JP3032846B2 - グアニジン誘導体の製造方法、その中間体及びその製造方法 - Google Patents

グアニジン誘導体の製造方法、その中間体及びその製造方法

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JP3032846B2
JP3032846B2 JP3144295A JP14429591A JP3032846B2 JP 3032846 B2 JP3032846 B2 JP 3032846B2 JP 3144295 A JP3144295 A JP 3144295A JP 14429591 A JP14429591 A JP 14429591A JP 3032846 B2 JP3032846 B2 JP 3032846B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はグアニジン誘導体の製造
方法、該グアニジン誘導体合成のための中間体および該
中間体の製造方法に関する。該グアニジン誘導体は殺
虫、殺ダニ剤として有用である(特願平1−33372
1号)。
【0002】
【従来の技術】従来、グアニジン誘導体の合成中間体と
して有用なN−置換−N’−ニトロイソチオ尿素誘導体
およびN一環状(メチル)−N’−ニトロイソチオ尿素
誘導体の合成法としては、イソチオ尿素類の硫酸−発煙
硝酸によるニトロ化による方法が知られている〔ジャー
ナル・オブ・アメリカン・ケミカル・ソサイエティ(J
ournal of American Chemic
al Society),第76巻、第1877頁(1
954年)〕。しかし、この方法によれば、窒素原子に
アルキル置換基を有するイソチオ尿素類のニトロ化は極
めて収率が悪く、一般的合成法あるいは工業的製造法と
して満足のいくものではなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような事情に鑑
み、本発明は収率よく、経済的に工業上実施し得る技術
で、グアニジン誘導体の合成中間体として有用なN,
N’−ジ置換イソチオ尿素誘導体およびN−環状(メチ
ル)−N’−置換イソチオ尿素誘導体を製造するための
新規な合成中間体を見出すとともに、その製造法、また
該中間体を用いて殺虫、殺ダニ剤として極めて有用な新
規グアニジン誘導体の製造法を提供することを目的とす
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決すべく鋭意研究し、その結果、式
【化18】 〔式中、Rは置換されていてもよい炭化水素基またはア
シル基を、Xは電子吸引基を、Y,Yは同一または
相異なって酸素または硫黄を、Aは置換されていてもよ
い2価の炭化水素基を示す。〕で表わされる化合物が意
外にも反応性に富み、アミン類によってまず環状ジ(チ
オ)アシルイミド部分が置換反応し、ついでRS部分が
置換反応することを見出し、本発明を完成した。即ち、
本発明は、
【0005】(1)式〔1〕の化合物、
【0006】(2)式
【化19】 〔式中、R及びXは前記と同意義を示す。〕で表わされ
る化合物と式
【化20】 〔式中、A,Y及びYは前記と同意義を、Z,Z
は同一または相異なってハロゲンをまたは一緒になっ
て酸素を示す。〕で表わされる化合物とを反応させるこ
とを特徴とする、式〔I〕で表わされる化合物の製造
法、
【0007】(3)式〔I〕で表わされる化合物と式 RNH 〔IV〕 〔式中、R,Rは同一または相異なって水素または
置換されていてもよい炭化水素基をあるいは一緒になっ
て隣接窒素と共に環状アミノ基を示す。〕で表わされる
アミン類またはその塩とを反応させることを特徴とす
る、式
【化21】 〔式中の記号は前記と同意義。〕で表わされる化合物ま
たはその塩の製造法、
【0008】(4)前記(3)項の製造法で得られる式
〔V〕で表わされる化合物またはその塩を、Rが水素
原子を表わすとき必要に応じてアシル化したのち、式 R−NH(CH)n−B 〔VI〕 〔式中、Bは置換されていてもよい同素または複素環基
を、nは0または1を、Rは水素または置換されてい
てもよい炭化水素基を示す。〕で表わされる化合物また
はその塩とを反応させることを特徴とする、式
【化22】 〔式中、R1aは水素原子、置換されていてもよい炭化
水素基またはアシル基を、他の記号は前記と同意義を示
す。〕で表わされる化合物またはその塩の製造法、
【0009】(5)式〔I〕で表わされる化合物と式 R−NH(CH)n−B 〔VI〕 〔式中、各記号は前記と同意義。〕で表わされる化合物
またはその塩とを反応させることを特徴とする、式
【化23】 〔式中の記号は前記と同意義。〕で表わされる化合物ま
たはその塩の製造法、
【0010】(6)前記(5)項の製造法で得られる化
合物〔VII〕またはその塩を、Rが水素原子を表わ
すとき、必要に応じてアシル化したのち、式 RNH 〔IV〕 〔式中の記号は前記と同意義。〕で表わされるアミン類
またはその塩とを反応させることを特徴とする、式
【化24】 〔式中、R3aは水素原子、置換されていてもよい炭化
水素基またはアシル基を、他の記号は前記と同意義を示
す。〕で表わされる化合物またはその塩の製造法に関す
る。
【0011】上記式中、Rの置換されていてもよい炭化
水素基またはアシル基は、たとえば置換されていてもよ
いC1−10アルキル基、置換されていてもよいC
2−10アルケニル基、置換されていてもよいC
2−10アルキニル基、置換されていてもよいC
7−12アラルキル基、置換されていてもよいC
1−10アシル基等を示す。Rで示されるC1−10
ルキル基としては、例えば、メチル、エチル、n−プロ
ピル、n−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル、n−
ヘプチル、n−オクチル、n−デシル等の直鎖アルキル
基、i−プロピル、i−ブチル、s−ブチル、t−ブチ
ル、i−ペンチル、s−ペンチル、t−ペンチル、i−
ヘキシル、s−ヘキシル、t−ヘキシル等の分技状アル
キル基、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチ
ル、シクロヘキシル、シクロヘプチル等の環状アルキル
基などが用いられる。Rで示されるC2−10アルケニ
ル基としては、例えば、ビニル、アリル、2−ブテニ
ル、1−ペンテニル基などが用いられる。Rで示される
2−10アルキニル基としては、例えば、1−エチニ
ル、プロパルギル、2−ブチニル、1−ペンチニル基な
どが用いられる。Rで示されるC1−10アシル基とし
ては、例えば、ホルミル、アセチル、プロピオニル等の
直鎖C1−10アシルの他、C1−10アルキル基とし
て前述したアルキル基の結合手側末端のメチレン基をカ
ルボニル基に置換することにより得られるアシル基等が
用いられる。Rで示されるC7−12アラルキル基とし
ては、ベンジル、1−フェネチル、2−フェネチル、1
−ナフチルメチル、2−ナフチルメチル等が用いられ
る。これらRで示されるC1−10アルキル基、C
2−10アルケニル基、C2−10アルキニル基、C
1−10アシル基またはC7−12アラルキル基は、同
一または相異なる置換基を1〜5個有していてもよく、
この様な置換基としては、たとえばシクロプロピル、シ
クロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル等の炭素
数3〜10のシクロアルキル基、たとえばビニル、アリ
ル、2−メチルアリル、2−ブテニル、3−ブテニル、
3−オクテニル等の炭素数2〜10のアルケニル基、た
とえばエチニル、2−プロピニル、3−ヘキシニル等の
炭素数2〜10のアルキニル基、たとえばシクロプロペ
ニル、シクロペンテニル、シクロヘキセニル等の炭素数
3〜10のシクロアルケニル基、ニトロ、水酸基、メル
カプト、オキソ、チオキソ、シアノ、カルバモイル、カ
ルボキシル、たとえばメトキシカルボニル、エトキシカ
ルボニル等のC1−4アルコキシーカルボニル、スル
ホ、たとえばフッ素、塩素、臭素、ヨウ素等のハロゲ
ン、たとえばメトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプ
ロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、s−ブトキシ、t
−ブトキシ等のC1−4アルコキシ、たとえばフェノキ
シ等のC6−10アリールオキシ、たとえばメチルチ
オ、エチルチオ、n−プロピルチオ、イソプロピルチ
オ、n−ブチルチオ、t−ブチルチオ等のC1−4アル
キルチオ、たとえばフェニルチオ等のC6−10アリー
ルチオ、たとえばメチルスルフィニル、エチルスルフィ
ニル等のC1−4アルキルスルフィニル、たとえばフェ
ニルスルフィニル等のC6−10アリールスルフィニ
ル、たとえばメチルスルホニル、エチルスルホニル等の
1−4アルキルスルホニル、たとえばフェニルスルホ
ニル等のC6−10アリールスルホニル、アミノ、たと
えばアセチルアミノ、プロピオニルアミノ等のC2−6
アシルアミノ、たとえばメチルアミノ、エチルアミノ、
n−プロピルアミノ、イソプロピルアミノ、n−ブチル
アミノ、ジメチルアミノ、シエチルアミノ等のモノ−又
はジ−C1−4アルキルアミノ、たとえばシクロヘキシ
ルアミノ等のC3−6シクロアルキルアミノ、たとえば
アニリノ等のC6−10アリールアミノ、たとえばアセ
チル等のC2−4アシル、たとえばベンゾイル等のC
6−10アリール−カルボニル、たとえば2−または3
−チエニル、2−または3−フリル、3−、4−または
5−ピラゾリル、2−、4−または5−チアゾリル、3
