘは、以下のように選択され
る必要がある。すなわち、以下の表2に示すように、与
えられたロータのブレード10の数に対して、音響基準
によって与えられる最小値ΔΘmin以上である。
【0064】
【表2】
【0065】これらの値は、「ジャーナルオブアコース
ティックソサイエティオブアメリカ、49巻ナンバー5
(第1部)、1971年、1381から1385頁」に
ドナルドエワルド(Donald EWALD)等により発表された
「変調原理の適用による騒音低減」と題された記事に説
明されているように、基本線に関して正弦変調のスペク
トル線のレベルを特徴づけるベッセル関数のパラメータ
としての役割を果たすようになる全く同一の角度位相シ
フトΔΦ=bΔΘに一致する。角度位相シフトΔΦ=
1.5ラジアンは、ベッセル関数J0(ΔΦ)が、0で
ないnに対するベッセル関数Jn(ΔΦ)(上記記事の
図2を参照のこと)以上となるような上記値に一致す
る。これにより、J0(ΔΦ)が基本線についての重み
係数を表す一方、J1(ΔΦ)が変調があるときに存在
する近接線(b−1)Ωおよび(b+1)Ωの重み係数
を表すので、近接線に関してbΩの基本波の出現を最小
化することができる。角度位相シフトΔΦ=bΔΘ=
1.5ラジアンは、3つの近接線bΩ、(b−1)Ω、
(b+1)Ωにおける騒音レベルが同じであり、等分配
されたブレードを有するロータに対して線bΩに集中さ
れるエネルギが3つの線に亙って分配されるので、理想
的なポイントである。このように、表2は、ΔΘmi n
値を、bΔΘmin=1.5ラジアンとなるようにbの関
数として与えている。
【0066】この結果は、圧力外乱関数が全く一様な理
想的なケース、すなわち、多数の(20より多い)ブレ
ードを有するロータの場合に一致する。カウンタトルク
ロータ7の場合には、相対的に小さいブレードの数は、
圧力外乱関数をよりインパルス状にする。また、ダクト
型カウンタトルクロータ7の特定の場合に正弦変調法則
を適合させるために、定義されるべき変化の限界を供給
する上記法則もわずかに適応されることとしてもよい。
加えて、ピッチに関して相互に干渉することなくブレー
ドの角度偏位を可能にする最小許容ブレード間角度間隔
のみならずブレード10のハブ17への適正な構造的取
り付けは、音響基準(表2)により推奨されるΔΘmin
より小さいΔΘの選択を必要とする。例えば、10枚の
ブレード10を有するロータ7に対しては、最小ブレー
ド間角度間隔は24゜である。
【0067】したがって位相変調法則が変形された正弦
法則に基づいて採用される。このため、bΔΘは、1.
5ラジアンから1ラジアンに亙る値の範囲内から選択さ
れ、および/または、ロータ7の各ブレード10に対す
る正弦分配法則により最初に与えられる角度位置につい
て±5゜の変動が、位相変調による良好な音響効果を維
持すると同時に最小ブレード間角度間隔の制約を補うた
めに採用される。bΔΘ=1ラジアンに対して、重み係
数が基本波線bΩに対して0.8であり、近接線(b±
1)Ωに対して0.45まで落ちることは重要である。
【0068】カウンタトルク装置が整流器8を有し、そ
の翼9がダクトの軸線X−Xについて等分配されている
場合、ロータ7と整流ステータ8との干渉を制限するた
めに、特に、ロータ7とステータ8の間のサージ現象
(動的励振)を回避するために、ロータ7のブレード1
0の位相変調は、ロータの連続する必要のない2枚のブ
レード10間の任意の角度間隔が、ステータ8の連続す
る必要のない2枚の翼9の間の任意の角度間隔と異なる
ようにされる。数学的に、この条件は以下のように変換
される。ここで、Θi,jが、任意の角度原点から連続的
にカウントして、ロータ7のi番目とj番目のブレード
間の角度間隔、すなわち、ブレードiおよびjのピッチ
変更軸間に定義される角度を表しているものとし、Θ
