JP3042271B2 - ワーク投入指示装置 - Google Patents

ワーク投入指示装置

Info

Publication number
JP3042271B2
JP3042271B2 JP5215907A JP21590793A JP3042271B2 JP 3042271 B2 JP3042271 B2 JP 3042271B2 JP 5215907 A JP5215907 A JP 5215907A JP 21590793 A JP21590793 A JP 21590793A JP 3042271 B2 JP3042271 B2 JP 3042271B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
work
rule
ratio
instruction
vehicle
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP5215907A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0760619A (ja
Inventor
実 藤井
浩司 水野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP5215907A priority Critical patent/JP3042271B2/ja
Publication of JPH0760619A publication Critical patent/JPH0760619A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3042271B2 publication Critical patent/JP3042271B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • General Factory Administration (AREA)
  • Automobile Manufacture Line, Endless Track Vehicle, Trailer (AREA)
  • Automatic Assembly (AREA)
  • Multi-Process Working Machines And Systems (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は生産工程におけるワーク
の投入方法に関し、特に混流生産ラインにワークを投入
する時にワークの平準化を維持しながら生産効率を向上
するワークの投入方法に関する。
【0002】
【従来の技術】工場内における生産、例えば車両の生産
ラインは、各ラインにおいて複数種類の製品を同一ライ
ン上で生産することが多く、近年では消費者の嗜好の多
様化にともない、同一の生産ライン上において生産され
る製品の種類が特に増加した多品種少量生産が一般化し
ている。
【0003】従って、生産ライン、例えば車両の塗装ラ
インまたは組立てラインなどにおいて、その設備あるい
は作業の生産進行管理を良好に行い、全体の作業能率を
向上させるため、各ラインに合わせて車両ワークの搬送
順序を最適な組み合わせとして各ラインに供給しなけれ
ばならない。
【0004】例えば、複数の車種や車型を生産する自動
車組立工場において、各ラインでは組立作業の所要時間
及び部品消費インターバル等の平準化の為に、ライン上
を流れる車両の順序は所定の制約条件に従って管理され
ている。すなわち同じ条件を持つ車両が所定の間隔で流
れるように平準化された並びにする必要がある。このた
めに、生産計画時に予め各ラインにとって最適な順序を
計画しておき、その順序でボディ溶接ラインから組立が
開始されることになる。
【0005】しかし、この様な初期設定にも拘らず、一
般的に、途中の塗装ラインにおける塗装品質不良車の手
直しや返品車、ツートンカラー車の2回廻し塗装等によ
りライン外への除外とライン内への再投入が頻繁に行わ
れる。従って、生産開始時点の車両ワークの搬送順序
(例えば、ボディ溶接時の搬送順序)が乱され、そのま
まの順序で最終ラインまで変更なしで搬送すことは生産
進行管理上好ましくなく、車両ワークをラインに再投入
する場合、平準化を乱さない位置に再投入する必要が生
じる。
【0006】このため、自動車組立工場においては、所
定の生産ラインの下流側と前工程の上流側との間に、搬
送される車両ワークを所定グループ別に一時的に格納す
る複数のストレージを備えている。このストレージによ
って車両ワークは平準化を乱さないように搬送順序の並
べ替えが行われる。
【0007】このストレージから次工程ラインに投入す
る車両ワークを選択する際には、特公平3−43114
号公報に示すように、車種や仕様等に基づく制約条件を
複数設け、この制約条件の検索を行い、上記制約条件を
満たす車両ワークを投入候補車両として抽出する。
【0008】制約条件を満たす車両ワークが見つからな
い場合には、重要度の低い条件から順次制約条件を解除
して投入ワークを検索する。逆に、投入候補車両が複数
存在する場合には、各投入候補車両について目標出現比
率を算出し、目標出現比率が最大値を示す投入候補車両
を求めて、その投入候補車両を投入車両とする。
【0009】以上のように、ストレージから組立て工程
へのワーク投入指示を一定のルールにしたがって行って
いた。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の車両ワ
ークの投入方法によれば、所定の条件を予め定められた
順序にしたがい適用して投入ワークを決定するので、具
体的なワークの選択投入において、ストレージ内におい
て候補ワークが不足したり、あるストレージ内が一杯に
なり車両ワークを所望のストレージに格納できない等、
投入ワークの平準化をすることができないという問題が
あった。
【0011】そこで、本発明は、投入ワークを検索する
ための検索条件を変更、追加して、投入ワークの平準化
をすることができるワーク投入指示装置を提供すること
を目的とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、第1には、図
1に示すように、所定の生産ラインから組立てラインに
搬送されるワークを所定グループ別に一時的に格納する
