JP3042992B2 - 感湿センサ - Google Patents

感湿センサ

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JP3042992B2
JP3042992B2 JP9262071A JP26207197A JP3042992B2 JP 3042992 B2 JP3042992 B2 JP 3042992B2 JP 9262071 A JP9262071 A JP 9262071A JP 26207197 A JP26207197 A JP 26207197A JP 3042992 B2 JP3042992 B2 JP 3042992B2
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  • Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Electric Means (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は感湿センサに係わ
り、特に、水に不溶で、フレキシブルであると共に、湿
度又は結露により導電性が変化する感応部を用いて、こ
の感応部の導電性の変化を検出することにより湿度又は
結露を検知する感湿センサに関する。
【0002】
【従来の技術】湿度センサの歴史は古く、毛髪湿度計か
ら始まり、乾湿球計、塩化リチウムを用いた湿度計など
が開発され、現在でも一般的に広く使用されている。最
近では金属酸化物系セラミックセンサや高分子湿度セン
サが主流になりつつある。現在実用化され、家電分野や
計測分野で最も多く使用されている湿度センサにセラミ
ック湿度センサがある。このセンサは、多孔質P形半導
体粒子表面への水蒸気化学吸着、物理吸着による電気抵
抗変化を利用しているもので乾湿材料にMgCr2O4 −Ti02
系セラミックを用いたもの、多孔質セラミックへの水蒸
気物理吸着による電気抵抗変化を利用しているもので乾
湿材料にTi02系セラミックを用いたもの、安定なOH基
をもつ多孔質セラミックへの水蒸気物理吸着による電気
抵抗変化を利用しているもので乾湿材料にZnCr2O4 −Li
ZnVO4 系セラミックを用いたもの、細孔分布をもつAl2O
3 膜への水蒸気物理吸着による電気抵抗変化を利用して
いるものを用いたものがある。
【0003】いずれにしても、その感応部の電気抵抗ま
たは静電容量の測定により湿度又は結露を感知するもの
が主流であり、感応部にセラミックを用いて、セラミッ
クに化学吸着水が生じた際にヒータで定期的に加熱して
化学吸着水を蒸発させるといった加熱クリーニングが出
来る特徴をもっている。しかし、この特徴は利用分野に
よっては逆に欠点となる。一例として、生体における湿
度・結露測定では加熱することは危険を伴い使用するこ
とは出来ないし、セラミックは物理的に硬くて生体に馴
染まない。
【0004】また、最近では感応部に高分子を用いた湿
度センサが開発されている。高分子湿度センサは電気抵
抗測定方式と静電容量測定方式の二種類が実用化されて
いる。電気抵抗測定方式は、スルホン酸や第四級アンモ
ニウム塩を有するポリマーを使用する。このようなポリ
マーは吸着した水の量に応じて電気抵抗が低下するの
で、電気抵抗を測定することにより湿度が測定できる。
しかし、スルホン酸や第四級アンモニウム塩のような強
い極性基をもつポリマーは水に溶けやすい。したがって
ほとんどの電気抵抗測定方式のセンサ感応部は水に溶け
てしまう問題点がある。したがって、多量の水を吸着す
る可能性のある結露センサには不向きである。
【0005】静電容量測定方式は、強い極性基を持たな
いポリマーを使用する。水の誘電率よりもポリマーの誘
電率の方が極端に低いので、少量の水分子の吸着でさえ
も誘電率が変化し湿度センサーとして利用出来る。電気
抵抗測定方式のものに比べ吸着水の影響によるヒステリ
シスが少ない。しかし、ポリマーの化学的または物理的
な変質の影響が大きくでるので長時間ドリフトしてしま
