JP3040810U - ごみ圧縮器およびごみ圧縮器つきごみ箱 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】家庭などにおけるごみ箱の中のごみを圧縮し
て、より大量にごみを収納できるようにするごみ圧縮器
およびごみ圧縮器つきのごみ箱に関し、ごみ箱にごみを
入れた状態において、ごみを圧縮して、その容積を減ら
すことで、ごみ箱やごみ袋の収容量を増やすと共に、ご
み袋の使用数量を減らせるようにすることを目的とす
る。 【解決手段】ごみ容器のごみ出し入れ口に蓋状に被せる
蓋状の本体に、押し棒を貫通させ、該押し棒の内端に、
該押し棒に対しほぼ垂直に、ごみ容器の中に入る大きさ
の圧縮盤を取り付けてなるごみ圧縮器およびこのごみ圧
縮器がごみ容器のごみ出し入れ口に被せてなる圧縮器つ
きのごみ容器である。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、たとえば家庭などにおけるごみ箱の中のごみを圧縮して、より大量 にごみを収納できるようにするごみ圧縮器およびごみ圧縮器つきのごみ箱に関す る。

【０００２】

【従来の技術と考案が解決しようとする課題】

ポリ袋などにごみが一杯に入った袋が、ごみ収集車が来るまで、ごみ集積場に 置いてあるのを見かけるが、近年、家庭やオフィスなどにおけるパソコンやワー プロなどの普及に伴い、ごみの発生量が増えてきたのに伴って、ごみ袋の数も増 えてきている。

【０００３】その結果、ごみ袋の消費量も増えている。また、高層の住宅やオフ ィスなどでは、多数のごみ袋をごみ置場まで運搬しなければならず、その作業の 負担も大きい。

【０００４】本考案の技術的課題は、このような問題に着目し、ごみ箱にごみを 入れた状態において、ごみを圧縮して、その容積を減らすことで、ごみ箱やごみ 袋の収容量を増やすと共に、ごみ袋の使用数量を減らせるようにすることにある 。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案の技術的課題は次のような手段によって解決される。請求項１は、ごみ 容器のごみ出し入れ口に蓋状に被せる蓋状の本体に、押し棒を貫通させ、該押し 棒の内端に、該押し棒に対しほぼ垂直に、ごみ容器の中に入る大きさの圧縮盤を 取り付けてなるごみ圧縮器である。

【０００６】図のように、このごみ圧縮器をごみ箱１上に被せて、押し棒５を押 し下げると、圧縮盤７が押し下げられて、ごみ箱１中のごみ８が圧縮される。こ のような操作を繰り返すことで、大量のごみを圧縮して、容積を小さくできるの で、一つのごみ箱やごみ袋に大量のごみを収容できる。その結果、ごみ集積場に ごみ袋を出す頻度も減少し、作業が楽になるほか、ごみ収集場所に出しておくご み袋の数も減り、ごみ袋の消費数量も減る。

【０００７】請求項２は、請求項１に記載の押し棒が、長さを変更可能な構造と なっているごみ圧縮器である。長さの変更手段は、伸縮構造でもよいし、着脱構 造でもよい。

【０００８】このように、押し棒５の長さを変更できるため、深さの異なるごみ 箱に使用する場合に、深さに応じた長さを選択できる。また、同一ごみ箱におい ても、ごみの量に応じて、押し棒５の長さを選択することで、操作が楽になる。

【０００９】請求項３は、請求項１または請求項２に記載の押し棒が、蓋状の本 体に対し着脱可能な構造となっているごみ圧縮器である。このように、押し棒５ がごみ圧縮器の本体に対し着脱できる構造になっていると、圧縮操作を行なわな い場合には、押し棒５を外しておくことで、ごみ箱上のごみ圧縮器をシンプルな 外観にできる。その結果、抵抗無しに、ごみ圧縮器を採用できる。

【００１０】請求項４は、ごみ容器のごみ出し入れ口に被せられた蓋状の本体に 、押し棒が貫通しており、該押し棒の内端に、該押し棒に対しほぼ垂直に、ごみ 容器の中に入る大きさの圧縮盤が取り付けられているごみ容器である。