複数のストレージに格納された複数のワークから最適な
ワークを組立てラインへ投入するワーク投入指示装置に
おいて、ストレージ内及び組立て工程内のワークの種
類、仕様を含む環境状態を検出する環境状態検出手段1
と、投入すべきワークを選択するために適用される複数
の指示ルールを記憶する指示ルール記憶部9と、所定の
環境状態条件と上記指示ルールとを対応づけた上位ルー
ルを記憶する上位ルール記憶部5と、上記環境状態検出
手段1により検出された環境状態と上記上位ルール記憶
部に記憶された上位ルールとにより適用すべき指示ルー
ルを決定する指示ルール決定部3と、指示ルール決定部
3により決定された指示ルールを指示ルール記憶部9よ
り読み出し、この指示ルールにしたがいワーク投入指示
を行うワーク投入指示部7と、を有することを特徴とす
るものである。
【0013】また、第2には、上記第1の構成におい
て、指示ルールが、投入ワーク選択用に定められたワー
クの種類、仕様を含む各ワーク制約条件について、スト
レージ内の比率が上限設定しきい値以上で、かつ、該比
率の微分値が正の場合には、そのワーク制約条件を満た
すワークを優先して組立てラインに投入し、また、上記
ストレージ内の比率が下限設定しきい値以下で、かつ、
該比率の微分値が負の場合には、そのワーク制約条件を
満たすワークを優先して投入を抑制する、比率微分ルー
ルであることを特徴とするものである。
【0014】さらに、第3には、上記第1の構成におい
て、指示ルールが、投入ワーク選択用に定められたワー
クの種類、仕様を含む各ワーク制約条件について、ある
設定範囲時間におけるストレージ内の比率の積分値と、
所定生産比率より算出した比率積分値とを比較し、上記
ストレージ内の比率の積分値が所定生産比率より算出し
た比率積分値を越えた場合に、そのワーク制約条件を満
たすワークを優先して投入ワークとして選択する、比率
積分ルールであることを特徴とするものである。
【0015】
【作用】本発明の上記第1の構成に基づくワーク投入指
示装置においては、環境状態検出部1は、ストレージ内
及び組立て工程内のワークの種類、仕様を含む環境状態
を検出する。上位ルール記憶部5には、所定の環境状態
条件と上記指示ルールとを対応づけた上位ルールが記憶
されているので、指示ルール決定部3は、上記環境状態
検出手段1により検出された環境状態と、上位記憶部5
に記憶された上位ルールとにより適用すべき指示ルール
を決定する。次に、指示ルール記憶部9には、投入すべ
きワークを選択するために適用される複数の指示ルール
が記憶されているので、ワーク投入指示部7は、指示ル
ール決定部3により決定された指示ルールを指示ルール
記憶部9より読み出し、この指示ルールにしたがいワー
ク投入指示を行う。
【0016】本発明におけるワーク投入指示装置によれ
ば、上位ルールを設けて、所定の環境状態条件により適
用順序を変更することができ、また上位ルールを追加、
変更することにより指示ルールの適用順序を自由に変更
できて、指示ルールの適用順序が固定されていないの
で、ストレージ内において候補ワークが不足したり、あ
るストレージ内が一杯になってワークを所望のストレー
ジに格納できない等の問題が生じることがなく、より投
入ワークの平準化を実現することができる。
【0017】次に、第2の構成の比率微分ルールによれ
ば、設定しきい値とストレージ内の比率の微分値を考慮
して、比率が高く、上昇傾向にあるワークを優先投入
し、逆に比率が低く、下降傾向にあるワークを優先して
投入抑制するので、ストレージ内比率の変動を予測で
き、たとえば、現在はストレージ内の比率が高いが減少
傾向にある場合に、上記比率優先ルールでは、依然とし
て優先して投入することにより比率が下がっていくとい
う問題を解決でき、また、逆に比率が低いが上昇傾向に
ある場合に比率が上がっていくという問題も解決でき
る。
【0018】次に、第3の構成の比率積分ルールによれ
ば、ある設定範囲時間におけるストレージ内の比率の積
分値と、所定生産比率より算出した比率積分値とを比較
して制御を行うので、ストレージ内の変動を予測でき、
比率が時間的に変動してもその変動をある程度吸収する
ことができる。
【0019】
【実施例】本発明の実施例を図面を利用して説明する。
【0020】まず、本発明のワーク投入指示装置に適用
されるライン構成の一例を説明する。本実施例では塗装
ラインと組立てラインとの間における搬送順序の組み替
えを例にとって説明する。
【0021】図3に示すように、前工程である塗装ライ
ンからコンベア20により搬送されてきた車両ワーク2
2の搬送順序と、コンベア24により後工程である組立
てラインに向けて供給される車両ワーク22の搬送順序
との組替えを行うため、前記コンベア20,24の間に
車両ワークをグループ別に一旦格納する複数のストレー
ジ26が設けられている。ストレージ26においては、
先入れ先出し型の3本のライン型のストレージ26a,
26b,26cが平行に整列配置されている。そして、
塗装ラインからコンベア20によって搬送されてくる車
両ワーク22を対応するストレージ26a,26b,2
6c内に格納するためにコンベア20とストレージ26
a,26b,26cとの間には、仕分け用コンベア28
が直交配置されている。コンベア20によって搬送され
て来た車両ワーク22は一旦仕分け用コンベア28上に
移し替えられて対応するストレージ26の入口まで搬送
される。そして、車両ワーク22が対応するストレージ
26の入口に達すると、仕分け用コンベア28は停止
し、その車両ワーク22はそのストレージ26内へ格納
される。このようにして、ストレージ26内に格納され
た車両ワーク22は前方に向けて移送され既に格納され
ている車両ワーク22と所定間隔おいて縦列配置され
る。
【0022】また、ストレージ26内に格納された車両
ワーク22を組立てラインのコンベア24に向けて投入
するために、各ストレージ26a,26b,26cの出
口側とコンベア24との間には、供給用コンベア30が
直交配置されている。各ストレージ26に格納された車
両ワーク22のうち所定の条件を満たす車両ワーク22
はストレージ26の出口から供給用コンベア30に一旦
移し替えられ、コンベア24の正面位置まで搬送され
る。この状態でコンベア30は一旦停止し、その車両ワ
ーク22をコンベア24上に移し替える。