うといった課題があった。
【0006】次に結露センサについて述べると、結露セ
ンサは高湿度領域で指数関数的に抵抗値が変化し、結露
を感知するセンサであり、湿度センサとは区別される。
結露センサは様々なタイプのものがある。その中で最も
有名なものはビデオデッキのテープ巻き込み損失事故防
止に利用されているものである。このVTR用の結露セ
ンサは櫛歯電極上に炭素の粉を分布させたハイドロゲル
をコーティングしたもので、水によりゲルが膨張すると
炭素粉分布が減少し、素子の抵抗値が上昇することを利
用したものである。このタイプのセンサは炭素粉を均一
に分布させる技術が難しくコスト高になる。
【0007】一方、近年、高齢者の増加により様々な介
護用具が市販されている。なかでも介護用おむつの需要
は大きく、このおむつの濡れ感知センサの開発が進めら
れ、検知方法として化学的な変色を利用するものと、電
気的特性の変化を利用するものとが提案されている。ど
ちらの方法も満足のいく商品として確立されていなく、
開発が遅れている状況である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従来の湿度センサは生
体に適合性のあるものは殆ど見当たらない。たとえば前
記したセラミックス湿度センサを代表するように物理的
に固く加熱を必要としたり、柔らかく加熱手段を必要と
しない高分子湿度センサであっても、水に溶け出すとい
った課題があり、一時的な結露は耐えるとしても水に浸
される状況下では使用することは出来なかったり、機械
的変形に弱く、また毒性によりカブレ、発疹を生じさせ
るものが多く、生体における湿度・結露測定には適さな
い。一例として、痴呆症などの病気のため確実に意思表
示がでできない患者の介護において、その患者のおむつ
の蒸れの感知に利用することは出来ない。また、衣服の
汗ばみ状態を測定する場合、実際にセンサをつけた衣服
を着用して測定することが好ましく、その際、出来るだ
けセンサをつけることによる影響を排除する必要がある
が、従来のセンサではこれらの要求を満足するセンサは
見当たらない。上述したような現状に鑑み、本発明の目
的とするところはこれらの要求を満足する感湿センサを
提供することにある。すなわち、フレキシブルで加熱も
必要なく、毒性もない高分子材料を使用するため、生体
用としても適し、また水に不溶であることから湿度、結
露両用に適する感湿センサを提供することを目的とす
る。
【0009】
【発明を解決するための手段】上記目的による本発明で
は、次の構成を有する。すなわち、本発明に係る感湿セ
ンサは、水に不溶で、フレキシブルな高分子材料に湿度
への応答性を有する可溶性ポリマーが混合された感応材
からなる感応部と、該感応部により被覆された第1およ
び第2の電極とを有し、前記感応部の導電性の変化を測
定することにより湿度又は結露を検出することを特徴と
している。可溶性ポリマーを上記高分子材料に混合する
ことで不溶化させることができ、この感応部の導電性の
変化を測定することにより湿度または結露を検出するこ
とができる。また耐久性、水に対する不溶性、生体適合
性もあり、フレキシブルであることからおしめの蒸れ感
知としても適する。前記高分子材料に疎水性基の導入に
より水に不溶化されたポリビニルアルコールを用いるこ
とができる。例えばポリビニルアルコールをアセタール
化することによって疎水性基を導入できる。また前記高
分子材料に架橋されたポリビニルアルコールを用いるこ
とができる。
【0010】前記高分子材料はポリビニルアルコール−
シリカ複合体を好適に用いることができ、このポリビニ
ルアルコール−シリカ複合体は、ポリビニルアルコール
をテトラエトキシシランのようなシリコンアルコキシド
により架橋させたものが好適である。このポリビニルア
ルコール−シリカ複合体は、毒性がなく、生体適合性が
あり、水に不溶性で、なおかつ柔軟性と強度を兼ね備
え、生体用として一層好適である。また前記可溶性ポリ
マーにはポリスチレンスルホン酸ナトリウムを用いるこ
