JP3028988U - 光脱毛装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 光脱毛効果を更に高めるため、高周波電力以
外の簡便な手段を付加した光脱毛装置を提供する。 【解決手段】 光脱毛用の光を発する頭部１２と手で握
れる本体把持部１４とから成る光脱毛プローブにあっ
て、頭部１２にあるヘッド本体２４の先端表面の一部に
昇温用発光部２１；２３と透光部材を装着できる貫通穴
２９とを設け、ヘッド本体２４の内側の前記透光部材の
真下にレーザーダイオード３０を設けている。更に、光
脱毛装置は上記の光脱毛プローブ１０と、この光脱毛プ
ローブに付属し、レーザーダイオード３０，発光ダイオ
ード３２，および昇温用発光部２１；２３に電力を送る
ための電源と、これ等の発光源３０，２０，２１；２３
に対する光放出強度可変部および光放出持続期間調整部
を備えた外部制御装置とから成る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

この考案は、レーザー光を使用して脱毛を行う光脱毛装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

この種の光脱毛装置として、本出願人は実願平８−１０９号明細書にレーザー ダイオード発光源を使用し、放出された高コヒーレス性を有する光を脱毛処理し たい皮膚の個所に印加し、皮膚内の毛根の生体組織を破壊ないしは変質させ、脱 毛処理することを提案した。そして、この明細書には脱毛効果を更に高めるため 、レーザーダイオード発光源に加えて高周波電力の印加を追加する光脱毛装置も 提案した。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

この考案の課題は、光脱毛効果を更に高めるため、高周波電力以外の簡便な手 段を付加した光脱毛装置を提供することにある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

上記の課題は、この考案により、光脱毛用の光を発する頭部１２と手で握れる 本体把持部１４とから成る光脱毛プローブにあって、頭部１２にあるヘッド本体 ２４の先端表面の一部に昇温用発光部２１；２３と透光部材を装着できる貫通穴 ２９とを設け、ヘッド本体２４の内側の前記透光部材の真下にレーザーダイオー ド３０を設けていることによって解決されている。

【０００５】 更に、上記の課題は、この考案により、上記の光脱毛プローブ１０と、この光 脱毛プローブに付属し、レーザーダイオード３０，発光ダイオード３２および昇 温用発光部２１；２３に電力を送るための電源と、これ等の発光源３０，２０， ２１；２３に対する光放出強度可変部および光放出持続期間調整部を備えた外部 制御装置とから成る光脱毛装置によって解決されている。

【０００６】 この考案による他の有利な構成は、実用新案登録請求の範囲の従属請求項に記 載されている。

【０００７】

【考案の実施の形態】

上記の構成で光脱毛の主役はレーザーダイオードであるが、これを更に支援 する可視光や赤外線のスペクトル領域にわたり発光強度を有する輻射を発する加 熱部が付加している。この加熱部はハロゲンランプ、白熱タングステンランプ、 で構成されているか、あるいは外部制御装置内のハロゲンランプ、キセノンラン プ等の発光源の光を光導体を介して供給する構成を採用している。そして、この 加熱部の動作はレーザーダイオードによる光脱毛の期間中に行われても良いが、 光脱毛の期間の前、またはその後に行われても良い。そのため外部制御装置には 、この加熱部の動作を任意に選定動作させることのでき作動スイッチが設けてあ る。

【０００８】 更に、この考案による光脱毛プローブに付属する外部制御装置には、実願平８ −１０９号明細書に説明したように、レーザーダイオードのための励起電源、強 度可変部および印加期間設定部が備えてある。そして、光脱毛プローブに真空排 気機構が組み込まれている場合には、真空排気用のポンプ、真空弁等も外部制御 装置に内蔵されている。

【０００９】

【実施例】

この考案による光脱毛プローブの一実施例を図面に示し、この考案による光脱 毛装置をより詳しく説明する。 図１には、この考案による光脱毛プローブ１０が示してある。この光脱毛プロ ーブ１０は脱毛させる皮膚の部位に密着させる先端部１２と、それに続く片手で 握れる本体把持部１４とで構成され、この光脱毛プローブ１０を制御する外部制 御装置（図示せず）とプローブの間に装着されるケーブル１６を保有する。

