JP3035311U - 靴の中敷 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 靴の中敷において、靴の内部空間に外部の新
鮮な空気を繰り返し送り込み、靴蒸れ防止を果たす。 【解決手段】 靴の中敷において、踵から土踏まず付近
にかけて空気室を設け、この空気室の土踏まずの位置に
靴の上部開口部に達する突起を設け、この突起に吸気弁
を設け、靴の中敷の裏面に排気弁を設け、空気室に踵の
荷重をかけることと解除することの繰り返しを行うこと
により、空気室が偏平になるとき空気室内の空気を排気
弁より靴の内部空間へ排出し、空気室が元の形状に復元
するとき、吸気弁より靴の外部の新鮮な空気を空気室内
へ吸い込むこととしている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

この考案は、靴蒸れ防止作用のある靴の中敷に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、踵部分に空気室を有し、靴の内部空間から空気室へ空気を吸い込む吸気 弁と、反対に空気室から靴の内部空間へ空気を送りだす排気弁を備えた形式の靴 の中敷はあった。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、上述した従来の靴の中敷においては、靴の内部空間から空気室 内へ空気を吸い込んでいたので、外の新鮮な空気を吸い込む場合と違って、靴内 の空気が入れ替わらず靴蒸れを防止することが十分にはできないという問題があ った。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

上記の問題点を解決するために、本考案は、靴の中敷の踵から土踏まず付近に かけて空気室を設け、この空気室の土踏まずの位置に靴の上部開口部に達する突 起を設け、該突起に吸気弁を設け、靴の中敷の裏面に排気弁を設け、空気室に踵 の荷重をかけることと解除することの繰り返しを行うことにより、空気室が偏平 になるとき空気室内の空気を排気弁より靴の内部空間へ排出し、空気室が元の形 状に復元するとき、吸気弁より靴の外部の新鮮な空気を空気室内へ吸い込むこと としている。 こうして、靴の内部空間に外部の新鮮な空気を繰り返し送り込み、靴蒸れ防止 を果たすことができる。

【０００５】

【考案の実施の形態】

本考案に係わる靴の中敷は、弾力を有する素材からなり、踵から土踏まず付近 にかけて空気室を設け、この空気室は踵の荷重をかけたとき偏平になり、踵の荷 重を軽減したとき復元するように形成し、足の内側の土踏まずの位置に、ほぼ靴 の上部開口部に達する大きさに、上記空気室に連結する突起を設け、この突起に 、靴の上部開口部から上記空気室へ外気を吸い込ませる吸気弁を設ける一方、裏 面側の中央に上記空気室から靴の内部空間へ空気室内の空気を排出する排気弁を 設け、空気室より前方の爪先にかけては、多数の凹凸や穴を設けてなり、足を踏 み込んだとき、踵に荷重がかかり、空気室が偏平となって、空気室内の空気が排 気弁から靴内部に吐き出され、足を上げて、踵の荷重を除去したとき、空気室が もとの形状に復元し、靴の上部開口部の新鮮な空気が吸気弁から空気室内に流入 するということを繰り返し行い、靴内部の通気を頻繁にして、靴蒸れ防止を行う ようにするものである。

【０００６】

【実施例】

以下この考案を例示図面を参照して詳細説明すると、図１は本考案靴の中敷の 一実施例を示す平面図、図２は同じく底面図、図３は同じく側面図、図４は図１ のＡ−Ａ線断面図であり、図５は図１のＢ−Ｂ線拡大断面図、図６は図１のＣ− Ｃ線拡大断面図である。

