JP3028315U - ファンヒータ式暖房ストーブに於ける湯沸かし器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】ファンヒータ式暖房ストーブに、湯沸かしタン
クを設置して、ストーブの熱を活用して湯を沸かすと同
時に、発生した蒸気を室内に吹き出させて加湿器として
の役目もするファンヒータ式暖房ストーブに於ける湯沸
かし器。 【解決手段】ファンヒータ式暖房ストーブの熱風吹出し
口側の上面に液面計，コック，蛇口，Ｕパイプ，上蓋，
蒸気吹出し蓋，置蓋，吊り金具，取手等を取付けた湯沸
かしタンクを設置する。又、安全のため、液面検出セン
サ，安全柵，安全アーム等も設置する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案に属する技術分野】

本考案は、ファンヒータ式暖房ストーブに於いて、飲料となる湯を沸かし、又 、蒸気を吹出して加湿器の役目ともなる湯沸かし器を設置した、ファンヒータ式 暖房ストーブに於ける湯沸かし器に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来の、この種のファンヒータ式暖房ストーブは、只、暖房を目的とした機能 のストーブが大多数であって、ごく小数に、加湿用の小さい水入れを備えたもの があるぐらいであって、湯沸かし器を設置したものは皆無であった。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

ファンヒータ式暖房ストーブは、石油やガス等をバーナ室で燃焼させて、その 熱をファンモータによりプロペラを廻転させて、その熱を熱風として屋内に吹き 出させて暖房とするものである。 バーナ室や、そのバーナ室より吹き出る所の熱風はかなりの高熱であるために そのバーナ室より吹き出る所に水の通るパイプを設ければ、その水を高温とする ことが可能である。 パイプの太さの割合は、熱風面積にくらべてごく小さいため熱効率は落ちない 。それを利用して水を沸かして、飲料用の湯とし、又、蒸気が発生するので、そ の蒸気を屋内に吹き出させて、加湿器としての役目も併せ活用出来るものである 。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するために、本考案に於ける湯沸かし器は、ファンヒータ式暖 房ストーブの上に湯沸かしタンクを設置する。 湯沸かしタンクは、設置するファンヒータ式暖房ストーブの形状に合わせ、液 面計と、バーナ室前部に水の通るＵパイプを設け、湯の出るコックと蛇口も取付 ける。 上面には、蒸気の吹出口を設けるが、その蒸気はタンク内に蒸気が発生 すると、その力を利用して開く軽い蓋式の吹出口とするとよい。 又、タンクに水を注入するための注入口と蓋も設ける。 猶、水の通るＵパイ プは、高熱の所に設置されるために、水分が無くなると危険なために、水分の無 い時の異常を探知するために、自動の液面検出センサを設置することが望ましい 。 そして、水分が無い時は、ファンヒータ式暖房ストーブの電気回路がＯＮ出来 ず、暖房は出来ないものとする。 又、熱風の漏出を防ぐために、Ｕパイプを通す所は柔らかい断熱材のパッキン で覆いをするとよい。

【０００５】 ファンヒータ式暖房ストーブを暖房用だけとして使用する場合を考慮して、Ｕ パイプを上下に可動出来る仕組として、Ｕパイプを上に上げたとき高熱辺から遠 ざかり、水を高温とすることをさけるものとする。 Ｕパイプは、湯沸かしタンクの下部に固定されるためにＵパイプを上下に可動 させることは、即ち、湯沸かしタンクも同時に上下に可動させる仕組となる。

【０００６】 水の沸点が約１００度Ｃであって、湯沸かしタンクとコックが熱くなるために 、危険防止のため湯沸かしタンクを安全柵で囲み、コックも手が触れないために 安全アームを設置するとよい。

