JP3035501B2 - クロック分配回路 - Google Patents

クロック分配回路

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JP3035501B2
JP3035501B2 JP8306623A JP30662396A JP3035501B2 JP 3035501 B2 JP3035501 B2 JP 3035501B2 JP 8306623 A JP8306623 A JP 8306623A JP 30662396 A JP30662396 A JP 30662396A JP 3035501 B2 JP3035501 B2 JP 3035501B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、同期式の順序回路
において複数の記憶要素へクロック信号を分配するため
のクロック分配回路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】同期式の順序回路は、クロック信号に同
期して動作するフリップフロップ、遅延素子などの記憶
要素を有する論理回路である。このような同期式の順序
回路を搭載したLSI(大規模集積回路)では、チップ
上に分散する全ての記憶要素にクロック信号を最小の時
間差で分配しなければならない。クロック信号の時間差
はクロックスキューと呼ばれており、ゼロ・クロックス
キューのクロック分配回路が求められている。
【0003】周知のグリッド方式のクロック分配回路
は、主にゲートアレイで用いられ、チップ全面にメッシ
ュ状にクロック配線を敷設し、チップ周辺又はメッシュ
中央に配したクロックバッファでメッシュ状の配線を駆
動するものであるが、クロック配線に付く静電容量が大
きくなる難点があった。また、周知のツリー方式のクロ
ック分配回路は、クロックバッファを始点すなわち根と
し、各フリップフロップを枝の端点とするツリー構造の
クロック配線を構成し、各分岐点において両側の部分木
のクロック信号の遅延がバランスするように補助バッフ
ァを挿入するものであるが、設計や調整が難しいという
問題があった。
【0004】特開平4−229634号公報には、上記
各方式の問題を解決したクロック分配回路として、チッ
プ上に互いに隣接した2本のクロック配線を各々ループ
を描くように並行敷設し、一方のクロック配線の一方の
端部を1個のクロックバッファで、他方のクロック配線
の反対側の端部を他のクロックバッファでそれぞれ駆動
するようにした回路が開示されている。任意の位置で2
本のクロック配線にクロック分岐回路を接続し、該クロ
ック分岐回路で両配線上のクロック信号を混合してバッ
ファするようになっている。遅延差を有する2つのクロ
ック信号を混合して得られたクロック信号をフリップフ
ロップへ供給するようにしたことにより、クロックスキ
ューを低減できるとされている。開示されたクロック分
岐回路は、両配線上のクロック信号の中間電圧を得るた
めの2本の抵抗と、各々該中間電圧が印加されたゲート
を有するPMOSトランジスタ及びNMOSトランジス
タとで構成されており、両トランジスタからなるCMO
Sインバータから、混合されたクロック信号が取り出さ
れるようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記特開平4−229
634号公報に開示されたクロック分配回路は、2本の
クロック配線で二重のループを構成するものであったの
で、配線の占める面積が大きくなる問題があった。ま
た、そのクロック分岐回路は、2本の配線上のクロック
信号が各々抵抗を介してPMOSトランジスタ及びNM
OSトランジスタの共通ゲートに印加される構成であっ
たので、雑音の影響を受けやすいという問題があった。
【0006】本発明の目的は、低減された配線面積を有
するクロック分配回路を提供することにある。
【0007】本発明の他の目的は、雑音に強いクロック
分配回路を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明のクロック分配回
路は、1つの端点から折り返し点まで達する往配線と、
該折り返し点から往配線に沿って逆行して自由端まで達
する復配線とを有するクロック配線の小面積構造を採用
し、往配線の端点をクロックバッファで駆動するように
