JP3028806B2 - 空気清浄装置 - Google Patents

空気清浄装置

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JP3028806B2
JP3028806B2 JP10240545A JP24054598A JP3028806B2 JP 3028806 B2 JP3028806 B2 JP 3028806B2 JP 10240545 A JP10240545 A JP 10240545A JP 24054598 A JP24054598 A JP 24054598A JP 3028806 B2 JP3028806 B2 JP 3028806B2
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60HARRANGEMENTS OF HEATING, COOLING, VENTILATING OR OTHER AIR-TREATING DEVICES SPECIALLY ADAPTED FOR PASSENGER OR GOODS SPACES OF VEHICLES
    • B60H3/00Other air-treating devices
    • B60H3/06Filtering
    • B60H2003/0675Photocatalytic filters

Landscapes

  • Air-Conditioning For Vehicles (AREA)
  • Disinfection, Sterilisation Or Deodorisation Of Air (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】光触媒を用いた空気清浄装置
に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】この
空気清浄装置は、通常、紫外線を含む光の照射を受けて
臭気成分等の汚染物質を分解する光触媒を担持する光触
媒担持体と、光触媒に光を照射するための光源ランプ
と、これらを収容するケーシングとを有している。光源
ランプが発する光は紫外線を含むことから、ケーシング
内部から外部に光が漏れないようにされ、光源ランプか
らの光のみで光触媒は励起される。
【0003】ところで、空気清浄装置を車載型とする場
合、特に車室内に設置されるものは、自動車の窓から差
し込む太陽光を受け易い。そこで、本発明の目的は、光
触媒により浄化作用を得られるように、太陽光を有効利
用できる空気清浄装置を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するた
め、請求項1に記載の発明の空気清浄装置は、ケーシン
グ内の風路に、光の照射を受けて空気流中の汚染物質を
浄化する光触媒を担持した光触媒担持体が配置されてい
る空気清浄装置において、上記ケーシングは、自動車の
車室内に設置されるものであって、太陽光を内部に通す
窓を有し、光触媒担持体は、窓を通して太陽光の照射を
受けるように、窓の奥に配置され、光触媒担持体(5) に
光を照射する光源(6) が備えられたことを特徴とする。
【0005】この構成によれば、太陽光を窓を通じて光
触媒担持体に照射できるので、太陽光を有効に利用し
て、光触媒の浄化作用を得ることができる。また、太陽
光を得にくい場合であっても、光源の光が光触媒担持体
を照射して浄化作用を得られる。ここで、窓は、光を通
すことのできる部分であればよく、透光性部材が設けら
れていてもよいし、開口が設けられていてもよい。ま
た、窓の奥とは、窓を通った太陽光が到達できるケーシ
ング内の位置である。
【0006】請求項2に記載の発明の空気清浄装置は、
請求項1記載の空気清浄装置において、上記ケーシング
は自動車のリヤトレイに配置されるものであることを特
徴とする。この構成によれば、請求項1に記載の発明の
作用に加えて、自動車のリアトレイは、通常、自動車の
後部窓を通じて太陽光を受け易いので、この太陽光を空
気清浄装置により有効に利用し易い。
【0007】ここで、リヤトレイは、セダン型の乗用車
等の後部座席の上部の後方にある小荷物用の棚である一
般的なリヤトレイの他、ワゴン型の乗用車等の後部座席
の後方にある手荷物収納部を覆う脱着可能な覆いである