【００１０】 図２には、光脱毛プローブの先端部１２が断面にして示してある。本体把持部 １４の先端に装着されたヘッド本体２４の上側には、脱毛したい皮膚の部位を接 触させて美容処理を行う。このヘッド本体２４の軸線上にある貫通穴２９には集 光レンズ２２が装着されている。集光レンズ２２の周囲には通電により白色光を 発するタングステンランプ、ハロゲンランプのような少なくとも一個の昇温用発 光部材２１（この実施例の場合、図３Ａに示すように３個）が配設されている。 更に、この実施例の場合、ヘッド本体２４の一部に真空排気により皮膚をヘッド 本体２４の上側表面に密着させるための排気口２８が設けてあり、ヘッド本体２ ４の側部にはネジ山Ｍを介してヘッド本体２４の軸方向に移動可能なスリーブ２ ６がある。このスリーブ２６がヘッド本体２４に対して移動すると、スリーブの 上端面とヘッド本体２４の上面との間の間隔を可変できる。ヘッド本体２４の内 部には基板（好ましくは印刷回路基板）３４を固定でき、この基板３４にはレー ザーダイオード３０と発光ダイオード３２が実装されている。レーザーダイオー ド３０は集光レンズ２２の真下に配置され、放出する光をこの集光レンズ２２を 通して脱毛処理する皮膚に出射させる。レーザーダイオード３０の直ぐ横に配設 されている発光ダイオード３２は、可視光を放出するもので、レーザーダイオー ド３０の動作を確認するために使用される。この実施例の場合、レーザーダイオ ード３０は放出される主成分の光の波長が約 785 nm で、その出力が 40 mW程度 の近赤外線輻射を放出するものである。しかし、このレーザーダイオード３０の 動作は肉眼で確認できない。それ故、レーザーダイオード３０を点灯させると、 発光ダイオード３２も同時に点灯するように回路を構成し、集光レンズ２２を介 して発光ダイオード３２から出た可視光を外部、つまり頭部１２の先端から確認 して、レーザーダイオード３０の動作を確認する。更に、基板３４には昇温用発 光部材２１に導線Ｌを経由して給電するための印刷基板用コネクタが実装されて いる。

【００１１】 把持本体部１４の他端に接続するケーブル１６は、この実施例の場合、レーザ ーダイオード３０，発光ダイオード３２および昇温用発光部材２１に所定の電力 を送るための電気導線（図示せず）と、真空吸引用の可撓性吸気導管（図示せず ）とで構成されている。前記電気導線は基板３４に、その内部のコネクタを介し て、あるいは直接直付けで接続されている。

【００１２】 この考案による光脱毛装置の基本的な構造は、ここで提唱する昇温用発光部材 の構成を除けば、既に述べた実願平８−１０９号明細書に詳しく説明されている ので、その詳細の説明は省く。特に、排気口２８，スリーブ２６に相当するもの は、この先願の考案と同一の原理に基づき使用される。 昇温用発光部材２１は、この発明の第一実施例の場合、図３Ａに示すように、 集光レンズ３２から等間隔に、同一回転円の周りに互いに 120°の回転間隔にし て３個ほど配設されている。もちろん、昇温用発光部材２１は中心（集束レンズ ２２）の周りに３回回転対称にして配置されている。この考案の他の実施例、第 二実施例では、図３Ｂに示すように、集光レンズ２２の周りに昇温用発光部材と して所謂光ファイバーと称される多数の光導体２３が配設されている。昇温用の 光は光脱毛プローブ１０に付属する外部制御装置（図示せず）内にある発光源、 例えば白熱ランプ、キセノンランプ、ハロテンランプからの光を光導体（光ファ イバー）を介して図示する光導体２３に導入する。

【００１３】 この考案による光脱毛装置を使用する手順は、先ず予め脱毛ワックス等を塗布 した後、接着テープ等に脱毛したい毛髪を貼り付けていわば機械的に脱毛を行う 。この状態では、毛根の生体組織は未だ生きているので、このまま放置すれば、 再び毛髪が成長していくる。毛根の生体組織を死滅させるため、高コヒーレンス 性を有する近赤外線のレーザー励起光を使用する。使用するレーザー光の出力は 比較的小さく抑えてあるが、このレーザー励起光は身体に大きな負担を掛けるの で、処理した皮膚の部分に熱を加えて生体組織の鎮静と同時に、その活動を高め るために、脱毛処理する部位を昇温させる可視光を含む広い範囲の電磁輻射を印 加する。発光部材による昇温は、本来の脱毛に使用する近赤外線輻射のレーザー 光を印加する前、あるいは印加後に独立して行ってもよい。そのような操作が行 えるように、付属する外部制御装置に対応する機能とその機能切換モードを用意 すると効果的である。

【００１４】 更に、ここに説明した実施例は皮膚を光脱毛プローブ１０の頭部１２の先端面 に密着させるため、真空吸引装置を備えていたが、吸引装置を何ら備えていない 装置も考えられる。このような装置は皮膚が比較的硬く、湾曲し難い個所に使用 するのに適している。もちろん、このような場合には、光脱毛プローブには高さ ないしは間隔調整用のスリーブ２６，付属するネジ山Ｍおよび排気口２８は不要 であり、外部制御装置には真空排気系を装備する必要はない。