k,lが整流器8のk番目とl番目の翼間の角度間隔を表
しているものとすると、i、j、k、lの値に拘わら
ず、Θi,jはΘk,lと異なっている。実際には、この条件
は、ロータ7の種々のブレード10および整流器8の種
々の翼の各角度間隔の違いが、伝動アーム13を含めな
い少なくとも整流器8の翼9の半分に対して絶対値で1
゜より大きいかどうかが重要であると考えられている。
【0069】もし、2つのブレード10が同時に対向す
る2枚の翼9を通過しないようにするこの角度条件が、
上述した有効な型の大部分の正弦型の位相変調の選択に
より確かめられなければ、いくつかのブレードの角度位
置が少なくとも正弦法則から離れた移動および上述した
変形された正弦法則の採用によって調整されなければな
らない。すなわち、ΔΘがbΔΘ=1.5ラジアンのよ
うに選択できないので、bΔΘが、1ラジアン以下に下
がることなく、Θk,lと異なる上記幾何学的条件Θi,j
妨げないΔΘの適正な値が得られるまで1.5から1ま
で徐々に減少させられるとともに、ロータ7の各ブレー
ド10に対する正弦分配法則により最初に与えられる角
度位置についての累積的にあるいは選択的に±5゜の最
大変動が許容される。
【0070】騒音害の減少が求められるならば、ロータ
7のブレード10が等分配されているロータ7について
2枚のブレード10と2枚の翼9との間の同時相互作用
を回避しつつ、連続する必要のない2枚の翼9の任意の
角度間隔に等しい連続する必要のない2枚のブレード1
0の間の任意の角度間隔が見出されないように、整流器
8の翼9の数に対して素のロータ7のブレード10の数
bを選択するだけで十分である。
【0071】ロータ7と整流ステータ8との間の相互作
用による音響害の減少は、音響エネルギが集中されある
いは分配される周波数とは独立して、これらの相互作用
によって放射される音響エネルギのレベルを減少させる
ことによっても得られる。図4に示されるように、ブレ
ード10と翼との間に、当該翼9のスパン全体に亙って
同時に生じる相互作用を避けるために、翼9は非放射状
に配列される一方、ダクト6の中心からその周方向に向
かって翼9を考慮すれば、ブレード10の回転方向に対
して反対方向に半径方向に向けて約5゜から約25゜の
範囲に亙る角度γだけ傾斜させられている。この傾斜方
向は、ロータ7のブレード10とステータ8の翼9との
間の相互作用の騒音を減少させるだけでなく、翼9に圧
縮力を作用させて中心胴11内の後部トランスミッショ
ンボックスにより受けられる荷重のより効果的な吸収を
も確保することができる。要するに、整流器8の機能の
1つは、後部トランスミッションボックスおよび中心胴
11を支持することであるので、翼9はロータ7に伝達
されるトルクに対する反動的トルクを効果的に吸収す
る。加えて、整流器8の翼9の空気力学的形状の相対厚
さは、ダクト6内の全体サイズを効果的に減少させ、し
かも、中心胴11を支持するための機能として十分な機
械的強度および実際には約8%から約12%の間に配さ
れる翼9の形状の相対厚さを確保するように選択され
る。
【0072】相対厚さのこの選択は、翼9にとって、ダ
クト6の軸線X−Xに対する迎え角の設定が負でしかも
約2゜から約2.5゜の範囲にあり、キャンバが約20
゜から約28度の範囲にあるNACA65型の空気力学
的形状の使用と両立できる。これらの形状特性は、整流
器に良好な効率を付与する。
【0073】さらに、ロータ7とステータ8との相互作
用の騒音の低減は、ブレード10のピッチ変更軸線によ
り定義される整流器8の翼9の前縁とロータの回転平面
Pとの最小軸方向間隔より重要になる。翼弦cの約40
%において、この最小間隔は少なくとも1.3cに等し
い。しかしながら、ダクト6内の後部トランスミッショ
ンボックスおよび胴11の支持が整流器8によって供給
