JP3043187B2 - 回線等化装置 - Google Patents

回線等化装置

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JP3043187B2
JP3043187B2 JP4258416A JP25841692A JP3043187B2 JP 3043187 B2 JP3043187 B2 JP 3043187B2 JP 4258416 A JP4258416 A JP 4258416A JP 25841692 A JP25841692 A JP 25841692A JP 3043187 B2 JP3043187 B2 JP 3043187B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば一般の加入者電
話端末と電話局との間を接続する4線式の伝送回線に介
挿されている回線等化装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、各家庭や各事業所における電話端
末には、相手と通常の会話を行うための通常の電話機の
他に、ファクシミリ装置,パーソナルコンピュータ等の
各種事務機器が接続されている。これらの機器はモデム
を介して電話回線に接続される。
【0003】したがって、各端末機と電話局とを接続す
る伝送回線には通常の音声のみならず、各種のデータ信
号が伝送される。一般に、これらのデータ信号は種々の
形態に変調されて伝送される。したがって、これらの各
種デジタルデータ信号が正確に送受信されるために、信
号波形が正確に伝送される必要がある。
【0004】しかし、周知の通り、一般電話の伝送回線
はペア線等の簡易なものが多いので、各端末機と電話局
とを接続する伝送回線の距離が長いと、信号伝送過程で
信号が減衰したり遅延する。また、これらの減衰量や遅
延量も周波数に応じて大きく変化する。特に、QAM変
調方式による場合は、減衰歪み及び遅延歪みの増加がデ
ータ伝送における誤り率を大きく劣化させる要因とな
る。
【0005】このような信号の減衰や遅延を防止するた
めに、図5に示すように、電話局1と端末機2とを接続
する例えば4線式の伝送回線3の中間位置に等化装置4
を介在させて、この伝送回線3を伝送される各種信号の
減衰および遅延を補償するようにしている。等化装置4
内には、電話局1から端末機2への信号線3aおよび端
末機2から電話局1への信号線3bに、それぞれ、振幅
補償回路および遅延補償回路が直列介挿されている。こ
の振幅補償回路内には各周波数毎にBPF(バンドパス
フィルタ)と増幅器が組込まれている。同様に、遅延補
償回路内には、各周波数毎にBPFと遅延器が組込まれ
ている。
【0006】そして、この振幅補償回路の各増幅器や遅
延補償回路の各遅延器には伝送回線3の周波数特性を補
償するために、この伝送回線3の周波数特性に対して逆
特性となる周波数特性が設定される。よって、予め伝送
回線3の周波数特性を測定しておく必要がある。
【0007】この伝送回線3の周波数特性を測定する一
般的手法は、例えば、図5において、端末機2の代りに
試験信号を出力する発振器を取付け、等化装置4の電話
局1側に例えばモニタ装置を取付ける。
【0008】そして、端末機2側の発振器から例えば31
2.5Hz から3.1785kHzまでの間における複数種類の周波
数の試験信号を伝送回線3へ送信する。そして、等化装
置4側のモニタ装置もって、各周波数毎に、受信レベル
が許容範囲内に入るように、振幅補償回路の該当周波数
に対応する増幅器の増幅率を手動で調整する。同様に、
該当周波数における波形の時間遅れが基準周波数に対し
て一定の遅延時間になるように、遅延補償回路の該当周
波数に対応する遅延器の遅延量を手動で調整する。
【0009】このように、試験信号の各周波数に対する
振幅補償回路および遅延補償回路の各増幅器および各遅
延器の調整が終了するとこの等化装置4に対する全ての
調整作業が終了する。
【0010】図6(a)の実線で示す周波数特性Aは伝