【０００７】 そして、Ｕパイプのつけ根の所より万一水の漏れたことを考えて、Ｕパイプの 下部に排水口を設置するとよい。

【０００８】 湯沸かしタンクの上下動は手で行うために、上部は吊り金具と取手を設ける。 そして、上に挙げたときのストップのために、取手が吊りピンを中心として廻転 する仕組にして、その取手の両側が９０度廻転させたとき安全柵の上部に乗る構 造とする。 湯沸かしタンクを下におろした時は、ストーブ本体の上に湯沸かしタンクの底 部を乗せて安定させる。 又、上下動のとき、湯沸かしタンクが平行に上下出来 る様に、安全柵の四面にガイドを８箇所に設け、Ｕパイプは両側のパイプをパッ キンの中を通過させることとする。

【０００９】

【考案の実施の形態】

考案の実施の形態について図面を参照として説明する。図１，図２，図３，図 ４，図５，図１２において、ファンヒータ式暖房ストーブ（ａ）は、箱状のもの で、最下部を受皿として、上部が電気系統の操作盤（ｄ）で左側に下部よりバー ナ室（ｃ）、その後方に熱風吹出し用のプロペラ（ｅ）とファンモータ（ｆ）が 設置され、前方に熱風吹出口（ｂ）がある。 本考案の場合は、石油を燃料として使用するファンヒータ式暖房ストーブで熱 風吹出口が左側の時のものであるが、燃料がガスを利用するものや、熱風吹出口 が右側にあるものでも差し支えないものである。 石油を使用するストーブは石油タンクが入る石油タンク挿入口（ｇ）がある。

【００１０】 湯沸かしタンク（１）は、図１，図２，図３，図４，図５に於て、ステンレス 板、又は、アルミニューム合金板で長方形で縦長の上面がない箱状で、前面の左 側に入れた水量がわかる液面計（１１）を固定し、底而の前側に材料がステンレ ス系の丸パイプがＵ型に曲げられたＵパイプ（２）をがっちりと耐熱パッキンと ナットで固定する。 左側面の最下部に、パイプにより継がれた錆びない材質のコック（３）と、左 右に可動出来る蛇口（４）を設ける。 上部は上蓋（５）の取付け用のタップを数個が４面に分けて加工してある。

【００１１】 上蓋（５）は図１より図５まで示す様にステンレス板、又は、アルミニューム 合金板で、湯沸かしタンク（１）の上部にネジ止めされ、中央に水の注入穴が加 工されてあり、左後方に水の適量の有無を検知して、ファンヒータ式暖房ストー ブ（１）の運転のＯＮ，ＯＦＦを司令する液面検出センサ（１２）を取付ける。 液面検出センサ（１２）は、購入品の耐熱性のもので、図５に示される様に三 角型の検知端は、コック（３）の取付用パイプの外径より、２ｃｍ〜３ｃｍ程度 上の位置までの長さとして上部をネジ止めとする。

【００１２】 置蓋（６）は、図４，図５，図７，図１１に於て、ステンレス板又は、アルミ ニューム合金製の丸型で、上蓋（５）の上に蓋として乗せるだけで、湯沸かしタ ンク（１）内に水を注入するとき取除くもので、中央に蒸気吹出し蓋（７）を入 れて置く穴が明けられている。 蒸気吹出し蓋（７）は、やはり丸形で、耐熱性の合成樹脂の材料として、なる べく軽くなる様に肉厚を薄くして、下部に２本の取付け脚を設ける。 脚は先端を三角型として、その両端の寸法が、置蓋（６）の取付穴より、やや 大きめとして、取付穴の中に押し込んで抜けない様にする。 タンク内の水が沸点の温度近くに達すると、その蒸気の力で蒸気吹出し蓋（７ ）を押上げて、蒸気が屋内に吹き出る。 蒸気吹出し蓋（７）の脚の長さは、蒸気で押上げられる高さより長目としてあ るため、蒸気吹出し蓋（７）は抜けない。 置蓋（６）は、手であけるため熱く ない様に、外周に合成樹脂系のツマミを圧入する。