−、4−または5−イソチアゾリル、2−、4−または
5−オキサゾリル、3−、4−または5−イソオキサゾ
リル、2−、4−または5−イミダゾリル、1、2、3
−または1、2、4−トリアゾリル、1Hまたは2H−
テトラゾリル、2−、3−または4−ピリジル、2−、
4−または5−ピリミジニル、3−または4−ピリダジ
ニル、キノリル、イソキノリル、インドリル等の酸素、
硫黄、窒素から選ばれたへテロ原子を1〜4個含む5〜
6員複素環基等が用いられ、Rが置換されていてもよい
7−12アラルキル基または置換されていてもよいC
1−10アシル基である場合は、さらにたとえばメチ
ル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブ
チル、s−ブチル、t−ブチル、ペンチル、ヘキシル、
ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ド
デシル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル等の
炭素数1〜15のアルキル基、たとえばフェニル、ナフ
チル等の炭素数6〜10のアリール基、たとえばベンジ
ル、フェニルエチル等の炭素数7〜10のアラルキル基
等が置換基として用いられる。これらの置換基が、たと
えばC6−10アリール、C7−10アラルキル、C
3−10シクロアルキル、C3−10シクロアルケニ
ル、C6−10アリールオキシ、C6−10アリールチ
オ、C6−10アリールスルフィニル、C6−10アリ
ールスルホニル、C6−10アリールアミノ、複素環基
等である場合にはさらに上記のようなハロゲン、水酸
基、たとえばメチル、エチル、プロピル、イソプロピ
ル、ブチル、イソブチル、s−ブチル、t−ブチル等の
1−4アルキル、たとえばビニル、アリル、2−メチ
ルアリル等のC2−4アルケニル、たとえばエチニル、
2−プロピニル等のC2−4アルキニル、上記のごとき
6−10アリール、上記のごときC1−4アルコキ
シ、フェノキシ、上記のごときC1−4アルキルチオ、
フェニルチオ等で1〜5個置換されていてもよく、また
置換基がC1−15アルキル、C2−10アルケニル、
2−10アルキニル、C1−4アルコキシ、C1−4
アルキルチオ、C1−4アルキルスルフィニル、C
1−4アルキルスルホニル、アミノ、モノ−又はジ−C
1−4アルキルアミノ、C3−6シクロアルキルアミ
ノ、C6−10アリールアミノ等である場合にはさらに
上記のようなハロゲン、水酸基、メトキシ、エトキシ等
のC1−4アルコキシ、メチルチオ、エチルチオ等のC
1−4アルキルチオ等で1〜5個置換されていてもよ
い。
【0012】Rの好ましい例は、たとえばメチル、エチ
ル等のC1−4アルキル基またはベンジル等のC
7−10アラルキル基である。
【0013】上記式中、Aの置換されていてもよい2価
の炭化水素基としては、たとえば置換されていてもよい
2価の飽和または不飽和の炭素数1ないし4の鎖状炭化
水素基、あるいは置換されていてもよい2価の飽和また
は不飽和の炭素数3ないし8の環状炭化水素基等を示
す。
【0014】該鎖状炭化水素基としては、例えば「置換
されていてもよい2価のC1−4アルキレンまたはC
2−4アルケニレン基」等が、該環状炭化水素基として
は、例えば「式
【化25】 〔式中、C環は置換されていてもよい飽和または不飽和
のC3−8の環状炭化水素を、mは0または1を示
す。〕であらわされる基」等である。
【0015】C環の例は、例えば「置換されていてもよ
いベンゼン環あるいはC3−8シクロアルカン、C
3−8シクロアルケン」等である。
【0016】「置換されていてもよい2価のC1−4
ルキレン基」の2価のC1−4アルキレン基としては、
例えば、
【化26】 等が用いられる。「置換されていてもよい2価のC
2−4アルケニレン基」の2価C2−4アルケニレン基
としては、例えば、
【化27】 等が用いられる。
【0017】また、C環の「置換されていてもよいC
3−8シクロアルカン、C3−8シクロアルケン」のC
3−8シクロアルカン、C3−8シクロアルケンとして
は、例えばシクロプロパン、シクロブタン、シクロペン
タン、シクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロオクタ
ン、シクロペンテン、シクロヘキセン等が用いられる。
【0018】Aで示される鎖状炭化水素基または環状炭
化水素基は、1ないし5個の置換基を有していてもよ
い。この様な置換基としては、例えば、フッ素原子、塩
素原子、臭素原子、ヨウ素原子などのハロゲン、例えば
メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブ
チル、s−ブチル、t−ブチルなどの炭素数1〜4のア
ルキル基、例えばメトキシ、エトキシ、n−プロポキ
シ、n−ブトキシ、t−ブトキシなどの炭素数1〜4の
アルコキシ基、例えばアセトキシ、プロピオニルオキシ
などの炭素数1〜5のアシルオキシ基、例えばメトキシ
カルボニルオキシ、エトキシカルボニルオキシなどの炭
素数2〜5のアルコキシカルボニルオキシ基、例えばメ
チルチオ、エチルチオ、i−ブチルチオ、t−ブチルチ
オなどの炭素数1〜4のアルキルチオ基、例えばメチル
スルフィニル、エチルスルフィニル、n−プロピルスル
フィニル、i−ブチルスルフィニルなどの炭素数1〜4
のアルキルスルフィニル基、例えばメチルスルホニル、
エチルスルホニル、i−ブチルスルホニル、n−ブチル
スルホニルなどの炭素数1〜4のアルキルスルホニル
基、例えばベンジルチオ、ナフチルメチルチオなどの炭
素数7〜12のアラルキルチオ基などが用いられる。
【0019】Aとして好ましい例は、例えばo−フェニ
レン等のフェニレン基、1,2−エチレン、1,3−プ
ロピレン等のC2−4アルキレン基等である。
【0020】上記式中、YおよびYは同一または相
異なって酸素原子またはイオウ原子を示す。Yおよび
の好ましい例は、酸素原子である。
【0021】上記式中、Xで示される電子吸引基として
は、たとえばシアノ、ニトロ、アルコキシカルボニル
(たとえばメトキシカルボニル、エトキシカルボニル等
のC1−4アルコキシ−カルボニル等)、ヒドロキシカ
ルボニル、C6−10アリール−オキシカルボニル(た
とえばフェノキシカルボニル等)、複素環オキシカルボ
ニル(複素環基としては上記のもの等が用いられ、たと
えばピリジルオキシカルボニル、チエニルオキシカルボ
ニル等)、たとえばハロゲン(Cl,Br等)等で置換
されていてもよいC1−4アルキルスルホニル(たとえ
ばメチルスルホニル、トリフルオロメチルスルホニル、
エチルスルホニル等)、スルファモイル、ジ−C1−4
アルコキシホスホリル(たとえばジエトキシホスホリル
等)、たとえばハロゲン(Cl,Br等)等で置換され
ていてもよいC1−4アシル(たとえばアセチル、トリ
クロロアセチル、トリフルオロアセチル等)、カルバモ
イル、C1−4アルキルスルホニルチオカルバモイル
(たとえばメチルスルホニルチオカルバモイル等)等が
用いられる。好ましい電子吸引基はたとえばニトロ等で
ある。
【0022】上記式中、ZおよびZは同一または相
異なってフッ素原子、塩素原子または臭素原子などのハ
ロゲンを示すか、または一緒になって酸素原子を示す。
【0023】ZおよびZの好ましい例は、例えば塩
素原子等のハロゲンである。
【0024】上記式中、R,R,R,R1aおよ
びR3aで示される「置換されていてもよい炭化水素
基」の炭化水素基としては、例えば上記Rで述べたごと
きもの(特にC1−10アルキル基、C2−10アルケ
ニル基及びC2−10アルキニル基であって、直鎖状、
分枝状または環状になっていてもよいものが繁用され
る。)などが用いられる。また「置換されていてもよい
炭化水素基」の置換基としては、上記Rの説明の中で置
換基として述べたものなどが用いられる。またRおよ
びRが一緒になって隣接窒素と共に示す環状アミノ基
としては、例えばアジリジノ、アゼチジノ、ピロリジ
ノ、モルホリノ、チオモルホリノ基などが用いられる。
1a,R3aで示されるアシル基は、たとえば上記R
の説明の中でアシル基として述べたもの等が用いられ
る。
【0025】RおよびR、またはR1aおよびR
と隣接窒素からなるRNまたはR1aNの好
ましい例として、例えば無置換アミノ基、例えばメチル
アミノ、エチルアミノ、プロピルアミノ等のモノ−C
1−4アルキルアミノ基、例えばジメチルアミノ、エチ
ルメチルアミノなどのジ−C1−4アルキルアミノ基な
どが用いられ、R1aNにあってはホルミルアミノ
基、アセチルアミノ基等のアシルアミノ基、N−ホルミ
ル−N−メチルアミソ基、N−アセチル−N−メチルア
ミノ基等のN−C1−2アシル−N−C1−4アルキル
アミノ基も好ましい。RおよびR3aの好ましい例
は、例えば水素、例えばメチル、エチル、プロピル等の
1−4アルキル基などであり、R3aにあってはホル
ミル基、アセチル基も好ましい。
【0026】上記式中、Bは置換されていてもよい同素
または複素環基を示す。Bで示される同素または複素環
基は、同一原子のみを含有する環状基または異なる2種
以上の原子を含有する環状基であって、環状炭化水素基
または複素環基を意味する。Bで示される環状炭化水素
基としては、たとえばシクロプロピル、シクロブチル、
シクロペンチル、シクロヘキシル等のC3−8シクロア
ルキル基、たとえばシクロプロベニル、1−シクロペン
テニル、1−シクロヘキセニル、2−シクロヘキセニ
ル、1,3−シクロヘキサジエニル等のC3−8シクロ
アルケニル基、たとえばフェニル、1−または2−ナフ
