JPH0822786A - 電子線形加速器およびそのエネルギ安定化方法 - Google Patents

電子線形加速器およびそのエネルギ安定化方法

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JPH0822786A
JPH0822786A JP6153697A JP15369794A JPH0822786A JP H0822786 A JPH0822786 A JP H0822786A JP 6153697 A JP6153697 A JP 6153697A JP 15369794 A JP15369794 A JP 15369794A JP H0822786 A JPH0822786 A JP H0822786A
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electron
electron beam
energy
cathode
linear accelerator
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Katsuji Emura
勝治 江村
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Sumitomo Electric Industries Ltd
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Sumitomo Electric Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 エネルギが安定した電子ビームを出射できる
電子線形加速器およびそのエネルギ安定化方法を提供す
る。 【構成】 電子銃1は、所定の電流値iの電子ビーム3
1を出射する。クライストロン3は、マイクロ波32を
供給して加速管2内に加速電場を形成する。ビームエネ
ルギ測定装置4は、加速管2から出射された電子ビーム
31のエネルギEを測定する。演算器5は、Δi=−Δ
E/B(ただし、ΔEはビームエネルギEの測定値と設
定値の差、Bは定数である)を演算する。電子銃制御装
置6は、演算器5の演算結果に応じて電子銃1のグリッ
ド電圧Vgcを変化させ、ビーム電流iをΔiだけ変化
させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は電子線形加速器および
そのエネルギ安定化方法に関し、特に、電子ビームを出
射する電子銃と、その電子銃から出射された電子ビーム
を所定のエネルギに加速するための加速管とを備えた電
子線形加速器およびそのエネルギ安定化方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、シンクロトロン放射光装置
(たとえば、材料分析装置、超超LSI用の露光装置、
医学用診断装置)の電子ビーム源として電子線形加速器
が使用されている。
【0003】図5は従来の電子線形加速器の構成を示す
ブロック図である。図5を参照して、この電子線形加速
器は、電子銃51、加速管52およびクライストロン5
3を備える。電子銃51は、所定の電流値iの電子ビー
ム31を加速管52内に出射する。加速管52にはクラ
イストロン53から所定のパワーPのマイクロ波32が
供給され、加速管52内に加速電場が形成される。電子
銃51から出射された低エネルギの電子ビーム31は加
速管52内で所定のエネルギEまで加速され、図示しな
いシンクロトロン放射光装置に入射される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このようなシンクロト
ロン放射光装置は一般に受入れ可能な電子ビーム31の
エネルギ幅が狭いので、エネルギEが安定した電子ビー
ム31を出射できる電子線形加速器が要求される。
【0005】Nuclear Instruments and Methods in Phy
sics Research A318(1992) P.42 〜46,P.W.van Amersfo
ort et al., “First lasing with FELIX ”に記載され
ているように、クライストロン53から出力されるマイ
クロ波32のパワーPを安定化させることにより電子ビ
ーム31のエネルギEを安定化させる方法もあるが、十
分でなかった。
【0006】それゆえに、この発明の主たる目的は、エ
ネルギが安定した電子ビームを出射できる電子線形加速
器およびそのエネルギ安定化方法を提供することであ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明の電子線形加速
器は、電子ビームを出射する電子銃と、前記電子銃から
出射された電子ビームを所定のエネルギに加速するため
の加速管と、前記加速管から出射された電子ビームのエ