したものである。しかも、往配線上の第1のクロック信
号の時間積分値と復配線上の第2のクロック信号の時間
積分値との和が一方のクロック信号の1パルス分の時間
積分値と等しくなった時点で第3のクロック信号を遷移
させる機能を有するクロック分岐回路を採用した。
【0009】本発明のクロック分配回路によれば、クロ
ックバッファが往配線の端点へ原クロック信号を供給す
る。往配線上の第1のクロック信号は原クロック信号に
対して遅延を有し、復配線上の第2のクロック信号は第
1のクロック信号より大きい遅延を有する。クロック分
岐回路は、遅延差を有する第1及び第2のクロック信号
の各々の時間積分値に応答して第3のクロック信号を遷
移させる。したがって、クロック配線上のいずれの位置
から第1及び第2のクロック信号を取り出そうとも、原
クロック信号に対する第3のクロック信号の遅延は一定
である。つまり、クロックスキューが低減される。しか
も、信号の時間積分値の利用により、耐雑音性能が向上
する。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るクロック分配
回路の具体例について、図面を参照しながら説明する。
【0011】図1は、本発明のクロック分配回路の構成
例を示すブロック図である。図1において、1は、同期
式の順序回路を構成する多数のフリップフロップを有す
るレイアウト領域を示している。説明を簡略化するため
に、レイアウト領域1の中に3個のフリップフロップ1
1,12,13が図示されている。2は、外部クロック
信号CLKをそのまま原クロック信号としてレイアウト
領域1の中へ導入するためのクロックバッファである。
クロック配線は、クロックバッファ1の出力端子Aから
フリップフロップ11,12,13の近傍を経由して折
り返し点Bまで達する往配線3と、折り返し点Bから往
配線3に沿って逆行して自由端Cまで達する復配線4と
を有する。21は1個のフリップフロップ11の近傍に
配置されたクロック分岐回路であり、22は他の2個の
フリップフロップ12,13の近傍に配置されたクロッ
ク分岐回路である。一方のクロック分岐回路21は、往
配線3上の点P1と復配線4上の点P2との双方からそ
れぞれクロック信号を受け取り、両クロック信号の各々
の時間積分値の和が一方のクロック信号の1パルス分の
時間積分値と等しくなった時点で遷移するクロック信号
を、フリップフロップ11へ供給するものである。他方
のクロック分岐回路22は、往配線3上の点P1′と復
配線4上の点P2′との双方からそれぞれクロック信号
を受け取り、両クロック信号の各々の時間積分値の和が
一方のクロック信号の1パルス分の時間積分値と等しく
なった時点で遷移するクロック信号を、フリップフロッ
プ12,13へ供給するものである。
【0012】図1において、点P1及びP2はクロック
バッファ1の出力端子Aに近く、点P1′及びP2′は
折り返し点Bに近いものとする。点P1におけるクロッ
ク信号は、クロックバッファ1の出力端子Aにおける原
クロック信号に対して遅延を有する。点P1、P1′、
P2′、P2の順に、原クロック信号に対するクロック
信号の遅延が大きくなる。
【0013】図2は、図1中のクロック分岐回路21の
内部構成例を示す回路図である。図2において、IN1
は往配線3の上の点P1におけるクロック信号(第1の
クロック信号)を入力するための第1の入力端子、IN
2は復配線4の上の点P2におけるクロック信号(第2
のクロック信号)を入力するための第2の入力端子、O
UTはフリップフロップ11へクロック信号(第3のク
ロック信号)を供給するための出力端子である。第1の
クロック信号は、バッファ31及び逆流防止用のダイオ
ード32を介して内部ノード(その電圧をVINとす
る。)へ供給される。第2のクロック信号は、バッファ
33及び逆流防止用のダイオード34を介して同内部ノ
ードへ供給される。同内部ノードと出力端子OUTとの
間には、他のバッファ35が介在している。また、同内
部ノードと接地との間には、コンデンサ36及びNMO
Sトランジスタ37が並列に介在している。NMOSト
ランジスタ37のゲートは、抵抗38を介して出力端子
OUTに接続されている。図1中の他のクロック分岐回
路22の内部構成も同様である。
【0014】図3は、図2のクロック分岐回路21の動
作を示すタイミングチャート図である。第1の入力端子
