JP3038928U - トルクリミッタ - Google Patents

トルクリミッタ

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JP3038928U JP1996013934U JP1393496U JP3038928U JP 3038928 U JP3038928 U JP 3038928U JP 1996013934 U JP1996013934 U JP 1996013934U JP 1393496 U JP1393496 U JP 1393496U JP 3038928 U JP3038928 U JP 3038928U
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輝郎 藤岡
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 給紙装置の重送防止機構等に使用されるヒス
テリシストルクを利用したトルクリミッタにおいて、高
速回転、高トルクの使用条件においても安定したトルク
を伝達する。 【解決手段】 円筒状永久磁石3を固着した方の回転体
4は、少なくとも永久磁石固着部を金属材料でかつ少な
くとも摺動部10、11をふっ素系樹脂材料10a、1
1aで形成し、円筒状半硬質磁性体5を固着した方の回
転体6は、少なくとも摺動部10、11をポリアセター
ル樹脂またはポリオレフィン樹脂にモース硬度が5以下
の充填材を混入してなる合成樹脂材料で形成する。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
この考案は、永久磁石と半硬質磁性体との間に生じるヒステリシストルクによ って駆動側回転体から従動側回転体へトルクを伝達するトルクリミッタに関する 。
【0002】
【従来の技術】
ヒステリシストルクを利用したトルクリミッタは、複写機、プリンター等の給 紙装置などに用いられている。
【0003】 例えば、図5及び図6は給紙装置の重送防止機構を示すものであり、図におい て摩擦ローラ25は給送ローラ26に所定圧で押しつけられている。この摩擦ロ ーラ25には、トルクリミッタ27を介して用紙28を戻す方向に常に一定のト ルク(T)が与えられている。ここで、給送ローラ26と摩擦ローラ25との間 に2枚以上の用紙28が案内されたときには2枚目以降の用紙28は1枚目と分 離されて用紙の進行方向とは逆の方向に戻される(図5)。しかし、給送ローラ 26と摩擦ローラ25とが直接接しているか、1枚の用紙を挟んで接していると きには、摩擦ローラ25は給送ローラ26と一緒に用紙を送り出す方向にツレ回 りする(図6)。従って、用紙28を1枚ずつ確実に送り出すためには、トルク リミッタ27によって摩擦ローラ25に与えられる逆方向の回転トルク(T)は 、用紙28どうしの摩擦力よりは大きいが、給送ローラ26の回転トルクよりは 小さくなければならない。そしてなおかつ、トルクリミッタ27は、常に一定の 安定したトルク(T)を維持し続けなければならない。
【0004】 従来、給紙装置用のヒステリシストルクを利用したトルクリミッタとしては、 図7に示すようなものが用いられていた。すなわち、合成樹脂製の、同軸上で相 対的に摺動回転可能な2つの回転体29、30からなり、一方の回転体29には 円筒状の永久磁石31が固着され、他方の回転体30には永久磁石31と間隙を もって対向する円筒状の半硬質磁性体32が固着され、永久磁石31と半硬質磁 性体32との間に生じるヒステリシストルクにより両回転体間でトルクを伝達す る構造のトルクリミッタ27である。このタイプのトルクリミッタ27は、2つ の回転体29および30が、摺動部33、34においてのみ接触し、トルクを発 生させる永久磁石31と半硬質磁性体32とは非接触である。このため、永久磁 石31および半硬質磁性体32に摩耗がなく、長期に渡って安定したトルクを伝 達することが可能であるとされている。
【0005】 上記従来のトルクリミッタ27では、回転体29及び30として、ポリアセタ ール樹脂やポリアミド樹脂等の合成樹脂製の回転体を用いていた。これらの合成 樹脂が、摺動部33、34の摺動性に優れているためである。
【0006】 ところが、高トルク、高速回転といった厳しい条件で使用した場合、従来のト ルクリミッタ27では、回転体29と永久磁石31との接着力が維持できず、ト ルクリミッタ27の使用中に永久磁石31が回転体29から抜け落ちたり、永久 磁石31と回転体29との接着面でスリップを生じたりして、トルクリミッタと しての機能を果さなくなってしまうという問題があった。
【0007】 また、従来のトルクリミッタ27では、使用中に永久磁石31が渦電流で発熱 すると、その熱で永久磁石31を固着した回転体29が膨張してしまい、表面に 接着した永久磁石31が割れてしまうという問題があった。