送回線3における測定された周波数特性であり、図6
(a)の破線で示す周波数特性Bは等化装置4の振幅補
償回路の各増幅器に設定される周波数特性である。すな
わち、振幅補償回路に設定する周波数特性Bは伝送回線
3の周波数特性Aの逆特性になる。したがって、等化装
置4の電話局1側から見た、等化装置4および端末機2
側の伝送回線3の合成された周波数特性は図6(b)に
示す周波数特性Cのようにほぼ平坦な特性となる。
【0011】なお、遅延特性も減衰特性と同様な手法に
て平坦特性とする。
【0012】このように、予め伝送回線3の周波数特性
を補償する周波数特性を等化装置4に持たせることによ
って、伝送回線3を伝送される信号の減衰量および遅延
時間を例えば312.5Hz から3.1785kHzまでの所定の周波
数範囲に亘ってほぼ均一になるように補償することが可
能である。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図6
(a)に示した周波数特性Bを有する振幅補償回路およ
び遅延補償回路が組込まれた等化装置4においてもまだ
解消すべき次のような課題があった。
【0014】すなわち、前述したように、実際の稼働に
先だって、振幅補償回路および遅延補償回路の例えば図
6(a)に示すそれぞれの周波数特性Bを設定する設定
作業が必要である。この設定作業は、端末機側で発振器
の周波数を調整する作業員と、等化装置側でモニタ画面
を観察しながら各増幅器および各遅延器の増幅率および
遅延時間を調整する作業員との少なくとも2人の作業員
が必要である。
【0015】また、正確に周波数特性の補償を行うため
には、測定周波数点数を増大する必要がるが、前述した
ように操作員が手動で増幅率および遅延時間を調整して
いる。したがって、全体の調整作業に多大の労力と時間
が必要である。また、調整にはある程度の熟練した技能
が必要である。
【0016】さらに、振幅補償回路および遅延補償回路
に組込まれたBPFや増幅器や遅延器は、一般に、L,
C,R素子を用いたアナログ回路で構成されているの
で、長期間に亘る稼働においては、その特性値に経時変
化が発生する。よって、一定期間経過する毎に、上述し
た調整作業をやり直す必要がある。その結果、この等化
装置の維持管理においても、多大の時間と経費が必要と
なる。
【0017】本発明はこのうよな事情に鑑みてなされて
ものであり、装置本体内に伝送回線の周波数特性を測定
する周波数特性測定手段を設けるとともに、測定結果を
フーリエ演算手法を用いて処理することによって、自動
的に補償すべき周波数特性を許容範囲内に設定でき、据
付時の調整作業を大幅に簡素化でき、かつ稼働後におけ
る保守点検作業も大幅に簡素化できる回線等化装置を提
供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記課題を解消するため
に本発明は、4線式の伝送回線の周波数特性を補償する
回線等化装置において、伝送回線の一方端に選択的に接
続され、上り伝送回線と下り伝送回線とを所定のインピ
ーダンスで終端し、かつ各伝送回線を折り返すための結
合器と、この結合器が接続された状態で伝送回線の周波
数特性を測定する周波数特性測定手段と、この周波数特
性測定手段にて測定された周波数特性の逆特性の1/2
のフーリエ逆変換特性を算出するフーリエ演算部と、伝
送回線に介挿され、算出されたフーリエ逆変換特性と入
力信号との畳込み積分を算出するフィルタと、このフィ
ルタにフーリエ逆変換特性が設定された状態で、再度、
周波数特性測定手段を起動して、フィルタを含んだ状態
の伝送回線の周波数特性を再測定する再測定手段と、こ
の再測定手段にて測定された周波数特性が許容範囲に入
っているか否かを判断する判断手段と、この判断手段に
て前記周波数特性が許容範囲を外れた場合、前記フーリ
エ演算部を再起動して、再測定された周波数特性でもっ
て再度フーリエ逆変換特性を求めてフィルタに設定され
ているフーリエ逆変換特性を修正するフィルタ特性修正
手段とを備えたものである。
【0019】
