JP2967669B2 - 舵角制御装置 - Google Patents

舵角制御装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、舵角可変機構の動作検
出信号をフィードバック信号として用いるサーボ系に適
用される舵角制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、舵角制御装置としては、例えば、
『デルタ演算子を用いて設計したロバストな自動車用位
置決めサーボ系の制御器』(計測自動制御学会論文集,
Vol.27,No.6,1991)の705ページ〜710ページに
記載されている装置が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の舵角制御装置にあっては、大量生産によるコントロ
ーラのバラツキに対処するため、ロバスト補償器のロー
パスフィルタのカットオフ周波数を上げていた。
【0004】ちなみに、従来出典の708ページ右欄に
は、「以下の検討ではローパスフィルタH(δ)と規範
モデルはつぎのように置く。自動車を運転するとき、ド
ライバの操作は周波数域ではおおむね3Hz以下であ
り、それにともなってサーボ系の規範入力の周波数もお
おむね3Hz以下であると考えられる。このことから規
範モデルのカットオフ周波数は約8Hz(50rad/s) であ
れば追従性は問題ないと考えられる。またことのときロ
ーパスフィルタH(δ)のカットオフ周波数は 100rad/
s とすると、以下に述べるようにサンプル周期0.005sで
適当なゲイン,位相余裕を得ることができる。」と記述
されている。
【0005】このようにローパスフィルタのカットオフ
周波数を上げることにより、制御対象のパラメータ変動
に対して低感度化を達成できるが、安定性の確保や、舵
角センサの分解能の粗さが原因で、カットオフ周波数を
十分に高くできない場合がある。例えば、本出願人が先
に提案した特願平4−30419号の出願明細書には、
センサ分解能が粗いと操作量が振動的となることが記載
されている。
【0006】このようにカットオフ周波数を十分に高く
できない場合、サーボ系はコントローラのバラツキ等の
影響を受けやすくなるという問題が生じる。
【0007】本発明は、上記のような問題に着目してな
されたもので、その目的とするところは、舵角可変機構
の動作検出信号をフィードバック信号として用いるサー
ボ系に適用される舵角制御装置において、ロバスト補償
の強さを十分に高めることができないサーボ系において
も、大量生産による特性変動によらず、システム特性を
均等にすることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明の舵角制御装置では、第2操作量あるいは第2操
作量に低域通過特性を有するフィルタを通した信号によ
りゲインを更新すると共に、入力外乱推定値の大きさに
応じて更新量を変化させるゲイン更新手段を設け、規範
入力信号と入力外乱推定値信号から演算される第2操作
量にこのゲインを乗じて舵角可変機構の操作量指令信号
を演算する手段とした。
【0009】すなわち、図1のクレーム対応図に示すよ
うに、操作量指令信号に応じて動作する舵角可変機構a
と、前記舵角可変機構aの動作状態を検出し動作検出信
号を出力する動作検出手段bと、閉ループ伝達特性の応
答を目標応答(規範モデル)に一致させるモデルマッチ
ング補償部において、規範入力信号と後述する入力外乱
推定値信号とから目標応答を得る第2操作量を演算し第
2操作量信号を出力する第2操作量演算手段cと、
乱やプラントのパラメータ変動に対して低感度化を達成
するロバスト補償部において、制御系へのゲイン影響を
全て入力外乱として表し、前記第2操作量信号と前記動
作検出信号とから前記舵角可変機構aの入力外乱を推定
し入力外乱推定値信号を出力する入力外乱推定手段d
と、前記第2操作量に所定のゲインを乗じて前記舵角可
変機構aを動作させる操作量指令信号を出力する操作量
演算手段eと、ロバスト補償部の特性を応用してゲイン
を可変にするゲイン可変部において、前記第2操作量信
