JP3034382U

JP3034382U - 彩色用具セット

Info

Publication number: JP3034382U
Application number: JP1996006325U
Authority: JP
Inventors: 伸一香川
Original assignee: 株式会社呉竹精昇堂
Priority date: 1996-06-13
Filing date: 1996-06-13
Publication date: 1997-02-18
Anticipated expiration: 2002-06-13

Abstract

(57)【要約】【課題】携帯に便利で、スケッチなどをする場合に手
軽に使用できる彩色用具セットを提供する。【解決手段】表面に設けた複数の窪みにそれぞれ色彩
の異なる水溶性固形絵の具を予め充填して保持するとと
もに同じく同表面に設けた凹部に筆を収容した中皿を蓋
付きのケースに装着したことを特徴とする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、スケッチをする場合、イラストを描く場合、又はステンシルや版画に色付けする場合等に使用できる彩色用具セットに関する。

【０００２】

【従来の技術】

例えば、野外でスケッチをする場合などは、絵の具、絵筆及びパレットなどの用具を揃え、それらをバッグに収納して携帯する必要があった。そして、実際にスケッチする場合は、絵の具をチューブからパレット上に絞り出すというような作業も必要とした。

【０００３】ところで、普通の用事で外出する場合は、絵の具やパレットを携帯することは殆どない。したがって、例えば、旅先で美しい景色に出会って絵心が生じても、手元に用具がないためスケッチする機会を失うことが多い。このような場合、携帯性が良くかつ手軽に使用できる簡易な絵画用具セットがあれば便利である。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

そこで本考案は、携帯に便利で、スケッチなどをする場合に手軽に使用できる簡易な彩色用具セットの提供を目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記目的は本考案によって、すなわち、表面に設けた複数の窪みにそれぞれ色彩の異なる水溶性固形絵の具を予め充填して保持するとともに同じく同表面に設けた凹部に筆を収容した中皿を蓋付きのケースに装着したことを特徴とする彩色用具セットによって達成することができる。

【０００６】なお、本考案の彩色用具セットは、上記の構成に加えて、中皿の窪みの底に丸みを付けるとともに同窪みの内側にアンダーカットなどによる固形絵の具の引掛部を設けることが望ましい。

【０００７】

【実施例】

以下、図面に基づき本考案の実施例について説明する。まず、図１〜図４において符号１１がケース本体であり、符号１２がそのケース本体１１に装着された中皿であり、符号１３がケース本体１１の一端に回動自在に取付けられて中皿１２の上を被覆可能な蓋である。

【０００８】ケース本体１１と蓋１３は同一のプラスチック材料によって成形され、その大きさや形状は、ＣＤやＭＯ等のディスクを収納する専用ケースと略同一になっている。

【０００９】中皿１２は真空成形された肉薄のプラスチック製品であり、その上面に９つの円形の窪み１４と、１つの略長方形の凹部１５を形成して、各窪み１４にはそれぞれ色彩の異なる９種類の固形絵の具１，２，３，４，５，６，７，８，９を予め充填して保持し、又、凹部１５には筆１０を収納している。

【００１０】ところで、中皿１２の窪み１４の底には丸みが付けられ、同じく窪み１４の内側にはアンダーカットによる固形絵の具の引掛部１６を設けている。この底の丸みは、水で溶かした絵の具を筆で掻き出しやすくするために付けたものである。また、引掛部１６は、固形絵の具が窪み１４から剥脱しないように設けたものである。すなわち、固形絵の具は、初めは液状で窪み１４に充填され、その後に水分が蒸発して乾燥し固まるが、その際、収縮を伴って、窪み１４の寸法より小さくなって隙間が生じ、底面の密着のみでは剥れやすいので、それを防止するために引掛部１６を設けたものである。なお、固形絵の具は、上記のように、初めは液状で窪み１４に充填され、そのときに引掛部１６の下側に入り込むので、その後に乾燥して固まったときは、引掛部１６が固形絵の具に確実に食い込んだ状態となる。

