JP3037840B2 - ホットプレス装置 - Google Patents

ホットプレス装置

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JP3037840B2
JP3037840B2 JP4302461A JP30246192A JP3037840B2 JP 3037840 B2 JP3037840 B2 JP 3037840B2 JP 4302461 A JP4302461 A JP 4302461A JP 30246192 A JP30246192 A JP 30246192A JP 3037840 B2 JP3037840 B2 JP 3037840B2
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hot
plate
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pressure
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昭彦 小川
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株式会社名機製作所
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B30PRESSES
    • B30BPRESSES IN GENERAL
    • B30B15/00Details of, or accessories for, presses; Auxiliary measures in connection with pressing
    • B30B15/06Platens or press rams
    • B30B15/062Press plates
    • B30B15/064Press plates with heating or cooling means

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Casting Or Compression Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Press Drives And Press Lines (AREA)
  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、積層プリント配線板な
どの多層基板のプレス成形に用いられるホットプレス装
置に関し、特に減圧下でプレス加工を実施するホットプ
レス装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、複数のステーに固定された固定
盤、ステーに摺動自在に取り付けられた可動盤、固定盤
と可動盤との間に配設された複数の熱板及びこれらを収
納する容器とを備えたホットプレス装置が知られてお
り、例えばプリント配線板などの多層基板のプレス成形
に使用されていた。これら従来のホットプレス装置で
は、熱板間に挿入された被加工物をプレス成形する際に
は、容器内を減圧して被加工物の揮発性成分を除去し、
ボイド等の不具合を防止していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
ホットプレス装置では、容器の内部全体を減圧していた
ために、容器のシャッタは耐真空性の強固なものが必要
とされ、しかもこの強固なシャッタを開閉するための動
力装置など付帯設備が必要であった。また、減圧容積が
大きいので、減圧に要する時間が長時間となりホットプ
レス装置の稼働効率を向上させるうえで問題とされてい
た。
【0004】そこで、本発明はこのような問題を解決す
るために、強固なシャッタおよびこれを開閉する動力装
置を不要とするとともに、減圧容積を減少させて稼働効
率を向上可能なホットプレス装置を提供することを目的
とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
め、本発明は以下の構成を採用した。すなわち、本発明
のホットプレス装置は、固定盤と、該固定盤に相対向し
て配され上昇および下降可能な可動盤と、該可動盤を上
下駆動する可動盤駆動機構と、前記固定盤と可動盤との