トノカバータイプのリヤトレイをも含んでいる。請求項
3に記載の発明の空気清浄装置は、請求項2に記載の空
気清浄装置において、上記窓は空気を吹き出す吹出口を
兼用することを特徴とする。
【0008】この構成によれば、請求項2に記載の発明
の作用に加えて、窓を吹出口と別に設けずに済むうえ
に、この吹出口は空気清浄装置に通常設けられるので、
構成を簡素化できる。また、吹出口と兼用の窓は、太陽
光をそのまま通すことができるので、太陽光をより一層
有効に利用することができる。
【0009】請求項4に記載の発明の空気清浄装置は、
請求項3に記載の空気清浄装置において、上記吹出口
は、空気流を真上よりも自動車の進行方向に関して後向
きに吹き出す複数のスリットを含むことを特徴とする。
この構成によれば、請求項3に記載の発明の作用に加え
て、このスリットを窓と兼用できるので、自動車の後方
から入射する太陽光を光触媒担持体に照射し易い。しか
も、吹出口からの後ろ向きの空気流は、自動車の座席に
座っている人に、直接に吹きつけられないので、ドラフ
ト感を防止することができる。
【0010】請求項5に記載の発明の空気清浄装置は、
請求項3に記載の空気清浄装置において、上記吹出口
は、空気流を上向きに吹き出す複数のスリットを含むこ
とを特徴とする。この構成によれば、請求項3に記載の
発明の作用に加えて、このスリットを窓と兼用するの
で、自動車の上方から入射する太陽光を光触媒担持体に
照射し易い。
【0011】
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の好ましい一実施形態の空
気清浄装置を添付図面を参照しつつ説明する。図1は、
本発明の一実施の形態の空気清浄装置の使用状態を示す
説明図であり、自動車も図示されている。図2は、図1
の空気清浄装置の概略構成の側面断面図である。
【0013】本空気清浄装置1は、車載型であって、そ
のケーシング2は、自動車の車室内に設置されるもので
ある。例えば、空気清浄装置1は、乗用車Cの後部座席
90の背後に、リヤトレイ91の上に載置した状態で設
置される。また、後述するように、吹出口12からの空
気流が後方に向くように配置される(矢印F4)。ここ
で、設置場所としては、セダン型の乗用車等の後部座席
90の上部の後方にある小荷物用の棚であるリヤトレイ
91の他、ワゴン型の乗用車等の後部座席の後方にある
手荷物収納部を覆う脱着可能な覆いであるトノカバータ
イプのリヤトレイの上でもよい。また、リヤトレイに形
成した開口や凹部内に、空気清浄装置1の少なくとも一
部を落とし込んで設置するようにしてもよい。
【0014】本空気清浄装置1は、空気を流す風路Fを
内部に区画するケーシング2と、ケーシング2内にあっ
て紫外線を含む光の照射を受けて風路Fを流れる空気流
中の汚染物質を浄化する光触媒を担持した光触媒担持体
5とを備えている。この光触媒担持体5は、上述の風路
内に配置されている。本発明の空気清浄装置1のケーシ
ング2は、太陽光を内部に通す窓20を備えている。そ
して、光触媒担持体5は、窓20を通して太陽光の照射
を受けるように、窓20の奥に配置されている。例え
ば、光触媒担持体5は、窓20を通った太陽光の直射を
受けることができるように、窓20の近傍のケーシング
2内に配置されている。このように、太陽光を窓20を
通じて光触媒担持体5に照射できるので、太陽光を有効
に利用して、光触媒の浄化作用を得ることができる。
【0015】以下、詳細に説明する。図3は、図1の空
気清浄装置1の正面断面図である。図4は、図1の空気
清浄装置1の断面平面図である。また、以下の説明で
は、本空気清浄装置1が車内に設置されるときの状態に
基づいて、方向を説明する。すなわち、自動車の進行方
向(矢印Y方向)を前後方向とし、自動車の進行方向に
対する左右方向(矢印X方向)、および上下方向(矢印
Z方向)を、そのまま使用する。
【0016】本空気清浄装置1は、図3に示すように、
上述のケーシング2と、上述の光触媒担持体5との他、
光触媒担持体5に光を照射する光源6と、風路内に空気
流を生成するシロッコファンからなる送風ファン41
と、風路を流れる空気中の塵埃を捕獲する集塵フィルタ
3とを有している。また、光源6を発光させるための駆
動回路等を含む回路基板7が設けられ、これは、例え
