JP3038272U - ペン類配列収納用インサート材 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 運搬しても内部の見栄えよく整列したペン類
の配列が崩れないペンケースを提供する。 【解決手段】 ペン類の頂部、尾部及び中央部を保持す
る各隆起凹部と、それぞれの隆起凹部間にフラット面を
形成したインサート材を、開閉自在の蓋付き容器に収納
したペンケース。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は万年筆、シャープペン、ボールペン等のペン類を整然と並べて展示し たり、ペンケース内に収納したりする際に用いる配列収納用インサート材に関す る。

【０００２】

【従来の技術及び考案が解決しようとする課題】

従来ペンケース内にペン類を収納する際には、例えば紙製の台紙の上面にペン の全身を収納する凹所を並設し、これら凹所にそれぞれペンを収納配置したもの や、このように収納配置した上にさらにたすき掛けに紙帯やゴム製帯を設けて収 納したペンをより安定させたものもある。 しかしながらいずれの場合もケースの蓋を閉じた状態で運搬した場合に、その 時の振動で内部のペンの配置がバラバラになったり、さらにペン同士が互いにぶ つかり合って傷がついたりする問題があった。

【０００３】

【課題を解決するための手段】

本考案はこのような現状に鑑み検討した結果、ペン類をペンケースに収納した り展示ケースに並べたりする際に、整然と平行且つ間隔的に配列でき、運搬時や 携行時にも配列の乱れることのないペン類の配列収納用インサート材とこれを用 いたペンケースを開発したものである。

【０００４】 即ち本考案は、ペン類の頂部、尾部及び中央部を保持する各隆起凹部と、それ ぞれの隆起凹部間にフラット面を形成したことを特徴とするインサート材であり 、少なくとも中央部の隆起凹部の内面を上方に向けて互いに内側に傾斜させるの は有効である。 また本考案のペンケースは、開閉自在の蓋付容器に、上記インサート材を内設 したことを特徴とするものであり、この際インサート材の中央部の隆起凹部の両 側壁を、閉じた蓋の内面近傍まで立ち上げるのは有効であり、また少なくとも中 央部の隆起凹部の両側壁を可撓性としてその上端を、閉じた蓋の内面に当たる高 さとするのも有効であり、また該インサート材とペンケースとを一体に形成する のはより効果がある。

【０００５】

【考案の実施の形態】

本考案のインサート材は、ペン類の頂部、中央部及び尾部の３箇所を嵌入、収 納する３箇所の凹部を、例えば紙製成形品を布等で被覆した台板、又はプラスチ ック製の成形品の台板上に隆起状に形成し、頂部用隆起凹部と中央部用隆起凹部 との間、及び尾部用隆起凹部と中央部用隆起凹部との間に、これら隆起凹部より １段低いフラット面をそれぞれ形成したものである。このように各隆起凹部にペ ン類を嵌入収納することで、フラット面の部分ではペン類が浮いた状態となるの で該ペン類を手で取り易くなる。またこのように収納して配列したペン類は容易 に移動しないので配列が乱れることなく展示時に特に効果的である。

【０００６】 またこの際、隆起凹部の内面を上方に向って互いに内側に傾斜させて、凹部の 開口を上方に向かう程狭く形成することにより、該凹部がクリップのように作用 して収納するペン類を保持するので一層ペン類は確実に保持されることになり、 展示状態のものをそのまま移動しても配列が乱れず、またこのようなインサート 材を内設したペンケースでは携行時にもペン類の配列が乱れなくなる。

【０００７】 またこのようなインサート材をペンケースの容器に収納した場合、該インサー ト材の少なくとも中央部の隆起凹部の両側壁を該ペンケースの蓋の内面近傍まで 立ち上げた構造とすれば、携行時などのように振動が加わっても配列が乱れるこ とがない。

【０００８】 さらにこのようなインサート材を内設したペンケースにおいては、該インサー ト材の隆起凹部の両側壁を可撓性とし、その両側壁の上端を、該ペンケースの蓋 を閉じた時に該蓋の内面に当たる高さとする。このように構成することで該ペン ケースの蓋を閉じた時に、該隆起凹部の両側壁の部材を撓ませてペン類に対して クリップ作用を及ぼすことができるので、収納したペン類はケースの蓋を閉じて 運搬するとき等に配列の乱れを生ずることなく、また互いにぶつかり合うことも ない。この可撓性を得るには当該隆起凹部の少なくとも両側壁部を軟質プラスチ ックやゴム等で形成するとよい。