【００１５】 集光レンズ２２は、図２に示すように、集光性のあるレンズであるが、この部 分は内蔵されたレーザーダイオード３０の光を外部（皮膚側）へ伝達できる光学 部材、例えば単なるガラス、石英の光学部品も使用できる。その場合、大切なこ とはレーザーダイオード３０と発光ダイオード３２の光を効率良く（光損失をで きる限り少なくして）外部に伝えることができる必要がある。

【００１６】 上の説明は主としてただ一つの実施例に付いて行った。この実施例の構成を変 形、改良することが容易にできる。しかし、実用新案登録請求の範囲に規定する 構成は全てこの考案の範疇に属する。

【００１７】

【考案の効果】

以上説明したように、この考案による光脱毛装置では、高いコヒーレンス性の レーザー光により毛根の生体組織を破壊ないしは成育の抑制を行い、永久脱毛を 可能にしている。その際、予備加熱により、身体が受ける負担を軽減でき、生体 組織の破壊・変質を助長できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 この考案による光脱毛プローブの外観図、

【図２】 この考案による第一実施例の光脱毛プローブ
の頭部の詳細な断面図、

【図３】 この考案による第一実施例の光脱毛プローブ
を先端から見た平面図（Ａ）と第二実施例の光脱毛プロ
ーブを先端から見た平面図（Ｂ）。

【符号の説明】

１０ 光脱毛プローブ １２ 頭部 １４ 本体把持部 １６ ケーブル ２１ 昇温用発光部材 ２３ 光導体 ２２ 集光レンズ ２４ ヘッド本体 ２６ スリーブ ２８ 排気口 ２９ 貫通穴 ３０ レーザーダイオード ３２ 発光ダイオード ３４ 基板 Ｌ 導線 Ｍ ネジ山

Claims (8)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 光脱毛用の光を発する頭部（１２）と手
   で握れる本体把持部（１４）とから成る光脱毛プローブ
   において、頭部（１２）にあるヘッド本体（２４）の先
   端表面の一部に昇温用発光部（２１；２３）と透光部材
   を装着できる貫通穴（２９）とを設け、ヘッド本体（２
   ４）の内側の前記透光部材の真下にレーザーダイオード
   （３０）を設けていることを特徴とする光脱毛プロー
   ブ。
2. 【請求項２】 前記昇温用発光部は少なくとも１個の白
   熱ランプまたはハロゲンランプであることを特徴とする
   請求項１に記載の光脱毛プローブ。
3. 【請求項３】 前記昇温用発光部は外部制御装置内の白
   熱ランプ、ハロゲンランプ、キセンノンランプの何れか
   から供給される光を伝える光導体（２３）であることを
   特徴とする請求項１に記載の光脱毛プローブ。
4. 【請求項４】 前記透光部材は集光レンズ（２２）ある
   いは高透光性のガラスないし石英の光学部品であること
   を特徴とする請求項１〜３の何ずれか１項に記載の光脱
   毛プローブ。
5. 【請求項５】 前記集光レンズ（２２）とレーザーダイ
   オード（３０）の近くにこのレーザーダイオード（３
   ０）の動作確認用の発光ダイオード（３２）が設けてあ
   ることを特徴とする請求項１〜４の何ずれか１項に記載
   の光脱毛プローブ。
6. 【請求項６】 前記ヘッド本体（２４）は、先端に排気
   口（２８）と、接触高さ調整用のネジ山（Ｍ）を介して
   連結する透明あるいは半透明材料のスリーブ（２６）が
   設けてあり、このスリーブ（２６）に接触する皮膚表面
   と前記ヘッド本体（２４）とで仕切られた空間を前記排
   気口（２８）から真空排気できることを特徴とする請求
   項１〜５の何れか１項に記載の光脱毛プローブ。
7. 【請求項７】 請求項１〜５の何ずれか１項の光脱毛プ
   ローブ（１０）と、この光脱毛プローブに付属し、レー
   ザーダイオード（３０），発光ダイオード（３２）およ
   び昇温用発光部（２１；２３）に電力を送るための電源
   と、これ等の発光源（３０，３２，２１；２３）に対す
   る光放出強度可変部および光放出持続期間調整部を備え
   た外部制御装置とから成ることを特徴とする光脱毛装
   置。
8. 【請求項８】 請求項６の光脱毛プローブ（１０）と、
   この光脱毛プローブに付属し、レーザーダイオード（３
   ０），発光ダイオード（３２）および昇温用発光部（２
   １；２３）に電力を送るための電源と、これ等の発光源
   （３０，３２，２１；２３）に対する光放出強度可変部
   および光放出持続期間調整部を備え、更に前記排気口
   （２８）に連通して排気を行うための真空ポンプや排気
   導管用の調整真空弁から成る排気ユニットを含む外部制
   御装置とから成ることを特徴とする光脱毛装置。