JP3041793U - 廃材再生ドライヤにおける廃材付着防止装置 - Google Patents

廃材再生ドライヤにおける廃材付着防止装置

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JP3041793U
JP3041793U JP1996012944U JP1294496U JP3041793U JP 3041793 U JP3041793 U JP 3041793U JP 1996012944 U JP1996012944 U JP 1996012944U JP 1294496 U JP1294496 U JP 1294496U JP 3041793 U JP3041793 U JP 3041793U
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flight
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勝司 福田
和久 川人
伸一 熊林
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日本鋪道株式会社
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 廃材再生ドライヤにおいて、回転ドラム内壁
面や該内壁面に取り付けられたフライトに廃材が付着、
堆積するのを確実に防止できると共に、付着、堆積した
廃材の除去を確実に行うことができる廃材付着防止装置
を提供する。 【解決手段】 回転ドラム3の内周壁の相対向する2位
置若しくは内周壁に周方向に沿って所定間隔で列設され
た複数のフライト7のうち直径方向に相対向する一対の
フライト7に両端部が連結される第1のチェーン8と、
第1のチェーン8の回転ドラム3の直径方向の中心点に
対応する部位に一端部が連結される第2のチェーン9
と、第2のチェーン9の他端部に連結され、第2のチェ
ーン9によりフライト7に接触する位置に垂れ下げられ
るハンマー10と、を含んで構成される廃材付着防止装
置を設け、ハンマー10を回転ドラム3の回転により、
回転ドラム3内周壁に取り付けられたフライト7に衝突
させ、その衝撃により、回転ドラム3内周壁及びフライ
ト7に廃材が付着するのを防止する構成とした。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は、アスファルト廃材等の廃材の再生ドライヤに関し、特に、廃材付着 防止方法及びその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、舗装道路等の切削、掘削から発生するアスファルト廃材を再生する再生 プラントにおいては、アスファルト廃材を加熱、乾燥する再生ドライヤが設けら れている。 このような再生ドライヤにあっては、回転ドラム内壁面や該内壁面に取り付け られたフライトに廃材が付着、堆積する。
【0003】 従来では、このような付着、堆積した廃材を取り除くため、又、付着、堆積自 体を防止するため、次のような方策が採られている。 即ち、再生ドライヤ内壁面のフライト形状やその取付位置を工夫して、付着、 堆積した廃材の除去等を行うようにしている。 或いは、チェーンや丸棒等をフライトや回転ドラム内に取り付け、このチェー ンや丸棒等をフライトや回転ドラムに摺動して運動させることにより、付着、堆 積した廃材の除去等を行うようにしている。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、以上のような従来の方策では、次のような問題点がある。 即ち、フライトの形状や位置を工夫しても、アスファルト廃材中のアスファル トモルタル分は粘着性があり、加熱昇温に伴い更にその付着力が増すことから、 一部の付着物が付着、成長し、放置すると、フライトそのものが付着物中に埋ま ってしまうこともあり、完全な対策とはならない。
