JP3043488U - 排泄物処理材 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 使用直前の便器内に挿入設置する排泄物処理
材に係り、使用後、該処理材とともに排泄物を下水道に
放流投棄できるようにした排泄物処理材にある。 【解決手段】 水溶性で便器の開口部の全体を充分に被
覆できる面積の薄葉紙でなる敷紙１と、該敷紙１と同質
の薄葉紙からなる包装紙で水分吸着剤３を包んだ薬剤包
２とを形成し、該薬剤包２と前記敷紙１とを一対にして
一組としたものである。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

この考案は、主に寝具上で排泄するに用いる便器に敷いて用いる排泄物処理材 に関するものである。

【０００２】

【技術的背景】

寝たきりで横臥のまま排泄する際に便器を用いる場合に、該便器内に排泄物処 理材を敷いて排泄し、その排泄物を排泄処理材とともに水洗可能な個所に投棄で きるようにしたものである。

【０００３】

【従来の技術】

排泄物を便器でとった場合、該排泄物を投棄できる場所まで便器を搬送し、内 容物のみを然るべき処理場所に投棄した後、便器を洗滌して清潔を保持し、再使 用に備えるものである。

【０００４】 前記のように、排泄物を所定場所に投棄した後の便器を洗滌し清潔にして保管 するものであるが、洗滌作業を容易にするために、便器の使用直前に予め、該便 器内に紙質あるいは防水性シートなどの敷物を装着し、使用後、先に内装した敷 物とともに投棄する場合もある。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

上記のように、排泄した便器内の内容物の処理手段について述べたが、前記２ 種の手段は、一見、類似するような形態であるが、投棄形態からすれば全く異質 である。

【０００６】 すなわち、便器本来の使用法に沿った、純然たる内容物の投棄は水流汚物とし て下水道に放流することを可能とし、後者の場合は、敷物を用いた排泄物の投棄 は ゴミ として処理しなければならない。

【０００７】 さもなくば、排泄物と敷物とを分別し、一方は下水道へ、他方は ゴミ とし て処理しなければならない。

【０００８】 前記の ゴミ として処理しなければならないものに、同様排泄物処理手段に もちいる「紙オムツ」ならびに使用済みの生理用品も同様である。

【０００９】 ゴミとして投棄する場合、汚れ、臭気、水分、腐敗防止等、定められた規定に 従い、密封状態に包装して搬出しなければならない義務があり、また、投棄物内 には、その使用材の材質にまで、当該投棄地の地域ごとに細かく定めた規定に従 わなければならない場合もある。

【００１０】 この考案は、使用直前の便器内に挿入設置する排泄物処理材に係り、使用後、 該処理材とともに排泄物を下水道に放流投棄ができるようにした排泄物処理材を 提供することを目的とするものである。

【００１１】

【課題を解決するための手段】

この考案は、上記の目的を達成させるための手段として、水溶性で便器の開口 部の全体を充分に被覆できる面積の薄葉紙でなる敷紙と、該敷紙と同質の薄葉紙 からなる包装紙で水分吸着剤を包んだ薬剤包とを形成し、該薬剤包と前記敷紙と を一対にして一組としたものである。

【００１２】

【考案の実施の形態】

この考案の敷紙１は、寝具上で使用する便器１０、または寝室に搬送する椅子 形の簡易便器等に排泄する排泄用の開口部１１のすべてとその縁部１２を充分に 被覆できる面積の薄葉紙を水溶性紙で構成し、この敷紙１と同質同構成の薄葉紙 で水分吸着剤３を包んで薬剤包２を形成し、該薬剤包２を前記敷紙１で内装し、 かつ、折り込んで整装し、これら薬剤包２と敷紙１とで一対構成で１組にした排 泄物処理材Ａを構成してなるものである。

【００１３】 この排泄物処理材Ａは前記のように、その主態は水溶性の紙質であるため、排 泄物中の水分は、内装された吸着剤３によってその全量が吸収される以前に敷紙 １や薬剤包２に用いられた敷紙１と同質の薄葉紙に吸収されて浸潤してしまうも のであるから、便器１０の使用に当っては排泄物処理材Ａを装設する前段で防水 シート１３を内装して置く方が望ましい。

【００１４】 使用後にあっては、排泄物投棄場所、すなわち、下水道に連なる入り口、例え ば、便所内の固定設置の便器あるいは下水道に連なる汚物処理受等の在所まで便 器１０ごと搬送し、該便器１０より前記使用済みの排泄物処理材Ａを内在させた 防水シート１３を掴んで支持し、内在物を排泄物処理材Ａとともに前記固定便器 あるいは汚物処理受内に投棄し、かつ、水送して処分するものである。

【００１５】 この考案においては、特に排泄物を内在させた敷紙１ごと所定の水洗処理でき るようにした点である。

【００１６】 在来の排泄物処理材において使用されている水分吸着剤が内装された、例えば 、紙オムツあるいは生理用品にあっては、いずれも下水道に水送処分ができなか ったものである。

【００１７】 これらには非水溶性物質の材料ならびに防水手段等の付加構造を具備すること と、これに加えて一個の投棄物全体の容量が大であるため、水路を滞留させる元 凶となるものであるためである。

【００１８】 この考案にあっては、使用済みの排泄物を含む排泄物処理材Ａは必要最低限の 容量で、しかも、その使用素材ならびに投棄物のすべてが水溶性なので、実質的 に下水道による処分にあっても実害は皆無であるばかりでなく、さらに定められ た細部の規定基準に違反するおそれもまったくない。

【００１９】 このようにした本考案の排泄物処理材Ａは、以上に述べた寝具上での使用を目 的とした便器用を主目的とするものであるが、該便器用の用途以外に、従前来の 紙オムツ、または生理用品の代替品としても使用を可能とするものである。

【００２０】

【考案の効果】

本考案は以上のように、使用済みの排泄物処理材は水溶性であり、その全体容 積も必要最小限に構成したものであるので、健常者の排泄物と同様にすべての全 量を下水道に投棄でき、従前のようにゴミ処理と水洗処理との分別作業の２段階 作業の一方を割愛できる効果あるものである。

【００２１】 また、排泄物処理材を用いた便器において、その使用後の投棄処理作業ならび に清掃処理を単純簡略化し、これによって精神的労働軽減化ならびに省力化に寄 与する効果あるものである。

【００２２】 さらに、この考案の排泄物処理材は必要最小限の材料による構成になり、かつ 、その構造の簡略化によるものであるから、製品価格を低廉化できるものであり 、長期間の使用にあっても、使用者側の経済的負担ならびに精神的負担を軽減で きる効果あるものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】 一部を切り欠いて内部を示す排泄物処理材
の展開斜視図

【図２】 敷紙の展開斜視図

【図３】 薬剤包の展開斜視図

【図４】 使用できる状態を示す便器の断面略図

【符号の説明】

１ 敷紙 ２ 薬剤包 ３ 吸着剤 １０ 便器 １１ 開口部 １２ 縁部 １３ 防水シート Ａ 排泄物処理材

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 水溶性で便器の開口部の全体を充分に被
   覆できる面積の薄葉紙でなる敷紙１と、該敷紙１と同質
   の薄葉紙からなる包装紙で水分吸着剤３を包んだ薬剤包
   ２とを形成し、該薬剤包２と前記敷紙１とを一対にして
   一組としたことを特徴とする排泄物処理材。