JP3031942B2 - トルクリミッタ - Google Patents

トルクリミッタ

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JP3031942B2
JP3031942B2 JP2053508A JP5350890A JP3031942B2 JP 3031942 B2 JP3031942 B2 JP 3031942B2 JP 2053508 A JP2053508 A JP 2053508A JP 5350890 A JP5350890 A JP 5350890A JP 3031942 B2 JP3031942 B2 JP 3031942B2
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信夫 高田
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【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、動力伝達系において一定の大きさ以上のト
ルクを伝達しないトルクリミッタに関する。
従来の技術 動力伝達系においては、伝達系の諸装置保護のため
に、駆動側から負荷側に一定値以上のトルクが伝達され
ないようにトルクリミッタを設ける場合がある。
このようなトルクリミッタとしては、例えばコイルば
ね等の回転による締め付け力を利用して、これにより生
ずる摩擦力を使用する形式のものが一般的である。
しかしこのような形式のものでは、ばね等と部材との
間の摩擦係数が温度によって異なるため摩擦力が一定で
なく変化するすること、ばね等では高い部品精度を維持
することが困難であること等のため、正確なリミットト
ルクを設定することができない。又この形式のものでは
余り大きなトルクを伝達することはできない。
発明が解決しようとする課題 本発明は従来技術に於ける上記問題を解決し、 請求項1の発明は、一回転方向側にトルクを伝達する
場合に、リミットトルクを正確に設定することができる
と共に、使用状態において設定トルクが変動せず、大き
なトルクを伝達することができるトルクリミッタを提供
することを課題とし、 請求項2の発明は、上記課題に加えて、正逆両方向の
回転に対して伝達トルクを制限することができるトルク
リミッタを提供することを課題とする。
課題を解決するための手段 本発明は上記課題を解決するために、 請求項1の発明のトルクリミッタは、内側回転体と、
外側回転体と、中間回転体と、付勢手段と、動力伝達回
転体と、移動停止部材と、を有し、前記内側回転体は、
一軸線まわりの単葉回転双曲面をなす内側軌道面を備
え、前記外側回転体は、前記軸線と同一軸線まわりの単
葉回転双曲面をなす外側軌道面を備え、前記内側軌道面
と前記外側軌道面とは相対向して軌道を形成し、前記中
間回転体は、ころがり面が円筒形状であり、前記軌道に
おいて該中間回転体の中心軸を前記軸線を含む断面から
一定角度傾斜して前記軌道の円周方向に複数個配設さ
れ、該中間回転体の表面は前記内側軌道面と前記外側軌
道面とに線状に接触し、前記動力伝達回転体は、前記外
側回転体の一端側であって前記内側回転体の一端側上に
該内側回転体から軸受を介して該内側回転体に対して軸
方向の一定位置で相対的に回転自在に取り付けられ、前
記外側回転体との間でトルクを伝達するトルク伝達手段
により該外側回転体と結合されていて、前記付勢手段
は、前記動力伝達回転体と前記外側回転体との間に設け
られ、前記外側回転体を、前記軸線方向であって前記軌
道の間隔を狭くする方向に付勢し、前記移動停止部材
は、前記外側回転体の前記軌道間隔を狭くする方向への
移動を所定位置で停止させ、前記内側回転体又は前記外
側回転体は、前記軌道の間隔を広げる方向への前記中間
回転体の前記軸線方向の動きを停止させる環状部を備え
ている、ことを特徴とし、 請求項2の発明のトルクリミッタは、上記トルクリミ
ッタを構成体として、該構成体を少なくとも1組、前記
1軸線方向に相対向して配設し、両構成体の動力伝達回
転体同士を結合するとともに、両構成体の内側回転体を
共に動力伝達系の入力軸又は出力軸と駆動連結した、こ
とを特徴とする。
作用 請求項1の発明においては、上記の如き構成により、
例えば内側回転体に動力伝達系の駆動側を結合し動力伝
達回転体に負荷側を結合し、内側回転体を所定の一方向
