JP3039341B2 - ３電極縦モード共振器型弾性表面波フィルタ - Google Patents
３電極縦モード共振器型弾性表面波フィルタInfo
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- JP3039341B2 JP3039341B2 JP7304201A JP30420195A JP3039341B2 JP 3039341 B2 JP3039341 B2 JP 3039341B2 JP 7304201 A JP7304201 A JP 7304201A JP 30420195 A JP30420195 A JP 30420195A JP 3039341 B2 JP3039341 B2 JP 3039341B2
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Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】この発明は、縦モード共振器
型弾性表面波フィルタに関し、特に３つの入出力用交叉
指状電極を備えた３電極縦モード共振器型弾性表面波フ
ィルタに関するものである。
型弾性表面波フィルタに関し、特に３つの入出力用交叉
指状電極を備えた３電極縦モード共振器型弾性表面波フ
ィルタに関するものである。
【０００２】
【従来の技術】図６は従来の３電極縦モード共振器型弾
性表面波フィルタの平面図である。同図において、１’
は中央交叉指状電極（入力用交叉指状電極）、２−１お
よび２−２は中央交叉指状電極の両側に設けられた第１
および第２の交叉指状電極（第１および第２の出力用交
叉指状電極）、３−１および３−２は第１および第２の
グレーティング反射器であり、これらは圧電基板上に設
けられている。
性表面波フィルタの平面図である。同図において、１’
は中央交叉指状電極（入力用交叉指状電極）、２−１お
よび２−２は中央交叉指状電極の両側に設けられた第１
および第２の交叉指状電極（第１および第２の出力用交
叉指状電極）、３−１および３−２は第１および第２の
グレーティング反射器であり、これらは圧電基板上に設
けられている。
【０００３】第１および第２のグレーティング反射器３
−１および３−２は、中央交叉指状電極１’の両側に、
第１および第２の交叉指状電極２−１および２−２を挟
んで設けられている。また、第１の交叉指状電極２−１
と第２の交叉指状電極２−２とは電気的に並列に接続さ
れており、中央交叉指状電極１’から励振された表面波
を検出する。グレーティング反射器３−１，３−２は中
央交叉指状電極１’から励振された表面波を反射する。
−１および３−２は、中央交叉指状電極１’の両側に、
第１および第２の交叉指状電極２−１および２−２を挟
んで設けられている。また、第１の交叉指状電極２−１
と第２の交叉指状電極２−２とは電気的に並列に接続さ
れており、中央交叉指状電極１’から励振された表面波
を検出する。グレーティング反射器３−１，３−２は中
央交叉指状電極１’から励振された表面波を反射する。
【０００４】この３電極縦モード共振器型弾性表面波フ
ィルタでは、入出力用交叉指状電極のタップ数、および
入出力用交叉指状電極間距離、および交叉指状電極と反
射器間の距離を変えることにより、反射器間に生じる１
次および３次の共振モードをコントロールすることがで
き、フィルタの広帯域化および低損失を実現することが
できる。
ィルタでは、入出力用交叉指状電極のタップ数、および
入出力用交叉指状電極間距離、および交叉指状電極と反
射器間の距離を変えることにより、反射器間に生じる１
次および３次の共振モードをコントロールすることがで
き、フィルタの広帯域化および低損失を実現することが
できる。
【０００５】なお、この３電極縦モード共振器型弾性表
面波フィルタでは、中央交叉指状電極１’において、全
ての電極指の中心間距離はＬ／２（Ｌ：電極周期）とさ
れている（例えば、電子情報通信学会 論文誌「９００
ＭHz帯広帯域２重モードＳＡＷフィルタ Ｖｏｌ．Ｊ７
６−Ａ Ｎｏ．２ ｐｐ．２２７−２３５ １９９３年
