JP3033264U - 枕用中袋 - Google Patents
枕用中袋Info
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- JP3033264U JP3033264U JP1996006431U JP643196U JP3033264U JP 3033264 U JP3033264 U JP 3033264U JP 1996006431 U JP1996006431 U JP 1996006431U JP 643196 U JP643196 U JP 643196U JP 3033264 U JP3033264 U JP 3033264U
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 人体への影響を抑制することを目的として、
枕の中袋に発生する静電気対策について安価かつ簡易な
解決策を呈示する。 【解決手段】 合成樹脂からなるチップを充填する袋体
であって、この袋体の少なくとも枕カバーが人頭に接す
る部分に相当する範囲に導電性糸のステッチを配する。
枕の中袋に発生する静電気対策について安価かつ簡易な
解決策を呈示する。 【解決手段】 合成樹脂からなるチップを充填する袋体
であって、この袋体の少なくとも枕カバーが人頭に接す
る部分に相当する範囲に導電性糸のステッチを配する。
Description
【0001】
本考案は、例えばプラスチックパイプ、中空ボール等をチップとする枕用中袋 において、チップが擦れて中袋に発生する静電気を逃がすようにした構造的改良 に関する。
【0002】
プラスチックパイプをチップとする枕を例にして説明する。近年、通気性を有 する中袋に短尺のプラスチックパイプを大量に充填した枕が出回っている。この 枕は、適度に固い触感を有し、プラスチックパイプが形成する枕内部の空気の通 りがよく、安眠を誘う特徴があり、比較的安価に提供しやすい利点もある。この 枕では、人頭の据わりをよくするため、中袋の容積に対して若干の余裕を残して プラスチックパイプを詰め込むのが通例である。このため、この枕を使用中に、 プラスチックパイプ同士、又はプラスチックパイプと中袋とが擦れ合い、静電気 が発生することがある。
【0003】 静電気の人体への影響は完全に解明されたわけではないが、皮膚病を引き起こ す原因となったり、シミ、アザを作ったり、胎内からカルシウム代謝を早めたり して、変調をもたらすと言われている。報告例の中には、静電気が原因で、髪の 毛が抜けたなどの症状も見受けられる。また、直接人体に影響がなくとも、静電 気がほこりや小さなゴミを引き寄せて、枕を不潔にしてしまう問題がある。従来 はこうした静電気の発生を抑えるため、枕カバー、特に中袋に帯電防止加工を施 したり、帯電防止剤が混入した洗剤又は糊剤を用いたりしていた。
【0004】
静電気の発生を抑えるには、中袋に帯電防止加工を施すことが適切であるが、 これはコスト高の原因になる。しかも、継続的な使用や洗濯による中袋の生地の 劣化が、帯電防止能力の低下に繋がる。また、中袋の全面にわたって帯電防止剤 を均一に付加することが難しく、余り効率的な対策ではなかった。そこで、人体 への影響を抑制することを目的として、中袋に発生する静電気対策について安価 かつ簡易な解決策を呈示すべく、検討したのである。
【0005】
検討の結果、課題を解決するために得られた手段が、合成樹脂からなるチップ を充填する袋体であって、この袋体の少なくとも枕カバーが人頭に接する部分に 相当する範囲に導電性糸のステッチを配した枕用中袋である。この中袋は、チッ プと袋体とが擦れ合うことによって発生する静電気を、導電性糸が穏やかなコロ ナ放電により人体に電気的なショックを感じさせることなく放電させ、常に静電 気のない状態を維持できるようになる。しかも、枕カバーを通じて人頭に発生す る静電気をも除去することができる。こうして、静電気による人体への影響を防 ぐのである。もっとも静電気を発生しやすい場所は、枕カバーが人頭と接する部 分なので、導電性糸は特に前記部分に相当する範囲に配する。
【0006】 袋体に対する導電性糸の配し方には幾つか方法がある。例えば、袋体が合成繊 維のメッシュ状編織物であって、所定割合で前記繊維に代えて用いた導電性糸を 縞状に、かつ少なくとも枕カバーが人頭に接する部分に相当する範囲でこの袋体 に編み織りするものがある。この形態での導電性糸は、合成繊維と一体で袋体を 構成するので、袋体から分離する虞が少ない。