IN1に供給される第1のクロック信号は、パルス幅T
を有し、かつ原クロック信号に対して遅延DLP1を有
するものとする。該第1のクロック信号の1パルス分の
時間積分値は、S1+S2である。また、第2の入力端
子IN2に供給される第2のクロック信号は、原クロッ
ク信号に対して遅延DLP2を有するものとする。ここ
に、DLP1<DLP2である。第1のクロック信号が
“L”レベルから“H”レベルへと立ち上がると、バッ
ファ31及びダイオード32を介してコンデンサ36の
充電が始まり、内部ノードの電圧VINが0Vから上昇
し始める。その後、第2のクロック信号が“L”レベル
から“H”レベルへと立ち上がると、バッファ33及び
ダイオード34を介したコンデンサ36の充電が加わ
り、内部ノードの電圧VINが急速に上昇し始める。そ
して、第2のクロック信号の時間積分値がS2になった
時点で、内部ノードの電圧VINがバッファ35のしき
い値電圧Vtを越える。つまり、時刻TSにおいて、第
1のクロック信号の時間積分値S1と第2のクロック信
号の時間積分値S2との和が一方のクロック信号の1パ
ルス分の時間積分値S1+S2に達し、出力端子OUT
から出力される第3のクロック信号が“L”レベルから
“H”レベルへと遷移する。このようにして第3のクロ
ック信号が立ち上がると、抵抗38を介してNMOSト
ランジスタ37のゲートに“H”レベルの電圧が印加さ
れるので、該NMOSトランジスタ37がターンオンす
る。この結果、コンデンサ36の放電が開始する。ただ
し、第1及び第2のクロック信号のうちのいずれか一方
が“H”レベルを保持している間はコンデンサ36の充
電が継続されるので、内部ノードの電圧VINが直ちに
バッファ35のしきい値電圧Vtを下回ることはない。
図3では、時刻TEにおいて、内部ノードの電圧VIN
がバッファ35のしきい値電圧Vtを下回り、出力端子
OUTから出力される第3のクロック信号が“H”レベ
ルから“L”レベルへと遷移している。第3のクロック
信号のパルス幅は、NMOSトランジスタ37の特性を
変えることにより調整できる。
【0015】さて、図3から判るように、一方のクロッ
ク分岐回路21において、原クロック信号に対する第3
のクロック信号の遅延DLは、 DL=DLP2+{T−(DLP2−DLP1)}/2 …(1) で表わされる。同様に、他方のクロック分岐回路22に
おいて、原クロック信号に対する出力クロック信号の遅
延DL′は、 DL′=DLP2′+{T−(DLP2′−DLP1′)}/2 …(2) で表わされる。ここに、DLP1′は原クロック信号に
対する往配線3の上の点P1′におけるクロック信号の
遅延であり、DLP2′は原クロック信号に対する復配
線4の上の点P2′におけるクロック信号の遅延であ
る。
【0016】図1において、クロックバッファ2の出力
端子Aから折り返し点Bまでの往配線3の長さを10m
m、折り返し点Bから復配線の自由端Cまでの復配線4
の長さを10mm、折り返し点Bから点P1及びP2ま
での往配線3及び復配線4の各々の長さを8mm、折り
返し点Bから点P1′及びP2′までの往配線3及び復
配線4の各々の長さを2mmとする。また、往配線3及
び復配線4は、各々線幅0.8μmのアルミニウム配線
であるものとし、その単位長さ当たりの抵抗を120Ω
/mm、その単位長さ当たりの静電容量を0.1pF/
mm(すなわち10-4nF/mm)とする。このとき、
近似的に、 DLP1=(120×2)×(10-4×20)=0.48ns DLP1′=(120×8)×(10-4×20)=1.92ns DLP2′=(120×12)×(10-4×20)=2.88ns DLP2=(120×18)×(10-4×20)=4.32ns である。T=6.0nsとすると、上記の式(1)及び
(2)より、 DL=4.32+{6.0−(4.32−0.48)}/2=5.4ns DL′=2.88+{6.0−(2.88−1.92)}/2=5.4ns となる。
【0017】以上の数値例の説明から明らかなように、
折り返し点Bから任意の距離L(0<L<10mm)の
位置で往配線3から取り出した第1のクロック信号と復
配線4から取り出した第2のクロック信号とを図2の構
成を有するクロック分岐回路に入力すれば、原クロック
信号に対して一定の遅延5.4nsを有する第3のクロ
ック信号が得られる。つまり、図1のクロック分配回路
によれば、近似的にゼロ・クロックスキューを実現でき
