JP3029306B2 - 磁気記録媒体とその製造方法およびそれを用いた磁気ディスク装置 - Google Patents

磁気記録媒体とその製造方法およびそれを用いた磁気ディスク装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は磁気記録媒体とその製造
方法およびそれを用いた磁気ディスク装置に係り、特に
高密度磁気記録に好適な薄膜磁気記録媒体とその製造方
法およびそれを用いた磁気ディスク装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、大型計算機、ワークテーションお
よびパーソナルコンピュータ等の小型化、高速化が急速
な勢いで進展している。これに伴い計算機の外部データ
記憶装置である磁気ディスク装置に対しても大容量化、
小型化、高速アクセス化の要求が高まっている。上記の
ような磁気ディスク装置の高性能化には高密度記録が可
能な磁気記録媒体が必要である。高密度記録可能な媒体
としては、非磁性基板上にスパッタリング等の成膜技術
を用いて下地層、磁性層、保護層を順次積層した構造の
磁気ディスクが知られている。
【0003】この構造の磁気ディスクは一般に薄膜媒体
と称され、磁性酸化物粉体をディスク基板上に塗布して
形成された塗布型媒体と比べ、磁性層中の磁気モーメン
ト密度が高く、また、高保磁力化が容易なため高密度磁
気記録に適している。この種の薄膜媒体の基板として
は、従来から金属材料あるいは有機樹脂、セラミックス
等からなる非磁性ディスクが用いられている。また、こ
の基板上には、表面硬度を増し磁気特性を向上する目的
で、基板表面層として予め例えばNi−P層がメッキ法
などにより形成される場合が一般的である。
【0004】さらに、米国特許第4735840号明細
書に記載されるようにNi−P層の表面にテクスチャと
呼ばれる微細な溝が円周方向に形成される場合がある。
このテクスチャ形成により磁気ヘッドと磁気記録媒体と
の接触面積が減少し、媒体が回転停止した際のヘッドの
媒体表面への粘着が抑制される効果がある。また、テク
スチャを設けることにより磁性膜の円周方向の保磁力あ
るいは角形比、残留磁化量等の磁気特性が向上し、その
結果記録再生時の分解能やS/Nが向上する。また、磁
気記録媒体製造時の成膜条件により媒体面内に磁気異方
性が生じ磁気特性が変動する場合があるが、上記テクス
チャ加工により円周方向の磁気特性が均一化され、その
結果、記録再生出力の揺らぎ(以後モジュレーション、
Mdと略記する)を減少させることができる。
【0005】さらにまた、このモジュレーションをより
効果的に減少させる方法として、この基板上(Ni−P
層上)に下地層としてCrにTiあるいはSiを添加し
た合金層を形成する方法も知られている。このようなC
r下地層の合金化により、その上に形成する磁性層の初
期形成層が面内で等方的な結晶配向をするためモジュレ
ーションを効果的に減少させることができる。この種の
技術に関連するものとして、例えば特開昭63−197
018号公報が挙げられる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記の如く、基板上
(Ni−P層上)のテクスチャ加工やCr下地層の合金
化により薄膜磁気記録媒体の記録特性が向上し、モジュ
レーションが減少するが、その効果はテクスチャ表面の
0.1μm以下の大きさの微視的な形状や表面組成によ
り変化する。従って磁気特性が面内で均一な媒体を再現
性よく作成するためには、テクスチャの微視的な形状を
面内で均一に形成し、その表面組成を再現性良く制御す
る必要がある。
【0007】しかし、金属基板上のテクスチャは通常、
粒径0.1〜数μmの砥粒を用いてディスク表面を切削
して形成されるため、0.1〜数μm以下の表面粗さや
ピッチを媒体面内で均一に制御することは極めて困難で
ある。また、基板表面の組成は基板洗浄法や保存条件に
より変化するため一定に制御することは困難である。
【0008】さらにまた、有機樹脂やガラス基板を用い
たディスクにおいても表面を研磨粉で磨いたり、化学的
にエッチングすることにより円周方向、あるいは等方的
なテクスチャが形成されるが、ここでも微視的な表面形
状や表面組成を媒体面内で均一に再現性よく制御するこ
とは困難である。このためモジュレーションや、製造ロ
ットごとに媒体の記録再生特性が変動する問題があっ
た。
【0009】また、磁気ディスク装置の記録密度をさら
に向上させるためには従来の媒体では記録再生時の分解
能、S/Nが不十分であり、より優れた特性の媒体を開
発することが強く求められていた。また、媒体の組成、
プロセス条件により面内磁気異方性が極めて強く、テク
スチャ加工や下地合金化によってもモジュレーションを
減少できない場合があり、磁気記録特性を面内で均一化
する方法を新たに開発することが強く望まれていた。
【0010】したがって、本発明の目的は上記従来の問
題点を解消することにあり、その第1の目的は、磁気記
録媒体面内の磁気記録特性が均一であり、高密度記録が
可能な磁気記録媒体を、第2の目的は、このような磁気
記録媒体を再現性良く製造する方法を、そして第3の目
的はこのような磁気記録媒体を用いた大容量の磁気ディ
スク装置を、それぞれ提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは薄膜磁気記
録媒体の磁気特性に関し鋭意研究を重ねた結果、上記第
1の目的は、非磁性基板上に少なくとも下地層、磁性層
および保護層が順次積層形成されて成る薄膜磁気記録媒
体において、前記磁性層の下に第一の下地層とこの第一
の下地層上に、第二の下地層とを積層して下地層を少な
くとも二層以上の複数層構造とすると共に、この第一の
下地層の少なくとも表層部には酸素、フッ素および窒素
の元素群の中から選択される少なくとも一種の元素を原
子パーセントで0.1〜50%含有せしめることにより
達せられるとの知見を得た。