ば、シガーソケット71を介して自動車のバッテリーよ
り給電されるように構成されている。
【0017】ケーシング2は、図2に示すように、略直
方体形状に形成された中空の箱であり、上下方向に薄く
形成されている。また、ケーシング2は、図4に示すよ
うに、左右方向を長手方向とした平面形状を有してい
る。ケーシング2を車内に設置する場合には、上述の長
手方向(矢印X)を自動車の左右方向に沿わせて設置す
る。
【0018】ケーシング2の上面27は、図2に示すよ
うに、水平面からなる前半部と後方へ下がって傾斜する
後半部とで折れ曲がり状に形成されている。これによ
り、上面27と自動車の後部窓ガラス93とがぶつから
ないようにできるので、後部窓ガラス93が大きく傾斜
している場合に、空気清浄装置1をリヤトレイ91上に
設置しやすい。
【0019】ケーシング2の内部には、吸込口11から
下方に延びる第1エリア(図3の右側に図示した矢印F
1で示す空気流が流れる領域)と、この第1エリアの下
部と連通開口28aで互いに連通して上下に延びる第2
エリア(図3の左側に図示した矢印F2で示す空気流が
流れる領域)とが区画されている。第1エリアおよび第
2エリアにより上述の風路が区画されている。吸込口1
1の真下に、集塵フィルタ3が、その下に送風ファン4
1が配置され、第2エリアの上部に光触媒担持体5およ
び光源6が配置されている。第2エリアの上端部に上述
の窓20が設けられている。この窓20は、風路から空
気を吹き出す吹出口12を兼用している。
【0020】窓20は、図2に示すように、ケーシング
2の上面27に形成された複数のスリット9からなり、
これらのスリット9を通じて太陽光をケーシング2内部
に導入することができる。吹出口12は、上述の複数の
スリット9からなっている。これらのスリット9は、空
気清浄装置1を上述のように車内に設置したときに、空
気流を自動車の進行方向に関して後ろ斜め上方に吹き出
すことができる。
【0021】スリット9は、全て、窓20として機能す
るとともに、吹出口12としても機能する。スリット9
は、ケーシング2の長手方向に長い矩形の開口であり、
その周縁には、風向規制部材8が設けられている。風向
規制部材8は、スリット9の後側周縁の一部とつながっ
た状態で、前寄り部分が下がるようにして切り起こされ
た平行平板からなり、ケーシング2の上面27と一体に
形成されている。各風向規制部材8は、互いに平行に設
けられ、水平面HLに対して所定角度Dで傾いている。
これにより、風向規制部材8は、スリット9を流出しよ
うとする空気流を後方に流れるように促す。
【0022】ここで、所定角度は、太陽光を導入し易い
角度に設定されている。例えば、太陽光は後部窓から入
ることから、風向規制部材8が自動車の後部窓に向かう
ような角度に所定角度は設定されている。所定角度は、
空気清浄装置1を設置する位置や自動車の後部窓の位置
や大きさに応じて決めることができ、0度〜90度であ
ればよい。後部窓が大きくてリヤトレイの上方を広くお
おう場合であれば、所定角度を45度〜90度に設定す
ることができる。また、ワゴン型の自動車のように後部
窓が真後ろにある場合には、所定角度を0度〜30度に
設定することも考えられる。また、昼間、太陽は自動車
の斜め上方にあるので、なるべく上向きとするのが好ま
しく、特に、所定角度を45度〜75度に設定するのが
好ましい。
【0023】また、風向規制部材8が、光を反射する表
面を有している場合がある。この場合、季節、時間帯、
自動車の状態や空気清浄装置1の設置状況に応じて、太
陽光の入射方向Rが多少異なることが想定されるとき
に、風向規制部材8が太陽光を妨げることがあったとし
ても、太陽光は風向規制部材8の表面で反射されて、ケ
ーシング2内に至ることができる。
【0024】このように、太陽光は、スリット9をその
まま通り抜けたり、または、風向規制部材8の表面で反
射されながら、ケーシング2内に導入され、光触媒担持
体5に至ることができる。光触媒担持体5は、板状に形
成され、一対が互いに対向して配置されている。一対の
光触媒担持体5は、その板面を水平にして、上下に並ん
でいる。また、一対の光触媒担持体5の間に挟まって、
上述の光源6が配置されている。
【0025】光触媒担持体5は、光触媒と、これを担持
