JP3040907B2 - 電子線形加速器 - Google Patents

電子線形加速器

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JP3040907B2
JP3040907B2 JP6025572A JP2557294A JP3040907B2 JP 3040907 B2 JP3040907 B2 JP 3040907B2 JP 6025572 A JP6025572 A JP 6025572A JP 2557294 A JP2557294 A JP 2557294A JP 3040907 B2 JP3040907 B2 JP 3040907B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電子線形加速器に関し、
特にRF電子銃を用いた低エミッタンスかつ高輝度の電
子線形加速器に関する。
【0002】
【従来の技術】図8には米国特許第4,641,103
号に示された従来のRF電子銃を用いた電子線形加速器
の構成が示されている。図において、1はRF電子銃空
洞、2はRF電子銃空洞1内で熱電子を発生するための
カソード、3はドリフトスペース、4は電子銃空洞1で
発生し加速された電子ビーム、5は真空箱、6は真空箱
5内に設けられ電子ビーム4のエネルギ幅を決定するス
リット、7は真空箱5中の電子ビームをα状に偏向する
α電磁石、8はα電磁石7の出口から取り出された電子
ビームをさらに高エネルギに加速する加速管、9はビー
ムダクト、10は電子ビームを真空から大気に取り出す
ビーム取り出し窓、11はRF電子銃空洞1に供給され
るマイクロ波の位相と振幅を調整する移相減衰器、12
はマイクロ波電力を分配する電力分配器、13はRF源
を動作させる主発振器、14はRF源、15はRF源1
4に電力を与えるパルス変調器である。
【0003】従来の電子線形加速器は以上のようであ
り、以下その動作を説明する。
【0004】RF電子銃空洞1にRF源14からマイク
ロ波が電力分配器12及び移相減衰器11を介して供給
されると、RF電子銃空洞1には軸方向にマイクロ波電
界が生じ、この電界中に置かれた高温度のカソード2か
ら熱電子が引き出される。カソード2から引き出された
電子ビームはさらに電子銃空洞1内の電界で加速され、
真空ダクトを通ってα電磁石7の入口に達する。このと
きの電子ビームはマイクロ波の位相により0〜最大まで
の連続的なエネルギスペクトルをもっている。この電子
ビームはα電磁石7を通過するとき運動量分散が起こ
り、図11に示されるように真空箱内に設けられたスリ
ット6である幅のエネルギのみが切り出されて加速管8
に入射される。なお、図11における4a,4b,4c
はスリットを通り抜けた電子ビームを表している。RF
電源14からの大電力マイクロ波は主発振器13からの
小電力マイクロ波をRF増幅器で増幅して作られ、RF
源14はマイクロ波増幅器として機能する。RF源14
は通常パルス駆動され、強力な尖頭電力を生み出す。
【0005】RF電子銃空洞1から取り出される電子ビ
ームのエネルギスペクトルはRF電子銃空洞1の中にで
きるマイクロ波電界の位相と関係し、図9に示されるよ
うな関係となる。そして、このようなエネルギスペクト
ルを有する電子ビームは図10に示されるようにRF電
子銃空洞1の出口(図中A点)からα電磁石7の入口
(図中B点)、α電磁石7の出口(図中C点)及び加速
管8の入口(図中D点)に至るまでに位相的に圧縮さ
れ、位相バンチングが行われ、バンチングされた電子ビ
ームが加速管8の中で加速される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来の電子線形加速器
は以上のように構成されているので、加速管8に入射さ
れる電子ビームのエネルギ幅が大きくなること、及びR
F電子銃空洞1の出口における電子ビームが位相的に大
きな幅を有しているため、加速管8の入口で完全にバン
チングできず、加速管8で加速されて取り出される電子
ビームのエネルギ幅は最低でも加速管8の入口でのエネ
ルギ幅と圧縮後の位相幅に相当したエネルギ幅との和の
エネルギ幅が得られない問題があった。
【0007】本発明は上記のような問題点を解消するた
めになされたもので、位相バンチング及びエネルギ圧縮
が可能で所望のエネルギスペクトルを有する電子ビーム
を得ることができ、SOR入射やFEL発振等に供する
ことができる電子線形加速器を提供することを目的とす