【0023】このようにして、ストレージ26内に格納
された車両ワーク22を順次選択し、コンベア24に投
入することにより、組立てラインに向け車両ワーク22
を所望の順序でシリアル搬送することができる。なお、
上記においては、ストレージ26が3本のストレージ2
6a、26b、26cを有する場合について説明した
が、これに限られず、4本以上であってもよい。
【0024】ストレージ26内に格納された車両ワーク
のうち、いずれの車両ワークを組立てラインに投入する
かは、以下に説明する本発明の実施例に基づくワーク投
入指示装置Aによって決定される。
【0025】ワーク投入指示装置Aは、図2に示すよう
に、環境状態検索手段としての環境状態検索部11と演
算部12と上位ルール記憶部15と指示ルール記憶部1
9とを有している。ここで、演算部12は、指示ルール
決定部としての判定部13とワーク投入指示部17とを
有している。
【0026】ここで、上記環境状態検出部11は、図2
に示すように、保留車両情報と車両並び情報等の環境状
態情報を演算部12に送る。ここで、保留車両情報は、
組付け部品の欠品等により投入を保留させておくべき保
留車両ワークの車両ナンバーについての情報であり、ま
た、車両並び情報には、図2に示すように、車両ワーク
の車種、仕様についての情報、ある車両ワークがストレ
ージから搬出された旨の通過リミットスイッチ(LS)
信号の情報、ストレージから搬出された車両ワークの車
両ナンバーについての情報が含まれている。
【0027】次に、指示ルール記憶部19は、投入すべ
きワークを検索するために適用される複数の指示ルール
を記憶している。また、上位ルール記憶部15は、所定
の環境状態条件と複数の指示ルールとを対応づけた上位
ルールを記憶している。
【0028】ここで、上位ルールは、図2に示すよう
に、「投入待ち上位ルール」、「指示ルール適用順序上
位ルール」に大別でき、図4に示すように、「IF〜T
HEN〜」の形に条件部と実行部とで構成されたルール
を番号順に配列した構成となっており、上記条件部が所
定の環境状態条件を示している。
【0029】上記「投入待ち上位ルール」は、組立てラ
インへの投入を待つ場合を定めたルールであり、例え
ば、図4におけるルールNo1(ルール名「*投入待
ち」)の「IF数量(カラードライン)>100THE
N待ち(5分)」の上位ルールは「投入待ち上位ルー
ル」に該当し、「カラード台数、すなわち組立てライン
における実際の組立てを行う工程までの台数が100台
以上の場合には、吊上げを5分待つ」という内容のルー
ルである。
【0030】また、「指示ルール適用順序上位ルール」
は、投入ワークを検出するために適用される各種の指示
ルールの適用順序を定めたもので、図4におけるルール
No2(ルール名「*比率オーバー」)の「IF比率
(仕様a)>生産比率+10THENルール適用(制
約、保留、比率優先、先頭優先」の上位ルールが「指示
ルール適用順序上位ルール」に該当し、「仕様aのスト
レージ内の比率が所定の生産比率+10%より大きい場
合には、指示ルール適用順序を制約ルール→保留ルール
→比率優先ルール→先頭ルール」とするという内容のル
ールである。図4のルールNo3(ルール名「*比率通
常」)のルールも、ルールNo2と同様で、「仕様aの
ストレージ内の比率が所定の生産比率+10%以下の場
合には、指示ルール適用順序を制約ルール→保留ルール
→設定比率ルール→先頭ルール」とするという内容のル
ールである。この上位ルールは、任意に追加、変更が可
能である。
【0031】ここで、指示ルール記憶部19に格納され
た複数の指示ルールは、図2に示すように、「A.抑制
ルールグループ」と「B.優先ルールグループ」に大別
され、上記「抑制ルールグループ」としては、制約ルー
ル、保留車抑制ルール等が挙げられ、「優先ルールグル
ープ」としては、「(1)比率制御系」に分類される、
比率優先ルール、設定比率ルール、比率微分ルール、比
率積分ルールと、「(2)バラツキ制御系」に分類され
る、分布バラツキ制御ルールと、「(3)その他」に分
類される、先頭優先ルール、長期滞留車優先ルール、設
定レーン優先ルール、満車レーン優先ルール等が挙げら
れる。上記各種指示ルールの詳細にについては後述す
る。
【0032】次に、演算部12が環境状態検出部11か
ら環境状態情報を受け取ると、演算部12における判定
部13は、環境状態検出部11からの環境状態情報に基
づき上位ルール記憶部15に記憶された上位ルールを順
次検索し、実行可能な上位ルールについて実行内容につ
いての情報、例えば、投入を待つ旨又は指示ルールの適
用順序についての情報をワーク投入指示部17に送る。
【0033】次に、ワーク投入指示部17は、判定部1
3から送られた実行内容の情報を受けとり、その実行内
容を指示する。つまり、投入待ち上位ルールを実行する
場合には、その実行内容、例えば、5分吊下げを待つ旨
を指示し、指示ルール適用順序上位ルールを実行する場
合には、指示ルールを順に指示ルール記憶部19より読
みだして該指示ルールを適用し、投入ワークを選択決定
し、選択された車両ワークの投入指示を出力する。
【0034】上記演算部12における処理動作をフロー
チャートにしたがい説明すると、図5に示すように、ス
トレージ内の車両ワークの中から投入車両ワークを決定
する場合、演算部12における判定部13は、上位ルー
ルのフェッチ、すなわち、上位ルール記憶部15より上
位ルールを順次取り出して上位ルールの適用処理を行
い、実行内容の決定を行う。すなわち投入待ちの旨又は
適用する指示ルールの適用順序を決定する(ステップ0
01)。次に、ワーク投入指示部17は、判定部13か
らの指示ルールの適用順序にしたがい指示ルールを順次
適用し、投入する車両ワークを選択していく(ステップ
002)。そして、投入すべき車両ワークが決定された
場合には、投入指示を出力し(ステップ003、00
4)、投入すべき車両ワークを1台に決定できない場合
には、ステップ1に戻り、他の上位ルールを検索する。
【0035】ここで、判定部13における処理動作につ
いてさらに詳しく説明すると、図6に示すように、上位
ルール記憶部15より上位ルールのフェッチを行う。す
なわち、上位ルールを取り出す(ステップ011)。次
に、上位ルールのマッチング、すなわち、上位ルールの
条件部と現在の環境情報を照合し(ステップ012)、
