JP3031325U - 初心運転者標識 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 夜間時においても遠くの位置から十分視認で
きる初心運転者標識を提供することを課題とする。 【解決手段】 ゴム状磁石基板上に白色の縁、黒色の縁
線、該黒色の縁線の内側に黄色の地及び緑色の地、から
なる着色層を所定の形状に形成してなる初心運転者標識
において、前記ゴム状磁石基板上に白の反射層と該反射
層上に蓄光夜光体層を形成し、該蓄光夜光体層上に白色
の縁、黒色の縁線、該黒色の縁線の内側に透過性カラー
インクでの黄色の地及び緑色の地、からなる着色層を形
成したことを特徴とする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

車の運転免許を取得してから一年未満のものが運転する車に付ける初心運転者 標識に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来の初心運転者標識は通称若葉マークとも呼ばれ、図４及び図５に示す形状 をなしている。図４は従来の初心運転者標識の平面図であり、図５は図４のＡ− Ａ部の断面図である。ゴム状磁石基板２０の上面に白色の下地塗装層２１が形成 され、更にその上面に、外側部より白色の縁２２ａ、黒色の縁線２２ｂ、該黒色 縁線２２ｂの内側に黄色の地２２ｃ及び緑色の地２２ｄから構成される着色層２ ２が形成されて構成されている。そして上記黄色の地２２ｃ及び緑色の地２２ｄ の着色層には透明なガラスビーズやアルミの粉末等の反射材が入っており、夜間 照明を当てると反射して色のついた標識が視認できるようになっている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

上記初心運転者標識は、普通自動車の前面及び後面の、地上０．４ｍ以上１． ２ｍ以下の見やすい位置に表示されて使用される。昼間の走行中はかなり遠い位 置からでも視認できるのであるが、しかし夜間走行時は、車の前照灯を下向きに して走行しているため遠い位置からではほとんど視認できず、すぐ側に近づいて 初めて標識が視認できるような状況である。初心運転走行車に対しては十分注意 を払った運転が必要であり、特に夜間走行時においては早めに遠くの位置からそ の標識が視認できるのが好ましい。

【０００４】 本考案は上記問題を鑑みなされたもので、その目的とするところは、夜間時に おいて遠くの位置から標識が十分視認できて、安全運転励行に寄与することにあ る。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案は、ゴム状磁石基板上に白色の縁、黒色の縁線、該黒色の縁線内に黄色 の地及び緑色の地、からなる着色層を形成してなる初心運転者標識において、前 記ゴム状磁石基板上に白の反射層と該反射層上に蓄光夜光体層を形成し、該蓄光 体層上に白色の縁、黒色の縁線、該黒色の縁線内に透過性カラーインクでの黄色 の地及び緑色の地、からなる着色層を形成するものである

【０００６】 また、前記のゴム状磁石基板上にＥＬ発光層と透明な防湿層を形成し、該透明 な防湿層上に白色の縁、黒色の縁線、該黒色の縁線内に透過性カラーインクでの 黄色の地及び緑色の地、からなる着色層を形成するものである。

【０００７】 そして更に、上記のＥＬ発光層は、透明電極と発光層との間に、前記透明な防 湿層上に透過性カラーインクで形成した黄色の地及び緑色の地と対向する位置の 部分に、カラー蛍光顔料入り樹脂で黄色及び緑色のカラー層を形成するものであ る。

【０００８】

【考案の実施の形態】

本考案の初心運転者標識は、所定の形状に形成されたゴム状磁石基板の表面全 面に、白の樹脂塗料で印刷または塗装方法で反射層を形成し、この反射層上に、 昼間の自然光によって夜間発光する蓄光材を含有した塗料でもって印刷又は吹付 け塗装方法等で蓄光夜光体層を形成し、更にこの蓄光夜光体層上に、白色の縁、 黒色の縁線、及びこの黒色の縁線の内側に透過性カラーインクで黄色の地および 緑色の地、を所定の形状に印刷形成してなるものである。