チル、1−、2−または9−アントリル、1−、2−、
3−、4−または9−フェナントリル、1−、2−、4
一、5−または6−アズレニル等のC6−14アリール
基等が用いられる。好ましい環状炭化水素基は、たとえ
ば芳香性のものであり、フェニル等のC6−14アリー
ル基等である。Bで示される複素環基としては、たとえ
ば酸素原子、硫黄原子、窒素原子などのヘテロ原子を1
〜5個含む5〜8員環基またはその縮合環基などが用い
られ、その具体例としては、たとえば2−または3−チ
エニル、2−または3−フリル、2−または3−ピロリ
ル、2−、3−または4−ピリジル、2−、4−または
5−オキサゾリル、2−、4−または5−チアゾリル、
3−、4−または5−ピラゾリル、2−、4−または5
−イミダゾリル、3−、4−または5−イソオキサゾリ
ル、3−、4−または5−イソチアゾリル、3−または
5−(1,2,4−オキサジアゾリル)、1,3,4−
オキサジアゾリル、3−または5−(1、2、4−チア
ジアゾリル)、1,3,4−チアジアゾリル、4−また
は5−(1,2,3−チアジアゾリル)、1,2,5−
チアジアゾリル、1,2,3−トリアゾリル、1,2,
4−トリアゾリル、1H−または2H−テトラゾリル、
N−オキシド−2−、3−または4−ピリジル、2−、
4−または5−ピリミジニル、N−オキシド−2−、4
−または5−ピリミジニル、3−または4−ピリダジニ
ル、ピラジニル、N−オキシド−2−または3−ピラジ
ニル、N−オキシドー3−または4−ピリダジニル、ベ
ンゾフリル、ベンゾチエニル、ベンゾチアゾリル、ベン
ゾオキサゾリル、トリアジニル、オキソトリアジニル、
テトラゾロ〔1,5−b〕ピリダジニル、トリアゾロ
〔4,5−b〕ピリダジニル、オキソイミダゾリル、ジ
オキソトリアジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピ
ラニル、チオピラニル、1,4−オキサジニル、モルホ
リニル、1,4−チアジニル、1,3−チアジニル、ピ
ベラジニル、ベンゾイミダゾリル、キノリル、イソキノ
リル、シンノリニル、フタラジニル、キナゾリニル、キ
ノキサリニル、インドリジニル、キノリジニル、1,8
−ナフチリジニル、プリニル、プテリジニル、ジベンゾ
フラニル、カルバゾリル、アクリジニル、フェナントリ
ジニル、フェナジニル、フェノチアジニル、フェノキサ
ジニルなどが用いられる。複素環基の好ましいものは、
たとえば2−、3−または4−ピリジル、2−、4−ま
たは5−チアゾリル等の5−又は6−員含窒素複素環基
である。これらBで示される同素または複素環基は、同
一又は相異なる置換基を1〜5個(好ましくは1個)有
していてもよく、このような置換基としてはたとえば前
記Rで述べたごときもの等が用いられる。
【0027】Bの好ましい例は、たとえばハロゲンで1
ないし2個置換されてもよいピリジル、チアゾリル等の
5または6員含窒素複素環基等である。
【0028】本発明の原料化合物(II〕はたとえばジ
ャーナル・オブ・アメリカン・ケミカル・ソサイエティ
(Journal of American Chem
ical Society),第76巻、第1877頁
(1954年)等に記載の方法またはそれと類似の方法
で容易に製造することができる。
【0029】化合物〔II〕から本発明化合物〔I〕へ
導く反応は、化合物〔II〕と化合物〔III〕を反応
させることにより達成することができる。本反応は適当
な溶媒を使用して行なうことができる。かかる溶媒とし
ては反応基質、反応試薬および生成物と反応して副生成
物を与えないものであれば特に限定されないが、反応基
質および反応試薬の両者を溶解するものが望ましい。か
かる溶媒としては、ベンゼン、トルエン、キシレン等の
芳香族炭化水素類、酢酸メチル、酢酸エチル、ギ酸エチ
ル、プロピオン酸エチル等のエステル類、アセトン、メ
チルエチルケトン等のケトン類、ジエチルエーテル、ジ
プロピルエーテル、ジブチルエーテル、テトラヒドロフ
ラン、ジオキサン等のエーテル類、アセトニトリル、プ
ロピオニトリル等のニトリル類、ジメチルホルムアミ
ド、ジメチルアセトアミド等の酸アミド類、ジメチルス
ルホキシド等のスルホキシド類、スルホラン等のスルホ
ン類、へキサメチルホスホルアミド等のリン酸アミド
類、ジクロロメタン、クロロホルム、1,2−ジクロロ
エタン、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素類、ピリジ
ン、ピコリン、ルチジン、キノリン等の芳香族アミン
類、およびこれらの混合溶媒、さらにこれらと水との混
合溶媒が用いられる。このうち特にピリジン、α−ピコ
リン、2,6−ルチジン等のピリジン類、アセトニトリ
ル等のニトリル類、クロロホルム、ジクロロメタン等の
ハロゲン化炭化水素類が好ましい。
【0030】反応を促進させ、副生成物を少なくする目
的で、塩基を共存させるあるいは反応前後に作用させる
ことにより好結果が得られる場合もある。かかる場合の
塩基としては、例えば水素化ナトリウム、ナトリウム、
たとえばナトリウムエチラート、ナトリウメチラート、
カリウムtert−ブトキシド等のアルカリ金属のアル
コラート、例えばトリエチルアミン、ジイソプロピルエ
チルアミン、ピリジン、N,N−ジメチルアニリン等の
有機塩基、例えば炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、水酸
化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸水素ナトリウム、
炭酸水素カリウム等の無機塩基を用いることができる。
用いる塩基の量は反応に悪影響を及ぼさない量であれば
特に限定されず、たとえばピリジンの場合のように溶媒
を兼ねて大過剰量用いることもできる。
【0031】反応試薬として用いられる〔III〕の量
は、〔II〕1モルに対して1〜5倍モル量、好ましく
は1〜2.5倍モル量である。
【0032】反応に用いられる温度は通常−50〜20
0℃であり、好ましくは−30〜50℃である。反応時
間は一般には0.1〜24時間、好ましくは0.1〜1
0時間である。得られた化合物〔I〕はそれ自体公知の
手段、たとえば濃縮、減圧濃縮、液性変換、転溶、溶媒
抽出、蒸留、結晶化、再結晶、クロマトグラフィー等に
より分離、精製後、あるいは反応混合物のまま次の反応
の原料に供されてもよい。
【0033】また上記工程で用いられるジ(チオ)カル
ボン酸誘導体〔III〕は公知化合物である場合が多い
が、必要であれば、例えば、“ザ・ケミストリー・オブ
・アシッド・デリバティブス・パート1(The Ch
emistry of acid derivativ
es, Part 1)”,JOHN WILEY&S
ONS(1979)、第7章、“ザ・ケミストリー・オ
ブ・アシッド・デリバティブス・パート2(The c
hemistry of acidderivativ
es Part 2)”,JOHN WILEY &
SONS(1979),第11章、または“ザ・ケミス
トリー・オブ・アシル・ハライズ(The chemi
stry of acyl halides)”,JO
HNWILEY & SONS(1972),第2章等
に記載の方法またはそれに準じた方法で合成を行なうこ
とができる。
【0034】〔I〕→〔V〕および〔I〕→〔VII〕
の各反応は、〔I〕に〔IV〕で表わされるアミン類ま
たはその塩あるいは〔VI〕で表わされるアミノ環状化
合物またはその塩を反応させることにより達成できる。
本反応は適当な溶媒を使用して行なうことができる。か
かる溶媒としては、反応基質、反応試薬、および生成物
と反応して副生成物を与えないものであれば特に限定さ
れないが、反応基質および反応試薬の両者を溶解するも
のが望ましい。かかる溶媒としては、ペンタン、ヘキサ
ン、ヘプタン、石油エーテル等の脂肪族炭化水素類、ベ
ンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、酢
酸メチル、酢酸エチル、ギ酸エチル、プロピオン酸エチ
ル等のエステル類、アセトン、メチルエチルケトン等の
ケトン類、ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジ
ブチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等の
エーテル類、メタノール、エタノール、プロパノール、
ブタノール等のアルコール類、アセトニトリル、プロピ
オニトリル等のニトリル類、ジメチルホルムアミド、ジ
メチルアセトアミド等の酸アミド類、ジメチルスルホキ
シド等のスルホキシド類、スルホラン等のスルホン類、
ヘキサメチルホスホルアミド等のリン酸アミド類、ジク
ロロメタン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン、
四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素類、ピリジン、ピコ
リン、ルチジン、キノリン等の芳香族アミン類、および
これらの混合溶媒、さらにはこれらと水の混合溶媒が用
いられる。
【0035】反応試薬として用いられる化合物(IV〕
またはその塩あるいは化合物〔VI〕またはその塩の量
は、化合物〔I〕1モルに対して1〜2倍モル量を用い
ることができるが、過剰の化合物(IV〕またはその塩
の使用はビスアミノ体が副生することもあるため、好ま
しくは1〜1.3倍モル量を使用するのがよい。反応に
用いられる温度は、通常−50〜100℃であり、好ま
しくは−30〜50℃である。反応時間は一般には0.