ネルギを測定する測定手段と、前記測定手段の測定結果
に応じて前記電子銃から出射される電子ビームの電流値
を制御する制御手段とを備えたことを特徴としている。
【0008】また、前記電子銃は、その温度に応じた量
の熱電子を放出するカソードと、前記カソードに対向し
て設けられ、前記カソードから放出された熱電子を集束
し前記電子ビームとして出射させるアノードと、前記カ
ソードと前記アノードの間に設けられ、前記電子ビーム
の電流値を制御するためのグリッドとを含むこととして
もよい。
【0009】また、前記制御手段は、前記カソードの温
度を上げても前記電子ビームの電流値が増加しない空間
電荷制限の条件で前記電子銃を動作させ、かつ前記測定
手段の測定結果に応じて前記グリッドと前記カソードの
間の電圧を制御することとしてもよい。
【0010】また、前記制御手段は、前記アノードと前
記カソードの間の電圧を上げても前記電子ビームの電流
値が増加しない温度制限の条件で前記電子銃を動作さ
せ、かつ前記測定手段の測定結果に応じて前記カソード
の温度を制御することとしてもよい。
【0011】また、前記測定手段は、前記加速管から出
射された電子ビームにレーザ光を照射し、その電子ビー
ムのエネルギに応じた波長の散乱光を生じさせるための
レーザ装置と、前記散乱光の波長を測定するための波長
測定器とを含むこととしてもよい。
【0012】また、前記測定手段は、前記加速管から出
射された電子ビームの進行方向を、その励磁電流と前記
電子ビームのエネルギに応じた角度だけ偏向させるため
の偏向マグネットと、前記加速管から出射される電子ビ
ームの進行方向から所定の角度だけ偏向した位置に設け
られ、その位置を通過する電子ビームの電流値を測定す
るためのビーム電流測定器とを含むこととしてもよい。
【0013】また、この発明の電子線形加速器のエネル
ギ安定化方法は、電子ビームを出射する電子銃と、該電
子銃から出射された電子ビームを所定のエネルギに加速
するための加速管とを備えた電子線形加速器において、
前記加速管から出射される電子ビームのエネルギを安定
化させる方法であって、前記加速管から出射された電子
ビームのエネルギを測定し、その測定結果に応じて前記
電子銃から出射される電子ビームの電流値を制御するこ
とを特徴としている。
【0014】
【作用】この発明に係る電子線形加速器およびそのエネ
ルギ安定化方法にあっては、加速管から出射された電子
ビームのエネルギを測定し、測定結果に応じて電子銃か
ら出射される電子ビームの電流値を制御する。したがっ
て、電子ビームのエネルギを一定に保つように電子ビー
ムの電流値を制御することができ、エネルギが安定した
電子ビームを出射することができる。
【0015】また、電子銃として、カソード、アノード
およびグリッドを含む3極管構造のものを使用すれば、
電子ビームの電流値を容易に制御できる。
【0016】特に、3極管構造の電子銃を空間電荷制限
の条件で動作させグリッドとカソードの間の電圧を制御
すれば、電子ビームの電流値を容易かつ安定に制御でき
る。3極管構造の電子銃を温度制限の条件で動作させカ
ソードの温度を制御しても同様である。
【0017】また、レーザ装置によって電子ビームのレ
ーザ光を照射し、電子ビームのエネルギに応じて発生し
た散乱光の波長を波長測定器により測定すれば、電子ビ
ームのエネルギを容易に測定できる。
【0018】また、電子ビームの進行方向をビームエネ
ルギと励磁電流に応じた角度だけ偏向させるための偏向
マグネットを設けるとともに、電子ビームの進行方向か
ら所定の角度だけ偏向した位置にビーム電流測定器を設
け、偏向マグネットの励磁電流を掃引すれば、ビーム電
流測定器による測定値が最大になったときの励磁電流か
らビームエネルギを容易に求めることができる。
【0019】
【実施例】実施例を説明する前に、この発明の原理につ
いて説明する。電子線形加速器から出射される電子ビー
ム31のエネルギEは一般に式E=AP1/2 −Biであ
らわされる。但し、Pは電子ビーム31を加速するため
のマイクロ波32のパワー、iは電子ビーム31の電流
値、AおよびBは定数である。
【0020】したがって、ビームエネルギEを測定し、
その測定値と設定値の差ΔEに応じて電子ビーム31の
電流値iをΔi=−E/Bだけ変化させることにより、
ビームエネルギEを設定値に保つことができる。すなわ
ち、電子ビーム31のエネルギEの安定化を図ることが
できる。
【0021】以下、この発明の実施例を図を用いて詳細
に説明する。図1はこの発明の一実施例による電子線形
加速器の構成を示すブロック図である。図1を参照し
て、この電子線形加速器は、電子銃1、加速管2および
クライストロン3を備える。また、この電子線形加速器
は、ビームエネルギ測定装置4、演算器5および電子銃
制御装置6を備える。
【0022】電子銃1は、図2に示すように3極管構造
をしており、互いに対向して設けられたカソード8およ