照合する場合には、上位ルールの実行部にしたがい動作
させる(ステップ013、015)。すなわち、例え
ば、指示ルール適用順序についての情報をワーク投入指
示部17に送る。また、ステップ012において、照合
しない場合には、他に上位ルールがあるか否かを判定し
(ステップ014)、ある場合にはステップ011に戻
り、ない場合にはエラー処理を行って(ステップ01
6)終了する。
【0036】次に、ワーク投入指示部17における処理
動作についてさらに詳しく説明すると、図7に示すよう
に、判定部13における指示ルールの適用順序にしたが
い指示ルールを適用していく場合には、指示ルールのフ
ェッチ、すなわち、適用順序にしたがい指示ルールを指
示ルール記憶部19より読み出し(ステップ021)、
読み出された指示ルールにしたがい処理を行う(ステッ
プ022)。例えば、図4におけるルールNo2(ルー
ル名「*比率オーバー」)の場合には、制約ルール→保
留ルール→比率優先ルール→先頭優先ルールの順で指示
ルールを適用していく。これらの適用において、投入ワ
ーク候補の車両ワークが2台以上になる場合には、他の
指示ルールがあるか否かを検索し(ステップ024)、
ある場合にはステップ021に戻り、次の指示ルールを
適用する。また、ステップ024で他の指示ルールがな
い場合には、エラー処理を行って(ステップ025)終
了する。
【0037】本発明においては、上位ルールを設けて、
ストレージ内の車両ワークの仕様の比率等の各条件によ
り適用順序を変更することができ、また上位ルールを追
加、変更することにより指示ルールの適用順序を自由に
変更でき、指示ルールの適用順序が固定されていないの
で、ストレージ内において候補ワークが不足したり、あ
るストレージ内が一杯になり車両ワークを所望のストレ
ージに格納できない等の問題が生じることがなく、投入
ワークの平準化をすることができる。
【0038】次に、図2における指示ルール記憶部19
に記憶された各指示ルールについて説明する。
【0039】制約ルール まず、抑制ルールグループに
分類される「制約ルール」とは、ワーク条件(車種、仕
様(サンルーフの有無、エアーコンディショナーの有無
等)のワーク自体が必要とされる条件)と、投入条件
(同じワーク条件の車両ワークの間隔指定や連続可能数
等の搬送上の条件)とにより決定されるルールであり、
例えば、「車両Aは2台間隔を置かねばならない」「仕
様aを有する車両ワークの連続投入は3台まで」等のル
ールである。
【0040】保留車抑制ルール また、「保留車抑制ル
ール」は、組付け部品の欠品等の状況等により投入を保
留すべき車両ワークを投入車両ワークの候補から外すル
ールである。保留車両についての情報は、図2に示すよ
うに環境状態検出部11から得られる。
【0041】比率優先ルール 次に、優先ルールグルー
プの比率制御系に分類される「比率優先ルール」につい
て説明する。このルールにおいては、ストレージに格納
されている車両ワークと次工程ラインに吊り上げれてい
る車両ワークとを、例えば、図8に示すように、項目A
からDまでに分類して、各項目におけるストレージ内及
び所定数の吊上げ済みの車両ワークの比率を計算する。
ここで、項目AからDは車種や4WD等の仕様等で決定
されるもので、ストレージ内の車両ワークは各項目のい
ずれかに該当する。そして、各項目において、(ストレ
ージ内比率)−(吊上げ済み比率)/(吊上げ済み比
率)で規定される優先度を計算し、その中で最も優先度
の高い項目の車両ワークを投入車両ワークとして選択す
る。つまり、図8の場合では、優先度の最も高い項目C
の車両ワークを投入ワークとして選択する。
【0042】設定比率ルール 次に、「設定比率ルー
ル」について説明する。このルールでは、車種と仕様等
に基づくワーク制約条件ごとに予め設定比率が決めら
れ、この設定比率により近くなるように投入車両ワーク
を選択する。この設定比率は、生産目標に基づき設定さ
れるもので、通常、後述の生産比率と同義として扱う。
具体的には、抽出された各投入候補車両ワークのそれぞ
れが投入された場合の実績比率と設定比率との差を求
め、その差の二乗が最も小さい候補車両ワークを投入車
両ワークとして選択する。すなわち、評価関数 Z(i)=Σ{(車両又は仕様の実績比率)−(車両又
は仕様の設定比率)}2 の式に基づき、この評価値Z(i)が最小となる車両ワ
ークを選択する。
【0043】具体的に説明すると、図9に示されるよう
に、車種A、車種B、仕様a、仕様b、仕様cについ
て、それぞれ設定比率が30%、70%、20%、30
%、15%とされているとする。この設定比率は、主に
生産目標に基づき設定されるものである。ここで、図1
0に示すように、組立てラインの手前から前方に向けて
9台に図示のようなタイプの車両ワークが投入されてい
たとする。つまり、車種A2台、車種B7台、仕様a2
台、仕様b2台、仕様c2台という構成である。また、
3本のライン型のストレージ16a、16b、16cに
は各種の車両ワークが配置されているが、投入候補車両
ワークとして抽出される車両ワークは、各ライン型のス
トレージ16a、16b、16cの出口側から2台目ま
でであり、計6台の車両ワークは図10に示すようなタ
イプのものが配置されている。ここで、上記6台の車両
ワークのうち、例えば制約ルールを満たす車両ワークと
して図9に示すように、i=2、5、6の車両ワークが
抽出されたものとする。このi=2、5、6の車両ワー
クについて、上記Z(i)を算出する。
【0044】ここで、例えばi=5の車両ワークについ
て説明すると、i=5の車両ワークは、図10に示すよ
うに、車種がBで仕様cを有する車両ワークであり、仮
に、この車両ワークを組立てラインに投入すると、車種
Bが1台増えて8台になり、仕様cが1台増えて3台と
なる。すると、車種A、車種B、仕様a、仕様b、仕様
cについての実績比率は、図9に示すように、それぞれ
20%、80%、20%、20%、30%となり、設定
比率との差の二乗を求めると(20−30)2+(80
−70)2 +(20−20)2 +(20−30)2
(30−15)2=525となる。
【0045】以上のようにして、i=2、5、6の車両
ワークについて、上記Z(i)を算出する。上記図9及
び図10に示す場合には、i=2、5、6の車両ワーク
についてのZ(i)はそれぞれ125、525、25と