【０００９】 また、所定の形状に形成されたゴム状磁石基板の表面に、背面電極、絶縁反射 層、発光層、透明電極を順に印刷してＥＬ発光層を形成し、またはＥＬ発光層が シート状となって形成されたものを接着形成し、更にこのＥＬ発光層上に透明な 防湿シートを接着し、この防湿シート上に、白色の縁、黒色の縁線、及びこの黒 色の縁線の内側に透過性カラーインクで黄色の地及び緑色の地、を所定の形状に 印刷形成してなものである。

【００１０】 また、所定の形状に形成されたゴム状磁石基板の表面に、背面電極、絶縁反射 層、発光層を順に印刷形成し、この発光層上に、黄色の地及び緑色の地と対向す る位置の部分に、カラー蛍光顔料入り樹脂で黄色及び緑色のカラー層を印刷形成 し、次に発光層の露出面及び上記形成したカラー層上に透明電極を印刷してＥＬ 発光層を形成する。更に透明な防湿シートを接着し、この防湿シート上に、白色 の縁、黒色の縁線、及びこの黒色の縁線の内側に透過性カラーインクで黄色の地 及び緑色の地、を所定の形状に印刷形成してなるものである。そして、透過性カ ラーインクで形成した黄色の地及び緑色の地の部分は、ＥＬ発光層の透明電極の 下面にカラー蛍光顔料入り樹脂で形成した黄色及び緑色のカラー層と同色同志で 対向し合っているものである。

【００１１】

【実施例】

図１は本考案の実施例１の要部断面図を示す。ゴム状磁石基板１上に白の樹脂 塗料で印刷または塗装方法等にて反射層２を形成し、更にこの反射層２の上面に 蓄光夜光体層３を形成し、該蓄光夜光体層３上に、白色の樹脂塗料で白の縁４ａ を、黒色の樹脂塗料で黒の縁線４ｂを印刷形成し、更に黒の縁線４ｂの内側に光 透過性のあるインクで黄色の地４ｃ及び緑色の地４ｄを所定の形状に印刷して着 色層４を形成して得られた初心運転者標識である。上記蓄光夜光体層は、透明ま たは半透明なる樹脂に蓄光材を混ぜ合わせて得た樹脂を印刷または吹付け塗装等 の方法によって形成される。本実施例では残光輝度が高く、残光時間の長い蓄光 材（商品名：Ｎ夜光、メイカー名：根本特殊化学）を使用したものである。

【００１２】 本考案では、光透過性のあるインクで黄色の地及び緑色の地を形成しているこ と、また、蓄光材を透明または半透明の樹脂と混ぜ合わせていることによって昼 間の光エネルギーが蓄光材に十分吸収される。そして夜間には蓄光材の発光によ って遠くからでも若葉状に黄色及び緑の地がはっきりと視認できる。また本考案 では蓄光夜光体層の下面に白色塗料による反射層を設けてあるため、発光した光 が反射されて輝度を増す効果を大きくしている。また、本実施例では残光輝度も 高く、残光時間も長い蓄光材を使用しているため真夜中までも発光しており遠く からはっきりと視認できるものである。

【００１３】 図２は本考案の実施例２の要部断面図を示すものである。ゴム状磁石基板１の 表面に、背面電極６、絶縁反射層７、発光層８、透明電極９を積層印刷しＥＬ発 光層１１を形成し、更に透明電極９の表面に透明な防湿シート５を接着し、この 防湿シート５上に実施例１と同様に白色の縁４ａ、黒色の縁線４ｂを、更に黒色 の縁線４ｂの内側に光透過性のインクで黄色の地４ｃ及び緑色の地４ｄを印刷し て着色層４を形成して得られた初心運転者標識である。

【００１４】 背面電極６及び透明電極９に電圧を印加することによって発光層８が発光し、 着色層４が明るくなる。特に夜間時では着色層４の黄色の地４ｃ及び緑色の地４ ｄは光透過性のインクで形成してあるため、発光した光が黄色及び緑色の色調を ともなって標識の外部に放出し、かなり遠くからでもはっきりと光って視認する ことができる。尚、ＥＬ発光にはかなり高圧な電圧を必要とするため、普通自動 車ではその電源を自動車のバッテリーから取り、交流変換のインバータと昇圧回 路を組み込んで使用される。また、昼間の運転時はＥＬ発光層を発光させる必要 がないため、電源ＯＮ，ＯＦＦスイッチを設け、スイッチＯＦＦ状態で走行すれ ば良い。