されるので、ダクト6内のロータの回転平面Pの良好な
位置公差を与えるために、ロータ7の回転平面に可能な
限り近接させて整流器8、後部トランスミッションボッ
クスおよび胴11を固定することが必要である。
【0074】これら二つの相反する要求の良好な妥協、
すなわち、騒音低減と良好なロータ7の平面の位置公差
との両立は、整流器8の翼9を、図5に誇張して示され
るように、約2゜から約6゜の角度Ψだけ傾けることに
よって得られる。ダクト6の中心から周辺に向かいかつ
上流から下流に向かうこの各翼9の斜めの傾斜は、各翼
9の前縁をロータの平面Pからできるだけ離れた位置に
保持する一方、後部トランスミッションボックスおよび
胴11の軸線の正確な位置を保持し、したがって、ダク
ト6内のロータの平面Pの正確な位置をも保持する。胴
11に連結される翼9の基部とダクト6の側壁あるいは
フェアリング18に連結されるさらに荷重された端部と
の間の空気力学的負荷の遷移的性質を考慮しても、翼9
の前縁のブレード10基部の背後への近接に拘らず、騒
音の影響は無視できる程度にとどまる。これらの理由に
より、ロータ7の回転平面Pと整流器8の翼9の前縁と
のダクト6の周縁部における軸方向間隔は、約1.3c
から約2.5cの範囲の距離drであるここで、cは、
この翼弦cが主ブレード部14のスパンに亙って一定で
ないときに、ブレード基部15に近接する主ブレード部
14において選択されるロータ7のブレード10の翼弦
である。
【0075】要約すれば、ダクト6の軸線X−Xに垂直
かつロータの平面Pに平行な平面内における半径方向へ
の傾斜角度γに加えて、各翼9は、ダクト6の周辺にお
いて、翼9の後縁がこのダクト6の丸みのあるリップに
よって形成される出口に貫通するのを回避しつつ、その
前縁がロータの回転平面Pから約1.3cから約2.5
cの範囲の距離drだけ離れるようにされる。そして、
各翼9は、胴11および後部トランスミッションボック
スの正確な位置決めによりロータの平面Pの正確な位置
を確保するために、ロータの平面Pに垂直な平面内にお
いて、下流端およびダクト6の周方向に向けて角度Ψだ
け斜めに傾斜させられる。距離drが1.3cより小さ
い場合には、翼9が回転平面Pに近接させられると放射
される音響エネルギのレベルはきわめて迅速に増加する
一方、距離drが2.5cより大きいと、整流器8の空
気力学的な効率が損われる。
【0076】すでに述べたように、伝動アーム13は、
翼9およびブレード10の角度位置を決定するために整
流器8の翼9の一つに見立てられるが、それは翼形にさ
れていない。そして、翼形の翼9の数は、ロータ7のブ
レード10の数から1を引いた数以上となるように選定
される。
【0077】これらのブレード10は、スパンに沿って
遷移する相対厚さおよびキャンバを有するOAF型の空
気力学的翼形を有することが有効であり、相対厚さは、
例えば、0.4RからRの間で、13.9%から9.5
%に減少する。ここで、Rは、ロータ7の半径である。
さらに、ロータの軸線から離れるに従って翼形のねじれ
は減少する。
【0078】図6に示されかつ既述したように、ダクト
6の環状壁18は、上流から下流にむけて、先細入口ノ
ズル19、平面Pにより示されるようにロータ7の回転
する円筒状部20、後端部に丸みのある出口リップ22
を有する円錐状の拡散ノズル21とを具備している。ダ
クト6は、ロータ7の回転平面Pの上流に配されるダク
トの部分に対応し軸方向(ダクト6の軸線X−Xに沿
う)寸法がdcであるコレクタ、および、ロータの平面
Pの下流に配され軸方向寸法がddであるダクト6の部
分に対応するディフューザの2つの部分に再分割され
る。コレクタ自体は、2つの領域にさらに細分割され
る。すなわち、上流端に向かって凸で一体半径Rcをも
って湾曲する入口リップあるいは環状壁によって形成さ