なり、i=6の場合が最も小さくなる。つまり、i=6
の車両ワークを投入すれば、設定比率に最も近くなる。
したがって、このi=6の車両ワークを組立てラインへ
の投入車両ワークと決定する。なお、本実施例では、説
明を容易にするために、組立てライン内にある手前から
9台の車両ワークについて説明したが、実際には100
台程度であり、また、その値は任意に設定されてよい。
【0046】本ルールにおいては、設定比率に近付ける
ように車両ワークの投入を行うので、生産目標が変更さ
れた場合に、その生産目標に投入車両ワークを積極的に
近付けることができる。また、例えば、ある車種につい
て設定比率を25%にすれば、4台に1台のペースでそ
の車種を投入しようとするので、投入車両の平準化のレ
ベル向上を保証することができる。
【0047】比率微分ルール 次に、「比率微分ルー
ル」について説明する。上記の各ルールにおいては、あ
る判断時におけるストレージ内ないしは組立てラインの
状況にしたがい各ルールを適用するのに対して、このル
ールにおいては、ストレージ内の車種又は仕様等のワー
ク制約条件の時系列的な変化を見て、投入車両ワークを
選択するもので、ある車種又は仕様等のワーク制約条件
のストレージ内の比率を時系列的に検出し、該比率が上
限設定しきい値以上で、かつ、判断時の該比率の微分値
が正の場合には、優先して投入するようにし、また、該
比率が下限設定しきい値以下で、かつ、判断時の該比率
の微分値が負の場合には、優先して投入を抑制しようと
するものである。すなわち、ある仕様について図11に
示すようにその比率が推移したとする場合、aに示す区
間においては優先投入し、bに示す区間においては優先
して投入抑制を行う。
【0048】この比率微分ルールの具体的な適用例を示
すと、図12に示すように、3本のストレージの先頭に
位置する3台の車両ワークから1台を選択する場合につ
いて説明すると、例えば、仕様cについては図13に示
すように比率が推移し、時刻t1においては微分値は5
%から25%のしきい値範囲内にあることから本ルール
は適用しない。また、仕様aについては、図14に示す
ように、時刻t1において、比率が上限しきい値を越え
ており、微分値が正であるので、本ルールを適用し、仕
様aを有する車両ワークを優先して投入する。なお、こ
の例では、仕様cについては、生産比率(生産される車
両ワークにおけるあるワーク制約条件を満たす車両ワー
クの比率、以下同じ)を15%とし、そのしきい値を上
限10%に設定してあり、また、仕様aについては、生
産比率を20%とし、そのしきい値を上限10%に設定
してある。
【0049】この比率微分ルールは、ある車種又は仕様
のストレージ内の比率が上限設定しきい値以上で、か
つ、判断時の該比率の微分値が正の場合には、比率がし
きい値を越えているのに上昇過程にあることから、さら
に、比率が大きくなるのを抑えるために優先して投入
し、逆に、比率が下限設定しきい値以下で、かつ、判断
時の該比率の微分値が負の場合には、比率がしきい位置
より小さいのに減少過程にあることから、さらに比率が
小さくなるのを抑えるために優先して投入を抑制しよう
というものである。これにより、現在はストレージ内の
比率が高いが減少傾向にある場合に、上記比率優先ルー
ルでは、依然として優先して投入することにより比率が
下がっていくという問題を解決でき、また、逆に比率が
低いが上昇傾向にある場合に比率が上がっていくという
問題も解決できる。
【0050】比率積分ルール 次に、「比率積分ルー
ル」について説明する。このルールも上記比率微分ルー
ルと同様に、比率の時系列的な変化を考慮するもので、
設定範囲時間Tにおいて、ある車種又は仕様等のワーク
制約条件における生産比率から求めた比率積分値(以
下、生産比率積分値)SR と組立てラインにおけるスト
レージ内の比率の積分値(ストレージ内比率積分値)S
r とを比較し、ストレージ内比率積分値Sr >生産比率
積分値SR となる場合に、そのワーク制約条件を満たす
の車両ワークを優先投入するものである。つまり、図1
5において、例えば、ある仕様iを持つ車両ワークのス
トレージ内の比率が曲線r(t)で示され、生産比率が
Rで設定され、現時点をt1 とし設定範囲時間をTとし
た場合に、ストレージ内比率積分値Sr は、次の式で算
出される。
【0051】
【式1】 また、生産比率積分値SR はSR =R・Tで計算される
ので、これらの算出されたストレージ内比率積分値Sr
と生産比率積分値SR を比較し、Sr >SR となる場合
に、該仕様iの車両ワークを優先して投入する。
【0052】この比率積分ルールの具体的な適用例を示
すと、ストレージ内のある仕様aの比率が図16に示す
ように推移した場合に、設定された生産比率Rの値を1
0とし、t=14の時点を現在としてT=12の設定範
囲時間におけるストレージ内比率積分値Sr は、次の式
で算出される。
【0053】
【式2】 また、生産比率積分値SR は、SR =R・T=10×1
2=120となるので、ストレージ内比率積分値Sr
120となる場合に仕様aの車両ワークを優先投入す
る。
【0054】この比率積分ルールは、例えば、現在はス
トレージ内の比率は高いが、数時間前にはストレージ内
の比率が小さく、時系列的に見るとそれほど多く投入さ
れていないにも拘らず、現在の比率のみを見て優先投入
することにより、やがてストレージ内の比率が下がった
場合に、設定比率を適用して投入しつづけることにより
投入したいワークが存在しなくなるという問題を解消す
ることができる。すなわち、時系列的な時間内での比率
の積算値を考慮するので、比率が時間的に変動してもそ
の変動をある程度吸収することができる。
【0055】分布バラツキ制御ルール 次に、「分布バ
ラツキ制御ルール」について説明する。このルールは、
候補車両ワークの中から理想間隔台数に最も近くなる車
両ワークを選択するものであり、各候補車両ワークにつ
いて該候補車両ワークを投入した場合の仕様等の各ワー
ク制約条件ごとのばらつきを求めて、各ワーク制約条件
について重み付けを行った後にその総和を算出し、求め
られた総和が最小となる候補車両ワークを投入車両ワー
クとして選択するものである。
【0056】この分布バラツキ制御ルールの具体的な適
用例について説明すると、図17に示すように、ライン
型のストレージ26a、26b、26c、26dと供給