【作用】このように構成された回線等化装置において、
この回線等化装置のフィルタの時間応答としてフーリエ
逆変換特性を設定する場合、まず、伝送回線の終端に接
続されている端末の代りに結合器を接続する。そして、
周波数特性測定手段を起動して、結合器が接続された状
態の周波数特性が測定される。フーリエ変換部におい
て、測定された周波数特性の逆特性が求められる。すな
わち、この逆特性が従来の補償するために付加すべき周
波数特性となる。この周波数特性を実現するために、こ
の逆の周波数特性に対してフーリエ逆変換演算を行っ
て、時間領域の関数であるフーリエ逆変換特性(係数)
を得る。
【0020】この時間領域におけるインパルス応答が前
記補償すべき周波数特性を通過した信号となる。したが
って、例えばデジタル回路で構成されたフィルタにこの
インパルス応答演算、すなわち畳込み積分を実施するた
めの各種の係数を設定すれば、実際の稼働時にこの伝送
回線を伝送される信号の周波数特性の減衰特性および遅
延時間が同時に補償される。
【0021】そして、このようにフィルタにインパルス
応答演算を実行するためのフーリエ逆変換特性が設定さ
れた状態において、このフィルタと伝送回線とで、信号
が正敷く伝送されるか否かを調べるために、フィルタを
伝送回線に接続した状態で再度周波数特性測定手段が起
動されて、補償後の周波数特性が測定される。
【0022】この再度測定された周波数特性が予め定め
られた許容範囲内に入っていることが確認されれる。な
お、許容範囲内に入っていなければ、今回再測定された
周波数特性に基づいて再度フーリエ逆変換特性でもって
既に設定されているフーリエ逆変換特性が修正される。
したがって、伝送回線の周波数特性は確実に精度よく補
償される。
【0023】
【実施例】以下本発明の一実施例を図面を用いて説明す
る。
【0024】図1は実施例の回線等化装置の概略構成を
示すブロック図である。この回線等化装置11は例えば
図5に示す電話局1と端末機2との間の4線式の伝送回
線3のほば中間位置に介挿されている。そして、この伝
送回線3の周波数特性を測定する場合に、端末機2の代
りに結合器としての抵抗減衰器12が接続される。
【0025】電話局1から端末機2への信号が伝送され
る下り回線3aには、この回線等化装置11内で、A/
D変換器13a,切換スイッチ14a,デジタルフィル
タ15a,D/A変換器16aが介挿されている。一
方、端末機2から電話局1への信号が伝送される上り回
線3bには、端末機2側から順番に、A/D変換器13
b,デジタルフィルタ15b,切換スイッチ14b,D
/A変換器16bが介挿されている。なお、各切換スイ
ッチ14a,14bにおいて、通常は常閉側に接続され
ており、伝送回線3に対する周波数特性の測定を実施す
るときのみ常開端子側に切換わる。
【0026】下り回線3aの切換スイッチ14aの常開
端子には発振部17が接続され、上り回線3bの切換ス
イッチ14bの常開端子にはレベルメータ18が接続さ
れている。この発振部17およびレベルメータ18は伝
送回線3に対する周波数特性測手段を構成する。そし
て、レベルメータ18にフーリエ演算部19が接続され
ている。
【0027】なお、図1に示す各切換スイッチ14a,
14b,各テジタルフィルタ15a,15bと,各A/
D変換器13a,13b,各D/A変換器16a,16
b等は実際には、ICとして一つの半導体回路素子内に
組込まれている。
【0028】さらに、回線等化装置11内には例えはマ
イクロコンピュータで構成された制御部20が組込まれ
ている。この制御部20は電話局1からの指令に応じ
て、発振部17の起動停止制御,各切換スイッチ14
a.14bの切換状態制御等の処理業務を行う。さら
に、制御部20は、必要に応じてレベルメータ18で測
定された周波数特性を取込む。また、制御部20は、フ
ーリエ演算部19へ演算開始指令を送出するとともに、
各デジタルフィルタ15a,15bに対してこのデジタ
ルフィルタ内に設定されているフーリエ逆変換特性をク
リアして、このデジタルフィルタの周波数特性を直線化