【0012】本発明はかかる知見に基づいて成されたも
のであり、以下に好ましい上記第一の下地層の例を示す
と、この下地層は下記の化学式(1)を満足する非磁性
層で構成される。
【0013】
【化7】 A(1-x)Zx ………(1) ただし、Aは、B,Mg,Al,Si,P,Ca,S
c,Ti,V,Cr,Mn,Fe,Co,Ni,Cu,
Zn,Ge,Sr,Y,Zr,Nb,Mo,Ru,R
h,Pd,Ag,Cd,In,Sn,Sb,Ba,H
f,Ta,W,Re,Os,Ir,Pt,Au,Tl,
PbおよびBiからなる元素群の中から選択される少な
くとも一種の元素、Zは、酸素、フッ素および窒素から
なる元素群の中から選択される少なくとも一種の元素で
あり、xは0.001〜0.50であり、原子パーセント
(以下、at%と略称)に換算すると0.1〜50at
%となる。そして、より好ましくは1〜20at%であ
る。ただし、Zが酸素の場合には、AからTi,V,C
r,Zr,Mn,Nb,Mo,Hf,Ta,Wを除き、
Zが窒素の場合には、AからCrを除く。
【0014】上記化学式(1)において、より好ましい
A元素としてはMg,Al,Ti,V,Cr,Mn,N
i,Cu,Zn,MoおよびWからなる元素群の中から
選択される少なくとも一種の元素であり、同様により好
ましいZ元素としては、酸素およびフッ素からなる元素
群の中から選択される少なくとも一種の元素である。そ
して、第一の下地層の好ましい厚みとしては1〜50n
mである。この第一の下地層は、金属材料や有機樹脂、
セラミックスなどからなる非磁性基板上に熱処理、真空
蒸着、スパッタ蒸着、CVD、MBE、プラズマアッシ
ャ等の周知の方法により再現性良く均一に形成すること
ができる。
【0015】上記第一の下地層を形成する際、化学式
(1)におけるxの値が上記範囲となるように反応ガ
ス、ターゲット組成、温度、時間等の成膜条件を最適化
する。このxの値が上記範囲を外れ、下限値を下回った
場合には上記第一の下地層の効果が現われないか、ある
いは上限値を超えた場合には磁性層の結晶配向性が変化
し媒体の磁気特性が著しく劣化する。したがって、x値
を好ましい範囲内に調製することが重要であり、少なく
とも第一の下地層の表層部がこの範囲内にあることが重
要である。
【0016】なお、本発明において基板のテクスチャ加
工は、必要条件ではないが従来法にしたがって上記第一
の下地層を形成する前の基板上(一般にNi−Pメッキ
層が表面に形成されている)にテクスチャを形成するこ
とが望ましい。また、上記第一の下地層自体にテクスチ
ャ加工を施すこともできる。また、本発明においては、
第一の下地層を構成する材料でディスク基板自身を形成
することもできる。この場合には基板自身その表面が第
一の下地層の役割をも兼ね備えているので、新たに第一
の下地層を形成する必要はなく、省略することができ
る。
【0017】上記第一の下地層上に形成する好ましい第
二の下地層としては、Cr、MoおよびWの少なくとも
一種の金属もしくはこれらの金属にTi、Si、Feお
よびVの少なくとも一種を含有せしめた合金層で構成す
ることが望ましい。そして、好ましい膜厚としては10
〜500nmである。
【0018】記録媒体としては、さらにこの第二の下地
層上に磁性層を成膜するが、この磁性層としては、Co
基合金層、例えばNi,Cr,Zr,Ta,Ptの少な
くとも一種を含むCo合金層が好ましく、さらに膜厚と
しては、10〜100nmが好ましい。
【0019】磁性層の上には、例えばカーボンの如き保
護層を膜厚10〜50nm形成し、さらに例えば吸着性
のパーフルオロアルキルポリエーテル等の潤滑層を設け
ることにより、記録媒体面内の磁気記録特性が均一で、
高密度記録を可能とする磁気記録媒体が得られる。
【0020】なお、第二の下地層として上記のCrもし
くはCrの合金層を用い、磁性層としても上記のCo合
金層を用いることにより、記録媒体の記録再生特性を一
層向上せしめることができるので特に好ましい。また、
保護層としては上記のカーボン膜の外にWMoC等の炭
化物、SiN等の窒化物、SiO等の酸化物、あるいは
B、B4C、MoS2、Rh等を用いると耐摺動性、耐食
性を向上できるので好ましい。
【0021】さらにまた、本発明の第1の目的は、非磁
性基板上に少なくとも下地層、磁性層および保護層が順
次積層されて成る薄膜磁気記録媒体であって、前記下地
層の少なくとも表層部に水素を0.001〜5at%
(原子パーセント)含有せしめて成る磁気記録媒体によ
っても、達成することができる。このように下地層に所
定量の水素を含有させることにより、記録媒体面内の磁
気記録特性を均一化し、高密度記録が可能な磁気記録媒
体を再現性良く製造することができる。
【0022】また、前記したように下地層を少なくとも
第一、第二の積層構造とし、前記第一の下地層の少なく
とも表層部には酸素、フッ素および窒素の元素群の中か
ら選択される少なくとも一種の元素を0.1〜50at
%含有せしめると共に、さらに前記第一、第二の下地層
の何れか一方、もしくは双方に水素を0.001〜5a
t%含有せしめた磁気記録媒体としてもよく、この場合
には媒体面内の磁気記録特性がさらに均一化されより好
ましい。
【0023】水素濃度の値が好ましい上記の範囲となる
ように到達真空度、真空排気法、ガス組成、ターゲット
組成、温度、時間等の成膜条件を最適化する。水素濃度
の値が上記の下限値を下回る場合には十分な効果が現わ
れず、また、上限値を超えた場合には磁性層の結晶配向
性が変化し媒体の磁気特性が著しく劣化する。
【0024】上記本発明の第2の目的は、非磁性の基板
上に、少なくとも下地層、磁性層および保護層を順次積
層する工程を有する薄膜磁気記録媒体の製造方法であっ
て、前記下地層の形成工程としては少なくとも第一の下
地層上に第二の下地層を積層する複数の下地層形成工程
を有すると共に、前記第一の下地層形成工程において
は、少なくともその表層部に酸素、フッ素および窒素の
元素群の中から選択される少なくとも一種の元素を0.