２月）。
面波フィルタでは、中央交叉指状電極１’において、全
ての電極指の中心間距離はＬ／２（Ｌ：電極周期）とさ
れている（例えば、電子情報通信学会 論文誌「９００
ＭHz帯広帯域２重モードＳＡＷフィルタ Ｖｏｌ．Ｊ７
６−Ａ Ｎｏ．２ ｐｐ．２２７−２３５ １９９３年
２月）。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
３電極縦モード共振器型弾性表面波フィルタは、低損失
で広帯域なバンドパスフィルタを実現できるが、図７に
符号７１で示すように帯域近傍高域側の減衰量が１０ｄ
Ｂ以下と十分でない。その減衰量を改善させる方法とし
て、入出力用交叉指状電極のタップ数を増やす方法があ
るが、通過帯域幅が狭くなってしまい必要帯域が確保で
きなくなってしまう。また、従来の構成のままで入出力
用交叉指状電極間距離、交叉指状電極と反射器との距離
を変え各共振モードをコントロールする方法では、帯域
内振幅偏差が大きくなってしまう等の問題が生じる。
３電極縦モード共振器型弾性表面波フィルタは、低損失
で広帯域なバンドパスフィルタを実現できるが、図７に
符号７１で示すように帯域近傍高域側の減衰量が１０ｄ
Ｂ以下と十分でない。その減衰量を改善させる方法とし
て、入出力用交叉指状電極のタップ数を増やす方法があ
るが、通過帯域幅が狭くなってしまい必要帯域が確保で
きなくなってしまう。また、従来の構成のままで入出力
用交叉指状電極間距離、交叉指状電極と反射器との距離
を変え各共振モードをコントロールする方法では、帯域
内振幅偏差が大きくなってしまう等の問題が生じる。
【０００７】本発明はこのような課題を解決するために
なされたもので、その目的とするところは、帯域内特性
を劣化させることなく、帯域近傍高域側の減衰量を向上
させることの可能な３電極縦モード共振器型弾性表面波
フィルタを提供することにある。
なされたもので、その目的とするところは、帯域内特性
を劣化させることなく、帯域近傍高域側の減衰量を向上
させることの可能な３電極縦モード共振器型弾性表面波
フィルタを提供することにある。
【０００８】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために、第１発明（請求項１に係る発明）は、上述し
た３電極縦モード共振器型弾性表面波フィルタにおい
て、中央交叉指状電極を第１の中央交叉指状電極と第２
の中央交叉指状電極とにフィルタ構造の対称性を崩さず
に２分割し、この第１の中央交叉指状電極と第２の中央
交叉指状電極とを電気的に並列に接続し、かつこの第１
の中央交叉指状電極と第２の中央交叉指状電極との互い
に最も近接する電極指の中心間距離ＡＬ１を０．５５×
Ｌ≦ＡＬ１≦０．８５×Ｌ（Ｌ：電極周期）の範囲とし
たものである。この発明によれば、中央交叉指状電極が
２分割され、この２分割された各電極が並列に接続さ
れ、かつこの各電極の互いに最も近接する電極指の中心
間距離ＡＬ１が０．５５×Ｌ≦ＡＬ１≦０．８５×Ｌの
範囲とされる。
るために、第１発明（請求項１に係る発明）は、上述し
た３電極縦モード共振器型弾性表面波フィルタにおい
て、中央交叉指状電極を第１の中央交叉指状電極と第２
の中央交叉指状電極とにフィルタ構造の対称性を崩さず
に２分割し、この第１の中央交叉指状電極と第２の中央
交叉指状電極とを電気的に並列に接続し、かつこの第１
の中央交叉指状電極と第２の中央交叉指状電極との互い
に最も近接する電極指の中心間距離ＡＬ１を０．５５×
Ｌ≦ＡＬ１≦０．８５×Ｌ（Ｌ：電極周期）の範囲とし
たものである。この発明によれば、中央交叉指状電極が
２分割され、この２分割された各電極が並列に接続さ
れ、かつこの各電極の互いに最も近接する電極指の中心
間距離ＡＬ１が０．５５×Ｌ≦ＡＬ１≦０．８５×Ｌの
範囲とされる。
【０００９】
【００１０】第２発明（請求項２に係る発明）は、中央
交叉指状電極と、この中央交叉指状電極を挟んでその一
方側および他方側に設けられた第１および第２のグレー
ティング反射器と、中央交叉指状電極と第１のグレーテ
ィング反射器との間に設けられた第１の交叉指状電極