れる先細ノズル19と、それに続く長さL1の円筒域で
ある。ディフューザは3つの領域に細分割される。すな
わち、コレクタの円筒域L1から延長される長さL2の円
筒域と拡散ノズル21の半頂角αの円錐域と、下流端に
向かって凸で半径rで湾曲する環状壁に形成される出口
リップ22により境界づけられる拡散出口ノズルであ
る。
【0079】ここで、円筒状部20におけるダクトの直
径をφとすれば、ダクト型ロータの性能を過大に歪める
円筒域L1が大きくなり過ぎるのを避けるために、比L1
/φは約0.02から約0.08の範囲になければなら
ない。さらに、コレクタ長さdcが小さ過ぎるとダクト
型ロータの性能が歪められるので、コレクタの最小長さ
c=Rc+L1はダクト直径φの約10%に一致され
る。すなわち、(Rc+L1)/φ>0.10である。
【0080】実際、入口リップ19の半径Rcはダクト
直径φに対する比が約0.08となるように決定され
る。円筒状部分20におけるロータの平面Pの位置は、
ブレード10の翼弦c、正ピッチ範囲、ピッチ変更軸か
らの前縁の離間距離(a=0.4c)およびフラップに
関してその剛性を特徴づけるブレード10の最大変形量
fの関数として定義される。L1は、L1>a sin
(βmax)+fのようにされる必要がある。ここで、β
maxは最大正ピッチ角度である。円筒状部20の前方外
方へのブレード10のいかなる突出をも避けるために、
φの1.33%の追加マージンが考慮される。ディフュ
ーザの円筒域の長さL2は、ダクトの直径φの1%から
3.5%の範囲とされる。実際には、公式L2<(c−
a)sin(βmax)により与えられる。
【0081】開角度(円錐状拡散ノズル21の半頂角)
α、は約5゜から20゜の範囲から選定される。ディフ
ューザの拡散部の長さdfは開角度αに直接的に依存
し、ロータのディスクの表面領域に対するダクト6の出
口表面領域の比に一致する拡散レベルにより定義される
拡散に反比例する。この拡散比率は1.06より大きく
保持される。
【0082】ホバリング飛行における性能を歪めること
なく、ヘリコプターの前進飛行時におけるダクト型カウ
ンタトルク装置の抗力を減少させるために、ディフュー
ザの凸状の環状出口リップ22の半径rは、このリップ
の全周に亙って一定ではない。半径rが増大する領域は
ディフューザの出口を側方から模式的に示した図7に示
されている。この図では、軸線Y−Yは、前(左に向か
って)−後(右に向かって)あるいはダクト6の軸線X
−Xを通過するヘリコプターの長手方向軸線であり、軸
線Z−Zはダクト6の軸線X−Xにも交差する垂直な軸
線である。リップ2は、ダクト6の直径φの約1.6%
より小さい一定の小半径r1を、210゜の角度に対応
し軸線Y−Yについて対称に配される円弧AAに亙って
広がる前部領域に有する。前進飛行時における抗力を低
減しながら、ダクト型カウンタトルク装置によって与え
られる推力を歪ませないために、リップ22は、ダクト
の直径φの約4.3%と先細ノズル19のために選定さ
れた半径Rcとの間の半径r2>r1を、90゜の角度に
対応し軸線Y−Yの両側に対称に配される円弧BBに亙
って広がる後部領域に有している。これらの前部および
後部領域の間には、r1からr2の間で遷移する半径を有
しそれぞれ30゜の角度に対する円弧ABに対応する2
つの領域が設けられている。製造上の制約の理由により
必要なこれら半径の遷移する領域は出口リップ22の前
部と後部との間の遷移部を供給する。変形例として、小
半径r1の前部領域は、240゜の角度に対応する円弧
A’A’に亙って設けられていてもよい。この場合に
は、円弧A’Bに対応する遷移領域は短くなる。
【0083】1.5トンのオーダーの重量を有するヘリ
コプターを装備するために適当な一例では、カウンタト