る。また、クロック配線の折り返し構造を採用したの
で、前記従来の二重ループの場合に比べて配線面積が低
減される。しかも、往配線3の上のクロック信号の時間
積分値と復配線4の上のクロック信号の時間積分値とを
利用してクロックスキューを低減するように各クロック
分岐回路21,22の中にコンデンサ36を導入したの
で、雑音に強いクロック分配回路を実現できる。
【0018】なお、図1中の往配線3及び復配線4は、
複数のフリップフロップ11,12,13の近傍を経由
して点Bまで達する1本の幅広クロック配線をその長手
方向に2分割することによって、容易に得られる。
【0019】図4の回路は、図1のクロック分配回路の
折り返し点Bの近傍においてクロック配線上に補助バッ
ファ41を挿入してなるものである。この補助バッファ
41の挿入により、クロック配線の静電容量は半減す
る。つまり、補助バッファ41の中の遅延を0.5ns
とすると、近似的に、 DLP1=(120×2)×(10-4×10)=0.24ns DLP1′=(120×8)×(10-4×10)=0.96ns DLP2′=(120×10)×(10-4×10)+0.5 +(120×2)×(10-4×10)=1.94ns DLP2=(120×10)×(10-4×10)+0.5 +(120×8)×(10-4×10)=2.66ns である。T=6.0nsとすると、上記の式(1)及び
(2)より、 DL=2.66+{6.0−(2.66−0.24)}/2=4.5ns DL′=1.94+{6.0−(1.94−0.96)}/2=4.5ns となる。
【0020】つまり、図4のクロック分配回路によれ
ば、折り返し点Bから任意の距離L(0<L<10m
m)の位置で往配線3から取り出した第1のクロック信
号と復配線4から取り出した第2のクロック信号との利
用により、原クロック信号に対して一定の遅延4.5n
sを有する第3のクロック信号が得られる。しかも、第
3のクロック信号の遅延は図1の場合の遅延5.4ns
に比べて低減される。
【0021】なお、折り返し点Bから任意の距離D(0
<D<10mm)の位置において、往配線3の上に第1
の補助バッファを、復配線4の上に第2の補助バッファ
をそれぞれ挿入しても、図4の場合と同様の効果があ
る。
【0022】図5の回路は、図1のクロック分配回路の
往配線3と復配線4との間にアース線5を挟み込んでな
るものである。外部クロック信号CLKの周波数が高い
場合でも、アース線5のシールド効果により、往配線3
と復配線4との間のクロック信号の干渉を防止できる。
また、アース線5は、雑音の影響を緩和したり、高周波
数時の配線インピーダンスの増大を抑制したりする効果
をも有する。
【0023】なお、図5中の往配線3、復配線4及びア
ース線5は、複数のフリップフロップ11,12,13
の近傍を経由して点Bまで達する1本の幅広クロック配
線をその長手方向に3分割し、その中央の配線を接地す
ることによって、容易に得られる。
【0024】図6の回路は、外部クロック信号CLKの
周波数を低減したクロック信号をクロックバッファ2へ
供給するための分周器45と、各クロック分岐回路2
1,22の出力クロック信号の周波数を外部クロック信
号CLKと同じ周波数まで上げるための周波数アップコ
ンバータ51,52とを、図1のクロック分配回路に付
加してなるものである。
【0025】図7は、図6中の分周器45の内部構成例
を示す回路図である。図7において、CIN1は外部ク
ロック信号CLKを入力するための入力端子、COUT
1は1/2分周されたクロック信号をクロックバッファ
2へ供給するための出力端子である。図7の分周器45
は1個のJKフリップフロップ60で構成されており、
そのJ入力端子及びK入力端子は電源VDDに、そのク
ロック入力端子は該分周器45の入力端子CIN1に、
そのQ出力端子は該分周器45の出力端子COUT1に
それぞれ接続されている。
【0026】図8は、図7の分周器45の動作を示すタ
イミングチャート図である。入力端子CIN1に供給さ
れる外部クロック信号CLKが“H”レベルから“L”
レベルへ遷移する毎に、出力端子COUT1からクロッ
クバッファ2へ供給されるクロック信号が遷移する。つ
まり、外部クロック信号CLKの周波数を1/2に低減
したクロック信号がクロックバッファ2へ供給される。
したがって、1/2分周されたクロック信号が往配線3
