JP3037144U - 耐火物の試験炉構造 - Google Patents

耐火物の試験炉構造

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JP3037144U
JP3037144U JP1996010731U JP1073196U JP3037144U JP 3037144 U JP3037144 U JP 3037144U JP 1996010731 U JP1996010731 U JP 1996010731U JP 1073196 U JP1073196 U JP 1073196U JP 3037144 U JP3037144 U JP 3037144U
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refractory
heat insulating
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furnace structure
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JP1996010731U
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茂 鵜川
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AGC Inc
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Asahi Glass Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】熱的特性を評価する試験炉構造を提供する。 【解決手段】供試耐火物1の外側に、供試耐火物に温度
勾配を付与するように断熱壁2を、壁の厚さが下部から
上部になるにつれて連続的または段階的に薄くなるよう
に設ける。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は、耐火物に温度勾配を付与しながら熱的特性を評価する炉の構造に関 する。
【0002】
【従来の技術】
一般に耐火物は、使用時の高温に伴って、外来成分の浸透、化学反応による侵 食、および熱履歴などによって徐々に変質、損耗する。このため、耐火物の開発 、評価にあたっては、電気炉やガス炉などを用いて、実際の操業条件を想定した 評価試験が行われる。そのなかには、供試耐火物が温度勾配を持つ状態での試験 もある。
【0003】 たとえば、供試耐火物の一端面だけを炉内に露出させることで供試耐火物の炉 内側の加熱面から背面方向に温度勾配を生じさせて静的な試験をする。また、動 的な試験としては、高周波誘導炉やバーナー加熱の回転ドラムに供試耐火物を内 張りして、溶融金属やスラグに対する耐侵食性を評価する試験などがあり、やは り供試耐火物の加熱面から背面方向に温度勾配が生じる。
【0004】 しかし、これら試験方法は、供試耐火物の稼働面すなわち加熱面の近傍におけ る現象に重点を置いた試験であり、内部に生じる浸透や亀裂などの現象を温度的 に解明する手段としては不充分である。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】
本考案は、供試耐火物の稼働面、すなわち加熱面の近傍における現象に重点を 置いていた従来の試験に加えて、供試耐火物に所望の温度分布を容易に付与する ことにより、供試耐火物の内部に生じる現象の温度的な解明を容易にする炉の構 造を提供しようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本考案は前述の課題を解決すべくなされたものであり、供試耐火物に温度勾配 を付与できる断熱壁を供試耐火物配置場所の外側に設けた、耐火物の試験炉構造 である。 本考案の好ましい態様においては、断熱性能を連続的または段階的に変化させ ることによって供試耐火物に所望の温度分布を容易に付与できるように、断熱壁 の厚さを下部から上部になるにつれて薄くしてなる構造とされる。
【0007】 本考案の炉における断熱壁で、供試耐火物の下部から上部になるにつれて高温 にする場合の代表例のいくつかを図1で説明する。図1において、1は供試耐火 物、2は断熱壁である。 図1aは、均質な断熱材を使用した断熱壁であり、上部にいくにしたがって連 続的に厚みを薄くしてある。 図1bは、図1aとほぼ同等であるが、上部にいくにしたがって段階的に厚み を薄くしてある。 図1cは、上部にいくにしたがって多数の貫通孔を分布させてある。 図1dは、上部にいくにしたがって連続的または段階的に断熱性の低い材質と することで断熱壁の厚みを一定にしている。