した担持体とからなる。この担持体は、例えば、ハニカ
ム構造体で構成されている。このハニカム構造体は、表
面となる通気面5aと、この通気面5aと交差する方向
に延びる多数の互いに平行な通気孔とを有する。光触媒
担持体5の通気面5aは水平に延び、空気流の流れ方向
と交差して配置されている。このとき、光触媒担持体5
の通気孔は、鉛直方向に延びている。
【0026】また、光触媒担持体5の、窓20側の通気
面5a(上面)と、太陽光の入射方向Rとは、互いに交
差して配置されている。また、光触媒担持体5の通気孔
の延びる方向であり空気流の流れ方向(矢印F2参照)
と、入射方向とは互いに交差している。これにより、太
陽光は光触媒担持体5の内部にまで入り込んで照明する
ことができる。
【0027】ハニカム構造体は、例えば、塩化ビニル樹
脂で形成された、互いに平行な多数の平板と、隣接する
平板間に配置された波形板とを含んでいる。ハニカム構
造体は、平板と波形板とを交互に多数積層して、積層す
る方向に延びた表面および裏面を有する板状に形成さ
れ、表面および裏面に開口する多数の通気孔を有してい
る。これら平板および波形板の表面または内部に、光、
特に紫外線の照射を受けて臭い成分等を分解する光触媒
が担持されている。
【0028】光触媒は、光を吸収し、そのエネルギを反
応物質に与えて化学反応を起こさせる物質を意味する。
この光触媒が有する主な機能としては、臭い成分の除
去による脱臭機能や、臭い成分でない汚染物質を分解
する機能や、微生物の殺菌やウィルスの不活化を行な
う機能(いわゆる殺菌、抗菌機能)等も含まれるが、こ
れらの機能は、何れも光触媒の有する酸化分解機能によ
って達成されるものである。
【0029】ここで、酸化分解機能を有する光触媒とし
ては、アナタース型の結晶構造を持つ酸化チタン(Ti
2 )を例示することができる。このアナタース型の結
晶構造を持つ酸化チタンであれば、弱い光でも高い浄化
能力を発揮できる点で好ましい。また、酸化亜鉛(Zn
O)および酸化タングステン(WO3 )等を用いてもよ
い。
【0030】光源6は、例えば、直管型の冷陰極型蛍光
ランプである。光源6は、特に、波長320〜420n
mの紫外線を含む光を発することができ、TiO2 、Z
nO等の光触媒を活性化させて効率よく汚染物質を浄化
することができる。特に、冷陰極型蛍光ランプは、熱陰
極型蛍光ランプに比べて一般に小型、長寿命であり、好
ましい。
【0031】光源6は、複数、例えば2本が設けられ
て、互いに協働して、一対の光触媒担持体5の片側の表
面の略全域をそれぞれ照明する。なお、光触媒担持体5
や光源6は、上述の構成に限定されない。例えば、光触
媒担持体5は、波形板を用いたものの他、ポリエステル
系不織布等の繊維に光触媒をコーティングしたものでも
よい。要は、光触媒を担持しているものであればよい。
また、光源6としては、光触媒を励起できる光を発する
ことができるものであればよく、特に、紫外線を照射で
きるものが、浄化効率を高めるうえで好ましい。
【0032】本空気清浄装置1では、送風ファン41が
ファンモータ42により回転駆動されると、空気は、吸
込口11から下向きに吸い込まれる。空気は、風路の第
1エリアで、集塵フィルタ3を下向きに通り(矢印F
1)、ファンケーシング43内から連通開口28aを通
って第2エリアへ至り(矢印F3)、第2エリアで上向
きに流れて、光触媒担持体5を通って、光触媒により浄
化されて(矢印F2)、吹出口12から吹き出される
(矢印F4)。
【0033】その間、2本の光源6は、上側の光触媒担
持体5の下面と、下側の光触媒担持体5の上面を照明し
て、光源6の全周に照射される光を効率よく利用して、
光触媒を励起させる。また、自動車が日中の屋外にある
場合等には、太陽光が自動車の後部窓を通じて、真上か
ら真後ろにかけての後ろ斜め上方から車内に差込む。太
陽光は、窓20のスリット9を通じて、ケーシング2内
に至り、上側の光触媒担持体5の上面を照明する。その
結果、光触媒は、太陽光によっても励起される。また、
太陽光は、上側の光触媒担持体5を通り抜けると、下側
の光触媒担持体5の上面を照明して、そこの光触媒をも
励起させる。
【0034】このようにして、一対の光触媒担持体5の
光触媒は、太陽光および光源6からの光、主に紫外線を
受けることによって、活性化して臭い成分等の汚染物質