1〜50at%含有せしめる形成工程を有して成る磁気
記録媒体の製造方法により、達成される。なお、上記非
磁性の基板上には通常、予めNi−Pメッキ層が表面に
形成されており、テクスチャ加工することが望ましい。
しかし、本発明においては必ずしもテクスチャ加工は必
要とせず、省略することもできる。
【0025】また、他の方法としては、非磁性基板上に
少なくとも下地層、磁性層および保護層を順次積層形成
する工程を有する薄膜磁気記録媒体の製造方法であっ
て、前記下地層の形成工程としては少なくとも第一の下
地層上に第二の下地層を積層する複数の下地層形成工程
を有すると共に、前記第一の下地層形成工程においては
少なくともその表層部に酸素、フッ素および窒素の元素
群の中から選択される少なくとも一種の元素を0.1〜
50at%含有せしめる形成工程と、水素を0.001
〜5at%含有せしめる形成工程とを有して成る磁気記
録媒体の製造方法により、達成される。
【0026】上記本発明の第3の目的は、磁気記録媒体
と、磁気記録媒体の回転駆動部と、磁気ヘッドと、磁気
ヘッド駆動部と、記録再生信号処理系とを具備して成る
磁気ディスク装置であって、前記磁気記録媒体を上記第
1の目的を達成することのできる磁気記録媒体で構成す
ることにより、達成される。
【0027】この磁気ディスク装置においては、さらに
上記磁気記録媒体と、トラック幅が12μm以下の例え
ば薄膜磁気ヘッド等の高密度記録対応の磁気ヘッドとを
組合せることにより、大容量の磁気ディスク装置を実現
することができる。
【0028】
【作用】前述の通り、第一の下地層の少なくとも表層部
に酸素、フッ素および窒素の元素群の中から選択される
少なくとも一種の元素を0.1〜50at%含有せしめ
ることにより、基板の表面組成を再現性良く均一化する
ことができる。その結果として、第二の下地膜や磁性膜
の結晶成長初期段階において結晶核が媒体面内で均一に
形成され、第二の下地膜や磁性膜の結晶性や配向性が媒
体面内で均一化することが電子線回折やRHEED、X
線回折法などにより明らかになった。
【0029】また、基板上に例えば酸素を一定濃度含有
する第一の下地層を形成した場合には、磁気特性が表面
の微視的形状の影響を受けずに媒体面内で均一化するこ
とがSTMやTEM、RHEED、X線回折法などを用
いた解析により明らかになった。さらに、化学式(1)
で表示した組成のx値を上記の好ましい範囲に設定する
ことにより、保磁力や角形比等の磁気特性が向上し高い
限界記録密度やS/Nが得られる。すなわち、磁気特性
が媒体面内で均一であり、高密度記録が可能な媒体を再
現性よく形成することが可能となる。上記効果は窒素お
よび/またはフッ素を一定濃度含有する第一の下地層を
形成した場合でも同様に確認される。
【0030】また、上記効果は下地層および/または磁
性層中の水素を0.001〜5at%含有させた場合で
も同様に確認される。
【0031】これに対し、従来の金属材料や有機樹脂、
セラミックス等の非磁性基板を用いた場合には、既に述
べたように基板表面の微視的な表面形状や組成を一定に
制御することが困難なため、第二の下地膜や磁性膜の結
晶核生成が媒体面内で不均一となり、磁気特性が変動し
やすく再現性が低い。化学式(1)中のxの値が上記の
好ましい範囲を外れた場合は、第二の下地膜や磁性膜の
結晶性が劣化するため磁気記録媒体の磁気特性が低下
し、高い限界記録密度やS/Nが得られない。
【0032】また、上記下地層および/または磁性層中
の水素濃度についても好ましい含有量の範囲は一部異な
るが、上記の範囲を外れると特性が劣化する。特に、上
限の5at%を超えると、下地膜や磁性膜の結晶性が著
しく劣化するため、媒体の磁気特性が低下し高い限界記
録密度やS/Nが得られない。したがって、水素を導入
する場合には、酸素やフッ素、窒素に較べてかなり異な
った挙動を示すため、この上限の組成制御が重要とな
る。
【0033】上記第一の下地層の効果は、磁性層が例え
ばCoNi,CoCr,CoFe,CoMo,CoW,
CoPt,CoRe等のCo基合金であれば、何れも有
効に認められる。また、さらに磁性層の耐食性を考慮に
入れるとCoNiZr,CoCrPt,CoCrTa,
CoNiCrを主たる成分とする合金で構成することが
より望ましい。
【0034】また、第二の下地膜としてはCr,Wおよ
びMoのグループもしくはこのグループとSi,Ti,
FeおよびVのグループとの合金を用いた場合にも同様
の効果が認められるが、中でもCrもしくはCr合金が
好ましい。基板としてはAl−Mg等のアルミ合金ある
いは化学強化ガラス、有機樹脂、あるいはさらに好まし
くはこれらの基板上にNi−P、Ni−WP、Ni−V
等からなる非磁性メッキ層を形成したものが有効であ
る。
【0035】保護膜としてはC,B,B4C,SiC,
SiO2,Si34,WC,WMoC,WZrC等からな
る非磁性被覆層が好ましく有効である。
【0036】
【実施例】以下、本発明の代表的な実施例を図面にした
がって説明する。 〈実施例1〉図1は本発明の一実施例を示したもので、
非磁性基板の両面にそれぞれ磁気記録媒体が形成された
薄膜磁気ディスクの縦断面図であり、この例は第一の下
地層に酸素を含有せしめたものである。同図において1
1は非磁性基板であり、Al−Mg合金あるいは化学強
化ガラス、有機樹脂、セラミックス等で構成される。1
2、12’はNi−P、Ni−W−P等からなる非磁性
メッキ層で、Al−Mg合金を基体として用いた場合は
通常このメッキ層を形成したものを基板として用いる。
【0037】13、13’は第二の下地層であり、C
r,Mo,WもしくはCr合金、Mo合金、W合金の何
れかから構成される。14、14’は磁性層であり、C
oNi,CoCr,CoRe,CoPt,CoP,Co
Fe,CoNiZr,CoCrZr,CoCrTa,C
oCrPt,CoNiCr,CoNiTi,CoNi
P,CoNiPt,CoNiHf等のCo基合金からな
る。
【0038】15、15’は保護層であり、C,B,B
4C,SiC,SiO2,Si34,WC,WMoC,W
ZrC等の非磁性被覆層からなる。そして、16、1
6’はこの実施例の特徴部分であるところの第一の下地
層であり、先に示した化学式(1)で表される非磁性層
で構成される。以下、本実施例の製造工程について詳細
に説明する。
【0039】まず、外径130mm、内径40mm、厚
さ1.9mmのAl−4%Mg合金基体11の両面に、
膜厚20μmのNi−12wt%P層12、12’をメ
