JP3042910U - 木材積層ユニットを用いた法枠構造とその構造に用いる四方連結金具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 木材積層ユニットを用いた自然景観を損わな
い簡便な法枠構造と、その構造に用いるユニットの連結
金具を提供する。 【解決手段】 同寸法の木材を積み上げて一体化し、そ
の両端部をホゾ１ａに形成して最上段と最下段のホゾ１
ａの水平方向にボルト孔２を設けた木材積層ユニット１
群と、前記積層ユニット１と略等しい高さを有し且つ四
方に前記ホゾ１ａの角度長孔４を設けた挟持板５を突設
して成る井桁状の四方連結金具６とを用い、各木材積層
ユニット１の両端部のホゾ１ａを四方連結金具６の挟持
板５に当て込んでそれぞれ対応するボルト孔２、角度長
孔４にボルト７を挿通し、ナット９締めして連結させた
木材積層ユニットを用いた法枠構造と、四角パイプ３の
四面両側に対応する角度長孔４を設けた挟持板５を突設
した井桁状を成す上記構造に使用する四方連結金具６で
ある。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、木材を横向きに複数積み上げてそれらを上下固定した木材積層ユニ ットを複数用いた法枠構造と、その構造に用いるユニットを連結する連結金具に 関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、法面の崩壊を防ぐためにコンクリ−ト製の法枠工法が実施されている。 それらは、コンクリ−ト製であるがために強度、耐用年数においては優れた面 を有するが、いかにも人工的で自然景観を損うなどの難点があった。 また、コンクリ−ト製の打設などには熟練作業員が必要であり、その人員確保 も年々困難になっている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は上記実情に鑑みてなされたもので、木材を組み合せた積層ユニットを 自然景観を損うことなく、またさほどの熟練技術を必要としない簡便な法枠構造 と、その構造に適した積層ユニットを連結する連結金具を提供するものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

上記課題を解決するために、本考案は、同寸法の木材を横向きに複数積み上げ て一体化し、その両端部をホゾ１ａに形成して少なくとも最上段と最下段のホゾ １ａの水平方向にボルト孔２を設けた木材積層ユニット１群と、前記積層ユニッ ト１と略等しい高さを有し且つ四方に前記ホゾ１ａの挟持板５，５を突設すると とも挟持板５，５に対応する角度長孔４を設けて成る井桁状の四方連結金具６と を用い、前記各木材積層ユニット１の両端部のホゾ１ａを前記四方連結金具６の 挟持板５，５に当て込んでそれぞれ対応するボルト孔２、角度長孔４にボルト７ を挿通し、ナット９締めして連結させて成る木材積層ユニットを用いた法枠構造 である。

【０００５】 また、四角パイプ３の四面両側に対応する角度長孔４を設けた挟持板５を突設 した井桁状を成す上記法枠構造に用いる四方連結金具６である。

【０００６】

【考案の実施の形態】

本考案の実施の形態を以下図面で具体的に説明する。 本考案の法枠工法は、同寸法の木材を横向きに三本を積み上げて上下ボルト１ ０を貫通させてナット１１で固定し、一体化して壁体を形成する。そして、その 両端部をホゾ１ａに形成して最上段と最下段のホゾ１ａの木材の略中央部位に水 平方向にボルト孔２を設けた木材積層ユニット１群（図３及び図４に示す）と、 前記積層ユニット１と略等しい高さを有する四角パイプ３の四方に前記ホゾ１ａ の挟持板５，５を突設するととも挟持板５，５に対応する角度長孔４を設けて成 る井桁状の四方連結金具６（図５に示す）とを使用する。

【０００７】 そして、図１に示すように、前記各木材積層ユニット１の両端部のホゾ１ａを 前記四方連結金具６の挟持板５，５に当て込んでそれぞれ対応するボルト孔２、 角度長孔４にボルト７を挿通し、ナット９締めして連結させる（図５及び図６に 示す）。 そしてそれら各積層ユニット１の最上端１ｂと、四方連結金具の四角パイプ３ の最上端３ｃを法面Ｇと略面一状態にして全体を埋没させる。