ルク装置は、ひれ付主ブレード部14と集合袖部15と
を有する8枚の金属製ブレードを有するロータをもって
直径750mmのダクト6内に設けられる。そして、U
S−3594097に記述されているように、ロータハ
ブの直径は304mmであり、ブレードの翼弦はブレー
ドの翼端速度が186m/sか180m/sかによって
58mmまたは63mmとされ、ブレードのピッチ範囲
は0.7R(Rはロータの半径)において−25゜から
+41゜であり、ブレードの翼形は、0.4RからRの
間で17゜から6.9゜に減少する捩れ法則を有する上
述した遷移OAF型(progressive OAF type)である。
【0084】伝動アーム13が加えられる翼弦80mm
の10枚の翼形翼9を有する整流器(30.66゜の1
0箇所の翼間角度間隔とアーム13が通過する53.4
゜の1箇所の角度間隔)に関連して、8枚のブレード1
0を有するロータは、パラメータm=2、ΔΘ=10.
75゜の最適正弦法則(bΔΘmin=1.5ラジアン)
によるブレードの位相変調を表すが、整流器8を考慮す
るために、最適法則は、±3.75゜の最大角度変化に
より変形され、ロータ7の8枚のブレードの以下の調整
につながる。
【0085】
【表3】
【0086】これに対して、7枚の翼形翼9と伝動アー
ム17とを有する整流器に関して、8枚のブレード10
を有するロータは、以下の変調を与えるパラメータm=
2、±5゜の最大角度変化を伴うΔΘ=8.96゜の変
形された正弦法則(bΔΘ=1.25ラジアン)に従う
位相変調を表す。
【0087】
【表4】
【0088】翼9のそれぞれのベースを貫通する半径方
向の傾きγは、10゜のオーダーであり、周方向およち
ダクト6の出口方向に向かう傾斜角度Ψは4゜である。
翼9の前縁からロータの回転平面Pまでの離間距離dr
は96.5mm、すなわち、ロータのブレードの翼弦の
約1.53倍から1.66倍である。整流器の翼形翼9
は、10%の相対厚さ、27゜の翼形の中心線のキャン
バおよびダクト6の軸線X−Xに設置された2.5゜に
等しい負の迎え角設定を有するNACA65型の翼形を
有している。このダクトは、半径Rcが60mmの先細
ノズル19を有し、コレクタの円筒状域の長さL1が2
4mm、ディフューザの円筒状域の長さL2が23m
m、開角度αが7゜、出口リップ22の前部領域におけ
る半径r1が10mm、後部領域における半径r2が45
mm、ディフューザの拡散部分の最小長さdfが187
mmである。
【0089】約2.5トンの重量を有するヘリコプター
への装着に適した一例では、カウンタトルク装置は、翼
弦が50mmの10枚のブレードを有し、直径380m
mのハブを有し周速度187.66m/s(3584r
pm)で駆動され、直径1mのダクト内に収容されるロ
ータを具備している。ブレードの翼形は上記の例のもの
と類似するOAF型であり、ピッチの範囲は(0.7R
において)−25゜から+35゜に広がっている。上記
例と同様の金属製形式のブレードは、パラメータがm=
2および±3.4゜の最大角度変化を伴うΔΘ=5.7
3゜に変形された(bΔΘ=1ラジアン)上記正弦法則
により与えられる位相あるいは方位角調整を示す。整流
器は、伝動アーム13が加えられる翼弦が97mmの1
0枚の翼形翼を有している。これにより以下の変調がな
される。
【0090】
【表5】
【0091】翼形翼の傾斜角度Ψは4゜、半径方向への
傾斜角度γは7.8゜である。ロータの回転平面Pと翼
形翼9との距離drは、約98mmであり、ブレードの
翼弦cの約1.96倍である。整流器の翼9は相対厚さ
10%、翼形の中心線について21゜のキャンバ、およ
び2.5゜に等しい負の迎え角設定のNACA65型の
翼形を有している。ダクト6の先細入口ノズルの半径R
cは80mm、コレクタおよびディフューザのそれぞれ