間に配設され前記可動盤の上昇および下降に応じて互い
の相対距離を近接および離隔させる複数の熱板と、該複
数の熱板間に挿入された被加工物を加熱する加熱手段と
を備え、前記被加工物をホットプレスするホットプレス
装置において、前記各熱板に、可撓性膜状の上面部材お
よび下面部材と、該上面部材および下面部材間に形成さ
れた密封室と、該密封室内に前記上面部材に沿って配設
されて前記被加工物を支持する支持部材とを設けるとと
もに、前記密封室内に圧力流体を給排して前記密封室内
の圧力を昇降させる圧力流体給排手段と、前記各熱板の
外周に沿って配され、前記可動盤の上昇に応じて前記各
熱板が互いに近接した際には上下方向に沿って互いに密
に連接して前記各熱板を収納する密閉室を形成する外周
部材と、該形成された密閉室を減圧する減圧手段とを設
けたことを特徴とする。
【0006】
【作用】上記構成のホットプレス装置においては、ホッ
トプレス作業に先だって熱板の上面部材上に被加工物が
載置される。被加工物は上面部材に沿って配設された支
持部材で支持される。可動盤を上昇させて各熱板を近接
させると、被加工物は隣接する熱板間において、下方の
熱板の上面部材と上方の熱板の下面部材との間に挟持さ
れる。また、各熱板の近接と併せて、外周部材は上下方
向に密に連接して密閉室を形成する。この際圧力流体給
排手段を操作して密封室内の圧力流体を排出すると、可
撓性膜状の下面部材は被加工物の形状に応じて「凹」状
に変形する。このため被加工物の厚さによらず上下に隣
接する各熱板の間隔を設定値に一定させることができ
る。このため、被加工物の厚さによらず可動盤−固定盤
間の距離も設定値に一定できるので、外周部材による密
閉室の形成が可能となる。
【0007】続いて、減圧手段を操作して密閉室を所望
の真空度まで減圧し、圧力流体給排手段にて密封室内に
圧力流体を供給して密封室内を昇圧させる。この密封室
内の圧力に応じて上面部材および下面部材が膨出する。
上面部材および下面部材は、被加工物の表面に沿って密
着変形して被加工物を包囲するとともに、被加工物に密
封室内の圧力に応じたプレス力を及ぼす。この被加工物
のプレスと並行して、加熱手段にて被加工物を加熱す
る。
【0008】外周部材にて密閉室を形成し、この内部の
みを減圧する。このため、ホットプレス装置の容器全体
を減圧する場合と比較して減圧容積はきわめて少なくな
り、減圧に要する時間も短縮される。したがって、ホッ
トプレス装置の稼働効率は向上する。しかも、強固なシ
ャッタおよびシャッタ開閉用の動力装置は不要となるの
で、装置は簡素化、小型化される。
【0009】
【実施例】次に、本発明を一層明らかにするために、好
適な一実施例を図面を参照して説明する。 (実施例1)図1に概略構成を示すように、本実施例の
ホットプレス装置10は、上下方向に所定距離を隔てて
対向配置されている上盤12および下盤14、上盤12
と下盤14とを連結する胴16および胴16に設置され
ている扉18とで構成される容器20を備えている。こ
の容器20内には、下盤14の中心部に配設されている
油圧シリンダ22、油圧シリンダ22に挿通するラム2
4、ラム24に固着されてラム24の上下動に応じて上
昇および下降する可動盤26、可動盤26と相対向して
上盤12に固定されている固定盤28、可動盤26と固
定盤28との間に所定間隔で配されている複数枚の熱板
30および各熱板30の外周に沿って配設されている外
周部材32が収納されている。各熱板30とその外周の
外周部材32とは、図示省略した連結部材を介して連結
されている。同様に図示を省略しているが、これら各熱
板30および外周部材は、周知のホットプレス装置と同
様に爪を介して段板によって支持されている。なお、こ
れも図示を省略しているが、上盤12と下盤14との間
には複数本のステーが立設されており、これらのステー
は可動盤26の外縁部を挿通している。このため可動盤
26はステーに沿って正確に上昇および下降可能となっ
ている。
【0010】図2に示すように、熱板30の外郭は矩形
枠状の枠金具34で構成されている。この枠金具34に
は、フランジ部36a、36bが上下内側に突出して設
けられている。これらフランジ部36a、36bは、そ
れぞれ周方向に沿って連続しており、その内縁に上側開
口部38aおよび下側開口部38bを形成している。ま