する。すなわち、この状態のデジタルフィルタは入力し
た信号を加工せずにそのまま出力する。
【0029】そして、前記制御部20は、実際には図2
に示す流れ図に従って、各部の動作を制御するように構
成されている。
【0030】すなわち、外部からデジタルフィルタ15
a,15bに対する周波数特性の設定指令が入力される
と制御部20は、図2の流れ図を開始する。流れ図が開
始されると、制御部20は、まず、P(プログラムステ
ップ)1おいて、切換スイッチ14a,14bを常閉端
子側から常開端子側へ切換える。次に、各デジタルフィ
ルタ15a,15bに対してクリア指令を送出する。各
デジタルフィルタ15a,15bは内部記憶部に設定さ
れているフーリエ逆演算特性をクリアする(P2)。
【0031】次に、制御部20は発発振部17およびレ
ベルメータ18へ起動指令を送出して、発振部17およ
びレベルメータ18を起動する(P3)。発振部17は
制御部20から起動指令が入力されると、予め定められ
た測定周波数範囲の下限周波数fL から上限周波数fH
まで周波数fが変化でき、かつ信号レベルが変化できる
試験信号を出力する。
【0032】なお、実施例においては、fL = 312.5Hz
でかつfH =3178.5Hzである。そして、実際の回路にお
いては、この発振器17は、1周期分のサイン波形をn
ビットのデジタル値で各アドレス位置に記憶したサイン
ROMと、このサインROMに記憶されたサイン波形の
各値を一定のクロック周期TC でサンプリングして読出
すためのアドレス発生回路とで構成されている。
【0033】そして、出力される試験信号の周波数fを
高くする場合は、アドレス発生回路が順番に指定するア
ドレスの間隔を広く設定する。逆に、試験信号の周波数
fを低くする場合は、アドレス発生回路が順番に指定す
るアドレスの間隔を狭く設定する。したがって、任意の
周波数fを有したnビットのデジタルの試験信号が周期
C で順次切換スイッチ14aを介して下り回線3aへ
送出される。
【0034】下り回線3aへ出力された並列nビット構
成のテジタルの試験信号は、周波数特性がクリアされた
デジタルフィルタ15aをそのまま素通りして、D/A
変換器16aへ入力される。そして、試験信号はこのD
/A変換器16でもって,アナログの試験信号に変換さ
れて、距離Lだけ離れた抵抗減衰器12および反対側の
上り回線3bを介してA/D変換器13bへ入力され
る。アナログの試験信号はA/D変換器13bで再度並
列nビット構成のデジタルの試験信号に変換された後、
周波数特性がクリアされているデジタルフィル15bを
そのまま通過して、切換スイッチ15bを介して検出器
としてのレベルメータ18へ入力される。
【0035】レベルメータ18は入力した並列nビット
構成のテジタルの試験信号の信号レベルを前記周期TC
に等しい周期でもつて、ある一定期間内に取込み、その
平均値を算出する。発振部17から出力された試験信号
の周波数fは任意に変化できるので、前記一定周期TC
で順次読取られたnビットの信号レベルは周波数fの関
数となる。したがって、レベルメータ18からフーリエ
演算部19へ送信されるデータは伝送回線3の図3
(a)の実線で示すような周波数特性A1 となる。
【0036】図2のP4にて、制御部20はレベルメー
タ18にて指定周波数領域における周波数特性の測定が
終了したことを確認すると、フーリエ演算部19を起動
する。すなわち、フーリエ演算部19は、一旦、レベル
メータ18から入力された周波数特性A1 の逆特性を算
出する。したがって、この逆特性は、図3(a)の破線
で示す周波数特性B1 となる。
【0037】フーリエ演算部19は、この逆特性の周波
数特性B1 における一定周期TC 毎の各周波数ω(=2
πf)における信号レベルの周波数関数F(ω)からフ
ーリエ逆変換処理を行う。すなわち、一定周波数範囲
(fL 〜fH )における周波数領域の関数F(jω)を
下記フーリエ逆積分を実行して時間領域の関数f(t)
に変換する。
【0038】