の円筒状域の長さL1、L2はそれぞれ、23mm、17
mmである。開角度αは7゜、ダクトの拡散部分の最小
長さdfは280mmである。リップ22の前部領域の
半径r1は10mm、後部領域の半径r2は60mmであ
る。
【0092】重量が4から4.5トンのオーダーのヘリ
コプターへの装着のために、一例に挙げるカウンタトル
ク装置は、翼弦94mmの10枚のブレードを有し、直
径1100mmのダクト内における翼端周速度180m
/s(3125rpm)で駆動され、ハブの半径が22
5mmのロータを具備している。上記例のように、ブレ
ードのピッチ変更軸は、翼弦cの40%で、翼形は相対
厚さにおいて同様の変化法則を有するが、捩り法則は、
0.4RとRとの間で7.25゜から−1.2゜に減少
する遷移OAF型である。整流器は、翼弦が80mmの
12枚の翼形翼に1つの伝動アームが加えられた13の
翼、または、翼弦が66mmの16の翼形翼に1つの伝
動アームが加えられた17の翼のどちらかを有するもの
である。翼形翼の形状は、相対厚さ10%、キャンバ2
3゜、2.2゜に等しい負の迎え角設定のNACA65
型の翼形である。翼形翼の斜め傾斜角度Ψは3゜で、そ
の半径方向傾斜角度γは11.2゜である。ロータの回
転平面Pと翼の前縁との距離drは1.65cから1.
7cであり、任意の2枚のブレード間の角度のいずれも
が任意の2枚の翼間の角度と等しくならないような位相
変調を得るための上述した歪められた正弦法則の適用に
より、整流ステータが13枚の翼あるいは17枚の翼を
有するか否かによって下記表6に与えられるロータの1
0枚のブレードの角度分配がなされる。
【0093】
【表6】 図2は13枚の翼を有する整流ステータに対して、上記
表6に示された角度分配が施されたロータを示してい
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るダクト型のカウンタトルク装置の
概要を示す図であって、明確のためにロータを部分的に
ダクト外に示した斜視図である。
【図2】不均等に方位角調整された図1のロータの側面
図である。
【図3】図1のロータと整流ステータの作用を示す図で
ある。
【図4】図1の装置の特定の実施例の部分的な側面図で
ある。
【図5】図1のカウンタトルク装置の軸方向のほぼ半断
面図である。
【図6】図1、4および5の装置のダクトの軸方向の半
断面図である。
【図7】ダクトのディフューザからの出口とその異なる
半径を有する各部の概要を示す正面図である。
【符号の説明】
P 回転平面 X−X 軸線 Y−Y 軸線 1 テールブーム(ヘリコプター後部) 2 尾部(ヘリコプター後部) 5 フェアリング 6 ダクト 7 ロータ 8 整流ステータ 9 静翼 10 ブレード 11 胴 13 伝動アーム 19 細入口ノズル 21 拡散ノズル 22 拡散出口
フロントページの続き (72)発明者 ルティオ・ヴァンサン・ジャン・リュッ ク フランス・13090・エク−サン−プロヴ ァンス・リュ・ドュ・ドヤン・ギュヨ ン・8 (72)発明者 アルノー・ジル・ルイ フランス・13009・マルセイユ・リュ・ トマシ・42・レ・アイルレ(番地なし) (72)発明者 アルノー・レミ・エリヤン フランス・13127・ヴィトロレ・リュ・ ルネ・カッシン・3 (56)参考文献 特開 平5−270495(JP,A) 特開 平6−344993(JP,A) 特開 平5−185992(JP,A) 特開 平4−328097(JP,A) 米国特許4585391(US,A) 米国特許5131604(US,A) 英国特許出願公開2211558(GB,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B64C 27/82