た、これら上側開口部38aおよび下側開口部38bに
沿って上面部材40aおよび下面部材40bが配設され
ている。
【0011】図3に示すように、上面部材40aおよび
下面部材40bは、フッ素系ゴム製の外膜42で方形平
板の袋状に形成されており、その内部に導電液44が封
入されている。また、外膜42の端縁部46には、外膜
42を貫いて電極48が取り付けられており、この電極
48を介して導電液44に電流を通電可能である。
【0012】図2に示すように、上面部材40aおよび
下面部材40bの縁部は押え金具50と枠金具34とで
液密に挟圧されている。これにより、上面部材40aお
よび下面部材40b間に密封室52が形成されている。
この密封室52内には、複数の貫通孔54を備えた板状
の支持部材56が、上面部材40aに沿って設置されて
いる。このため、上面部材40aの密封室52の内部方
向へ向かう変形は、支持部材56によって阻止される。
さらに、上面部材40aおよび下面部材40bの電極4
8が設けられている端縁部46は、枠金具34を貫いて
枠金具34の外へ突出している。この端縁部46は、そ
れぞれ上部保護ケース58aおよび下部保護ケース58
b内に収納されており、電極48は上部および下部保護
ケース58a、58bを挿通して高周波電源(図示省
略)に接続されている。これにより、電極48を介して
高周波電圧を上面部材40aおよび下面部材40b内の
導電液44に印加可能である。
【0013】図3に示すように、1枚の熱板30に属す
る上面部材40aおよび下面部材40bには同電位が印
加され、しかも隣接する熱板30間では電位差を有する
ようになっている。このため、高周波電源から電極48
に通電した際には、隣接する熱板30間では、上方に位
置する熱板30の下面部材40bと下方に位置する熱板
30の上面部材40a間に電位差を生じるが、同一の熱
板30の上面部材40aと下面部材40bとの間には電
位差は生じない。これにより、上方に位置する熱板30
の下面部材40bと下方に位置する熱板30の上面部材
40a間に挟持された物体を、高周波誘電加熱可能であ
る。すなわち、電極48を含めた上面部材40aおよび
下面部材40bとで、本発明にいう加熱手段を構成して
いることになる。
【0014】また、図2に示すように、枠金具34およ
び押え金具50を共通に貫通して、矢印B側に水供給孔
60が、矢印A側に水排出孔62が設けられている。こ
の水供給孔60には、供給管64が接続されており、水
排出孔62には排出管66が接続されている。
【0015】この供給管64の、矢印X方向に沿った両
側には前述の上部保護ケース58aおよび下部保護ケー
ス58bが配されており、供給管64と上部保護ケース
58aおよび下部保護ケース58bとの間は第1シール
部材68を介して気密に接続されている。さらに上部保
護ケース58aは、第1板部材70に嵌装されている第
2シール部材72を介して、第1板部材70と気密に接
続している。同様に、下部保護ケース58bは、第2板
部材74に嵌装されている第3シール部材76を介し
て、第2板部材74と気密に接続している。この第2板
部材74には、パッキン78が一端を露出させて埋設さ
れている。さらに、矢印A側に位置する排出管66は第
3板部材80および第4板部材82に嵌装された第4シ
ール部材84を介して、第3板部材80および第4板部
材82と気密に接続している。また、第4板部材82に
は、パッキン86が一端を露出させて埋設されている。
【0016】図5に示すように、これら第1〜第4板部
材70、74、80、82および第1〜第4シール部材
68、72、76、84は熱板30の外周に沿って配設
されて、熱板30を取り囲んでいる外周部材32を構成
している。なお、外周部材32と熱板30の枠金具34
とは図示省略した連結部材を介して連結されている。ま
た、図5は熱板30と外周部材32との相対位置をしめ
すもので、詳細な部分は省略されている。
【0017】図2に示すように、各熱板30および各熱
板30に連結されている外周部材32は、可動盤26の
上昇および下降に応じて昇降し、上下方向に沿った相対
位置を変更可能である。可動盤26が下降位置にある場
合、各熱板30は矢印X方向に沿って互いに離隔してお
り、各外周部材32も同様に互いに離隔している。ま
た、外周部材32の矢印X方向に沿った長さPは、同方