側に回転させると、傾斜した中間回転体は内側回転体と
線接触を保ちつつこれに案内されて自転及び公転するの
で、中間回転体に線接触する外側回転体は、中間回転体
に案内されて、テーパーねじが進む原理により、軸方向
に於いて軌道間隔を狭める方向に進むと同時に内側回転
体との間で相対的に捩れ角を生じ、中間回転体は軌道内
で楔作用によりロックされ、進み量又は捩れ角に対応し
たトルクが内側回転体から外側回転体及び動力伝達回転
体を介して負荷側に伝達される。
この場合、外側回転体は所定位置で軌道間隔を狭くす
る方向への移動を移動停止部材により停止されるので、
その時の外側回転体の進み量即ち内側回転体との相対的
捩れ角に相当するトルク以上のトルクは伝達されないこ
とになる。
請求項2の発明においては、上記作用をなすトルクリ
ミッタである構成体を相対向して設けるので、動力伝達
系が正逆何れの方向に回転する場合に対しても相対向す
る側の構成体がそれぞれ正転または逆転して上記作用を
なし、トルクリミッタは、何れの回転方向に対しても一
定値以下に伝達トルクを制限することができる。
実 施 例 第1図は本発明のトルクリミッタの一例を示す断面
図、第2図はその斜視図で第3図はその中間回転体部分
の斜視図である。
まずこれらの図により本トルクリミッタの構造を説明
する。
内側回転体の一例である内輪1は、例えばキー5によ
り入力側又は出力側となる軸上に取り付けられ、これに
対向して設けられる外側回転体の一例である外輪2との
間で軌道9を形成している。
中間回転体の一例であるコロ3は、第3図に示す如
く、一軸線である内輪1の中心軸6を含む断面に対して
角度β、例えば15゜程度傾斜して起動9内に多数配設さ
れる。
外輪2の一端側であって内輪1の一端側上には、入力
側又は出力側のラジアル荷重及び予圧ばね7(第6図)
によるスラスト荷重を受ける軸受としてのベアリング13
を介して、トルクを伝達する動力伝達回転体の一例であ
るハウジング14が設けられている。ハウジング14は、ベ
アリング13により内輪1に対して軸方向位置を一定に回
転自在に取り付けられている。又ハウジング14は、トル
ク伝達ピン15、インボリュートスプライン16(第6図)
もしくはボールスプライン(図示せず)等のトルク伝達
手段により外輪2と一体として回転するように結合され
ている。そしてハウジング14には、入力側又は出力側を
結合することができるようにフランジ部14aが設けられ
ている。
付勢手段としての予圧ばねであるコイルスプリング又
は皿ばね7(第6図)は、ハウジング14と外輪2との間
に設けられた外輪2に予圧力を与えている。この予圧力
の方向は軌道9の間隔を狭くする方向即ち図において左
から右方向である。
内輪1の右端側には、移動停止部材の一例であるトル
クリミットストッパ8が設けられていて、外輪2が軌道
9の間隔を狭くする方向へ動く移動量を所定位置で停止
させるようにしている。トルクリミットストッパ8の位
置は、トルクリミット調整ナット12により調整可能であ
り、これによりトルクリミットの設定を調整する。
又内輪1には、コロ3の軸方向の動きを停止させる環
状部として鍔10が設けられている。これは、内輪1がト
ルクを伝達しない方向側に回転しコロ3が軌道9の間隔
を広げる方向に進行するときに、その進行を停止させる
ためである。
第3図において、コロ3は内輪1上に中心軸6を含む
断面から角度βだけ傾けて配列され、各コロはリテイナ
ー11によりそれぞれの位置を保持され、互いに接触しな
いようにされている。このようにすると、互いに同方向
に自転する隣接したコロ同士が互いに反対方向の接線速
度をもって衝突することがなく、コロ3の自転、公転が
滑らかになる。
以上の様な構造により、例えば軸4が入力軸として第
2図において左側から見て時計方向(矢印A方向)に回
転し内輪1を同方向(A方向)に回転させると、コロ3
は内輪軌道面1aに案内されて反時計方向(B方向)に回
転しつつその上を登って行き、図において右方向へ進
む。このコロ3の動きは外輪軌道面2aに対しては左方向
に進むとになるので、外輪2は、内輪軌道面1a側に案内
されているコロ3により案内されると共に予圧ばねネ7
の付勢力により、軌道9の間隔を狭くする方向である右
方向に移動する。この結果、コロ3が楔作用により内外
輪間でロックされ、入力軸4からのトルクが出力側にな
るハウジング14に伝達ピン15を介して伝達されることに