【0005】 このようにフライトそのものが付着物中に埋まってしまうと、廃材を掻き上げ て拡散する効果がなくなり、アスファルト再生ドライヤの加熱、乾燥能力が低下 し、熱効率が悪化する問題点がある。 又、チェーンや丸棒等を取り付け、その摺動により付着物を除去する方策も、 長時間の運転では、チェーンや丸棒等そのものに付着物が付着、成長して除去効 果が弱まり、必ずしも満足できる方策ではなかった。
【0006】 更に、一旦回転ドラム内に付着、堆積した付着物の剥がし作業は、人力による ハツリ作業を余儀なくされ、作業には多大に労力と時間を要し、その作業自体は 密室的な回転ドラム内であることから、粉塵発生、騒音発生、高温という劣悪な 作業環境となり、作業上問題が大きい。 そこで、本考案は以上のような従来の問題点に鑑み、廃材再生ドライヤにおい て、回転ドラム内壁面や該内壁面に取り付けられたフライトに廃材が付着、堆積 するのを確実に防止できると共に、付着、堆積した廃材の除去を確実に行うこと ができ、再生ドライヤの加熱、乾燥能力の低下、熱効率の悪化を防止できると共 に、作業上の問題を解決できる廃材付着防止方法及び装置を提供することを課題 とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
このため、請求項1に係る考案は、 廃材を回転ドラム内にて加熱、乾燥して再生する廃材再生ドライヤにおける廃 材付着防止方法であって、 前記回転ドラムの中心点近傍から垂れ下げられたハンマーを回転ドラムの回転 により、前記回転ドラム内周壁に取り付けられたフライトに衝突させ、その衝撃 により、前記回転ドラム内周壁及びフライトに廃材が付着するのを防止すること を特徴とする。
【0008】 請求項2に係る考案は、 廃材を回転ドラム内にて加熱、乾燥して再生する廃材再生ドライヤにおける廃 材付着防止装置であって、 前記回転ドラムの内周壁の相対向する2位置若しくは該内周壁に周方向に沿っ て所定間隔で列設された複数のフライトのうち回転ドラムの直径方向に相対向す る一対のフライトに両端部が連結される第1の索条体と、 前記第1の索条体の前記回転ドラムの直径方向の中心点に対応する部位に一端 部が連結される第2の索条体と、 前記第2の索条体の他端部に連結され、該第2の索条体により前記フライトに 接触する位置に垂れ下げられるハンマーと、を含んで構成され たことを特徴とする。
【0009】 請求項3に係る考案は、 前記第1の索条体と回転ドラム内周壁若しくはフライトとの連結部、第1の索 条体と第2の索条体との連結部、第2の索条体とハンマーとの連結部を、360 度の自在回転可能とした。 請求項4に係る考案は、 前記第1及び第2の索条体を、夫々チェーンから構成した。
【0010】 請求項5に係る考案は、 前記ハンマーを、空洞ハンマー若しくはかご形ハンマーとした。 請求項6に係る考案は、 前記ハンマーの各方向の幅を、周方向に隣接するフライトの間隔よりも大きく 形成した。
【0011】
【考案の実施の形態】
以下、添付された図面を参照して本考案を詳述する。 先ず、図6に基づいて、アスファルト再生ドライヤの構造について説明する。 即ち、図において、1は架台2上に軸線を傾斜して設置された回転ドラム式ア スファルト再生ドライヤで、回転ドラム3と、該回転ドラム3の一端に設けられ た燃焼室3Aと、該燃焼室3Aに対向配置されたバーナ3Bと、回転ドラム3の 一端の供給装置4と、回転ドラム3の他端に設けられた排出口5とから構成され ている。
【0012】 回転ドラム3の内周壁面6には、該内周壁面6の周方向に沿って複数のフライ ト7が所定間隔で1つの環状に構成される群となって配列され、更に、この群は 、回転ドラム3の長手方向に沿って所定間隔で配列されている。 各フライト7は、先端部が折り曲げられたくの字状に構成され、回転ドラム3 の長手方向に沿って内周壁面6に溶接により固着されている。
【0013】 かかる構成のアスファルト再生ドライヤ1における廃材付着防止装置は、図1 及び図2に示すように構成されている。 即ち、廃材付着防止装置は、回転ドラム3の内周壁の相対向する2位置若しく は該内周壁に周方向に沿って所定間隔で列設された複数のフライト7のうち直径 方向に相対向する一対のフライト7に両端部が連結される第1の索条体としての 第1のチェーン8と、該第1のチェーン8の回転ドラム3の直径方向の中心点近 傍に対応する部位に一端部が連結される第2の索条体としての第2のチェーン9 と、該第2のチェーン9の他端部に連結され、該第2のチェーン9によりフライ ト7に接触する位置に垂れ下げられるハンマー10と、を含んで構成される。