号あるいは第2操作量信号に低域通過特性を有するフィ
ルタを通した信号により前記ゲインを更新すると共に、
入力外乱推定値信号の大きさに応じて前記ゲインの更新
量を変化させるゲイン更新手段fと、を備えていること
を特徴とする。
【0010】
【作用】車両走行時、入力外乱推定手段dにおいて、
御系へのゲイン影響を全て入力外乱として表し、第2操
作量演算手段cからの第2操作量信号と動作検出手段b
からの動作検出信号とから操作量指令信号に応じて動作
する舵角可変機構aへの入力外乱が推定される。
【0011】そして、第2操作量演算手段cにおいて、
閉ループ伝達特性の応答を目標応答(規範モデル)に一
致させるモデルマッチング補償での規範入力信号と入力
外乱推定手段dからの入力外乱推定値信号とから目標応
答を得る第2操作量が演算され、ゲイン更新手段fにお
いて、第2操作量信号あるいは第2操作量信号に低域通
過特性を有するフィルタを通した信号によりゲインが更
新されると共に、入力外乱推定値信号の大きさに応じて
更新量が変化させられる。
【0012】そして、操作量演算手段eにおいて、第2
操作量演算手段cからの第2操作量信号に、ゲイン更新
手段fからのゲインを乗じて操作量指令信号が演算さ
れ、この操作量指令信号に応じて舵角可変機構aが動作
し、舵角が制御される。
【0013】したがって、制御系へのゲイン影響を全て
入力外乱として表し、この入力外乱推定値を入力側にフ
ィードバックすることにより、入力外乱の影響をキャン
セルするという考え方に基づき、制御系のゲインを第2
操作量(あるいは第2操作量のローパスフィルタ値)と
外乱推定値により精度良く推定するようにしたため、ロ
バスト補償の強さを十分に高めることができないサーボ
系においても、大量生産による特性変動によらず、シス
テム特性を均等にすることができる。
【0014】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。
【0015】まず、構成を説明する。
【0016】図2は本発明実施例の後輪舵角制御システ
ム(舵角制御装置に相当)を示すシステムブロック図で
ある。
【0017】図2において、1は後輪舵角指令演算部、
2は電流指令演算部(操作量演算手段eに相当)、3は
電流制御アンプ、4は後輪舵角位置決め機構(舵角可変
機構aに相当)、5は車両である。
【0018】ここで、後輪舵角指令演算部1では、例え
ば、特願昭59−188158号“車両後輪舵角制御装
置”や特願平1−161157号(特開平3−2507
8号公報参照)などに記載されている方法で、操舵角θ
と車速Vとから後輪舵角指令値δR *を計算する。
【0019】図3は実施例システムの後輪舵角位置決め
機構の詳細図である。
【0020】図3において、4−1はモータ、4−2は
ウォームギア、4−3はウォームホイール、4−4はピ
ニオン、4−5はラック、4−6は後輪舵角センサ(動
作検出手段bに相当)、4−7はタイロッド、4−8は
ナックルアーム、4−9はタイヤである。ここで、前記
モータ4−1の回転運動は、ウォームギア4−2,ウォ
ームホイール4−3及びピニオン4−4を介してラック
4−5の直進運動に変換され、ラック4−5がタイロッ
ド4−7を介してナックルアーム4−8を押し引きする
ことによってタイヤ4−9の転舵運動に変換される。
【0021】前記後輪舵角センサ4−6は、タイヤ4−
9の転舵角をラック4−5の変位位置に対応した電圧値
(後輪実舵角δR )として出力する粗分解能の絶対角セ
ンサである。
【0022】図4は実施例システムの電流指令演算部の
詳細ブロック図である。
【0023】図4において、2−1はモデルマッチング
補償部(加減器2−4を含めた構成が第2操作量演算手
段cに相当)、2−2はロバスト補償部(入力外乱推定
手段dに相当)、2−3はゲイン可変部(ゲイン更新手
段fに相当)である。
【0024】この電流指令演算部2では、後輪実舵角δ
R を後輪舵角指令値δR *に追従させるためのモータ電流
指令値i* を計算するが、本実施例では、『デルタ演算
子を用いて設計したロバストな自動車用位置決めサーボ
系の制御器』(計測自動制御学会論文集,Vol.27,No.
