JP3027584B2 - 記録媒体 - Google Patents

記録媒体

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JP3027584B2
JP3027584B2 JP1084879A JP8487989A JP3027584B2 JP 3027584 B2 JP3027584 B2 JP 3027584B2 JP 1084879 A JP1084879 A JP 1084879A JP 8487989 A JP8487989 A JP 8487989A JP 3027584 B2 JP3027584 B2 JP 3027584B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は書き換え可能な記録材料、特に光メモリーメ
ディアあるいはOHPシートとして利用できる記録媒体に
関する。
[従来の技術] 近年においてレーザー光等の高エネルギー密度のビー
ムを用いる情報の記録方法が開発され、すでに実用化さ
れているものもある。情報記録媒体は基本的にプラスチ
ック、ガラス等からなる基板と、この上に設けられた記
録層とから構成される。記録層に用いられる記録材料と
しては、Bi、Sn、In、Te、Se等の金属または半金属、お
よびシアニン系、フタロシアニン系、キノン系、金属錯
体系等の色素が知られている。
これらの材料からなる記録層に対する情報の書き込み
は例えばレーザービームを照射することにより行われ、
記録層の照射部分が局所的に温度上昇する結果、物理的
あるいは化学的な変化を生じてその光学的特性を変える
ことにより情報が記録される。記録層の変化としては、
ビット形成、凹部形成、気泡形成、相変化を利用する方
法、磁化反転を利用する方法などが知られている。特に
書き変え可能な記録媒体には相変化を利用する方法及び
磁化反転を利用する方法が代表的である。
相変化を利用して記録を行う系としては、As−Te−Ge
系の非晶質記録材料、磁化反転を利用して記録を行う系
としては、Tb−Fe−Co系非晶質合金が知られている。
以上の様に記録材料としては従来より、上記のように
金属及び半金属などの無機材料または色素類が用いられ
てきた。また最近になり、安全性、製造性、コストなど
の点で優れている高分子材料を記録材料に使用する種々
の方法が発表されている。
例えばポリマーブレンドの相分離を利用したもの(特
開昭63−37994、特開昭63−23234)、ポリマーの相変化
を利用したもの(特開昭63−279440)、ポリマーの熱膨
脹を利用したもの(特開昭60−69846)等が発表されて
いる。しかし、前述したポリマーの相分離を利用したも
の、相変化を利用したものは、いずれも相分離したり、
相変化したりする温度が高い、変化に要する時間が長い
という欠点を有している。また熱膨脹を利用するものは
記録が本質的に形状変化であるために単板化は難しい等
の欠点を有しており、今だ満足できる記録材料、方法は
開発されていないのが現状である。
[発明が解決しようとする課題] 本発明は記録速度が速く、製造が容易で、かつ、安全
性の高い書き換え可能な記録媒体を提供しようとするも
のである。
[課題を解決するための手段] 上記課題を解決するために、種々の有機系材料につい
て検討した結果、含フッ素系結晶性高分子化合物のう
ち、特定の化合物はその融点以上に昇温した後、その冷
却速度を変化させて冷却すると結晶化度が可逆的に固定
され、光学的特性が変化することを発見して本発明に至
ったものである。
すなわち、本発明の構成は、 (1)含フッ素系結晶性高分子化合物を主成分とする記
録層を、その含フッ素系結晶性高分子化合物の融点以上
まで昇温させた後、冷却速度を変化させて冷却して、光
学的特性の異なる状態に固定することにより記録を行な
う記録媒体であって、当該含フッ素系結晶性高分子化合
物がフッ化ビニリデン50〜85モル%、トリフルオロエチ
レン15〜50モル%からなる共重合比を有するフッ化ビニ
リデンとトリフルオロエチレンとの共重合体であること
を特徴とする記録媒体、 (2)フッ化ビニリデン50〜85モル%、トリフルオロエ
チレン15〜50モル%からなる共重合比を有するフッ化ビ
ニリデンとトリフルオロエチレンとの共重合体を主成分
とする記録層を有する記録媒体において、記録層を当該
フッ化ビニリデンとトリフルオロエチレンとの共重合体
の融点以上まで昇温させた後、冷却速度を変化させて冷
却して、光学的特性の異なる状態に固定することにより
記録を行なうことを特徴とする記録方法、 である。
上記構成について説明すると、本発明の書き換え可能
な記録媒体は、上記含フッ素系の結晶性高分子より形成
される記録層を有する。この含フッ素系の結晶性高分子
化合物から成る記録層を、その含フッ素系結晶性高分子