【００１１】上記の実施例では、窪み１４の内側にアンダーカットにより引掛部１６を設けているが、この引掛部の構造はこれに限定されるものではない。例えば、図５の（ａ）〜（ｃ）に示すような形状にすることもできる。（ａ）は窪み３１の底を蟻溝状にしてその両端に弓形の引掛部３２を形成したもの、（ｂ）は頭に傘部を有する突起を窪み３３の底に立設することにより引掛部３４を形成したもの、また、（ｃ）は窪み３５の両端に弓形の庇部を突設することにより引掛部３６を形成したものである。

【００１２】スケッチなどをする場合は、水で濡らした筆１０の穂先を固形絵の具に付けてその水で固形絵の具を溶かしながら使用する。なお、色を混ぜて調色する場合は開いた蓋１３の内面をパレットとして使用することができる。

【００１３】上記の実施例における中皿１２に設けた窪み１４は円形で、その数は９であったが、この窪みの形状や数も任意である。図６〜図９はその他の中皿の例を示したものである。図６に示した中皿１７は、固形絵の具を充填する９つの四角い窪み２１と、調色するための楕円形で凹状のパレット部２２を表面に一体的に設けている。図７に示した中皿１８は、固形絵の具を充填する窪み２３が三角形を呈し、その数は４つである。図８に示した中皿１９は、固形絵の具を充填する８つの楕円形の窪み２４と４つの四角形で凹状のパレット部２５を設けている。図９に示した中皿２０は、固形絵の具を充填する円形の窪み２６を５つだけ設けている。なお。図６〜図９において符号２７，２８，２９，３０は共に筆を収納するための凹部である。

【００１４】

【考案の効果】

本考案の彩色用具セットは上記の通りであり、まず、ケースの中に絵の具や筆を一緒にまとめて備えてあるので、携帯性が極めて良い。したがって、このセットを携帯すれば、いつでもどこでも、手軽にスケッチなどをすることができる。次に、中皿の窪みに予め固形絵の具が充填され、その固形絵の具は水で溶かしてすぐに使用できるので、従来の絵の具のようにチューブからパレットの上へ絞り出すというような手間がかからず、簡易に使用できて便利である。また、請求項２記載のごとく構成すれば、溶かした絵の具を窪みから筆で掻き出しやすくなるという利点と、固形絵の具の窪みからの剥脱を防止できるという利点が更に得られる。

【図面の簡単な説明】

【図１】開蓋状態を示す斜視図である。

【図２】固形絵の具を充填する前、かつ、ケースに装着
する前の中皿を示す斜視図である。

【図３】閉蓋状態を示す斜視図である。

【図４】図３のＡ−Ａ線における断面図である。

【図５】他の引掛部の形状を示す平面図付き断面図であ
る。

【図６】他の中皿を示す平面図である。

【図７】他の中皿を示す平面図である。

【図８】他の中皿を示す平面図である。

【図９】他の中皿を示す平面図である。

【符号の説明】

１，２，３，４，５，６，７，８，９固形絵の具１０筆１１ケース本体１２中皿１３蓋１４，３１，３３，３５窪み１５凹部１６，３２，３４，３６引掛部１７，１８，１９，２０中皿２１，２３，２４，２６窪み２２，２５パレット部２７，２８，２９，３０凹部

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】表面に設けた複数の窪みにそれぞれ色彩
の異なる水溶性固形絵の具を予め充填して保持するとと
もに同じく同表面に設けた凹部に筆を収容した中皿を蓋
付きのケースに装着したことを特徴とする彩色用具セッ
ト。
【請求項２】中皿の窪みの底に丸みを付けるとともに
同窪みの内側にアンダーカットなどによる固形絵の具の
引掛部を設けた請求項１記載の彩色用具セット。