JP3042236B2 - 舵角制御装置 - Google Patents
舵角制御装置Info
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- Steering Control In Accordance With Driving Conditions (AREA)
- Steering-Linkage Mechanisms And Four-Wheel Steering (AREA)
Description
くとも一方に補助舵角を与える舵角制御装置に関する。
装置としては、例えば、第10回「適応制御シンポジウ
ム」(平成2年1月31日〜2月2日・東京)の際に発
表された資料である『自動車用アクチュエータのロバス
ト制御』に記載されているものが知られている。
うな従来の舵角制御装置にあっては、所望の特性をGm
(z-1)とした時、後輪舵角位置決めサーボ系の規範モ
デルG’m(z-1)を次式で与えていた。
(z-1)を、
数としたとき、
デルは、所望の特性に対してQ(z-1)の特性だけ遅れ
てしまう。
成する場合、必要なフィルタであり、これを付加しなけ
れば、制御対象への入力信号が激しく振動してしまう
(参考文献「ロバスト適応制御入門」参照)。
望の応答に合わせるため、上記(3)式で表わされる連続
系伝達関数の固有振動数ωn と減衰率ζを変えて、(1)
式が所望の応答に近づくように試行錯誤を繰り返してい
た。
“Q(z-1)による所望の特性に対する遅れ”に着目し
てなされたもので、操舵時に前後輪の少なくとも一方に
補助舵角を与える舵角制御装置において、固有振動数ω
n と減衰率ζを変える試行錯誤を繰り返すことなく、規
範モデルの応答と所望の応答をほぼ一致させることを目
的としている。
に本発明では、舵角指令信号から舵角可変機構の動作状
態までの伝達特性を予め数式化した規範モデルを、連続
系の所望の伝達特性を離散化したときのゼロ点を無視し
た伝達特性と、舵角可変機構の連続系伝達特性を離散化
したときの舵角可変機構への入力信号の振動を抑えるフ
ィルタであるゼロ点を付加した伝達特性で指定する手段
とした。
うに、入力信号に応じて動作する舵角可変機構aと、該
舵角可変機構aの動作状態を検出する動作検出手段b
と、舵角指令信号と前記動作検出手段bからの信号とか
ら前記入力信号を演算する演算部cとからなり、前記演
算部cは前記舵角指令信号から前記舵角可変機構aの動
作状態までの伝達特性が予め数式化された伝達特性(以
下、規範モデルdと記す)に追従するように前記入力信
号を演算する舵角制御装置において、前記規範モデルd
を、連続系の所望の伝達特性を離散化したときのゼロ点
を無視した伝達特性eと、前記舵角可変機構aの連続系
伝達特性を離散化したときの舵角可変機構aへの入力信
号の振動を抑えるフィルタであるゼロ点を付加した伝達
特性fで指定することを特徴とした。
号から動作状態までの連続系伝達特性の相対次数を2以
上としても良い。
Gp(s)を0次/2次として、連続系の所望の伝達特性
Grm(s) を0次/2次で指定した場合、これらを離散化
したときの伝達特性をそれぞれGp(z-1)、Grm(z
-1)とすると、規範モデルGm(z-1)を次式で与える
ようにしても良い。すなわち、Gp(z -1 )は(4)式で
指定され、Grm(z -1 )は(2)式で指定されている通り
であり、舵角位置決めサーボ系の規範モデルGm
(z -1 )は、(8)式から零点を含む項を無視した(10)式
で表される次式で与えるようにしても良い。
たがって得られた舵角指令信号と、舵角可変機構aの動
作状態を検出する動作検出手段bからの信号とに基づい
て、舵角指令信号から舵角可変機構aの動作状態までの
予め数式化された規範モデルdに追従するように入力信
号が演算される。そして、この入力信号に応じて舵角可
変機構aを動作させることで補助舵角が与えられる。
所望の伝達特性を離散化したときのゼロ点(規範モデル
を構成するときに消去可能)と、舵角可変機構aの連続
系伝達特性を離散化したときのゼロ点(規範モデルを構
成するときに消去不可能)とがほぼ等しいという特徴を
利用し、規範モデルdを、連続系の所望の伝達特性を離
散化したときのゼロ点を無視した伝達特性eと、舵角可
変機構aの連続系伝達特性を離散化したときの舵角可変
機構aへの入力信号の振動を抑えるフィルタであるゼロ
点を付加した伝達特性fで指定するようにしているた
め、連続系の所望の伝達特性を離散化した場合の伝達特
性と、規範モデルdとをほぼ等しい形にすることがで
き、かつ、舵角可変機構aの連続系伝達特性を離散化し
たときのゼロ点が、規範モデルdに含まれているため、
従来通りの安定したモデルマッチングコントローラが構
