JP3042359U - 抱き枕 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 使用に際して枕の外側を理想の人肌に保って
四季を通じて快適に使用することができる抱き枕を提供
する。 【解決手段】縫製によって得た所定形状の袋状の枕外皮
２の内部に、詰め物３を充填すると共に、発熱剤もしく
は冷却剤６を収納する容器５を挿脱自在に収容して容器
内に収納した発熱剤もしくは冷却剤の温熱もしくは冷熱
を詰め物３や枕外皮２を通して外部に徐々に放散するこ
とによって使用者に適温を与えて就寝の快適性を保持す
ることができる抱き枕１からなる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、就寝の際に、体に沿わせて抱くようにして快適に使用する抱き枕に 関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

抱き枕は、人が抱くことができる程度の大きさの枕からなるもので、この抱き 枕を足に挟んで横になって寝ると上になった足の重さが分散されて楽に寝ること ができ、精神的にも安心感が得られるという優れた効用があることが夙に知られ ており、最近は主に若い女性を中心にして盛んに使用されるようになっているも のである。

【０００３】 かゝる抱き枕は、通常の枕と同様に布帛を縫製して所定の抱き枕状とした枕外 皮の内部にカポック（パンヤ）、羽毛、スポンジ、さらにはソバガラ、アズキな どの詰め物の単独もしくは混合したものを充填している。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

この抱き枕は、頭を支えるだけの通常の枕と異なって、理想とする体温、いわ ゆる理想の人肌に匹敵する温度であることが望まれており、夏の蒸し暑い時期に はこの抱き枕が体温を適度に下げ、冬の厳しい寒さにおいては温かい抱き枕とし て快適に就寝することができるものでないと、往々にして邪魔になり、就寝後に 無意識のうちに使用を放棄する事態がしばしば生じる。 本考案の目的は、抱き枕における叙上の問題を改善して四季を通じて快適に使 用することができる抱き枕を提供せんとするものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

この目的を達成するために、本考案の請求項１は、布帛によって所定形状に縫 製した袋状の枕外皮の内部に詰め物を充填してなる抱き枕の中に、発熱剤もしく は冷却剤を収納して外部に温熱もしくは冷熱を放出する容器を挿脱自在に収容し てなることを特徴とする抱き枕である。

【０００６】 請求項２は、前記容器が、枕外皮に設けた開閉可能な出入口より前記詰め物と 隔離した状態で内部の所定位置に保持されるものであることを特徴とする請求項 １記載の抱き枕である。

【０００７】

【考案の実施の形態】

本考案の抱き枕は、布帛によって所定の形状に縫製した袋状の枕外皮の内部に 詰め物を充填して形成した従来の抱き枕の内部に、発熱剤もしくは冷却剤を収納 する容器を挿脱自在に収容したもので、この容器に収納した発熱剤もしくは冷却 剤の温熱もしくは冷熱が抱き枕の内部の詰め物や外皮を通して枕の外側を所定の 適温として就寝の快適性を保持せんとするものである。

【０００８】 これに使用する枕外皮としては通常の枕に使用されている綿布などの布帛であ り、詰め物も前記した従来の詰め物であるカポック（パンヤ）、羽毛、スポンジ 等のほか、ソバガラ、アズキなどの単独もしくは混合物を適宜に使用することが できる。

【０００９】 容器に収納する発熱剤としては、温湯、若しくは加温によって得た蓄熱を持続 して徐々に放熱するゲル状の蓄熱剤や従来から化学カイロとして知られている鉄 粉を主原料としてそれ自体で発熱する化学発熱剤などが、また、冷却剤としては 氷、若しくは冷蔵庫などであらかじめ冷却することによって持続的に保冷状態を 維持して冷気を徐放することができるゲル状の蓄冷剤等の冷却剤を適宜に使用す ることができ、発熱剤を使用するか、冷却剤を使用するかは、使用時の気候や室 温などの環境に応じて使用者が適宜に選択するものである。

【００１０】 この発熱剤や冷却剤を収納する容器としては、発熱剤や冷却剤を収納して抱き 枕内部の詰め物や枕の外皮を通じて外部に温熱や冷熱を放散することができるも のであれば、特に制限はなく、好ましくは周壁に孔を設けたプラスチック容器や 伝熱性のある金属容器が使用される。

【００１１】 この容器は、枕外皮に設けた開閉可能な出入口から容器を保持する枕内の所定 位置までに通じる布地などの布帛で容器の保持袋を形成して詰め物と隔離して容 器の挿脱を容易にすることが望ましい。

