JP3031682U - トランポリン付きジャングルジム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】ジャングルジム遊びとトランポリン遊びが一台
でできる複合遊具を提供すること。そして、相互に安定
感を与えたり、手摺を提供したりして、それぞれの遊具
の使用上の便益を図ること。 【解決手段】前後左右上下方向に棒部材を連結して立体
枠状に形成するジャングルジムと該ジャングルジムの棒
部材に、連結手段を介して連結するトランポリンとを備
えて、重心を低くしたり設置面積を広くしたりして設置
状態の安定化を図るとともに、ジャングルジムの棒部材
をトランポリンの手摺とする構成。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

この考案は、幼児が室内などで遊ぶための遊具の技術分野に属し、ジャングル ジムとトランポリンを一体化した遊具に関する。

【０００２】

【従来の技術】

ジャングルジムとトランポリンを一体化した遊具は存在しない。

【０００３】 なお、ジャングルジムは、一定長さの筒状の棒部材を各種のジョイント部材で 連結して、立体枠状に適宜組み立てて使用するもので、バリエーションも広く、 人気が高い。しかし、ジャングルジムはその形態ゆえ、接地面積が小さく、組み 方にもよるが遊戯中の安定性に欠ける場合があることが考えられる。一方、トラ ンポリンは、幼児が乗って跳ねることができるように、シート部材を高い弾力性 を有するように張設して形成しているが、体がまだ未熟な幼児が安全に遊ぶため には、手で支える手摺が不可欠である。

【０００４】

【解決すべき課題及びそのための手段】

上述のような現状を考慮し、この考案では、従来にない遊びの組み合わせを実 現するとともに、ジャングルジム及びトランポリン相互の安定性を向上したり、 さらに、トランポリンでは、手摺を別途形成する必要をなくしたりするほか、コ ストの低減や接地スペースの狭小化等を図ることができるようにすることを課題 とする。

【０００５】 そのための手段は、前後左右上下方向に棒部材を連結して立体枠状に形成する ジャングルジムと、該ジャングルジムの棒部材に、連結手段を介して連結するト ランポリンとを備えたトランポリン付きジャングルジムであることを特徴とする 。

【０００６】 なお、前記トランポリンを、枠部材と、該枠部材の内側に高い弾力性を以て張 設したシート部材と、上記枠部材に垂設した脚体とで構成するとともに、前記連 結手段を、上記枠部材に形成するとよい。

【０００７】 また、前記連結手段は、枠部材から外側に耳状に突設した突出部と、該突出部 に上下方向に貫通形成した、ジャングルジムの棒部材を挿通保持可能な大きさの 貫通孔とで構成するとよい。

【０００８】 また、前記トランポリンを、枠部材と、該枠部材の内側に高い弾力性を以て張 設したシート部材とで構成するとともに、前記連結手段を、上記枠部材の外周縁 に形成され、前記ジャングルジムの枠状をなす複数本の棒部材に上から係止する 載置用フックで構成するもよい。

【０００９】 さらに、トランポリンの使用上の安全を確保すべく、トランポリンの少なくと も枠部材上に、緩衝部材を備えるとよい。

【００１０】

【作用及び効果】

すなわち、上述のトランポリン付きジャングルジムの構成によれば、一台で、 ジャングルジムとトランポリンの２種類の遊びができる。そのうえ、バラバラで あれば、それぞれに、幼児が移動するためのスペースと、幼児の面倒を見る者の 移動のためのスペースが必要であったが、これらを半減して、スペースの狭小化 を図ることもできる。

【００１１】 また、ジャングルジムとトランポリンの組み合わせであるので、ジャングルジ ムの組み方を工夫することで、トランポリンの側の、幼児の手に対応する位置に ジャングルジムの棒部材を位置させて、これを手摺とすることができる。このた め、別途に手摺を設ける必要はなく、コストの低減を図ることができる。

【００１２】 請求項２の構成のように、連結手段を介してトランポリンをジャングルジムの 外側に連結し、一体化した場合には、互いに相互の安定性を高めることができる 。つまり、例えばジャングルジムに乗った幼児が移動して一方のみに負荷がかか るような場合でも、トランポリンの接地により、この負荷を分散することができ る。また、トランポリンに乗った幼児が跳ねた場合でも、その負荷は、ジャング ルジムも支えるので、その負荷による振動でトランポリンが移動してしまったり することもなく、安定感が良い。

