JP3038079U - ストランドカッタのフィードローラ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【課題】 ストランドカッタのトップローラとボトムロ
ーラによるストランドの把持に於いて、正確なピアノモ
ーションを得る。 【解決手段】 合成樹脂コット５２を被覆し、鋼製のフ
リューテッドローラをストランドの数に適合する様にリ
ング状のフリューテッドローラリング５１とし、該フリ
ューテッドローラリング５１の内部に合成樹脂のコット
５２を填め込み、該コット５２の厚みの半分位の切り込
み５３をいれて、フィードボトムローラ４１とトップロ
ーラ４２に挟まれて回転刃ロータリカッタ４にストラン
ドＳを把持しながら供給するとき、フィードボトムロー
ラ４１の外周は溝状のフリューテッドをストランドの方
向と直交する方向に切られており、ストランドの数だけ
のフリューテッドローラリング５１にストランドＳが対
応されてストランドＳを把持しながら供給する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、吐出せる複数の熱可塑性樹脂ストランドを冷却し、ストランドカッ タで切断するストランドカッタのフィードローラに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

熱可塑性樹脂製品の原料であるチップを製造する際には、熱可塑性樹脂から成 る溶融状態のストランドを、ダイヘッドから押し出して冷却水槽を潜らせて冷却 した後、切断装置であるストランドカッタにおいて、回転刃（ロータリーカッタ ）により切断してチップとしている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

従来、熱可塑性樹脂ストランドの切断装置は、上下フィードローラの内、トッ プローラは合成ゴム等でコットを被覆したものであり、ボトムローラに加圧され てその摩擦で回転し、ボトムローラは所定のスピードで駆動され、ボトムローラ とトップローラにてストランド群を挟んでカッタに供給する。

【０００４】 然るに、ボトムローラの表面スピードは、回転刃の表面スピードとの相対比に てチップの長さが決定されるので、ボトムローラの回転によるストランドの送り 出しがスムースでなければならないのに、冷却されたストランドの径が均一でな ければ隣接するストランドの把握が、特に細い場合は、十分でなく、ストランド の供給が一定でなく、従って切断するチップに長短が生じるという問題点があっ た。

【０００５】 本考案は、上記従来のストランドカッタのフィードローラの有する問題点を解 決し、ボトムフィードローラの表面がピアノモーションせしめて、個々のストラ ンドをボトムフィードローラに均一に接触せしめて送り出しを等しくしてチップ 長を等しくすることができるストランドカッタのフィードローラを提供すること を目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するため、本考案のストランドカッタのフィードローラは、熱 可塑性樹脂ストランドを切断するストランドカッタのフィードローラであって、 シャフトの外周に合成樹脂製のコットを被覆し、このコットの外周に配設する鋼 製のフリューテッドローラをストランドの数に適合する様にリング状のフリュー テッドローラリングとし、該フリューテッドローラリングの内部に填め込んだ前 記合成樹脂製のコットの厚みの半分位の切り込みをいれたことを特徴とする。

【０００７】 上記構成からなる本考案のストランドカッタのフィードローラは、太いストラ ンドにて隣接の細いストランド分まで波及してピアノモーションが不均斉となら ないように、シャフトの外周に被覆する合成ゴムコットを、ローラ全長に均一な コットではなく、連接するストランドの径によって、即ち各ストランドに対応し てストランド毎にピアノモーションをするように、コットに切り目を付けている ので、連接するストランドの径が異なってもに隣接のストランドに波及せず、フ ィードローラの全長に亘ってピアノモーションが均斉となる。

【０００８】

【考案の実施の形態】

以下、本考案のストランドカッタのフィードローラの実施の形態を図面に基づ いて説明する。

【０００９】 図２は、ストランドグラニュレータの概略側面図で、該図を参照して本考案の フィードローラを含んだストランドグラニュレータを説明する。図２においてＳ Ｇは、ストランドグラニュレータで、図に示すようにストランドＳは、ダイヘッ ド１と、冷却ゾーン２と、テークアップ３と、本考案ののフィードローラが含ま れるストランドカッタ４とで構成され、ストランドカッタ４には、図３に示すよ うに上下対のフィードローラ４１、４２と固定刃４６と、この固定刃４６に近接 して回転する回転刃４３で構成される。

【００１０】 ダイヘッド１０のダイバルブ１１の先端に取り付けた所要径のダイノズル１２ から溶融した熱可塑性樹脂を吐出して、ストランド群Ｓとすると共に、このスト ランド群ＳはストランドグラニュレータＳＧのダイヘッド１０に隣接した冷却槽 ２０（クェンチバス）に導かれ、この冷却槽２０内の冷却水に浸責されると冷却 されて固化される。 なお、この冷却槽２０は操業上左右に移動させることがあ り、この移動を容易に行うため、下部には冷却槽移動用の車輪２４が設置される ことがある。 冷却槽２０内に吐出された溶融状態のストランド群Ｓはこの冷却槽内に設置さ れたガイドプレート２１及びガイドバー２２ａ，２２ｂ，２２ｃ・・・にて順次 案内されて冷却槽内を移動する際、所定の冷却固化がなされ、次いで冷却槽終端 位置に設けたテンションレバー２３を経て次工程のテークアップ３に送られる。