【0008】 これらの問題に対し、回転体を、寸法安定性、永久磁石との接着性および放熱 性に優れた金属材料で形成することが提案されている(特開平6−221341 号公報参照)。このように回転体を金属材料で形成することによって、永久磁石 と回転体との接着不良や、永久磁石の割れの問題に対しては、一定の効果を得る ことができた。ところが、一方あるいは両方の回転体を金属材料で形成した場合 、摺動部に摩耗が発生しやすく、トルク値が不安定になり易いという問題があっ た。このため、特開平6−221341号公報に開示されたトルクリミッタは、 特に高速回転の条件の下では使用しづらかった。
【0009】 本考案者は、さらに上記問題に対して、永久磁石を固着した方の回転体は、永 久磁石固着部を含む回転体本体を金属材料で形成するとともに摺動部を合成樹脂 材料で形成し、半硬質磁性体を固着した方の回転体は、少なくとも摺動部を合成 樹脂材料で形成したトルクリミッタを提案している(特開平8−237973号 公報参照)。具体的には、図8に示すように、永久磁石31側の回転体35は、 ステンレス製の回転体本体の摺動部に、含油ポリアセタール樹脂製の円筒体36 、37を圧入したものであり、半硬質磁性体32側の回転体38は、含油ポリア セタール樹脂製であるトルクリミッタ39が記載されている。
【0010】 特開平8−237973号公報に記載のトルクリミッタは、一定の使用条件に おいては、永久磁石と回転体との接着不良や永久磁石の割れを生じず、しかも双 方の摺動部を共に摺動性の良い合成樹脂材料で形成するので摺動性も良好なもの であった。
【0011】
【考案が解決しようとする課題】
ところで、近年、給紙装置用トルクリミッタに対して高トルク化、高速回転化 への要求がますます厳しくなりつつある。例えば、回転速度1000rpm、ト ルク値500gf・cmが要求されており、このような条件において、特開平8 −237973号公報に記載のトルクリミッタでは、使用とともにトルク値が上 昇し、安定したトルク値が得られなくなるという問題が起こり始めた。
【0012】 そこで、この考案は、特開平8−237973号公報に記載のトルクリミッタ をさらに改良し、高速回転、高トルクの条件においても安定したトルクを伝達す ることのできるトルクリミッタを提供することを課題とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
回転速度1000rpm、トルク値500gf・cmで連続回転した場合、渦 電流による発熱によってトルクリミッタの表面温度は90゜C以上に達する。こ の時、トルクリミッタ内部の温度は100°Cを越えていると考えられる。本考 案者は、特開平8−237973号公報に記載のトルクリミッタが高速回転、高 トルクの条件においてトルク値が上昇するのは、トルクリミッタの温度が一端高 温に達した後、室温まで下がったとき、樹脂の後収縮によって摺動部のクリアラ ンスが狭められ、回転抵抗が大きくなることが原因であることを突き止めた。そ して、この見地から、各回転体の材料及び摺動部の材料について鋭意研究を進め た結果、永久磁石側回転体の摺動部にふっ素系樹脂材料を使用し、半硬質磁性体 側回転体には、少なくとも摺動部にポリアセタール樹脂またはポリオレフィン樹 脂にモース硬度が5以下の充填材を混入してなる合成樹脂材料を使用することに よって、上記課題が解決できることを見い出した。
【0014】 この考案は、永久磁石と半硬質磁性体との間に生じるヒステリシストルクによ って駆動側回転体から従動側回転体へトルクを伝達するトルクリミッタにおいて 、永久磁石を固着した方の回転体は、少なくとも永久磁石固着部が金属材料から なりかつ少なくとも摺動部がふっ素系樹脂材料からなり、半硬質磁性体を固着し た方の回転体は、少なくとも摺動部がポリアセタール樹脂またはポリオレフィン 樹脂にモース硬度が5以下の充填材を混入してなる合成樹脂材料からなることを 特徴とする。
【0015】 まず、永久磁石側の回転体について説明する。金属材料は、合成樹脂材料に比 べて永久磁石との接着性および寸法安定性に優れているため、永久磁石側の回転 体の、少なくとも永久磁石固着部を金属材料で形成することによって、回転体と 永久磁石とを強固に接着することができる上、回転体の熱膨張に起因する永久磁 石の割れを防止することができる。そして、少なくとも摺動部をふっ素系樹脂材 料で形成することによって、摺動部の良好な摺動性が得られる。
【0016】 次に、半硬質磁性体側の回転体は、少なくとも摺動部を、ポリアセタール樹脂 またはポリオレフィン樹脂にモース硬度が5以下の充填材を混入してなる合成樹 脂材料で形成することによって、熱に対する寸法変化を小さくでき、高トルク、 高速回転での使用によってトルクリミッタが昇温した後、休止中に室温まで冷却 されても摺動部のクリアランスを狭めることなく、一定のトルク値を維持できる 。また、モース硬度が5以下の充填材を混入することによって、相手側の樹脂材 料を摩耗させず、摺動性に優れたものとなる。