なる。なおコロ3が内輪軌道面1a側で案内されるのは、
この間が凸部同士の接触になり、コロ3の凸部と外輪軌
道面2aの凹との接触よりも接触面圧が高くなるからであ
る。
このような作用を更に説明すると、本トルクリミッタ
のトルク伝達機能は第4図(a)に示すテーパーねじと
同様であり、同(b)図に示す如く、軸4を矢印A方向
に回転させるとテーパーねじと同様の作用により外輪が
コロ3を介して矢印C方向に進み、ねじが締まる原理に
より外輪2と軸4とがロックされることになる。この場
合、テーパーねじにおけるリード角θ及びテーパー角θ
は、本トルクリミッタでは、捩りリード角θ′(コロ
3の傾斜角βに相当)及び接触角θ′に対応する。
軸4が逆転(第2図の矢印Aと反対方向)されるとき
又は捩り振動やトルク変動等により瞬間的に内外輪の捩
り角が戻りロック状態がゆるむときには、上記と逆の作
用になる。即ち、軸4の逆転によりコロ3も前記と反対
方向に動き、予圧ばね7の付勢力に抗して軌道9を広げ
る方向に外輪2を移動させ、内外輪は互いに反対方向に
自由に回転するか、又はロック状態がゆるみ伝達トルク
が軽減されて同方向に回転する。
第5図はこのようなトルクリミッタの作動特性を示す
図である。
本図では説明を簡単にするために、予圧ばね7は、外
輪2の遊びをとるだけで内外輪間のトルク伝達には寄与
しないものと仮定している。
X軸は、外輪2の軸方向変位δ又はロック作動角α即
ち内輪1と外輪2との間の相対的捩れ角を示し、Y軸
は、それぞれのδ又はαの値に対応して内外輪間従って
軸4とハウジング14間で伝達されるトルクTの値を示
す。この場合、内輪1と外輪2とはテーパねじとしての
動きをするので、変位δと捩れ角αとは直線比例の関係
になる。
曲線イは、軸4従って内輪1を第2図の矢印A方向即
ちロック方向に回転させる場合において、トルクを増加
して行く時の状態を示す。このトルクは、内輪1に対し
て外輪2が相対的に捩れて軌道間隔の狭まる方向に進
み、コロ3が内外輪間に挟まれて楔作用をすることによ
り、その大きさに対応して内外輪間で伝達されるトルク
である。
軌道間隔が変位δに比例して狭まると、主として外輪
2が膨張すると共に、内外輪と接触するコロ3の接触部
が変形する。外輪2を変形させる力は、軌道間隔を広げ
ようとする内圧に相当するから、軌道間隔に比例して発
生する。一方コロ3を局部的に変形させる力は、軌道間
隔の狭まりに対して接触面が増加するので、二次元的に
増加する。従って、この両方の力の発生により変位δと
トルクTの関係はほぼ二次式になり、 T=C1δ+C2δ(C1、C2は定数) で表わされる。
この式から分かるように、トルクTは非直線性捩りば
ねとしての特性を有し、急激な入力トルクの上昇に対し
大きさ角変位によりソフトに立ち上がって衝撃トルクを
吸収し、その後大トルクを伝達する。
図においてP1は定格伝達トルクの点を示す。
このようなトルク特性において、外輪2の変位δは、
所定量以上発生しないようにトルクリミットストッパ8
により制限される。このように変位δを一定量以下に制
限すると、前式からトルクTも一定値以上に大きくなら
ないことになる。
今、トルクリミットストッパ8により変位δをδ
お制限したとすると、これに対応する定格トルクT1以上
のトルクがトルクリミッタにかかったときには、トルク
伝達面であるコロ3と内輪軌道面1a又は外輪軌道面2aの
うち、主としてコロ3と外輪軌道面2aとの間で滑りが生
じ、伝達されるトルクはT1以上にならないように制限さ
れる。
この場合、リミットトルクを細かく設定しようとする
ときには、前記の定数C1、C2を小さくして変位δを大き
くする。比例定数C1、C2はコロ3の捩れ角β、接触角θ
′及び内圧を受ける外輪2の膨張ばね定数(外輪2の
肉厚に対応する)等により定まるので、これらの値を適
当に選定すればトルクに対する変位量を適当な値にする
ことができる。
曲線ロは、定格トルクT1を伝達している状態から軸4
従って内輪1が逆転側(第2図における矢印Aの反対方
向)に戻る場合の状態を示す。この場合には、楔の脱作
用により、軸方向変位δ又は相対的捩れ角αが僅かに小
さくなると、伝達トルクTはこれを増加して行くときと
よりも大きな傾斜で急激に減少し(図のP1〜P2曲線
部)、その後点P3まで緩やかに減少することになる。
これは、トルクを付加して行くときには、楔作用にお
いて斜面反力に抗して押込力を加える必要があるのに対