【０００８】 上記構造において、図２に示すように、さらに木材積層ユニットの各連結部へ 杭８打ち固定する形態が可能である。この形態においては、連結部の杭８打によ って土圧力に対する支持力を強化することができる。

【０００９】 また上記構成の方法において使用する四方連結金具６は、図４に示すように、 四角パイプ３の上部３ａと下部３ｂの四面両側に対応するボルト挿通用の角度長 孔４を設けた挟持板５を突設した井桁状にする。

【００１０】 前記角度長孔４は四角パイプの芯側に円中心を有する縦長円弧状とする態様が 可能で、この場合、法面の不陸によって、各積層ユニット１同士の連結部分は水 平方向に対して角度θが変るので、図７に示すように、縦長円弧の長さ範囲だけ ボルト７の固定位置を移動させて前記角度θに対応させて固定することが可能と なる。

【００１１】

【考案の効果】

本考案は以上のようで、木材を組み合せた積層ユニット１を連結させるものな ので現地加工がなく、熟練者でなくとも容易に施工することができる。 また、コンクリ−ト打設準備や施工後の養生が不要であるので工期が大幅に短 縮され、経済的である。 さらに、コンクリ−ト製よりも強度、耐用年数においては劣る面もあるが、太 い木材と四方連結金具６を使用し、さらに杭８打ちすることによって、土圧力に 対する強度は充分確保できる。 特に、法面へ埋没敷設すれば自然景観を損うことないのでメリットは大きいも のがある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の木材積層ユニットを連結敷設後の平面
図。

【図２】杭打ち状態を示す木材積層ユニットを連結敷設
後の平面図。

【図３】木材積層ユニットの斜視図。

【図４】木材積層ユニットの敷設状態を示す側面図。

【図５】四方連結金具の斜視図。

【図６】四方連結金具と木材積層ユニットとを連結した
状態を示す要部の平面図。

【図７】四方連結金具と木材積層ユニットとを連結した
状態を示す要部の側面図。

【符号の説明】

１ 木材積層ユニット １ａ 木材積層ユニットの両端部のホゾ １ｂ 木材積層ユニットの最上端 ２ ボルト孔 ３ 角パイプ ３ａ 角パイプの上部 ３ｂ 角パイプの下部 ３ｃ 角パイプの最上端 ４ 角度長孔 ５ 挟持板 ６ 四方連結金具 ７ ボルト ８ 杭 ９ ナット Ｇ 法面

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【手続補正書】

【提出日】平成９年５月２１日

【手続補正１】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】考案の名称

【補正方法】変更

【補正内容】

【考案の名称】 木材積層ユニットを用いた法枠構造
とその構造に用いる四方連結金具

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 同寸法の木材を横向きに複数積み上げて
   一体化し、その両端部をホゾ（１ａ）に形成して少なく
   とも最上段と最下段のホゾ（１ａ）の水平方向にボルト
   孔（２）を設けた木材積層ユニット（１）群と、前記積
   層ユニット（１）と略等しい高さを有し且つ四方に前記
   ホゾ（１ａ）の挟持板（５），（５）を突設するととも
   挟持板（５），（５）に対応する角度長孔（４）を設け
   て成る井桁状の四方連結金具（６）とを用い、前記各木
   材積層ユニット（１）の両端部のホゾ（１ａ）を前記四
   方連結金具（６）の挟持板（５），（５）に当て込んで
   それぞれ対応するボルト孔（２）、角度長孔（４）にボ
   ルト（７）を挿通し、ナット（９）締めして連結させて
   成る木材積層ユニットを用いた法枠構造。
2. 【請求項２】 四角パイプ（３）の四面両側に対応する
   角度長孔（４）を設けた挟持板（５）を突設した井桁状
   を成す請求項１の法枠構造に用いる四方連結金具。