【0014】 かかる構成を図3〜図5も参照して詳述すると、第1のチェーン8及び第2の チェーン9は、夫々リンクチェーンから構成され、その両端部は、一対のフライ ト7夫々に対して自在継手B15を介して自在回転(360°回転)可能に連結 されており、例えば、シャックル11を介してフライト7に夫々連結される。 第2のチェーン9の一端部は、第1のチェーン8の中間部に自在回転(360 °回転)可能、即ち、第2のチェーン9の延びる方向の軸を中心として回転可能 かつ該第2のチェーン9の延びる方向の軸と直交する軸を中心として回転可能に 連結されており、例えば、図4のような自在継手A12を介して連結される。
【0015】 この自在継手A12は、略コ字形状の継手本体12Aと、2つの継手軸12B ,12Cとから構成される。 継手本体12Aの相対向する両端壁部と該両端壁部を連接する連結壁部には円 形の支持孔12a,12bが夫々開設されている。各継手軸12B,12Cは、 両端部に連結用リング部12dを備えており、一方の継手軸12Bは両端壁部夫 々の支持孔12bに貫通支持されており、両端部の連結用リング部12dは外方 に突出される。又、他方の継手軸12Cは連結壁部の支持孔12cに貫通支持さ れており、両端部の連結用リング部12dは外方に突出される。
【0016】 そして、一方の継手軸12Bの両端部の連結用リング部12dには、各フライ ト7からの第1のチェーン8の端部が連結される。 他方の継手軸12Cの端部の連結用リング部12dには、第2のチェーン9の 端部が連結される。 第2のチェーン9の他端部には、前記ハンマー10が自在回転(360°回転 )可能に連結されており、例えば、シャックル13を介して連結される。
【0017】 ここで、ハンマー10としては、図5(A)に示すような空洞ハンマー或いは 図5(B)に示すようなかご形ハンマーとが用いられる。 前記空洞ハンマーは、略卵形の部材に複数の空隙部10Aを設けた構成である 。 又、前記かご形ハンマーは、略卵形の部材を中空に形成し、かつ壁部に複数の 開口部10Bを設けた構成である。
【0018】 かかるハンマー10の一端部には、前記シャックル13と連結された連結部材 14が回転可能に連結される。 尚、ハンマー10の大きさ(軸方向の長さ及び軸直角方向の幅)は、周方向に 隣接するフライト7の間隔よりも大きく形成される。 以上の構成の第1のチェーン8と第2のチェーン9とハンマー10とからなる 装置は、図1に示すように、回転ドラム3の軸方向に沿った所定間隔の複数位置 に夫々装着される。
【0019】 次に、かかる構成の廃材付着防止装置の作用を説明しつつ、本考案の廃材付着 防止方法について説明する。 回転ドラム3の中心点に対応する第1のチェーン8中間点に第2のチェーン9 を介して連結されたハンマー10は、回転ドラム3の回転により、フライト7に 衝突する。
【0020】 即ち、ハンマー10は、図2の矢印に示すように、フライト7先端縁部上を回 転しながらかきあげられ、ある高さから落下し、再び、フライト7先端縁部上を 回転しながらかきあげられ、この動作が繰り返し行われる。或いは、フライト7 先端縁部上をゴロゴロと転がり落ちる動作が行われる。 このようなハンマー10の動作によって、回転ドラム3内周壁とフライト7に 適度な衝撃、振動等が与えられ、回転ドラム3内周壁及びフライト7に廃材が付 着するのが防止される。
【0021】 つまり、既に付着した廃材は剥がされ、これらか付着せんとする廃材は該付着 が阻止される。 尚、上記のように、フライト7、第1のチェーン8、第2のチェーン9及びハ ンマー10の各部の連結部を自在回転(360°回転)可能としたことにより、 第1のチェーン8、第2のチェーン9及びハンマー10が夫々絡み合うことがな い。