びアノード10と、その間に設けられたグリッド9と、
カソード8の背面に設けられたカソードヒータ7とを含
む。
【0023】カソードヒータ7にはヒータ電流Ihが通
電され、グリッド9とカソード8の間にはグリッド電圧
Vgcが印加され、アノード10とカソード8の間には
アノード電圧Vpcが印加される。
【0024】カソード8は、カソードヒータ7により1
000℃以上に加熱され、その温度に応じた量の熱電子
を放出する。カソード8から放出された熱電子はグリッ
ド9を通過し、アノード10の開口部10aから電子ビ
ーム31として出射される。電子ビーム31はアノード
10の開口部10aを通過する際に集束される。
【0025】加速管2は、円筒導波管の中に複数のディ
スク(中心に孔があけられた円板)を所定の間隔で設け
たものである。クライストロン3は、所定の周波数(た
とえば2856MHz)で発振する発振器であり、加速
管2内にマイクロ波32を供給する。クライストロン3
から加速管2内にマイクロ波32が供給されると、加速
管2内に電子ビーム31を加速させるための加速電場が
形成される。
【0026】ビームエネルギ測定装置4は、図3に示す
ように、偏向マグネット11、レーザ装置18、波長測
定器19およびビーム電流測定器20を含む。
【0027】偏向マグネット11は、マグネット部1
2、入射管14および出射管15,16を含む。入射管
14は加速管2と一直線上に設けられる。出射管15
は、マグネット部12を介して入射管14と一直線上に
設けられ、その終端は透明板17で閉蓋される。出射管
16は、マグネット部11を介して入射管14および出
射管15に対し所定の角度θだけ偏向して設けられる。
入射管14と出射管15,16は、マグネット部12内
で互いに導通している。また、マグネット部12の側面
にはマグネット部12の中心点(入射管14および出射
管15,16の中心軸の交点)Oに対面して窓13が設
けられている。
【0028】レーザ装置18は、透明板17に対向して
設けられ、その光軸は加速管2、入射管14および出射
管15の中心軸に合わせられる。波長測定器19は、窓
13を介してマグネット部11の中心点Oに対向して設
けられる。ビーム電流測定器20は、出射管16の終端
に設けられ、真空配管21を介して図示しないシンクロ
トロン放射光装置に接続される。
【0029】マグネット部11における電子ビーム31
の偏向角度θは、マグネット部11に供給される励磁電
流Imagと電子ビーム31のエネルギEで決まる。た
とえば励磁電流Imagを大きくすれば偏向角度θも大
きくなり、電子ビーム31のエネルギEが大きくなると
偏向角度θは小さくなる。電子ビーム31のエネルギE
およびビーム電流iを一定に保って励磁電流Imagを
掃引する(小さい値から大きい値に変化させる)と、励
磁電流Imagがある値のときにビーム電流測定器20
における測定値が最大になる。このときの励磁電流Im
agとビーム電流iから電子ビーム31のエネルギEを
求めることができる。
【0030】また、電子ビーム31にレーザ光33を照
射すると、コンプトン効果により電子ビーム31のエネ
ルギEに応じた波長の散乱光34が発生することが知ら
れている。偏向マグネット11により電子ビーム31を
出射管16の方向に偏向させておき、レーザ装置18か
らレーザ光33を出射すると、マグネット部12の中心
点Oの近傍で散乱光34が発生する。散乱光34の一部
は窓13を介して波長測定器19に入射する。この散乱
光34の波長を波長測定器19によって測定することに
より、その波長から電子ビーム31のエネルギEを求め
ることができる。
【0031】演算器5は、ビームエネルギ測定装置4で
測定された電子ビーム31のエネルギEの測定値と設定
値の差ΔEを演算し、電子ビーム31の電流値iをΔi
=−ΔE/Bだけ変化させることを電子銃制御装置に指
令する。
【0032】電子銃制御装置6は、図4に示すように、
制御部22、ヒータ電源23、グリッドパルサ24およ
び電子銃電源25を含む。制御部22は、演算器5から
のビーム電流iをΔiだけ変化させる旨の指令を受け、
この指令に応じた制御信号S1,S2,S3をそれぞれ
ヒータ電源23、グリッドパルサ24および電子銃電源
25に出力する。ヒータ電源23は、制御信号S1に応
じたヒータ電流Ihを電子銃1のカソードヒータ7に供
給する。グリッドパルサ24は、制御信号S2に応じた
値のグリッド電圧Vgcを電子銃1のグリッド9にパル
ス的に印加する。電子銃電源25は、制御信号S3に応
じた電圧のアノード電圧Vpcを電子銃1のアノード1
0に印加する。
【0033】電子銃制御装置6による電子銃1の制御方
法としては2つの方法が挙げられる。
【0034】第1の方法は、電子銃1を空間電荷制限の
状態で動作させた上で、グリッド電圧Vgcを制御する
方法である。電子銃1においてグリッド電圧Vgcおよ
びアノード電圧Vpcを一定に保ったままヒータ電流I