6,1991)の705ページ〜710ページに記載されて
いるロバストモデルマッチング手法を考える。本手法
は、外乱やプラントのパラメータ変動に対して低感度化
を達成するロバスト補償部2−2と、閉ループ伝達特性
(δR *からδR まで)の応答を目標応答(規範モデル)
に一致させるモデルマッチング補償部2−1から成って
いる。加えて、ロバスト性を高めるためにロバスト補償
部2−2の特性を応用してゲインを可変にするゲイン可
変部2−3を設けている。
【0025】次に、作用を説明する。
【0026】[ロバスト補償作用]ロバスト性を高める
ためには、ロバスト補償部2−2のローパスフィルタの
カットオフ周波数を高周波数域まで伸ばすことにより達
成できるが、制御系の安定性や後輪舵角センサ4−6の
分解能の粗さなどから十分にカットオフ周波数を上げる
ことができない。
【0027】このような場合、コントローラ(特に電流
制御アンプ3)や後輪舵角位置決め機構4が大量生産に
よる特性変動や経年変化の影響を受けやすくなるため、
個々のサーボ系構成要素の特性にあった制御ゲインを設
定できるのが望ましい。
【0028】この目的を達成するには適応制御の応用が
考えられるが、比較的大量の演算を行なわなければなら
ず、コントローラが高価になるという問題が生じる。
【0029】そこで、本発明では、ロバスト補償部2−
2の特性を応用したゲイン可変部2−3を設けた。
【0030】すなわち、ロバスト補償演算は、制御対象
のノミナルが図5の(a)で表されるとして、今、電流
制御アンプ3やアクチュエータのギヤ特性などにより実
際のプラントは、図5の(b)に示すようにプラント伝
達関数GP にゲインK(K>0)を乗じた特性に変化し
ているとしたとき、ゲインKの影響を全て入力外乱Qと
して表し(図5の(c))、入力外乱Q{=(K−1)
・i* }を推定し、この入力外乱推定値Q# を入力側に
フィードバックすることにより、入力外乱Qの影響をキ
ャンセルするものである。
【0031】図5の(d)はロバスト補償部2−2の構
成である。ロバスト補償部2−2の出力Q# は、このと
きH(K−1)i* となり、ローパスフィルタHの伝達
特性が1とみなせる周波数領域において、Q≒Q# とな
り、ゲインKの影響を受けなくなる。したがって、ゲイ
ンKの影響を受けにくくするには、ローパスフィルタH
のカットオフ周波数を上げればよいが、上記理由により
ローパスフィルタHのカットオフ周波数を十分に高くで
きない。
【0032】そこで、本発明の特徴であるゲイン可変部
2−3では、以下に説明する内容に基づきゲインKxを
更新している。
【0033】Q# =H(K−1)i* であるから、次の
関係が得られる。
【0034】Hi* >0の時、 Q# >0 → K−1>0(K>1) Q# <0 → K−1<0(0<K<1) Q# =0 → K−1=0(K=1) Hi* <0の時、 Q# >0 → K−1<0(0<K<1) Q# <0 → K−1>0(K>1) Q# =0 → K−1=0(K=1) したがって、Hi* の極性とQ# の極性がわかれば、ゲ
インKが1より大きいか小さいかが分かる。
【0035】さらに、{Q# /(Hi* )+1}の演算
が可能ならば、直接、ゲインKを求めることも可能とな
る。
【0036】以上の説明から、ゲインKの大きさを求め
て、K*Kx=1となるようなゲインKxを従来のモー
タ電流指令値i* に乗じたモータ電流出力指令値i* OUT
を、電流制御アンプ3に出力すればよいことが分かる。
【0037】[後輪舵角指令及び電流指令の演算処理]
図6に後輪舵角指令演算部1及び電流指令演算部2で行
なわれる後輪舵角指令及び電流指令の演算処理フローチ
ャートを示す。
【0038】ステップ60では、図外のセンサからの信
号に基づいて車速Vと操舵角θが読み込まれる。
【0039】ステップ61では、車速Vと操舵角θに基
づき目標とする車両挙動が得られる後輪舵角指令値δR *
が演算される。
【0040】ステップ62では、後輪舵角センサ4−6
からのセンサ信号に基づく後輪実舵角δR が読み込まれ
る。
【0041】ステップ63では、後輪実舵角δR を後輪
舵角指令値δR *に追従させるためのモータ電流指令値i
* が演算される。
【0042】ステップ64では、ゲインKxが後述する
推定ロジックにより推定される。
【0043】ステップ65では、ゲインKxをモータ電