とができるが、これに限定されることはなく、湿度への
応答性があるポリマーであれば構わない。前記第1およ
び第2の電極には金、白金、白金−パラジウム、または
銀電極を好適に用いることができるが、これに限定され
ることはない。例えば導電性高分子材料なども用いるこ
とができる。
【0011】また、前記第1および第2の電極に線材を
用い、該第1および第2の電極を各々前記感応材により
被覆して繊維状の感応部とした感湿センサとすることが
できる。この感湿センサでは、繊維状の感応部をおしめ
カバー等に編みこむことができる。さらに第1および第
2の電極が感応材により被覆して繊維状にした感応部を
撚りあわせて、さらに前記感応材で被覆することにより
感湿センサをシート状に形成することができる。電極に
線材を用いることで一層フレキシビリティが増し、おし
めカバー等に装着して好適に用いることができる。ま
た、繊維状となした感応部をシート状に編むことによ
り、おしめカバー等の素材その物としても利用できる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係わる実施の形態
を関連する図面を参照しながら説明する。図1、図2に
は湿度への応答性を有するポリマーが分配されているポ
リビニルアルコール(PVA)−シリカ複合体フィルム
を用いた感湿センサ10を概略的に示している。このセ
ンサ10は図1、図2に示すようにポリイミド基板12
(支持体)上に櫛歯形状の一対の電極14(第1の電極
14a、第2の電極14b)が形成されていて、この両
電極14上に可溶性ポリマーの一例であるポリスチレン
スルホン酸ナトリウムが分散されたPVA−シリカ複合
体(高分子材料)からなる感応材がフィルム状に被覆さ
れた感応部16が形成されてなる。第1の電極14aと
第2の電極14b間には測定部18が接続され、この測
定部18により感応部16の導電性の変化が検出され
る。測定部18で検出された導電性の変化は演算制御部
20に入力され、演算制御部20ではあらかじめ設定さ
れている変化値と比較して湿度あるいは結露状況を演算
し、表示部22に表示させるのである。
【0013】湿度への応答性を有するポリマーが分配さ
れているPVA−シリカ複合体からなる感応材の作製は
ゾルゲル法により作成した。ゾルゲル法とは金属アルコ
キシド溶液に触媒を加え放置すると、金属アルコキシド
のアルコキシド基が加水分解され水酸基となり、その水
酸基が脱水反応することを利用して、無機材料を低温で
合成する方法である。また、ゾルゲル法は無機材料と有
機材料を複合した複合材料の作成にもよく利用される。
ポリビニルアルコールの水酸基の一部が金属アルコキシ
ドを用いるとゾルゲル法で架橋することが知られてい
る。本発明における感湿センサの感応部はこの反応を利
用して行われるものである。
【0014】以下、本発明の感湿センサ感応部の作製方
法について説明する。ポリビニルアルコール、アルコキ
シシラン類、及び水に可溶なポリマーを含む水溶液を調
整し、塩酸、硫酸、硝酸、酢酸、若しくはアンモニアを
反応触媒として添加し放置した溶液を金、白金、白金−
パラジウム合金、若しくは銀電極上に塗布し、乾燥させ
る。その後、必要であれば適温で加熱する。この感湿セ
ンサの感応部は、添加するポリビニルアルコール、アル
コキシシラン類、及び可溶性ポリマーの量や加熱温度及
び時間を変えることにより、水に対する膨潤度と機械的
強度を調整できるので、使用目的に応じたセンサを作製
条件を変えさえすれば実現できるといった特徴を有する
ものである。
【0015】さらに具体的に述べると、ポリビニルアル
コール(PVA)とポリスチレンスルホン酸ナトリウム
(PSSNa)を水とエタノールの混合溶媒(4:1)
で還流することにより溶解させる。その溶液をサンプル
瓶に入れ、更にその中にテトラエトキシシラン(TEO
S)と触媒である塩酸を加え蓋をして放置する。この溶
液に櫛歯電極がパターニングされた基板を侵浸し、ゆっ
くり引き上げる方法で製膜する。室温で乾燥させた後、
60℃で7日間加熱し、未反応物と塩酸を洗うために1