及び復配線4の上を伝幡することとなる。
【0027】図9は、図6中の周波数アップコンバータ
51の内部構成例を示す回路図である。図9において、
CIN2はクロック分岐回路21から供給されたクロッ
ク信号を入力するための入力端子、COUT2は周波数
が逓倍されたクロック信号をフリップフロップ11へ供
給するための出力端子である。入力端子CIN2に供給
されたクロック信号は、排他的論理和ゲート61の第1
の入力端子に与えられるとともに、抵抗62を介して該
排他的論理和ゲート61の第2の入力端子に与えられ
る。また、排他的論理和ゲート61の第2の入力端子と
接地との間には、コンデンサ63が介在している。排他
的論理和ゲート61の出力端子は、該周波数アップコン
バータ51の出力端子COUT2に接続されている。図
6中の他の周波数アップコンバータ52の内部構成も同
様である。
【0028】図10は、図9の周波数アップコンバータ
51の動作を示すタイミングチャート図である。入力端
子CIN2の電圧が“L”レベルであり、かつコンデン
サ63の充電電圧が0Vであるとき、出力端子COUT
2の電圧は“L”レベルである。入力端子CIN2の電
圧が“L”レベルから“H”レベルへと立ち上がると、
抵抗62を介してコンデンサ63の充電が始まる。とこ
ろが、コンデンサ63の端子電圧はゆっくりと立ち上が
るので、出力端子COUT2の電圧は“L”レベルから
“H”レベルへと立ち上がる。やがてコンデンサ63の
充電電圧が“H”レベルに達すると、出力端子COUT
2の電圧は“H”レベルから“L”レベルへと立ち下が
る。次に、入力端子CIN2の電圧が“H”レベルから
“L”レベルへと立ち下がると、抵抗62を介してコン
デンサ63の放電が始まる。ところが、コンデンサ63
の端子電圧はゆっくりと立ち下がるので、出力端子CO
UT2の電圧は“L”レベルから“H”レベルへと立ち
上がる。やがてコンデンサ63の端子電圧が“L”レベ
ルに達すると、出力端子COUT2の電圧は“H”レベ
ルから“L”レベルへと立ち下がり、元の状態に戻る。
以上の動作の繰り返しにより、クロック分岐回路21か
ら供給されたクロック信号の周波数を2倍に上げたクロ
ック信号、すなわち外部クロック信号CLKの周波数と
同じ周波数を有するクロック信号がフリップフロップ1
1へ供給される。
【0029】図6のクロック分配回路によれば、高周波
数のクロック信号が広範囲に伝幡することがないため、
該回路の消費電力が低減される効果がある。
【0030】図11は、本発明のクロック分配回路の他
の構成例を示すブロック図である。図11において、1
は、同期式の順序回路を構成する多数のフリップフロッ
プを有するレイアウト領域を示している。説明を簡略化
するために、レイアウト領域1の中に4個のフリップフ
ロップ11,12,13,14が図示されている。2
は、外部クロック信号CLKをそのまま原クロック信号
としてレイアウト領域1の中へ導入するためのクロック
バッファである。クロック配線は、クロックバッファ1
の出力端子Aから最も遠いフリップフロップ12,13
まで達する最長経路の主配線6と、各々主配線6の上か
ら枝分かれして他のフリップフロップ11,14まで達
する複数の枝配線7,8とを有する。主配線6は、例え
ばその全てがアルミニウム配線層で構成されている。こ
の主配線6のクロック信号の遅延と各枝配線7,8のク
ロック信号の遅延とが等しくなるように、枝配線7,8
の各々の一部は、例えばポリシリコンからなる高抵抗配
線層73,76で、他の一部はアルミニウム配線層でそ
れぞれ構成されている。図11中の71、72、74及
び75は、アルミニウム配線層と高抵抗配線層73,7
6との接続のためのコンタクトを示している。
【0031】図12は、図11のクロック分配回路の自
動設計のためのフローチャート図である。ステップ10
1では、レイアウト領域1の中にクロックバッファ2、
フリップフロップ11,12,13,14などを配置
し、かつ主配線6及び枝配線7,8を有するクロック配
線の経路を決定する。この時点では、クロック配線が全
てアルミニウム配線層で構成されているものとして取り
扱う。ステップ102では、クロックバッファ1の出力
端子Aからクロック配線の経路のうちの最も遠いフリッ
プフロップ12,13まで達する最長経路の主配線6を
探索する。ステップ103では、探索された主配線6の