【0022】 又、上記のように、索条体として、チェーンを用いた結果、次のような利点が ある。 即ち、ハンマー10が回転ドラム3の回転によって転がったり、かきあげられ て落下することにより、チェーンの捩れが発生する。このため、チェーンが長く なったり、短くなったりし、回転、落下動作するハンマー10は、一定の場所に とどまらず、フライトの回転ドラム3軸方向についてもランダムに衝撃、振動が 付与され、回転ドラム3内周壁及びフライト7に廃材が付着するのがより効果的 に防止される。
【0023】 ここで、ハンマー10は、回転ドラム3内が熱源によって高温となることから 、通常鋼鉄製とするが、大きくて重量のあるハンマー10は、付着物の除去効果 が大きい反面、フライト7等に与える衝撃力も大きく、フライト7等の変形や騒 音発生の原因となる。 又、ハンマー10が周方向に隣接するフライト7間の間隔よりも小さいと、フ ライト7に抱かえられた状態でかきあげられて回転ドラム3の上部より落下する ことになり、衝撃力が過多となる。更には、回転ドラム3の1回転当たりのハン マー10の落下回数が少なく(1〜2回)なり、全てのフライト7にまんべんな く衝撃を付与する機会が減少して、廃材の付着防止効果が薄れる。
【0024】 この点、上記の構成によると、ハンマー10として空洞ハンマー或いはかご形 ハンマーを用いることにより、ハンマー10の重量を適切な重量に調整でき、前 記衝撃力の調整を適切に行うことができ、フライト7等の変形や騒音発生を防止 することができる。 又、上記の構成によると、ハンマー10の大きさを、周方向に隣接するフライ ト7の間隔よりも大きく形成したことにより、フライト7に抱かえられた状態で かきあげられて回転ドラム3の上部より落下することがなく、衝撃力が過多とな ることがなく、かつ全てのフライト7にまんべんなく衝撃を付与する機会が増え 、廃材の付着防止効果を高めることができる。
【0025】
【考案の効果】
以上説明したように、請求項1及び2に係る考案によると、回転ドラム内壁面 や該内壁面に取り付けられたフライトに廃材が付着、堆積するのを確実に防止で きると共に、付着、堆積した廃材の除去を確実に行うことができ、再生ドライヤ の加熱、乾燥能力の低下、熱効率の悪化を防止できると共に、作業上の問題を解 決できる。
【0026】 請求項3に係る考案によると、第1の索条体、第2の索条体及びハンマーが夫 々絡み合うことがなく、安定したハンマー動作が得られる。 請求項4に係る考案によると、チェーンが長くなったり、短くなったりし、回 転、落下動作するハンマーは、一定の場所にとどまらず、フライトの回転ドラム 軸方向についてもランダムに衝撃、振動が付与され、回転ドラム内周壁及びフラ イトに廃材が付着するのがより効果的に防止できる。
【0027】 請求項5に係る考案によると、ハンマーの重量を適切な重量に調整でき、前記 衝撃力の調整を適切に行うことができ、フライト等の変形や騒音発生を防止する ことができる。 請求項6に係る考案によると、ハンマーがフライトに抱かえられた状態でかき あげられて回転ドラムの上部より落下することがなく、衝撃力が過多となること がなく、かつ全てのフライトにまんべんなく衝撃を付与する機会が増え、廃材の 付着防止効果を高めることができる。
【提出日】平成9年4月22日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】 【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は、アスファルト廃材等の廃材の再生ドライヤに関し、特に、廃材付着 防止装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、舗装道路等の切削、掘削から発生するアスファルト廃材を再生する再生 プラントにおいては、アスファルト廃材を加熱、乾燥する再生ドライヤが設けら れている。 このような再生ドライヤにあっては、回転ドラム内壁面や該内壁面に取り付け られたフライトに廃材が付着、堆積する。