化合物の融点以上に昇温し、その後急冷するとこの含フ
ッ素系結晶性高分子は結晶化度の低い状態で固定され、
光の透過率は大きく、クロスニコル下で暗の状態となる
(透明状態)。また含フッ素系結晶性高分子から成る記
録層を、この含フッ素系結晶性高分子化合物の融点以上
に昇温し、その後徐冷すると該含フッ素系結晶性高分子
は結晶化度の高い状態で固定され、光の透過率は小さ
く、クロスニコル下で明の状態となる(白濁状態)。こ
のように本発明の記録媒体は含フッ素系の結晶性高分子
化合物で形成される記録層を、その含フッ素系結晶性高
分子化合物の融点以上まで昇温させ、その後冷却速度を
変化させて冷却することにより、その含フッ素系結晶性
高分子化合物の結晶化度が別々の状態で固定され、光学
的特性が可逆的に変化することを利用するものであり、
光、感熱ヘッド等の熱エネルギーを利用した書き換え可
能な記録媒体として用いることができる。
本発明に用いる含フッ素系の結晶性高分子化合物とし
ては、フッ化ビニリデンとトリフルオロエチレンの共重
合体、特にフッ化ビニリデン50〜85モル%、トリフルオ
ロエチレン15〜50モル%からなる共重合比を有する高分
子化合物が好ましい。この化合物はその組成範囲外の化
合物またはポリフッ化ビニリデンに比較して透明状態の
時と白濁状態の時における光線透過率の差が大きい。更
に、高分子化合物を用いる他の方法、例えばポリマーブ
レンドの相分離にともなう透明、白濁現象に比較して応
答が速いため高速記録が可能であり、また相変化が起こ
る温度が低いため、記録、消去の際に要する熱エネルギ
ーが小さくてすむ等の効果がある。
これらの高分子化合物はN,N−ジメチルホルムアミド
(DMF)、N,N−ジメチルアセトアミド(DMA)、テトラ
ヒドロフラン(THF)、メチルエチルケトン(MEK)、ア
セトン等の有機溶剤に可溶であり、種々の公知の塗布方
法で製膜することができる。さらに真空蒸着等でも製膜
することが可能である。
本発明の記録媒体の記録層の膜厚は使用目的にもより
特に制限はないが、0.1〜20μmが好ましい。0.1μm以
下だと記録部、未記録部のコントラストが低く、20μm
以上だと記録に要する熱エネルギーが増加する。
本発明の記録媒体の基板材料としては、種々のプラス
チック、ガラス、金属等が使用できる。
本発明の記録媒体の構成は基本的には第1図に示すよ
うに、基板1および記録層2から成るが、第2図aに示
すように、基板1と記録層2の間もしくは第2図bに示
すように記録層2の上にAl、Ni、Cr、Ag等の金属から成
る反射層3を設けても良い。
さらに第3図に示すようにエポキシ樹脂、シリコン樹
脂、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂等から成る保護層
4を記録層2の上に設けても良い。第4図は熱源として
光を用いた時に、光の吸収効率を上げるために染料等を
分散させた記録層5を設けた例である。
[実施例] 以下、実施例によって、本発明を具体的に説明する。
実施例1 共重合モル分率53/47のフッ化ビニリデンとトリフル
オロエチレンの共重合体をメチルエチルケトンに溶解し
て調製した溶液を厚さ1mmのガラス基板上にスピンコー
ト法にて塗布し、100℃で1時間減圧乾燥し、乾燥後の
膜厚が5μmのP(VDF/TrFE)膜を有する記録媒体試料
を作製した。
モル分率53/47のP(VDF/TrFE)の融点は熱分析の結
果147℃であった。
作製した記録媒体をヒーターで融点以上の160℃に加
熱したところP(VDF/TrFE)膜は透明になった。加熱し
て透明になった試料を水中に入れ急冷すると透明状態が
固定された。
この記録媒体を再びヒーターで160℃に加熱し、ヒー
タースイッチを切って自然降温することにより徐冷した
ところ、P(VDF/TrFE)膜は白濁状態となった。
次に透明状態、白濁状態の膜の結晶性を、理学電機製
反射型X線回折装置を用いて評価した。第5図に透明状
態の第6図に白濁状態のX線回折パターンを示す。これ
らの図より明らかな様に透明状態の結晶化度は低く、白
濁状態の結晶化度は高くなっており、この透明、白濁現
象は結晶性高分子であるP(VDF/TrFE)共重合体の結晶
化度に伴うものである。次に上記の白濁状態の記録媒体
をメトラー社製サーモシステムFP800を用い、昇温速度
5℃/分で160℃まで加熱し、その後降温速度5℃/分
で冷却し、光線透過率の変化について測定した。その結
果を第7図に示す。この結果から透明白濁の変化が非
常に速いことが判る。
実施例2 実施例1の記録層を構成する共重合体として、共重合
モル分率65/35のフッ化ビニリデンとトリフルオロエチ
レンとの共重合体を用いたほかはすべて実施例1と同じ
条件で試料を作製し、評価を行った。
