JP3031318U - 消火器具格納箱 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の消火ホース格納箱においては、陸上に
おける消火活動に必要な総ての部品を格納できないと共
に設置場所に制限がある欠点があった。 【解決手段】 本考案の消火器具格納箱においては、開
閉蓋を有する格納箱本体の背面部中央に横方向に延びる
ように突出台部分を形成し、この突出台部分に消火ホー
ス巻回体懸架ロッドと、キーハンドル保持用弾性挾持部
材、ノズル保持用弾性挾持部材、及びスタンドパイプ保
持用弾性挾持部材とを設けると共に上記格納箱本体の側
縁内面にスパナ掛けを形成すると共に、上下対称に格納
箱取付手段を設ける。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は消火器具格納箱、特に、非使用時に路上に設置された自治体の消火栓 及び工場その他の建造物内外の消火栓の給水口から外して当該消火栓の近傍に配 備しておくべき陸上用の消火器具格納箱に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、消火ホース及びノズルを格納するようにした格納箱は種々知られている 。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

然しながら、従来のものは何れも消火ホースとノズルのみを格納するものであ り、現在陸上用の消火設備として必要とされている他の部品、即ち、消火栓の蓋 とバルブを開けるためのキーハンドル、消火栓とホース間を接続するスタンドパ イプ及びこれら部材を操作するためのスパナを整然と保持できるようにし、且つ 右開きと左開きの何れにも対応できるようにした格納箱は知られていない。

【０００４】 本考案は上記の要望を達成するために成されたものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案の消火器具格納箱は、格納箱本体と、この格納箱本体の一側縁に蝶番を 介して連結した蓋体と、上記格納箱本体の背面部中央に横方向に延びるように形 成した突出台部分と、この突出台部分によって上下に区劃された上記格納箱本体 の凹部背面に夫々形成した格納箱取付手段と、上記突出台部分に設けた消火ホー ス巻回体懸架ロッドと、上記突出台部分に横方向に並設したキーハンドル保持用 弾性挾持部材、ノズル保持用弾性挾持部材、及びスタンドパイプ保持用弾性挾持 部材と、上記格納箱本体の周側内面に形成したスパナ掛けと、上記格納箱本体の 他側縁を上記蓋体に結合するための掛け金とより成る。

【０００６】 また、本考案の消火器具格納箱は、上記蓋体の表面に貼付する消火器具格納箱 を表示するステッカーを有する。

【０００７】

【考案の実施の形態】

以下図面によって本考案の実施例を説明する。

【０００８】 本考案においては、図１〜図３に示すように、背板部１と周側板部２とより成 る格納箱本体３の一側縁部２Ａに蝶番４により蓋体５を連結する。この蓋体５は 上記背板部１と対応する形状の平板部６と周側板部７とより成り、その一側縁部 ７Ａが上記蝶番４により連結され、上記箱本体３に重なるよう閉じられた状態で その周側板部７の端面が上記箱本体３の周側板部２の端面と対接し、掛け金８に より閉じられ、以つて消火ホース等の格納空間を区劃するものである。

【０００９】 また、上記箱本体３にはその背板部１の内面に、高さ方向中央に横方向に延び る台部分９を突出形成し、この台部分９の上方及び下方に互いに対称の凹部分１ ０，１０を夫々形成せしめ、上記台部分９にはこれより前方に突出するホース巻 回体懸架用ロッド１１を設けると共に、この懸架用ロッド１１と並置して消火栓 用キーハンドル保持用弾性挾持部材１２と、ノズル保持用弾性挾持部材１３及び 消火栓とホース間を接続するためのスタンドパイプ保持用弾性挾持部材１４とを 設ける。

【００１０】 また、上記凹部分１０の各々の底壁には格納箱を取り付けるためのねじ挿通孔 １５を背板部１の中心に関して上，下対称な位置に形成する。

【００１１】 更に上記格納箱本体３の一側縁部７Ａにおける周側板部２の中央内面にスパナ 掛け１６を設ける。

【００１２】 本考案の消火器具格納箱は以上の如き構成であるから、ワッシャー等により壁 面との間に間隙を形成した状態で取付場所の壁面に植設したボルト等を箱本体３ の背板部１のねじ挿通孔１５を介して突出せしめボルトを螺着して当該格納箱を 取り付け、例えば消火ホースを２つ折りした後折端から巻いて形成したホース巻 回体（図示せず）をその中心に形成される孔を介して懸架用ロッド１１に懸架せ しめ、またノズルを垂直として弾性挾持部材１３に押し込むことにより挾持せし め、同じくキーハンドルをキーハンドル保持用弾性挾持部材１２によって保持し 、スタンドパイプをスタンドパイプ保持用弾性挾持部材１４によって保持し、ス パナをスパナ掛け１６に掛け、蓋体５を閉じて掛け金８を掛けることにより、上 記消火ホース等を格納することができる。