【0003】 従来では、このような付着、堆積した廃材を取り除くため、又、付着、堆積自 体を防止するため、次のような方策が採られている。 即ち、再生ドライヤ内壁面のフライト形状やその取付位置を工夫して、付着、 堆積した廃材の除去等を行うようにしている。 或いは、チェーンや丸棒等をフライトや回転ドラム内に取り付け、このチェー ンや丸棒等をフライトや回転ドラムに摺動して運動させることにより、付着、堆 積した廃材の除去等を行うようにしている。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、以上のような従来の方策では、次のような問題点がある。 即ち、フライトの形状や位置を工夫しても、アスファルト廃材中のアスファル トモルタル分は粘着性があり、加熱昇温に伴い更にその付着力が増すことから、 一部の付着物が付着、成長し、放置すると、フライトそのものが付着物中に埋ま ってしまうこともあり、完全な対策とはならない。
【0005】 このようにフライトそのものが付着物中に埋まってしまうと、廃材を掻き上げ て拡散する効果がなくなり、アスファルト再生ドライヤの加熱、乾燥能力が低下 し、熱効率が悪化する問題点がある。 又、チェーンや丸棒等を取り付け、その摺動により付着物を除去する方策も、 長時間の運転では、チェーンや丸棒等そのものに付着物が付着、成長して除去効 果が弱まり、必ずしも満足できる方策ではなかった。
【0006】 更に、一旦回転ドラム内に付着、堆積した付着物の剥がし作業は、人力による ハツリ作業を余儀なくされ、作業には多大に労力と時間を要し、その作業自体は 密室的な回転ドラム内であることから、粉塵発生、騒音発生、高温という劣悪な 作業環境となり、作業上問題が大きい。 そこで、本考案は以上のような従来の問題点に鑑み、廃材再生ドライヤにおい て、回転ドラム内壁面や該内壁面に取り付けられたフライトに廃材が付着、堆積 するのを確実に防止できると共に、付着、堆積した廃材の除去を確実に行うこと ができ、再生ドライヤの加熱、乾燥能力の低下、熱効率の悪化を防止できると共 に、作業上の問題を解決できる廃材付着防止装置を提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
このため、請求項1に係る考案は、 廃材を回転ドラム内にて加熱、乾燥して再生する廃材再生ドライヤにおける廃 材付着防止装置であって、 前記回転ドラム内周壁に取り付けられたフライトと、 前記回転ドラムの中心点近傍から垂れ下げられ、回転ドラムの回転により、前 記フライトに衝突されるハンマーと、 を含んで構成され、 前記ハンマーのフライトへの衝突時の衝撃により、前記回転ドラム内周壁及び フライトに廃材が付着するのを防止する構成としたことを特徴とする。
【0008】 請求項2に係る考案は、 廃材を回転ドラム内にて加熱、乾燥して再生する廃材再生ドライヤにおける廃 材付着防止装置であって、 前記回転ドラムの内周壁の相対向する2位置若しくは該内周壁に周方向に沿っ て所定間隔で列設された複数のフライトのうち回転ドラムの直径方向に相対向す る一対のフライトに両端部が連結される第1の索条体と、 前記第1の索条体の前記回転ドラムの直径方向の中心点に対応する部位に一端 部が連結される第2の索条体と、 前記第2の索条体の他端部に連結され、該第2の索条体により前記フライトに 接触する位置に垂れ下げられるハンマーと、を含んで構成され たことを特徴とする。
【0009】 請求項3に係る考案は、 前記第1の索条体と回転ドラム内周壁若しくはフライトとの連結部、第1の索 条体と第2の索条体との連結部、第2の索条体とハンマーとの連結部を、360 度の自在回転可能とした。 請求項4に係る考案は、 前記第1及び第2の索条体を、夫々チェーンから構成した。
【0010】 請求項5に係る考案は、 前記ハンマーを、空洞ハンマー若しくはかご形ハンマーとした。 請求項6に係る考案は、 前記ハンマーの各方向の幅を、周方向に隣接するフライトの間隔よりも大きく 形成した。
【0011】
【考案の実施の形態】
以下、添付された図面を参照して本考案を詳述する。 先ず、図6に基づいて、アスファルト再生ドライヤの構造について説明する。 即ち、図において、1は架台2上に軸線を傾斜して設置された回転ドラム式ア スファルト再生ドライヤで、回転ドラム3と、該回転ドラム3の一端に設けられ た燃焼室3Aと、該燃焼室3Aに対向配置されたバーナ3Bと、回転ドラム3の 一端の供給装置4と、回転ドラム3の他端に設けられた排出口5とから構成され ている。