上記共重合体の融点は150℃であった。
第8図は上記試料を160℃に加熱し、記録層を急冷し
たことにより透明状態にある試料のX線回折パターン。
第9図は上記試料を再び160℃に加熱した後、ヒータ
ー中で自然降温することにより、白濁状態にある試料の
X線回折パターン。
第10図は上記試料を昇温速度5℃/分で160℃に加熱
した後、降温速度5℃/分で冷却した時の試料の光線透
過率の変化を測定したものである。
実施例1の場合と同様に透明白濁の変化が非常に速
いことがわかる。
実施例3 記録層として共重合モル比73対27のP(VDF/TrFE)を
用いた以外は実施例3と同様に記録媒体を作製した。
又、熱分析の結果、この73対27のP(VDF/TrFE)の融点
は141℃であることが判ったため加熱温度を152℃にした
以外は実施例1と同様な方法で試料の作製、評価を行っ
た。
第11図に透明状態の第12図に白濁状態のX線回折パタ
ーン、第13図に光の透過率の測定結果を示す。実施例3
の結果と同様な傾向が認められた。
比較例1 記録層として共重合モル分率65/35のP(VDF/TrFE)
とポリメタクリル酸メチル(PMMA)とを混合比4:1で混
合したものを用いること以外は実施例3と全く同じ方法
で試料の作製、評価を行った。
記録媒体をP(VDF/TrFE)の融点以上160℃に加熱し
た状態から水中に入れることにより急冷すると透明状態
が固定された。
再び加熱した後徐冷したところ記録層は白濁した。第
18図に光の透過率の測定結果を示す。透明状態と白濁状
態とでは透過率に差が認められた。しかし、白濁状態か
ら透明状態へ変化する温度範囲は135〜155℃、逆に透明
状態から白濁状態へ変化する温度範囲は110〜130℃と広
い範囲に渡っていて、しかも状態変化が緩慢に起こるこ
とを示している。
[発明の効果] 以上説明したように、含フッ素系結晶性高分子化合物
を記録層として用いると、透明状態と白濁状態との光線
透過率の差が大きくなる。また、高分子材料を用いる他
の方法、例えばポリマーブレンドの相分離に伴う透明、
白濁現象に比べて、応答性が速く、変化温度が低いの
で、よりコントラストが高く、高速な記録が可能であ
る。
更に、本発明で用いる上記高分子化合物は有機溶剤に
可溶性であるために従来公知の種々のキャスティング法
で記録層を形成することができるので記録媒体の製造が
容易である。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第4図は本発明の記録媒体の構成の具体例を示
す断面の模式図、 第5図〜第7図は実施例1の試料の性質を示すグラフ、 第8図〜第10図は実施例2の試料の性質を示すグラフ、 第11図〜第13図は実施例3の試料の性質を示すグラフ、 第14図は比較例1の試料の光の透過率と温度の関係を示
すグラフである。 1……基板、2……記録層、3……反射層、 4……保護層、5……染料含有記録層。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−133329(JP,A) 特開 昭63−193338(JP,A) 特開 昭63−299990(JP,A) 特開 昭58−155543(JP,A) 特開 昭61−105792(JP,A) 特開 昭63−23234(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41M 5/36

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】含フッ素系結晶性高分子化合物を主成分と
    する記録層を、その含フッ素系結晶性高分子化合物の融
    点以上まで昇温させた後、冷却速度を変化させて冷却し
    て、光学的特性の異なる状態に固定することにより記録
    を行なう記録媒体であって、当該含フッ素系結晶性高分
    子化合物がフッ化ビニリデン50〜85モル%、トリフルオ
    ロエチレン15〜50モル%からなる共重合比を有するフッ
    化ビニリデンとトリフルオロエチレンとの共重合体であ
    ることを特徴とする記録媒体。
  2. 【請求項2】フッ化ビニリデン50〜85モル%、トリフル
    オロエチレン15〜50モル%からなる共重合比を有するフ
    ッ化ビニリデンとトリフルオロエチレンとの共重合体を
    主成分とする記録層を有する記録媒体において、記録層
    を当該フッ化ビニリデンとトリフルオロエチレンとの共
    重合体の融点以上まで昇温させた後、冷却速度を変化さ
    せて冷却して、光学的特性の異なる状態に固定すること
    により記録を行なうことを特徴とする記録方法。
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