1〜24時間、好ましくは0.1〜10時間である。得
られた化合物〔V〕あるいは化合物〔VII〕またはそ
れらの塩はそれ自体公知の手段、たとえば濃縮、減圧濃
縮、液性変換、転溶、溶媒抽出、蒸留、結晶化、再結
晶、クロマトグラフィー等により分離、精製後、あるい
は反応混合物のまま次の反応の原料に供されてもよい。
【0036】また上記工程で用いられるアミン類〔I
V〕またはその塩は、例えば“サーベイ・オブ・オルガ
ニック・シンセシス(Survey of Organ
icSyntheses)”,Wiley−Inter
science(1970),第8章等に記載の方法あ
るいはそれに準じた方法により合成でき、アミノ環状化
合物〔VI〕またはその塩は、例えば“オルガニック・
ファンクショナル・グループ・プレパレーションズ(O
rganic FunctionalGroup Pr
eparations)”Academic Pres
s,第1巻、第13章(1968年)、同第3巻、第1
0章(1972年)および特開平2−171号等に記載
の方法あるいはそれに準じた方法により合成できる。
【0037】〔V〕→〔VIII〕および〔VII〕→
(IX〕の各反応は、化合物〔V〕または〔VII〕に
おいて、それぞれR,Rが水素原子を表わすとき、
必要に応じてこれをアシル化したのちに(IV〕あるい
は〔VI〕と反応させることができる。かかるアシル化
反応に用いられる反応試薬としては、ギ酸、ギ酸酢酸無
水物、ホルミルイミダゾール等の公知のホルミル化剤、
塩化アセチル、無水酢酸等の公知のアシル化剤等が用い
られる。
【0038】本反応は適当な溶媒を使用して行なうこと
ができる。かかる溶媒としては反応基質、反応試薬およ
び生成物と反応して副生成物を与えないものであれば特
に限定されないが、反応基質および反応試薬の両者を溶
解するものが望ましい。かかる溶媒としては、ベンゼ
ン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、酢酸メ
チル、酢酸エチル、ギ酸エチル、プロピオン酸エチル等
のエステル類、アセトン、メチルエチルケトン等のケト
ン類、ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジブチ
ルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエー
テル類、アセトニトリル、プロピオニトリル等のニトリ
ル類、ジメチルホルムアミド、ジメルアセトアミド等の
酸アミド類、ジメチルスルホキシド等のスルホキシド
類、スルホラン等のスルホン類、ヘキサメチルホスホル
アミド等のリン酸アミド類、ジクロロメタン、クロロホ
ルム、1,2−ジクロロエタン、、四塩化炭素等のハロ
ゲン化炭化水素類、ピリジン、ピコリン、ルチジン、キ
ノリン等の芳香族アミン類、およびこれらの混合溶媒、
さらにこれらと水との混合溶媒が用いられる。このうち
特にピリジン、α−ピコリン、2,6−ルチジン等のピ
リジン類、アセトニトリル等のニトリル類、クロロホル
ム、ジクロロメタン等のハロゲン化炭化水素類が好まし
い。
【0039】反応を促進させ、副生成物を少なくする目
的で、塩基を共存させるあるいは反応前後に作用させる
ことにより好結果が得られる場合もある。かかる場合の
塩基としては、例えば水素化ナトリウム、ナトリウム、
例えばナトリウムエチラート、ナトリウムメチラート、
カリウムtert−ブトキシド等のアルカリ金属のアル
コラート、例えばトリエチルアミン、ジイソプロピルエ
チルアミン、ピリジン、N,N−ジメチルアニリン等の
有機塩基、例えば炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、水酸
化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸水素ナトリウム、
炭酸水素カリウム等の無機塩基を用いることができる。
用いる塩基の量は反応に悪影響を及ぼさない量であれば
特に限定されず、たとえばピリジンの場合のように溶媒
を兼ねて大過剰量用いることもできる。
【0040】反応に用いられるアシル化剤の量は、
〔V〕または〔VII〕1モルに対して1〜5倍モル
量、好ましくは1〜2.5倍モル量である。
【0041】反応に用いられる温度は通常−50〜20
0℃であり、好ましくは−30〜50℃である。反応時
間は一般には0.1〜24時間、好ましくは0.1〜1
0時間である。得られた化合物はそれ自体公知の手段、
たとえば濃縮、減圧濃縮、液性変換、転溶、溶媒抽出、
蒸留、結晶化、再結晶、クロマトグラフィー等により分
離、精製後、あるいは反応混合物のまま次の反応の原料
に供されてもよい。
【0042】〔V〕→〔VIII〕の反応において、化
合物〔V〕またはその塩のRSはたとえばメチルチオ等
のC1−4アルキルチオ、ベンジルチオ等のC7−10
アラルキルチオ等が特に好ましい。化合物〔V〕または
その塩に対し、化合物〔VI〕またはその塩は約0.8
〜2.0当量用いるのが好ましいが、反応に支障がない
場合には約2.0〜20等量程度用いてもよい。
【0043】反応は無溶媒で行なってもよいが、通常は
適当な溶媒中で行われる。このような溶媒としては、例
えば水、メタノール、エタノール、n−プロパノール、
イソプロパノール等のアルコール類、ベンゼン、トルエ
ン、キシレン等の芳香族炭化水素類、ジクロロメタン、
クロロホルム等のハロゲン化炭化水素類、へキサン、ヘ
プタン、シクロヘキサン等の飽和炭化水素類、ジエチル
エーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテ
ル類、アセトン等のケトン類、アセトニトリル等のニト
リル類、ジメチルスルホキシド等のスルホキシド類、
N,N−ジメチルホルムアミド等の酸アミド類、酢酸エ
チル等のエステル類、酢酸、プロピロン酸等のカルボン
酸類などが用いられる。これらの溶媒は単独で用いるこ
ともできるし、また必要に応じて二種またはそれ以上の
多種類を適当割合例えば1:1〜1:10の割合で混合
して用いてもよい。反応混合物が均一相でない場合に
は、例えばトリエチルベンジルアンモニウムクロリド、
トリ−n−オクチルメチルアンモニウムクロリド、トリ
メチルデシルアンモニウムクロリド、テトラメチルアン
モニウムブロミド等の四級アンモニウム塩やクラウンエ
ーテル類などの相間移動触媒の存在下に反応を行なって
もよい。
【0044】本反応は、塩基や、金属塩を0.01〜1
0当量好ましくは0.1〜3当量加えることにより促進
されてもよい。このような塩基として、例えば炭酸水素
ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸
カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化
カルシウム、フェニルリチウム、ブチルリチウム、水素
化ナトリウム、水素化カリウム、ナトリウムメトキシ
ド、ナトリウムエトキシド、金属ナトリウム、金属カリ
ウム等の無機塩基、例えばトリエチルアミン、トリブチ
ルアミン、N,N−ジメチルアニリン、ピリジン、ルチ
ジン、コリジン、4−(ジメチルアミノ)ピリジン、D
BU(1,8−ジアザビシクロ〔5,4,0〕ウンデセ
ン−7)等の有機塩基を用いることができる。上記有機
塩基はそれ自体溶媒として用いることもできる。また金
属塩として、たとえば塩化銅、臭化銅、酢酸銅、硫酸銅
などの銅塩、塩化水銀、硝酸水銀、酢酸水銀などの水銀
塩などを用いることができる。
【0045】本反応の反応温度は通常−20〜150
℃、反応時間は通常10分〜50時間であるが、好まし
くはそれぞれ0℃〜100℃、1時間〜20時間であ
る。
【0046】〔VII〕→〔IX〕の反応におけるRS
の好ましい例および反応条件は、〔V〕→〔VIII〕
の反応で述べたのと同様である。
【0047】〔I〕→〔V〕および〔I〕→〔VII〕
の各反応において、
【化28】 で表わされるイミド化合物が副生する。〔V〕あるいは
〔VII〕とイミド化合物は、クロマトグラフィー等公
知の手段により分離可能である場合が多いが、分離が困
難な場合、塩基性水溶液に反応混合物を溶解し、酸によ
って少しずつ中和しながら〔V〕,〔VII〕とイミド
化合物を分別析出させる方法、あるいは塩基性水溶液中
で攬拌することによりイミド化合物をジ(チオ)カルボ
ン酸モノアミド誘導体等に分解せしめ、しかる後に酸で
中和して〔V〕あるいは〔VII〕を析出させる方法等
によって分離することも可能である。かかる分離法に用
いられる塩基としては、例えば、炭酸ナトリウム、炭酸
カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化
カルシウム等の無機塩基、例えばトリエチルアミン、ト
リブチルアミン、N,N−ジメチルアニリン、ピリジ
ン、ルチジン、コリジン、4−(ジメチルアミノ)ピリ
ジン、DBU(1,8−ジアザビシクロ〔5,4,0〕 ウンデセン−7)等の有機塩基を用いることができる。
また、かかる分離法の中和に用いられる酸としては、例
えば塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、リン酸、硫酸、
過塩素酸などの無機酸、例えばギ酸、酢酸、酒石酸、リ
ンゴ酸、クエン酸、シュウ酸、コハク酸、安息香酸、ピ
クリン酸、p−トルエンスルホン酸などの有機酸をもち
いることができる。
【0048】また、かかる分離法は、〔I〕→〔V〕→
〔VIII〕または〔I〕→〔VII〕→(IX〕のよ
うに2工程の反応を行なった後に、〔VIII〕または
〔IX〕とイミド化合物の分離法として用いることもで
きる。
【0049】得られる化合物〔VIII〕あるいは(I
X〕またはその塩はそれ自体公知の手段、例えば濃縮、
減圧濃縮、液性変換、転溶、溶媒抽出、結晶化、再結
晶、クロマトグラフィー等により単離、精製することが
できる。
【0050】場合によっては、化合物〔I〕及び/又は
〔V〕及び/又は〔VII〕は、所望化合物〔VII
I〕及び/又は〔IX〕に、一時的に単離したのち、あ
るいはそのまま反応液中で変換させることができる。
【0051】化合物〔VIII〕及び/又は(IX〕は
化合物〔I〕を経由して出発物質〔II〕及び〔II
I〕から中間体の精製及び/又は単離をすることなく得
られうる。
【0052】かくして得られるグアニジン誘導体〔VI
II〕または〔IX〕が遊離の化合物で得られる場合
は、例えば塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、リン酸、
硫酸、過塩素酸などの無機酸、例えばギ酸、酢酸、酒石
酸、リンゴ酸、クエン酸、シュウ酸、コハク酸、安息香
酸、ピクリン酸、p−トルエンスルホン酸などの有機酸
との塩に常法に従って変換することができる。
【0053】また、R(またはR3a)が水素である
場合及びR(またはR1a)かRが水素である場合
には常法によりナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩
等の金属塩、トリエチルアンモニウム塩、テトラブチル
アンモニウム塩等の有機塩基との塩に変換することがで
きる。
【0054】また塩の形で得られる場合は遊離の化合物
に常法に従って変換することができる。なお、化合物
〔IV〕、〔V〕、〔VI〕、〔VII〕の塩として
は、たとえば上記〔VIII〕あるいは〔IX〕で述べ
たごとき塩等が用いられてもよい。
【0055】グアニジン誘導体〔VIII〕あるいは
〔IX〕またはその塩はX基の位置に関してシス体とト
ランス体の立体異性体を生じ、またR(または
3a)が水素である場合及びR(またはR1a)か
が水素である場合は理論的に互変異性体を生じる
が、これらいずれの異性体も本発明化合物〔VIII〕
あるいは〔IX〕またはその塩に含まれる。
【化29】