【0017】 そして、ポリアセタール樹脂またはポリオレフィン樹脂にモース硬度が5以下 の充填材を混入してなる合成樹脂材料と、相手側のふっ素系樹脂材料とを組み合 わせることによって、昇温と冷却が繰り返されるトルクリミッタとしての用途に おいても極めて優れた摺動特性が得られる。
【0018】
【考案の実施の形態】
まず、この考案が対象とするのは、同軸上で相対的に摺動回転可能に設置され た駆動側回転体と従動側回転体とからなり、いずれか一方の回転体には円筒状永 久磁石が、他方の回転体には円筒状半硬質磁性体がそれぞれ固着されており、上 記永久磁石の外周面または内周面と上記半硬質磁性体の内周面または外周面とは 間隙をもって対向しており、永久磁石と半硬質磁性体との間に生じるヒステリシ ストルクによって駆動側回転体から従動側回転体へトルクを伝達するタイプのト ルクリミッタである。
【0019】 ここで、両回転体は、同軸上で相対的に摺動回転可能に設置できるものであれ ば、その形状、サイズ及び位置関係は特に限定されない。一方、永久磁石及び半 硬質磁性体は、それぞれ径の異なる円筒体である。この永久磁石と半硬質磁性体 とは、一方を内側、他方を外側として、周面を対向させ、同軸上に非接触に設置 される。このようなタイプのトルクリミッタの好ましい態様として、次の(A) および(B)を挙げることができる。
【0020】 (A)同軸上で相対的に摺動回転可能に設置された駆動側回転体と従動側回転 体とからなり、いずれか一方の回転体には外周面に円筒状永久磁石が、他方の回 転体には内周面に円筒状半硬質磁性体がそれぞれ固着されており、上記永久磁石 の外周面と上記半硬質磁性体の内周面とが間隙をもって対向する態様。
【0021】 (B)同軸上で相対的に摺動回転可能に設置された駆動側回転体と従動側回転 体とからなり、いずれか一方の回転体には内周面に円筒状永久磁石が、他方の回 転体には外周面に円筒状半硬質磁性体がそれぞれ固着されており、上記永久磁石 の内周面と上記半硬質磁性体の外周面とが間隙をもって対向する態様。
【0022】 なお、上記(A)、(B)以外でも、例えば、各回転体が円盤状であって、そ の面上に、円筒状永久磁石または円筒状半硬質磁性体を端部から固着するような 態様であってもよい。
【0023】 次に、この考案によるトルクリミッタの各構成部材について、更に詳細に説明 する。
【0024】 [永久磁石] 永久磁石としては、フェライト磁石や希土類磁石(いずれも焼結磁石及び樹脂 磁石を含む)が用いられるが、トルクリミッタの小型化、高トルク化の点からは 希土類磁石を用いるのが望ましい。希土類磁石としては、Nd−Fe−B系磁石 、Sm−Fe−N系磁石、Sm−Co系磁石などが挙げられる。
【0025】 [永久磁石を固着する回転体] 永久磁石を固着する回転体は、上記のとおり、少なくとも永久磁石固着部が金 属材料からなりかつ少なくとも摺動部がふっ素系樹脂材料からなるようにするこ とが必須である。
【0026】 このような回転体としては、摺動部を含む回転体本体がふっ素系樹脂材料か らなり、永久磁石固着部が金属材料からなるものと、永久磁石固着部を含む回 転体本体が金属材料からなり、摺動部がふっ素系樹脂材料からなるものとが考え られるが、本考案においては、後者の方が好ましい。
【0027】 摺動部を除く回転体本体を金属材料で形成することによって、トルクリミッタ の走行中に発生するヒステリシス熱や摩擦熱を、熱伝導性の良い金属材料を通じ て外部に放出でき、トルクリミッタの温度上昇を抑制できる。このため、温度上 昇によって引き起こされる、永久磁石の磁力低下や摺動部のクリアランス変化な どに起因するトルク値の変動を抑制することができるのである。
【0028】 永久磁石固着部を含む回転体本体が金属材料からなり、摺動部がふっ素系樹脂 材料からなる回転体としては、より具体的には次の(イ)〜(ハ)のものが挙げ られる。
【0029】 (イ)金属材料からなる回転体本体の、摺動部となる部分にふっ素系樹脂材料 による塗膜を形成したもの。この場合、厚みの小さなふっ素系樹脂層を形成でき る。ふっ素系樹脂層の厚みを小さくすると、回転体本体を形成する金属材料のも つ寸法安定性、放熱効果といった特長を最大限に活用することが可能となる点で 好ましい。なお、ふっ素系樹脂材料の塗膜の厚みは、2μm〜100μm程度が 好ましい。ふっ素系樹脂材料の塗膜の厚みを2μmよりも薄くするのは、全体に むらなく塗布するのが困難である。また、ふっ素系樹脂材料の塗膜の厚みを10 0μmよりも厚くするのは全体に均一な厚みの塗膜が形成しづらいため好ましく ない。より好ましいふっ素系樹脂材料の塗膜の厚みは、15μm〜50μmであ る。