クロック信号の遅延、すなわちクロック最大遅延Tmを
計算する。この最大遅延Tmは、主配線6の長さ、単位
長さ当たりの抵抗、及び、単位長さ当たりの静電容量に
依存している。そして、各枝配線7,8のクロック信号
の遅延が最大遅延Tmと等しくなるように、各枝配線
7,8の所要の抵抗値が求められる。ステップ104で
は、求められた抵抗値を実現するように、各枝配線7,
8の一部を高抵抗配線層73,76に乗り換える処理を
施す。具体的には、クロックバッファ1の出力端子Aに
近い枝配線8では、長い高抵抗配線層76が選択され、
かつ元のアルミニウム配線層と該高抵抗配線層76との
接続のためのコンタクト74,75が生成される。ま
た、クロックバッファ1の出力端子Aから遠い枝配線7
では、短い高抵抗配線層73が選択され、かつ元のアル
ミニウム配線層と該高抵抗配線層73との接続のための
コンタクト71,72が生成される。ステップ105で
は、以上のようにして得られた配置配線の結果を出力す
る。
【0032】図11のクロック分配回路によれば、主配
線6と複数の枝配線7,8とを有するクロック配線の小
面積構造で、容易にゼロ・クロックスキューを実現でき
る。なお、主配線6のクロック信号の遅延と各枝配線
7,8のクロック信号の遅延とが等しくなるように、図
11中の高抵抗配線層73,76をそれぞれ高容量配線
層に置き換えてもよい。
【0033】図13は、図11中の高抵抗配線層73に
代わる高容量配線層を示す平面図である。図14は、図
13中の高容量配線層81の断面構造を示している。図
14において、91は半導体基板、92は高誘電率4.
0を有するSiO2膜、93は低誘電率3.3〜3.8
を有するSiOF膜である。半導体基板91の上にSi
2膜92が、該SiO2膜92の上に高容量配線層81
を構成するアルミニウム配線層がそれぞれ形成されてい
る。更に、同半導体基板91の上にSiOF膜93が、
該SiOF膜93の上に枝配線7を構成するアルミニウ
ム配線層がそれぞれ形成されている。SiO2膜92
は、SiOF膜93に比べて薄く形成される。枝配線7
と高容量配線層81との間はコンタクト71,72によ
って接続されている。
【0034】図13及び図14の構造によれば、高容量
配線層81と半導体基板91との間の単位長さ当たりの
静電容量は、枝配線7と半導体基板91との間の単位長
さ当たりの静電容量より大きい。しかも、前者の静電容
量の値は、SiO2膜92の厚みを調整することによっ
て調整することができる。具体的には、枝配線がクロッ
クバッファの出力端子に近ければ近いほど、高容量配線
層の下のSiO2膜の厚みが小さく設定される。
【0035】
【発明の効果】以上説明してきたとおり、本発明のクロ
ック分配回路によれば、クロック配線の折り返し構造を
採用したので、配線面積が低減される。しかも、往配線
上のクロック信号の時間積分値と復配線上のクロック信
号の時間積分値とを利用してクロックスキューを低減し
たので、雑音に強いクロック分配回路を提供することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のクロック分配回路の構成例を示すブロ
ック図である。
【図2】図1中のクロック分岐回路の内部構成例を示す
回路図である。
【図3】図2のクロック分岐回路の動作を示すタイミン
グチャート図である。
【図4】本発明のクロック分配回路の他の構成例を示す
ブロック図である。
【図5】本発明のクロック分配回路の更に他の構成例を
示すブロック図である。
【図6】本発明のクロック分配回路の更に他の構成例を
示すブロック図である。
【図7】図6中の分周器の内部構成例を示す回路図であ
る。
【図8】図7の分周器の動作を示すタイミングチャート
図である。
【図9】図8中の周波数アップコンバータの内部構成例
を示す回路図である。
【図10】図9の周波数アップコンバータの動作を示す
タイミングチャート図である。
【図11】本発明のクロック分配回路の更に他の構成例
を示すブロック図である。
【図12】図11のクロック分配回路の自動設計のため
のフローチャート図である。
【図13】図11中の高抵抗配線層に代わる高容量配線
層を示す平面図である。
【図14】図13の XIV−XIV 断面図である。
【符号の説明】