と、中央交叉指状電極と第２のグレーティング反射器と
の間に設けられた第２の交叉指状電極とを２段構成とし
て圧電基板上に設け、１段目の第１および第２の交叉指
状電極と２段目の第１および第２の交叉指状電極とを電
気的に縦続接続し、また各段の中央交叉指状電極を第１
の中央交叉指状電極と第２の中央交叉指状電極とにフィ
ルタ構造の対称性を崩さずに２分割し、この各段の第１
の中央交叉指状電極と第２の中央交叉指状電極とを電気
的に並列に接続し、かつこの各段の第１の中央交叉指状
電極と第２の中央交叉指状電極との互いに最も近接する
電極指の中心間距離ＡＬ１を０．５５×Ｌ≦ＡＬ１≦
０．８５×Ｌ（Ｌ：電極周期）の範囲としたものであ
る。この発明によれば、各段の中央交叉指状電極が２分
割され、この２分割された各段の各電極が並列に接続さ
れ、かつこの各段の各電極の互いに最も近接する電極指
の中心間距離ＡＬ１が０．５５×Ｌ≦ＡＬ１≦０．８５
×Ｌの範囲とされる。
交叉指状電極と、この中央交叉指状電極を挟んでその一
方側および他方側に設けられた第１および第２のグレー
ティング反射器と、中央交叉指状電極と第１のグレーテ
ィング反射器との間に設けられた第１の交叉指状電極
と、中央交叉指状電極と第２のグレーティング反射器と
の間に設けられた第２の交叉指状電極とを２段構成とし
て圧電基板上に設け、１段目の第１および第２の交叉指
状電極と２段目の第１および第２の交叉指状電極とを電
気的に縦続接続し、また各段の中央交叉指状電極を第１
の中央交叉指状電極と第２の中央交叉指状電極とにフィ
ルタ構造の対称性を崩さずに２分割し、この各段の第１
の中央交叉指状電極と第２の中央交叉指状電極とを電気
的に並列に接続し、かつこの各段の第１の中央交叉指状
電極と第２の中央交叉指状電極との互いに最も近接する
電極指の中心間距離ＡＬ１を０．５５×Ｌ≦ＡＬ１≦
０．８５×Ｌ（Ｌ：電極周期）の範囲としたものであ
る。この発明によれば、各段の中央交叉指状電極が２分
割され、この２分割された各段の各電極が並列に接続さ
れ、かつこの各段の各電極の互いに最も近接する電極指
の中心間距離ＡＬ１が０．５５×Ｌ≦ＡＬ１≦０．８５
×Ｌの範囲とされる。
【００１１】
【００１２】
図１はこの発明の一実施の形態を示す平面図である。同
図において、図６と同一符号は同一あるいは同等構成要
素を示し、その説明は省略する。この実施の形態では、
中央交叉指状電極１を第１の中央交叉指状電極１−１と
第２の中央交叉指状電極１−２とに２分割し、この第１
の中央交叉指状電極１−１と第２の中央交叉指状電極１
−２とを電気的に並列に接続し、かつこの第１の中央交
叉指状電極１−１と第２の中央交叉指状電極１−２との
互いに最も近接する電極指の中心間距離ＡＬ１を、０．
５５×Ｌ≦ＡＬ１≦０．８５×Ｌ（Ｌ：電極周期）の範
囲としている。
図において、図６と同一符号は同一あるいは同等構成要
素を示し、その説明は省略する。この実施の形態では、
中央交叉指状電極１を第１の中央交叉指状電極１−１と
第２の中央交叉指状電極１−２とに２分割し、この第１
の中央交叉指状電極１−１と第２の中央交叉指状電極１
−２とを電気的に並列に接続し、かつこの第１の中央交
叉指状電極１−１と第２の中央交叉指状電極１−２との
互いに最も近接する電極指の中心間距離ＡＬ１を、０．
５５×Ｌ≦ＡＬ１≦０．８５×Ｌ（Ｌ：電極周期）の範
囲としている。
【００１３】次に、この実施の形態において、帯域近傍
高域側の減衰量を向上させることができる点について説
明する。
高域側の減衰量を向上させることができる点について説
明する。
【００１４】この実施の形態の構成で、第１の中央交叉
指状電極１−１と第２の中央交叉指状電極１−２との互
いに最も近接する電極指の中心間距離ＡＬ１をＡＬ１＝
０．５Ｌとした場合、図３（ａ）に示すように、その伝
送特性に反射器間の共振モード３１、入出力用交叉指状
電極間の共振モード３２が現れる。中心間距離ＡＬ１を
変え、０．５５×Ｌ≦ＡＬ１≦０．８５×Ｌの範囲とす
ると、図３（ｂ）に示すように、各共振モードはそれぞ
れ３１’，３２’となる。すなわち、中心間距離ＡＬ１