用コンベア30とコンベア24が設けられ、上記各スト
レージ26a〜26dの先頭に位置する車両ワークより
コンベア24へ投入する車両ワークを選択するが、図1
7に示すように、ストレージ26a〜26dにはそれぞ
れ仕様指定なし、仕様b、仕様a、仕様aかつ仕様bの
各車両ワーク31a〜31dが格納されている。また、
組立ラインのコンベア24には、直前から順に仕様指定
なしの車両ワーク、仕様aの車両ワーク、仕様bの車両
ワークがすでに投入されている。
【0057】分布バラツキ制御ルールにおいては、仕様
ごとに生産比率から理想間隔台数を決定する。ここで、
仕様aの生産比率を図18に示すように33%とする
と、3台に1台の割合で仕様aの車両を生産すればよい
ことになる。従って、仕様aの理想間隔台数は2台とな
る。同様に仕様bの生産比率は25%なので、その理想
間隔台数は3台となる。
【0058】次に、投入候補車両ワーク31a、31
b、31c、31dの仕様ごとにばらつきを算出する。
j番目の投入候補車両ワークのi番目の仕様に関する分
布のばらつきxjiは、次式で求めることができる。
【0059】xji={(0−bj 2 *cj0+・・・+
(k−bj 2 *cjk+・・・}/{(cj0+・・・+
jk+・・・)−1} ただし、kは間隔台数、bj は理想間隔台数、cjkは各
間隔台数で投入された車両ワークの台数である。
【0060】具体的には、以下のようにして算出する。
図19は、組立ラインにすでに投入された車両ワークの
各仕様毎の間隔台数に対する分布を表したグラフであ
り、図19(a)には、i=1番目の仕様として仕様a
に関する分布が、図19(b)には、i=2番目の仕様
として仕様bに関する分布がそれぞれ示されている。
【0061】ここで、j=1番目として仕様の指定のな
い車両ワーク31aを投入する場合、仕様aに関する分
布のばらつきx11は、理想間隔台数b1 =2なので、 x11={(1−2)2 ×2+(2−2)2 ×8+(3−
2)2 ×6+(4−2)2 ×3+(5−2)2 ×4}/
{(2+8+6+3+4)−1}=2.55 である。また、仕様bに関する分布のばらつきx12は、
理想間隔台数b2 =3なので、 x12={(1−3)2 ×1+(2−3)2 ×3+(3−
3)2 ×4+(4−3)2 ×2+(6−3)2 ×1+
(7−3)2 ×2}/{(1+3+4+2+1+2)−
1}=4.17 である。
【0062】次に、各仕様に関する分布のばらつきに各
仕様に関する乱れをどれくらい重視するかの重みづけを
して、分布のばらつきの総和を算出する。すなわち、平
準化対象とする仕様がM個存在し、ストレージ26内の
投入候補車両ワークがN台存在する場合、ストレージ2
6内のj番目の投入候補車両ワークを組立ラインに投入
した場合の分布のばらつきの総和Ej は次式で評価さ
れる。
【0063】Ej =w1 ji+w2 j2+・・・+wi
ji+・・・+wM jM ただし、wi はi番目の仕様に関する乱れをどれくらい
重視するかの重み係数、xjiは前記分布のばらつきを表
す値である。本実施例においては、M=2、N=4であ
る。
【0064】従って、本実施例においてw1 =w2 =1
とすると、車両ワーク31aを投入した場合のばらつき
の総和E1 は、 E1 =x11+x12=2.55+4.17=6.72 である。
【0065】次に、j=2番目として仕様bの車両ワー
ク31bを投入する場合、仕様aに関する分布のばらつ
きx21は、x11と同様2.55である。仕様bについて
は、車両ワーク31bを投入した場合、組立ライン上に
はすでに仕様bの車両ワークが存在するので、間隔台数
は2となる。従って、図19(b)に示した斜線部分が
加算されてc22=4となり、仕様bに関する分布のばら
つきx22は、 x22={(1−3)2 ×1+(2−3)2 ×4+(3−
3)2 ×4+(4−3)2 ×2+(6−3)2 ×1+
(7−3)2 ×2}/{(1+4+4+2+1+2)−
1}=3.92 となる。
【0066】従って、w1 =w2 =1とすると、車両ワ
ーク31bを投入した場合のばらつきの総和E2 は、 E2 =x21+x22=2.55+3.92=6.47 である。
【0067】以上のように各候補車両ワークについての
ばらつきの総和を求めて、そのばらつきの総和が最も小
さい車両ワークを投入ワークとして選択することにな
る。
【0068】以上のように、分布バラツキ制御ルールに
よれば、理想間隔台数により近くなるように投入車両ワ
ークを選択することができ、特定の車両ワークが偏って
投入されることがない。
【0069】先頭優先ルール 次に、「先頭優先ルー
ル」は、先頭と2列目の複数の車両ワークが投入車両ワ
ークとして選択された場合には、先頭の車両ワークを優
先して投入させるものである。これは、2列目の車両ワ
ークを投入するには、先頭の車両ワークを一旦退避レー
ンへ退避させる煩わしさがあるからである。
【0070】長期滞留車優先ルール 次に、「長期滞留
車優先ルール」は、ストレージ内の滞留時間の複数の車
両ワークが投入車両ワークとして選択された場合には、
滞留時間の長い車両ワークを優先して選択しようという
ものである。
【0071】設定レーン優先ルール、満車レーン優先ル
ール 次に、「設定レーン優先ルール」は、ある所定の
ストレージについて優先的に投入しようとするものであ
り、また、「満車レーン優先ルール」は、できる限り車
種又は仕様別に分類してストレージ内に格納するよう
に、満車となったストレージについて優先して投入しよ
うというものである。
【0072】以上のような各指示ルールの適用順序は上
位ルールによって自由に定められるが、最適な投入車両
ワークの平準化を行うことができる上位ルールの一例を
示すと図20に示すようになる。
【0073】すなわち、まず、ルールNo.1の上位ル
ールにおいては、カラード台数が100台以上で、候補
車両ワークが14台より少ない場合に、吊上げを待つと
する。これは、組立て台数に余裕があるため、候補車両
ワークが台数が増えるのを待ち、最適な車両ワークを投
入できるようにするためである。
【0074】次に、ルールNo.2の上位ルール及びル
ールNo.4の上位ルールにおいては、仕様aと仕様b
のストレージ内の比率が所定範囲外、すなわち生産比率
+10%より上回る場合及び生産比率−10%より下回