向に沿った熱板30の厚さQよりもわずかに長く、第1
板部材70および第3板部材80、第2板部材74およ
び第4板部材82は、それぞれ矢印X方向に沿って熱板
30の厚さQよりもわずかに突出している。
【0018】一方、可動盤26が設定位置まで上昇した
場合は、図6に示すように、各熱板30は相互に近接
し、各外周部材32は上下方向に沿って互いに密に連接
する。また、最下段に位置する外周部材32は可動盤2
6と密に接合可能であり、最上段に位置する外周部材3
2は固定盤28と密に接合可能である。したがって、可
動盤26が設定位置まで上昇した際には、外周部材3
2、可動盤26および固定盤28にて密閉室Rを形成可
能である。この際、上述したように外周部材32の長さ
Pと熱板30の厚さQとに差があるため、上下に近接す
る各熱板30間には空隙Sが形成される。このため、上
に位置する熱板30の下面部材40bと下に位置する熱
板30の上面部材40a間に形成される空間は、空隙S
を介して熱板30の周囲空間と連通する。
【0019】図1および図6に示すように、固定盤28
および上盤12を貫通して給排気孔88が設けられてい
る。図1に示すように、この給排気孔88には、排気側
バルブ90を介して真空ポンプ92に連通する排気管路
94が接続されている。これにより、真空ポンプ92を
稼働させれば、上記形成された密閉室R内の空気を排出
して密閉室R内を減圧することができる。また、排気管
路94から分岐する給気管路96は、給気側バルブ98
および減圧弁100を介してコンプレッサ102に接続
されている。これにより、給気管路96、排気管路94
および給排気孔88を経て容器20内に加圧空気を供給
可能である。このコンプレッサ102には加圧管路10
4、加圧側バルブ106を介して水タンク108が接続
されており、コンプレッサ102から供給される加圧空
気によって水タンク108内を加圧可能である。さら
に、加圧側バルブ106と水タンク108との間から分
岐する調圧管路110には圧力調節弁112および電磁
開閉弁114が接続されており、水タンク108内の圧
力を調節可能となっている。
【0020】また、水タンク108にはサクション側管
路116を介してポンプ118が接続されている。この
サクション側管路116には排水管路120および溢流
路122が接続されている。排水管路120は、ヘッダ
124にて複数本に分岐されており、各分岐配管126
は、それぞれに設けられている排水側バルブ128を介
して各熱板30の排出管66に並列的に接続されてい
る。一方、溢流路122は逆止弁130を介して給水管
路131に接続されている。この給水管路131はヘッ
ダ132にて複数本に分岐されており、各分岐配管13
4は、それぞれに設けられている給水側バルブ136を
介して各熱板30の供給管64に並列的に接続されてい
る。これら熱板30に接続されている各分岐管126、
134は、例えばフレキシブルホースなどの可撓性管体
によって構成されており、熱板30の昇降移動を妨げな
い。さらに、給水管路131には、逆止弁130とヘッ
ダ132との中間に、ポンプ118の吐出側からの吐水
管路138が接続されている。この吐水管路138には
クーラ140が介装されている。
【0021】この構成により、ポンプ118から吐出さ
れる水を吐水管路138、給水管路131、ヘッダ13
2および給水側バルブ136を経て各熱板30の密封室
52に供給可能であると共に、密封室52から排水側バ
ルブ128、ヘッダ124および排水管路120を経て
回収可能である。すなわち、ポンプ118→密封室52
→ポンプ118の水循環経路が構成されている。また、
クーラ140にてポンプ118から吐出される水を冷却
可能であり、コンプレッサ102にて水タンク108を
加圧すれば上記循環する水を加圧して密封室52内を昇
圧することが可能である。したがって、上記のポンプ1
18を中心とする水循環路にて本発明の冷媒給排手段を
構成するとともに、コンプレッサ102を付加すること
により本発明の圧力流体給排手段を構成することにな
る。
【0022】次に、上記構成のホットプレス装置10を
使用して、被加工物150をホットプレスする場合につ
いて説明する。ただし、このホットプレス操作の説明
は、説明を簡略として理解を容易にするために、固定盤
28と可動盤26との間に一対の熱板30が配設されて