を浄化する。また、太陽光を通せる窓20であれば、太
陽光の他、建物内にある照明からの光も通すことができ
る。このように外部の光を利用して、光触媒による浄化
作用を得ることができる。
【0035】このように本実施の形態によれば、太陽光
を窓20を通じて光触媒担持体5に照射できるので、太
陽光を有効に利用して、光触媒の浄化作用を得ることが
できる。従って、光源6の光と太陽光とを同時にともに
利用して、高い浄化能力の空気清浄装置1を得ることが
できる。または、太陽光で照明されるときには、光源6
の光を弱めたり、発光を止めたりして、浄化作用を得つ
つ、消費エネルギーを削減することもできる。または、
高い浄化能力を得られるので、所要の浄化能力に見合う
ように、光触媒担持体5や光源6を小型化することがで
きる。
【0036】ここで、窓20は、光を通すことのできる
ケーシング2の部分であればよく、透明な樹脂材料やガ
ラス等の透光性部材が設けられていてもよいし、上述の
スリット9のような開口が開けられていてもよい。ま
た、自動車のリヤトレイ91は、通常、自動車の後部窓
20を通じて太陽光を受け易いので、自動車のリヤトレ
イ91に配置されるケーシング2であれば、太陽光を空
気清浄装置1により有効に利用し易い。
【0037】また、窓20は吹出口12を兼用してい
る。これにより、窓20を吹出口12と別に設けずに済
むうえに、この吹出口12は空気清浄装置1に通常設け
られるので、構成を簡素化できる。また、吹出口12と
兼用の窓20は、太陽光をそのまま通すことができるの
で、太陽光をより一層有効に利用することができる。こ
こで、窓20と吹出口12とは、少なくともその一部同
士を兼用していればよい。
【0038】また、吹出口12は、空気流を自動車の進
行方向に関して後方に吹き出す複数のスリット9を含
み、このスリット9を窓20と兼用できるので、自動車
の後方から入射する太陽光を導入し易く、光触媒担持体
5に照射し易い。しかも、本空気調和装置1を車内、例
えばリヤトレイ上に設置したときに、吹出口12からの
空気流が後部座席90に座っている人の後頭部に直接吹
きつけられることがなく、ドラフト感を防止することが
できて、快適な空気清浄装置1を得ることができる。こ
こで、この効果を得られる吹出口12の吹出方向として
は、真上よりも自動車の進行方向に関して後ろ向きであ
ればよい。
【0039】特に、吹出口12は、空気流を後ろ斜め上
方に吹き出す複数のスリット9を含み、このスリット9
を窓20と兼用する場合には、太陽光は通常自動車の後
ろ斜め上方から入射することから、上述の窓20であれ
ば太陽光を導入し易い。また、本空気清浄装置1は、光
源6を備えているので、夜間のように、太陽光を得られ
ない場合であっても、光源6の光により光触媒担持体5
を照射して浄化作用を得ることができる。
【0040】また、太陽光が、上側の光触媒担持体5を
照明した後に、さらに下側の光触媒担持体5に至ること
ができるように、一対の光触媒担持体5が配置されてい
るので、太陽光をより一層効率よく利用することができ
る。また、光源6は、一般に細径の冷陰極管であるの
で、太陽光の通る光路の途中に配置する場合であって
も、邪魔になり難く、光源6の光と太陽光とが同じ方向
から光触媒担持体5を照明する場合に都合がよい。
【0041】なお、光源6を省略した構成としてもよ
い。この場合には、構成を簡素化することができる。ま
た、吹出口12のスリット9は、空気流を上に向けて吹
き出すようにしても良い。例えば、上述の風向規制部材
8を省略すると、スリット9からの空気流は真上に向け
て吹き出される。このように、空気流を上向きに吹き出
す複数のスリット9を窓20と兼用する場合には、自動
車の上方から入射する強い太陽光を光触媒担持体5に照
射し易い。
【0042】また、吹出口12は、風向規制部材8を有
しない構成でもよい。この場合にも、吹出口12と窓2
0とを兼用することができる。また、吹出口12や窓2
0は、上面27に限定されず、例えば、ケーシング2の
後面や側面等に設けられてもよい。また、窓20は吹出
口12と兼用されていたが、これには限定されない。例
えば、集塵フィルタ3に光触媒を担持させる場合には、
窓20と吸込口11とを兼用することが考えられる。
【0043】また、上述の実施の形態では、空気清浄装
