JP3042957U - 乗り物用エアバッグ膨張装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 膨張装置への自動点火装薬の取付けを容易に
する。 【解決手段】 発火式乗り物用エアバッグ膨張装置の自
動点火装薬は、合成ポリマー又は金属からなるフォイル
１０の型式であり、フォイル１０は、フォイルの一方の
面上の接着層１６と、フォイルの他方の面上の自動点火
材料１４とを有する。フォイル片は、膨張装置ハウジン
グの任意の適切な場所に迅速に取付け可能であり、フォ
イルの一方の面上の接着層によってハウジングに結合さ
れる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、乗り物用発火式エアバッグ膨張装置に関し、特には、そのような装 置に設けられた自動点火材料に関する。本考案は、運転者側発火式エアバッグ膨 張装置と搭乗者側発火式エアバッグ膨張装置との両方に適用可能である。

【０００２】

【従来の技術】

例えば１９８５年１２月３１日に付与されたアダムス(Adams) 他の米国特許第 4,561,675 号に記載されているような、自動点火式装薬を備えた発火式エアバッ グ膨張装置が知られている。

【０００３】 例えば１９８３年４月１９日に付与されたデービス(Davis) 他の米国特許第4, 380,346 号に記載されているように、膨張装置の拡散装置の表面に接着されるフ ォイルを使用して、それぞれの発火式エアバッグ膨張装置を密閉することが知ら れている。

【０００４】 これらの特許の開示内容は、従来の技術を示すものとして、参考として、この 明細書に組み込まれている。

【０００５】 従来の技術の発火式エアバッグ膨張装置において、自動点火式装薬は、しばし ば、搭乗者側膨張装置の一端又は運転者側膨張装置内の適切な位置に配置された 包装体内に組み込まれる。自動点火式包装体の目的は、膨張装置が車両に取付け られる前に保管されている場合の火災、又は自動点火式包装体が乗り物に取付け られた後の火災の際に、発火式膨張装薬を点火することである。１９９４年４月 ５日に付与されたナカジマ他の米国特許第5,299,828 号から知られているように 、自動点火包装体が火から離れた位置に配置された場合、自動点火装薬への熱伝 達は遅れる可能性がある。この特許に示す装置において、自動点火装薬は、拡散 装置の内側のコーティングとして設けてある。コーティングは、拡散装置内の穴 を覆っておらず、内容物を覆っている。更に、特には、膨張装置内の発火式膨張 装薬は、外部から密閉されておらず、雰囲気中の水分又は他の成分にさらされて いる。それらは、発火式装薬の性能に悪影響を与える可能性がある。更に、その ようなコーティングを適用するには、特別な装置が必要になり、更に通常の膨張 装置の組立工程が複雑になってしまう。

【０００６】

【考案が解決しようとする課題】

本考案の目的は、取付けが容易な改良された自動点火手段を備えた発火式膨張 装置を提供することである。

【０００７】 他の目的は、膨張装置内に自動点火手段を保持するための更なる手段を必要と しない、自動点火手段を提供することである。

【０００８】 他の目的は、発火式膨張装置の穴を密閉するためにも使用可能な、フォイルの 型式の自動点火装薬を提供することである。

【０００９】 他の目的は、一方の表面に接着剤を、他方の表面に自動点火材料を保持したフ ィルムを有する、接着可能な自動点火フォイルの型式の自動点火装薬を提供する ことである。

【００１０】 他の目的は、自動点火装薬を有する発火式エアバッグ膨張装置の組立を簡単に することである。

【００１１】

【課題を解決するための手段】

一般に、知られているエアバッグ用発火式膨張装置は、作動される前のエアバ ッグクッションとクッションの膨張手段とを有する。膨張手段は、エアバッグク ッションを膨張させるために、発火式ガス発生剤と、発火式材料からのガスの発 生を開始させる点火手段とを有する。従来の技術の装置に記載されているように 、膨張手段は、自動点火包装体を有することが可能である。本考案は、そのよう な従来の技術のエアバッグ膨張装置の自動点火手段を改良したものである。

【００１２】 上述した従来の技術の装置において、自動点火材料は、膨張装置内の適切な空 間に取付けられる、分離した包装体の型式を有する。本考案において、自動点火 材料は、エアバッグ膨張装置の従来の任意の表面に取付け可能な接着可能なフォ イルに組み込まれている。好適には、自動点火材料は、膨張装置が偶然の火災に さらされた場合に火の熱にさらされる表面に取付けられる。更に好適には、自動 点火材料は、雰囲気から膨張装置の内側の構成要素を密閉するために現在使用さ れているフォイルのかわりとして、使用可能である。その結果、１９９５年８月 ８日に付与された米国特許第5,439,250 号に記載されたように、自動点火材料の 包装体と密閉フォイルとの両方を別々に設ける必要性がなくなる。

【００１３】 本考案の好適な型式において、従来の技術のフォイルカバーの機能と、自動点 火装薬として機能とが共に結合され、本考案の自動点火装薬は、従来の技術の装 置よりも効果的に熱を伝達するためにさらされる。更に、別々のフォイルカバー と別々の自動点火包装体とをそれぞれ設ける必要性を完全に排除できる。

【００１４】 膨張装置内の自動点火するための機能とフォイルとしての機能とを結合するこ とにより、膨張装置を簡略化できる。更に膨張装置の組立工程を簡略化でき、装 置の効率及び信頼性が増加する。更に、自動点火装薬の取扱い及び自動点火装置 の取付けに関連する問題を排除できる。