いるものとして、その要部を示す図7〜図9に基づいて
行う。
【0023】まず、排水側バルブ128を開くととも
に、電磁開閉弁114を開放して水タンク108を大気
と連通させることにより、熱板30の密封室52内を非
加圧状態とする。その後、排気側バルブ90および加圧
側バルブ106を閉、給気側バルブ98を開として、コ
ンプレッサ102を稼働させて容器20内を加圧する。
【0024】図7に示すように、この加圧により、各熱
板30の上面部材40aおよび下面部材40bが密封室
52側へ押圧され、下面部材40bが弾性変形し凹陥さ
れる。しかし、上面部材40aは支持部材56にて支持
されているので凹陥しない。下面部材40bの凹陥変形
により各熱板30間に被加工物150の配設スペースが
確保される。これに続いて排水側バルブ128および給
水側バルブ136を閉じ、各熱板30の下面部材40b
を凹陥状態に保持する。次いで、給気側バルブ98を閉
じるとともに、排気側バルブ90を開いて容器20内を
略大気圧に減圧後、扉18を開放して被加工物150を
搬入し上面部材40a上に載置する。この際、被加工物
150は上面部材40aを介して支持部材56によって
支承される。
【0025】図8に示すように、被加工物150を上面
部材40aに載置した後、油圧シリンダ22を操作して
可動盤26を固定盤28へ向かう方向に沿って上昇させ
ることにより、可動盤26および固定盤28間に各熱板
30を重ねあわせる。この際、各外周部材32は、可動
盤26および固定盤28間で挟圧されて上下方向に沿っ
て相互に密に連接するとともに、最下段に位置する外周
部材32は可動盤26と密に接合し、最上段に位置する
外周部材32は固定盤28と密に接合する。これによ
り、外周部材32、可動盤26および固定盤28にて密
閉室Rが形成される。また、外周部材32の長さPと熱
板30の厚さQとの差により、各熱板30間には空隙S
が形成され、上に位置する熱板30の下面部材40bと
下に位置する熱板30の上面部材40a間に形成される
空間は、空隙Sを介して熱板30の周囲空間と連通す
る。
【0026】次に、加圧側バルブ106を開いてコンプ
レッサ102により水タンク108を加圧するととも
に、排水側バルブ128および給水側バルブ136を開
き加圧された水を密封室52内に導く。この際、ポンプ
118を稼働させて水を圧送してもよい。なお、この場
合、クーラ140は稼働させないことが望ましい。密封
室52内への水の導入に併せて、真空ポンプ92により
密閉室R内を設定された真空度まで減圧する。これによ
り、図9に示すように、密封室52の内圧が上昇し、上
面部材40aおよび下面部材40bが外側に向かって膨
出変形し、被加工物150を、その外面に沿って密着、
被覆する。ただし、最上部の熱板の上面部材40aおよ
び最下部の熱板30の下面部材40bの外方への膨出変
形は、それぞれ固定盤28および可動盤26にて規制さ
れる。
【0027】さらに、電極48を介して、上面部材40
aおよび下面部材40b内に封入されている導電液44
に高周波電圧を印加する。隣接する下面部材40bと上
面部材40aとの間に高周波電界が形成されるので、こ
れら下面部材40bと上面部材40a間に挟持されてい
る被加工物150は、高周波誘電により発熱する。被加
工物150自身の誘電発熱によるので、被加工物150
は均等に加熱される。この際、密封室52内に封入され
ている水は、同電位の上面部材40aと下面部材40b
とに挟持されているので誘電発熱しない。隣接する上面
部材40aおよび下面部材40bは、互いに、あるいは
被加工物150に密接するので、スパークは発生しな
い。
【0028】この高周波誘電による被加工物150の加
熱を設定時間継続し、また、その間密封室52内の水圧
によって被加工物150を押圧することにより、被加工
物150はホットプレスされる。被加工物150に下面
部材40bおよび上面部材40aが密着して、被加工物
150の表面に沿って均等に加圧するので、被加工物1
50は均一にプレスされる。ただし、上面部材40aお
よび下面部材40bは、少なくとも被加工物150の上
下表面の略全域にわたって密着されればよく、必ずしも
被加工物150の側面に密着しなくともよい。
【0029】設定時間を経過した後、導電液44への高
周波電圧の印加を停止する。あわせて、ポンプ118お