ッキにより形成した。このNi−P層の表面を略円周方
向(ヘッド走行方向)に膜厚が15μmとなるまで研磨
してテクスチャを形成し、これを基板とした。
【0040】この非磁性基板を酸素気流中、100〜2
00℃で熱処理し、Ni−Pの表層部に酸素を含有する
第一の下地層16、16’を膜厚5〜10nm形成し
た。この第一の下地層が形成されたディスク基板を空気
中に取り出さずに化学式(1)で定義される酸素濃度x
をオージェ電子分光法または二次イオン質量分析法によ
り分析した。
【0041】引き続きこの第一の下地層上にマグネトロ
ンスパッタリング装置を用いて、基板温度150℃、投
入電力3W/cm2、アルゴン圧力5mTorrにて、
第二の下地膜13、13’となる膜厚50nmのCr層
を成膜した。この第二の下地膜上に磁性層14、14’
として膜厚60nmのCo−12at%Cr−4at%
Ta層を積層した。この磁性膜上に同様のスパッタリン
グ装置で膜厚20nmのカーボン保護膜15、15’を
積層し、さらに保護膜上に吸着性のパーフルオロアルキ
ルポリエーテル等からなる潤滑層(図示せず)を設け
た。
【0042】こうして形成された磁気記録媒体の記録再
生特性を相対速度12m/s、浮上スペーシング0.1
2μmにおいて、実効ギャップ長0.3μm、トラック
幅10μmの薄膜磁気ヘッドを用いて測定し、モジュレ
ーション(Md)、限界記録密度(D50)、S/Nの値
を測定した。モジュレーションは媒体面内における最大
出力H、最低出力LとによりMd=(H−L)/(H+
L)×100%で定義される。
【0043】表1に基板熱処理時間を変化させた時の酸
素濃度x、Md、D50、S/Nの変化を示した。なお、
表1には上記第一の下地層16を設けない従来例の記録
再生特性をも比較例として表示した。この比較例は特に
ことわりのない限り以後に示す全ての実施例においても
同様に用いた。
【0044】
【表1】
【0045】表1より明らかなように、xの値が0.0
008〜0.50の時にMdが減少し、D50、S/Nの
値が向上した。さらに、非磁性基板の熱処理温度、時間
を変化させ、酸素を含有する第一の下地層の膜厚を1n
mから50nmまで変化させた場合も、表1と同様の磁
気特性の向上効果が確認された。
【0046】〈実施例2〉実施例1と同様の手順によ
り、Ni−P層をメッキしたAl−Mg合金基体の表面
を研磨してテクスチャを形成し、これを基板とした。こ
の非磁性基板上にマグネトロンスパッタリング装置によ
り、化学式(1)のA元素としてCrターゲットおよび
酸素とアルゴンとの混合ガスを用いスパッタリングによ
り、所定量の酸素を含有する第一の下地層16、16’
を膜厚5〜10nm形成した。その際、基板温度を15
0℃、投入電力を3W/cm2と設定した。なお、その
他のA元素であるMg,Al,Si,Ca,Sc,T
i,V,Mn,Fe,Co,Ni,Cu,Zn,Ge,
Sr,Y,Zr,Nb,Mo,Ru,Rh,Pd,A
g,Cd,In,Sn,Sb,Ba,Hf,Ta,W,
Re,Os,Ir,Pt,Au,Tl,Pb,Biから
成る元素群より選ばれる少なくとも一種の元素について
も同様の方法で、所定量の酸素を含有する第一の下地層
16、16’を膜厚5〜10nm形成した。
【0047】この第一の下地層が形成された基板を空気
中に取り出さずに、第一の下地層中の酸素濃度xの値を
オージェ電子分光法または二次イオン質量分析法により
分析し、xの値が0.001〜0.50(原子%に換算
して0.1〜50at%)の範囲となるように成膜中の
酸素ガス分圧を制御した。この第一の下地層上に実施例
1と同様にCrを含有する第二の下地膜13、13’、
Co−12at%Cr−4at%Ta磁性膜14、1
4’、カーボン保護膜15、15’を順次積層した。さ
らに、この保護膜上に吸着性のパーフルオロアルキルポ
リエーテル等からなる潤滑層を設けて薄膜磁気記録媒体
を完成させた。
【0048】こうして形成された媒体の記録再生特性を
実施例1と同様に測定し、モジュレーション(Md)、
限界記録密度(D50)、S/Nの値を求め、その結果を
表2に示した。なお、この表2では第一の下地層16、
16’として、Mg,Al,Ti,V,Cr,Mn,N
i,Cu,Zn,Zr,Nb,Mo,Ta,Wターゲッ
トを用いて成膜した場合の酸素濃度x、Md、D50、S
/Nの値を示した。
【0049】
【表2】
【0050】表2より明らかなように、xの値が0.0
08〜0.41(0.8〜41at%)の例であるが何
れも比較例よりもMdが減少し、D50、S/Nの値が向
上した。なお、表2には例示してないが、第一の下地層
形成用ターゲットとしてSi,Ca,Sc,Fe,C
o,Ge,Sr,Y,Ru,Rh,Pd,Ag,Cd,
In,Sn,Sb,Ba,Hf,Re,Os,Ir,P
t,Au,Tl,Pb,Biを用い、第一の下地層中の
酸素濃度xの値を0.001〜0.50(0.1〜50
at%)の範囲に設定した場合においても、Md=6%
以下、D50=29kFCI以上、S/N=6.5以上と
なり、いずれも比較例に比べMdが減少し、D50および
S/Nの値が向上した。
【0051】上記の例では第一の下地層の成膜時に単一
組成のターゲットを用いたが、さらに、上記元素を二種
以上含むターゲットを用い、上記と全く同様の条件にて
膜厚5〜10nmの第一の下地層を形成した。この場合
も、これら二種以上の元素の濃度比によらず、酸素の濃
度に依存し、表2と同様の磁気特性の向上効果が確認さ
れた。また、非磁性基板11として、Al−Mg合金基
体の代わりに、有機樹脂、セラミックスからなる基体を
用いた場合にも表2と同様の磁気特性の向上効果が確認
された。
【0052】〈実施例3〉実施例1と同様に、Ni−P
層12をメッキしたAl−Mg合金基体11の表面を研
磨してテクスチャを形成し、これを基板とした。この非
磁性基板上にマグネトロンスパッタリング装置を用い、
NiターゲットとB、C、P、Sからなる第二の群より
選ばれる一つの元素からなるターゲットとを用い、実施
例2と同様の方法にて膜厚5〜10nmの酸素を含有す
る第一の下地層16、16’を形成した。
【0053】この第一の下地層においてNiに対する第
二の群より選ばれる元素の濃度比を5〜20at%と設
定した。また、第一の下地層中の酸素濃度xの値をオー
ジェ電子分光法または二次イオン質量分析法により分析
し、xの値が0.001〜0.50(0.1〜50at
%)の範囲となるように成膜中の酸素ガス分圧を制御し
た。次いで、この第一の下地層上に実施例1と同様にC