【数1】 よって、(1)(2)式の特性が終端に抵抗減衰器12が接続
された距離Lの伝送回線3の周波数特性を補償すべき周
波数特性となる。
【0039】そして、一般に(1)(2)式のような周波数お
よび時間特性を有する4端子回路網の一方端に時間的に
変化する入力信号Ai(t)を印加した場合、この4端子
回路網の他方端から出力される出力信号Ao(t)は一般
に(3) 式で示すインパルス応答関数で示すことが可能で
ある。
【0040】
【数2】 なお、(1)(2)(3) は数値演算となるので、測定すべきM
個の周波数ポイントを前述した一定周波数範囲(fL
H )内で定めて、そのM個の各周波数f1 〜fM にお
ける信号レベルをレベルメータ18で求めて、さらに、
その逆特性を求める。そして、この逆特性の信号レベル
に対して離散的フーリエ変換(IDFT)手法を用いて
(2)(3)式を算出する。具体的には、(2)(3)式は多項式に
展開された状態で表現される。
【0041】フーリエ演算部19は(2) 式で算出された
時間関数f(t)を多項式に展開した場合におけるフー
リエ逆変換特性の各項の係数C1 〜CM を求めて各デジ
タルフィルタ15a,15bに設定する(P6)。2個
のデジタルフィルタ15a,15bで下り回線3a,3
bの周波数特性の補償を行うので、それぞれのデジタル
フィルタ15a,15bには前記各項の係数の1/2の
値が設定される。なお、下り回線3aに介挿されたデジ
タルフィルタ15aは信号の減衰または遅延を前もって
補償するので予等化フィルタと呼ばれ、上り回線3bに
介挿されたデジタルフィルタ15bは信号の減衰または
遅延を後から補償するので、後等化フィルタと呼ばれ
る。
【0042】以上で、各デジタルフィルタ17a,17
bに対する周波数特性の設定処理を終了する。この設定
処理が終了すると、制御部20は、再度、発振部17お
よひレベルメータ18を起動する。
【0043】すると、発振部17から前回と同一条件の
試験信号が下り回線3aへ出力される。下り回線3aへ
出力された試験信号は、既にフーリエ逆変換特性で示さ
れる補償のための周波数特性が設定されたデシタルフィ
ルタ15aを介してD/A変換器16aへ入力する。そ
して、試験信号はD/A変換器16aでアナログの試験
信号に変換されて、抵抗減衰器12を通過して、D/A
変換器13bでデジタルに変換され、補償のための周波
数特性が設定されたデジタルフィルタ15bおよび切換
スイッチ14bを経てレベルメータ18へ入力される。
【0044】したがつて、レベルメータ18は再度伝送
回線3に対する周波数特性を測定する。よって、今回
は、図3(b)に示す補償用の周波数特性が既に設定さ
れたデジタルフィルタ15a,15bが含まれる伝送回
線3の周波数特性A2 を測定する。
【0045】制御部20はレベルメータ18における再
測定終了を確認すると(P8)、再測定された周波数特
性A2 を取込む(P9)。そして、周波数特性A2 の変
動成分ΔAが自己の記憶部に設定されている許容範囲に
入るか否かを判断する(P10)。入っていれば、今回
のデジタルフィルタ15a,15bに対する補償用の周
波数特性の設定処理が終了したので、P13へ進み、各
切換スイッチ14a,14bを常閉端子側に切換える。
【0046】なお、P10にて、変動成分ΔAが許容範
囲を外れると、フーリエ演算部19を起動する。フーリ
エ演算部19は、今回再度測定された周波数特性A2
逆特性を求めて、この逆特性の周波数特性のフーリエ逆
変換特性を求める。そして、この再度求めたフーリエ逆
変換特性でもって各デジタルフィルタ15a,15bに
既に設定されているフーリエ逆変換特性を修正する(P
12)。具体的には下記(4) 式で修正する。
【0047】
【数3】 そして、P13へ進み、この設定処理を終了して、各切
換スイッチ14a,14bを常閉端子側に切換える。
【0048】この状態で、電話局1から出力されたデー
タ信号はA/D変換器13aでデジタル値に変換されて
デジタルフィルタ15aに入力される。このデジタルフ
ィルタ15aは時間的に変化する入力信号Ai(t) に対