よびクーラ140を稼働させて、密封室52内へ冷却水
を給排して被加工物150を冷却する。その後、密閉室
R内を略大気圧まで昇圧するとともに、可動盤26を固
定盤28から離隔する方向に沿って移動させる。続い
て、扉18を開いて、ホットプレスされた被加工物15
0を取り出す。
【0030】熱板30の上面部材40aおよび下面部材
40bを可撓性膜状として密封室52を形成し、この密
封室52に圧力流体としての水を給排して密封室52内
の圧力を昇降させる。このため、被加工物150の厚さ
によらず、各熱板30間の距離を、設定値に一定させる
ことが可能となる。これにより、可動盤26が設定位置
まで上昇した際には、各熱板30の外周に沿って配され
た外周部材32を上下方向に沿って密に連接させて、可
動盤26〜固定盤28間に密閉室Rを形成できる。この
ため、ホットプレス時には密閉室Rのみを減圧するだけ
でよい。したがって、容器20の内部全体を減圧する必
要はなくなる。また、扉18を耐真空用として強固にす
る必要もなくなり、扉18を開閉するための動力装置な
ど付帯設備も不要となるので、ホットプレス装置10は
簡素化される。しかも、減圧容積が小さくなるので、減
圧に要する時間は短縮され、ホットプレス装置10の稼
働効率は向上する。各熱板30の密封室52へ導く水の
圧力を個別に調整すれば、それぞれのプレスステージ毎
に異なった圧力で被加工物150をホットプレスするこ
ともできる。
【0031】さらに、高周波誘電加熱により被加工物1
50を加熱するので、被加工物150は短時間で均等に
昇温される。しかも、被加工物150のみを加熱するの
で、熱効率に優れている。そのうえ、被加工物150を
加熱するための熱媒を循環させるための配管やポンプ等
は不要となるので、装置は小型化される。 (実施例2)本実施例は、被加工物を加熱するための伝
熱媒体として水を使用する例であり、この点において実
施例1と異なる。
【0032】図10に示すように、本実施例のホットプ
レス装置250は、実施例1のホットプレス装置10の
ポンプ118の吐出側に接続されている吐水管路138
に、クーラ140と並列にヒータ252を介装し、さら
にクーラ140からの出口側に三方切換弁254を設置
している。これにより、ポンプ118から供給される水
を加熱して給水管路131へ供給可能としている。した
がって、ポンプ118、吐水管路138、クーラ14
0、ヒータ252、給水管路131および排水管路12
0他で本発明の伝熱媒体給排手段を構成している。ま
た、図11に示すように、熱板30の上面部材256お
よび下面部材258を膜状のゴム製としている。これら
以外の構成は実施例1と同様であるので、それらには実
施例1と同じ符号を付して説明は省略する。
【0033】このホットプレス装置250では、ポンプ
118から送出される流体を、三方切換弁254を操作
して、ヒータ252あるいはクーラ140の一方を選択
的に通過させて、各熱板30の密封室52に供給するこ
とが可能である。このため、ヒータ252側を連通させ
た際には熱板30を介して被加工物150を加熱し、ク
ーラ140を連通させた際には熱板30を介して被加工
物150を冷却可能となる。これにより、実施例1のホ
ットプレス装置10と同様に、被加工物150を加熱し
てホットプレス可能であり、ホットプレス後の被加工物
150を冷却可能である。
【0034】本実施例のホットプレス装置250は、実
施例1のホットプレス装置10と同様に、各熱板30間
の距離を設定値に一定させることが可能となり、可動盤
26が設定位置まで上昇した際には、各熱板30の外周
に沿って配された外周部材32を上下方向に沿って密に
連接させて、可動盤26〜固定盤28間に密閉室Rを形
成できる。このため、ホットプレス時には密閉室Rのみ
を減圧するだけで、容器20の内部全体を減圧する必要
はなくい。また、同様に、扉18が簡素化され、扉18
を開閉するための動力装置など付帯設備も不要となり、
ホットプレス装置250は簡素化される。しかも、減圧
容積が小さくなるので、減圧に要する時間は短縮され、
ホットプレス装置250の稼働効率は向上する。各熱板
30の密封室52へ導く水の圧力を個別に調整すれば、
それぞれのプレスステージ毎に異なった圧力で被加工物
150をホットプレスすることもできる。