【００１３】 請求項３のように構成すると、この連結手段による連結は、ジャングルジムを 構成する上下方向の棒部材を貫通孔に挿通保持することで行なうので、連結状態 は強固で、遊戯中に外れてしまうなどの不都合は一切なく、しかも連結は簡単で ある。なお、この効果は、連結手段を２つ形成して、２本の棒部材と連結できる ようにすることで、ジャングルジム、トランポリン、相互の位置関係が安定し、 より向上できる。さらに、３つ、あるいは４つと形成すれば、上述の効果はさら にアップし、それとともに、ジャングルジムとトランポリンとの組み合わせを多 様化できる。

【００１４】 また、請求項４のように構成した場合には、ジャングルジムを構成する水平方 向に枠状をなす棒部材に、トランポリンの枠部材の載置用フックを係止して、ジ ャングルジムの一部にトランポリンを形成すると、脚体を不要にしてトランポリ ンの部品点数を低減することができるとともに、ジャングルジムの棒部材を手摺 とすることもできる。しかも、トランポリンの形成は、載置用フックを上から係 止するだけであるので、簡単である。

【００１５】 さらに、請求項５のように構成した場合には、緩衝部材が、幼児の体と少なく とも枠部材との衝突時の衝撃を緩和するので、幼児の安全性を確保することがで きる。

【００１６】

【実施例】

この考案の一実施例を以下図面に基づいて詳述する。 図１は複合遊具１の斜視図であり、ジャングルジム２と、トランポリン３と、 スベリ台４とからなる。

【００１７】 ジャングルジム２は、所定長さで筒状の棒部材５を、これの端に嵌入する連結 子６ａを３〜６本有する各種のジョイント部材６で、前後左右上下方向に適宜連 結して立体枠状に組み立てるものである。この実施例では、棒部材をすべて同一 長さにして、立方体を積み重ねた形の立体枠状に形成し、３個一列の一方（図面 では左）から順に、２段部２ａ、２段部２ｂ、１段部２ｃとしている。

【００１８】 上述のスベリ台４は、滑降板７と階段部材８と、ジャングルジム２の１段部２ ｃの上面に載置する載置板９とで構成し、滑降板７と階段部材８はジャングルジ ム２の棒部材５にその上側の端部を係止して、それぞれ立て掛けるように取付け ている。滑降板７と階段部材８はそれぞれ反対方向に取付けているが、例えば隣 り合うように、また直角に交わるように、取付けるもよい。

【００１９】 また、ジャングルジム２の１段部２ｃの反２段部側には、アーチ型をなす手摺 部材１０を、棒部材５と同様にジョイント部材６に連結して、階段部材８を昇降 する幼児の手摺としている。

【００２０】 そして、前述のトランポリン３は、枠部材１１と、該枠部材１１の内側に高い 弾力性を以て張設するシート部材１２と、該張設を行なう強靭なゴム紐１３と、 脚体１４とで構成して、端に位置する２段部２ａの下から一段目を構成し上下方 向に延びる棒部材５に連結している。トランポリン３をこの位置に連結すること で、少なくとも上記２段部２ａの二段目を構成する棒部材５が、遊戯する幼児の 手摺になる。

【００２１】 図２に示したように枠部材１１は、ジャグルジム２の一つの立方体がなす格子 よりも若干大きい方形状で、断面コ字状をなす本体部１１ａの内側面に、上述の ゴム紐１３を係止するための係止部１１ｂを適宜形成している。この係止部１１ ｂは、方形状の４隅に上下方向に貫通する丸孔１１ｃを形成し、これらの間の部 位には、適宜数の長孔１１ｄを形成して構成している。シート部材１２は強度の 高い適宜の生地で構成し、外周縁部に、ゴム紐１３を挿通するための挿通孔１２ ａを形成している。シート部材１２の枠部材１１に対する張設は、図３に示した ように行なえばよい。なお、図４に示したように、バネ１５を用いて張設するも よい。