【0007】 また上述とは異なる形態として、ステッチは表糸に導電性糸、裏糸に伸縮性糸 を用いてなり、この伸縮性糸により導電性糸を少なくとも枕カバーが人頭に接す る部分に相当する範囲で袋体に縫着したものがある。この形態は、別体として作 られた中袋に対し、後付けで導電性糸を縫着するもので、導電性糸を渦巻き状、 クランク状、ジグザク状などのように、自由な縫着ラインで袋体に固着できる利 点がある。また、裏糸である伸縮性糸は、導電性糸にない伸縮性により変形する 中袋の形状に静電気防止材を追随させる働きを持ち、更に導電性糸を保護する役 割も持っている。
【0008】 より具体的には、袋体がポリエステル糸、ナイロン糸又はこれらの合成糸のレ ース編物であり、ステッチは表糸に導電性紡績糸、裏糸にウーリー糸を用いてな り、このウーリー糸により導電性糸を少なくとも枕カバーが人頭に接する部分に 相当する範囲で袋体に縫着した枕用中袋が好ましい。レース編物、例えばラッセ ル編みからなる袋体は見栄えがよく、通気性に優れ、ステッチが後付けであるた め、中袋は自由なレースデザインを採ることができる。導電性紡績糸には避雷針 として機能する無数の細糸が存在し、この避雷針が空気中の水分へ素早く静電気 を放電する。そして、この紡績糸を枕カバーが人頭に接する部分に相当する範囲 で袋体に縫着することで、効率的な静電気の除去が可能となるのである。
【0009】
以下、本考案の実施形態について、図を参照しながら説明する。図1は、本考 案による中袋1を枕カバー2に収容した状態の一部破断斜視図であり、図2は同 中袋1の平面図である。中袋1は、ポリエステル糸、ナイロン糸又はこれらの合 成糸のラッセル編物からなる袋体3に、導電性紡績糸4を表糸、ウーリー糸5を 裏糸ととしてステッチ6を縫着した構造で、通気性を有している。中袋1の中に は、短尺のプラスチックパイプであるチップ7を若干の余裕を残して充填してあ る。チップ7の例としては、前記プラスチックパイプのほか、プラスチックの中 空ボール、発泡ビーズ、発泡ポリウレタンチップ、ポリプロピレンチップ、ポリ エチレンチップがあり、チップ7に代えて単体で枕状に成形したウレタン又はゴ ムの発泡加工品やポリエステル綿を用いる場合もある。前記中袋1の通気性は、 このチップ7を結露させないためのものである。中袋1は、側縁に設けたファス ナー8を開いてチップ7を充填し、スライダーを袋部9に隠して閉じ、枕カバー 2に収容する。
【0010】 紡績糸4を表糸、ウーリー糸5を裏糸としたステッチ6は、図1又は図2に見 られるように四隅を直角に折り曲げ、各周の間隔が略均等な渦巻状に袋体へ縫着 してある。図3はステッチ6の構造を表した袋体3の一部拡大断面図である。紡 績糸4は、表面から避雷針となる糸を無数に突出させている。中袋1の表面に発 生する静電気をコロナ放電させるため、図3に見られるように、紡績糸4は袋体 3の表面に沿って這わせるのがよく、ウーリー糸5が一定間隔で袋体3に縛りつ けるように紡績糸4を固着する。ウーリー糸5は、可撓性に富み、図3のように 袋体3を挟んで取り廻しても問題がなく、変形する袋体3の表面に紡績糸4を追 随させることができる。更に、ウーリー糸5は、紡績糸4を保護する働きも持っ ている。
【0011】 袋体3に対する紡績糸4は、「静電気を逃がす(放電させる)」という目的から、 袋体3の表面にまんべんなく配される、少なくとも枕カバー2の人頭に接する部 分(図2中二点鎖線参照)に相当する範囲で袋体に配されるのが好ましい。図1又 は図2に見られる中袋1は、この条件に適合したものであるが、このほかにも、 幾つかの縫着ラインが考えられる。
【0012】 例えば、中袋1の長尺方向に沿って左右を折り曲げたクランク状のステッチ6 (図4)、中袋1の短尺方向に沿って上下を折り曲げたクランク状のステッチ6( 図5)、中袋1の短尺方向でジグザクに折り曲げたステッチ6(図6)や、更には 所定位相差でずらしながら斜行させた縫着ラインを重ね合わせたステッチ6(図 7)等を挙げることができる。また、ステッチに代えて、導電性糸又は導電性糸 からなる紡績糸4を縦糸又は横糸として中袋を編み織りしてもよい(図8)。
【0013】
本考案の中袋により、安眠を誘うと言われる合成樹脂チップを充填する枕にお いて静電気による人体への影響をなくし、しかも通常綿で作られる枕カバーを通 じての人頭に発生する静電気をも除去することができるので、より快適な使用感 を実現できるようになる。また、本考案で使用する導電性糸は比較的安価に入手 でき、その使用量も袋体全体に対してごく僅かであるため、コストの上昇を抑え ることができ、導電性糸の縫着は手間も掛からない。このように、安価かつ簡易 な手段により、枕に発生する静電気を防止でき、加えて人頭に発生する静電気を 除去できるようになるのである。
【図1】本考案による中袋を枕カバーに収容した状態を
表した一部破断斜視図である。
表した一部破断斜視図である。
【図2】同中袋の平面図である。
【図3】同中袋のステッチの構造を表した中袋の一部拡
大断面図である。