【００１１】 図２では、テークアップローラ装置３０はアッパーロール３２と、ボットムロ ール３１とが上下１対となっており、テークアップ駆動部３３に依りテークアッ プ駆動ベルト３４を介して回転される。この吸着ロール３１の回転駆動速度即ち 周速度は、走行するストランド群Ｓの走行速度と合わせるようにする。そしてア ッパーロール３２は、加圧装置（図示せず）に依りボットムロールとしてロール ３１に対して予め定めた圧力で加圧接触されており、この吸着ロールに従動して 回転し、ストランド群を挾んで搬送するようになっている。

【００１２】 テークアップローラ装置３０を経たストランド群Ｓは、次工程のストランドカ ッタ部４のフィードローラ４１へストランド群を送り込み、ストランドカッタ部 ４に設けた固定刃４２（デッドナイフ又はベッドナイフとも云う）と、ストラン ドカッタ駆動部４４にてベルト４５を介して所定の速さで回転する回転刃４３（ ロータリカッタ）に依って所定長さに切断され、所望のチップＰまたはペレット を得るものである。

【００１３】 ストランドカッタ４のフィードローラ４１及び４２は、テークアップローラ装 置３０のフィードローラ３１と３２の構造、作用は同じである。

【００１４】 本考案のフィードボトムローラは、此等に３１、４１に適用されるものであり 、下記に詳述する。

【００１５】 熱可塑樹脂ストランドを切断するストランドカッタのフィードローラ４１であ って、合成樹脂コット５２を被覆し、鋼製のフリューテッドローラをストランド の数に適合する様にリング状のフリューテッドローラリング５１とし、該フリュ ーテッドローラリング５１の内部に合成樹脂のコット５２を填め込み、該コット ２２の厚みの半分位の切り込み５３をいれて、フィードボトムローラ４１とトッ プローラ４２に挟まれて回転刃（ロータリカッタ）４３にストランドＳを把持し ながら供給するとき、フィードボトムローラ４１の外周は溝状のフリューテッド をストランドの方向と直交する方向に切られており、ストランドの数だけのフリ ューテッドローラリング５１にストランドＳが対応されてストランドＳを把持し ながら供給する。

【００１６】 この時、太いストランドを把持した時、隣接の細いストランドの分まで波及し てピアノモーションが不均斉となり、細いストランドを把持しているフリューテ ッドローラリング５１まで押さえこむことになるので、各ストランドに対応して ストランド毎にピアノモーションをするように、コットに切り目５３を付けてお き、隣接のストランドに波及しない様にする。

【００１７】 図３は、ストランドカッタの概略を示す断面図で、４２はトップローラ、４１ はフリューテッドボトムローラ、４６は固定刃、４３は回転刃であり、Ｓはスト ランド、Ｐはチップである。

【００１８】 ボットムローラ４１は、図１に示すように、シャフト５６は合成ゴムコット５ ２が焼き付けられ、更に表面がフリューテッドが施され、ストランドの数に相当 するフリューテッドリング５１が取り付けられ、キャップ５５とストッパ５４に て両端が締め付けられている。

【００１９】 合成ゴムコット５２は、フリューテッドリング５１の嵌合部にて合成ゴムコッ ト５２の厚み半分位の深さで切り込み５３が入れられている。

【００２０】 太いストランドを把持した時、隣接の細いストランドの分まで波及して各スト ランドに対応してストランド毎にピアノモーションが不均斉となることがなく、 細いストランドをも正常に把持する。

【００２１】

【考案の効果】

本考案のストランドカッタのフィードローラによれば、ストランドの数だけの フリューテッドローラリングにストランドが対応されてストランドが把持しなが ら供給され、コットがフリューテッドローラリングに対応して切り込みが入れら れているので、太いストランドを把持した時、隣接の細いストランドの分まで波 及して各ストランドに対応してストランド毎にピアノモーションが不均斉となる ことがなく、細いストランドをも正常に把持するので、回転刃と固定刃による切 断のチップの長さは均一となり、正確、正常の製品を得ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案のストランドカッタのフィードローラの
実施例を示すフィードーラ全体の断面図である。

【図２】ストランドグラニュレータの概略を示す説明図
である。

【図３】ストランドカッタの概略を示す説明断面図であ
る。

【符号の説明】

１ ダイヘッド ２ 冷却ゾーン ２０ 冷却槽 ３ テークアップローラ ４ ストランドカッタ ４１ フィードボトムローラ ４２ トップ ロッラ ４３ 回転刃 ４６ 固定刃 ５１ リング状のフリューテッドローラリング ５２ 合成樹脂製のコット ５３ 切り込み Ｓ ストランド Ｐ チップ

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 熱可塑性樹脂ストランドを切断するスト
   ランドカッタのフィードローラ（４１）であって、シャ
   フト（５６）の外周に合成樹脂製のコット（５２）を被
   覆し、このコット（５２）の外周に配設する鋼製のフリ
   ューテッドローラをストランドの数に適合する様にリン
   グ状のフリューテッドローラリング（５１）とし、該フ
   リューテッドローラリング（５１）の内部に填め込んだ
   前記合成樹脂製のコット（５２）の厚みの半分位の切り
   込み（５３）をいれたことを特徴とするストランドカッ
   タのフィードローラ。