【0056】グアニジン誘導体〔VIII〕あるいは
〔IX〕及びその塩は、衛生害虫、動植物寄生昆虫の防
除に有効であって、害虫の寄生する動植物に直接散布す
るなど、昆虫に直接接触させることによって強い殺虫作
用を示すが、より特徴のある性質としては、薬剤を根、
葉、茎等から植物に一旦吸収させた後、この植物を害虫
が吸汁、咀嚼あるいはこれに接触することによっても強
い殺虫作用を示す点にある。このような性質は吸汁性、
咬食性の昆虫を駆除するために有利である。又、化合物
〔VIII〕、〔IX〕及びその塩は植物に対する薬害
も少なく、かつ魚類に対する毒性も低いなど、衛生用、
園芸用、特に農業用害虫防除剤として安全かつ有利な性
質を併せ持っている。
【0057】グアニジン誘導体〔VIII〕、〔IX〕
またはその塩を殺虫剤として使用するにあたっては、一
般の農薬のとり得る形態、即ち化合物〔VIII〕、
〔IX〕またはその塩の1種または2種以上を使用目的
によって適当な液体の担体に溶解させるか分散させ、ま
たは適当な固体担体と混合させるか吸着させ、乳剤、油
剤、水和剤、粉剤、粒剤、錠剤、噴霧剤、軟膏などの剤
型として使用される。これらの製剤は必要ならばたとえ
ば乳化剤、懸濁剤、展着剤、浸透剤、湿潤剤、粘漿剤、
安定剤等を添加してもよく、自体公知の方法で調製する
ことができる。
【0058】殺虫剤中の有効成分の含有割合は使用目的
によって異なるが、乳剤、水和剤などは10〜90重量
%程度が適当であり、油剤、粉剤などとしては0.1〜
10重量%程度が適当であり、粒剤としては1〜20重
量%が適当であるが、使用目的によっては、これらの濃
度を適宜変更してもよい。乳剤、水和剤などは使用に際
して、水などで適宜希釈増量(例えば100〜100,
000倍)して散布する。
【0059】使用する液体担体(溶剤)としては、例え
ば水、アルコール類(たとえば、メチルアルコール、エ
チルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピ
ルアルコール、エチレングリコールなど)、ケトン類
(たとえば、アセトン、メチルエチルケトンなど)、エ
ーテル類(たとえば、ジオキサン、テトラヒドロフラ
ン、エチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレ
ングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコー
ルモノメチルエーテルなど)、脂肪族炭化水素類(たと
えば、ケロシン、灯油、燃料油、機械油など)、芳香族
炭化水素類(たとえば、ベンゼン、トルエン、キシレ
ン、ソルベントナフサ、メチルナフタレンなど)、ハロ
ゲン化炭化水素類(たとえばジクロロメタン、クロロホ
ルム、四塩化炭素など)、酸アミド類(たとえばジメチ
ルホルムアミド、ジメチルアセトアミドなど)、エステ
ル類(たとえば、酢酸エチル、酢酸ブチル、脂肪酸グリ
セリンエステルなど)、ニトリル類(たとえばアセトニ
トリル、プロピオニトリルなど)の溶媒が適当であり、
これらは1種または2種以上を適当な割合で混合して適
宜使用することができる。
【0060】固体担体(希釈・増量剤)としては、植物
性粉末(たとえば大豆粉、タバコ粉、小麦粉、木粉な
ど)、鉱物性粉末(たとえば、カオリン、ベントナイ
ト、酸性白土などのクレイ類、滑石粉、ロウ石粉などの
タルク類、珪藻土、雲母粉などのシリカ類など)、アル
ミナ、硫黄粉末、活性炭などが用いられ、これらは1種
または2種以上を適当な割合で混合して適宜使用するこ
とができる。
【0061】また軟膏基剤としては、たとえばポリエチ
レングリコール、ペクチン、例えばモノステアリン酸グ
リセリンエステル等の高級脂肪酸の多価アルコールエス
テル、たとえばメチルセルロース等のセルロース誘導
体、アルギン酸ナトリウム、ベントナイト、高級アルコ
ール、例えばグリセリン等の多価アルコール、ワセリ
ン、白色ワセリン、流動パラフィン、豚脂、各種植物
油、ラノリン、脱水ラノリン、硬化油、樹脂類等の1種
または2種以上、あるいはこれらに下記に示す各種界面
活性剤を添加したもの等が適宜使用される。
【0062】乳化剤、展着剤、浸透剤、分散剤などとし
て使用される界面活性剤としては、必要に応じて石鹸
類、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル類
〔例、ノイゲン、イー・エー142(E・A14
);第一工業製薬(株)製、ノナール;東邦化学
(株)製〕、アルキル硫酸塩類〔例、エマール10
エマール40;花王(株)製〕、アルキルスルホン酸
塩類〔例、ネオゲン、ネオゲンT;第一工業製薬
(株)製、ネオペレックス;花王(株)製〕、ポリエチ
レングリコールエーテル類〔例、ノニポール85、ノ
ニポール100、ノニポール160;三洋化成
(株)製〕、多価アルコールエステル類〔例、トウイー
ン20、トウイーン80;花王(株)製〕などの非
イオン系及びアニオン系界面活性剤が適宜用いられる。
【0063】また、グアニジン誘導体〔VIII〕、
〔IX〕またはその塩とたとえば他種の殺虫剤(ピレス
ロイド系殺虫剤、有機リン系殺虫剤、カルバメート系殺
虫剤、天然殺虫剤など)、殺ダニ剤、殺線虫剤、除草
剤、植物ホルモン剤、植物発育調節物質、殺菌剤(たと
えば銅系殺菌剤、有機塩素系殺菌剤、有機硫黄系殺菌
剤、フェノール系殺菌剤など)、共力剤、誘引剤、忌避
剤、色素、肥料等とを配合し、適宜使用することも可能
である。
【0064】グアニジン誘導体〔VIII〕、(IX〕
または(および)その塩を含有する殺虫剤は、具体的に
は、例えば ナガメ(Eurydema rugosum)、イネク
ロカメムシ(Scotinophara lurid
)、ホソヘリカメムシ(Riptortus cla
vatus)、ナシグンバイ(Stephanitis
nashi)、ヒメトビウンカ(Laodelpha
x striatellus)、トビイロウンカ(Ni
laparvata lugens)、ツマグロヨコバ
イ(Nephotettix cincticep
)、ヤノネカイガラムシ(Unaspis yano
nensis)、ダイズアブラムシ(Aphis gl
ycines)、ニセダイコンアブラムシ(Lipap
his erysimi)、ダイコンアブラムシ(Br
evicoryne brassicae)、ワタアブ
ラムシ (Aphis gossypii)等の半翅目
害虫、例えばハスモンヨトウ(Spodopteral
itura)、コナガ(Plutella xylos
tella)、モンシロチョウ(Pieris rap
ae crucivora)、ニカメイガ(Chilo
suppressalis)、タマナギンウワバ(
utographa nigrisigna)、タバコ
ガ(Helicoverpa assulta)、アワ
ヨトウ(Pseudaletia separat
)、ヨトウガ(Mamestra brassica
)、リンゴコカクモンハマキ(Adoxophyes
orana fasciata)、ワタノメイガ(
otarcha derogata)、コブノメイガ
Cnaphalocrocis medinali
)、ジャガイモガ(Phthorimaea ope
rculella)等の鱗翅目害虫、例えばニジュウヤ
ホシテントウ(Epilachna vigintio
ctopunctata)、ウリハムシ(Aulaco
phora femoralis)、キスジノミハムシ
Phyllotreta striolata)、イ
ネドロオイムシ(Oulema oryzae)、イネ
ゾウムシ(Echinocnemus squameu
)等の甲虫目害虫、例えばイエバエ(Musca d
omestica)、アカイエカ(Culex pip
iens pallens)、ウシアブ(Tabanu
s trigonus)、タマネギバエ(Delia
antiqua)、タネバエ(Delia platu
ra)等の双翅目害虫、例えばトノサマバッタ(Loc
usta migratoria)、ケラ(Gryll
otalpa africana)等の直翅目害虫、例
えばチャバネゴキブリ(Blattella germ
anica)、クロゴキブリ(Periplaneta
fuliginosa)等のゴキブリ科害虫、例えば
ナミハダニ(Tetranychus urtica
)、ミカンハダニ(Panonychus citr
)、カンザワハダニ(Tetranychus ka
nzawai)、ニセナミハダニ(Tetranych
us cinnabarinus)、リンゴハダニ(
anonychus ulmi)、ミカンサビダニ(
culops pelekassi)等のダニ目害虫、
例えばイネシンガレセンチュウ(Aphelencho
ides besseyi)等の線虫類などの防除に特
に有効である。
【0065】かくして得られる殺虫剤は、毒性が極めて
少なく安全で、優れた農薬である。そして、本発明の殺
虫剤は、従来の殺虫剤と同様の方法で用いることがで
き、その結果従来品に比べて優れた効果を発揮すること
ができる。たとえば本発明の殺虫剤は、対象の害虫に対
して例えば育苗箱処理、作物の茎葉散布、虫体散布、水
田の水中施用あるいは土壌処理などにより使用すること
ができる。そしてその施用量は、施用時期、施用場所、
施用方法等に応じて広範囲に変えることができるが、一
般的にはヘクタール当り有効成分(グアニジン誘導体
〔VIII〕または(および)その塩)が0.3g〜
3,000g好ましくは50g〜1,000gとなるよ
うに施用することが望ましい。また本発明の殺虫剤が水
和剤である場合には、有効成分の最終濃度が0.1〜
1,000ppm好ましくは10〜500ppmの範囲
となるように希釈して使用すればよい。
【0066】
【実施例】次に、実施例を挙げて、本発明をさらに詳し
く説明するが、本発明はこれらの実施例に限定解釈され
るべきものではない。
【0067】実施例及び参考例のカラムクロマトグラフ
ィーにおける溶出はTLC(Thin Layer C
hromatography,薄層クロマトグラフィ
ー)による観察下に行なわれた。TLC観察において
は、TLCプレートとしてメルク(Merck)社製の
キーゼルゲル60F254(70〜230メッシュ)
を、展開溶媒としてはカラムクロマトグラフィーで溶出
溶媒として用いられた溶媒を、検出法としてUV検出器
を採用した。カラム用シリカゲルは同じくメルク社製の
キーゼルゲル60(70〜230メッシュ)を用いた。
NMRスペクトルはプロトンNMRを示し、内部基準と
してテトラメチルシランを用いて、VARIANEM3
90 (90MHZ)型、または日立R−600(60
MHZ)型スペクトルメーターで測定し、全δ値をpp
mで示した。展開溶媒として混合溶媒を用いる場合に
( )内に示した数値は各溶媒の容量混合比である。
【0068】尚、下記実施例及び表−1で用いる略号
は、次のような意義を有する。
【0069】Me:メチル基、Et:エチル基、Ph:
フェニル基、S:シングレット、br:ブロード(幅広
い)、d:ダブレット、t:トリプレット、q:クワル
テット、m:マルチプレット、dd:ダブレットダブレ
ット、J:カップリング定数、Hz:ヘルツ、CDCl
:重クロロホルム、DMSO−d:重DMSO、
%:重量%、mp:融点 また室温とあるのは約15〜
25℃を意味する。
【0070】実施例1 S−メチル−N−ニトロイソチオ尿素5g、ピリジン7
0mlの混合物を氷冷し、塩化フタロイル14.5gを
30分間で滴下した。氷冷下に10分間攪拌したのち、
氷冷した希塩酸(濃塩酸100ml、水500ml)に
あけ、生じた結晶を濾取した。これに50mlのEtO
Hを加えて再結晶し、8.0gのS−メチル−N−ニト
ロ−N′−フタロイルイソチオ尿素を白色針状結晶とし
て得た。 mp 138〜140℃ H NMR(CDCl):8.10〜7.80(4
H.m),2.64(3H,s).