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ヘリコプターに対してほぼ横方向の軸線
    (X−X)を有し、ヘリコプターの後部(1−2)に組
    入れられるフェアリング(5)を貫通する空気流のため
    のダクト(6)内にほぼ同芯に回転可能となるように、
    かつ、ブレードのピッチ変更ロッドが、ダクト型ダクト
    (6)のみならずロータ(7)の下流のダクト(6)内
    に固定される整流ステータ(8)の軸線に対してほぼ直
    交する回転平面(P)内を移動するように据え付けられ
    る可変ピッチ複ブレードのロータ(7)を具備するとと
    もに、前記整流ステータがダクト(6)の軸線について
    ほぼ星形状に配置される複数の静翼(9)を有し、各静
    翼は、該静翼(9)がロータ下流の空気流をダクトの軸
    線にほぼ平行に整流するようなキャンバおよびダクト
    (6)の軸線に関する角度設定がなされた空気力学的な
    対称形状とされたカウンタトルク装置において、 整流ステータ(8)の静翼(9)が、ダクト(6)の軸
    線から周方向に向けて半径方向に、かつ、ロータ(7)
    の回転方向に対して逆方向にそれぞれ傾斜させられ、こ
    れとともにあるいは独立してダクト(6)の中心から周
    方向に向けておよびダクト(6)の上流から下流に向け
    て斜めに傾斜させられ、 ダクト(6)の軸線(X−X)方向に沿うロータ(7)
    の回転平面(P)と整流ステータ(8)の静翼(9)の
    前縁とのダクト(6)の周縁における間隔が、ロータ
    (7)のブレード(10)の翼弦をcとして、1.3c
    から2.5cの範囲の距離(dr)であることを特徴と
    するヘリコプターのカウンタトルク装置。
  2. 【請求項2】 整流ステータ(8)の静翼(9)が、ダ
    クト(6)にほぼ同芯に配され、ロータ(7)を駆動す
    るための機構部材と、胴(11)に回転可能となるよう
    に据え付けられるロータのブレード(10)のピッチを
    集合的に制御するための機構部材とを有する胴(11)
    をダクト(6)内に支持していることを特徴とする請求
    項1記載のカウンタトルク装置。
  3. 【請求項3】 整流ステータ(8)の静翼(9)が、約
    8%から約12%の範囲の相対厚さ(relative thickne
    ss)と、ダクト(6)の軸線(X−X)に対して約2゜
    から約2.5゜の範囲に設定される負の迎え角と、約2
    0゜から約28゜の範囲のキャンバとを有するNACA
    型の空気力学的翼形を有することを特徴とする請求項1
    または請求項2記載のカウンタトルク装置。
  4. 【請求項4】 ロータ(7)に駆動力を伝動する伝動ア
    ーム(13)が、ダクト(6)内のほぼ整流ステータ
    (8)の静翼(9)の内の1つの位置に配置され、翼形
    静翼(9)の数が、少なくともロータ(7)のブレード
    (10)の数から1を引いた数と等しいことを特徴とす
    る請求項1から請求項3のいずれかに記載のカウンタト
    ルク装置。
  5. 【請求項5】 ロータ(7)のブレード(10)が、ス
    パンに依存して遷移する相対厚さおよびキャンバを有す
    るOAF型の空気力学的翼形よりなり、 Rをロータ(7)の半径として、0.4RからRの間
    に、相対厚さが、約13.9%から約9.5%に減少
    し、ねじりが約17゜から6.9゜あるいは約7.25
    ゜から約−1.2゜に減少することを特徴とする請求項
    1から請求項4のいずれかに記載のカウンタトルク装
    置。
  6. 【請求項6】 ダクト(6)が、ロータの回転平面
    (P)の上流に配置される部分に相当するコレクタ(d