【００１３】 ファンヒータ式暖房ストーブ（ａ）を使用中に湯が必要としないときは、図１ ，図２，図３，図６に図示する様に、湯沸かしタンク（１）を上にあげて、Ｕパ イプ（２）を、バーナ室（ｃ）より上方に逃すために、吊り金具（８）を上蓋（ ５）の両側より吊り、手でつかまえられる程度の形状の合成樹脂製の取手（１０ ）を設ける。 取手（１０）は、吊りピン（９）を支点として廻転出来るため、上にあげて取 手（１０）の下部が安全柵（１３）の上部より高めのとき９０度廻転させると、 取手（１０）の横巾が安全柵（１３）より大きいために、取手（１０）が安全柵 （１３）の上部に乗り、図６に示すようにストップする。

【００１４】 安全柵（１３）は図１，図２，図３，図４に示す様に、鉄製の丸棒で、湯沸か しタンク（１）を中心として、その周りを約２０ｃｍ以上はなれる様な大きさで 、ストーブの上面に止め金具（１５）４本をもって取付ける。 高さは、前記し た通り、湯沸かしタンク（１）を上にあげたとき、取手（１０）のストッパーの 役目もするので、Ｕパイプ（２）が熱風吹出口（ｂ）より上部に逃げれる高さと する。 又、湯沸かしタンク（１）の上下動のときに平行に上下出来るように四 方に８個のＬ型のガイドを設ける。 安全アーム（１４）は、図１，図２に於て、コック（３）の熱さを防ぐための もので、鉄丸棒として安全柵（１３）に取付けられる。

【００１５】 Ｕパイプ（２）はファンヒータ式暖房ストーブ（ａ）の中の各仕切板等に明け られた長穴を通り、下部のバーナ室（ｃ）までの長さであるために、図４，図５ ，図８に示す様に、中間の仕切板を利用してＵパイプ（２）の両側のパイプを両 側より軽くつつむ状態で２００度Ｃ以上の耐熱材のパッキン（１６）２個を、パ ッキン金具（１７）２個をもって取付ける。 パッキン（１６）は、熱風の漏出の防止用と、湯沸かしタンク（１）の上下動 のガイドも兼ねるため、綿状の柔らかいものを使用する。

【００１６】 排水口（１８）は鉄製で、万一の水漏れのためにＵパイプ（２）の下部に取付 けて、水分を外に排出させる。

【００１７】 本考案は、熱風吹出口が左側の石油使用のファンヒータ式暖房ストーブの場合 のものであって、ガス等使用で、又、熱風吹出口が右側のものでもよく、形状の 異なるものでもよい。 そのため、湯沸かしタンク等の大きさや構成を変化させることもできる。 しかし、湯沸かしタンクの大きさは、約２ｌ〜４ｌ位のものとする。

【００１８】

【実施例】

ファンヒータ式暖房ストーブ（ａ）を暖房だけで使用するときは、Ｕパイプ（ ２）を熱風吹出口（ｂ）より上方へ逃すもので、取手（１０）に依り、手で湯沸 かしタンク（１）を上にあげたとき、取手（１０）の下面が安全柵（１３）の上 面より、やや上になったとき、取手（１０）が吊りピン（９）を中心にして廻転 するため、取手（１０）を９０度廻転させて下に降ろすと、取手（１０）の横手 の両側が安全柵（１３）の上に、図６に示す様に乗ってストップする。 コック（３）は、開くと湯が自由に左右に可動出来る蛇口（４）より出て、閉 じると湯は止まるものである。 注入する水は、置蓋（６）を上に外して、湯沸 かしタンク （１）の中に注入する。 蒸気吹出し蓋（７）は、合成樹脂製の軽いもので、蒸気の力で上に押し上げら れ、その隙間より蒸気が屋内に吹き出されて、加湿器の役目となる。湯の温度が 下がると蒸気の発生がなくなり、自然に蒸気の出る穴が塞がる。 下面には先端が外方に向かって三角形とした脚が２本あって、その外巾の寸法 は、置蓋（６）の穴より、やや大き目として、その２本の脚の弾力で軽く圧入す る。