成可能となる。この結果、従来手法のように固有振動数
ωn と減衰率ζを変える試行錯誤を繰り返すことなく、
規範モデルの応答と所望の応答をほぼ一致させることが
できる。
する。
示すシステムブロック図である。
であり、操舵角θと車速Vから、後輪舵角指令値δR *を
演算する。
相当)であって、後輪舵角指令値演算部1からの後輪舵
角指令値δR *と、図外の後輪舵角センサ(動作検出手段
bに相当)からの後輪実舵角δR によりモータ電流指令
値i* を演算する。
舵角操舵機構4(舵角可変機構aに相当)のモータに流
れるモータ電流iをモータ電流指令値i* に追従させ
る。
細であり、2a,2b,2c,2d,2eはそれぞれ補
償器で、2fは電流リミッタである。
部1は、例えば、本出願人が先に出願した特願平1−1
61157号(特開平3−25078号公報)の明細書
第7頁〜第9頁に述べている方法で、車速Vと操舵角θ
から車両の走行状況に応じた後輪舵角指令値δR *を演算
し、後輪舵角位置決め演算部2へ入力する。
指令値δR *と、後輪実舵角δR とから、後述する規範モ
デルに後輪実舵角δR を追従させるためのモータ電流指
令値i* を演算し、電流アンプ3に入力する。
舵角操舵機構4のモータ電流iをモータ電流指令値i*
に追従させる。
応答性とを両立する最適な旋回性能を得るべく前輪操舵
時に後輪舵角が補助操舵される。
の特徴である後輪舵角位置決め演算2を構成する場合に
用いる規範モデルと、後輪舵角指令値δR *に対する後輪
実舵角δR の応答を規範モデルに一致させる補償器(図
3の2a〜2c,2d〜2e)について述べる。
の特性を上記(2)式で指定した場合、下記の(1)式
で与えられていた。
-1)を零点を含む項と、含まない項とに分けて書き換え
たものである。
んだフィルタ((5)式)であり、規範モデルの設定時
に省略できないが、所望の伝達特性Gm(z-1)中の零
点を含む項は無視しても構わない。なお、(8)式の零
点を含まない項が、請求項1における連続系の所望の伝
達特性を離散化したときのゼロ点を無視した伝達特性に
相当し、(8)式のQ(z -1 )の項が請求項1における
舵角可変機構の連続系伝達特性を離散化したときの舵角
可変機構への入力信号の振動を抑えるフィルタであるゼ
ロ点を付加した伝達特性に相当する。
次数2)の伝達特性をゼロ次ホールダを用いて離散化し
た時の離散値系伝達関数の分子多項式の係数を用いて構
成されるため、サンプリングタイムを十分小さくすれ
ば、(9),(5)式はほぼ同じ応答を示す。(参考文
献「ロバスト適応制御入門」参照。サンプリングタイム
を小さくしていった時、bm1/bm0,及びbp1/bp0は
ともに−1に収束することが書かれている。)従って、
(8)式の所望の伝達特性の零点を含む項を無視した
(10)式で表わされる規範モデルを用いれば、Q(z
-1)による遅れを小さくでき、規範モデルの応答は、所
望の応答に近づく。
のステップ応答シミレーションを示す。
対して、Q(z-1)による遅れが生ずるため規範モデル
の応答θrmとの間に比較的大きな誤差eが見られる。
と規範モデルの応答θrmとの誤差eが少ない。つまり、
図4のスケールでは所望の応答θm と規範モデルの応答
θrmとは略一致する。
δR までの応答を本規範モデルG”m(z-1)に一致さ
せるための補償器を導く。
輪舵角操舵機構4を制御対象とし、この離散値系伝達関
数が次式で表わされるものとする。
モデルを次式で与える。
δRまでの伝達特性をG”m(z -1 )に一致させる2
a,2b,2cの補償器は以下のように求める。(但
し、図3で2d,2eはロバスト補償器であり、これか
ら述べる2a,2b,2cとは独立に設計できる。)
今、図3で2aをBm(z-1),2bを1/R
(z-1),2cをL(z-1)とおくと、i* は次式とな
る(icは0として設計する)。
角指令値δR *から後輪実舵角δR までの伝達特性G(z
-1)として(19)式を得る。
めれば良い。
(21)式右辺と係数比較を行うと、結局r,l0 ,l
1 は、
度特性を得るためのロバスト補償器(2d,2e)の説
明を行なう。
ルタH(z-1),2eをH(z-1)/Gp(z-1)とす
る。
タ変動がないとすれば、次式により、icはゼロとなる
ことがわかる。
し、外乱diとパラメータ変動△の影響を受け、次のよ
うにG’p(z-1)に変化しているものとする。
式となる。
なせる範囲で次式が成立する。
れば図3のVから後輪実舵角δR までの伝達特性は、パ
ラメータ変動,外乱によらずGp(z-1)となることが
わかる。
対象の伝達特性がGp(z-1)であるときのみ後輪舵角
指令値δR *から後輪実舵角δR までの伝達特性をG”m