【００１１】このように、ごみ容器にごみ圧縮器が付随していると、ごみ圧縮器 がごみ容器の蓋の機能とごみ圧縮器の機能を兼用できる。また、ごみ容器にごみ 圧縮器が装着されている状態のままで、ごみ容器中のごみの圧縮操作が可能とな る。

【００１２】

【考案の実施の形態】

次に本考案によるごみ圧縮器およびごみ圧縮器つきごみ箱が実際上どのように 具体化されるか実施形態を説明する。図１は本考案によるごみ圧縮器およびごみ 圧縮器つきごみ箱の第一の実施形態を示す垂直断面図であり、（１）はごみ圧縮 前の状態、（２）はごみ圧縮後の状態である。

【００１３】図において、１は円筒状のごみ箱であり、その上に蓋状の本体２が 被せてある。図示の本体２は、水平の円板部２ａと球面板部２ｂとからなり、そ れぞれの外周部２ｃにおいて一体に連結している。

【００１４】水平板２ａおよび球面板２ｂの中心には貫通孔３、４が開いており 、両貫通孔３、４を貫通する鉛直方向の押し棒５の上端に取っ手６が設けられ、 下端に圧縮盤７が支持されている。

【００１５】本体２はごみ箱１に対し着脱式なため、本体２を取り外した状態で ごみ箱１にごみを投入する。そして、ごみ８の量が増えて、ごみ箱１から溢れ出 しそうになると、本体２をごみ箱１の上に被せて、（２）図のように、押し棒５ の上端の取っ手６を押し下げる。すると、圧縮盤７によってごみ８が圧縮されて 、８ａのように密度が高くなり、容積が減少する。

【００１６】圧縮後は、ごみ箱の上に大きな空間ができるので、さらにごみを投 入でき、再度満杯になったら、再度押し棒を押し下げて圧縮盤７でごみを圧縮す る、という操作を繰り返すことによって、大量のごみをごみ箱１中に投入し収容 できる。そして、圧縮されたごみ８ａをごみ箱１から取り出して、ポリ袋などに 入れて、ごみ収集車が巡回して通る場所やごみ袋集積場に出しておく。

【００１７】なお、図２のように、ごみ箱１中に予めごみ袋９をセットしておく と、ごみの廃棄処理が簡便になる。

【００１８】図１の実施形態は、本体２に押し棒５と圧縮盤７を装備してなるご み圧縮器をごみ箱１から取り外し、他のごみ箱にも装着できるので、ごみ箱は何 個も使用し、ごみ圧縮器は１個のみ用意しておき、複数のごみ箱に共用できる。 その結果、ごみ圧縮器は１個だけで足りる。

【００１９】これに対し、図２の実施形態は、ごみ圧縮器の一端がごみ箱１の上 端に連結されていて、支軸１０を中心に、ごみ圧縮器を矢印方向に回動させるこ とで、開閉する構造になっている。

【００２０】また、押し棒５が圧縮コイルスプリング１１中に挿通され、該圧縮 コイルスプリング１１の下端は、水平板部２ａに当接し、上端は取っ手６に当接 している。したがって、ごみ箱１中のごみを圧縮するために押し棒５を押し下げ た後、取っ手６から手を放すと、押し棒５はばね力で、復帰上昇する。

【００２１】ごみ箱１の底側に溜まったごみを圧縮するには、圧縮盤７が底側ま で届くように、押し棒５の長さが長い方がよい。これに対し、ごみ箱の上側まで ごみが溜まっている場合は、押し棒５は短い方がよい。また、深さの異なるごみ 箱に用いる場合も、ごみ箱の深さに合わせて、押し棒５の長さを変更できること が望ましい。

【００２２】図３はこのような要望を満たすために、押し棒５の長さを変更可能 な構造になっている。図３の（１）は、押し棒５が、３本のシャフト５１、５２ 、５３を連結した構造になっている。すなわち、中間シャフト５２の上端のメネ ジに取っ手つきシャフト５１の下端のオネジが螺合しており、中間シャフト５２ の下端のオネジが、圧縮盤７側シャフト５３上端のメネジに螺合している。

【００２３】ごみ箱の底側のごみを圧縮する場合や、深さの深いごみ箱に用いる 場合は、中間シャフト５２を連結して長くした状態で用いる。これに対し、ごみ 箱の上側のごみを圧縮する場合や、深さの浅いごみ箱に用いる場合は、中間シャ フト５２を外して、取っ手つきシャフト５１の下端のオネジを、直接圧縮盤７側 シャフト５３上端のメネジに螺合させて、押し棒５の長さを短くする。

【００２４】図３（２）のように、取っ手つきシャフト５１の下端のオネジを、 直接圧縮盤７側シャフト５３上端のメネジに螺合させるが、長さＬの異なる取っ 手つきシャフト５１を複数種類用意しておき、所要の長さの取っ手つきシャフト ５１を選んで、圧縮盤７側シャフト５３上端のメネジに螺合させることによって も、押し棒５の長さを変更できる。

【００２５】長さ変更のための押し棒５の着脱機構は、オネジとメネジを用いる 構造のほかに、図３（３）のように、筒状の圧縮盤７側シャフト５３上端にＬ字 状スリット１２を形成し、取っ手つきシャフト５１の下端に突設した軸１３から 横に突出したピン１４を、前記スリット１２に挿入して回転させることによって も、着脱できる。

【００２６】スリット１２およびピン１４は、図の背面側にも対称状態で配設さ れている。また、軸１３に圧縮コイルスプリング１５を巻き付けておくと、両シ ャフト５１と５３との結合状態が、安定する。なお、着脱機構は、これら以外の 構造も可能であり、押し棒５自体が伸縮する構造も可能である。

【００２７】図１、図２の押し棒５は、蓋状の本体２や圧縮盤７と連結された構 造になっているが、押し棒５のみを分離する構造も可能である。図４は、押し棒 ５の下端と圧縮盤７との連結部の垂直断面図であり、押し棒５の下端の小径軸部 ５ａを圧縮盤７の中心の孔２０に挿入し、小径軸部５ａの下端から突出したオネ ジ部５ｂにナット２１を螺合させることで、押し棒５の下端に圧縮盤７を連結し てある。

【００２８】したがって、図１、図２の押し棒５と圧縮盤７との連結部を、図４ のような構造とし、ナット２１を外すことで、押し棒５を圧縮盤７から分離して 取り外すことができ、ごみの圧縮操作を行なわない場合は、押し棒５を取り外し ておくことで、ごみ箱がコンパクトになる。

【００２９】そして、ごみの圧縮操作を行なうときのみ、押し棒５の先端を、球 面板部２ｂおよび水平板部２ａの中心の貫通孔４、３から挿通し、さらに押し棒 下端の小径軸部５ａを圧縮盤７中心の孔２０に挿入し、オネジ部５ｂにナット２ １を螺合させることで、押し棒５下端に圧縮盤７を連結する。

【００３０】図５の（１）は押し棒５の側面図であり、押し棒５の側面からピン １６、１７が左右に突出している。図５の（２）は図１、図２の球面板２ｂの平 面図であり、押し棒５が挿通される貫通孔４から左右に、スリット１８、１９が 形成されている。

【００３１】図１の構造では、圧縮盤７および押し棒５が、自重で下降し、圧縮 盤７がごみ箱１中のごみ８の上に被さり、ごみ箱１中へのごみの投入が不自由に なる。これに対し、図５のような構造を採用し、たとえば図１（１）における鎖 線１６、１７の位置にピンを固定しておけば、当該ピン１６、１７の位置までし か、押し棒５が下降できず、その位置に引っ掛かって支持される。

【００３２】すなわち、ごみ箱の圧縮操作を行なう場合は、破線で示すようにピ ン１６、１７を球面板２ｂのスリット１８、１９に位置合わせして、押し棒５が 自由に下降可能な状態にしておくことにより、圧縮盤７を押し下げて、ごみ箱内 部のごみ８の圧縮が行なえる。

【００３３】なお、水平板部２ａにも、球面板部２ｂと同じ位置にスリット１８ 、１９を形成しておくか、水平板部２ａの中心孔３の内径を、ピン１６、１７が 通過できるように大きくしておく。

【００３４】圧縮操作を行なわない場合は、ピン１６、１７をスリット１８、１ ９に位置合わせして、上側に通過させた後、ピン１６、１７が、スリット１８、 １９の存在しない位置に来るように、押し棒５を回転させておくと、ピン１６、 １７によって押し棒５が球面板部２ｂの上に引っ掛かって支持される。したがっ て、ピン１６、１７を設ける位置によって、支持状態における押し棒５の高さが 決定される。

【００３５】以上の構造において、ごみ箱中のごみが常時均一に入っているとは 限らないので、圧縮盤７が押し棒５に対し、ある程度自由に揺動できるように、 押し棒５の下端と圧縮盤７との連結部にガタを持たせてある。

【００３６】ごみ箱１として、円筒状を想定してあるが、四角形などの他の形状 も可能であり、四角形のごみ箱の場合は、圧縮盤７も四角形にするのがよい。ま た、本体２の天井部は、球面板部２ｂによってドーム状になっているが、平面天 井にしてもよい。

【００３７】

【考案の効果】

請求項１によると、圧縮盤７が押し下げられて、ごみ箱１中のごみ８が圧縮さ れるので、大量のごみを圧縮して、その容積を小さくできる。その結果、ごみ箱 やごみ袋の収容量を増やすことができ、ごみ集積場にごみ袋を運ぶ頻度も減少し 、作業が楽になる。また、ごみ収集場所に出しておくごみ袋の数も減り、ごみ袋 の消費数量も減る。

【００３８】請求項２によると、押し棒５の長さを変更できるため、深さの異な るごみ箱に使用する場合に、深さに応じた長さを選択できる。また、同一ごみ箱 においても、ごみの量に応じて、押し棒５の長さを選択することで、操作が楽に なる。

【００３９】請求項３のように、押し棒５がごみ圧縮器の本体に対し着脱できる 構造になっていると、圧縮操作を行なわない場合には、押し棒５を外しておくこ とで、ごみ箱上のごみ圧縮器をシンプルな外観にできるので、抵抗無しに、ごみ 圧縮器を採用できる。

【００４０】請求項４のように、ごみ容器にごみ圧縮器が付随していると、ごみ 圧縮器がごみ容器の蓋の機能を兼ねることができ、また、ごみ容器にごみ圧縮器 が装着された状態のままで、ごみ容器中のごみの圧縮操作が可能となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本考案によるごみ圧縮器およびごみ圧縮器つ
きごみ箱の第一の実施形態を示す垂直断面図であり、
（１）はごみ圧縮前の状態、（２）はごみ圧縮後の状態
である。

【図２】 押し棒の復帰機能を有し、かつごみ箱に連結
されたごみ圧縮器の実施形態を示す鉛直断面図である。

【図３】 押し棒の長さを変更可能とした実施形態であ
る。

【図４】 押し棒と圧縮盤との連結部の実施形態を示す
鉛直断面図である。

【図５】 押し棒の引っかけ構造の実施形態を示す図で
ある。

【符号の説明】

１ ごみ箱（ごみ容器） ２ 蓋状の本体 ２ａ 水平の円板部 ２ｂ 球面板部 ５ 押し棒 ５１、５２、５３ シャフト ６ 取っ手 ７ 圧縮盤 ８、８ａ ごみ箱中のごみ ９ ごみ袋 １１ 圧縮コイルスプリング １６、１７ ピン １８、１９ スリット ２０ 圧縮盤中心の孔 ２１ ナット

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ごみ容器のごみ出し入れ口に蓋状に被せ
   る蓋状の本体に、押し棒を貫通させ、該押し棒の内端
   に、該押し棒に対しほぼ垂直に、ごみ容器の中に入る大
   きさの圧縮盤を取り付けてなることを特徴とするごみ圧
   縮器。
2. 【請求項２】 前記の押し棒が、長さを変更可能な構造
   となっていることを特徴とする請求項１記載のごみ圧縮
   器。
3. 【請求項３】 前記の押し棒が、蓋状の本体に対し着脱
   可能な構造となっていることを特徴とする請求項１また
   は請求項２に記載のごみ圧縮器。
4. 【請求項４】 ごみ容器のごみ出し入れ口に被せられた
   蓋状の本体に、押し棒が貫通しており、該押し棒の内端
   に、該押し棒に対しほぼ垂直に、ごみ容器の中に入る大
   きさの圧縮盤が取り付けられていることを特徴とするご
   み圧縮器つきのごみ容器。