【００２２】 そして、枠部材１１の１辺の外側面には、ジャングルジム２に対する連結手段 を２つ形成している。すなわち、耳状に突設した突出部１６を形成し、この突出 部１６に、上下方向に貫通する貫通孔１７を形成している。この貫通孔１７は、 ジャングルジム２を構成する棒部材５を挿通保持可能な大きさである。連結手段 をこのように突出部１６と貫通孔１７とで構成したため、トランポリン３はジャ ングルジム２の外側に連結され、その連結状態は強固で、遊戯中に外れてしまう などの不都合は一切なく、しかも連結は簡単である。そのうえ、各連結手段は、 ジャングルジム２の上下方向に延びる平行な２本の棒部材５に対応する幅に設定 している。このため、ジャングルジム２、トランポリン３、相互の位置関係が安 定し、相互間の位置ずれなどがなく、一体性を強化できる。

【００２３】 なお、突出部１６と貫通孔１７からなる連結手段を他の辺にも形成して、３つ 、あるいは４つ、などと形成すれば、上述の効果はさらにアップし、それととも に、ジャングルジム２とトランポリン３との組み合わせを多様化できる。

【００２４】 上述の脚体１４は、下端をキャップ１４ａで閉塞した筒状で、枠部材１１の本 体部１１ａの４隅の内側に垂設した筒状の嵌合部１８（図３参照）に嵌入可能な 太さに形成している。また、図面では、脚体１４の長さを、ジャングルジム２を 構成する棒部材５の長さの半分程度の長さに設定しているが、８割程度の長さな ど、適宜設定すればよい。

【００２５】 なお、トランポリン３は、上述のような方形状ではなく、丸形などに形成する もよい。この場合でも、上述のように連結手段は、上下方向に延びる平行な２本 の棒部材５に対応するように２つ形成するとよい。また、このトランポリン３は 脚体１４付きであるので、単独でも使用できる。

【００２６】 また、トランポリン３の使用上の十二分な安全を考慮して、図５に示したよう な浮き輪様の緩衝部材１９を取付けるようにするとよい。この緩衝部材１９は、 合成樹脂シート等で枠部材１１の上面を被覆可能な形状に形成され、内部には空 気を適宜充填することで緩衝の役目を果たすようにしている。また、下面には、 取付け用の紐部材１９ａを装着し、対向する紐部材１９ａの先端部には、相互に 着脱可能に係止する面ファスナ１９ｂを装着して、図６に示したような取付け状 態を得ることができるようにしている。

【００２７】 このように構成した複合遊具では、一台で、ジャングルジム２と、トランポリ ン３と、スベリ台４の３種類の遊びができる。そのうえ、バラバラであれば、そ れぞれに、幼児が移動するためのスペースと、幼児の面倒を見る者の移動のため のスペースが必要であったが、これらを半減して、スペースの狭小化を図ること もできる。

【００２８】 また、ジャングルジム２とトランポリン３とを組み合わせているので、ジャン グルジム２の組み方を例えば上述のように設定することで、トランポリン３の側 の、幼児の手に対応する位置にジャングルジム２の棒部材を位置させて、これを 手摺とすることができる。このため、別途に手摺を設ける必要はなく、コストの 低減を図ることができる。

【００２９】 さらに、トランポリン３は、連結手段（突出部１６、貫通孔１７）を介してジ ャングルジム２の外側に連結して一体化しているので、互いに相互の安定性を高 めることができる。つまり、例えばジャングルジム２に乗った幼児が移動して一 方のみに負荷がかかるような場合でも、トランポリン３の接地により、この負荷 を分散することができる。また、トランポリン３に乗った幼児が跳ねた場合でも 、その負荷は、ジャングルジム２も支えるので、その負荷による振動でトランポ リン３が移動してしまったりすることもなく、安定感が良い。

【００３０】 図７は、他の例を示す複合遊具１である。この複合遊具１は、先の実施例で説 明した遊具（ジャングルジム２、トランポリン３、スベリ台４）のほかに、先の トランポリン３とは異なる構造のトランポリン２０も組み合わせたものである。 このトランポリン２０は、ジャングルジム２に一体に組み込むものである。

【００３１】 すなわち、このトランポリン２０は、方形状の枠部材２１と、該枠部材２１の 内側に高い弾力性を以て張設したシート部材２２と、該張設を行なう強靭なゴム 紐２３とで構成している。

