JP3041488B2 - 玉虫の羽根を使用した各種物品の装飾部形成方法 - Google Patents

玉虫の羽根を使用した各種物品の装飾部形成方法

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【発明の詳細な説明】 I.発明の目的 (1)産業上の利用分野 本発明は、玉虫の羽根を使用して各種物品の装飾部を
形成する方法に関するものである。
(2)従来の技術 玉虫は、たまむし科の昆虫で、体全体は金緑色で、金
紫色の縦線が斑点となっているものもあり、光線の反射
で一種独特の色彩を放つもので、古来より玉虫や玉虫の
羽根自体を各種物品の表面に固着させて装飾していたも
のである。
(3)発明が解決しようとする問題点 しかしながら、前記玉虫や、玉虫の羽根を各種物品の
装飾面に接着剤で固着させる場合においては、微細な加
工が不可能である。
また、玉虫や玉虫の羽根をそのままの状態で使用する
ため、色彩に優れていても詳細な模様形成が出来ない。
更に、玉虫や羽根の接着部が剥離しやすく、装飾品の
大量生産が出来ない等の問題があった。
本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなされたもので
あり、その目的は玉虫の羽根を生の状態で所定の形状に
カット成型した羽根片や、或は玉虫の羽根を蒸煮、また
は水への浸漬により軟化させて羽根の内皮を除去し、内
皮を除去した羽根の外皮を所定の形状にカット成型した
外皮片を、それぞれ単独で、或は組合せながら物品の表
面に接着し、繊細な各種模様を形成するものであり、玉
虫の羽根の微細な成型加工ができ、この成型加工した玉
虫の羽根片や外皮片で各種物品の表面に色彩感に優れた
詳細な模様より成る装飾部を容易に形成でき、接着した
羽根片や外皮片の剥離もない玉虫の羽根を使用した各種
物品の装飾部形成方法を提供することにある。
II.発明の構成 (1)問題点を解決するための手段 上記目的を達成するために、本発明は玉虫10の羽根14
を蒸煮、または水に浸漬して軟化させ、前記軟化させた
羽根の内皮16bを研削除去し、前記内皮16bを除去した羽
根の外皮16aを所定の形状に成型させ、前記所定の形状
に成型した羽根の外皮片19を各種物品に固着させて装飾
部22bを形成してなる玉虫の羽根を使用した各種物品の
装飾部形成方法から構成される。
また、前記内皮1b6を除去した羽根の外皮16aを、蒸
煮、または水分を吸着させて軟化させた後に所定の形状
に成型させることとしてもよい。
また、玉虫10の羽根14を所定の形状に成型した羽根片
18と、玉虫10の羽根14を蒸煮、または水に浸漬して軟化
させた後で羽根の内皮16bを研削除去し、この内皮16bを
除去した羽根の外皮16aを所定の形状に成型させた羽根
の外皮片19と、を組合せて各種物品に固着させて装飾部
22cを形成してなる各種物品の装飾部形成方法から構成
される。
また、前記内皮16bを除去した羽根の外皮16aを、蒸
煮、または水分を吸着させて軟化させた後に所定の形状
に成型させることとしてもよい。
(2)作用 本発明の玉虫の羽根を使用した各種物品の装飾部形成
方法においては、玉虫の羽根を生の状態で四角、三角等
の所定の形状に型抜き等により成型し、この成型した羽
根片を各種物品の装飾面に接着し、装飾部を形成するも
のである。この場合に各羽根片は外皮に内皮が付着され
やや外面に膨出した状態に成型されるため、装飾面は羽
根片の凸面が連続した状態になる。
次に、玉虫の羽根が乾燥して固い場合に、この羽根を
蒸煮、または水に浸漬して軟化させ、この軟化状態で羽
根の内皮を研削除去させ、この内皮を研削除去した後で
直ちに羽根の外皮を型抜き等により所定の形状に成型
し、この成型した外皮片を各物品の装飾面に接着し、装
飾部を形成するものである。この場合に各外皮片は内皮
が除去されて薄く、平面状に成型され、従って装飾面は
外皮片が平面的に連続した状態となる。
更に、前記羽根片と、外皮片とを相互に組合わせて物
品の装飾面に接着し、装飾部を形成してもよいものであ
り、いずれにしても、玉虫の羽根の色彩模様で繊細な模