【０００９】

【実施例】

次に本考案の一実施例について説明する。 図１に示すような軟質プラスチック材を用いた成形品からなるペン類配列収納 用インサート材を作製した。即ちペン類の頂部を収納保持する頂部凹部（１）、 その尾部を収納保持する尾部凹部（２）及びその中央部を収納保持する中央部凹 部（３）をそれぞれ横方向に３個並べて、しかも基板のフラット面（４）からわ ずかに隆起させて設けた。 このようなインサート材を用いてペン類の展示をするには、例えば万年筆が１ 本の場合は真中の凹部に収納し、２本の場合は両側の凹部にそれぞれ収納配列す ればよく、こうすれば展示中に該インサート材を動かしたりしても万年筆の配列 は乱れない。また収納配列した万年筆はフラット面（４）面からわずかに浮いて いるので、手に取り易く、しかも従来設けられていた紙帯等がないので一層取り 上げ易い。

【００１０】 次に上記インサート材をペンケース容器に収納してペンケースを構成したもの について図２により説明する。 該ペンケース容器は蓋部（10）と収納部（11）とが一端縁で蝶番様に連結した もので、その収納部（11）内にインサート材を嵌入した。該インサート材の中央 部凹部（３）の仕切壁（５）は該収納部（６）の側壁より高く且つ蓋部（10）を 閉じた時の内面に当たる高さであり、また軟質材料で形成されているから該蓋部 （10）を閉じた時に蓋部（10）の内面に当って撓む。このとき蓋部（10）が容易 に戻らないようにフック等を設けておくとよい。従って該ペンケース内に万年筆 を収納配列しておけば、その蓋を閉じたときには中央部凹部（３）内で該万年筆 の中央部が挟持されるので安定的に押えられて、該ケースの運搬時にも配列は崩 れない。 なおこのような仕切壁（５）の高さは蓋部（10）の内面に当接する程度であっ てもよく、この場合でも該ペンケースを運搬しても万年筆の配列は崩れない。 また中央部凹部（３）の仕切壁（５）の他、頂部凹部（１）の仕切壁（６）や 尾部凹部（２）の仕切壁（７）も高く形成して蓋部（10）の内面に当って撓むよ うに構成してもよく、この場合は収納されたペン類は一層有効に押えられる。

【００１１】

【考案の効果】

このように本考案によれば、ペン類を展示する際に１本ないし複数本のペン類 を平行的且つ間隔をあけて配列保持でき、展示状態のまま移動させても配列が乱 れず見栄えがよく、さらにペン類の胴部はわずかに浮いているので手で取り出し 易い。しかも従来のような紙帯による固定も不要である。 また本考案のペンケースによれば運搬時等の振動が加えられてもケース内でペ ン類の配列が崩れず、しかも互いにぶつかり合うこともないのでペン類に傷がつ くこともない。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例を示す斜視図である。

【図２】本考案の他の実施例を示す斜視図である。

【符号の説明】

１ 頂部凹部 ２ 尾部凹部 ３ 中央部凹部 ４ フラット面 ５、６、７ 仕切壁 １０ 蓋部 １１ 収納部

Claims (6)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ペン類の頂部、尾部及び中央部を保持す
   る各隆起凹部と、それぞれの隆起凹部間にフラット面を
   形成したことを特徴とするペン類配列収納用インサート
   材。
2. 【請求項２】 少なくとも中央部の隆起凹部の内面を上
   方に向けて互いに内側に傾斜させた請求項１記載のペン
   類配列収納用インサート材。
3. 【請求項３】 開閉自在の蓋付き容器に、請求項１又は
   ２記載のインサート材を内設したことを特徴とするペン
   ケース。
4. 【請求項４】 インサート材の少なくとも中央部の隆起
   凹部の両側壁を、閉じた蓋の内面近傍まで立ち上げた請
   求項３記載のペンケース。
5. 【請求項５】 インサート材の少なくとも中央部の隆起
   凹部の両側壁を可撓性とし、その上端が閉じた蓋の内面
   に当たる高さである請求項３記載のペンケース。
6. 【請求項６】 インサート材とペンケースとを一体に形
   成したことを特徴とする請求項３又は４記載のペンケー
   ス。