置1は、送風ファン41をケーシング2内に有していた
が、これには限定しない。例えば、光触媒担持体5をケ
ーシング2内に設け、このケーシング2内の風路に空気
を流すための、別途設けた送風ファン等を組み合わせて
もよい。また、空気清浄装置1を、脱臭機能だけを有す
る脱臭専用型としてもよく、この場合には集塵フィルタ
3を省略することができる。
【0044】このように、ケーシング2、風路F、集塵
フィルタ3、送風ファン41等の構成や配置は、上述の
ものに限定されない。要は、ケーシング内に光触媒担持
体5が配置されていればよい。その他、本発明の要旨を
変更しない範囲で種々の設計変更を施すことが可能であ
る。
【0045】
【発明の効果】請求項1に記載の発明によれば、窓を通
じた太陽光を有効利用して、光触媒により浄化作用を得
られ、その結果、例えば、光源の光と太陽光をともに利
用して、浄化能力の高い空気清浄装置を得ることができ
る。また、太陽光を得にくい場合であっても、光源の光
により浄化作用を得ることができる。請求項2に記載の
発明によれば、請求項1に記載の発明の効果に加えて、
リアトレイに配置することで、太陽光を有効に利用し易
い。
【0046】請求項3に記載の発明によれば、請求項2
に記載の発明の効果に加えて、空気清浄装置に通常設け
られる吹出口と窓とを兼用しているので、構成を簡素化
できる。また、吹出口と兼用の窓は、太陽光をそのまま
通してより一層有効に利用することができる。
【0047】請求項4に記載の発明によれば、請求項3
に記載の発明の効果に加えて、自動車の後方から入射す
る太陽光を導入し易く、しかも、吹出口からの空気流を
車内の人に直接に吹きつけず、ドラフト感を与えずに済
む。請求項5に記載の発明によれば、請求項3に記載の
発明の効果に加えて、自動車の上方から入射する太陽光
を導入し易い。
【0048】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態の空気清浄装置の、自動
車の車内での使用状態で示す側面図である。
【図2】図1の空気清浄装置の概略構成の断面側面図で
あり、図3のB−B断面を示す。
【図3】図1の空気清浄装置の正面断面図である。
【図4】図1の空気清浄装置の平面図であり、図3のA
−A断面を示す。
【符号の説明】
1 空気清浄装置 2 ケーシング 5 光触媒担持体 6 光源 9 スリット 12 吹出口 20 窓 91 リヤトレイ F 風路 Y 進行方向

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ケーシング(2) 内の風路(F) に、光の照射
    を受けて空気流中の汚染物質を浄化する光触媒を担持し
    た光触媒担持体(5) が配置されている空気清浄装置(1)
    において、 上記ケーシング(2) は、自動車(C) の車室内に設置され
    るものであって、太陽光を内部に通す窓(20)を有し、 光触媒担持体(5) は、窓(20)を通して太陽光の照射を受
    けるように、窓(20)の奥に配置され 光触媒担持体(5) に光を照射する光源(6) が備えられた
    ことを特徴とする空気清浄装置。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の空気清浄装置(1) におい
    て、上記ケーシング(2) は自動車のリヤトレイ(91)に配
    置されるものであることを特徴とする空気清浄装置。
  3. 【請求項3】請求項2に記載の空気清浄装置(1) におい
    て、上記窓(20)は空気を吹き出す吹出口(12)を兼用する
    ことを特徴とする空気清浄装置。
  4. 【請求項4】請求項3に記載の空気清浄装置(1) におい
    て、上記吹出口(12)は、空気流を真上よりも自動車(C)
    の進行方向(Y) に関して後向きに吹き出す複数のスリッ
    ト(9) を含むことを特徴とする空気清浄装置。
  5. 【請求項5】請求項3に記載の空気清浄装置(1) におい
    て、上記吹出口(12)は、空気流を上向きに吹き出す複数
    のスリット(9) を含むことを特徴とする空気清浄装置。
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