して、トルクを除去するときには、斜面反力が引き抜き
力を減少させる方向に作用するからである。
この場合の点P3はヒステリシスを示し、滑り率α3
が2〜3%の僅かな残留変位を生ずる。このような残
留変位はトルクの入/切の際に生ずるが、その時の内外
輪とコロとのロック位置はその度に異なり、又コロ3の
自動調心作用等により、実用上全く問題にはならない。
本トルクリミッタの以上のような特性は楔理論により理
論的に導き得るものであるが、実験的にも確認されてい
る。
この結果、動力伝達系にトルク変動や捩り振動が生じ
た場合には、曲線イ、ロで囲われた部分のうちの変動ト
ルクの大きさに対応する部分の間でδ及びαが変化して
トルク変動を吸収することになる。
即ち、本トルクリミッタは、リミットトルク以下で動
力伝達中に伝達系に捩り振動等が生じた場合に、変動ト
ルクを吸収できる効果も備えている。
第6図は請求項1の発明の他の実施例を示す。
本実施例では、トルク伝達手段として第1図に示すト
ルク伝達ピン15に代えてインボリュートスプライン16を
用いている。
第7図は請求項2の発明の実施例を示す。
構成体としては第6図に示すトルクリミッタと同じで
あるが、このような構成体17、17′を中心軸6方向に相
対向して一対として設け、スペーサ18を介してハウジン
グ14、14′を一体として回転するようにボルト19により
結合することにより、構成体17、17′を結合している。
動力伝達系の入力軸又は出力軸はそれぞれ相対向する
内輪1、1′に軸固定用フランジ20により結合される。
又ハウジング14′には取付けフランジ21が設けられ、取
付けフランジ21に出力軸又は入力軸が結合される。
なおインボリュートスプライン16に代えて、トルク伝
達ピン15又はボールスプライン等のトルク伝達手段を用
いてもよいことは勿論である。
このようなトルクリミッタによれば、正転側及び逆転
側のそれぞれの回転方向においてトルクリミッタとして
の作用が行われるので、両方向に回転する動力系に対し
て本トルクリミッタを用いることができる。
第8図は本トルクリミッタの作動状態の一例を示す。
例えば正転、逆転何れの方向に対しても変位をδに設
定すれば、何れの方向の回転に対しても最大伝達トルク
をT1に制限することができる。
次にコロ3と内輪1及び外輪2とが線接触するために
必要となる内外輪軌道面1a、2aの形状について説明す
る。
第9図乃至第11図は、これらを求めるための説明図で
あり、コロ3が円筒コロである場合を示す。
先ず第9図は、X−Y−Z座標において、コロ3を、
その中心軸3aがY軸上原点Oから距離Fの位置でY軸を
通りX−Z平面に平行でX−Y平面に対して角度βだけ
傾斜させて置いた状態を示す斜視図である。この場合、
X軸は内外輪1、2の共通の中心軸6を示す。そして、
コロ3の断面3bはコロ3をX軸上任意の距離xの位置で
Y−Z平面に平行な面で切った断面を示し、点Uc、U′
cはそれぞれ、その面のコロ3の中心PcからX軸及びX
−Z平面に下ろした垂線のX軸及びX−Y平面への交点
である。この場合、原点OとU′cとを通る線3a′はコ
ロの中心軸3aをX−Z平面へ投影した線になり、X軸と
は角度βをなす。本図から明らかなように ▲▼=x tanβ ▲▼=F であるから、X軸であり中心軸6からコロ3の中心Pcま
での距離を▲▼=ycとすると、 yc2=F2+(x tanβ)従って yc2/F2−x2/(F/tanβ)=1 ・・(1) 式(1)は双曲線を示す式であるから、コロ3の軸
心、従って内外輪1、2で形成する軌道の中心線は中心
軸6に対して双曲線である。
第10図は、上記にように配置したコロ3に対して内外
輪1、2が接触する状態を説明するための図である。
前記のコロ3の中心点Pcを通り、コロ3の軸心3aに直
角な面とX軸との交点をQとする。このQ点を中心とし
てコロ3に内接及び外接する球Si及びSoを考えると(第
10図では外接する球Soを図示)、コロ3と球Si及びSoと
の接点Pi、Poは垂線▲▼上にあることになり、Pc
点からそれぞれコロ3の半径rだけ離れた位置になる。
従って、▲▼=Rとすれば、球Si、Soの半径はそ
れぞれR−r、R+rとなる。
点Pi及びPoを通りY−Z面に平行な面とX軸との交点
をそれぞれUi及びUoとすると(第11図参照)、▲
▼及び▲▼はそれぞれ点Pi及び点PoからX軸
までの距離を示し、原点Oから距離▲▼及び▲