【０００７】 靴の中敷（１）は、合成樹脂等の弾力を有する素材からなり、踵から土踏まず 付近にかけて空気室（２）を設ける。空気室（２）は、踵の荷重をかけたとき偏 平になり、踵の荷重を軽減したとき復元するようにベローズ（２ａ）を形成して いる。足の内側の土踏まずの位置に、靴の上部開口部にほぼ達する大きさに、空 気室（２）に連結する突起（３）を設け、この突起（３）に、空気室（２）内に 外気を吸入する吸気弁（４）を設ける。吸気弁（４）は、空気室（２）の形状が 復元するときのみ、外気を吸入し、空気室（２）の形状が偏平になるときは、吸 気弁（４）を通して空気室（２）外へ空気を漏らさないように構成する。また、 裏面の中央に、排気弁（５）を設ける。この排気弁（５）は、吸気弁（４）とは 反対に空気室（２）の形状が偏平になるときのみ、空気室（２）内の空気を靴の 内部へ排出し、空気室の形状が復元するとき空気室（２）内へ外から排気弁（５ ）を通して空気が流入することを防止する構成になっている。

【０００８】 これにより、踵を踏み込んだとき、空気室（２）の排気弁（５）から空気室（ ２）内の空気が靴の内部空間に吐き出され、踵を上げたとき、吸気弁（４）から 靴の上部開口部の新鮮な外気が空気室（２）内に流入する。

【０００９】 この空気の出し入れを繰り返して、靴内部の通気を頻繁にできる。空気室（２ ）より前方の爪先にかけては、複数の凹条（６）を設け、これら凹条（６）には 多数の穴（７）を設けて通気が足全体に行き届くように形成してある。中敷（１ ）の素材は弾力性を有する合成樹脂等と上記したが、空気室（２）と突起（３） と排気弁（５）のある踵付近を除く部分には、抗菌性を有する木材粉、活性炭等 を入れた不織布シート材や、木材粉、活性炭等を混入させた合成樹脂材等を使用 しても良い。凹条（６）や穴（７）の形状は図示したものに限定するものではな く、多数凹凸や穴を分布させれば良い。

【００１０】 吸気弁（４）、排気弁（５）の形状は図示したものに限定するものではなく、 踵を上げたとき空気室（２）内に空気を流入させ、空気室（２）の形状を復元し 、踵に荷重をかけたとき空気室（２）に溜められた空気を靴の内部空間へ排出す るという目的に応じた構造であれば良い。

【００１１】 尚、長靴、安全靴、登山靴等のような深い靴の場合、靴の上部開口部まで突起 （３）を形成することが困難なので、突起（３）にワンタッチで装着できるパイ プ（図示せず）を用意し、このパイプの口を靴の上部開口部まで伸ばして、外気 を吸気弁（４）から吸入し易くすることもできる。

【００１２】

【考案の効果】

本考案は、以上説明したような形態で実施され、以下に記載されるような効果 を奏する。

【００１３】 踵から土踏まず付近にかけて偏平になったり復元したりできる空気室を設け、 この空気室と靴の上部開口部を連通させる吸気弁を、足の内側土踏まずの位置に 設け、裏面に排気弁を設けるので、新鮮な外気を吸気弁から取り入れ、それを排 気弁から靴の内部空間へ送り込むことを、靴を履いて歩くときに自動的に繰り返 し行え、靴蒸れ防止を果たすことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案の一実施例を示す平面図である。

【図２】同じく底面図である。

【図３】同じく側面図である。

【図４】図１のＡ−Ａ線断面図である。

【図５】図１のＢ−Ｂ線拡大断面図である。

【図６】図１のＣ−Ｃ線拡大断面図である。

【符号の説明】

１ 靴の中敷 ２ 空気室 ２ａ ベローズ ３ 突起 ４ 吸気弁 ５ 排気弁 ６ 凹条 ７ 穴

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 靴の中敷であって、弾力を有する素材か
   らなり、踵から土踏まず付近にかけて空気室を設け、該
   空気室は踵の荷重をかけたとき偏平になり、踵の荷重を
   軽減したとき復元するように形成し、足の内側の土踏ま
   ずの位置に、ほぼ靴の上部開口部に達する大きさに、上
   記空気室に連結する突起を設け、該突起に、靴の上部開
   口部から上記空気室へ外気を吸い込ませる吸気弁を設け
   る一方、裏面側に上記空気室から靴の内部空間へ空気室
   内の空気を排出する排気弁を設けたことを特徴とする靴
   の中敷。