【0008】 図1においては、好ましい態様として、断熱壁2は左右対称に配置してあるが 、目的によっては片側のみまたは非対称に配置することもできる。 また、図1においてa、bに示す配置は断熱壁の厚さを下部から上部になるに つれて薄くしてなる好ましい態様であり、cに示す配置も実質的に断熱壁の厚さ が下部から上部になるにつれて薄くなる好ましい態様である。
【0009】
【実施例】
以下、本考案を実施例によってさらに詳しく説明するが、本考案はこの実施例 によって限定されない。本考案の実施例は、供試耐火物に生じる損傷の位置およ び範囲を温度的に解明したものである。
【0010】 図2は本考案にしたがって製作した断熱壁2の設置された電気炉6である。有 効炉内寸法は200×200×250mmであり、発熱体3は4側面に均等に配 置されている。200×200mmの炉床4を昇降させることにより供試耐火物 1を出し入れできる構造である。
【0011】 供試耐火物には表1に示すマグネシア・アルミナ質焼成耐火物を使用した。供 試耐火物は、外形寸法80×120×180mmで上部が60×100×30m mの容器になるように加工されている。供試耐火物の周囲には本考案による断熱 壁2が設置されている。
【0012】 断熱壁は、底部から高さ10mmまでが厚み37mm、ここから上部になるに つれて連続的に薄くなり、高さ160mmの最上部では7mmにまで直線的に減 少させた。また、供試耐火物と断熱壁が接触しないように約3mmの間隙を設け た。断熱壁は市販の耐火断熱耐火物(国際規格分類150)を使用して、供試耐 火物の出し入れを容易にするため縦2つ割りの構造とした。
【0013】 まず、後に述べる試験条件で本炉を使用した際の、前記供試耐火物の温度分布 を明らかにした。その結果、供試耐火物表面の各部の温度は表2のようになり、 所望の温度分布が得られることを確認した。図2において5は温度測定用保護管 および熱電対である。
【0014】 試験方法は、まず供試耐火物の上部の容器部分1aに無水芒硝(Na2 SO4 )の粉末を300g充填、断熱壁を設置し、炉床を上昇させて炉内に入れる。次 に、炉内温度を毎時100℃で昇温し、1000℃で保持するが、途中、芒硝の 融点である約884℃に到達した時点から熱サイクルを与える。熱サイクルは炉 床の昇降によって行われ、炉内での加熱70分間の後、大気中での自然冷却20 分間とした。この90分間周期の熱サイクルを200回繰り返した後、供試耐火 物を自然冷却した。この試験の間、無水芒硝は供試耐火物と反応を起こさない。
【0015】 試験後の供試耐火物には、目視により下端から約110mmと約150mmの 位置にほぼ水平な亀裂が、また下端から約50mmの位置より上方に組織脆化の 現象が確認された。
【0016】 次に、上記試験方法において、無水芒硝を使用せずに、他の条件を同一にして 比較試験を実施したところ、目視による水平亀裂や組織脆化の現象は確認されな かった。また、供試耐火物の温度分布は、無水芒硝を使用した場合と同等であっ た。
【0017】 この結果、供試耐火物に浸透した無水芒硝が温度勾配にしたがってある浸透深 さの範囲で液化/固化を繰返し、供試耐火物と無水芒硝との熱膨張差に起因する 内部応力によって、水平亀裂や組織脆化を生じたことが明らかになった。なお、 この例において、供試耐火物の下端から約50mm、約110mmおよび約15 0mmの位置の温度条件は表3に示すように特定した。
【0018】
【表1】
【0019】
【表2】
【0020】
【表3】
【0021】
【考案の効果】
本考案によれば、耐火物の試験炉において、供試耐火物の外側に断熱壁を設け ることにより、供試耐火物に所望の温度分布を容易に付与することができ、供試 耐火物の内部に生じる現象の温度的な解明ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の試験炉構造の簡略化された実施態様例
を示す縦断面図
【図2】本考案の試験炉構造の好ましい例を示す縦断面
【符号の説明】
1:供試耐火物 2:断熱壁 3:発熱体 4:炉床 5:温度測定用保護管および熱電対 6:電気炉

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】供試耐火物に温度勾配を付与できる断熱壁
    を供試耐火物配置場所の外側に設けた、耐火物の試験炉
    構造。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の耐火物の試験炉構造にお
    いて、供試耐火物に温度勾配を付与する断熱壁の厚さ
    を、下部から上部になるにつれて連続的または段階的に
    薄くなるように設けた試験炉構造。
JP1996010731U 1996-10-23 1996-10-23 耐火物の試験炉構造 Expired - Lifetime JP3037144U (ja)

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