1 レイアウト領域 2 クロックバッファ 3 往配線(クロック配線) 4 復配線(クロック配線) 5 アース線 6 主配線(クロック配線) 7,8 枝配線(クロック配線) 11〜14 フリップフロップ(記憶要素) 21,22 クロック分岐回路 31,33,35 バッファ 32,34 ダイオード 36 コンデンサ 37 NMOSトランジスタ 38 抵抗 41 補助バッファ 45 分周器 51,52 周波数アップコンバータ 71,72,74,75 コンタクト 73,76 高抵抗配線層 81 高容量配線層 91 半導体基板 92 SiO2膜 93 SiOF膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−102394(JP,A) 特開 平4−221830(JP,A) 特開 平1−143251(JP,A) 特開 昭63−87744(JP,A) 特開 昭63−293941(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/82 H01L 21/822 H01L 27/118 H01L 27/04

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 同期式の順序回路において複数の記憶要
    素へクロック信号を分配するためのクロック分配回路で
    あって、 1つの端点から前記複数の記憶要素の近傍を経由して折
    り返し点まで達する往配線と、前記折り返し点から前記
    往配線に沿って逆行して自由端まで達する復配線とを有
    するクロック配線と、 供給されたクロック信号に応じて前記往配線の端点へ原
    クロック信号を供給するためのクロックバッファと、 各々前記複数の記憶要素のうちの対応する記憶要素の近
    傍に配置され、前記原クロック信号に対して遅延を有す
    る前記往配線上の第1のクロック信号と、該第1のクロ
    ック信号より大きい遅延を有する前記復配線上の第2の
    クロック信号とをそれぞれ受け取り、かつ各々前記第1
    のクロック信号の時間積分値と前記第2のクロック信号
    の時間積分値との和が一方のクロック信号の1パルス分
    の時間積分値と等しくなった時点で遷移する第3のクロ
    ック信号を前記対応する記憶要素へ供給するための複数
    のクロック分岐回路とを備えたことを特徴とするクロッ
    ク分配回路。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のクロック分配回路におい
    て、 前記複数のクロック分岐回路の各々は、 1個のコンデンサと、 前記往配線上の第1のクロック信号に応じて前記コンデ
    ンサを充電するための手段と、 前記復配線上の第2のクロック信号に応じて前記コンデ
    ンサを充電するための手段と、 前記コンデンサの充電電圧が所定の電圧に達した時点で
    前記第3のクロック信号を遷移させるための手段とを備
    えたことを特徴とするクロック分配回路。
  3. 【請求項3】 請求項2記載のクロック分配回路におい
    て、 前記複数のクロック分岐回路の各々は、前記遷移した第
    3のクロック信号に応じて前記コンデンサを放電させる
    ための手段を更に備えたことを特徴とするクロック分配
    回路。
  4. 【請求項4】 請求項1記載のクロック分配回路におい
    て、 前記クロック配線の折り返し点の近傍において該クロッ
    ク配線上に挿入された補助バッファを更に備えたことを
    特徴とするクロック分配回路。
  5. 【請求項5】 請求項1記載のクロック分配回路におい
    て、 前記クロック配線の往配線と復配線との間に挟み込まれ
    たアース線を更に備えたことを特徴とするクロック分配
    回路。
  6. 【請求項6】 請求項1記載のクロック分配回路におい
    て、 供給された外部クロック信号の周波数を低減したクロッ
    ク信号を前記クロックバッファへ供給するための分周器
    と、 各々前記複数のクロック分岐回路と対応する記憶要素と
    の間に介在し、前記第3のクロック信号の周波数を前記
    外部クロック信号と同じ周波数まで上げるための複数の
    周波数アップコンバータとを更に備えたことを特徴とす
    るクロック分配回路。
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