JP3035403U - 溶接用防護シート - Google Patents

溶接用防護シート

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JP3035403U
JP3035403U JP1996008222U JP822296U JP3035403U JP 3035403 U JP3035403 U JP 3035403U JP 1996008222 U JP1996008222 U JP 1996008222U JP 822296 U JP822296 U JP 822296U JP 3035403 U JP3035403 U JP 3035403U
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spark
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protective sheet
sparks
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JP1996008222U
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祐朗 橘
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有限会社タチバナエンジニヤリング
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 溶接の火花に対して着火せず、またこれを弾
き飛ばすことが無いようにして溶接現場での防護を行
う。 【解決手段】 溶接用防護シートであって、耐熱性素材
で構成した基盤層2の少なくとも一側面に、溶接火花が
貫通可能な不燃性の溶融可能素材で構成した火花取り込
み層1を備えている。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する分野】
本考案は、溶接用防護シートに関し、特に、溶接を必要とする各種の作業現場 において、溶接に際して発生する火花に対する防護の目的で用いられるところの 溶接用防護シートに関する。
【0002】
【従来の技術】
溶接は、大別して融接と圧接とに分かれるが、建築現場、造船作業等で一般に 的用いられるのは、その融接の中かのガス溶接とアーク溶接である。 何れの技術についても、その溶接(溶断)に際しては大量の火花を発するもの である。 この火花(スケールの飛散を含む)は、高温部から発生するので、比 較的遠くにまで飛び跳ねるという性質があり、非常に危険であって、高温色によ る視力障害の問題と合わせて、火傷、火災の原因になるという溶接上の大きな問 題となっている。
【0003】 こうした火花の飛散は、現在のところ放置されている状態であり、例えば、ビ ル建築現場において、階上の溶接、溶断作業を行う場合には、近辺の作業者、特 に階下の作業者は一時作業の手を止めて安全帯へ退避している。 また、人的な危険のみならず、飛散した火花が他の可燃物、例えば、塗料や木 材に引火するという恐れも多分にあって、火災の原因ともなっている。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
本考案者は、かかる現状に鑑み、溶接に際して発生する火花を、その溶接作業 場所の周囲の所要箇所に防護壁を形成することで阻止することを考えたが、各種 の現場においては、建築支柱、骨材などの存在、或いは設置スペースの大きさが 不確定であるという個々の条件によって、特定サイズの金属パネル等の剛体を用 いることが実際上不可能であることを認めざるを得なかった。 また、こうした 剛体壁の場合には、これに勢いよく飛散した火花が衝突すると、大きく跳ね返っ て、危険性を解消することにはならないという問題がある。
【0005】 そこで、風呂敷の如く、大小のスペースに対して容易に拡張、縮小できるよう に、可撓性の防護シートを張る(壁、床として)ことを考えた。 この防護シートとして、当初、一枚の布性のシートを用いたが、これは高温の 火花によって容易に着火する状態が確認でき、とても溶接用の防護シートとして 使用出来ないことが分かった。 そこで、耐熱性に優れたガラス繊維の不織布シ ートを用いたところ、火花が接触したときの着火現象は発生しなかった(局所的 に溶融する場合もあった)が、火花を弾き飛ばして防護シートの外側に出てしま うという事態が発生した。
【0006】 本考案は、こうした問題に鑑み、溶接の火花に対して着火せず、またこれを弾 き飛ばすことが無いところの溶接用防護シートを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本考案にかかる溶接用防護シートは、上記目的を達成するために、 可撓性を有する溶接用防護シートであって、 耐熱性素材で構成した基盤層2の少なくとも一側面に、溶接火花が貫通可能な 不燃性の溶融可能素材で構成した火花取り込み層1を備える、 という手段を講じたのである。
【0008】 本考案に於いて、上記火花取り込み層1が、表皮膜1aと、該表皮膜1aの下 層の区画された空隙層1bとから構成されている、のが好ましい。
【0009】 また、本考案に於いて、上記火花取り込み層1が、発泡素材1cで構成されて いる、のが好ましい。
【0010】
【考案の実施の形態】
本考案によれば、この防護シートを、例えば、図4に示すように、ビル建築現 場の骨組み溶接乃至溶断作業に用いる場合に、その床相当部及び、その側壁相当 部としての所要の箇所に対して、その火花取り込み層1を作業箇所側に向けて張 りめぐらせる。 溶接(溶断)によって発生した火花が飛び散って防護シートの火花取り込み層 1に衝突すると、この火花取り込み層1が溶接火花の貫通可能な不燃性の溶融可 能素材で構成されているため、その表面で火花が弾かれることなく高温溶融によ って内部に進入する。