流指令値i* に乗じたモータ電流出力指令値i* OUTが電
流制御アンプ3に出力される。
【0044】図7にゲインKx推定ロジックのフローチ
ャートを示す。
【0045】ステップ70では、Hi* >0かどうかの
極性が判断される。
【0046】ステップ71では、Hi* <0かどうかの
極性が判断される。
【0047】ステップ72及びステップ76では、ロバ
スト補償出力である入力外乱推定値Q# がQ# >0かど
うかの極性が判断される。
【0048】ステップ73及びステップ77では、ロバ
スト補償出力である入力外乱推定値Q# がQ# <0かど
うかの極性が判断される。
【0049】ステップ74では、Hi* >0であり、Q
# >0の時、電流制御アンプ3の特性から正のゲインK
xpが下記の式により推定される。
【0050】 Kxp=Kxp+ΔI ΔI=|Q# |*ΔK ここで、更新量ΔIは、入力外乱推定値Q# の大きさに
応じて推定の速度を変えるため、|Q# |*ΔK(ΔK
はゲイン)としている。
【0051】ステップ75では、Hi* >0であり、Q
# <0の時、電流制御アンプ3の特性から正のゲインK
xpが下記の式により推定される。
【0052】 Kxp=Kxp−ΔI ΔI=|Q# |*ΔK ステップ78では、Hi* <0であり、Q# >0の時、
電流制御アンプ3の特性から負のゲインKxmが下記の式
により推定される。
【0053】 Kxm=Kxm−ΔI ΔI=|Q# |*ΔK ステップ79では、Hi* <0であり、Q# <0の時、
電流制御アンプ3の特性から負のゲインKxmが下記の式
により推定される。
【0054】 Kxm=Kxm+ΔI ΔI=|Q# |*ΔK ステップ80では、モータ電流指令値i* がi* >0か
どうかが判断され、ステップ81では、モータ電流指令
値i* がi* <0かどうかが判断される。
【0055】ステップ82では、i* >0の時、ステッ
プ74またはステップ75で推定されたゲインKxpにモ
ータ電流指令値i* を乗じてモータ電流出力指令値i*
OUTが算出される。
【0056】ステップ83では、i* <0の時、ステッ
プ78またはステップ79で推定されたゲインKxmにモ
ータ電流指令値i* を乗じてモータ電流出力指令値i*
OUTが算出される。
【0057】ステップ84では、i* =0の時、モータ
電流出力指令値i* OUTがi* OUT=0とされる。
【0058】[シミュレーションによる効果確認]図8
に従来例と本発明の比較シミュレーション結果を示す。
【0059】本シミュレーションでは、電流制御アンプ
3がモータ4−1に流れる電流を左右の電流検出抵抗で
検出するものとし、これらの電流検出抵抗に左右差があ
った場合を想定し、電流制御アンプ3のゲイン特性が、
ティピカルなものに対して図9のように変化していると
仮定した。また、図6及び図7に示すフローチャートに
したがって、各データの演算処理を行なった。
【0060】図8において、θは操舵角、ψ'mはヨーレ
ート目標値、ψ’はヨーレート、δ* Rは後輪舵角指令
値、δR は後輪実舵角、i* OUTはモータ電流出力指令
値、Q# は入力外乱推定値である。
【0061】図8により、従来例では、入力外乱推定値
# が大きく、制御対象の特性変動が大きいことを示し
ている。また、ロバスト補償部2−2の補償が十分でな
いため、後輪舵角指令値δ* Rの極性に応じて応答特性が
変化している。ヨーレート出力もまた左右で異なった特
性となっている。
【0062】一方、本発明では、ロバスト補償出力であ
る入力外乱推定値Q# が徐々に小さくなっており、電流
制御アンプ3の特性変動を吸収するようにゲインKxp
xmの更新が行なわれている。
【0063】したがって、後輪実舵角δR の後輪舵角指
令値δ* Rに対する追従性がモータ電流指令値i* の極性
に依存しなくなり、ヨーレート特性も左右で応答が均一
なものとなる。
【0064】次に、効果を説明する。
【0065】電流制御アンプ3やアクチュエータのギヤ
特性などにより変化するゲインKの影響を全て入力外乱
Qとして表し、この入力外乱推定値Q# を入力側にフィ
ードバックすることにより、入力外乱Qの影響をキャン
セルするという考え方に基づき、ロバスト補償出力であ
るQ# と、内部変数であるHi* とから電流制御アンプ
3や後輪舵角位置決め機構4のゲインKを推定する装置
としたため、分解能が粗い後輪舵角センサ4−6を有