rを含有する第二の下地膜13、13’を、その上にC
o−12at%Cr−4at%Taの磁性膜14、1
4’を、さらにその上にカーボン保護膜15、15’を
積層した。最後にこの保護膜上に吸着性のパーフルオロ
アルキルポリエーテル等からなる潤滑層(図示せず)を
設けた。
【0054】こうして形成された媒体の記録再生特性を
実施例1と同様に測定し、モジュレーション(Md)、
限界記録密度(D50)、S/Nの値を求め、その結果を
表3に示した。
【0055】
【表3】
【0056】表3より明らかなように、第一の下地層の
NiにB、C、P、Sをそれぞれ5〜20at%含有さ
せた試料に、酸素濃度x=0.008〜0.25とした
場合についてもMdが減少し、D50およびS/N値が向
上した。B、C、P、Sは第一の下地層をNiで構成す
る場合に、Ni層が帯磁するのを抑制する効果を有すた
め、適量含有させることが望ましい。
【0057】〈実施例4〉実施例1と同様に、Ni−P
層12をメッキしたAl−Mg合金基体11の表面を研
磨してテクスチャを形成し、これを基板とした。この非
磁性基板上にマグネトロンスパッタリング装置を用い
て、フッ素を含有するターゲット(第一の下地層を構成
するA元素を含む)とArスパッタガスにより、フッ素
を含む第一の下地層16、16’を膜厚5〜10nm形
成した。この第一の下地層中のフッ素濃度xの値をオー
ジェ電子分光法または二次イオン質量分析法により分析
し、xの値が0.001〜0.50(0.1〜50at
%)の範囲となるように基板温度、圧力、パワー密度を
制御した。
【0058】この第一の下地層上に、実施例1と同様に
Crを含有する第二の下地層13、13’を、その上に
Co−12at%Cr−4at%Taの磁性層14、1
4’を、さらにその上にカーボン保護膜15、15’を
積層した。最後にこの保護膜上にこの保護膜上に、吸着
性のパーフルオロアルキルポリエーテル等からなる潤滑
層(図示せず)を設けた。
【0059】こうして形成された媒体の記録再生特性を
実施例1と同様に測定し、モジュレーション(Md)、
限界記録密度(D50)、S/Nの値を求め、その結果を
表4に示す。
【0060】
【表4】
【0061】表4より明らかなように、この例ではxの
値が0.008〜0.50(0.1〜50at%)にお
いて、Mdが減少し、D50およびS/N値が向上した。
また、表4には表示していないが、第一の下地層形成時
にSi,Ca,Sc,Fe,Co,Ge,Sr,Y,R
u,Rh,Pd,Ag,Cd,In,Sn,Sb,B
a,Hf,Re,Os,Ir,Pt,Au,Tl,P
b,Biとフッ素を含有するターゲットを用い、第一の
下地層中のフッ素濃度xの値を0.001〜0.03
(0.1〜3at%)の範囲に設定した場合は、Md5
%以下、D5029kFCI以上、S/N6.4以上とな
り、比較例に比べ格段に特性の向上がみられた。
【0062】上記の例では第一の下地層の成膜時に単一
組成のターゲットを用いたが、さらに、上記元素を二種
以上含むターゲットを用い、上記と全く同様の条件にて
膜厚5〜10nmの第一の下地層を形成した。この場合
も、これら二種以上の元素の濃度比によらず、フッ素の
濃度に依存し、表4と同様の磁気特性の向上効果が確認
された。
【0063】また、第一の下地層を成膜する際に、Ar
と酸素の混合ガスを用いて成膜し、膜中の酸素濃度を
0.1〜3at%の範囲に設定した上記フッ素を含有す
る第一の下地層を膜厚5〜10nm形成した場合にも、
表4と同様の磁気特性の向上効果が確認された。
【0064】さらにまた、第一の下地層を二層に分け、
一層目をフッ素を含有する上記の第一の下地層とし、こ
の上に二層目として上記酸素とフッ素とを含有する上記
の第一の下地層として、全体の膜厚が5〜10nmとな
るように形成したが、この場合にも表4と同様の磁気特
性の向上効果が確認された。なお、非磁性基板11とし
て、Al−Mg合金基体の代わりに、有機樹脂、セラミ
ックスからなる基体を用いた場合にも表4と同様の磁気
特性の向上効果が確認された。
【0065】〈実施例5〉実施例1と同様に、Ni−P
層12をメッキしたAl−Mg合金基体11の表面を研
磨してテクスチャを形成し基板とした。この非磁性基板
上にマグネトロンスパッタリング装置を用いて、窒素を
含有するターゲット(第一の下地層の構成元素を含む)
とArスパッタガスにより、窒素を含む第一の下地層1
6、16’を膜厚5〜10nm形成した。この第一の下
地層中の窒素濃度xの値を、オージェ電子分光法または
二次イオン質量分析法により分析し、xの値が0.00
1〜0.50(0.1〜50at%)の範囲となるよう
に基板温度、圧力、パワー密度を制御した。
【0066】この第一の下地層上に実施例1と同様にC
rを含有する第二の下地膜13、13’を、その上にC
o−12at%Cr−4at%Taの磁性膜14、1
4’を、さらにその上にカーボン保護膜15、15’を
順次積層した。最後にこの保護膜上に吸着性のパーフル
オロアルキルポリエーテル等からなる潤滑層を設け、薄
膜磁気記録媒体を完成した。
【0067】こうして得られた媒体の記録再生特性を実
施例1と同様に測定し、モジュレーション(Md)、限
界記録密度(D50)、S/Nの値を求めた。その結果を
表5に、ターゲット中の金属元素を変化させた場合のフ
ッ素濃度x、Md、D50、S/Nの値として示した。
【0068】
【表5】
【0069】表5より明らかなように、xの値が0.0
09〜0.25においてMdが減少し、D50およびS/
Nの値が共に向上した。
【0070】また、この表5には表示してないが、第一
の下地層16、16’の形成時に、Si,Ca,Sc,
Fe,Co,Ge,Sr,Y,Ru,Rh,Pd,A
g,Cd,In,Sn,Sb,Ba,Hf,Re,O
s,Ir,Pt,Au,Tl,Pb,Biと窒素を含有
するターゲットを用い、膜中の窒素濃度xの値を0.0
1〜0.3(0.1at%〜3at%)の範囲に設定し
た場合は、Md=6%以下、D50=29kFCI以上、
S/N=6.4以上となり、比較例に比べ格段の特性向
上が見られた。
【0071】上記の例では第一の下地層の成膜時に単一
組成のターゲットを用いたが、さらに、上記元素を二種
以上含むターゲットを用い、上記と全く同様の条件にて
膜厚5〜10nmの第一の下地層を形成した。この場合
も、これら二種以上の元素の濃度比によらず、窒素の濃
度に依存し、表5と同様の磁気特性の向上効果が確認さ
れた。
【0072】また、第一の下地層16、16’を成膜す
る際に、Arと酸素の混合ガスを用いて成膜し、膜中の