を広げることにより、反射器間の共振モードが閉じ込め
られているキャビティが広がるため、その共振モードの
うち反射器間の共振モード３１のみ共振周波数が顕著に
低下して行く。反射器間の共振モード３１の共振周波数
が低下すると、帯域近傍高域側での反射器間の共振モー
ドの影響が少なくなるため、帯域内特性が劣化すること
なく、帯域近傍高域側の減衰量３３が向上する。
指状電極１−１と第２の中央交叉指状電極１−２との互
いに最も近接する電極指の中心間距離ＡＬ１をＡＬ１＝
０．５Ｌとした場合、図３（ａ）に示すように、その伝
送特性に反射器間の共振モード３１、入出力用交叉指状
電極間の共振モード３２が現れる。中心間距離ＡＬ１を
変え、０．５５×Ｌ≦ＡＬ１≦０．８５×Ｌの範囲とす
ると、図３（ｂ）に示すように、各共振モードはそれぞ
れ３１’，３２’となる。すなわち、中心間距離ＡＬ１
を広げることにより、反射器間の共振モードが閉じ込め
られているキャビティが広がるため、その共振モードの
うち反射器間の共振モード３１のみ共振周波数が顕著に
低下して行く。反射器間の共振モード３１の共振周波数
が低下すると、帯域近傍高域側での反射器間の共振モー
ドの影響が少なくなるため、帯域内特性が劣化すること
なく、帯域近傍高域側の減衰量３３が向上する。
【００１５】図４に中心間距離ＡＬ１と帯域内振幅偏差
および帯域近傍高域側減衰量との関係を示す。同図よ
り、０．５５×Ｌ≦ＡＬ１≦０．８５×Ｌの範囲が、帯
域内振幅偏差１ｄＢ以下、帯域近傍高域側減衰量１０ｄ
Ｂ以上を実現できる最適な範囲であることが分かる。
および帯域近傍高域側減衰量との関係を示す。同図よ
り、０．５５×Ｌ≦ＡＬ１≦０．８５×Ｌの範囲が、帯
域内振幅偏差１ｄＢ以下、帯域近傍高域側減衰量１０ｄ
Ｂ以上を実現できる最適な範囲であることが分かる。
【００１６】図２はこの実施の形態における伝送特性の
計算値を示す図である。図７に示した従来の伝送特性の
計算値と比較して分かるように、この実施の形態では帯
域近傍高域側の減衰量２１を従来の減衰量７１に対して
３ｄＢ以上向上させることが可能となる。
計算値を示す図である。図７に示した従来の伝送特性の
計算値と比較して分かるように、この実施の形態では帯
域近傍高域側の減衰量２１を従来の減衰量７１に対して
３ｄＢ以上向上させることが可能となる。
【００１７】〔実施の形態２：第２発明〕 図５はこの発明の別の実施の形態を示す平面図である。
この実施の形態では、中央交叉指状電極１と、この中央
交叉指状電極１の両側に設けられた第１の交叉指状電極
２−１および第２の交叉指状電極２−２と、中央交叉指
状電極１の両側に第１の交叉指状電極２−１および第２
の交叉指状電極２−２を挟んで設けられた第１のグレー
ティング反射器３−１および第２のグレーティング反射
器３−２とを２段構成として圧電基板上に設けている。
この実施の形態では、中央交叉指状電極１と、この中央
交叉指状電極１の両側に設けられた第１の交叉指状電極
２−１および第２の交叉指状電極２−２と、中央交叉指
状電極１の両側に第１の交叉指状電極２−１および第２
の交叉指状電極２−２を挟んで設けられた第１のグレー
ティング反射器３−１および第２のグレーティング反射
器３−２とを２段構成として圧電基板上に設けている。
【００１８】そして、１段目の第１の交叉指状電極２−
１(1) および第２の交叉指状電極２−２(1) と２段目の
第１の交叉指状電極２−１(2) および第２の交叉指状電
極２−２(2) とを電気的に縦続接続し、また各段の中央
交叉指状電極１(1) ，１(2)を第１の中央交叉指状電極
１−１(1) ，１−１(2) と第２の中央交叉指状電極１−
２(1) ，１−２(2) とに２分割し、この各段の第１の中
央交叉指状電極１−１(1) ，１−１(2) と第２の中央交
叉指状電極１−２(1) ，１−２(2) とを電気的に並列に
接続し、かつこの各段の第１の中央交叉指状電極１−１
(1) ，１−１(2 ) と第２の中央交叉指状電極１−２
(1) ，１−２(2) との互いに最も近接する電極指の中心
間距離ＡＬ１を、０．５５×Ｌ≦ＡＬ１≦０．８５×Ｌ
（Ｌ：電極周期）の範囲としている。