▼はそれぞれ点Pi及び点PoのX軸上の座標を示すこ
とになる。従って、▲▼=xi、▲▼=xo、
▲▼=yi、▲▼=yoとするとxiとyi及
びxoとyoの関係が式F(xi、yi)及びF(xo、yo)がそ
れぞれ内外輪の軌道面1a、2aの曲面形状を表する式とな
る。
第11図はこの関係を求めるための関連部分の拡大図で
ある。
Rを示す▲▼は、軸3aに直角であり且つ点U′
cは点PcからX−Z面への垂線が同面と交わる点である
から、▲▼は軸3a′と直角をなす。従って ▲▼=(x/cosβ)/cosβ=x/cos2β R2=F2+{(x/cos2β)sinβ}=F2+x2tan2β/cos2β 次に∠QPcUc=φとすると、ΔQPcUcは直角三角形であ
るから、 となる。一方、▲▼=▲▼=rで且つ
ΔQPiUi及びΔQPoUoは共にΔQPcUcと相似形であるか
ら、 となる。そしてこれらの式から、関係式F(xi、yi)、
F(xo、yo)は、 となる。これらの式は、内外輪軌道面1a、2aの曲面形状
を表す式であるが、二次曲面以上の特性を示すことはで
きない。ここで(xi−x)と(yi−y)及び(xo−x)
と(yo−yc)のそれぞれの比率を求めると、式(2)乃
至(5)から、 となり、xとycとの関係は(1)式から双曲線であり、
且つ上式でtan2βは定数であるから、xiとyiとの関係及
びxoとyoとの関係は双曲線であり、従って内外輪軌道面
1a、2aは共通の中心軸6を中心とした単葉回転双曲面で
ある。
例えば内外輪軌道をそれぞれ双曲線の式 yi2/ai2−xi2/bi2=1 yo2/ao2−xo2/bo2=1 とおいて、F=9、r=1.5、β=15゜として実際に計
算すると、ai、bi、ao、boの値は、それぞれ約7.5、30.
7、10.5、36.2となり、内外輪軌道面は単葉回転双曲面
として与えられる。
なお以上においては、コロ3のころがり面が円筒形状
である場合について説明したが、これを円錐形状、鼓形
又は太鼓形にすることもできる。これらの場合にも内外
輪とコロ3とを線接触させる。このためコロ3を円錐形
状にするときには、円錐コロの母線は直線であるから内
外輪軌道面を円筒コロの場合と同様単葉回転双曲面にす
る。コロの表面を楕円の一部分が外側の軸を中心として
回転した鼓形にする場合には、内輪を円筒形状とし外輪
を回転楕円面と回転双曲面とを合成した曲面で形成す
る。又コロの表面を楕円の一部分がその中心軸を中心と
して回転した太鼓形にする場合には、内輪を回転楕円面
と回転双曲面との合成曲面とし外輪を円筒形状にする。
効果 以上の如く本発明によれば、請求項1の発明におい
て、内側回転体と外側回転体との間で軌道を形成しこの
軌道に線接触するように中間回転体を傾斜させて配設
し、これらの間に生じるテーパーねじの作用により移動
する外側回転体の進行を、移動停止部材により停止して
伝達トルクを制限スることにより、一方向に回転する動
力伝達系において、小型で且つころがり軸受に類似した
簡単な構造のトルクリミッタにより、リミットトルクを
精度よく設定できると共に使用状態で設定トルクが変動
することなく、且つ大きなトルクを伝達することができ
る。
請求項2の発明においては、上記回転体等を含んだ構
成体を相対向させて少なくとも一組配設してトルクリミ
ッタを形成することにより、正転・逆転の何れかの方向
にも回転する動力伝達系において上記効果を得ることが
できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明のトルクリミッタの断面図、第2図及び
第3図はその主要部の斜視図、第4図(a)、(b)は
テーパーねじ作用の説明図、第5図はトルク特性曲線
図、第6図及び第7図は他の実施例のトルクリミッタの
断面図、第8図は第7図の実施例のトルクリミッタのト
ルク特性曲線図、第9図乃至第11図は軌道面形状を求め