酸素濃度を0.1〜3at%の範囲に設定すると共に、
上記窒素をも含有する第一の下地層を膜厚5〜10nm
形成したが、この場合にも表5と同様の磁気特性の向上
効果が確認された。
【0073】さらにまた、上記第一の下地層を二層に分
け、一層目を上記窒素を含有する第一の下地層とし、そ
の上に二層目として上記酸素と窒素とを含有する下地層
を膜厚5〜10nm形成したが、この場合も表5と同様
の磁気特性の向上効果が確認された。なお、非磁性基板
11として、Al−Mg合金基体の代わりに、有機樹
脂、セラミックスからなる基体を用いた場合にも表5と
同様の磁気特性の向上効果が確認された。
【0074】〈実施例6〉実施例1と同様に、Ni−P
層12をメッキしたAl−Mg合金基体の表面を研磨し
てテクスチャを形成し、これを基板とした。この非磁性
基板上にマグネトロンスパッタリング装置を用いて、第
一の下地層の構成元素を含むターゲットと窒素およびC
4を含むArスパッタリングガスにより、膜厚5〜1
0nmの窒素とフッ素とを含む第一の下地層を形成し
た。
【0075】この第一の下地層中の窒素とフッ素との合
計濃度xの値をオージェ電子分光法または二次イオン質
量分析法により分析し、xの値が0.001〜0.50
(0.1〜50at%)の範囲となるように基板温度、
圧力、パワー密度を制御した。
【0076】この第一の下地層上に、実施例1と同様に
Crを含有する第二の下地膜13、13’、その上にC
o−12at%Cr−4at%Taの磁性膜14、1
4’、さらにその上にカーボン保護膜15、15’を順
次積層した。最後にこの保護膜上に吸着性のパーフルオ
ロアルキルポリエーテル等からなる潤滑層(図示せず)
を設けた。
【0077】こうして形成された薄膜磁気記録媒体の記
録再生特性を実施例1と同様に測定し、モジュレーショ
ン(Md)、限界記録密度(D50)、S/Nの値を求め
た。この結果を、表6にターゲット中の金属元素を変化
させた場合の窒素とフッ素との合計濃度x、Md、
50、S/Nの値として示した。
【0078】
【表6】
【0079】表6より明らかなように、xの値が0.0
08〜0.50(0.1〜50at%)においてMdが
減少し、D50およびS/N値が共に向上した。特に、x
の値が0.01〜0.15(1〜15at%)の場合に
は、Mdがより減少し、より高いD50およびS/N値が
得られた。
【0080】また、表6には表示してないが、第一の下
地層形成時にSi,Ca,Sc,Fe,Co,Ge,S
r,Y,Ru,Rh,Pd,Ag,Cd,In,Sn,
Sb,Ba,Hf,Re,Os,Ir,Pt,Au,T
l,Pb,Biのターゲットを用い、膜中の窒素とフッ
素の合計濃度xの値を同様に0.008〜0.25
(0.8〜25at%)の範囲に設定した場合には、M
d=6%以下、D50=29kFCI以上、S/N=6.
3以上となり、比較例に比べ格段に特性が向上した。
【0081】上記の例では第一の下地層の成膜時に単一
組成のターゲットを用いたが、さらに、上記元素を二種
以上含むターゲットを用い、上記と全く同様の条件にて
膜厚5〜10nmの第一の下地層を形成した。この場合
も、これら二種以上の元素の濃度比によらず、窒素とフ
ッ素との濃度に依存し、表6と同様の磁気特性の向上効
果が確認された。
【0082】また、上記の例と同様にArと酸素の混合
ガスを用いて成膜し、膜中の酸素濃度を0.1〜3at
%の範囲に設定した上記窒素とフッ素とを含有する第一
の下地層を膜厚5〜10nm形成したが、この場合も表
6と同様の磁気特性の向上効果が確認された。
【0083】さらにまた、上記第一の下地層を二層に分
け、一層目を上記窒素とフッ素とを含有する第一の下地
層とし、その上に二層目として上記酸素と窒素とフッ素
とを含有する下地層を膜厚5〜10nm形成したが、こ
の場合も表6と同様の磁気特性の向上効果が確認され
た。なお、非磁性基板11として、Al−Mg合金基体
の代わりに、有機樹脂、セラミックスからなる基体を用
いた場合にも表6と同様の磁気特性の向上効果が確認さ
れた。
【0084】〈実施例7〉実施例1と同様に、Ni−P
層12をメッキしたAl−Mg合金基体11の表面を研
磨してテクスチャを形成し基板とした。この非磁性基板
上にマグネトロンスパッタリング装置を用い、Ni10
90合金ターゲットおよび酸素と水素(これらは水蒸気
で導入可)とアルゴンとの混合ガスを用い、酸素および
水素を含有する第一の下地層16、16’を、膜厚5〜
10nm形成した。その際、基板温度を150℃、投入
電力を3W/cm2と設定した。この第一の下地層中の
酸素濃度xおよび水素濃度yの値を光電子分光法あるい
はオージェ電子分光法、二次イオン質量分析法、CHN
分析法、質量分析法などにより分析し、酸素濃度がx=
0.013を有し、同時に水素濃度がy=0.0000
1〜0.05(0.001〜5at%)の範囲の値を有
するように到達真空度あるいは排気速度、ターボ分子ポ
ンプなどによる排気法、Arガス純度、成膜中の酸素ガ
ス分圧および水素ガス分圧をそれぞれ制御した。
【0085】この第一の下地層16、16’上に実施例
1と同様にCrを含有する第二の下地膜13、13’
を、その上にCo−12at%Cr−4at%Ta磁性
膜14、14’を、さらにその上にカーボン保護膜1
5、15’を順次積層した。
【0086】その際、第二の下地膜13、13’および
磁性膜14、14’中の平均水素濃度がy=0.000
01〜0.05(0.001〜5at%)の範囲の値を
有するように到達真空度あるいは排気速度、ターボ分子
ポンプなどによる排気法、成膜中のArガス純度、酸素
ガス分圧、水素ガス分圧をそれぞれ制御した。最後にこ
のカーボン保護膜15、15’上に、吸着性のパーフル
オロアルキルポリエーテル等からなる潤滑層(図示せ
ず)を設け、薄膜磁気記録媒体を完成させた。
【0087】こうして形成された媒体の記録再生特性を
実施例1と同様に測定し、モジュレーション(Md)、
限界記録密度(D50)、S/Nの値を求めた。この結果
を表7に第一、第二の下地膜および磁性膜中の平均水素
濃度y、Md、D50、S/N値として示した。
【0088】
【表7】
【0089】表7より明らかなように、水素濃度yの値
が0.00001〜0.05(0.001〜5at%)
においてMdが減少し、D50およびS/Nの値が共に向
上し良好な結果が得られた。
【0090】また、第一の下地層16、16’を形成せ
ずに、上記基板上に直接第二の下地膜を形成し、この第
二の下地膜および磁性膜中の平均水素濃度が0.001