時間水処理し、再び60℃で一晩加熱することにより感
応部を作製する。
【0016】PVA:PSSNa:TEOS=1:1:
1の重量混合比の溶液から作製された薄膜に基づくセン
サの湿度に対する電流値変化を図3に示す。図3に示す
ごとく、湿度の変化に対して電流値の対数はほぼ直線的
に変化する。即ち、このPSSNaを分配させたPVA
−シリカ複合体は湿度への応答性を有する。またこの高
分子を用いた感応部は水に不溶性で水に浸すことさえ可
能で、機械的強度があり、しかも柔らかい特徴を有す
る。従って、生体の測定などに適した、まさに本発明の
目的とする感湿センサが実現可能となるものである。な
お、上記実施の形態では、ポリビニルアルコールを水に
不溶化させるためにテトラエトキシシランを用いて架橋
したが、これに限定されるものではなく、ポリビニルア
ルコールを架橋できる試薬であれば何でもよい。その他
ポリビニルアルコールに疎水性基を導入するなどしてポ
リビニルアルコールを水に不溶化させてもよい。例え
ば、ポリビニルアルコールを酸を触媒として各種のアル
デヒドと反応させてアセタール化させるなどして疎水性
基を導入し、水に不溶化させることができる。その他高
分子材料として上記に限定されるものではなく、水に不
溶でフレキシブルな素材のものであり、湿気の進入が可
能であり、さらに可溶性ポリマーを保持しうるものであ
ればよい。
【0017】生体適合性があり、水に不溶性で、水に浸
すことさえ可能で、機械的強度があり、しかも柔らかい
特徴を有し、生体の測定などに適したセンサに利用する
という本発明の目的を更に追求すると、センサの形状を
繊維状にすることが最適となる。本発明の第2の実施形
態は上記目的を達成するための具体的提案をするもので
ある。図4は繊維状の感湿センサ10の概要図である。
図4に示すものは、電極14に銀線等の線材が用いら
れ、この線材からなる電極14を前記した感応材で被覆
した繊維状の感応部16が形成されている。感応材は、
前記のごとく、可溶性ポリマーが配合されたPVA−シ
リカ複合体を用いることができる。この繊維状の感湿セ
ンサ10は一対、接近して、例えばおむつカバーに織り
込まれるなどして使用可能である。おむつカバーに使用
した際には、おむつが濡れた際の感応部16の導電性の
変化を測定部18(図1)で検出し、ランプやブザーな
どの警報器8(図示せず)を作動させるようにするとよ
い。もちろん、図1に示すような構成として、湿度セン
サ、結露センサとして用いることができる。線材からな
る電極14は金属の細線であっても、該細線を複数本撚
りあわせたものであっても、カーボン繊維あるいは導電
性高分子繊維などであってもよい。
【0018】図5、図6に示すものはさらに他の実施の
形態であり、本実施の形態では、図4に示した、線材か
らなる電極を感応材により被覆した繊維状の感応部16
を図5に示すように撚りあわせ、この撚りあわせた感応
部16を図6に示すようにさらに感応材で被覆して全体
としてシート状の感湿センサ10に形成したものであ
る。電極14は測定部18(図1)に接続する。2重に
被覆された感応材が感応部となるのである。このように
シート状に形成された感湿センサ10は例えばおむつカ
バーに装着するなどしておむつの濡れを感知できる。も
ちろん図1のような構成にして一般的な湿度センサ、あ
るいは結露センサとして利用できる。
【0019】線材からなる電極に感応材を被覆するに
は、電極を湿度への応答性を有するポリマーが混合され
ている溶液内に漬けたのち、定速でゆっくりと引き上
げ、乾燥させる。上記溶液は、ポリビニルアルコール
(PVA)とポリスチレンスルホン酸ナトリウム(PS
SNa)を水とエタノールの混合溶媒(4:1)で還流
することにより溶解させ、その溶液をサンプル瓶に入
れ、更にその中にテトラエトキシシラン(TEOS)と
触媒である塩酸を加えた溶液である。乾燥方法は自然乾
燥でも、強制乾燥でも構わない。この際、振動を与えな
いよう細心の注意が必要となる。このようにすることに
より、電極の表面に、湿度への応答性を有するポリマー