【0030】 (ロ)金属材料からなる回転体本体の、摺動部となる部分にふっ素系樹脂製の 円筒体または環状体を固着したもの。この場合は、特別の熟練を要さず、目的と する回転体が圧入等によって簡単に得られる点で好ましい。
【0031】 (ハ)金属材料からなる回転体本体と、ふっ素系樹脂材料からなる摺動部とを 、ふっ素系樹脂の射出成形によって一体成形したもの。この場合は、(イ)およ び(ロ)にみられる特別の工程を必要とせず、なおかつ回転体本体とふっ素系樹 脂材料との強固な結合が得られる点で好ましい。
【0032】 ふっ素系樹脂としては、ポリテトラフルオロエチレン、テトラフルオロエチレ ン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、エチレン−テトラフルオロエチレン共 重合体、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合 体、エチレン−クロロトリフルオロエチレン共重合体、テトラフルオロエチレン −ヘキサフルオロプロピレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、 ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリビニリデンフルオライド等のいわゆるふ っ素樹脂、およびこれらのふっ素樹脂をエポキシ樹脂、フェノール樹脂等の熱硬 化性樹脂に分散させ、硬化させたものなどが挙げられる。
【0033】 回転体本体を構成する金属材料は、磁性金属、非磁性金属のいずれであっても 構わない。具体的に例示するならば、アルミニウム合金、亜鉛合金、ステンレス 、鉛合金、銅合金などが挙げられる。
【0034】 [半硬質磁性体] 半硬質磁性体としては、高い残留磁束密度とある程度(10〜1,0000e )の保磁力をもち、ヒステリシスが角形である金属材料が用いられるが、トルク リミッタの小型化、高トルク化の観点から、Fe−Co系合金、Fe−Cr−C o系合金等を用いるのが好ましい。なお、半硬質磁性体は、板状のものをカール することによって円筒状にしたものが従来用いられていたが、この考案によるト ルクリミッタでは、それよりも、継ぎ目のないシームレスなものを用いるのが好 ましい。継ぎ目のないシームレスな円筒状半硬質磁性体を用いることによって、 磁力線の乱れを防止し、トルクの微小変動を抑制することができる。また、継ぎ 目のないシームレスな円筒状半硬質磁性体は、真円度や円筒度においても優れて いるため、永久磁石と半硬質磁性体との間隙を小さく設定することが可能になり 、トルクリミッタの小型化、高トルク化の点でも有利である。
【0035】 [半硬質磁性体を固着する回転体] 半硬質磁性体を固着する回転体は、上記のとおり、少なくとも摺動部がポリア セタール樹脂またはポリオレフィン樹脂にモース硬度が5以下の充填材を混入し てなる合成樹脂材料からなることが必須である。
【0036】 一般的な形態として、半硬質磁性体を固着した方の回転体は、上記合成樹脂材 料によって摺動部を含む回転体本体が形成される。
【0037】 永久磁石の場合とは異なり、半硬質磁性体は割れの心配がないため、接着によ らずに圧入によって回転体へ固着することができる。従って、半硬質磁性体の固 着部を金属材料で形成する必要はない。なお、特にトルクリミッタの昇温が問題 となる場合には、摺動部を除く永久磁石側の回転体本体を金属材料で形成すると ともに、半硬質磁性体側の回転体本体も摺動部を除いて金属材料で形成してもよ い。
【0038】 合成樹脂材料中にモース硬度が5以下、より好ましくはモース硬度が4以下の 充填材を混入することによって、回転体の摺動特性が良くなる。なお、充填材の モース硬度が5よりも大きい場合は、使用とともに摺動相手側のふっ素系樹脂材 料に摩耗が発生し、トルク値が大きくなり過ぎてしまうため好ましくない。モー ス硬度が5以下の充填材としては、チタン酸カリウムのウイスカー、グラファイ ト、マイカ等の無機質充填材、および木、パルプ、天然繊維、合成繊維、合成樹 脂等の有機質充填材の使用が好ましい。
【0039】 中でも、チタン酸カリウムのウイスカーを充填材として使用した場合は、摺動 相手側のふっ素系樹脂材料と組合わせたとき、昇温と冷却が繰り返されるトルク リミッタの用途において極めて優れた摺動特性を発揮できることが判った。
【0040】 充填材は、半硬質磁性体を固着した方の回転体の少なくとも摺動部を構成する 合成樹脂材料中に2重量%〜50重量%混入するのが好ましい。より好ましい混 入割合は、10重量%〜30重量%である。なお、充填材の混入量が2重量%よ りも少ない場合、回転体の寸法安定性が悪くなるため、トルクリミッタを走行さ せた後、休止時に温度が下がったとき、回転体の後収縮によって摺動部のクリア ランスが狭められ、再運転時のトルク値が大きくなり過ぎてしまう。一方、充填 材の混入量が50重量%よりも多いと、回転体を成形する際の樹脂原料の粘度が 高くなり過ぎて成形が困難となる。