〜5at%となるように到達真空度あるいは排気速度、
ターボ分子ポンプなどによる排気法、Arガス純度、成
膜中の酸素ガス分圧を制御したところ、Md=1%、D
50=31kFCI以上、S/N=6.7以上となり、比
較例に比べMdが減少し、D50、S/Nの値も向上し
た。
【0091】〈実施例8〉上記実施例7と同様の工程で
あるが、第一の下地層16、16’を形成せずに上記基
板上に直接第二の下地膜を形成し、到達真空度もしくは
排気速度、ターボ分子ポンプなどによる排気法、Arガ
ス純度、成膜中の酸素ガス分圧を制御してこの第二の下
地膜および磁性膜中に水素を、その平均濃度が0.00
1〜5at%となるように含有させて薄膜磁気記録媒体
を製造した。この媒体の特性はMd=1%、D50=31
kFCI以上、S/N=6.7以上であり、水素を含ま
ない比較例に比べMdが減少し、D50、S/Nの値も向
上した。この例は前述のように水素ドープによる効果で
あり、酸素、フッ素、窒素等を含有させた第一の下地層
を省略したものである。
【0092】〈実施例9〉実施例1〜8で製造した本発
明の薄膜磁気記録媒体を各4枚づつ磁気ディスク装置に
組み込み、記録再生試験を行った。装置構成としては、
周知の装置にCoTaZr合金を磁極材とする薄膜磁気
ヘッドを7個組み合わせたものを使用した。この装置は
図2の断面図に示したように磁気記録媒体21、磁気記
録媒体の回転駆動部22、磁気ヘッド23、磁気ヘッド
駆動部24、記録再生信号処理系25などの部品から構
成される。
【0093】この磁気ディスク装置では、記録媒体21
間の磁気特性の変動が従来の1/3に低下し、モジュレ
ーションが1/2に減少した。さらに、記録密度を1.
5倍高めることができ、従来装置に比べ小形の磁気ディ
スク装置を実現することができた。また、本実施例では
CoTaZr合金を磁極材とする薄膜磁気ヘッドを用い
た場合を示したが、その他NiFe、CoFe合金等を
磁極材とした薄膜磁気ヘッドを用いた場合や、CoTa
Zr、FeAlSi合金等をギャップ部に設けたメタル
インギャップ型(MIG)磁気ヘッドを用いた場合でも同
様の効果が得られた。
【0094】
【発明の効果】上述のように、本発明によれば高密度記
録が可能な磁気記録媒体とその製造方法およびこれを用
いた小形で大容量の磁気ディスク装置を実現することが
でき、所期の目的を達成することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例となるの磁気記録媒体の縦断
面図である。
【図2】本発明の一実施例となる磁気ディスク装置の縦
断面図である。
【符号の説明】
11…基体、 12、12’
…非磁性メッキ層、13、13’…第二の下地層、
14、14’…磁性層、15、15’…保護層、
16、16’…第一の下地層 21…磁気記録媒体、 22…磁気記
録媒体の回転駆動部、23…磁気ヘッド、
24…磁気ヘッド駆動部、25…記録再生信号
処理系。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山本 朋生 東京都国分寺市東恋ケ窪一丁目280番地 株式会社日立製作所 中央研究所内 (72)発明者 屋久 四男 東京都国分寺市東恋ケ窪一丁目280番地 株式会社日立製作所 中央研究所内 (72)発明者 大野 徒之 東京都国分寺市東恋ケ窪一丁目280番地 株式会社日立製作所 中央研究所内 (56)参考文献 特開 平2−40126(JP,A) 特開 平3−29110(JP,A) 特開 昭62−293511(JP,A) 特開 昭62−293512(JP,A) 特開 平3−83219(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G11B 5/738 G11B 5/64 G11B 5/851

Claims (13)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】非磁性基板上に少なくとも下地層、磁性層
    および保護層が順次積層されて成る薄膜磁気記録媒体で
    あって、前記下地層は少なくとも第一の下地層上に、第
    二の下地層が積層された複数層構造を有すると共に、前
    記第一の下地層の少なくとも表層部には、下記の化学式
    (1)を満足する非磁性層を有し、前記第二の下地層
    を、CrもしくはCrを含む合金層で構成して成る磁気
    記録媒体。 【化1】 A(1-x)Zx ………(1) ただし、Aは、B,Mg,Al,Si,P,Ca,S
    c,Fe,Co,Ni,Cu,Zn,Ge,Sr,Y,
    Ru,Rh,Pd,Ag,Cd,In,Sn,Sb,B
    a,Re,Os,Ir,Pt,Au,Tl,Pbおよび
    Biからなる元素群の中から選択される少なくとも一種
    の元素,Zは酸素であり、xは0.001〜0.50であ
    り原子パーセントに換算して0.1%〜50%である。
  2. 【請求項2】非磁性基板上に少なくとも下地層、磁性層
    および保護層が順次積層されて成る薄膜磁気記録媒体で
    あって、前記下地層は少なくとも第一の下地層上に、第
    二の下地層が積層された複数層構造を有すると共に、前
    記第一の下地層の少なくとも表層部には、下記の化学式
    (1)を満足する非磁性層を有し、前記第二の下地層
    を、CrもしくはCrを含む合金層で構成して成る磁気
    記録媒体。 【化2】 A(1-x)Zx ………(1) ただし、Aは、B,Mg,Al,Si,P,Ca,S
    c,Ti,V,Cr,Mn,Fe,Co,Ni,Cu,
    Zn,Ge,Sr,Y,Zr,Nb,Mo,Ru,R
    h,Pd,Ag,Cd,In,Sn,Sb,Ba,H
    f,Ta,W,Re,Os,Ir,Pt,Au,Tl,
    PbおよびBiからなる元素群の中から選択される少な
    くとも一種の元素,Zはフッ素であり、xは0.001
    〜0.50であり原子パーセントに換算して0.1%〜5
    0%である。
  3. 【請求項3】非磁性基板上に少なくとも下地層、磁性層
    および保護層が順次積層されて成る薄膜磁気記録媒体で
    あって、前記下地層の少なくとも表層部に水素を原子パ
    ーセントで0.001〜5%含有せしめ、前記下地層は
    少なくとも第一の下地層上に、第二の下地層が積層され
    た複数層構造を有すると共に、前記第一の下地層の少な
    くとも表層部には、下記の化学式(1)を満足する非磁