１(1) および第２の交叉指状電極２−２(1) と２段目の
第１の交叉指状電極２−１(2) および第２の交叉指状電
極２−２(2) とを電気的に縦続接続し、また各段の中央
交叉指状電極１(1) ，１(2)を第１の中央交叉指状電極
１−１(1) ，１−１(2) と第２の中央交叉指状電極１−
２(1) ，１−２(2) とに２分割し、この各段の第１の中
央交叉指状電極１−１(1) ，１−１(2) と第２の中央交
叉指状電極１−２(1) ，１−２(2) とを電気的に並列に
接続し、かつこの各段の第１の中央交叉指状電極１−１
(1) ，１−１(2 ) と第２の中央交叉指状電極１−２
(1) ，１−２(2) との互いに最も近接する電極指の中心
間距離ＡＬ１を、０．５５×Ｌ≦ＡＬ１≦０．８５×Ｌ
（Ｌ：電極周期）の範囲としている。
【００１９】このような構成とすることで、挿入損失は
倍になるが、帯域外減衰量も倍となるため、帯域内近傍
高域側減衰量は従来に比べ６ｄＢ以上向上する。
倍になるが、帯域外減衰量も倍となるため、帯域内近傍
高域側減衰量は従来に比べ６ｄＢ以上向上する。
【００２０】なお、参考として、既に米国特許として成
立している類似の特許と発表されている関連論文につい
て、本発明との違いを明らかにしておく。米国特許#4,6
16,197（P.V.Wright,"Resonator",US Patent #4,616,19
7,October7,1986）およびP.V.Wrightの論文（1992 Ultr
asonics Symposium"A review ofsaw resonator filter
technology"P.V.Wright）では、中央部に電極指のない
Ｌ／４以上（電極指間距離ではＬ／２以上、Ｌ：電極周
期）の領域（以下、キャビティと呼ぶ）を有する交叉指
状電極を使用した共振子や２つの交叉指状電極と反射器
とで構成した２電極縦モード共振器型フィルタに応用し
た例を挙げている。
立している類似の特許と発表されている関連論文につい
て、本発明との違いを明らかにしておく。米国特許#4,6
16,197（P.V.Wright,"Resonator",US Patent #4,616,19
7,October7,1986）およびP.V.Wrightの論文（1992 Ultr
asonics Symposium"A review ofsaw resonator filter
technology"P.V.Wright）では、中央部に電極指のない
Ｌ／４以上（電極指間距離ではＬ／２以上、Ｌ：電極周
期）の領域（以下、キャビティと呼ぶ）を有する交叉指
状電極を使用した共振子や２つの交叉指状電極と反射器
とで構成した２電極縦モード共振器型フィルタに応用し
た例を挙げている。
【００２１】しかしながら、共振子では、交叉指状電極
の中央部にキャビティを設けることで交叉指状電極の中
央部に音響エネルギーが集中せず分散するため共振子の
低ロス化が図れるという内容であり、本発明が複数の共
振モードを利用するフィルタである点で異なっている。
また、P.V.Wrightの論文によると、２電極構成のフィル
タでは２電極のうち片方を分割電極とするため、このフ
ィルタは中央からみて非対称な構造となり、それにより
不要スプリアスモードが生じる欠点がある。これに対
し、本発明の３電極縦モード共振器型弾性表面波フィル
タは、中央交叉指状電極を分割してもフィルタ構造の対
称性は崩れないため、不要スプリアスモードが生じない
利点を有する。
の中央部にキャビティを設けることで交叉指状電極の中
央部に音響エネルギーが集中せず分散するため共振子の
低ロス化が図れるという内容であり、本発明が複数の共
振モードを利用するフィルタである点で異なっている。
また、P.V.Wrightの論文によると、２電極構成のフィル
タでは２電極のうち片方を分割電極とするため、このフ
ィルタは中央からみて非対称な構造となり、それにより
不要スプリアスモードが生じる欠点がある。これに対
し、本発明の３電極縦モード共振器型弾性表面波フィル
タは、中央交叉指状電極を分割してもフィルタ構造の対