(z-1)に一致させるものであるから、ロバスト補償器
を付加することによって、制御対象に外乱,パラメータ
変動があっても、後輪舵角指令値δR *から後輪実舵角δ
R までの伝達特性をG”m(z-1)に一致させることが
できるようになる。
例によれば、その構成を舵角指令値δR *から実舵角δR
までの伝達特性を(10)式の形で指定したため、従来
では規範モデルの応答を所望の応答に合わせるため、
(3)式で表される連続系伝達関数の固有振動数ωn ,
減衰率ζを変えて、(1)式が所望の応答に近付くよう
に試行錯誤を繰り返したが、本発明の実施例を用いれば
このような試行錯誤なしに規範モデルの応答と、所望の
応答をほぼ一致させることができるという効果が得られ
る。
補助操舵する例を示したが、前輪を補助操舵したり前後
輪を補助操舵するシステムにも適用することができる。
ては、操舵時に前後輪の少なくとも一方に補助舵角を与
える舵角制御装置において、舵角指令信号から舵角可変
機構の動作状態までの伝達特性を予め数式化した規範モ
デルを、連続系の所望の伝達特性を離散化したときのゼ
ロ点を無視した伝達特性と、舵角可変機構の連続系伝達
特性を離散化したときの舵角可変機構への入力信号の振
動を抑えるフィルタであるゼロ点を付加した伝達特性で
指定する手段としたため、固有振動数ωn と減衰率ζを
変える試行錯誤を繰り返すことなく、規範モデルの応答
と所望の応答をほぼ一致させることができるという効果
が得られる。
ある。
ロック図である。
である。
答シミュレーション特性図である。
Claims (3)
- 【請求項1】 入力信号に応じて動作する舵角可変機構
と、該舵角可変機構の動作状態を検出する動作検出手段
と、舵角指令信号と前記動作検出手段からの信号とから
前記入力信号を演算する演算部とからなり、前記演算部
は前記舵角指令信号から前記舵角可変機構の動作状態ま
での伝達特性が予め数式化された伝達特性(以下、規範
モデルと記す)に追従するように前記入力信号を演算す
る舵角制御装置において、 前記規範モデルを、連続系の所望の伝達特性を離散化し
たときのゼロ点を無視した伝達特性と、前記舵角可変機
構の連続系伝達特性を離散化したときの舵角可変機構へ
の入力信号の振動を抑えるフィルタであるゼロ点を付加
した伝達特性で指定することを特徴とした舵角制御装
置。 - 【請求項2】 請求項1記載の舵角制御装置において、 前記舵角可変機構は、前記入力信号から動作状態までの
連続系伝達特性の相対次数が2以上であることを特徴と
した舵角制御装置。 - 【請求項3】 請求項1記載の舵角制御装置において、 前記舵角可変機構の連続系伝達特性Gp (s)を0次/2
次として、連続系の所望の伝達特性Grm(s) を0次/2
次で指定した場合、これらを離散化したときの伝達特性
をそれぞれGp(z-1)、Grm(z-1)とすると、規範
モデルGm(z-1)を次式で与えることを特徴とした舵
角制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP935993A JP3042236B2 (ja) | 1993-01-22 | 1993-01-22 | 舵角制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP935993A JP3042236B2 (ja) | 1993-01-22 | 1993-01-22 | 舵角制御装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06219309A JPH06219309A (ja) | 1994-08-09 |
JP3042236B2 true JP3042236B2 (ja) | 2000-05-15 |
Family
ID=11718284
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP935993A Expired - Lifetime JP3042236B2 (ja) | 1993-01-22 | 1993-01-22 | 舵角制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3042236B2 (ja) |
-
1993
- 1993-01-22 JP JP935993A patent/JP3042236B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH06219309A (ja) | 1994-08-09 |
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