    性層を有し、前記第二の下地層を、CrもしくはCrを
    含む合金層で構成して成る磁気記録媒体。 【化3】 A(1-x)Zx ………(1) ただし、Aは、B,Mg,Al,Si,P,Ca,S
    c,Ti,V,Mn,Fe,Co,Ni,Cu,Zn,
    Ge,Sr,Y,Zr,Nb,Mo,Ru,Rh,P
    d,Ag,Cd,In,Sn,Sb,Ba,Hf,T
    a,W,Re,Os,Ir,Pt,Au,Tl,Pbお
    よびBiからなる元素群の中から選択される少なくとも
    一種の元素,Zは窒素であり、xは0.001〜0.50
    であり原子パーセントに換算して0.1%〜50%であ
    る。
  4. 【請求項4】上記下地層は少なくとも第一の下地層上
    に、第二の下地層が積層された複数層構造を有すると共
    に、前記第一の下地層の少なくとも表層部には酸素、フ
    ッ素および窒素の元素群の中から選択される少なくとも
    一種の元素を原子パーセントで0.1〜50%含有せし
    めて成る請求項1乃至3のいずれか一つに記載の磁気記
    録媒体。
  5. 【請求項5】上記第一の下地層の厚みを1〜50nm、
    第二の下地層の厚みを10〜500nm、磁性層の厚み
    を10〜100nm、保護層の厚みを10〜50nmと
    して成る請求項1乃至4の何れか一つに記載の磁気記録
    媒体。
  6. 【請求項6】上記保護層をカーボン膜で構成すると共
    に、この上に潤滑層を形成して成る請求項5記載の磁気
    記録媒体。
  7. 【請求項7】上記磁性層をCo基合金磁性膜で構成して
    成る請求項5記載の磁気記録媒体。
  8. 【請求項8】上記Co基合金磁性膜をNi,Cr,Z
    r,TaおよびPtからなる元素群の中から選択される
    少なくとも一種の金属元素を添加したCo合金で構成し
    て成る請求項5記載の磁気記録媒体。
  9. 【請求項9】非磁性基板上に、少なくとも下地層、磁性
    層および保護層を順次積層する工程を有して成る薄膜磁
    気記録媒体の製造方法であって、前記下地層の形成工程
    としては少なくとも第一の下地層上に第二の下地層を積
    層する複数の下地層形成工程を有すると共に、前記第一
    の下地層形成工程においては、少なくともその表層部に
    下記の化学式(1)を満足する非磁性層を形成する工程
    を有して成る磁気記録媒体の製造方法。 【化4】 A(1-x)Zx ………(1) ただし、Aは、B,Mg,Al,Si,P,Ca,S
    c,Fe,Co,Ni,Cu,Zn,Ge,Sr,Y,
    Ru,Rh,Pd,Ag,Cd,In,Sn,Sb,B
    a,Re,Os,Ir,Pt,Au,Tl,Pbおよび
    Biからなる元素群の中から選択される少なくとも一種
    の元素,Zは酸素であり、xは0.001〜0.50であ
    り原子パーセントに換算して0.1%〜50%である。
  10. 【請求項10】非磁性基板上に、少なくとも下地層、磁
    性層および保護層を順次積層する工程を有して成る薄膜
    磁気記録媒体の製造方法であって、前記下地層の形成工
    程としては少なくとも第一の下地層上に第二の下地層を
    積層する複数の下地層形成工程を有すると共に、前記第
    一の下地層形成工程においては、少なくともその表層部
    に下記の化学式(1)を満足する非磁性層を形成する工
    程を有して成る磁気記録媒体の製造方法。 【化5】 A(1-x)Zx ………(1) ただし、Aは、B,Mg,Al,Si,P,Ca,S
    c,Ti,V,Cr,Mn,Fe,Co,Ni,Cu,
    Zn,Ge,Sr,Y,Zr,Nb,Mo,Ru,R
    h,Pd,Ag,Cd,In,Sn,Sb,Ba,H
    f,Ta,W,Re,Os,Ir,Pt,Au,Tl,
    PbおよびBiからなる元素群の中から選択される少な
    くとも一種の元素,Zはフッ素であり、xは0.001
    〜0.50であり原子パーセントに換算して0.1%〜5
    0%である。
  11. 【請求項11】非磁性基板上に、少なくとも下地層、磁
    性層および保護層を順次積層する工程を有して成る薄膜
    磁気記録媒体の製造方法であって、前記下地層を形成す
    る工程においては、少なくとも下地層の表層部に水素を
    原子パーセントで0.001〜5%含有せしめる形成工
    程を有し、かつ、前記下地層の形成工程としては少なく
    とも第一の下地層上に第二の下地層を積層する複数の下
    地層形成工程を有すると共に、前記第一の下地層形成工
    程においては、少なくともその表層部に下記の化学式
    (1)を満足する非磁性層を形成する工程を有して成る
    磁気記録媒体の製造方法。 【化6】 A(1-x)Zx ………(1) ただし、Aは、B,Mg,Al,Si,P,Ca,S
    c,Ti,V,Mn,Fe,Co,Ni,Cu,Zn,
    Ge,Sr,Y,Zr,Nb,Mo,Ru,Rh,P
    d,Ag,Cd,In,Sn,Sb,Ba,Hf,T
    a,W,Re,Os,Ir,Pt,Au,Tl,Pbお
    よびBiからなる元素群の中から選択される少なくとも
    一種の元素,Zは窒素であり、xは0.001〜0.50
    であり原子パーセントに換算して0.1%〜50%であ
    る。
  12. 【請求項12】非磁性基板上に少なくとも下地層、磁性
    層および保護層を順次積層形成する工程を有して成る薄
    膜磁気記録媒体の製造方法であって、下地層の形成工程
    としては少なくとも第一の下地層上に第二の下地層を積
    層する複数の下地層形成工程を有すると共に、前記第一
    の下地層形成工程においては、水素を原子パーセントで
    0.001〜5%含有せしめる形成工程を有して成る請
    求項9乃至11のいずれか一つに記載の磁気記録媒体の
    製造方法。
  13. 【請求項13】磁気記録媒体と、磁気記録媒体回転駆動
    部と、磁気ヘッドと、磁気ヘッド駆動部と、記録再生信
    号処理系とを具備して成る磁気ディスク装置であって、
    前記磁気記録媒体を請求項1乃至8のいずれか一つに記
    載の磁気記録媒体で構成して成る磁気ディスク装置。
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