が分配されているPVA−シリカ複合体からなる感応材
を電極を包み込む形で付着させることができる。このP
VA−シリカ複合体の厚さは引き上げる速度に関係し、
速ければ厚くなり、遅ければ薄くなるので、厚さを自由
自在に制御出来る。図6に示すように捩った感応部16
の新たな感応材を被覆する場合にも、上記と同様にし
て、捩った感応部16を湿度への応答性を有するポリマ
ーが混合されている溶液内に漬けたのち、定速でゆっく
りと引き上げ、乾燥させることによって行える。この溶
液は、上記同様に、ポリビニルアルコール(PVA)と
ポリスチレンスルホン酸ナトリウム(PSSNa)を水
とエタノールの混合溶媒(4:1)で還流することによ
り溶解させ、その溶液をサンプル瓶に入れ、更にその中
にテトラエトキシシラン(TEOS)と触媒である塩酸
を加えた溶液である。
【0020】上記実施の形態では、紐状のセンサについ
て上述したが、図7、図8に示す如くに布(シート)状
のセンサを形成することも可能となる。図7に示す如
く、線材からなる電極14a、14bを前記した感応材
を被覆した感応部16a、16bを編んで布(シート)
状にする。この布状のものを湿度への応答性を有するポ
リマーが混合されている溶液内に漬けたのち、定速でゆ
っくりと引き上げ、乾燥させ、感応材で被覆することに
よって感湿センサ10を形成できる。2重に被覆した感
応材が感応部16となる。上記溶液は前記と同様に、ポ
リビニルアルコール(PVA)とポリスチレンスルホン
酸ナトリウム(PSSNa)を水とエタノールの混合溶
媒(4:1)で還流することにより溶解させ、その溶液
をサンプル瓶に入れ、更にその中にテトラエトキシシラ
ン(TEOS)と触媒である塩酸を加えた溶液である。
乾燥方法は前記と同様に自然乾燥でも、強制乾燥でも構
わない。この際、振動を与えないよう細心の注意が必要
となる。このようにすることにより、編んで布状となっ
た感応部に、さらに湿度への応答性を有するポリマーが
分配されているPVA−シリカ複合体を感応部を包み込
む形で付着し、図8に示すような布状の感湿センサ10
を形成することが出来る。
【0021】本実施の形態では、感湿センサ10が布状
をなすから、例えば痴呆症などの病気のため確実に意思
表示が出来ない患者の看護において、その患者のおむつ
濡れに使用する場合、おむつカバーあるいはおむつその
ものの繊維に編み込んだり、縫い込んだりすることが可
能になる。また、衣服の汗ばみ状態を測定する場合、実
際にセンサを衣服に編み込んだり、縫い込んだり、あた
かも衣服そのものがセンサのようになって、生体とのイ
ンターフェイスが完璧な湿度・結露センサを提供するこ
とができるのである。もちろん前記したのと同様に一般
的な湿度センサ、結露センサとして用いることができ
る。なお前記した紐状(繊維状)あるいは布状のセンサ
は、表面積が大きいため、雰囲気ガスに触れる面積が板
状に比べ桁違いに多く、高感度のセンサが実現するとい
った特徴を有する。
【0022】
【発明の効果】以上、本発明による効果をまとめると、
次のものが得られる。すなわち、 (1)高分子湿度・結露センサの避けがたい課題であ
る、水に対して不溶性の湿度・結露センサを実現可能と
した。 (2)加熱したり、物理的に固いセンサから、生体適合
性があり、ソフトな、水に対して不溶性の湿度・結露セ
ンサを実現可能とした。 (3)生体とのインターフェイスが完璧な繊維状あるい
は布状の水に対して不溶性の湿度・結露センサを実現可
能とした。
【図面の簡単な説明】
【図1】感湿センサの第1の実施の形態の概要図であ
る。
【図2】第1の実施の形態の側面説明図である。
【図3】PVA:PSSNa:TEOS=1:1:1の
重量混合比の溶液から作製された薄膜に基づくセンサの
湿度に対する電流値変化を示したものである。
【図4】繊維状(紐状)センサの説明図である。
【図5】紐状センサを撚りあわせた状態の説明図であ
る。
【図6】図5のものに感応材を被覆してシート状のセン
サに形成した説明図である。