【0012】 回転ドラム3の内周壁面6には、該内周壁面6の周方向に沿って複数のフライ ト7が所定間隔で1つの環状に構成される群となって配列され、更に、この群は 、回転ドラム3の長手方向に沿って所定間隔で配列されている。 各フライト7は、先端部が折り曲げられたくの字状に構成され、回転ドラム3 の長手方向に沿って内周壁面6に溶接により固着されている。
【0013】 かかる構成のアスファルト再生ドライヤ1における廃材付着防止装置は、図1 及び図2に示すように構成されている。 即ち、廃材付着防止装置は、回転ドラム3の内周壁の相対向する2位置若しく は該内周壁に周方向に沿って所定間隔で列設された複数のフライト7のうち直径 方向に相対向する一対のフライト7に両端部が連結される第1の索条体としての 第1のチェーン8と、該第1のチェーン8の回転ドラム3の直径方向の中心点近 傍に対応する部位に一端部が連結される第2の索条体としての第2のチェーン9 と、該第2のチェーン9の他端部に連結され、該第2のチェーン9によりフライ ト7に接触する位置に垂れ下げられるハンマー10と、を含んで構成される。
【0014】 かかる構成を図3〜図5も参照して詳述すると、第1のチェーン8及び第2の チェーン9は、夫々リンクチェーンから構成され、その両端部は、一対のフライ ト7夫々に対して自在継手B15を介して自在回転(360゜回転)可能に連結 されており、例えば、シャックル11を介してフライト7に夫々連結される。 第2のチェーン9の一端部は、第1のチェーン8の中間部に自在回転(360 ゜回転)可能、即ち、第2のチェーン9の延びる方向の軸を中心として回転可能 かつ該第2のチェーン9の延びる方向の軸と直交する軸を中心として回転可能に 連結されており、例えば、図4のような自在継手A12を介して連結される。
【0015】 この自在継手A12は、略コ字形状の継手本体12Aと、2つの継手軸12B ,12Cとから構成される。 継手本体12Aの相対向する両端壁部と該両端壁部を連接する連結壁部には円 形の支持孔12a,12bが夫々開設されている。各継手軸12B,12Cは、 両端部に連結用リング部12dを備えており、一方の継手軸12Bは両端壁部夫 々の支持孔12bに貫通支持されており、両端部の連結用リング部12dは外方 に突出される。又、他方の継手軸12Cは連結壁部の支持孔12cに貫通支持さ れており、両端部の連結用リング部12dは外方に突出される。
【0016】 そして、一方の継手軸12Bの両端部の連結用リング部12dには、各フライ ト7からの第1のチェーン8の端部が連結される。 他方の継手軸12Cの端部の連結用リング部12dには、第2のチェーン9の 端部が連結される。 第2のチェーン9の他端部には、前記ハンマー10が自在回転(360゜回転 )可能に連結されており、例えば、シャックル13を介して連結される。
【0017】 ここで、ハンマー10としては、図5(A)に示すような空洞ハンマー或いは 図5(B)に示すようなかご形ハンマーとが用いられる。 前記空洞ハンマーは、略卵形の部材に複数の空隙部10Aを設けた構成である 。 又、前記かご形ハンマーは、略卵形の部材を中空に形成し、かつ壁部に複数の 開口部10Bを設けた構成である。
【0018】 かかるハンマー10の一端部には、前記シャックル13と連結された連結部材 14が回転可能に連結される。 尚、ハンマー10の大きさ(軸方向の長さ及び軸直角方向の幅)は、周方向に 隣接するフライト7の間隔よりも大きく形成される。 以上の構成の第1のチェーン8と第2のチェーン9とハンマー10とからなる 装置は、図1に示すように、回転ドラム3の軸方向に沿った所定間隔の複数位置 に夫々装着される。
【0019】 次に、かかる構成の廃材付着防止装置の作用を説明する。 回転ドラム3の中心点に対応する第1のチェーン8中間点に第2のチェーン9 を介して連結されたハンマー10は、回転ドラム3の回転により、フライト7に 衝突する。
【0020】 即ち、ハンマー10は、図2の矢印に示すように、フライト7先端縁部上を回 転しながらかきあげられ、ある高さから落下し、再び、フライト7先端縁部上を 回転しながらかきあげられ、この動作が繰り返し行われる。或いは、フライト7 先端縁部上をゴロゴロと転がり落ちる動作が行われる。 このようなハンマー10の動作によって、回転ドラム3内周壁とフライト7に 適度な衝撃、振動等が与えられ、回転ドラム3内周壁及びフライト7に廃材が付 着するのが防止される。