【００１５】

【考案の実施の形態】

図２に示すように、本考案の接着可能な自動点火フォイル１０は、フォイルの 薄いフィルム１２を有する。フィルム１２は、フィルム１２の一方の側に配置さ れた自動点火材料１４と、フィルム１２の他方の側に接着された接着層１６とを 有する。自動点火材料１４は、黒色粉末粒子か、他の火薬の型式の材料か、例え ば熱可塑性樹脂のような結合剤内に分散されたニトロセルロース（綿火薬）ベー ス発火剤から構成される。分離材料の層（図示せず）を接着層上に設けることに より、フォイルをロール状に保管することができる。組立時に、フォイルは、図 １及び図４に示すエアバッグ膨張装置に取付けるために分配される。

【００１６】 図１は、公知の運転者側エアバッグ膨張装置ハウジング２０の概略断面図であ り、フォイルが取付けられる様々な場所を示す。フォイル片をＡ、Ｂ及びＣとし て示す。例えば発火性装薬、フィルタスクリーン、拡散装置、点火装置等のよう な、装置の構成要素は、一般的でありかつ従来の技術から知られているため、省 略してある。図１に示すように、フォイル片Ａは、例えば上述したアダムス(Ada ms) 他の特許に記載されたハウジングのうちの一つのような、運転者側膨張装置 ハウジング２０の外側の壁２４に隣接して、縦穴２２の基部に配置可能である。 当然ながら、フォイルは、穴が開けられた内側の面を含む、膨張装置の他の任意 の適切な表面にも取付け可能である。図１において、フォイル１０を縦穴２２の 下部に沿って整列することも可能である。接着層１６により、フォイルＢは、エ アバッグ膨張装置ハウジングの内側表面２６に結合され、フォイルは、内側表面 ２６の穴２８を覆っている。発火性装薬（図示せず）から発生したガスは、穴２ ８を通じて、上述したアダムスの特許に記載された通常の方法で、エアバッグク ッションの側に流れる。接着剤が裏面に付けられたフォイルＣは、拡散装置の環 状部の垂直の壁２９に取付け可能であり、垂直の壁２９の内側には、発火性装薬 が配置される。

【００１７】 図３及び図５において、フォイルＡは、搭乗者側膨張装置の点火装置の管状の ハウジング３２の穴３０を覆っている。

【００１８】 自動点火フォイル片を、膨張装置内の複数箇所に配置することも可能である。 例えば、フォイルを、膨張装置ハウジングの端部の壁と他の表面との両方に配置 することも可能である。

【００１９】 図４において、搭乗者側膨張装置ハウジング４０は、膨張装置ハウジング４０ の端部の壁４６の凹部４４内に接着された自動点火フォイル片４２を有する。

【００２０】 接着剤が裏面に付けられたフォイルを使用することにより、膨張装置に自動点 火装薬を組み立てることが簡単になり、必要とされる空間が小さくなり、かつ軽 量化を達成できる。

【００２１】 本考案の好適な実施形態を説明したが、それらは限定ではなく、本考案の範囲 は、実用新案登録請求の範囲に示したものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の自動点火フォイルが取付けられ、かつ
フォイルの取付け可能な位置を示した、運転者側エアバ
ッグ膨張装置の断面図である。

【図２】本考案のフォイルの部分的な断面図である。

【図３】本考案の接着可能な自動点火フォイルを備えた
搭乗者側エアバッグ膨張装置の断面図である。

【図４】本考案の接着可能な自動点火フォイルを備えた
搭乗者側エアバッグ膨張装置の断面図である。

【図５】図３の５−５線に沿った断面図である。

【図６】図４の６−６線に沿った断面図である。

【符号の説明】

１０…フォイル １４…自動点火材料 １６…接着層

フロントページの続き (72)考案者 アラン ディー．ケンドリック アメリカ合衆国，ユタ 84315，フーパー, ウェスト 2425 ノース 4212 (72)考案者 マーク ビー．ウッドベリー アメリカ合衆国，ユタ 84054，ノース ソルト レイク シティ，ノース 700 イースト 261

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 接着可能な自動点火フォイルを具備し、
   該接着可能な自動点火フォイルは、キャリヤフィルム
   と、該フィルムの第一の面に接着された薄い接着層と、
   前記フィルムの前記第一の面の反対側の第二の面上の、
   薄くコーティングされた自動点火材料とを有することを
   特徴とする乗り物用エアバッグ膨張装置。
2. 【請求項２】 前記接着可能な自動点火フォイルは、前
   記エアバッグ膨張装置の壁に接着されることを特徴とす
   る請求項１に記載の乗り物用エアバッグ膨張装置。
3. 【請求項３】 前記接着可能な自動点火フォイルは、前
   記エアバッグ膨張装置のハウジングの外側壁の内側面に
   接着されることを特徴とする請求項２に記載の乗り物用
   エアバッグ膨張装置。
4. 【請求項４】 前記エアバッグ膨張装置は、開口を備え
   たケーシングを具備し、前記接着可能な自動点火フォイ
   ルは、前記ケーシングに接着され、かつ前記開口を覆う
   ように配置されることを特徴とする請求項１に記載の乗
   り物用エアバッグ膨張装置。