【0071】実施例2 S−メチル−N−ニトロ−N′−フタロイルイソチオ尿
素2g、アセトニトリル20mlの混合物を氷冷し、5
−アミノメチル−2−クロロチアゾール1.1gを10
分間で滴下した。氷冷下に30分間攪拌した後、濃縮
し、残留物をカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;ク
ロロホルム−エタノール(20:1))により精製し、
1.93gのN−(2−クロロ−5−チアゾリルメチ
ル)−S−メチル−N’−ニトロイソチオ尿素を淡黄色
粉末として得た。mp 162.5〜165℃ H−NMR(DMSO−d):9.20〜8.60
(1H.br),7.53(1H,s),4.72(2
H,d,J=5.0Hz),2.44(3H,s).
【0072】実施例3 S−メチル−N−ニトロ−N’−フタロイルイソチオ尿
素300mg、アセトニトリル10mlの混合物を氷冷
し、ベンジルアミン150mgを10分間で滴下した。
氷冷下に15分間攬拌した後、濃縮し、残留物をカラム
クロマトグラフィー(展開溶媒;n−ヘキサン−酢酸エ
チル(1:1))により精製し、248mgのN−ベン
ジル−S−メチル−N′−ニトロイソチオ尿素を白色粉
末として得た。 mP 77〜80℃ H−NMR(DMSO−d):10.20〜8.2
0(1H.br),7.32(4H,s),4.64
(2H,s),2.46(3H,s).
【0073】実施例4 N−(2−クロロ−5−チアゾリルメチル)−S−メチ
ル−N′−ニトロイソチオ尿素1g、アセトニトリル3
0mlの混合物に、室温下で40%メチルアミンメタノ
ール溶液349mgを5分間で滴下した。1.5時間攪
拌した後、生じた白色沈澱を濾取、乾燥して410mg
のN−(2−クロロ−5−チアゾリルメチル)−N′−
メチル−N″−ニトコグアニジン(化合物No.14)
を白色粉末として得た。濾取母液を濃縮し、エタノール
20mlを加えてよく攪拌し、結晶を濾取すると、さら
に330mgの化合物No.14(mP 172〜17
3℃)が得られた。本品をアセトニトリルより再結晶す
ると、mP 173〜174℃を示した。 H−NMR(DMSO−d):9.15〜8.75
(1H.br),7.58(1H,s),8.25〜
7.90(1H,br),4.51(2H,d,J=
5.0Hz),2.84(3H,d,J=5.0H
z).
【0074】実施例5 S−メチル−N−ニトロ−N’−フタロイルイソチオ尿
素10g、アセトニトリル100mlの混合物を氷冷
し、2−クロロ−5−(アミノメチル)チアゾール5.
6gを10分間で滴下した。氷冷下に30分間攪拌した
後、室温に戻し、40%メチルアミンメタノール溶液
3.5gを5分間で滴下した。1.5時間攪拌後、濃縮
すると14.9gのN−(2−クロロ−5−チアゾリル
メチル)−N’−メチル−N”−ニトログアニジン(化
合物No.14)およびフタルイミドの混合物を白色粉
末として得た。これを水酸化カリウム水溶液(水酸化カ
リウム8.5g、水80ml)に溶解し、室温で1時間
攪拌したのち、氷冷し、濃塩酸8mlを少しずつ加え
た。氷冷下に30分間攪拌した後、生じた結晶を濾取、
乾燥すると、8.8gの化合物No.14のみを淡黄色
粉末として得た。本品は実施例4で得た化合物と融点、
NMR,IR,TLCのRf値が一致した。
【0075】実施例6 N−(2−クロロ−5−チアゾリルメチル)−S−メチ
ル−N′−ニトロイソチオ尿素600mg、アセトニト
リル20mlの混合物に、室温下で50%ジメチルアミ
ン水溶液252mgを滴下した。室温で2時間攪拌後、
濃縮し、残留物にエタノール20mlを加えてよく攪拌
した。結晶を濾取、乾燥し、350mgのN−(2−ク
ロロ−5−チアゾリルメチル)−N′,N′−ジメチル
−N″−ニトログアニジン(化合物No.17)を白色
粉末として得た。濾取母液は濃縮し、エタノール5ml
を加えてよく攪拌し、結晶を濾取、乾燥して、さらに1
20mgの化合物No.17(mp 154〜159
℃)を得た。本品をアセトニトリルより再結晶すると、
mp 164〜166℃を示した。 H−NMR(DMSO−d):8.70〜8.35
(1H,br)7.51(1H,s)4.53(2H,
br)3.00(6H,s).
【0076】実施例7 S−メチル−N−ニトロイソチオ尿素を0.5g、炭酸
カリウム1.5g、アセトニトリル30mlの混合物を
氷冷し、コハク酸クロライド1.5gを2分間で滴下し
た。氷冷下に1時間攪拌したのち、室温にてさらに30
分間攪拌した。不溶物を濾取したのち溶媒を留去し、残
留物をクロロホルムに溶解して重曹水で洗浄した後、無
水硫酸マグネシウムで乾燥後濃縮した。残留物をカラム
クロマトグラフィー〔展開溶媒;クロロホルム−エタノ
ール(10:1)〕により精製し、0.28gのS−メ
チル−N−ニトロ−N’−スクシニルイソチオ尿素を白
色粉末として得た。mP 114〜115℃ H−NMR(CDCl):2.90(4H,s);
2.60(3H,s).
【0077】実施例8 S−メチル−N−ニトロ−N’−スクシニルイソチオ尿
素210mg、アセトニトリル10mlの混合物を氷冷
し、5−アミノメチル−2−クロロチアゾール160m
gを30秒間で滴下した。氷冷下に10分間攪拌したの
ち、溶媒を留去し、残留物に水12mlを加えて洗浄
し、結晶を濾取した。これを風乾して、220mgのN
−(2−クロロ−5−チアゾリルメチル)−S−メチル
−N’−ニトロイソチオ尿素を黄色粉末として得た。本
品は実施例2で得た化合物と融点、NMR,IR,TL
CのRf値が一致した。
【0078】実施例9 S−メチル−N−ニトロイソチオ尿素0.5g、炭酸カ
リウム1.03g、アセトニトリル10mlの混合物を
氷冷し、グルタル酸クロライド1・65gを2分間で滴
下した。氷冷下に1時間攪拌したのち、室温にてさらに
1時間攪拌した。不溶物を濾別し、溶媒留去後、カラム
クロマトグラフィー〔展開溶媒;クロロホルム−エタノ
ール(10:1)〕により精製し、0.22gのN−グ
ルタリル−S−メチル−N′−ニトロイソチオ尿素を白
色粉末として得た。mP 147〜149℃ H−NMR(CDCl):2.70(t,4H),
2.60(s,3H),1.70−2.30(m,2
H).
【0079】実施例10 N−グルタリル−S−メチル−N′−ニトロイソチオ尿
素0.18g、アセトニトリル10mlの混合物を氷冷
し、5−アミノメチル−2−クロロチアゾール0.1g
を滴下した。氷冷下に30分間攪拌したのち、室温にて
1時間攪拌した。溶媒を留去したのち、カラムクロマト
グラフィー〔展開溶媒;クロロホルム−エタノール(1
0:1)〕により精製し、170mgのN−(2−クロ
ロ−5−チアゾリルメチル)−S−メチル−N’−ニト
ロイソチオ尿素を白色粉末として得た。本品は実施例2
で得た化合物と融点、NMR,IR,TLCのRf値が
一致した。
【0080】実施例11 S−メチル−N−ニトロイソチオ尿素0.5g、炭酸カ
リウム2.06g、アセトニトリル30ml、水1ml
の混合物を氷冷し、cis−1,2−シクロヘキサンジ
カルボン酸クロライド1.55gを1分間で滴下した。
氷冷下に20分間攪拌したのち、室温にて1時間攪拌し
た。反応混合物に水30mlとクロロホルム30mlを
加え、分層した。水層はクロロホルム100mlにより
抽出した。有機層を合わせて乾燥したのち濃縮し、残留
物をカラムクロマトグラフィー〔展開溶媒;クロロホル
ム−エタノール(10:1)〕により精製し、270m
gのN−(シクロヘキサン−cis−1,2−ジカルボ
ニル)−S−メチル−N′−ニトロイソチオ尿素を白色
粉末として得た。mp 112〜113℃ H−NMR(CDCl):2.90−3.20
(m,2H),2.60(s,3H),1.30−2.