称性は崩れないため、不要スプリアスモードが生じない
利点を有する。
【００２２】
【発明の効果】以上説明したことから明らかなように本
発明によれば、中央交叉指状電極を２分割し、この２分
割した各電極を並列に接続し、かつこの各電極の互いに
最も近接する電極指の中心間距離ＡＬ１を０．５５×Ｌ
≦ＡＬ１≦０．８５×Ｌの範囲とすることにより、従来
の入出力交叉指状電極のタップ数や、入出力交叉指状電
極間距離、交叉指状電極と反射器間の距離を変えること
では実現できなかった、帯域内特性を劣化させること
く、帯域近傍高域側の減衰量を向上させることが可能と
なる。
発明によれば、中央交叉指状電極を２分割し、この２分
割した各電極を並列に接続し、かつこの各電極の互いに
最も近接する電極指の中心間距離ＡＬ１を０．５５×Ｌ
≦ＡＬ１≦０．８５×Ｌの範囲とすることにより、従来
の入出力交叉指状電極のタップ数や、入出力交叉指状電
極間距離、交叉指状電極と反射器間の距離を変えること
では実現できなかった、帯域内特性を劣化させること
く、帯域近傍高域側の減衰量を向上させることが可能と
なる。
【図１】 本発明の一実施の形態（実施の形態１）を示
す平面図である。
す平面図である。
【図２】 この実施の形態における伝送特性の計算値を
示す図である。
示す図である。
【図３】 この実施の形態において帯域近傍高域側の減
衰量を向上させることができることを説明するための図
である。
衰量を向上させることができることを説明するための図
である。
【図４】 中心間距離ＡＬ１と帯域内振幅偏差および帯
域近傍高域側減衰量との関係を示す図である。
域近傍高域側減衰量との関係を示す図である。
【図５】 本発明の別の実施の形態（実施の形態２）を
示す平面図である。
示す平面図である。
【図６】 従来の３電極縦モード共振器型弾性表面波フ
ィルタの平面図である。
ィルタの平面図である。
【図７】 従来の３電極縦モード共振器型弾性表面波フ
ィルタにおける伝送特性の計算値を示す図である。
ィルタにおける伝送特性の計算値を示す図である。
１…中央交叉指状電極、１−１…第１の中央交叉指状電
極、１−２…第２の中央交叉指状電極、２−１…第１の
交叉指状電極、２−２…第２の交叉指状電極、３−１…
第１のグレーティング反射器、３−２…第２のグレーテ
ィング反射器、Ｌ…電極周期、ＡＬ１…中心間距離。
極、１−２…第２の中央交叉指状電極、２−１…第１の
交叉指状電極、２−２…第２の交叉指状電極、３−１…
第１のグレーティング反射器、３−２…第２のグレーテ
ィング反射器、Ｌ…電極周期、ＡＬ１…中心間距離。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−188512（ＪＰ，Ａ) 米国特許4616197（ＵＳ，Ａ) Ｐ．Ｖ．Ｗｒｉｇｈｔ’Ａ ＲＥＶＩ ＥＷ ＯＦ ＳＡＷ ＲＥＳＯＮＡＴＯ Ｒ ＦＩＬＴＥＲ ＴＥＣＨＮＯＬＯＧ Ｙ’，1992 ＩＥＥＥ ＵＬＴＲＡＳＯ ＮＩＣＳ ＳＹＭＰＯＳＩＵＭ，ｐｐ29 −38, (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) H03H 9/145,9/25,9/64
Claims (2)
- 【請求項１】 中央交叉指状電極と、この中央交叉指状
電極を挟んでその一方側および他方側に設けられた第１
および第２のグレーティング反射器と、前記中央交叉指
状電極と前記第１のグレーティング反射器との間に設け
られた第１の交叉指状電極と、前記中央交叉指状電極と
前記第２のグレーティング反射器との間に設けられた第
２の交叉指状電極とを圧電基板上に備えてなる３電極縦
モード共振器型弾性表面波フィルタにおいて、 前記中央交叉指状電極が第１の中央交叉指状電極と第２
の中央交叉指状電極とにフィルタ構造の対称性を崩さず
に２分割され、 この第１の中央交叉指状電極と第２の中央交叉指状電極
とが電気的に並列に接続され、 かつこの第１の中央交叉指状電極と第２の中央交叉指状
電極との互いに最も近接する電極指の中心間距離をＡＬ
１，電極周期をＬとしたとき、その中心間距離ＡＬ１が
０．５５×Ｌ≦ＡＬ１≦０．８５×Ｌの範囲とされてい