様の装飾部を安価に形成出来、各種物品の商品価値を高
め得ることとなる。
(3)実施例 以下、添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施
例を説明する。
第1図には、玉虫10が示されている。この玉虫10は、
その体部12の甲羅や、羽根14が玉虫色と言われる様に一
種独特の金緑色を呈している。
第1の発明に係る装飾部形成方法においては、玉虫10
が生きた状態で前記羽根14を体部12より抜取り、第2図
に示す様に抜き取りした羽根14を所定の形状に型抜き等
により成型する。
玉虫の羽根14は、第3図に示す様に外皮16aの内面に
内皮16bが付着した二重構造で、外面にやや膨出してい
る。この羽根14は抜取りした生の状態では柔軟性がある
ため、加工し易く、第4図に示す様に金属型のカッター
等を使用して菱型羽根片18a、三角型羽根片18b、ハート
型羽根片18c等を型抜き成型する。
前記型抜きした羽根片18a、18b、18c等を、例えば第
5図に示す様な腕時計20の文字盤に連続状に接着剤を用
いて接着して装飾部22aを形成するものである。その他
万年筆、印鑑軸、宝石箱等の所望の面Pに任意の羽根片
18を接着させて装飾部22aを形成しても良く、第6図の
断面図に示す様に、外面へ膨出した羽根片18が連続した
色彩模様の装飾面となる。
次に第2発明に係る装飾部形成方法は、玉虫より抜取
りして乾燥、硬化した羽根を利用するものであり、羽根
14が乾燥した状態では硬く、脆いため加工が困難であ
る。そこで、前記羽根14を、蒸し器で水分が浸潤する約
10分位蒸煮させるか、または水の中に24時間位浸漬して
羽根内に水分を浸潤させると、この水分の浸潤で羽根14
は手で折曲しても折れない程度に軟化される。
この軟化した前記羽根14が次の型抜加工がし易い様
に、第2図に示す内皮16bを小型のグラインダーの様な
もので研削除去する。前記内皮16bを研削除去した外皮1
6aは、約0.1mm位の厚みとなり、水分が浸潤している状
態では柔軟性があるため、外皮16aの周縁をカットした
後で、金属型のカッター等を利用して、第1発明の場合
と同じく菱型、三角型、ハート型等の形状の外皮片19を
型抜き成型する。
この場合において、内皮16bを研削除去したあとで外
皮16aが乾燥して硬くなったら、型抜きの時の割れを防
止するために再び蒸煮、または水分を吸着させて軟化さ
せながら型抜き成型するものである。前記型抜きした外
皮片19は、第1発明の羽根片18に比べ薄く、柔軟性があ
るため時計の文字盤、その他の物品の所望の面Pに接着
した時には第7図の断面図に示す様に、平面的で繊細な
色彩模様の装飾部22bとなる。
次に第3発明の装飾部形成方法は、生の羽根を型抜き
加工した羽根片18と、乾燥、硬化した羽根を蒸煮、また
は水に浸漬して軟化させた状態で内皮16bを除去し、外
皮16aを所定の形状に型抜き加工した外皮片19とを時計
の文字盤、その他の物品の所望の面Pに接着して、第8
図の断面図に示す羽根片18と、外皮片19とで平面部に一
部膨出部を有した装飾部22cを形成するものであり、こ
の場合にも羽根片18と、外皮片19との組合せで繊細な色
彩模様と共に立体感のある装飾部22cが形成されること
となる。
また、上記実施例において、内皮16bを研削除去した
あとで外皮16aが乾燥して硬くなったら、型抜きの時の
割れを防止するために再び蒸煮、または水分を吸着させ
て軟化させながら外皮片19を型抜き成型してもよい。
上記した様に、本発明は生きた玉虫の羽根を引抜きし
て生の状態で所定の形状に加工した羽根片18と、乾燥、
硬化した玉虫の羽根を蒸煮、または水に浸漬して軟化さ
せた状態で内皮を除去し、外皮を所望の形状に加工した
外皮片と19とを、それぞれ単独で、或は相互に組合せて
各種物品に接着して各種模様の装飾部22を形成するもの
であり、金緑色の人工で不可能な色彩模様を有した羽根
片18や外皮片19で編装飾部22を各種の物品に形成しなが
らその商品価値を高めることが可能となる。なお、上記
実施例においては生の羽根や、内皮の除去後の外皮の成