る場合には、制約ルール→保留車抑制ルール→比率微分
ルール→比率優先ルール→先頭優先ルール→長期滞留車
優先ルールの順で指示ルールを適用し、一方で、ルール
No.3の上位ルールにおいては、仕様aと仕様bのス
トレージ内の比率が所定範囲内、すなわち生産比率±1
0%の範囲内にある場合には、制約ルール→保留車抑制
ルール→比率積分ルール→設定比率ルール→先頭優先ル
ール→長期滞留車優先ルールの順で指示ルールを適用す
る。
【0075】ここで、ストレージ内の比率が所定範囲外
にある場合に、比率微分ルールを適用するのは、上述し
たように比率微分ルールはストレージ内の比率が所定範
囲外にある場合を前提としたものであり、また、比率優
先ルールを適用するのは、設定比率ルールはストレージ
内の状況を考慮しないので、所定範囲外にある場合に設
定比率ルールを適用し続けると、投入できる車両ワーク
が存在しなくなるという問題があるからである。一方、
ストレージ内の比率が所定範囲内にある場合に比率積分
ルールや分布バラツキ制御ルールを適用するのは、比率
積分ルールや分布バラツキ制御ルールは上述したように
生産比率を基準にして適用するので、より生産比率に近
い投入ワークの平準化を行うことができることから、所
定範囲内にある場合に適用するのが妥当との考えからで
あり、また、設定比率ルールを適用するのは、ストレー
ジ内の比率が所定範囲内にあれば設定比率(生産比率)
に近付ける制御を行っても投入ワークが存在しなくなる
おそれは小さいからである。
【0076】なお、上記実施例においては、ワークとし
て車両ワークを例に説明したが、これには限られず、任
意のワークであってもよい。
【0077】
【発明の効果】本発明に基づくワーク投入指示装置よれ
ば、上位ルールを設けて、所定の環境状態条件により適
用順序を変更することができ、また上位ルールを追加、
変更することにより指示ルールの適用順序を自由に変更
できて、指示ルールの適用順序が固定されていないの
で、より投入ワークの平準化を実現することができる。
【0078】また、指示ルールが比率微分ルールの場合
には、設定しきい値とストレージ内の比率の微分値を考
慮して、比率が高く、上昇傾向にあるワークを優先投入
し、逆に比率が低く、下降傾向にあるワークを優先して
投入抑制するので、ストレージ内比率の変動を予測でき
る。
【0079】さらに、指示ルールが比率積分ルールの場
合にも、ストレージ内の変動を予測でき、比率が時間的
に変動してもその変動をある程度吸収することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明におけるワーク投入指示装置のクレーム
対応図である。
【図2】本発明における実施例に基づくワーク投入指示
装置の構成を示すブロック図である。
【図3】本発明における実施例に基づくライン構成を示
す説明図である。
【図4】上位ルールの一例を示す説明図である。
【図5】演算部における処理動作を示すフローチャート
である。
【図6】判定部における処理動作を示すフローチャート
である。
【図7】ワーク投入指示部における処理動作を示すフロ
ーチャートである。
【図8】比率優先ルールの適用例を説明する説明図であ
る。
【図9】設定比率ルールにおける評価値の計算例を示す
説明図である。
【図10】設定比率ルールの適用例を説明する説明図で
ある。
【図11】比率微分ルールの原理を説明する説明図であ
る。
【図12】比率微分ルールの適用例を説明する説明図で
ある。
【図13】比率微分ルールの適用例を説明する説明図で
ある。
【図14】比率微分ルールの適用例を説明する説明図で
ある。
【図15】比率積分ルールの原理を説明する説明図であ
る。
【図16】比率積分ルールの適用例を説明する説明図で
ある。
【図17】分布バラツキ制御ルールの適用例を説明する
説明図である。
【図18】分布バラツキ制御ルールの適用例を説明する
説明図である。
【図19】分布バラツキ制御ルールの適用例を説明する
説明図である。
【図20】好適な上位ルールを示す説明図である。
【符号の説明】
1 環境状態検出手段 3 指示ルール決定部 5 上位ルール記憶部 7 ワーク投入指示部 9 指示ルール記憶部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G05B 19/418 B23P 21/00 307 B23Q 41/08 B62D 65/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の生産ラインから組立てラインに搬
    送されるワークを所定グループ別に一時的に格納する複
    数のストレージに格納された複数のワークから最適なワ
    ークを組立てラインへ投入するワーク投入指示装置にお
    いて、 ストレージ内及び組立て工程内のワークの種類、仕様を
    含む環境状態を検出する環境状態検出手段と、 投入すべきワークを選択するために適用される複数の指
    示ルールを記憶する指示ルール記憶部と、 所定の環境状態条件と上記指示ルールとを対応づけた上
    位ルールを記憶する上位ルール記憶部と、 上記環境状態検出手段により検出された環境状態と上記
    上位ルール記憶部に記憶された上位ルールとにより適用
    すべき指示ルールを決定する指示ルール決定部と、 指示ルール決定部により決定された指示ルールを指示ル
    ール記憶部より読み出し、この指示ルールにしたがいワ
    ーク投入指示を行うワーク投入指示部と、 を有することを特徴とするワーク投入指示装置。
  2. 【請求項2】指示ルールが、投入ワーク選択用に定めら
    れたワークの種類、仕様を含む各ワーク制約条件につい
    て、ストレージ内の比率が上限設定しきい値以上で、か
    つ、該比率の微分値が正の場合には、そのワーク制約条
    件を満たすワークを優先して組立てラインに投入し、ま
    た、上記ストレージ内の比率が下限設定しきい値以下
    で、かつ、該比率の微分値が負の場合には、そのワーク
    制約条件を満たすワークを優先して投入を抑制する、比
    率微分ルールであることを特徴とする請求項1に記載の
    ワーク投入指示装置。
  3. 【請求項3】指示ルールが、投入ワーク選択用に定めら
    れたワークの種類、仕様を含む各ワーク制約条件につい