し、ロバスト補償の強さを十分に高めることができない
サーボ系でありながら、コントローラ,アクチュエータ
のパラメータ(ゲイン)変動を吸収でき、大量生産によ
る特性変動によらず、システムの特性を均等にすること
ができる。
【0066】以上、実施例を図面により説明してきた
が、具体的な構成は実施例に限られるものではなく、本
発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加等があ
っても本発明に含まれる。
【0067】例えば、実施例では、後輪舵角制御装置へ
の適用例を示したが、前輪舵角制御装置や前後輪舵角制
御装置にも適用することができる。
【0068】
【発明の効果】以上説明してきたように本発明にあって
は、舵角可変機構の動作検出信号をフィードバック信号
として用いるサーボ系に適用される舵角制御装置におい
て、第2操作量あるいは第2操作量に低域通過特性を有
するフィルタを通した信号によりゲインを更新すると共
に、入力外乱推定値の大きさに応じて更新量を変化させ
るゲイン更新手段を設け、規範入力信号と入力外乱推定
値信号から演算される第2操作量にこのゲインを乗じて
舵角可変機構の操作量指令信号を演算する、つまり、制
御系へのゲイン影響を全て入力外乱として表し、この入
力外乱推定値を入力側にフィードバックすることによ
り、入力外乱の影響をキャンセルするという考え方に基
づく手段としたため、ロバスト補償の強さを十分に高め
ることができないサーボ系においても、大量生産による
特性変動によらず、システム特性を均等にすることがで
きるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の舵角制御装置を示すクレーム対応図で
ある。
【図2】本発明実施例の後輪舵角制御システムを示すシ
ステムブロック図である。
【図3】実施例システムの後輪舵角位置決め機構の詳細
図である。
【図4】実施例システムの電流指令演算部の詳細ブロッ
ク図である。
【図5】実施例システムでのロバスト補償部の動作説明
図である。
【図6】実施例システムでの後輪舵角指令演算部及び電
流指令演算部で行なわれる後輪舵角指令及び電流指令の
演算処理フローチャートを示す図である。
【図7】実施例システムでのゲイン推定ロジックのフロ
ーチャートを示す図である。
【図8】従来例と本発明の比較シミュレーション結果を
示す図である。
【図9】シミュレーションでの電流制御アンプのゲイン
特性図である。
【符号の説明】
a 舵角可変機構 b 動作検出手段 c 第2操作量演算手段 d 入力外乱推定手段 e 操作量演算手段 f ゲイン更新手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B62D 6/00 - 6/02 B62D 7/14

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 操作量指令信号に応じて動作する舵角可
    変機構と、 前記舵角可変機構の動作状態を検出し動作検出信号を出
    力する動作検出手段と、閉ループ伝達特性の応答を目標応答(規範モデル)に一
    致させるモデルマッチング補償部において、 規範入力信
    号と後述する入力外乱推定値信号とから目標応答を得る
    第2操作量を演算し第2操作量信号を出力する第2操作
    量演算手段と、外乱やプラントのパラメータ変動に対して低感度化を達
    成するロバスト補償部において、制御系へのゲイン影響
    を全て入力外乱として表し、 前記第2操作量信号と前記
    動作検出信号とから前記舵角可変機構の入力外乱を推定
    し入力外乱推定値信号を出力する入力外乱推定手段と、 前記第2操作量に所定のゲインを乗じて前記舵角可変機
    構を動作させる操作量指令信号を出力する操作量演算手
    段と、ロバスト補償部の特性を応用してゲインを可変にするゲ
    イン可変部において、 前記第2操作量信号あるいは第2
    操作量信号に低域通過特性を有するフィルタを通した信
    号により前記ゲインを更新すると共に、入力外乱推定値
    信号の大きさに応じて前記ゲインの更新量を変化させる
    ゲイン更新手段と、 を備えていることを特徴とする舵角制御装置。
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