ることを特徴とする３電極縦モード共振器型弾性表面波
フィルタ。 - 【請求項２】 中央交叉指状電極と、この中央交叉指状
電極を挟んでその一方側および他方側に設けられた第１
および第２のグレーティング反射器と、前記中央交叉指
状電極と前記第１のグレーティング反射器との間に設け
られた第１の交叉指状電極と、前記中央交叉指状電極と
前記第２のグレーティング反射器との間に設けられた第
２の交叉指状電極とを２段構成として圧電基板上に備え
てなる３電極縦モード共振器型弾性表面波フィルタであ
って、 １段目の第１および第２の交叉指状電極と２段目の第１
および第２の交叉指状電極とが電気的に縦続接続され、 また各段の中央交叉指状電極が第１の中央交叉指状電極
と第２の中央交叉指状電極とにフィルタ構造の対称性を
崩さずに２分割され、 この各段の第１の中央交叉指状電極と第２の中央交叉指
状電極とが電気的に並列に接続され、 かつこの各段の 第１の中央交叉指状電極と第２の中央交
叉指状電極との互いに最も近接する電極指の中心間距離
をＡＬ１，電極周期をＬとしたとき、その中心間距離Ａ
Ｌ１が０．５５×Ｌ≦ＡＬ１≦０．８５×Ｌの範囲とさ
れていることを特徴とする３電極縦モード共振器型弾性
表面波フィルタ。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7304201A JP3039341B2 (ja) | 1995-11-22 | 1995-11-22 | ３電極縦モード共振器型弾性表面波フィルタ |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7304201A JP3039341B2 (ja) | 1995-11-22 | 1995-11-22 | ３電極縦モード共振器型弾性表面波フィルタ |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09148873A JPH09148873A (ja) | 1997-06-06 |
| JP3039341B2 true JP3039341B2 (ja) | 2000-05-08 |
Family
ID=17930240
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP7304201A Expired - Lifetime JP3039341B2 (ja) | 1995-11-22 | 1995-11-22 | ３電極縦モード共振器型弾性表面波フィルタ |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3039341B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP3391346B2 (ja) | 2000-04-18 | 2003-03-31 | 株式会社村田製作所 | 縦結合共振子型弾性表面波フィルタ |
| DE102014118000A1 (de) * | 2014-12-05 | 2016-06-09 | Epcos Ag | Anordnung mit einem DMS Filter und steiler rechter Flanke |
-
1995
- 1995-11-22 JP JP7304201A patent/JP3039341B2/ja not_active Expired - Lifetime
Non-Patent Citations (1)
| Title |
|---|
| Ｐ．Ｖ．Ｗｒｉｇｈｔ’Ａ ＲＥＶＩＥＷ ＯＦ ＳＡＷ ＲＥＳＯＮＡＴＯＲ ＦＩＬＴＥＲ ＴＥＣＨＮＯＬＯＧＹ’，１９９２ ＩＥＥＥ ＵＬＴＲＡＳＯＮＩＣＳ ＳＹＭＰＯＳＩＵＭ，ｐｐ２９−３８， |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH09148873A (ja) | 1997-06-06 |
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