【0021】 つまり、既に付着した廃材は剥がされ、これから付着せんとする廃材は該付着 が阻止される。 尚、上記のように、フライト7、第1のチェーン8、第2のチェーン9及びハ ンマー10の各部の連結部を自在回転(360゜回転)可能としたことにより、 第1のチェーン8、第2のチェーン9及びハンマー10が夫々絡み合うことがな い。
【0022】 又、上記のように、索条体として、チェーンを用いた結果、次のような利点が ある。 即ち、ハンマー10が回転ドラム3の回転によって転がったり、かきあげられ て落下することにより、チェーンの捩れが発生する。このため、チェーンが長く なったり、短くなったりし、回転、落下動作するハンマー10は、一定の場所に とどまらず、フライトの回転ドラム3軸方向についてもランダムに衝撃、振動が 付与され、回転ドラム3内周壁及びフライト7に廃材が付着するのがより効果的 に防止される。
【0023】 ここで、ハンマー10は、回転ドラム3内が熱源によって高温となることから 、通常鋼鉄製とするが、大きくて重量のあるハンマー10は、付着物の除去効果 が大きい反面、フライト7等に与える衝撃力も大きく、フライト7等の変形や騒 音発生の原因となる。 又、ハンマー10が周方向に隣接するフライト7間の間隔よりも小さいと、フ ライト7に抱かえられた状態でかきあげられて回転ドラム3の上部より落下する ことになり、衝撃力が過多となる。更には、回転ドラム3の1回転当たりのハン マー10の落下回数が少なく(1〜2回)なり、全てのフライト7にまんべんな く衝撃を付与する機会が減少して、廃材の付着防止効果が薄れる。
【0024】 この点、上記の構成によると、ハンマー10として空洞ハンマー或いはかご形 ハンマーを用いることにより、ハンマー10の重量を適切な重量に調整でき、前 記衝撃力の調整を適切に行うことができ、フライト7等の変形や騒音発生を防止 することができる。 又、上記の構成によると、ハンマー10の大きさを、周方向に隣接するフライ ト7の間隔よりも大きく形成したことにより、フライト7に抱かえられた状態で かきあげられて回転ドラム3の上部より落下することがなく、衝撃力が過多とな ることがなく、かつ全てのフライト7にまんべんなく衝撃を付与する機会が増え 、廃材の付着防止効果を高めることができる。
【0025】
【考案の効果】
以上説明したように、請求項1及び2に係る考案によると、回転ドラム内壁面 や該内壁面に取り付けられたフライトに廃材が付着、堆積するのを確実に防止で きると共に、付着、堆積した廃材の除去を確実に行うことができ、再生ドライヤ の加熱、乾燥能力の低下、熱効率の悪化を防止できると共に、作業上の問題を解 決できる。
【0026】 請求項3に係る考案によると、第1の索条体、第2の索条体及びハンマーが夫 々絡み合うことがなく、安定したハンマー動作が得られる。 請求項4に係る考案によると、チェーンが長くなったり、短くなったりし、回 転、落下動作するハンマーは、一定の場所にとどまらず、フライトの回転ドラム 軸方向についてもランダムに衝撃、振動が付与され、回転ドラム内周壁及びフラ イトに廃材が付着するのがより効果的に防止できる。
【0027】 請求項5に係る考案によると、ハンマーの重量を適切な重量に調整でき、前記 衝撃力の調整を適切に行うことができ、フライト等の変形や騒音発生を防止する ことができる。 請求項6に係る考案によると、ハンマーがフライトに抱かえられた状態でかき あげられて回転ドラムの上部より落下することがなく、衝撃力が過多となること がなく、かつ全てのフライトにまんべんなく衝撃を付与する機会が増え、廃材の 付着防止効果を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本考案に係る廃材再生ドライヤにおける廃材
付着防止装置の一実施形態を示す正面図
【図2】 同上の廃材付着防止装置の側面断面図
【図3】 同上の廃材付着防止装置の詳細正面図
【図4】 同上の廃材付着防止装置における自在継手の