【００１９】 液面検出センサ（１２）は、ファンヒータ式暖房ストーブ（ａ）の電気回路と 接続して、図９に於ては、電気光が受光部に戻りＯＮになり、ファンヒータ式暖 房ストーブ（ａ）の暖房開始回路がＯＦＦとなり、暖房は開始されない。 図１０に示す様に、液中にあるときは、電気光が液中に放出されて受光部に戻 らずＯＦＦとなり、ファンヒータ式暖房ストーブ（ａ）の暖房開始回路がＯＮと なり、暖房が開始される。 液面検出センサ（１２）がＯＮのときは、湯沸かしタンク（１）内に、適量の 水が無いと云うことで、ファンヒータ式暖房ストーブ（ａ）は、暖房開始のスイ ッチをＯＮしても暖房が出来ないものである。

【００２０】

【考案の効果】

本考案は、上述の通り構成されているので、次に記載する効果を奏する。 １．別に加湿器を設置する必要はない。 ２．暖房中は常時湯が湧いていて、いつでも飲料出来る。 ３．湯を沸かす燃料費はいらない。 ４．費用は加湿器と湯沸かしポット等の購入費用より安価である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の正面図。

【図２】本考案の上面図。

【図３】本考案の右側面図。

【図４】図１のＡ−Ａ矢視断面図で図１より拡大した
図。

【図５】図４のＢ−Ｂ矢視断面図。

【図６】湯沸かしタンクを上にストップさせたとき、取
手が安全柵上に乗っている状態を示す図。

【図７】蒸気吹出し蓋の図５に対しての側面図。

【図８】パッキンとパッキン金具の取付けを示す上面図
で、図４と図５と同じ拡大図。

【図９】液面検出センサが液面より上に出ている状態の
もので、電気光が受光部へ戻ることを示した図。

【図１０】液面検出センサが液中に入り、電気光が液中
に放射されて受光部へは戻らないことを示した図。

【図１１】蒸気の力で蒸気吹出し蓋が上に押し上げられ
て、蒸気が吹き出しているところの図。

【図１２】本考案の略図で、他図より縮小した図であ
り、ファンヒータ式暖房ストーブの内部も示したもので
ある。

【符号の説明】

１ 湯沸かしタンク ２ Ｕパイプ ３ コック ４ 蛇口 ５ 上蓋 ６ 置蓋 ７ 蒸気吹出し蓋 ８ 吊り金具 ９ 吊りピン １０ 取手 １１ 液面計 １２ 液面検出センサ １３ 安全柵 １４ 安全アーム １５ 止め金具 １６ パッキン １７ パッキン金具 １８ 排水口 ａ ファンヒータ式暖房ストーブ ｂ 熱風吹出口 ｃ バーナ室 ｄ 操作盤 ｅ プロペラ ｆ ファンモータ ｇ 石油タンク挿入口

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】長方形で縦長の上面がない箱状であり、全
   面の左側に液面計（１１）と、底面の前側にＵパイプ
   （２）と、左側面の最下部にコック（３）と蛇口（４）
   が取付けられ、又、上面の左側に液面検出センサ（１
   ２）が取付けられ、吊り金具（８）と、取手（１０）を
   備えて、中央に水の注入穴のある上蓋（５）を設けた構
   造の湯沸かしタンク（１）を、ファンヒータ式暖房スト
   ーブ（ａ）の熱風吹出口（ｂ）側の上面の外に設置した
   構成から成る、ファンヒータ式暖房ストーブに於ける湯
   沸かし器。
2. 【請求項２】蒸気吹出し蓋（７）の取付けられる置蓋
   （６）を、上蓋（５）の中央の水の注入穴にかぶせて置
   く請求項１記載のファンヒータ式暖房ストーブに於ける
   湯沸かし器。
3. 【請求項３】Ｕパイプ（２）の両側の中間に、ファンヒ
   ータ式暖房ストーブ（ａ）の中間仕切板を利用してパッ
   キン（１６）と、それを取付けるパッキン金具（１７）
   を設けた請求項１記載のファンヒータ式暖房ストーブに
   於ける湯沸かし器。
4. 【請求項４】ファンヒータ式暖房ストーブ（ａ）の上面
   の外で、湯沸かしタンク（１）を中央として囲む様に安
   全柵（１３）を取付けた請求項１記載のファンヒータ式
   暖房ストーブに於ける湯沸かし器。