【００１２】

【作用】

本考案の抱き枕は、所定の形状に縫製した袋状の枕外皮の内部に、詰め物を充 填すると共に、発熱剤もしくは冷却剤を収納する容器を挿脱自在に収容し、容器 内に発熱剤もしくは冷却剤を収納して使用するようにしたもので、発熱剤もしく は冷却剤から出る温熱もしくは冷熱が詰め物や枕外皮を通して外部に徐々に放散 することによって使用者に適温を与えて就寝の快適性を保持することができるも のである。

【００１３】

【実施例】

以下、本考案の抱き枕の一例を添付の図面を引用してより具体的に説明する。 図１は本考案の抱き枕の一態様を示す一部を破断して示した斜視図であり、抱 き枕１は、抱き枕の外側を構成する外皮２と、外皮２の内部に充填するパンヤか らなる詰め物３と、枕の内部に収容する容器４とからなっている。

【００１４】 枕外皮２は、綿布を縫製して細長く屈曲して通常の抱き枕の外形を形成したも ので、内部には前記パンヤによる詰め物３を充填すると共に、この詰め物３と隔 離した状態で発熱剤または冷却剤６を収納する容器５が収容されている。 図２で特に明らかなように、枕外皮２の一部にはフックとこれに係合するルー プの多数で構成された面ファスナー４で開閉できる出入口４を設け、この出入口 ４から容器５を保持する枕内の所定位置までを布地などの縫製によって容器５の 保持袋７を形成し、この保持袋７で詰め物３と容器５を隔離して枕内に保持し、 詰め物３に関係なく容器５を出入口４から出し入れできるようにしている。

【００１５】 容器５は、いずれもプラスチック製の容器本体５ａと蓋５ｂからなり、図示の とおり容器本体５ａには多数の透孔５ｃを設けて温熱または冷熱を有効に徐放さ せるようにしたものである。

【００１６】 この容器５に収納する発熱剤もしくは冷却剤６は、適宜の大きさの公知の発熱 剤もしくは冷却剤である。

【００１７】 かゝる抱き枕１は、出入口４を開けて内部の容器５を取り出し、この容器５内 に、たとえば、冷蔵庫で冷やしたゲル状の冷却剤６を入れ、容器５を出入口４か ら抱き枕１内に入れて使用すると、冷却剤６から出る冷熱は容器５の周壁と、透 孔から保持袋７、詰め物３および枕外皮２を通して外部に徐々に放散して抱き枕 １の外側を適宜の温度に保ち、暑く寝苦しい夜にも快適な状態で就寝することが できる。 また、容器５内に発熱剤を収納して使用することにより、寒いよるも温かく就 寝することができる。

【００１８】

【考案の効果】

本考案の抱き枕は、縫製によって得た所定形状の袋状の枕外皮の内部に、詰め 物を充填すると共に、発熱剤もしくは冷却剤を収納する容器を挿脱自在に収容し て容器内に収納した発熱剤もしくは冷却剤の温熱もしくは冷熱を詰め物や枕外皮 を通して外部に徐々に放散することによって使用者に適温を与えて就寝の快適性 を保持することができるものである。

【００１９】 本考案き抱き枕は、発熱剤もしくは冷却剤を収納する容器を枕外皮に設けた開 閉可能な出入口より前記詰め物と隔離した状態で内部の所定位置に保持するよう にしたので、容器の出し入れを詰め物と関係なく容易に行うことができ、きわめ て有利に使用することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の抱き枕を一部を破断して示した斜視図
である。

【図２】図１の抱き枕の内部を示した部分断面図であ
る。

【符号の説明】

１ 抱き枕 ２ 枕外皮 ３ 詰め物 ４ 面ファスナー ５ 容器 ５ａ 容器本体 ５ｂ 蓋 ５ｃ 透孔 ６ 発熱剤または冷却剤 ７ 保持袋

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 布帛によって所定形状に縫製した袋状の
   枕外皮の内部に詰め物を充填してなる抱き枕の中に、発
   熱剤もしくは冷却剤を収納して外部に温熱もしくは冷熱
   を放出する容器を挿脱自在に収容してなることを特徴と
   する抱き枕。
2. 【請求項２】 前記容器が、枕外皮に設けた開閉可能な
   出入口より前記詰め物と隔離した状態で内部の所定位置
   に保持されるものであることを特徴とする請求項１記載
   の抱き枕。