【0041】 [その他] 両回転体間の摺動部には、摺動特性向上と摩耗防止のために、必要に応じて液 状オイルを潤滑油として添加することができる。液状オイルとしては、シリコー ンオイルなどの合成油、ナフテン系又はパラフィン系の鉱油、作動油等が挙げら れる。さらに、上記液状オイルと固体潤滑剤との混合物を両回転体間の摺動部に 添加してもかまわない。固体潤滑剤としては、ふっ素樹脂、二硫化モリブデン、 グラファイト、二硫化タングステン、窒化ほう素、ふっ化黒鉛、メラミンシアヌ レート樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、シリコーン樹脂、金属石 鹸等をパウダー化したものが挙げられる。
【0042】 更に、永久磁石及び半硬質磁性体の発錆防止と回転トルク向上の目的で、永久 磁石と半硬質磁性体との間隙に、シリコーンオイルなどの合成油、ナフテン系又 はパラフィン系の鉱油、作動油等の粘性液状物を充填しても構わない。
【0043】
【実施例】
次に、この考案の実施例について説明する。
【0044】 [実施例1] 図1は、この考案の実施例1によるトルクリミッタ1を給紙用摩擦ローラ2に 用いた場合の断面図である。図1において、トルクリミッタ1は、外周面に円筒 状永久磁石3を固着した駆動側回転体4と、内周面に円筒状半硬質磁性体5を固 着した従動側回転体6とからなっており、さらに従動側回転体6は、底部中央に シャフト貫通用の孔7を形成した有底円筒体6aと、中央に軸受孔を形成した蓋 体6bとからなっている。このトルクリミッタ1は、従動側回転体6の有底円筒 体6a中に駆動側回転体4を挿入し、次いで蓋体6bを取り付ける手順で組み立 てられる。駆動側回転体4は金属製のシャフト8を通して図示しない駆動機構と 連結している。また、従動側回転体6の底部には直径方向に切欠き部9が形成し てあり、この切欠き部9でゴムローラ2端面の突部と係合している。
【0045】 ここで、円筒状永久磁石3と円筒状半硬質磁性体5とは0.1mmの間隙をも って対向している。また、駆動側回転体4と従動側回転体6とは同軸上に設置さ れており、摺動部10、11での当接によって半径方向及び軸方向の位置決めが なされていて、かつ同軸上で相対的に摺動回転可能となっている。なお、12は 位置決め用のフランジであって、このフランジによって、駆動側回転体4に固着 された永久磁石3の位置決め、および駆動側回転体4に対する従動側回転体6の 位置決めがなされている。ここで、金属製のシャフト8を通じて駆動側回転体4 に回転力が与えられれば、永久磁石3と半硬質磁性体5との間に生じるヒステリ シストルクによって従動側回転体6へ一定のトルクが伝達される。
【0046】 駆動側回転体4は、アルミニウム合金製の回転体本体の摺動部となる部分に、 ふっ素系樹脂塗料(FR−3:サンエス潤滑(株)製)を厚み20μmに塗布し 、塗膜10a、11aを形成したものである。
【0047】 駆動側回転体4の外周面には、円筒状の永久磁石3が接着剤により固着されて いる。この永久磁石3はNd−Fe−B系樹脂磁石で、Nd−Fe−B系磁性粉 末とエポキシ樹脂とからなる樹脂磁石粉末を所定の金型に投入し、圧縮成形した 後、加熱して硬化させ、更に防錆のために表面を樹脂コーティングした後、着磁 ヨークを用いて外周に多極着磁を行なったものである。
【0048】 従動側回転体6は、チタン酸カリウムのウイスカー(モース硬度4)を20重 量%混入したポリアセタール樹脂(「ポチコン」AT342:大塚化学(株)製 )からなる。
【0049】 従動側回転体6の内周面には、円筒状の半硬質磁性体5が圧入によって固着さ れている。この半硬質磁性体5は、Fe−Cr−Co系合金製である。なお、こ の半硬質磁性体5は継ぎ目のないシームレスな円筒体である。
【0050】 [実施例2] 図2は、この考案の実施例2によるトルクリミッタ13を給紙用摩擦ローラ2 に用いた場合の断面図である。なお、図2において、図1と共通する部分には図 1における場合と同じ符号を付している。
【0051】 実施例2の基本的構造は実施例1と同じであり、異なる点は、駆動側回転体1 4の摺動部10b、11bのみである。すなわち、実施例2における駆動側回転 体14は、アルミニウム合金製の回転体本体の摺動部となる部分に、ふっ素系樹 脂製の円筒体10b、11bを圧入したものである。
【0052】 なお、摺動部10b、11bは、円筒体の圧入によらず、摺動部10b、11 bの射出成形によって回転体本体14と一体成形したものであってもよい。
【0053】 [実施例3] 図3は、この考案の実施例3によるトルクリミッタ15を給紙用摩擦ローラ2 に用いた場合の断面図である。なお、図3において、図1と共通する部分には図 1における場合と同じ符号を付している。