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の電子線形加速器は、エネルギ変調の
かかった電子ビーム発生手段と、前記電子ビーム発生手
段からの電子ビームのうち、所望のエネルギ幅を有する
電子ビームを取り出すエネルギ抽出手段と、前記エネル
ギ抽出手段からの電子ビームを加速する加速手段とを有
する電子線形加速器であって、前記エネルギ抽出手段の
入口または出口の少なくとも一方に加速乃至減速空洞を
設けたことを特徴とする。
【0009】また、上記目的を達成するために、請求項
2記載の電子線形加速器は、エネルギ変調のかかった電
子ビーム発生手段と、前記電子ビーム発生手段からの電
子ビームのうち、所望のエネルギ幅を有する電子ビーム
を取り出すエネルギ抽出手段と、前記エネルギ抽出手段
からの電子ビームを加速する加速手段とを有する電子線
形加速器であって、前記エネルギ抽出手段の入口及び出
口に加速乃至減速空洞を設けたことを特徴とする。
【0010】さらに、上記目的を達成するために、請求
項3記載の電子線形加速器は、前記加速手段の入口にス
リット手段を設けたことを特徴とする。
【0011】
【作用】請求項1乃至請求項2記載の電子線形加速器で
エネルギ抽出手段の入口や出口に設けられる加速乃至減
速空洞は、電子ビーム発生手段からの電子ビームのエネ
ルギスペクトルの内、エネルギ抽出手段を通過した電子
ビームのエネルギスペクトルを補償し、加速手段に入る
入射電子ビームのエネルギ幅を小さくし、また、エネル
ギ補償に伴い位相バンチング幅も圧縮することができ
る。
【0012】請求項3記載の電子線形加速器では、加速
手段の入口に設けられたスリット手段がエネルギ抽出手
段から射出された電子ビームに空間的な広がりがあった
場合にその広がり分の加速手段への入射を防止し、所望
のエネルギスペクトルを得ることができる。
【0013】
【実施例】以下、図面を用いながら本発明の実施例につ
いて説明する。なお、従来と同一部材については同一符
号を付し、その説明は省略する。
【0014】実施例1 図1には本実施例の電子線形加速器の構成が示されてい
る。図において、18はエネルギ抽出手段としてのα電
磁石7の出口に設けられた加速(乃至減速)空洞であ
る。この加速空洞18にはマイクロ波がRF源14より
電力分配器20及び移相減衰器19を介して供給されて
いる。移相減衰器19は加速手段としての加速管8の入
口に達する電子ビームのエネルギとバンチング幅が最小
になるように加速空洞18に供給されるマイクロ波の位
相と電力を変化させる。また、21はα電磁石7から射
出された電子ビームに空間的な広がりがあった場合に、
加速管に広がった電子ビームを入射させないためのスリ
ット手段としての加速管入射スリットである。なお、電
子ビーム発生手段としてのRF電子銃空洞1は従来と同
様である。
【0015】本実施例の電子線形加速器は以上のような
構成であり、以下その動作を説明する。
【0016】α電磁石7を通過してきた電子ビームの位
相の広がりは、加速空洞18の入口で前述した図10に
おけるC1 点の広がりとなる。なお、C1 点の位置はα
電磁石7と加速空洞18との空間的距離によって決定さ
れる。また、このC1 点におけるエネルギは図2(a)
に示されるようにあるエネルギVc を中心として広がり
をもつ。このとき、加速空洞18にマイクロ波の電界と
位相とが図3に示されるような関係となるようなマイク
ロ波を印加することにより、加速空洞18の出口ではエ
ネルギスペクトルは図2(b)のように狭められた電子
ビームを得ることができる。この電子ビームは加速空洞
18の出口から加速管8に向かって図10の4d及び4
eのようになり、狭い位相幅に圧縮される。
【0017】実施例2 前述した実施例1ではα電磁石7の出口に加速乃至減速
空洞を設ける場合を示したが、加速乃至減速空洞をα電
磁石7の入口に設けることもできる。図4にはこのよう
な場合の電子線形加速器の構成が示されている。加速管
8の入口にはスリット手段としての入射スリット21が
設けられる点は実施例1と同様であるが、実施例1と異
なる点は、加速乃至減速空洞18をα電磁石7の入口に
設けた点である。加速乃至減速空洞18にはRF源14
から電力分配器20及び移相減衰器19を介してマイク
ロ波が供給される。図5にはこの実施例における位置と
位相との関係が示されており、図中B´がα電磁石7の
入口に設けられた加速乃至減速空洞18の出口を示す。
図から分かるように電子ビームの位相は従来装置に比べ
てより圧縮されてα電磁石7から射出し、加速管8に入
射する。なお、このように加速乃至減速空洞18をα電