大断面図である。
【図4】中袋の長尺方向に沿って左右を折り曲げたクラ
ンク状のステッチを縫着した中袋の平面図である。
ンク状のステッチを縫着した中袋の平面図である。
【図5】中袋の短尺方向に沿って上下を折り曲げたクラ
ンク状のステッチを縫着した中袋の平面図である。
ンク状のステッチを縫着した中袋の平面図である。
【図6】中袋の短尺方向でジグザクに折り曲げたステッ
チを縫着した中袋の平面図である。
チを縫着した中袋の平面図である。
【図7】所定位相差でずらしながら斜行させた縫着ライ
ンを重ね合わせたステッチを縫着した中袋の平面図であ
る。
ンを重ね合わせたステッチを縫着した中袋の平面図であ
る。
【図8】導電性紡績糸を縦糸又は横糸として編み織りし
た中袋の平面図である。
た中袋の平面図である。
1 中袋 2 枕カバー 3 袋体 4 導電性紡績糸 5 ウーリー糸 6 ステッチ 7 チップ 8 ファスナー 9 袋部
Claims (4)
- 【請求項1】 合成樹脂からなるチップを充填する袋体
であって、該袋体の少なくとも枕カバーが人頭に接する
部分に相当する範囲に導電性糸のステッチを配したこと
を特徴とする枕用中袋。 - 【請求項2】 袋体が合成繊維のメッシュ状編織物であ
って、所定割合で前記繊維に代えて用いた導電性糸を縞
状に、かつ少なくとも枕カバーが人頭に接する部分に相
当する範囲で該袋体に編み織りしたことを特徴とする請
求項1記載の枕用中袋。 - 【請求項3】 ステッチは表糸に導電性糸、裏糸に伸縮
性糸を用いてなり、該伸縮性糸により導電性糸を少なく
とも枕カバーが人頭に接する部分に相当する範囲で袋体
に縫着したことを特徴とする請求項1記載の枕用中袋。 - 【請求項4】 袋体がポリエステル糸、ナイロン糸又は
これらの合成糸のレース編物であって、ステッチは表糸
に導電性紡績糸、裏糸にウーリー糸を用いてなり、該ウ
ーリー糸により導電性糸を少なくとも枕カバーが人頭に
接する部分に相当する範囲で袋体に縫着したことを特徴
とする請求項1記載の枕用中袋。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1996006431U JP3033264U (ja) | 1996-07-05 | 1996-07-05 | 枕用中袋 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1996006431U JP3033264U (ja) | 1996-07-05 | 1996-07-05 | 枕用中袋 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP3033264U true JP3033264U (ja) | 1997-01-21 |
Family
ID=43168151
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1996006431U Expired - Lifetime JP3033264U (ja) | 1996-07-05 | 1996-07-05 | 枕用中袋 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3033264U (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015041442A (ja) * | 2013-08-21 | 2015-03-02 | 株式会社シマモト | 静電気除去具 |
CN109044011A (zh) * | 2018-09-25 | 2018-12-21 | 孙占斌 | 防静电床单 |
WO2022219800A1 (ja) * | 2021-04-16 | 2022-10-20 | 武彦 大木 | 身辺具 |
-
1996
- 1996-07-05 JP JP1996006431U patent/JP3033264U/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015041442A (ja) * | 2013-08-21 | 2015-03-02 | 株式会社シマモト | 静電気除去具 |
CN109044011A (zh) * | 2018-09-25 | 2018-12-21 | 孙占斌 | 防静电床单 |
CN109044011B (zh) * | 2018-09-25 | 2023-11-17 | 孙占斌 | 防静电床单 |
WO2022219800A1 (ja) * | 2021-04-16 | 2022-10-20 | 武彦 大木 | 身辺具 |
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