して、(3) 式を実行して、出力信号A0(t) を求める。
そして、デジタルフィルタ15aから出力された出力信
号A0(t) はD/A変換器16aでもって再度アナログ
信号に変換されたのち、端末機2へ入力する。
【0049】端末機2から上り回線3bへ出力されたデ
ータ信号はA/D変換器13bでもってデジタル信号に
変換されたのち、デジタルフィルタ15bへ入力され
る。デジタルフィルタ15bは先のデジタルフィルタ1
5aと同様に、端末機2からの入力信号Ai(t) に対し
て、(3) 式を実行して、出力信号A0(t) を求める。出
力信号A0(t) はD/A変換器16bでもってアナログ
信号に変換されたのち、電話1方向へ伝送される。
【0050】このように構成された回線等化装置であれ
ば、伝送回線3の終端に抵抗減衰器12を接続した後
に、外部から制御部20を起動させると、切換スイッチ
14a,14bが常開端子側に切換わり、各回線3a,
3bの減衰量や遅延時間を含む周波数特性がレベルメー
タ18で測定され、フーリエ演算部19でもって、フー
リエ解析されて、各デジタルフィルタ15a,15bで
実行すべき(3) 式の畳込み演算式を多項式に展開した場
合における各項の係数Cがこの各デジタルフィルタ15
a,15bに自動的に設定される。
【0051】したがって、デジタルフィルタ15a,1
5bには補償するために付加すべき周波数特性が自動的
に設定されるので、図5に示す従来装置のように、各周
波数毎に、操作者がモニタ装置を観察しながら手動でも
って各増幅率や遅延時間を設定する必要がない。よっ
て、この回線等化装置11を据付けた場合における初期
調整作業が大幅に簡素化される。
【0052】また、一旦デジタルフィルタ15a,15
bに補償するために付加すべき周波数特性を設定した後
に、このデジタルフィルタ15a,15bを伝送回線3
に組込んで再度周波数特性を測定して、正しく補償され
ているか否かを判断するようにしている。そして、補償
後の周波数特性が許容範囲を外れた場合は、一旦テジタ
ルフィルタに設定した周波数特性を修正するようにして
いる。したがって、より一層正確に周波数特性の補償が
可能となる。したがって、この回線等化装置が介挿され
た伝送回線を用いたデータ伝送の信頼性をより一層向上
できる。
【0053】また、この実施例においては、デジタルフ
ィルタ15a,15bは一種のデジタル演算回路で構成
されているので、R,C,L素子を含む時定数回路は組
込まれていない。したがって、デジタルフィルタ15
a,15bの経年変化は従来装置における振幅補償回路
や遅延補償回路に比較して大幅に低下する。よって、点
検保守の間隔も本来の伝送回線3の経年劣化に対応した
間隔でよい。
【0054】図4は本発明の他の実施例に係わる回線等
化装置の概略構成を示すブロック図である。図1の実施
例と同一部分には同一符号が付してある。したがって、
重複する部分の詳細説明は省略されている。
【0055】この実施例にいては、下り回線3aに介挿
されるデジタルフィルタは直列接続された2個のデシタ
ルフィルタ15a1,15a2で構成されている。また、上
り回線3bに介挿されるデジタルフィルタも、同様に、
2個のデシタルフィルタ15b1,15b2で構成されてい
る。
【0056】このような構成の回線等化装置において、
最初に、全部のデジタルフィルタ15a1〜15b2の周波
数特性をクリアしておく。そして、伝送回線3の周波数
特性をレベルメータ18で測定して、フーリエ演算部1
9でフーリエ逆変換特性を求める。そして、この1回目
に求められたフーリエ逆変換特性を、先ず一方のテジタ
ルフィルタ15a1,15b1に設定する。この状態で再度
伝送回線3の周波数特性を測定する。
【0057】そして、再度測定された周波数特性が許容
範囲を外れた場合には。前述したように、フーリエ演算
部19でもつて再度フーリエ逆変換特性を算出する。そ
して、再度算出されたフーリエ逆変換特性を他方のデジ
タルフィルタ15a2,15b2に設定する。各デジタルフ