【0054】 実施例3において、トルクリミッタ15は、外周面に円筒状半硬質磁性体16 を固着した駆動側回転体17と、内周面に円筒状永久磁石18を固着した従動側 回転体19とからなっており、さらに従動側回転体19は、底部中央にシャフト 貫通用の孔20を形成した有底円筒体19aと、中央に軸受孔を形成した蓋体1 9bとからなっている。このトルクリミッタ15は、従動側回転体19の有底円 筒体19a中に駆動側回転体17を挿入し、次いで蓋体19bを取り付ける手順 で組み立てられる。駆動側回転体17は金属製のシャフト8を通して図示しない 駆動機構と連結している。また、従動側回転体19の底部には直径方向に切欠き 部21が形成してあり、この切欠き部21でゴムローラ2端面の突部と係合して いる。
【0055】 ここで、円筒状永久磁石18と円筒状半硬質磁性体16とが0.1mmの間隙 をもって対向していること、駆動側回転体17と従動側回転体19とが同軸上に 設置されており、摺動部22、23での当接によって半径方向及び軸方向の位置 決めがなされていて、同軸上で相対的に摺動回転可能となっていること、および トルクの伝達機構等については実施例1及び実施例2と同様である。
【0056】 駆動側回転体17は、チタン酸カリウムのウイスカー(モース硬度4)を20 重量%混入したポリアセタール樹脂(「ポチコン」AT342:大塚化学(株) 製)からなる。また、駆動側回転体17の外周面には、円筒状の半硬質磁性体1 6が圧入によって固着されている。この半硬質磁性体16は、Fe−Cr−Co 系合金製である。なお、この半硬質磁性体16は継ぎ目のないシームレスな円筒 体である。
【0057】 従動側回転体19は、アルミニウム合金製の回転体本体の摺動部となる部分に 、ふっ素系樹脂材料による塗膜22a、23aを形成したものである。すなわち 、アルミニウム合金製の有底円筒体19aの摺動部となる部分にふっ素系樹脂塗 料(FR−3:サンエス潤滑(株)製)を厚み20μmに塗布して塗膜23aを 形成し、アルミニウム合金製の蓋体19bの摺動部となる部分にも同じふっ素系 樹脂塗料を厚み20μmに塗布して塗膜22aを形成してある。
【0058】 従動側回転体19の内周面には、円筒状の永久磁石18が接着剤により固着さ れている。この永久磁石18はNd−Fe−B系樹脂磁石で、Nd−Fe−B系 磁性粉末とエポキシ樹脂とからなる樹脂磁石粉末を所定の金型に投入し、圧縮成 形した後、加熱して硬化させ、更に防錆のために表面を樹脂コーティングした後 、着磁ヨークを用いて外周に多極着磁を行なったものである。
【0059】 [実施例4] 図4は、この考案の実施例4によるトルクリミッタ24を給紙用摩擦ローラ2 に用いた場合の断面図である。なお、図4において、図3と共通する部分には図 3における場合と同じ符号を付している。
【0060】 実施例4の基本的構造は実施例3と同じであり、異なる点は、従動側回転体1 9の摺動部22b、23bのみである。すなわち、実施例4において、従動側回 転体19の回転体本体となる有底円筒体19aは、アルミニウム合金製である。 そして、有底円筒体19aの底部には、ふっ素系樹脂製のリング23bが圧入さ れ、一方の摺動部を形成している。他方、蓋体22bは、ふっ素系樹脂製であり 、他方の摺動部を兼ねている。
【0061】 なお、有底円筒体19a底部の摺動部23bは、リングの圧入によらず、摺動 部23bの射出成形によって有底円筒体19aと一体成形したものであってもよ い。
【0062】
【比較試験】
上記実施例1、実施例2および下記比較例1ないし比較例3によるトルクリミ ッタについて、以下の通り耐久走行試験を行なった。
【0063】 [比較例1] 前記実施例2(図2)において、駆動側回転体14の摺動部10b、11bを 、含油ポリアセタール樹脂(「ジュラコン」OL−10:ポリプラスチックス( 株)製)からなる円筒体の圧入によって形成した。従動側回転体6も、「ジュラ コン」OL−10で形成した。それ以外は実施例2と同様である。
【0064】 [比較例2] 前記実施例2(図2)において、駆動側回転体14の摺動部10b、11bを 、チタン酸カリウムのウイスカー(モース硬度4)を20重量%混入したポリア セタール樹脂(「ポチコン」AT342:大塚化学(株)製)からなる円筒体の 圧入によって形成した。従動側回転体6も、「ポチコン」AT342で形成した 。それ以外は実施例2と同様である。
【0065】 [比較例3] 前記実施例1(図1)において、駆動側回転体4の摺動部10a、11aは、 実施例1と同様にふっ素系樹脂材料を塗布し、厚み20μmの塗膜を形成した。 一方、従動側回転体6は、含油ポリアセタール樹脂(「ジュラコン」OL−10 )で形成した。