磁石7の入口に設ける場合は、エネルギスペクトル幅は
有限にしておく必要があり、加速管8で加速された電子
ビームのスペクトルの幅は実施例1に比べて広くなる。
【0018】実施例3 前述した実施例1、実施例2ではα電磁石7の入口また
は出口に加速乃至減速空洞を設けたが、α電磁石7の入
口及び出口の両方に加速乃至減速空洞を設けることもで
きる。図6にはこのような場合の電子線形加速器の構成
が示されている。加速管8の入口にはスリット手段とし
ての入射スリット21が設けられる点は実施例1及び実
施例2と同様であるが、実施例1乃至実施例2と異なる
点は、加速乃至減速空洞をα電磁石7の入口及び出口に
設けた点である。すなわち、加速乃至減速空洞18はα
電磁石7の入口に設けられ、加速乃至減速空洞22はα
電磁石7の出口に設けられる。これらの加速空洞18,
22にはRF源14から電力分配器20及び移相減衰器
19を介してマイクロ波が供給される。これらの空洞1
8,22内に生じたマイクロ波電界で電子ビームはエネ
ルギ圧縮を受け位相の広がりが抑えられる。図7にはこ
の実施例における位置と位相との関係が示されており、
図中B´がα電磁石7の入口に設けられた加速乃至減速
空洞18の出口を示し、図中C´がα電磁石7の入口に
設けられた加速乃至減速空洞22の出口を示す。このよ
うに、α電磁石7の入口及び出口に加速乃至減速空洞を
設けることによっても、加速管8の入口において電子ビ
ームを狭い位相幅に圧縮することができる。
【0019】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1乃至請求
項2の電子線形加速器によれば、電子線形加速器の加速
手段に位相とエネルギの幅が狭い電子ビームを誘導する
ことができ、所望の電子ビームを容易に得ることができ
る。
【0020】また、請求項3の電子線形加速器によれ
ば、加速管への広がった電子ビームの入射を防止するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1の電子線形加速器の構成図で
ある。
【図2】本発明の実施例1の電子ビームエネルギの説明
図である。
【図3】本発明の実施例1の位相とマイクロ波電界の関
係を示す図である。
【図4】本発明の実施例2の電子線形加速器の構成図で
ある。
【図5】本発明の実施例2の位置と位相との関係を示す
説明図である。
【図6】本発明の実施例3の電子線形加速器の構成図で
ある。
【図7】本発明の実施例3の位置と位相の関係を示す説
明図である。
【図8】従来装置の構成図である。
【図9】位相とエネルギまたは電界の関係を示す説明図
である。
【図10】位置と位相の関係を示す説明図である。
【図11】真空箱内の電子ビームの経路を示す説明図で
ある。
【符号の説明】
1 RF電子銃空洞 2 カソード 3 ドリフトスペース 4 電子ビーム 5 真空箱 6 スリット 7 α電磁石 8 加速管 9 ビームダクト 10 ビーム取り出し窓 11,19 移相減衰器 12,20 電力分配器 13 主発振器 14 RF源 15 パルス変調器 18,22 加速乃至減速空洞 21 入射スリット

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エネルギ変調のかかった電子ビーム発生
    手段と、 前記電子ビーム発生手段からの電子ビームのうち、所望
    のエネルギ幅を有する電子ビームを取り出すエネルギ抽
    出手段と、 前記エネルギ抽出手段からの電子ビームを加速する加速
    手段と、 を有する電子線形加速器であって、 前記エネルギ抽出手段の入口または出口の少なくとも一
    方に加速乃至減速空洞を設けたことを特徴とする電子線
    形加速器。
  2. 【請求項2】 エネルギ変調のかかった電子ビーム発生
    手段と、 前記電子ビーム発生手段からの電子ビームのうち、所望
    のエネルギ幅を有する電子ビームを取り出すエネルギ抽
    出手段と、 前記エネルギ抽出手段からの電子ビームを加速する加速
    手段と、 を有する電子線形加速器であって、 前記エネルギ抽出手段の入口及び出口に加速乃至減速空
    洞を設けたことを特徴とする電子線形加速器。
  3. 【請求項3】 請求項1、2のいずれかに記載の電子線
    加速器において、前記加速手段の入口にスリット手段を
    設けたことを特徴とする電子線形加速器。
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