ィルタ15a1,15a2、15b1,15b2どおしはそれぞ
れ互いに直列接続されているので、各下り回線3a.3
bに対しては、一方のデジタルフィルタ15a1,15b1
の周波数特性が他方のデジタルフィルタ15a2、15b2
の周波数特性で等化的に修正される。
【0058】よって、図1に示した実施例とほぼ同様の
効果を得ることができる。
【0059】
【発明の効果】以上説明したように本発明の回線等化装
置によれば、装置本体内に伝送回線の周波数特性を自動
的に測定する周波数特性測定手段を組込み、測定結果を
フーリエ演算手法を用いて処理して、フィルタに設定し
ている。また、設定後の再測定結果が許容範囲を外れた
場合は、フィルタの設定値を自動的に修正している。し
たがって、補償するために付加すべき周波数特性が自動
的にフィルタに設定されるとともに、補償された後の伝
送回線における周波数特性の信頼性を大幅に向上する。
さらに、据付時の調整作業を大幅に簡素化でき、かつ稼
働後における保守点検作業も大幅に簡素化できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例に係わる回線等化装置の概
略構成を示すブロック図、
【図2】 同装置の動作を示す流れ図、
【図3】 同装置における伝送回線の測定された周波数
特性および補償された周波数特性を示す図、
【図4】 本発明の他の実施例に係わる回線等化装置の
概略構成を示すブロック図、
【図5】 一般的な等化装置が組込まれた電話回線を示
す模式図、
【図6】 一般的な伝送回線の周波数特性および補償周
波数特性を示す図。
【符号の説明】
1…電話局、2…端末機、3…伝送回線、3a…下り回
線、3b…上り回線、11…回線等化装置、13a,1
3b…A/D変換器、14a,14b…切換スイッチ、
15a〜15b2…デジタルフィルタ、16a,16b…
D/A変換器、17…発振部、18…レベルメータ、1
9…フーリエ演算部、20…制御部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H03H 15/00 - 15/02 H03H 19/00 H03H 21/00 H04B 1/76 - 3/44 H04B 3/50 - 3/60 H04B 7/005 - 7/015

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 4線式の伝送回線(3) の周波数特性を補
    償する回線等化装置において、 前記伝送回線の一方端に選択的に接続され、上り伝送回
    線(3a)と下り伝送回線(3b)とを所定のインピーダンスで
    終端し、かつ前記各伝送回線を折り返すための結合器(1
    2)と、この結合器が接続された状態で前記伝送回線の周
    波数特性を測定する周波数特性測定手段(17,18) と、こ
    の周波数特性測定手段にて測定された周波数特性の逆特
    性の1/2のフーリエ逆変換特性を算出するフーリエ演
    算部(19)と、前記伝送回線に介挿され、前記算出された
    フーリエ逆変換特性と入力信号との畳込み積分を算出す
    るフィルタ(15a,15b) と、このフィルタに前記フーリエ
    逆変換特性が設定された状態で、再度、前記周波数特性
    測定手段を起動して、前記フィルタを含んだ状態の前記
    伝送回線の周波数特性を再測定する再測定手段(P7)と、
    この再測定手段にて測定された周波数特性が許容範囲に
    入っているか否かを判断する判断手段(P10) と、この判
    断手段にて前記周波数特性が許容範囲を外れた場合、前
    記フーリエ演算部を再起動して、前記再測定された周波
    数特性でもって再度フーリエ逆変換特性を求めて前記フ
    ィルタに設定されているフーリエ逆変換特性を修正する
    フィルタ特性修正手段(P11,P12) とを備えた回線等化装
    置。
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