【0011】 火花取り込み層1の内部に入り込んだ火花は、その溶融によって熱を奪われる と共に耐熱性素材で構成した基盤層2に到達する。 そして、火花取り込み層1 の冷却によって火花(スケール等)は火花取り込み層1の内部に固定されること になる。 数回使用すれば、この火花取り込み層1の表面が火花貫通によって孔 だらけになるが、このようになれば使い捨てとなる。 尚、構造的に吸音作用が 期待できるため、敷設箇所によって、防音作用を発揮できる。
【0012】 上記火花取り込み層1が、表皮膜1aと、該表皮膜1aの下層の区画された空 隙層1bとから構成されている場合には、火花が表皮膜1aを溶融貫通した後に 区画された空隙層1bを順次溶融通過する際に冷却が進行し易くなると共に段階 的な減速作用が期待できて、跳ね返り防止作用が増大する。
【0013】 同様に、上記火花取り込み層1が、発泡素材1cで構成されている場合にも、 火花が発泡素材1cの気泡を順次溶融貫通する度に冷却が進行し易くなると共に 段階的な減速作用が期待できて、跳ね返り防止作用が増大する。
【0014】 本考案に於いて、上記火花取り込み層1が基盤層2の両側に備えられる場合に は、何れの側を溶接作業箇所に向けて張設してもよく、敷設作業が簡単となる。 この基盤層2の耐熱性素材としては、例えば、合成樹脂材料として、耐熱性の 高いポリアミド系、ポリカーボネイト系、変成PPE、ポリエスル等のシート材 を用いることができる。 また、可撓性が発揮でき、不燃性であれば、基盤層2 として、その他の公知の素材、例えば、アルミ等の金属箔、或いは耐熱性のある FRP等を適宜用いてよい。
【0015】 上記火花取り込み層1としては、火花に対して不燃性で、且つ、溶融可能な素 材であればよく、例えば、合成樹脂材料として、ウレタンフォームや発泡スチロ ールを用いることができる。 この火花取り込み層1は、火花の冷却と、火花衝突時に跳ね返りを防ぐクッシ ョン作用を増大させるために、構造的に空隙層1bを用いるか素材自体が空隙を 有する発泡素材を用いることになる。
【0016】
【実施例】
本考案にかかる溶接用防護シートの好適実施例について、以下図面を参照して 詳述する。 第1実施例 図1に拡大した縦断面で示すように、ここでは、耐熱性の合成樹脂材料(変成 PPE)の基盤層2の両側に、表皮膜1aと、該表皮膜1aの下層の区画された 空隙層1bとから構成された火花取り込み層1が一体化した状態で設けられてい る。 この火花取り込み層1は、溶接火花が貫通可能な不燃性の溶融可能素材、 ここでは熱可塑性ポリエステルで構成している。
【0017】 図2に示すように、この防護シートの周囲の所要箇所には、溶接現場で固定す るための紐3が取り付けられており、図4に示す如きビル建築現場での鉄骨への 取り付けが容易となる敷設作業性を良くしている。 また、道路境界となる安全 防護壁4に張設すると、上記構造によって音の吸収効果があるため、防音壁とし ての機能も発揮できる。
【0018】 第2実施例 この実施例は、図3に拡大した縦断面で示すように、ここでは、耐熱性の合成 樹脂材料(変成PPE)の基盤層2の両側に、発泡素材1cで構成された火花取 り込み層1が一体化した状態で設けられている。 この発泡素材1cは、溶接火 花が貫通可能な不燃性の溶融可能素材、ここでは気泡の発達したウレタンフォー ムで構成している。 尚、この防護シートについても、第1実施例と同様に、溶接現場において容易 に敷設固定するための紐、フック等の手段を適宜備えるものとする。
【0019】
【考案の効果】
本考案にかかる溶接用防護シートによれば、シート表面部の溶融貫通によって 溶接火花を一旦内部に取り込み冷却することにより、火花を弾き返すことなく受 け止めることができ、火花飛散を溶接作業箇所の局所に限定させることができて 、階下での作業者の通行、或いは近辺での他の作業者に対する危険性を回避でき 、溶接(溶断)作業時の他の作業者の一旦退避とこれに伴う作業休止を未然に回 避出来ると共に他の可燃物への着火火災も防止できるという顕著な作用効果を奏 するに至ったのである。 また、建築現場の道路との境界となる安全壁に利用すると、同時に防音効果も 発揮できる利点があると共に安価なシート材で構成できるため、シートに火花に よって多数の孔が開いても簡単に使い捨てすることができるので作業性が良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案にかかる第1実施例の溶接用防護シート
の拡大縦断面である。
【図2】本考案にかかる第1実施例の溶接用防護シート
の斜視図である。
【図3】本考案にかかる第2実施例の溶接用防護シート
の拡大縦断面である。
【図4】本考案にかかる溶接用防護シートの使用状態を
示す概略側面図である。
【符号の説明】
1 火花取り込み層 1a 表皮膜 1b 空隙層 1c 発泡素材 2 基盤層

Claims (3)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】耐熱性素材で構成した基盤層2の少なくと
    も一側面に、溶接火花が貫通可能な不燃性の溶融可能素
    材で構成した火花取り込み層1を備えた溶接用防護シー
    ト。
  2. 【請求項2】上記火花取り込み層1が、表皮膜1aと、
    該表皮膜1aの下層の区画された空隙層1bとから構成
    されている請求項1の溶接用防護シート。
  3. 【請求項3】上記火花取り込み層1が、発泡素材1cで
    構成されている請求項1の溶接用防護シート。
JP1996008222U 1996-07-12 1996-07-12 溶接用防護シート Expired - Lifetime JP3035403U (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR200483332Y1 (ko) * 2015-11-09 2017-04-28 한전케이피에스 주식회사 용접 불꽃 비산 방지용 화재 방지장치

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR200483332Y1 (ko) * 2015-11-09 2017-04-28 한전케이피에스 주식회사 용접 불꽃 비산 방지용 화재 방지장치

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