【００３２】 上述の枠部材２１は、ジャングルジム２の一つの立方体からなる格子に対応す る大きさで、図８に示したように、格子の内側に対応する方形枠状の本体部２１ ａの４つの各辺に、外側に向けて円弧状に載置用フック２１ｂを延設している。 この載置用フック２１ｂは、各棒部材５に係止し、枠部材２１をジャングルジム ２の格子の上面に連結するための連結手段である。図９は連結状態を示した断面 図で、仮想線で示したように、下端縁に、棒状部材に係止する係止部２１ｃを形 成するもよい。

【００３３】 このようなトランポリン２０を連結する部位は、例えば図７に示したように、 隣接位置が、１段もしくは２段高い部位であるほうがよい。それらの部位の棒部 材５を幼児の手摺として使用できるからである。

【００３４】 このように構成した複合遊具１では、トランポリン２０に脚体が不要であり、 トランポリン２０の部品点数を低減することができるとともに、ジャングルジム ２の棒部材５を手摺とすることもできる。しかも、トランポリン２０の連結は、 載置用フック２１ｂを上から係止するだけであるので、簡単である。また、図７ に示したように、先の例のトランポリン３と組み合わせることによって、設置状 態の安定感も良好にすることができる。

【００３５】 また、上述のトランポリン２０や先の例のトランポリン３（この考案の複合遊 具形成用トランポリンに対応）のみを備えておけば、既存のジャングルジムに連 結することで、上述の複合遊具１が達成する様々な効果を得ることができる。こ のため、飽きっぽい幼児に対しても、既存のジャングルジムを有効に利用して、 新しく、しかも安全性の高い遊びを提供することができる。

【００３６】 なお、上述の各複合遊具１には、さらにブランコなどの遊具を備えるもよい。

【００３７】 この考案のトランポリン付きジャングルジムは、上述の一実施例の複合遊具１ に対応する。

【図面の簡単な説明】

【図１】複合遊具の斜視図。

【図２】トランポリンの分解斜視図。

【図３】トランポリンの部分拡大斜視図。

【図４】他の例を示すトランポリンの部分断面図。

【図５】緩衝部材の斜視図。

【図６】緩衝部材の取付け状態を示す断面図。

【図７】他の例の複合遊具の斜視図。

【図８】トランポリンの斜視図。

【図９】トランポリンの連結状態の断面図。

【符号の説明】

１…複合遊具 ２…ジャングルジム ３…トランポリン ５…棒部材 ６…ジョイント部材 １１…枠部材 １２…シート部材 １３…ゴム紐 １４…脚体 １５…バネ １６…突出部 １７…貫通孔 １９…緩衝部材 ２０…トランポリン ２１…枠部材 ２１ａ…載置用フック ２２…シート部材 ２３…ゴム紐

Claims (5)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】前後左右上下方向に棒部材を連結して立体
   枠状に形成するジャングルジムと、該ジャングルジムの
   棒部材に、連結手段を介して連結するトランポリンとを
   備えたトランポリン付きジャングルジム。
2. 【請求項２】前記トランポリンを、枠部材と、該枠部材
   の内側に高い弾力性を以て張設したシート部材と、上記
   枠部材に垂設した脚体とで構成するとともに、前記連結
   手段を、上記枠部材に形成した請求項１記載のトランポ
   リン付きジャングルジム。
3. 【請求項３】前記連結手段を、枠部材から外側に耳状に
   突設した突出部と、該突出部に上下方向に貫通形成し
   た、ジャングルジムの棒部材を挿通保持可能な大きさの
   貫通孔とで構成した請求項２記載のトランポリン付きジ
   ャングルジム。
4. 【請求項４】前記トランポリンを、枠部材と、該枠部材
   の内側に高い弾力性を以て張設したシート部材とで構成
   するとともに、前記連結手段を、上記枠部材の外周縁に
   形成され、前記ジャングルジムの枠状をなす複数本の棒
   部材に上から係止する載置用フックで構成した請求項１
   記載のトランポリン付きジャングルジム。
5. 【請求項５】前記トランポリンの少なくとも枠部材上
   に、緩衝部材を備えた請求項１から請求項４のうちのい
   ずれか一項に記載のトランポリン付きジャングルジム。