10(m,8H).
【0081】実施例12 N−(シクロヘキサン−cis−1,2−ジカルボニ
ル)−S−メチル−N′−ニトロイソチオ尿素370m
g、アセトニトリル10mlの混合物を氷冷し、5−ア
ミノメチル−2−クロロチアゾール223mgを滴下し
た。氷冷下に30分間攪拌したのち、室温にて1時間攪
拌した。溶媒を留去したのち、カラムクロマトグラフィ
ー〔展開溶媒;クロロホルム−エタノール(10:
1)〕により精製し、170mgのN−(2−クロロ−
5−チアゾリルメチル)−S−メチル−N′−ニトロイ
ソチオ尿素を白色粉末として得た。本品は実施例2で得
た化合物と融点、NMR,IR,TLCのRf値が一致
した。
【0082】実施例13 S−メチル−N−ニトロイソチオ尿素0.5g、ピリジ
ン20mlの混合物を62℃に加熱し、ジグリコール酸
ジクロライド1.27gのアセトニトリル2ml溶液を
1分間かけて滴下した。80分間加熱攪拌後、反応混合
物を希塩酸(濃塩酸50ml、水50ml、氷20g)
にあけ、クロロホルム90mlにて抽出した。クロロホ
ルム層を重そう水30mlにて洗浄し、硫酸マグネシウ
ムで乾燥した。濃縮して得られた油状物に少量の酢酸エ
チルを加えて攪拌すると結晶が析出したのでこれを濾取
し440mgのS−メチル−N−ニトロ−N′−(2,
2′−オキシジアセチル)イソチオ尿素を白色結晶とし
て得た。mp 132〜134℃ H−NMR(CDCl):4.40(s,4H),
2.65(s,3H).
【0083】実施例14 S−メチル−N−ニトロ−N′−(2、2′−オキシジ
アセチル)イソチオ尿素90mg、クロロホルム9ml
の混合物を氷冷し、5−アミノメチル−2−クロロチア
ゾール100mgのクロロホルム0.5ml溶液を滴下
した。氷冷下で20分間、室温で50分間攪拌後、水1
5ml、クロロホルム15mlを加えて分液し、水層を
クロロホルム50mlにて抽出した。得られた有機層を
合わせて溶媒留去後、カラムクロマトグラフィー〔展開
溶媒;クロロホルム−エタノール(10:1)〕により
精製し、30mgのN−(2−クロロ−5−チアゾリル
メチル)−S −メチル−N′−ニトロイソチオ尿素を
白色粉末として得た。本品は実施例2で得た化合物と融
点、NMR,IR,TLCのRf値が一致した。
【0084】実施例15 S−メチル−N−ニトロイソチオ尿素1g、炭酸カリウ
ム6.15g、アセトニトリル100mlの混合物を室
温にて攪拌しているところへ、アジピン酸ジクロライド
2.7gを5分間で滴下した。2時間攪拌後、生成した
結晶を濾取し、少量のアセトニトリルで洗浄して470
mgのN−アジポイル−S−メチル−N’−ニトロイソ
チオ尿素を白色結晶として得た。mp 193〜194
H−NMR(CDCl):3.00−2.20
(m,4H),2.40(s,3H),2.00−1.
40(m,4H)
【0085】実施例16 S−メチル−N−ニトロ−N′−スクシニルイソチオ尿
素300mg、アセトニトリル5mlの混合物に、(6
−クロロ−3−ピリジル)メチル エチルアミン236
mgを氷冷下に滴下した。室温で13時間攪拌後、濃縮
し、残留物を酢酸エチル100mlに溶解して、50m
lの水で2回水洗した。有機層を濃縮し、350mgの
N−(6−クロロ−3−ピリジルメチル)−N−エチル
−S−メチル−N′−ニトロイソチオ尿素を淡褐色油状
物として得た。 H−NMR(CDCl):8.33(1H,b
r),7.73(1H,dd,J=9.0Hz,2.5
Hz),7.36(1H,d,J=9.0Hz),4.
83(2H,s),3.65(2H,q),2.57
(3H,s),1.29(3H,t).
【0086】実施例17 S−メチル−N−ニトロ−N′−スクシニルイソチオ尿
素300mg、アセトニトリル5mlの混合物に、(6
−クロロ−3−ピリジル)メチルアミン197mgを氷
冷下に滴下した。氷冷下で1時間攪拌後、濃縮し、残留
物に水30mlを加えてよく攪拌し、結晶を濾取、乾燥
して360mgのN−(6−クロロ−3−ピリジルメチ
ル)−S−メチル−N′−ニトロイソチオ尿素を得た。 mp 140〜141.5℃ H−NMR(CDCl+DMSO−d):9.6
0〜8.90(1H,br),8.40(1H,b
r),7.78(1H,dd,J=9,0Hz,2.5
Hz),7.33(1H,d,J=9.0Hz),4.
63(2H,s),2.48(3H,s).
【0087】実施例18 N−(2−クロロ−5−チアゾリルメチル)−S−メチ
ル−N′−ニトロイソチオ尿素1g、炭酸カリウム56
0mg、塩化第一銅400mg、アセトニトリル12m
lの混合物に、5−アミノメチル−2−クロロチアゾー
ル610mgを加え、還流下で1時間攪拌した。反応
後、濃縮し、得られた固体に水を加えてよく攪拌したの
ち濾取し、カラムクロマトグラフィー〔展開溶媒;ジク
ロロメタン−メタノール(10:1)〕により精製し、
191mgのN,N′−ビス(2−クロロ−5−チアゾ
リルメチル)−N″−ニトログアニジン(化合物No.
39)を白色粉末として得た。mp 217〜218℃ H−NMR(DMSO−d):8.95(2H,b
r),7.59(2H,s),4.60(4H,b
r).
【0088】実施例19 N−(2−クロロ−5−チアゾリルメチル)−S−メチ
ル−N′−ニトロイソチオ尿素1g、無水酢酸1.15
g,ピリジン25mlの混合物を室温にて3時間攪拌し
た。反応混合物を塩酸水溶液(濃塩酸20ml、水50
ml、氷10g)にあけて、分液した。水層をクロロホ
ルム120mlで抽出し、得られた有機層を合わせて硫
酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して1.15gのN−ア
セチル−N−(2−クロロ−5−チアゾリルメチル)−
S−メチル−N′−ニトロイソチオ尿素を褐色油状物と
して得た。mp 77〜78℃ H−NMR(CDCl):7.50(s,1H),
4.80(s,2H),2.52(s,3H),2.2
6(s,3H).
【0089】次に、得られた化合物0.5g、クロロホ
ルム7mlの混合物を−15℃で攪拌中に40%メチル
アミンメタノール溶液130mgのクロロホルム3ml
溶液を滴下した。徐々に昇温しながら2時間攪拌したの
ち濃縮し、カラムクロマトグラフィー〔展開溶媒;クロ
ロホルム−エタノール(10:1)〕により精製して1
80mgのN−アセチル−N−(2−クコロ−5−チア
ゾリルメチル)−N′−メチル−N″−ニトログアニジ
ン(化合物No.38)を白色粉末として得た。 mp 105〜106℃ H−NMR(CDCl):7.50(1H,s),
4.90(2H,s),3.05(3H,s),2.2
5(3H,s).
【0090】実施例20 S−メチル−N−ニトロ−N′−フタロイルイソチオ尿
素20g、トルエン300mlの混合物に、40%メチ
ルアミンメタノール溶液を−7℃下に30分かけて滴下
した。−7℃で30分攪拌し、生じた結晶を濾取、風乾
すると19.7gの白色結晶が得られた。濾液のトルエ
ンを濃縮すると、さらに2.7gの黄色結晶が得られ
た。これらの結晶を合わせて水酸化カリウム水溶液(水
酸化カリウム16.9g,水160ml)に溶解し、室
温で1時間攪拌した後、氷冷し、濃塩酸16mlをゆっ
くりと滴下した。氷冷下10分間攪拌した後、生じた結
晶を濾取し、乾燥すると9.8gのN,S−ジメチル−
N′−ニトロイソチオ尿素が淡黄色粉末として得られ
た。mp 150〜152℃ H−NMR(DMSO−d):8.30〜8.95
(br,1H),2.94(S,3H,NMe),2.
44(S,3H,SMe).
【0091】実施例21 N,S−ジメチル−N′−ニトロイソチオ尿素500m
g、炭酸カリウム695mg、アセトニトリル10ml
の混合物に、無水酢酸376mgを室温下に加えた。室
温で5時間攪拌後、10mlの2N塩酸を加え、40m
lのジクロロメタンで抽出した。有機層を飽和重曹水で
洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥、濃縮することによ
り、N−アセチル−N,S−ジメチル−N’−ニトロイ
ソチオ尿素600mgを白色結晶として得た。mp 4
0〜41℃ H−NMR(CDCl):2.23(3H,s),
2.52(3H,s),3.17(3H,s).
【0092】次に、得られた化合物300mg、ジクロ
ロメタン5mlの混合物に、5−アミノメチル−2−ク
ロロチアゾール241mgを1mlのジクロロメタンに
溶解して−10℃下に滴下した。−10℃で2時間攪拌
した後、2N塩酸10mlを加え、有機層を分液して硫
酸マグネシウムで脱水、濃縮すると430mgの無色油
状物を得た。これを5mlのトルエンに溶解し、n−ヘ
キサン5mlを加えてよく攪拌すると白色沈澱が生成し
た。これを濾取し、乾燥して、260mgのN−アセチ
ル−N′−(2−クロロ−5−チアゾリルメチル)−N
−メチル−N″−ニトログアニジンを白色粉末として得
た。mp 105〜108℃ H−NMR(CDCl):9.35(br,1H)
7.53(s,1H)4.57(s,2H)3.08
(s,3H)2.11(s,3H).