【0066】 [耐久走行試験] 各トルクリミッタについて、従動側回転体を強制的に静止させながら、駆動側 回転体のみを1000rpmの回転速度で回転させ、従動側回転体に伝わるトル ク値(初期トルク)を測定した。各トルクリミッタは、そのまま100時間連続 回転させ続けた。100時間経過後、回転を止めてトルクリミッタの温度が室温 とほぼ同じになるまで空冷し、再び1000rpmの回転速度で駆動側回転体の みを回転させ、その時のトルク値を測定した。測定結果を表1に示す。
【0067】
【表1】
【0068】
【考案の効果】
この考案によるトルクリミッタは、永久磁石を固着した方の回転体は、少なく とも永久磁石固着部が金属材料からなりかつ少なくとも摺動部がふっ素系樹脂材 料からなり、半硬質磁性体を固着した方の回転体は、少なくとも摺動部がポリア セタール樹脂またはポリオレフィン樹脂にモース硬度が5以下の充填材を混入し てなる合成樹脂材料からなるので、高速回転、高トルクの条件での使用において も永久磁石の接着不良や割れが発生せず、摺動部は温度変化に対しても良好な摺 動性を維持する。特に、高トルク、高速回転での使用によって昇温と冷却が繰り 返されても、トルク値がほとんど上昇せず、安定したトルクを維持できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この考案の実施例1によるトルクリミッタを給
紙用摩擦ローラに用いた状態を示す断面図である。
【図2】この考案の実施例2によるトルクリミッタを給
紙用摩擦ローラに用いた状態を示す断面図である。
【図3】この考案の実施例3によるトルクリミッタを給
紙用摩擦ローラに用いた状態を示す断面図である。
【図4】この考案の実施例4によるトルクリミッタを給
紙用摩擦ローラに用いた状態を示す断面図である。
【図5】給紙装置の重送防止機構を示す図である。
【図6】給紙装置の重送防止機構を示す図である。
【図7】従来のトルクリミッタを給紙用摩擦ローラに用
いた状態を示す断面図である。
【図8】従来のトルクリミッタを給紙用摩擦ローラに用
いた状態を示す断面図である。
【符号の説明】
1、13、15、24 トルクリミッタ 2 給紙用摩擦ローラ 3、18 円筒状永久磁石 4、14、17 駆動側回転体 5、16 円筒状半硬質磁性体 6、19 従動側回転体 8 シャフト 10、11、22、23 摺動部 10a、11a、22a、23a ふっ素系樹脂の塗膜 10b、11b ふっ素系樹脂の円筒体 22b ふっ素系樹脂製のリング 33b 摺動部を兼ねるふっ素系樹脂製の蓋体

Claims (16)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 同軸上で相対的に摺動回転可能に設置さ
    れた駆動側回転体(4、14、17)と従動側回転体
    (6、19)とからなり、いずれか一方の回転体には円
    筒状永久磁石(3、18)が、他方の回転体には円筒状
    半硬質磁性体(5、16)がそれぞれ固着されており、
    上記永久磁石の外周面または内周面と上記半硬質磁性体
    の内周面または外周面とは間隙をもって対向しており、
    永久磁石と半硬質磁性体との間に生じるヒステリシスト
    ルクによって駆動側回転体から従動側回転体へトルクを
    伝達するトルクリミッタにおいて、 永久磁石を固着した方の回転体(4、14、19)は、
    少なくとも永久磁石固着部が金属材料からなりかつ少な
    くとも摺動部(10、11、22、23)がふっ素系樹
    脂材料からなり、 半硬質磁性体を固着した方の回転体(6、17)は、少
    なくとも摺動部(10、11、22、23)がポリアセ
    タール樹脂またはポリオレフィン樹脂にモース硬度が5
    以下の充填材を混入してなる合成樹脂材料からなること
    を特徴とするトルクリミッタ。
  2. 【請求項2】 同軸上で相対的に摺動回転可能に設置さ
    れた駆動側回転体(4、14)と従動側回転体(6)と
    からなり、いずれか一方の回転体には外周面に円筒状永
    久磁石(3)が、他方の回転体には内周面に円筒状半硬
    質磁性体(5)がそれぞれ固着されており、上記永久磁
    石(3)の外周面と上記半硬質磁性体(5)の内周面と
    は間隙をもって対向しており、永久磁石(3)と半硬質
    磁性体(5)との間に生じるヒステリシストルクによっ
    て駆動側回転体(4、14)から従動側回転体(6)へ
    トルクを伝達するトルクリミッタにおいて、 永久磁石を固着した方の回転体(4、14)は、少なく
    とも永久磁石固着部が金属材料からなりかつ少なくとも
    摺動部(10、11)がふっ素系樹脂材料からなり、 半硬質磁性体を固着した方の回転体(6)は、少なくと
    も摺動部(10、11)がポリアセタール樹脂またはポ
    リオレフィン樹脂にモース硬度が5以下の充填材を混入