るための説明図である。 1……内輪(内側回転体) 1a……内輪軌道面(内側軌道面) 2……外輪(外側回転体) 2a……外輪軌道面(外側軌道面) 3……コロ(中間回転体) 6……中心軸(1軸線) 7……皿ばね又はコイルスプリング(付勢手段) 8……トルクリミットストッパ(移動停止部材) 9……軌道 10……鍔(環状部) 13……ベアリング(軸受) 14……ハウジング(動力伝達回転体) 15……トルク伝達ピン(トルク伝達手段) 16……インボリュートスプライン(トルク伝達手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−244828(JP,A) 特開 平3−74641(JP,A) 特開 昭61−262237(JP,A) 特開 昭49−15847(JP,A) 特開 平3−103626(JP,A) 実開 昭61−135018(JP,U) 特公 昭51−21093(JP,B1) 実公 昭42−7523(JP,Y1) 実公 昭48−28571(JP,Y1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16D 7/02 - 7/10 F16D 41/06

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内側回転体と、外側回転体と、中間回転体
    と、付勢手段と、動力伝達回転体と、移動停止部材とを
    有し、 前記内側回転体は、1軸線まわりの単葉回転双曲面をな
    す内側軌道面を備え、 前記外側回転体は、前記軸線と同一軸線まわりの単葉回
    転双曲面をなす外側軌道面を備え、 前記内側軌道面と前記外側軌道面とは相対向して軌道を
    形成し、 前記中間回転体は、ころがり面が円筒形状であり、前記
    軌道において該中間回転体の中心軸を前記軸線を含む断
    面から一定角度傾斜して前記軌道の円周方向に複数個配
    設され、該中間回転体の表面は前記内側軌道面と前記外
    側軌道面とに線状に接触し、 前記動力伝達回転体は、前記外側回転体の一端側であっ
    て前記内側回転体の一端側上に該内側回転体から軸受を
    介して該内側回転体に対して軸方向の一定位置で相対的
    に回転自在に取り付けられ、前記外側回転体との間でト
    ルクを伝達するトルク伝達手段により該外側回転体と結
    合されていて、 前記付勢手段は、前記動力伝達回転体と前記外側回転体
    との間との間に設けられ、前記外側回転体を前記軸線方
    向であって前記軌道の間隔を狭くする方向に付勢し、 前記移動停止部材は、前記外側回転体の前記軌道間隔を
    狭くする方向への移動を所定位置で停止させ、 前記内側回転体又は前記外側回転体は、前記軌道の間隔
    を広げる方向への前記中間回転体の前記軸線方向の動き
    を停止させる環状部を備えている、 ことを特徴とするトルクリミッタ。
  2. 【請求項2】内側回転体と、外側回転体と、中間回転体
    と、付勢手段と、動力伝達回転体と、移動停止部材とを
    有する構成体であって、 前記内側回転体は、1軸線まわりの単葉回転双曲面をな
    す内側軌道面を備え、 前記外側回転体は、前記軸線と同一軸線まわりの単葉回
    転双曲面をなす外側軌道面を備え、 前記内側軌道面と前記外側軌道面とは相対向して軌道を
    形成し、 前記中間回転体は、ころがり面が円筒形状であり、前記
    軌道において該中間回転体の中心軸を前記軸線を含む断
    面から一定角度傾斜して前記軌道の円周方向に複数個配
    設され、該中間回転体の表面は前記内側軌道面と前記外
    側軌道面とに線状に接触し、 前記動力伝達回転体は、前記外側回転体の一端側であっ
    て前記内側回転体の一端側上に該内側回転体から軸受を
    介して該内側回転体に対して軸方向の一定位置で相対的
    に回転自在に取り付けられ、前記外側回転体との間でト
    ルクを伝達するトルク伝達手段により該外側回転体と結
    合されていて、 前記付勢手段は、前記動力伝達回転体と前記外側回転体
    との間との間に設けられ、前記外側回転体を前記軸線方
    向であって前記軌道の間隔を狭くする方向に付勢し、 前記移動停止部材は、前記外側回転体の前記軌道間隔を
    狭くする方向への移動を所定位置で停止させ、 前記内側回転体又は前記外側回転体は、前記軌道の間隔
    を広げる方向への前記中間回転体の前記軸線方向の動き
    を停止させる環状部を備えている、 構成体を少なくとも1組、前記1軸線方向に相対向して
    配設し、両構成体の動力伝達回転体同士を結合するとと
    もに、両構成体の内側回転体を共に動力伝達系の入力軸
    又は出力軸と駆動連結した、 ことを特徴とするトルクリミッタ。
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