【図7】紐状センサを布状に編みこんだ状態を示す説明
図である。
【図8】図7のものに感応材を被覆してセンサに形成し
た説明図である。
【符号の説明】
10 感湿センサ 12 基板 14 電極 14a 第1の電極 14b 第2の電極 16 感応部 18 測定部 20 演算制御部 22 表示部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭57−88064(JP,A) 特開 昭60−177254(JP,A) 特開 昭59−202053(JP,A) 特開 昭58−99743(JP,A) 特開 昭59−204750(JP,A) 特開 昭60−239657(JP,A) 特開 昭58−179345(JP,A) 特開 昭64−52670(JP,A) 特開 平7−294474(JP,A) 特開 平10−170466(JP,A) 特開 平6−88801(JP,A) 特開 平6−66756(JP,A) 実開 昭61−3459(JP,U) 実開 昭60−3462(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 27/12 G01N 27/04

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水に不溶で、フレキシブルな高分子材料
    に湿度への応答性を有する可溶性ポリマーが混合された
    感応材からなる感応部と、 該感応部により被覆された第1および第2の電極とを有
    し、 前記感応部の導電性の変化を測定することにより湿度又
    は結露を検出することを特徴とする感湿センサ。
  2. 【請求項2】 前記高分子材料が疎水性基の導入により
    水に不溶化されたポリビニルアルコールであることを特
    徴とする請求項1記載の感湿センサ。
  3. 【請求項3】 前記ポリビニルアルコールがアセタール
    化されることによって疎水性基が導入されていることを
    特徴とする請求項2記載の感湿センサ。
  4. 【請求項4】 前記高分子材料が架橋されたポリビニル
    アルコールであることを特徴とする請求項1記載の感湿
    センサ。
  5. 【請求項5】 前記高分子材料がポリビニルアルコール
    −シリカ複合体からなることを特徴とする請求項1記載
    の感湿センサ。
  6. 【請求項6】 前記ポリビニルアルコール−シリカ複合
    体が、ポリビニルアルコールがテトラエトキシシランの
    ようなシリコンアルコキシドにより架橋されたものであ
    ることを特徴とする請求項5記載の感湿センサ。
  7. 【請求項7】 前記可溶性ポリマーが、ポリスチレンス
    ルホン酸ナトリウムであることを特徴とする請求項1、
    2、3、4、5または6記載の感湿センサ。
  8. 【請求項8】 前記第1および第2の電極が金、白金、
    白金−パラジウム、または銀電極であることを特徴とす
    る請求項1、2、3、4、5、6または7記載の感湿セ
    ンサ。
  9. 【請求項9】 前記第1および第2の電極が線材からな
    り、該第1および第2の電極が各々前記感応材により被
    覆されて繊維状の感応部をなすことを特徴とする請求項
    1、2、3、4、5、6、7または8記載の感湿セン
    サ。
  10. 【請求項10】 前記第1および第2の電極が感応材に
    より被覆されて繊維状に形成された感応部が撚りあわさ
    れて、さらに前記感応材に被覆されることによりシート
    状に形成されていることを特徴とする請求項9記載の感
    湿センサ。
  11. 【請求項11】 前記第1および第2の電極が感応材に
    より被覆されて繊維状に形成された感応部が編まれて、
    さらに前記感応材に被覆されることによりシート状に形
    成されていることを特徴とする請求項9記載の感湿セン
    サ。
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