【００１５】 次に図３は本実施例３の要部断面図を示すものである。ゴム状磁石基板１の表 面に実施例２と同様にして背面電極６、絶縁反射層７、発光層８を積層印刷形成 し、次に発光層８の上面に、ちょうど着色層４の黄色の地４ｃ及び緑色の地４ｄ と対向する位置の部分に、カラー蛍光顔料入り樹脂でもって黄色の層１０ｃと緑 色の層１０ｄからなるカラー層１０を印刷形成し、更にこのカラー層１０の上面 と発光層８の露出上面に透明電極９を印刷形成してＥＬ発光層１１を形成する。 上記カラー蛍光顔料入り樹脂は透明な樹脂と黄色及び緑色の有機顔料と蛍光材を 混ぜ合わせて作られたものである。次に透明な防湿シート５上に実施例１と同様 にして白色の縁４ａ、黒色の縁線４ｂを形成し、更に透過性カラーインクで黄色 の地４ｃ及び緑色の地４ｄを印刷形成して着色層４を形成し、最後にこの着色層 ４が形成された防湿シート５を上記ＥＬ発光層１１に位置を合わせて接着剤を介 して貼合わせて得られた初心運転者標識である。

【００１６】 実施例３の考案においては、黄色の地及び緑色の地をなす範囲の部分において 、透過性インクで形成した着色層とカラー蛍光顔料入り樹脂で形成したカラー層 とが同色でもって重なり合った状態で配設されているために、夜間の発光時は黄 色及び緑色の色調が遠い所からでも非常に鮮明にはっきりと視認できる。

【００１７】

【考案の効果】

以上詳細に説明したように、夜間時においては標識自体が発光するため遠くの 場所からでも標識がはっきりと視認でき、初心運転走行車に対しては早めに注意 の払った運転が可能となり、安全運転励行に望ましいものとなる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案実施例１の要部断面図。

【図２】本考案実施例２の要部断面図。

【図３】本考案実施例３の要部断面図。

【図４】従来の初心運転者標識の平面図。

【図５】図４のＡ−Ａ部の断面図。

【符号の説明】

１ ゴム状磁石基板 ２ 反射層 ３ 蓄光夜光体層 ４ 着色層 ４ａ 白色の縁 ４ｂ 黒色の縁線 ４ｃ 黄色の地 ４ｄ 緑色の地 ５ 防湿シート ６ 背面電極 ７ 絶縁反射層 ８ 発光層 ９ 透明電極 １０ カラー層 １０ｃ 黄色の層 １０ｄ 緑色の層 １１ ＥＬ発光層

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ゴム状磁石基板上に白色の縁、黒色の縁
   線、該黒色の縁線内に黄色の地及び緑色の地からなる着
   色層を形成してなる初心運転者標識において、前記ゴム
   状磁石基板上に白の反射層と該反射層上に蓄光夜光体層
   を形成し、該蓄光体層上に白色の縁、黒色の縁線、該黒
   色の縁線内に透過性カラーインクでの黄色の地及び緑色
   の地、からなる着色層を形成してなることを特徴とする
   初心運転者標識。
2. 【請求項２】 ゴム状磁石基板上に白色の縁、黒色の縁
   線、該黒色の縁線内に黄色の地及び緑色の地からなる着
   色層を形成してなる初心運転者標識において、前記ゴム
   状磁石基板上にＥＬ発光層を形成し、該ＥＬ発光層上に
   透明な防湿層を形成し、更に該防湿層上に白色の縁、黒
   色の縁線、該黒色の縁線内に透過性カラーインクでの黄
   色の地及び緑色の地、からなる着色層を形成してなるこ
   とを特徴とする初心運転者標識。
3. 【請求項３】 前記のＥＬ発光層は、透明電極と発光層
   との間に、前記透明な防湿層上に透過性カラーインクで
   形成した黄色の地及び緑色の地と対向する位置の部分
   に、カラー蛍光顔料入り樹脂で黄色及び緑色のカラー層
   を形成してなることを特徴とする請求項２記載の初心運
   転者標識。