【0093】実施例22 N−(6−クロロ−3−ピリジルメチル)−S−メチル
−N,−ニトロイソチオ尿素1.3g、アセトニトリル
10mlの混合物に、ピリジン1.6gを加え、さらに
塩化アセチル0.79gを氷冷下に滴下した。氷冷下1
時間攪拌後、室温に戻し、2時間攪拌した。濃縮し、エ
ーテル50ml、2N塩酸5mlを注加し、分液後、有
機層を硫酸マグネシウムで乾燥、濃縮し、1.6gの赤
色油状物としてN−アセチル−N−(6−クロロー3−
ピリジルメチル)−S−メチル−N′−ニトロイソチオ
尿素を得た。 H−NMR(CDCl):8.39(d,1H,J
=2.0Hz),7.72(dd,1H,J=8.0H
z,2.0Hz),7.31(d,1H,J=8.0H
z),4.75(s,2H),2.50(s,3H),
2.28(s,3H).
【0094】次に、得られた化合物1.6g,アセトニ
トリル10mlの混合物に、40%メチルアミンメタノ
ール溶液0.39gを−5℃下に滴下した。−3℃で3
0分間攪拌後、濃縮し、得られた黄色油状物をカラムク
ロマトグラフィーに付し〔展開溶媒;クロロホルム−エ
タノール(20:1)〕、0.65gのN−アセチル−
N−(6−クロロ−3−ピリジルメチル)−N,−メチ
ル−N”−ニトログアニジンを白色粉末として得た。m
p 124〜125℃ H−NMR(CDCl):9.20(br,1
H),8.32(d,1H,J=2.0Hz),7.7
5(dd,1H,J=2.0Hz,8.0Hz),7.
30(d,1H,J=8.0Hz),4.78(s,2
H),2.98(d,3H,J=5.0Hz),2.2
1(s,3H).
【0095】参考例1 実施例19で得られた化合物No.38を180mg、
ビリジン5mlの混合物に、室温下で無水酢酸190m
gを加えた。室温で80分間攪拌後、反応混合物を塩酸
水溶液(濃塩酸20ml、水50ml)にあけて分液し
た。水層をクロロホルム90mlにより抽出し、有機層
を合わせて硫酸マグネシウムで乾燥した。濃縮後、カラ
ムクロマトグラフィー〔展開溶媒;クロロホルム−エタ
ノール(10:1)〕により精製して、130mgの
N,N’−ジアセチル−N−(2−クロロ−5−チアゾ
リルメチル)−N’−メチル−N”−ニトログアニジン
を白色粉末として得た。mp 72〜74℃ H−NMR(CDCl):7.50(1H,s),
5.00(1H,br),3.20(1H,br),
2.37(3H,br),2.20(3H,br).上
記実施例1〜22および本発明の製造法に従い下記表−
1に示す化合物を得た。上記実施例で得た化合物も含め
て表−1に示す。
【0096】
【表1】
【0097】
【表2】
【0098】
【表3】
【0099】
【表4】
【0100】a) HNMR(CDCl):3.0
0(3H,d,J=4Hz),4.53(2H,d,J
=6Hz),6.76(1H,br.s),7.46
(1H,d,J=8Hz),7.67(1H,dd,J
=8.3Hz),8.20(1H,d,J=3Hz),
8.83(1H,br.s). b) HNMR(CDCl):1.26(3H,
t,J=7Hz),2.98(3H,d,J=2H
z),3.47(2H,q,J=7Hz),4.70
(2H,s),7.50(1H,s),7.96(1
H,br.s). c) HNMR(CDCl):3.00(3H,
d,J=4Hz),3.09(3H,s),4.69
(2H,s),7.50(1H,s),8.00(1
H,br.s). d) HNMR(CDCl):1.23(6H,
t,J=7Hz),3.46(4H,q,J=7.2H
z),4.60(2H,br.s),7.44(1H,
s),8.30(1H,br.s). e) HNMR(CDCl):3.11(6H,
s),4.42(2H,d,J=6Hz),6.86
(1H,s),7.07(1H,t,J=60Hz),
7.78(1H,br.t,J=6Hz). f) HNMR(DMSO−d):9.70−9.
00(1H,br),8.68(1H,s),7.55
(1H,s),4.95(2H,s),2.93(3
H,d,J=4Hz)
【0101】
【発明の効果】本発明は、優れた殺虫作用を有する新規
なグアニジン誘導体またはその塩を工業的多量生産する
のに有利な製造法を提供する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C07C 279/18 C07C 335/38 335/38 335/40 335/40 335/42 335/42 C07D 213/36 C07D 213/36 213/61 213/61 239/26 239/26 277/28 277/28 277/32 277/32 307/66 307/66 333/36 333/36 C07F 9/572 Z C07F 9/572 C07D 209/48 Z (56)参考文献 特開 平3−157308(JP,A) J.Org.Chem.,Vol. 43,No.18,p.3553−3559(1978) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07D 207/00 - 207/50 C07D 209/00 - 209/96 CA(STN) CAOLD(STN) REGISTRY(STN)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式 【化1】 〔式中、Rは置換されていてもよい炭化水素基またはア
    シル基を、Xは電子吸引基を、Y1,Y2は同一または相
    異なって酸素または硫黄を、Aは置換されていてもよい
    2価の炭化水素基を示す。〕で表わされる化合物。
  2. 【請求項2】Rが (1)C 3-10 シクロアルキル基、C 2-10 アルケニル基、C
    2-10 アルキニル基、C 3-10 シクロアルケニル基、ニト
    ロ、水酸基、メルカプト、オキソ、チオキソ、シアノ、
    カルバモイル、カルボキシル、C 1-4 アルコキシ、C
    6-10 アリールオキシ、C 1-4 アルキルチオ、C 6-10 アリ
    ールチオ、C 1-4 アルキルスルフィニル、C 6-10 アリー
    ルスルフィニル、C 1-4 アルキルスルホニル、C 6-10
    リールスルホニル、アミノ、C 2-6 アシルアミノ、モノ
    −又はジ−C 1-4 アルキルアミノ、C 3-6 シクロアルキル
    アミノ、C 6-10 アリールアミノ、C 2-4 アシル、C 6-10
    アリール−カルボニルおよび酸素、硫黄および窒素から
    選ばれたヘテロ原子を1〜4個含む5〜6員複素環基か
    ら選ばれる1〜5個の置換基を有していてもよい (i)C 1-10 アルキル基、 (ii)C 2-10 アルケニル基または (iii)C 2-10 アルキニル基、 (2)C 3-10 シクロアルキル基、C 2-10 アルケニル基、C
    2-10 アルキニル基、C 3-10 シクロアルケニル基、ニト
    ロ、水酸基、メルカプト、オキソ、チオキソ、シアノ、
    カルバモイル、カルボキシル、C 1-4 アルコキシ、C
    6-10 アリールオキシ、C 1-4 アルキルチオ、C 6-10 アリ
    ールチオ、C 1-4 アルキルスルフィニル、C 6-10 アリー
    ルスルフィニル、C 1-4 アルキルスルホニル、C 6-10
    リールスルホニル 、アミノ、C 2-6 アシルアミノ、モノ
    −又はジ−C 1-4 アルキルアミノ、C 3-6 シクロアルキル
    アミノ、C 6-10 アリールアミノ、C 2-4 アシル、C 6-10
    アリール−カルボニル、酸素、硫黄および窒素から選ば
    れたヘテロ原子を1〜4個含む5〜6員複素環基、C
    1-15 アルキル基、C 6-10 アリール基およびC 7-10 アラル
    キル基から選ばれる1〜5個の置換基を有していてもよ
    (i)C 7-12 アラルキル基または (ii)C 1-10 アシル基 (ここで、上記置換基がC 6-10 アリール、C 7-10 アラル
    キル、C 3-10 シクロアルキル、C 3-10 アルケニル、C
    6-10 アリールオキシ、C 6-10 アリールチオ、C 6-10 アリ
    ールスルフィニル、C 6-10 アリールスルホニル、C 6-10
    アリールアミノまたは酸素、硫黄および窒素から選ばれ
    たヘテロ原子を1〜4個含む5〜6員複素環基である場
    合、さらにハロゲン、水酸基、C 1-4 アルキル、C 2-4
    ルケニル、C 2-4 アルキニル、C 6-10 アリール、C 1-4
    ルコキシ、フェノキシ、C 1-4 アルキルチオまたはフェ
    ニルチオで1〜5個置換されていてもよく、また置換基
    がC 1-15 アルキル、C 2-10 アルケニル、C 2-10 アルキニ
    ル、C 1-4 アルコキシ、C 1-4 アルキルチオ、C 1-4 アル
    キルスルフィニル、C 1-4 アルキルスルホニル、アミ
    ノ、モノ−又はジ−C 1-4 アルキルアミノ、C 3-6 シクロ
    アルキルアミノまたはC 6-10 アリールアミノである場
    合、さらにハロゲン、水酸基、C 1-4 アルコキシまたは
    1-4 アルキルチオで1〜5個置換されていてもよ
    い。)である請求項1記載の化合物。
  3. 【請求項3】Xがシアノ、ニトロ、C 1-4 アルコキシ−
    カルボニル、ヒドロキシカルボニル、C 6-10 アリール−
    オキシカルボニル、複素環オキシカルボニル、ハロゲン
    で置換されていてもよいC 1-4 アルキルスルホニル、ス
    ルファモイル、ジ−C 1-4 アルコキシホスホリル、ハロ
    ゲンで置換されていてもよいC 1-4 アシル、カルバモイ
    ルまたはC 1-4 アルキルスルホニルチオカルバモイルで
    ある請求項1記載の化合物。
  4. 【請求項4】Aがハロゲン、C 1-4 アルキル基、C 1-4
    ルコキシ基、C 1-5 アシルオキシ基、C 2-5 アルコキシカ
    ルボニルオキシ基、C 1-4 アルキルチオ基、C 1-4 アルキ
    ルスルフィニル基、C 1-4 アルキルスルホニル基および
    7-12 アラルキル チオ基から選ばれる1〜5個の置換基
    を有していてもよい(1)2価の飽和または不飽和の炭素
    数1ないし4の鎖状炭化水素基または(2)2価の飽和ま
    たは不飽和の炭素数3ないし8の環状炭化水素基である
    請求項1記載の化合物。
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