    してなる合成樹脂材料からなることを特徴とするトルク
    リミッタ。
  3. 【請求項3】 同軸上で相対的に摺動回転可能に設置さ
    れた駆動側回転体(17)と従動側回転体(19)とか
    らなり、いずれか一方の回転体には内周面に円筒状永久
    磁石(18)が、他方の回転体には外周面に円筒状半硬
    質磁性体(16)がそれぞれ固着されており、上記永久
    磁石(18)の内周面と上記半硬質磁性体(16)の外
    周面とは間隙をもって対向しており、永久磁石(18)
    と半硬質磁性体(16)との間に生じるヒステリシスト
    ルクによって駆動側回転体(17)から従動側回転体
    (19)へトルクを伝達するトルクリミッタにおいて、 永久磁石を固着した方の回転体(19)は、少なくとも
    永久磁石固着部が金属材料からなりかつ少なくとも摺動
    部(22、23)がふっ素系樹脂材料からなり、 半硬質磁性体を固着した方の回転体(17)は、少なく
    とも摺動部(22、23)がポリアセタール樹脂または
    ポリオレフィン樹脂にモース硬度が5以下の充填材を混
    入してなる合成樹脂材料からなることを特徴とするトル
    クリミッタ。
  4. 【請求項4】 半硬質磁性体を固着した方の回転体
    (6、17)は、ポリアセタール樹脂またはポリオレフ
    ィン樹脂にモース硬度が5以下の充填材を混入してなる
    合成樹脂材料によって摺動部を含む回転体本体が形成さ
    れている請求項1〜請求項3のいずれかに記載のトルク
    リミッタ。
  5. 【請求項5】 請求項1〜請求項4のいずれかにおい
    て、半硬質磁性体を固着した方の回転体(6、17)の
    少なくとも摺動部を構成する前記合成樹脂材料は、モー
    ス硬度が5以下の充填材を混入したポリアセタール樹脂
    であるトルクリミッタ。
  6. 【請求項6】 前記充填材が、チタン酸カリウムのウイ
    スカーである請求項1〜請求項5のいずれかに記載のト
    ルクリミッタ。
  7. 【請求項7】 前記充填材が、有機質の充填材である請
    求項1〜請求項5のいずれかに記載のトルクリミッタ。
  8. 【請求項8】 前記充填材のモース硬度が4以下である
    請求項1〜請求項7のいずれかに記載のトルクリミッ
    タ。
  9. 【請求項9】 半硬質磁性体を固着した方の回転体
    (6、17)の少なくとも摺動部を構成する合成樹脂材
    料中に、前記充填材が2重量%〜50重量%混入されて
    いる請求項1〜請求項8のいずれかに記載のトルクリミ
    ッタ。
  10. 【請求項10】 半硬質磁性体を固着した方の回転体
    (6、17)の少なくとも摺動部を構成する合成樹脂材
    料中に、前記充填材が10重量%〜30重量%混入され
    ている請求項1〜請求項8のいずれかに記載のトルクリ
    ミッタ。
  11. 【請求項11】 永久磁石を固着した方の回転体(4、
    14、19)は、永久磁石固着部を含む回転体本体が金
    属材料からなり、摺動部がふっ素系樹脂材料からなる請
    求項1〜請求項10のいずれかに記載のトルクリミッ
    タ。
  12. 【請求項12】 永久磁石を固着した方の回転体(4、
    19)は、回転体本体の摺動部となる部分にふっ素系樹
    脂材料による塗膜(10a、11a、22a、23a)
    を形成したものである請求項11に記載のトルクリミッ
    タ。
  13. 【請求項13】 永久磁石を固着した方の回転体(1
    4、19)は、回転体本体の摺動部となる部分にふっ素
    系樹脂製の円筒体(10b、11b)または環状体(2
    2b、23b)を固着したものである請求項11に記載
    のトルクリミッタ。
  14. 【請求項14】 永久磁石を固着した方の回転体は、金
    属材料からなる回転体本体とふっ素系樹脂材料からなる
    摺動部とをふっ素系樹脂の射出成形によって一体成形し
    たものである請求項11に記載のトルクリミッタ。
  15. 【請求項15】 永久磁石は希土類磁石である請求項1
    〜請求項14のいずれかに記載のトルクリミッタ。
  16. 【請求項16】 半硬質磁性体は、継ぎ目のないシーム
    レスな円筒状半硬質磁性体である請求項1〜請求項15
    のいずれかに記載のトルクリミッタ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3509723B2 (ja) 2000-08-29 2004-03-22 ヤマウチ株式会社 回転伝達装置

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