型を型抜き加工によらしめているが、その他の切削や研
磨等の手法により所定形状に成型しても良い。
III.発明の効果 以上、説明した様に、本発明の玉虫の羽根を使用した
各種物品の装飾部形成方法によれば、玉虫の羽根を生の
状態で所定の形状に成型した羽根片を各種物品の所望の
面に接着することにより、玉虫の羽根の微細な加工が出
来、この羽根片の色彩模様で人工で形成不可能な繊細な
装飾部が形成され、羽根片の剥離もなく、その商品価値
を高め得る。
また、本発明によれば、乾燥、硬化した玉虫の羽根を
蒸煮、または水への浸漬により軟化させて羽根の内皮を
除去し、内皮を除去した羽根の外皮が軟化した状態で所
定の形状に成型させるため、割れ等を発生することなく
玉虫の羽根の微細な加工が出来、この外皮片で人工では
出来ない色彩を有した詳細な模様の装飾部を各種物品に
形成でき、接着させた外皮片は剥離もなく、その商品価
値を高め得る。
また、玉虫の羽根の内皮を除去した後で外皮が乾燥硬
化しても、再び外皮を蒸煮、または水分を吸着させて軟
化させ、所定形状の外皮片の成型が容易に出来ることと
なる。
次に、玉虫の生の羽根を所定の形状に成型した羽根片
と、乾燥、硬化した羽根を蒸煮、又は水に浸漬して軟化
させた羽根の内皮を除去し、この羽根の外皮を所定の形
状に成型させた外皮とを組合せて各種物品の所望の面に
接着させることにより、この羽根片と外皮片とで人工で
は出来ない色彩を有した詳細な模様で、且、平面的な外
皮片に外面に膨出した羽根片とで立体感のある装飾部を
各種物品に形成できる。
また、玉虫の羽根の内皮を除去した後で外皮が乾燥硬
化しても、再び外皮を蒸煮、または水分を吸着させて軟
化させ、所定形状の成型が容易に出来、この外皮片と生
の羽根を加工した羽根片との組合せで装飾部の美観が向
上できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明に利用する玉虫の平面図、 第2図は、引抜した羽根の平面図、 第3図は、第2図A−A線断面図、 第4図は、各種型抜きした羽根片の平面図、 第5図は、第1発明の装飾部形成方法で文字盤を装飾し
た腕時計の平面図、 第6図は、羽根片を接着した第1発明の装飾部形成方法
で形成した装飾部の拡大断面図、 第7図は、外皮片を接着した第2発明の装飾部形成法で
形成した装飾部の拡大断面図、 第8図は、羽根片と外皮片とを組合せて接着した第3発
明の装飾部形成方法で形成した装飾部の拡大断面図であ
る。 10……玉虫、14……羽根、16a……外皮、16b……内皮、
18……羽根片、19……外皮片、22……装飾部

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】玉虫の羽根を蒸煮、または水に浸漬して軟
    化させ、前記軟化させた羽根の内皮を研削除去し、 前記内皮を除去した羽根の外皮を所定の形状に成型さ
    せ、 前記所定の形状に成型した羽根の外皮片を各種物品に固
    着させて装飾部を形成してなる玉虫の羽根を使用した各
    種物品の装飾部形成方法。
  2. 【請求項2】前記内皮を除去した羽根の外皮を、蒸煮、
    または水分を吸着させて軟化させた後に所定の形状に成
    型させてなる請求項1記載の玉虫の羽根を使用した各種
    物品の装飾部形成方法。
  3. 【請求項3】玉虫の羽根を所定の形状に成型した羽根片
    と、玉虫の羽根を蒸煮、または水に浸漬して軟化させた
    後で羽根の内皮を研削除去し、この内皮を除去した羽根
    の外皮を所定の形状に成型させた羽根の外皮片と、を組
    合せ各種物品に固着させて装飾部を形成してなる玉虫の
    羽根を使用した各種物品の装飾部形成方法。
  4. 【請求項4】前記内皮を除去した羽根の外皮を、蒸煮、
    または水分を吸着させて軟化させた後に所定の形状に成
    型させてなる請求項3記載の玉虫の羽根を使用した各種
    物品の装飾部形成方法。
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