    て、ある設定範囲時間におけるストレージ内の比率の積
    分値と、所定生産比率より算出した比率積分値とを比較
    し、上記ストレージ内の比率の積分値が所定生産比率よ
    り算出した比率積分値を越えた場合に、そのワーク制約
    条件を満たすワークを優先して投入ワークとして選択す
    る、比率積分ルールであることを特徴とする請求項1に
    記載のワーク投入指示装置。
JP5215907A 1993-08-31 1993-08-31 ワーク投入指示装置 Expired - Fee Related JP3042271B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5215907A JP3042271B2 (ja) 1993-08-31 1993-08-31 ワーク投入指示装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5215907A JP3042271B2 (ja) 1993-08-31 1993-08-31 ワーク投入指示装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0760619A JPH0760619A (ja) 1995-03-07
JP3042271B2 true JP3042271B2 (ja) 2000-05-15

Family

ID=16680232

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5215907A Expired - Fee Related JP3042271B2 (ja) 1993-08-31 1993-08-31 ワーク投入指示装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3042271B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3735079B2 (ja) * 2002-03-15 2006-01-11 株式会社日立製作所 自動車製造ラインの投入順計画立案装置および方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0760619A (ja) 1995-03-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Yan et al. A dynamic scheduling approach for optimizing the material handling operations in a robotic cell
Valmiki et al. A study on simulation methods for AGV fleet size estimation in a flexible manufacturing system
JP7048664B2 (ja) 顧客注文準備用システムにおいて顧客注文のリストを処理する方法、及び対応する顧客注文準備用システム
JP3042271B2 (ja) ワーク投入指示装置
CN110989527A (zh) 一种任务车间生产计划验证方法
Chauvet et al. On-line scheduling in a surface treatment system
JP3042272B2 (ja) ワーク投入指示方法
CN110488826A (zh) 一种适于路径冲突的agv避碰方法、终端设备及存储介质
Anderson Note—A Note on the Dynamic Lot-Size Model with Uncertainty in Demand and Supply Processes
JPH07219920A (ja) 最適化問題解決処理方法および装置
Chiba et al. Integrated design with classification of transporter routing for AGV systems
JPH0493152A (ja) 生産管理システム
Ghadirinejad et al. A new approach to optimize a flexible manufacturing cell
Inaba et al. Timed Petri Net Based Scheduling for Mechanical Assembly< cd0215d. gif> Integration of Planning and Scheduling< cd0215d. gif
CN111985756B (zh) 用于在客户订单准备系统中处理客户订单列表的方法及系统
Schmid et al. A case study on the integration of assembly line balancing and feeding decisions
CN109711933B (zh) 一种基于avs/rs面向b2c电商订单排序方法及系统
JPS6361138B2 (ja)
Köhler et al. An approach to design distributed logic controllers for large-scale manufacturing systems
JP2830204B2 (ja) ワーク並べ替え装置
JP4007966B2 (ja) 物品の仕分け機における仕分け処理方法及び仕分け処理装置
JP2697204B2 (ja) ワーク並べ替え装置
Samsuria et al. Adaptive fuzzy-genetic algorithm operators for solving mobile robot scheduling problem in job-shop FMS environment
Chramcov et al. Heuristic control of the assembly line
JPS6130365A (ja) 物流制御方法

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090310

Year of fee payment: 9

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees