JP3039748U - ペットの糞回収運搬具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】散歩中の持参するものとして軽くて体裁も良
く、また安価に作ることができ、しかもトイレットペー
パで回収した犬の糞やその周囲を始末した汚紙を持ち帰
って箱から取り出し、そのまま家庭のトイレに流して簡
単に処理することができるペットの糞回収運搬具を提供
することである。 【解決手段】剛性を有する板材にて長角体に形成した本
体１に、トイレットペーパ等を収納できる形状と大きさ
をした部屋２の下側に隣接してペットの糞を回収して収
納する部屋３を設け、その部屋３には側面に収納物が出
し入れできる開口部４を有すると共に、開口部４を覆う
蓋兼糞受け板５を設け、また部屋２には収納したトイレ
ットペーパ等の端を取り出せる窓６を設けることであ
る。そして、これを一ないし二枚の厚紙等で展開したも
のを組立てて使用するものである。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、犬の散歩時等に用いるペットの糞回収運搬具に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、犬の散歩時等には、古新聞紙とスコップおよびビニール袋を持参してい き、このスコップで道端等にした犬の糞をすくい取って、古新聞紙に包みビニー ル袋に入れて持ち帰って始末していた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら一旦、道端等にした犬の糞をスコップで取り上げることは、汚い と感じたり、糞周囲の道端路面やスコップに付着した糞の後始末も大変であり、 また持ち帰ったビニール袋の処理もそのまま捨てられないので、これらのことが 面倒くさくて、つい回収や糞周囲の清掃を怠ってしまうことになり勝ちとなり、 故に周囲の人々に迷惑をかけることが多くみられた。 この考案は、以上の問題点を解決するためになされたもので、散歩中の持参す るものとして軽くて体裁も良く、また安価に作ることができ、しかもトイレット ペーパで回収した犬の糞や糞周囲の道端路面に付着した糞の後始末の汚紙を持ち 帰って箱から取り出し、そのまま家庭のトイレに流して簡単に処理することがで きるペットの糞回収運搬具を提供することを目的とする。

【０００４】

【課題を解決する為の手段】

剛性を有する板材にて長角体に形成した本体１に、当該本体１の上下の仕切り 板８または本体１に内接する内箱９を設けることにより、トイレットペーパまた は交互に重ね合わせた水溶性紙類を収納できる形状と大きさをした部屋２と、そ の部屋２の下側に隣接してペットの糞と汚紙を回収して収納する部屋３を設け、 その部屋３には前側面に収納物を出し入れできる開口部４を有し、この開口部４ を覆い、しかも開けたとき水平面となるような蓋兼糞受け板５を設け、また部屋 ２には収納したトイレットペーパ等の端を取り出せる窓６を設けることである。 そして、これを一ないし二枚の厚紙等で展開したものを折り曲げや差し込みに よって組立てて作成、使用するものである。

【０００６】

【作用】

本考案によれば、本体の上側の部屋に予めトイレットペーパを入れて、窓から 端を出してそのまま垂らし蓋兼糞受け板をカバーするようにセットしておいたも のを、犬の散歩時に持ち歩く。この蓋兼糞受け板は開けたとき本体に直角になり 、地面と密着して本体の底面と一致するので、地面に置いた状態で糞が地面に落 ちる前に受けることができる。また使用時には、トイレットペーパを必要なだけ 引き出して糞を包み込むと共に、糞周囲の道端路面やスコップに付着した後始末 も連続して引き出すトイレットペーパで充分に行ない、糞と一緒にこれらの汚紙 を下側の部屋の中に収納し、蓋兼糞受け板を閉めておく。そして、自宅に帰った 後、糞をトイレットペーパの汚紙と一緒にトイレに廃棄処理する。

【０００７】

【考案の実施の形態】

以下、図面に従って本考案の一実施例について説明する。 図１は本考案の一実施例を示す一部を切り欠いた斜視図であり、図１に於て剛 性を有する板材にて長角体に形成した本体１に、仕切り板８によって、トイレッ トペーパを収納できる形状と大きさをした部屋２と、その部屋２の下側に隣接し てペットの糞と汚紙を回収して収納する部屋３を設け、その部屋３には前側面に 収納物が出し入れできる開口部４を有すると共に、この開口部４を覆い、しかも 開けたとき水平面となるような蓋兼糞受け板５を設け、そして部屋２には収納し たトイレットペーパ等の端を取り出せる窓６と共に窓の庇Ｅ１と窓の紙受けＥ２ を形成して設け、更に取手部７を設けることである。 尚、窓の紙受けＥ２に紙を切断または摩擦固定手段を備えると使い易くなる。

【０００８】 図２は本考案の本体１の展開図であり、図３は仕切り板８の展開図である。図 ２に於て、板材であるプラスチックシート、ラミネートシート、または厚紙にて 、本体１へ折り目Ａ、Ｂ、Ｃ、Ｄを設け、概ね下半分の開口部４を有する前面板 Ｆと開口部のない後面板Ｊと側面板Ｇ，Ｈを形成し、側面板Ｇの側辺には四角体 を組立るときの接合用タブＴ１と、それに対応して後面板Ｊの側辺の折り目上に スリット４を設け、前面板Ｆと後面板Ｊの上辺にはそれぞれの折り目を介して傾 斜面板Ｋと、さらに上辺には各々の取手部７を折り目を介して一体に設け、そし て側面板Ｇ、Ｈの両角の斜辺には斜辺板Ｋに対応する糊代を有し、中央辺には折 り目を介して各々に上面板Ｌを設け、両者の上面板Ｌの中央に前面板Ｆと後面板 Ｊの取手部７を重ね合わせて差し込むことができるスリットＳ１を設け、更に側 面板Ｈ上の上面板Ｌの先端には組立固定用タブＴ３を、側面板Ｇ上の上面板Ｌの 根元にはタブＴ３を差し込むＳ３を設ける。一方、側面板Ｇ、Ｈの下辺には同じ 幅の互いに凹凸形を組み合わせて成る底板Ｍ、Ｎを折り目を介して形成し、後面 板Ｊの下辺には底板Ｐを設け、この底板Ｐが前面板Ｆの下辺に橋渡しとなって組 立てたとき、底板Ｍの凸部先端が差し込み底板Ｎと共に固定できる底板Ｍの凸部 と同じ幅のスリットＳ５を底板Ｐの中央に形成し、更に底板Ｐの下辺に続けて、 折り曲げ組立てたとき底側から前面板Ｆの開口部４に被されるべく、底板Ｐの延 長上後面板Ｊと対象となる位置に蓋兼糞受け板５を形成し、この蓋兼糞受け板５ の端寄り中央に放射状スリットである紙止めＲを設けると共に、右側には蓋兼糞 受け板５を閉じたとき固定するこはぜ形爪付タブＫＴを設け、左側には単にスリ ットＳ３に差し込むタブＴ２を形成する。そしてこはぜ形爪付タブＫＴのこはぜ ＱをはめるスリットＳ２を側面板Ｇの所定位置に、またタブＴ２に対応するスリ ットＳ３は側面板Ｈの折り目上に設ける。尚、各タブの根元には切込みをつける 。

【０００９】 さらに前面板Ｆの上辺傾斜面板Ｋにトイレットペーパ端が取り出せる窓６を設 けるために下寄りの中央部と、その両側に切り込みを入れて上下に谷折りをする ことによって、窓の庇Ｅ１および窓の紙受けＥ２を形成する。 以上のもの本体１の全てを厚紙等で一体成型による打ち抜きで作成する。

【００１０】 次に本体１を上下の部屋に仕切るため、別体にて図３に示す長方形の板の中央 に指穴Ｚを形成した仕切り板８を破線からコの字形に折り曲げて、本体１の上側 から、開口部４が開くように若干上方の位置に下向きに内接してセットする。 以上のように構成されたペットの糞回収運搬具である。

【００１１】 また、図４は、図３の仕切り板８に代わる内箱９の展開図で、箱の前面に開口 部４を設けると共に、互いに組み合わせて成るＵ、Ｖ、Ｗ、Ｘの内箱底板と中央 に指穴Ｚを有する内箱上板Ｙを蓋にして組立たものを前面の開口部４と本体１の 開口部４を一致させてセットする。図５は図４での内箱９の組立て後による底面 外観図であり、互いに組み合って閉じているのがわかる。図６は、図２での本体 の組立て後による底面外観図で、底板ＰのスリットＳ６の位置および幅が底板Ｍ の凹部の底幅と一致しているので底板Ｍの先端凸部がスリットＳ６に差し込まれ 、従って、底板Ｎの両側先端が底板Ｍによって押さえられていることが解かる。 この結果、底板Ｐと蓋兼糞受け板５を下から強く保持している。 なお、本体や内箱等に防水加工を施せば、汚れ難く、長期間の使用にも耐える 。

【００１２】 本考案はペットの糞回収運搬を主な目的としているが、トイレットペーパをア ウトドアで使う場合の容器や、家庭用の小物入れ等にも利用することができる。

【００１３】 次に使用法について説明する。図７と図８は、本考案の実施例にかかる使用法 を示す斜視図で、図７は蓋兼糞受け板５を閉じて携帯する時の使用法を示す斜視 図で、図８は蓋兼糞受け板５を開いた場合の使用法を示す斜視図である。 先ず、図２で示す展開図によって本体の組立方法を説明すると、折り目Ａ，Ｂ ，Ｃ，Ｄ等破線にて描かれた線に沿って山折りし、細かな点線で描かれた線に沿 って谷折りして、それぞれのタブＴ１は所定のそれぞれのスリットＳ４に差し込 み四角体を作り、次に底板Ｐを前面板Ｆに橋渡した後、底板Ｎを重ね、底板Ｍの 先端凸部を底板ＰのスリットＳ６に差し込んで固定する。そして反対、上側の取 手７を左右共重ねた状態で上面板ＬをそれぞれのスリットＳ１に差し込みながら 重ね合わせ、タブＴ３をスリットＳ５にはめることによって固定する。 以上のようにすれば、接着することなく本体１を組立てることができる。しか し、より一層強固なものにしたい場合には、各タブや糊代部等を接着すると良好 である。

【００１４】 そして組立てられた本体の中に、仕切り板８または予め組立た内箱９を指穴Ｚ に指を入れて持ち所定の向きにしてセットし、その上部にトイレットペーパを収 納して、巻先端を前面板の取り出し口から所用の長さを引き出して本体前面部に 沿って垂らし、続けて直角に蓋兼糞受け板５の上面に沿って、その先端を巻き込 んでから蓋兼糞受け板５の先端にある放射状のスリットによる紙止めＲに下側か ら差し込んで固定する。最後に蓋兼糞受け板５のタブＴ２をスリットＳ３に差し 込むと共にこはぜ形爪ＱをスリットＳ２に引っかけて閉じ固定する。すなわち図 ７の状態となる。 こうした状態にしたものを、犬を散歩に連れていく時に持って行く。そして犬 が糞をするような動作をしたら、速やかにこはぜ形爪ＱをスリットＳ２から外し て蓋兼糞受け板５を開き、図８の状態で糞の落下する位置に持っていき落下する 糞を受ける。その後トイレットペーパで被せてとった後、本体下部の開口部から 収納して自宅に持ち帰り、トイレットペーパに包んだままトイレに廃棄処理する 。 従って、地面や周囲を汚すこともなく、より便利であり、清潔感に優れている 。万一、糞が蓋兼糞受け板５から外れたこと等によって周囲の道路が汚れた場合 でもトイレットペーパを充分使用できるので、完全に拭きとって始末することが できる。

【００１５】

【考案の効果】

以上のように本考案によれば、いつもトイレットペーパが充分に使用でき、且 つ汚物を収納できるので、道端等を汚したままになったり、ペットの糞および周 囲を始末した汚紙を残したり、または落とすことなく、しかも殆ど手を汚さない で簡単にペットの糞および周囲を始末した汚紙を自宅のトイレに廃棄処理するこ とができるようになる。

