JP3034279U

JP3034279U - 肌着

Info

Publication number: JP3034279U
Application number: JP1996007596U
Authority: JP
Inventors: 正晴西垣
Original assignee: 三高繊維株式会社
Priority date: 1996-08-01
Filing date: 1996-08-01
Publication date: 1997-02-14
Anticipated expiration: 2002-08-01

Abstract

(57)【要約】【課題】皮膚病、特にアトピー性皮膚炎の抑制、治療
に有効な肌着を提供する。【解決手段】肌着20を金属性の糸10で編む。肌着20
は、金属性の糸10だけで織ることができるが、肌着20を
着用した人の肌に少なくとも金属性の糸10が直接触れれ
ば、十分に効果が発揮されるため、少なくとも金属性の
糸10が肌着20の裏面に表出するように編めばよい。この
場合、金属性の糸10と、通常糸16及び伸縮性糸18の３種
類の糸によって、金属性の糸10は裏面に表出させて表面
には表出させず、通常糸16は表面に表出させて裏面には
表出させないように編めばよい。このように編むと外観
は通常の肌着となんら変りはない。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する利用分野】

本考案は、アトピー性皮膚炎等の皮膚病の抑制、治療に有効な肌着に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

肌着は、綿糸等の吸湿性に優れた材料を編み込んで形成される。綿糸と共に、ポリエステル、ナイロン等を編み込むこともある。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

出願人は、金属、特に銀が優れた殺菌作用を有することに着目し、金属性の糸にて肌着を編めば、皮膚病、特にアトピー性皮膚炎を抑制することができるのではないかと考えた。

【０００４】本考案の目的は、皮膚病、特にアトピー性皮膚炎の抑制、治療に有効な肌着を提供することである。

【０００５】

【課題を解決する為の手段】

上記課題を解決するために、本考案では、金属性の糸(10)で肌着(20)を編む。肌着(20)は、金属性の糸(10)だけで編むことができるが、肌着(20)を着用した人の肌に少なくとも金属性の糸(10)が直接触れれば、十分に効果が発揮されるため、少なくとも金属性の糸(10)が肌着(20)の裏面に表出するように編めばよい。この場合、金属性の糸(10)と、通常糸(16)及び伸縮性糸(18)の３種類の糸によって、金属性の糸(10)は裏面に表出させて表面には表出させず、通常糸(16)は表面に表出させて裏面には表出させないように編めばよい。このように編むと外観は通常の肌着となんら変りはない。

【０００６】

【作用及び効果】金属性の糸(10)が肌に直接触れることによって、金属の優れた殺菌作用により、皮膚病、特にアトピー性皮膚炎を抑制、治療することができる。金属性の糸に用いられる金属として、銀が最も望ましい。なぜなら、銀は、殺菌作用が特に優れており、細菌だけでなく、かび等の発生、増殖を押えることができるからである。また、銀は、熱伝導性がよく、赤外線の反射率も高いため、体温を反射して優れた保温性を有する。更に、銀は電気抵抗が小さいため電気を流しやすく、人体の生体電流の流れを活発にする効果があると考えられる。また、大気中の電波等を反射、吸収することにより、電波の人体への悪影響を防止できる。また、銀は触媒としても優れた素材であるため、臭い成分を抑制できる。

【０００７】

【考案の実施の形態】

金属性の糸(10)とは、糸の表面に少なくとも金属の一部が露出している糸であって、例えば、合成繊維や天然繊維の表面をメッキその他化学的または物理的方法によって金属層によって被覆した糸、合成繊維等の重合体に金属または金属粉末を混練して紡糸した糸、金属のフィラメントと合成又は天然繊維とを混紡して製られた糸などを挙げることができる。一例として、銀をメッキしたソーコイト社(アメリカ)製の商品名エクス・スタティック(X-static)を挙げることができる。通常糸(16)として、吸湿性の綿糸を用いると着心地がよい。また、伸縮性糸(1 8)として、スパンテックス糸を用いることができる。上記３種の糸を図１に示す如く、金属性の糸(10)が裏面、通常糸(16)が表面に夫々表出するように、伸縮性糸(18)で編み込み、肌着(20)を形成する。肌着(20)の形状は、通常の肌着と同様の形状とすることができる。上半身用の肌着(22)の望ましい形状は、図２に示すように、袖は、七分袖よりも長く、着丈は着用者の腰骨よりも下まで、つまり着用者のへそを隠す程度の長さである。これは、本考案の肌着による皮膚病の抑制、治療範囲を大きくするためである。下半身用の肌着(24)の望ましい形状は、図２に示すように、パンツ丈が着用者の足の踝(くるぶし)に当たる程度の長さである。これも、同様に本考案の肌着による皮膚病の抑制、治療範囲を大きくするためである。

【０００８】

【実施例】

本考案の肌着(20)の効果を実験するため、実際に皮膚病の患者に着用してもらい、データを集めた。肌着(20)は、図２に示す上半身用と下半身用の一対である。被験者は、特別に選ばれた男性と女性各１名ずつである。約１週間から１０日、本考案の肌着を着用せしめた。その結果を以下に示す。男性は、肌の湿疹、かゆみの防止を目的として肌着を着用した。その結果、着用した日からかゆみが止まり、以前から使用していた軟膏を使用する必要がなくなり、肌着の効果は十分に達成された。女性については、アトピー性皮膚炎の抑制を目的として肌着を着用した。その結果、炎症を和らげることができ、その効果に満足した。

【０００９】本考案の肌着を、より長期間着用することによって、皮膚病、特にアトピー性皮膚炎を更に和らげ、また、治癒に到らしめることができると予想される。

【図面の簡単な説明】

【図１】金属性の糸を裏面に表出した編み方を示す図で
ある。

【図２】上半身用及び下半身用の肌着の正面図である。

【符号の説明】

(10) 金属性の糸 (20) 肌着

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.⁶ 識別記号庁内整理番号ＦＩ技術表示箇所Ａ６１Ｎ 5/06 Ａ６１Ｎ 5/06 ＡＤ０４Ｂ 1/14 Ｄ０４Ｂ 1/14

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】金属性の糸(10)で編成してなる肌着。
【請求項２】金属性の糸(10)と、通常糸(16)及び伸縮
性糸(18)の３種類の糸によって編成され、金属性の糸(1
0)は裏面に表出させて表面には表出させず、通常糸(16)
は表面に表出させて裏面には表出させないように編成し
た請求項１に記載の肌着。
【請求項３】肌着(22)は、七分袖よりも長い袖を有
し、着丈は着用者の腰骨よりも下まで伸びる長さの上半
身用肌着である請求項１または請求項２に記載の肌着。
【請求項４】肌着(24)は、パンツ丈が着用者の足の踝
に当たる長さの下半身用肌着である請求項１または請求
項２に記載の肌着。
【請求項５】金属性糸(10)に用いられる金属は、銀で
ある請求項１乃至請求項４の何れかに記載の肌着。