hを増加させカソード8の温度Tcを増加させていく
と、電子ビーム31の電流値iはカソード温度Tcとと
もに増加するが、カソード温度Tcがある値を越えると
ビーム電流iはもはや増加しなくなり一定値に飽和す
る。このビーム電流iが飽和したときの条件(Ih,V
gc,Vpc)を空間電荷制限の条件という。
【0035】この方法においては、制御部22は、空間
電荷制限の条件を満たすようなヒータ電流Ih、グリッ
ド電圧Vgcおよびアノード電圧Vpcが出力されるよ
うに制御信号S1,S2,S3を出力し、ビーム電流i
を変化させる必要がある場合は、制御信号S1,S3を
一定に保ったまま制御信号S2のみを変化させてグリッ
ド電圧Vgcを変化させる。
【0036】第2の方法は、電子銃1を温度制限の条件
で動作させた上で、ヒータ電流Ihを制御する方法であ
る。電子銃1においてカソード温度Tcおよびグリッド
電圧Vgcを一定に保ったままアノード電圧Vpcを増
加させていくと、ビーム電流iはアノード電圧Vpcと
ともに増加するが、アノード電圧Vpcがある値を越え
るとビーム電流iはもはや増加しなくなり一定値に飽和
する。このビーム電流iが飽和したときの条件(Ih,
Vgc,Vpc)を温度制限の条件という。
【0037】この方法においては、制御部22は、温度
制限の条件を満たすようなヒータ電流Ih、グリッド電
圧Vgcおよびアノード電圧Vpcが出力されるように
制御信号S1,S2,S3を出力し、ビーム電流iを変
化させる必要がある場合は、制御信号S2,S3を一定
に保ったまま制御信号S1のみを変化させてヒータ電流
Ihを変化させる。
【0038】次に、図1〜図4を参照して、この電子線
形加速器の動作例を説明する。まず、電子銃1、加速器
2、クライストロン3およびビームエネルギ測定装置3
の内部を高真空(1×10-8Toor程度)に排気す
る。次に、クライストロン3から加速管2にマイクロ波
32を供給し、加速管2内に電子ビーム31を加速する
ための電場を形成する。また、偏向マグネット11に励
磁電流Imagを通電し、電子ビーム31を偏向するた
めの磁場を形成する。
【0039】次いで、電子銃制御装置6により電子銃1
をたとえば空間電荷制限の条件で動作させ、電子銃1か
ら電子ビーム31を出射させる。電子銃1から出射され
た低エネルギの電子ビーム31は、加速管2内に形成さ
れた加速電場により所定のエネルギEに加速され、加速
管2から出射される。
【0040】加速管2から出射された電子ビーム31
は、入射管14を介してマグネット部12に入射され
る。マグネット部12に入射された電子ビーム31は磁
場により所定の角度θだけ偏向されて出射管16に出射
され、さらにビーム電流測定器20および真空配管21
を介してシンクロトロン放射光装置に入射される。
【0041】また、レーザ装置18からレーザ光33が
出射され、加速管2から出射された電子ビーム31にレ
ーザ光33が正面から照射される。これにより電子ビー
ム31のエネルギEに応じた波長の散乱光34が発生す
る。散乱光34の一部はマグネット部12の側面の窓1
3を介して波長測定器14に入射する。
【0042】演算器5は、波長測定器19の出力から電
子ビーム31のエネルギEを演算し、エネルギEの設定
値と測定値の差ΔEを演算し、さらにΔi=−ΔE/B
を演算する。また、演算器5は、演算したΔiに応じた
信号を電子銃制御装置6に出力する。
【0043】電子銃制御装置6の制御部22は、演算器
5からの信号を受け、それに応じた制御信号S2をグリ
ッドパルサ24に出力する。グリッドパルサ24は、制
御信号S2に応じた電圧のグリッド電圧Vgcを電子銃
1のグリッド9にパルス的に印加する。これにより、ビ
ーム電流iがΔiだけ変化し、電子ビーム31のエネル
ギEは設定値に保たれる。
【0044】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、電子
ビームのエネルギを測定し、測定結果に応じて電子ビー
ムの電流値を制御するので、電子ビームのエネルギを一
定に保つように電子ビームの電流値を制御することがで
き、エネルギが安定した電子ビームを出射できる。
【0045】また、電子銃として、カソード、アノード
およびグリッドを含む3極管構造のものを使用すれば、
電子ビームの電流値を容易に制御できる。
【0046】特に、3極管構造の電子銃を空間電荷制限
の条件で動作させグリッドとカソードの間の電圧を制御
すれば、電子ビームの電流値を容易かつ安定に制御でき
る。3極管構造の電子銃を温度制限の条件で動作させカ
ソードの温度を制御しても同様である。
【0047】また、レーザ装置によって電子ビームにレ
ーザ光を照射し、電子ビームのエネルギに応じて発生し
た散乱光の波長を波長測定器により測定すれば、電子ビ
ームのエネルギを容易に測定できる。
【0048】また、電子ビームの進行方向をビームエネ