【００１６】 そして、請求項２によると、殆ど接着する必要がなく、組み立てが容易であり 、一枚の板材のみで作ることができるので、製造コストが低くでき、本体ごと廃 棄することができ、その上表面への印刷が容易なため、化粧箱や広告媒体とする こともできる。更に折畳が可能なので、製品の運搬や不使用時の片付けには大変 便利なものである。しかもトイレットペーパで回収した犬の糞および周囲を始末 した汚紙を持ち帰ってそのまま家庭のトイレに流して簡単に処理することができ る。 また、使用時は軽量で扱い易く、持ちやすく、しかもトイレットペーパが取り 出しやすいので、子供から年配者まで誰にも使うことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】は、本考案の実施例を示す一部を切り欠いた斜
視図である。

【図２】は、図１の本体１の展開図である。

【図３】は、本考案の実施例にかかる別体の仕切り板の
展開図である。

【図４】は、図３の仕切り板に代わる内箱の展開図であ
る。

【図５】は、図４での内箱の組立て後による底面外観図
である。

【図６】は、図２での本体の組立て後による底面外観図
である。

【図７】は、本考案の実施例にかかる携帯時の使用法を
示す斜視図である。

【図８】は、本考案の蓋兼糞受け板を開いた場合の使用
法を示す斜視図である。

【符号の説明】

１ 本体 ２ 部屋（紙用） ３ 部屋（糞用） ４ 開口部 ５ 蓋兼糞受け板 ６ 窓 ７ 取手 ８ 仕切り板 ９ 内箱 Ａ，Ｂ，Ｃ，Ｄ 折り目 Ｅ１ 窓の庇 Ｅ２ 窓の紙受け Ｆ 前面板 Ｇ，Ｈ 側面板 Ｊ 後面板 Ｋ 傾斜面板 Ｌ 上面板 Ｍ，Ｎ，Ｐ 底板 Ｑ こはぜ形爪 Ｒ 紙止め Ｓ１，Ｓ２，Ｓ３，Ｓ４，Ｓ５，Ｓ６ スリット Ｔ１，Ｔ２，Ｔ３ タブ ＫＴ こはぜ形爪付タブ Ｕ，Ｖ，Ｗ，Ｘ 内箱底板 Ｙ 内箱上板 Ｚ 指穴

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 剛性を有する板材にて長角体に形成した
   本体１に、当該本体１の上下の仕切り板８または本体１
   に内接する内箱９を設けることにより、トイレットペー
   パまたは交互に重ね合わせた水溶性紙類を収納できる形
   状と大きさをした部屋２と、その部屋２の下側に隣接し
   てペットの糞と汚紙を回収して収納する部屋３を設け、
   その部屋３には前側面に収納物を出し入れできる開口部
   ４を有し、この開口部４を覆い、しかも開けたとき水平
   面となるような蓋兼糞受け板５を設け、また部屋２には
   収納したトイレットペーパ等の端を取り出せる窓６を設
   けたことを特徴とするペットの糞回収運搬具。
2. 【請求項２】 請求項１に記載したペットの糞回収運搬
   具において、板材を折り曲げ、差し込むことによって形
   成する箱体であって、プラスチックシート、ラミネート
   シート、または厚紙にて、細長板の本体１へ折り目Ａ、
   Ｂ、Ｃ、Ｄを設け、概ね下半分の開口部４を有する前面
   板Ｆと後面板Ｊの上辺に傾斜面板Ｋと取手部７を折り目
   を介して一体に設け、側面板ＧとＨの上辺各々互いに折
   り曲げ重ね合わせることができる上面板Ｌを設け、当該
   上面板Ｌに前面板Ｆと後面板Ｊの両者の取手部７を重ね
   合わせて差し込むことができるスリットＳ１をそれぞれ
   に設け、そして側面板Ｇ、Ｈおよび後面板Ｊの下辺に組
   み合わせて底蓋となる底板Ｍ、Ｎ、Ｐを設け、この底板
   Ｐの延長上後面板Ｊと対象となる位置に蓋兼糞受け板５
   を設け、また前面板Ｆの上部にはトイレットペーパ端が
   取り出せる窓６を設け、これら一連のものを一枚の板材
   から一体成型すると共に、更に別体にて前述の箱本体１
   を、トイレットペーパ収納部屋とペットの糞を収納する
   部屋を上下に仕切るため、開口部４より若干上方の位置
   にセットする仕切り板８または開口部４と同様な開口部
   を有し、本体１に内接する内箱９を設ける。以上のよう
   に構成されたペットの糞回収運搬具