【0035】以上本発明の実施例1、2を説明したが、
本発明はこれら実施例に限定されるものではなく、その
要旨を逸脱しない範囲内で種々なる態様にて実現でき
る。例えば、上記実施例1、2では圧力流体および冷却
媒体として、実施例2ではさらに熱媒流体として水を用
いているが、油等の他の液体を使用してもよい。また、
熱容量の面で液体に劣るが、気体を用いることも可能で
ある。
【0036】
【発明の効果】以上説明した様に、本発明のホットプレ
ス装置では減圧容積はきわめて少なくなり、減圧に要す
る時間も短縮される。したがって、ホットプレス装置の
稼働効率は向上する。しかも、強固なシャッタおよびシ
ャッタ開閉用の動力装置は不要となるので、装置は簡素
化、小型化される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1のホットプレス装置の構成図であ
る。
【図2】 実施例1のホットプレス装置の熱板付近の一
部断面図である。
【図3】 実施例1のホットプレス装置の熱板の上面部
材および下面部材の拡大断面図である。
【図4】 実施例1のホットプレス装置の熱板の上面部
材および下面部材への高周波電圧印加回路の説明図であ
る。
【図5】 実施例1のホットプレス装置の熱板と外周部
材との相対位置を示す平面図である。
【図6】 実施例1のホットプレス装置において可動盤
を上昇させて外周部材を上下方向に沿って連接させた状
態の説明図である。
【図7】 実施例1のホットプレス装置において下面部
材を凹陥させた状態の熱板の説明図である。
【図8】 図7の状態から熱板を近接させた際の熱板の
説明図である。
【図9】 さらに、図8の状態から密封室を加圧した際
の熱板の説明図である。
【図10】 実施例2のホットプレス装置の構成図であ
る。
【図11】 実施例2のホットプレス装置の熱板付近の
一部断面図である。
【符号の説明】
10、250・・・ホットプレス装置、26・・・可動
盤、28・・・固定盤、30・・・熱板、32・・・外
周部材、40a、256・・・上面部材、40b、25
8・・・下面部材、44・・・導電液、48・・・電
極、52・・・密封室、56・・・支持部材、60・・
・水供給孔、62・・・水排出孔、88・・・給排気
孔、92・・・真空ポンプ、102・・・コンプレッ
サ、108・・・水タンク、118・・・ポンプ、14
0・・・クーラ、252・・・ヒータ、R・・・密閉
室。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固定盤と、該固定盤に相対向して配され
    上昇および下降可能な可動盤と、該可動盤を上下駆動す
    る可動盤駆動機構と、前記固定盤と可動盤との間に配設
    され前記可動盤の上昇および下降に応じて互いの相対距
    離を近接および離隔させる複数の熱板と、該複数の熱板
    間に挿入された被加工物を加熱する加熱手段とを備え、
    前記被加工物をホットプレスするホットプレス装置にお
    いて、 前記各熱板に、 可撓性膜状の上面部材および下面部材と、 該上面部材および下面部材間に形成された密封室と、 該密封室内に前記上面部材に沿って配設されて前記被加
    工物を支持する支持部材とを設けるとともに、 前記密封室内に圧力流体を給排して前記密封室内の圧力
    を昇降させる圧力流体給排手段と、 前記各熱板の外周に沿って配され、前記可動盤の上昇に
    応じて前記各熱板が互いに近接した際には上下方向に沿
    って互いに密に連接して前記各熱板を収納する密閉室を
    形成する外周部材と、 該形成された密閉室を減圧する減圧手段とを設けたこと
    を特徴とするホットプレス装置。
  2. 【請求項2】 前記上面部材および下面部材を、導電液
    を封入した袋状の可撓性膜部材とするとともに、 前記可撓性膜部材に封入されている導電液に高周波電圧
    を印加する電極と、 前記密封室に冷媒を給排する冷媒給排手段とを設けたこ
    とを特徴とする請求項1記載のホットプレス装置。
  3. 【請求項3】 前記密封室に伝熱媒体を給排して前記熱
    板を加熱および冷却する伝熱媒体給排手段を設けたこと
    を特徴とする請求項1記載のホットプレス装置。
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