ルギと励磁電流に応じた角度だけ偏向させるための偏向
マグネットを設けるとともに、電子ビームの進行方向か
ら所定の角度だけ偏向した位置にビーム電流測定器を設
け、偏向マグネットの励磁電流を掃引すれば、ビーム電
流測定器による測定値が最大になったときの励磁電流か
らビームエネルギを容易に求められる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例による電子線形加速器の構
成を示すブロック図である。
【図2】図1に示した電子線形加速器の電子銃の構成を
示す一部省略した断面図である。
【図3】図1に示した電子線形加速器のビームエネルギ
測定装置の構成を示す一部破断した平面図である。
【図4】図1に示した電子線形加速器の電子銃制御装置
の構成を示すブロック図である。
【図5】従来の電子線形加速器の構成を示すブロック図
である。
【符号の説明】
1 電子銃 2 加速管 3 クライストロン 4 ビームエネルギ測定装置 5 演算器 6 電子銃制御装置 7 カソードヒータ 8 カソード 9 グリッド 10 アノード 11 偏向マグネット 18 レーザ装置 19 波長測定器 20 ビーム電流測定器 22 制御部 23 ヒータ電源 24 グリッドパルサ 25 電子銃電源 31 電子ビーム 32 マイクロ波 33 レーザ光 34 散乱光

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子ビームを出射する電子銃と、 前記電子銃から出射された電子ビームを所定のエネルギ
    に加速するための加速管と、 前記加速管から出射された電子ビームのエネルギを測定
    する測定手段と、 前記測定手段の測定結果に応じて前記電子銃から出射さ
    れる電子ビームの電流値を制御する制御手段とを備えた
    ことを特徴とする、電子線形加速器。
  2. 【請求項2】 前記電子銃は、 その温度に応じた量の熱電子を放出するカソードと、 前記カソードに対向して設けられ、前記カソードから放
    出された熱電子を集束し前記電子ビームとして出射させ
    るアノードと、 前記カソードと前記アノードの間に設けられ、前記電子
    ビームの電流値を制御するためのグリッドとを含むこと
    を特徴とする、請求項1に記載の電子線形加速器。
  3. 【請求項3】 前記制御手段は、前記カソードの温度を
    上げても前記電子ビームの電流値が増加しない空間電荷
    制限の条件で前記電子銃を動作させ、かつ前記測定手段
    の測定結果に応じて前記グリッドと前記カソードの間の
    電圧を制御することを特徴とする、請求項2に記載の電
    子線形加速器。
  4. 【請求項4】 前記制御手段は、前記アノードと前記カ
    ソードの間の電圧を上げても前記電子ビームの電流値が
    増加しない温度制限の条件で前記電子銃を動作させ、か
    つ前記測定手段の測定結果に応じて前記カソードの温度
    を制御することを特徴とする、請求項2に記載の電子線
    形加速器。
  5. 【請求項5】 前記測定手段は、 前記加速管から出射された電子ビームにレーザ光を照射
    し、その電子ビームのエネルギに応じた波長の散乱光を
    生じさせるためのレーザ装置と、 前記散乱光の波長を測定するための波長測定器とを含む
    ことを特徴とする、請求項1ないし4のいずれかに記載
    の電子線形加速器。
  6. 【請求項6】 前記測定手段は、 前記加速管から出射された電子ビームの進行方向を、そ
    の励磁電流と前記電子ビームのエネルギに応じた角度だ
    け偏向させるための偏向マグネットと、 前記加速管から出射される電子ビームの進行方向から所
    定の角度だけ偏向した位置に設けられ、その位置を通過
    する電子ビームの電流値を測定するためのビーム電流測
    定器とを含むことを特徴とする、請求項1ないし4のい
    ずれかに記載の電子線形加速器。
  7. 【請求項7】 電子ビームを出射する電子銃と、該電子
    銃から出射された電子ビームを所定のエネルギに加速す
    るための加速管とを備えた電子線形加速器において、前
    記加速管から出射される電子ビームのエネルギを安定化
    させる方法であって、 前記加速管から出射された電子ビームのエネルギを測定
    し、その測定結果に応じて前記電子銃から出射される電
    子ビームの電流値を制御することを特徴とする、電子線
    形加速器のエネルギ安定化方法。
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KR19990038674A (ko) * 1997-11-06 1999-06-05 이해규 전자 가속기 제어방법
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