【００１３】 上記のように本考案においては、陸上の消火作業に必要な消火栓以外の各用具 を一括して確実に格納できる。

【００１４】 また、ホース巻回体懸架用ロッド１１及びノズル保持用弾性挾持部材１３等を 箱本体３の背板部１に形成した台部分９に設けたため、保持格納されたホース巻 回体及びノズル等の上部及び下部の背後には凹部分１０，１０による空間が存す ることとなり、従ってこの空間を介して手でホース巻回体及びノズル等を掴んで 手前に引き外すのみで取り出すことができるため、極めて迅速確実にホース及び ノズルを好ましい状態で取り出し、迅速に消火活動を開始することができる。

【００１５】 また、箱本体３と蓋体５との連結体を上下逆様に反転した状態においても、左 右の位置関係が異なるのみで上記と全く同様の機能を有し、従って図１のように 右開きの状態でもまた反転せしめて左開きの状態でも上記の効果を何ら損なうこ となく同様に使用することができる。この結果、取付場所に常に消火栓の方向を 向くよう蓋体５を開き得る状態に格納箱を取り付け使用することができる。

【００１６】 更に、上記箱本体３、蓋体５等は強度、重量、耐蝕性、費用その他の点でＦＲ Ｐ等の強化プラスチック製とするのが有利であるが、この場合、既述のように同 一の格納箱にして右開き左開きの何れの状態にもなし得るため、製造に際して別 個の型枠を用いることが不要であり、従って大量生産に適しコストも低くなる。

【００１７】 なお、本考案格納箱の蓋体５の外表面には消火用ホース及びノズル等の格納箱 である旨を表示するステッカーを貼ることが望ましい。

【００１８】 本考案の他の実施例においては、上記ホース巻回体懸架用ロッド１１を上下に 離間して２個設け、その夫々にホース巻回体を懸架せしめるようにしても良い。

【００１９】

【考案の効果】

上記のように本考案によれば、陸上の消火器具格納箱として好ましいものを容 易に得ることができる大きな利益がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の消火器具格納箱の開蓋状態の正面図で
ある。

【図２】本考案の消火器具格納箱の格納箱本体の縦断側
面図である。

【図３】本考案の消火器具格納箱の格納箱本体の横断底
面図である。

【符号の説明】

１ 背板部 ２ 周側板部 ２Ａ 一側縁部 ３ 格納箱本体 ４ 蝶番 ５ 蓋体 ６ 平板部 ７ 周側板部 ７Ａ 一側縁部 ８ 掛け金 ９ 台部分 １０ 凹部分 １１ ホース巻回体懸架用ロッド １２ キーハンドル保持用弾性挾持部材 １３ ノズル保持用弾性挾持部材 １４ スタンドパイプ保持用弾性挾持部材 １５ 挿通孔 １６ スパナ掛け

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 格納箱本体と、この格納箱本体の一側縁
   に蝶番を介して連結した蓋体と、上記格納箱本体の背面
   部中央に横方向に延びるように形成した突出台部分と、
   この突出台部分によって上下に区劃された上記格納箱本
   体の凹部背面に夫々形成した格納箱取付手段と、上記突
   出台部分に設けた消火ホース巻回体懸架ロッドと、上記
   突出台部分に横方向に並設したキーハンドル保持用弾性
   挾持部材、ノズル保持用弾性挾持部材、及びスタンドパ
   イプ保持用弾性挾持部材と、上記格納箱本体の周側内面
   に形成したスパナ掛けと、上記格納箱本体の他側縁を上
   記蓋体に結合するための掛け金とより成ることを特徴と
   する消火器具格納箱。
2. 【請求項２】 上記蓋体の表面に貼付する消火器具格納
   箱を表示するステッカーを有することを特徴とする請求
   項１記載の消火器具格納箱。