    c)と、ロータの回転平面(P)の下流に配される部分
    に相当するディフューザ(dd)とからなる2つの部分
    を具備し、 コレクタが、上流端に向かって凸で一定の半径(Rc
    で湾曲する環状壁により境界づけられかつ第1の長さ
    (L1)の円筒状域によりロータの回転平面(P)に向
    かって延びる先細入口ノズル(19)を具備し、 ディフューザが、ロータの回転平面(P)から下流端に
    向けて、コレクタの円筒状域を延長する第2の長さ(L
    2)の円筒状域と、半頂角(α)の円錐状拡散ノズル
    (21)と、下流端に向かって凸で半径(r)で湾曲す
    る環状壁により境界づけられる拡散出口(22)とを具
    備することを特徴とする請求項1から請求項5のいずれ
    かに記載のカウンタトルク装置。
  7. 【請求項7】 コレクタの円筒状域およびディフューザ
    の円筒状域により形成されるダクト(6)の円筒状部分
    (20)におけるロータの回転平面(P)の位置が、ロ
    ータのブレードの翼弦(c)、それらの正のピッチ範
    囲、それらの前縁とピッチ変更ロッドとの距離(a)お
    よびフラップにおける剛性を特徴づけるブレードの最大
    変形量(f)の関数として、円筒状域の長さL1とL
    2が、 L1>a sin(βmax)+f、 L2<(c−a)sin(βmax) となるように定義されることを特徴とする請求項6記載
    のカウンタトルク装置。ここで、βmaxはロータ(7)
    のブレード(10)の正のピッチ角度の最大値である。
  8. 【請求項8】 コレクタの円筒状域の長さ(L1)が、
    その円筒状部分(20)において計測されるダクト
    (6)の直径(φ)の約2%から約8%の範囲にあり、 コレクタの先細入口ノズル(19)の一定半径(Rc
    が、ダクト(6)の直径(φ)の約8%であり、 ディフューザの円筒状部の長さ(L2)が、ダクト
    (6)の直径(φ)の約1%から3.5%の間で遷移す
    ることを特徴とする請求項6または請求項7記載のカウ
    ンタトルク装置。
  9. 【請求項9】 円錐状の拡散ノズル(21)の半頂角
    (α)が、約5゜から約20゜の間で選定されることを
    特徴とする請求項6から請求項8のいずれかに記載のカ
    ウンタトルク装置。
  10. 【請求項10】 ディフューザの拡散出口ノズル(2
    2)の環状壁が、 ヘリコプターの前方に向かって広がる円弧(AA)に亙
    りダクト(6)の直径(φ)の約1.6%より小さい第
    1の一定半径(r1)と、 ヘリコプターの後方に向かって広がる円弧(BB)に亙
    りダクト(6)の直径(φ)の約4.3%とコレクタの
    先細ノズル(19)のために選定される半径(Rc)と
    の間に配される第2の一定半径(r2)と、 ヘリコプターの長手方向軸線(Y−Y)の両側に対称的
    に、一定半径(r1、r2)の領域を連結する遷移する半
    径(r1とr2との間で遷移)を有する2つの領域(A
    B)とを具備することを特徴とする請求項6から請求項
    9のいずれかに記載のカウンタトルク装置。
  11. 【請求項11】 一定半径(r1)の前部領域が、少な
    くとも210゜に張られる角度に対応する円弧(AA)
    に亙って広がり、一定半径(r2)の後部領域が90゜
    に張られる角度に対応する円弧(BB)に亙って広が
    り、これらがヘリコプターの前記長手方向軸線(Y−
    Y)の上方および下方に対称的に配されていることを特
    徴とする請求項10記載のカウンタトルク装置。
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