斜視図
【図5】 同上の廃材付着防止装置におけるハンマーの
構造を示す図で、(A)は空洞ハンマーの断面図、
(B)はかご形ハンマーの斜視図
【図6】 廃材再生ドライヤの構造を示す正面図
【符号の説明】
1 回転ドラム式アスファルト再生ドライヤ 3 回転ドラム 7 フライト 8 第1のチェーン 9 第2のチェーン 10 ハンマー 11 シャックル 12 自在継手A 13 シャックル 14 連結部材 15 自在継手B
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成9年4月22日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【考案の名称】 廃材再生ドライヤにおける廃材付着防
止装置
【実用新案登録請求の範囲】
【図面の簡単な説明】
【図1】 本考案に係る廃材再生ドライヤにおける廃材
付着防止装置の一実施形態を示す正面図
【図2】 同上の廃材付着防止装置の側面断面図
【図3】 同上の廃材付着防止装置の詳細正面図
【図4】 同上の廃材付着防止装置における自在継手の
斜視図
【図5】 同上の廃材付着防止装置におけるハンマーの
構造を示す図で、(A)は空洞ハンマーの断面図、
(B)はかご形ハンマーの斜視図
【図6】 廃材再生ドライヤの構造を示す正面図
【符号の説明】 1 回転ドラム式アスファルト再生ドライヤ 3 回転ドラム 7 フライト 8 第1のチェーン 9 第2のチェーン 10 ハンマー 11 シャックル 12 自在継手A 13 シャックル 14 連結部材 15 自在継手B

Claims (6)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】廃材を回転ドラム内にて加熱、乾燥して再
    生する廃材再生ドライヤにおける廃材付着防止方法であ
    って、 前記回転ドラムの中心点近傍から垂れ下げられたハンマ
    ーを回転ドラムの回転により、前記回転ドラム内周壁に
    取り付けられたフライトに衝突させ、その衝撃により、
    前記回転ドラム内周壁及びフライトに廃材が付着するの
    を防止することを特徴とする廃材再生ドライヤにおける
    廃材付着防止方法。
  2. 【請求項2】廃材を回転ドラム内にて加熱、乾燥して再
    生する廃材再生ドライヤにおける廃材付着防止装置であ
    って、 前記回転ドラムの内周壁の相対向する2位置若しくは該
    内周壁に周方向に沿って所定間隔で列設された複数のフ
    ライトのうち回転ドラムの直径方向に相対向する一対の
    フライトに両端部が連結される第1の索条体と、 前記第1の索条体の前記回転ドラムの直径方向の中心点
    に対応する部位に一端部が連結される第2の索条体と、 前記第2の索条体の他端部に連結され、該第2の索条体
    により前記フライトに接触する位置に垂れ下げられるハ
    ンマーと、を含んで構成されたことを特徴とする廃材再
    生ドライヤにおける廃材付着防止装置。
  3. 【請求項3】前記第1の索条体と回転ドラム内周壁若し
    くはフライトとの連結部、第1の索条体と第2の索条体
    との連結部、第2の索条体とハンマーとの連結部を、3
    60度の自在回転可能としたことを特徴とする請求項2
    記載の廃材再生ドライヤにおける廃材付着防止装置。
  4. 【請求項4】前記第1及び第2の索条体を、夫々チェー
    ンから構成したことを特徴とする請求項2又は3記載の
    廃材再生ドライヤにおける廃材付着防止装置。
  5. 【請求項5】前記ハンマーを、空洞ハンマー若しくはか
    ご形ハンマーとしたことを特徴とする請求項2〜4のう
    ちいずれか1つに記載の廃材再生ドライヤにおける廃材
    付着防止装置。
  6. 【請求項6】前記ハンマーの各方向の幅を、周方向に隣
    接するフライトの間隔よりも大きく形成したことを特徴
    とする請求項2〜5のうちいずれか1つに記載の廃材再
    生ドライヤにおける廃材付着防止装置。
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